非常時における建設業者の談合を認めよ!

0

    JUGEMテーマ:公共工事の経済効果

     

     以前、このブログで「震災時の談合は犯罪になるのか?」という記事を3/19に書きました。今月4/5に朝日新聞で、「天下り農水OB、受注調整か 談合疑いで公取委立ち入り」という記事が出ているため、改めてこのテーマで意見したいと思います。

     

     記事の概要は以下の通りです。

    『(朝日新聞 2017/04/05 05:00 矢島大輔)天下りOB、受注調整か 談合疑いで公取委立ち入り

    農林水産省東北農政局が発注した東日本大震災復興事業などの入札で談合をしていた疑いがあるとして、公正取引委員会は4日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、ゼネコン18社の東北支店や本社などに立ち入り検査をした。農水省からゼネコンに天下りしたOBが中心となり、事前に受注を調整していた疑いがあるという。
     立ち入り検査を受けたのは、フジタ、りんかい日産建設、青木あすなろ建設、飛島建設(いずれも東京)などの18社。各社が加盟する仙台市内の業界団体「東北土地改良建設協会」にも入った。同協会内には、東北農政局OBの親睦団体「北杜(ほくと)会」も置かれている。(後略)』

     

     3.11の際、日本は高速道路や一般道があらゆるところで損傷し、早急な復旧を迫られていました。さもなければ物流がままならず、食料や医薬品などを被災者に送り届けることができず、餓死や病死者が出る可能性が高かったのです。そこで、ゼネコンの間で高速道路や農地の復旧において、業者間の「受注調整」が行われた可能性は高かったでしょう。

     

     談合と言えば、ネガティブなイメージを持つ人が多い。とはいえ、談合は私たち日本の先祖の方が考えてくれた日本には必要なシステムであると言えるのです。にもかかわらず、私たち日本人は、建設業界に一般競争入札を推進して安値受注競争を強いり、虎の子の供給力を毀損してしまったのです。

     自然災害大国である日本において、業者間の競争と存続を両立させるためのシステム、それが談合という先人が生み出した知恵でした。私たちはそれを「市場に反する」「自由競争に反する」という理由で壊してきたのです。

     

     3.11では地場の建設業者の活躍がなければ、自衛隊や消防署員らが現場に入れません。何しろがれきの山となっている現場において、グーグルマップなんて役に立ちません。現地の地場の建設業者が存在して初めて土砂がれきを横に分けて道を作ることができます。原発事故で、やたらと東京消防署員の活躍が報じられましたが、消防署員が立ち入るために、土砂がれきを横に分ける作業を事前に地場のゼネコンがやっていたわけです。

     

     原発事故は別にして、宮城県の太平洋側では道路が津波で寸断し、物流が崩壊している状態でした。被災者に物資を届けるために道路の復旧が急がれていたのです。そして根幹となる高速道路や国道県道を作るべく、大手ゼネコンが受注調整をしたということですが、何が悪いのでしょうか? 緊急時であっても「一般入札をやれ!」というのでしょうか?

     膨大な被害地域で早急に復旧しなければ、物流がままならないというのに、呑気に悠長に入札して市場競争をやれ!というのでしょうか?

     

     仮に各業者が「当社は、ここしか受注しない。他の場所は知らない」などと自己中心的なことをやられたら、道路の復旧が遅くなるだけです。

     

     というわけで非常事態をみんなで乗り切るために、ゼネコン業者が談合し、可能な限り素早く道路の復旧をするために、仕事を調整して分担し合うということは、ごくまっとうな考え方だと思うわけです。にもかかわらず、そうした行為が「談合」で独占禁止法違反だとするならば、次なる大災害時に、復旧事業をスピーディーに可能な限り素早くという姿勢で仕事をしてくれるゼネコンはいなくなります。

     

     当たり前ですよね!何しろ仕事調整すれば独占禁止法違反で事情聴取され、逮捕される可能性があるわけですから。コンプライアンスだかなんだというのは平時の時だけであり、インフラを担う会社は非常時は談合して、とにかく素早く道路復旧するべきだと思うのですが、皆さんはどう思われるでしょうか?

     

     今の日本は、このように災害時の復旧について、日本国民のために国益になると思って話し合いをして、早急に復旧のために仕事を分担し合っただけで刑事告発される。しかもその異常性に誰も異を唱えない。

     

     今後大災害があっても、ゼネコンは公正取引委員会や東京地検特捜部による談合疑惑による捜査を恐れ、仕事の調整をしないでしょう。結果、大災害が発生しても復旧が遅くなり、餓死者や病死者が出る。災害が起きても復旧しないという事象は、ネパール地震で首都のカトマンズですら復興しない発展途上国と同じです。

     

     こうして我が国は発展途上国化していくのだなあとつくづく思うのであります。どうかこのブログの読者の皆様におかれましては、本テーマにおいて私の意見に賛同いただけるのであれば、この異常性についてぜひお友達と意見交換していただきたいと思います。

     

     そんなわけで、今日は災害時における談合が刑事告発されるという異常性について意見しました。


    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031    
    << July 2018 >>

    スポンサーリンク

    ブログ村

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村

    recent comment

    • 生乳流通改革という欺瞞と、イギリスのミルク・マーケティング・ボード
      富山の大学生 (06/05)
    • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
      師子乃 (10/02)
    • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
      mikky (12/01)

    profile

    search this site.

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM