北陸新幹線の開業効果について

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    JUGEMテーマ:公共工事の経済効果

     

     

     東京金沢北陸新幹線開業から2年、北海道新幹線開業から1年経ちます。

     今日は新幹線開業の効果について述べたいと思います。

     

     新幹線整備というと、反射的に反対する人がいまして、「ストロー効果」というものがあります。ストロー効果とは、交通インフラを整備することで都市が衰退するまたは発達するということを意味する語彙です。どちらかと言えば、マスコミでストロー効果といえば、東京に人が集まるのが促進されて地方都市が衰退するという風に使われてきました。例えば「新幹線が開通することで、地方の人口、所得などが都市部に吸い上げられる」などと新幹線を無駄であると論じるのです。

     

     確かにネガティブなストロー効果は存在します。金沢は日帰りが可能となり、金沢支店が閉鎖されてしまった場合が、それに該当します。とはいえ、ポジティブな効果の方が確実に大きいという事実に、「無駄な公共工事削減すべき」とする言論人は目をつぶったままです。

     

     2015年3月14日に、北陸新幹線が金沢まで延伸し、開業から半年間で約482万人に達し、前年同期の同区間の在来線特急に乗車した人と比較すると3倍に達しています。

     

     金沢市の日本三名園の一つ兼六園は、20153月〜8月で167万人と、対前年同期比で40%増となり、量販店や小売店も観光客で賑わっています。金沢市では民間資本による再開発ラッシュで沸いている状況です。

     

     新幹線は「市場」と「市場」を短時間で結びつけ、商圏を拡大させます。特に東京圏という世界最大都市を、北陸市場に取り込めば、北陸地域の経済は一気に活気づきます。

     

     財務省の北陸局が北陸新幹線の効果について、現地の声としてまとめた資料がありまして、その抜粋を皆様にご紹介します。

     

     

    <観光・消費への波及(生の声)>

     

    〜石川県内の声〜

     

    ●開業後の週末はほぼ満室。予約の入りも早く、週末の予約は取りにくくなっている。(加賀地域 温泉旅館)

    ●4〜5月の週末は8割程度予約で埋まっている。予約の入りが早く5〜6月は開業前と比べて約2倍になっている。(能登地域 温泉旅館)

    ●能登自動車道七尾氷見道路開通効果もあり、多方面から観光客が増加(能登地域 観光地)

    ●開業後2年度目の週末は観光客を中心に客足が伸び、土産物等の売れ行きが良かったほか、飲食店も大勢の客で賑わった。(金沢市周辺 大型小売店)

    ●観光地周辺店舗の売上高は前年比10〜20%増加。(金沢市周辺 コンビニ)

    ●開業後2年度目の週末も多くの利用者で、ここ十数年みられなかった賑わい。平日の利用者も多く、回転率も上昇している。(金沢市周辺 タクシー)

    ●金沢市内、加賀、能登方面の定期観光バスの利用が大幅に増加。(金沢市周辺 陸運)

     

    〜福井県・富山県内の声〜

     

    ●問い合わせが増加。金沢で宿を確保できなかった団体等の予約が増えている。(福井県 ホテル)

    ●石川県内で宿が取れなかった観光客の宿泊が少しずつ増加。(福井県 温泉地)

    ●開業後の入込は順調。舞鶴若狭自動車道開通の効果もあって、関西圏ナンバー車が増加。(福井県 観光地)

    ●開業後は週末を中心に、開業前より満席となっている日が多い。(富山県 ホテル)

    ●団体、個人ともに関東方面からの観光客を中心に伸びており、満席になっている旅館が多い。(富山県 温泉地)

     

     

     日本人の多くは、「人口が減るから需要も増えない」と勝手な思い込みをしています。日本の人口減少ペースは年間20万人台に過ぎず、13000万の人口との対比で見れば、わずか0.2%程度の減少です。

     

    税収=名目GDP×税率×税収弾性値

    GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出

     ※純輸出=輸出−輸入

     

     そもそも、新幹線の整備自体=需要であり、政府支出としてGDP成長に資するのです。さらに新幹線整備により地域と地域を結び付けることで商圏が拡大し、サービス産業や投資で「追加的需要」が生じます。こうした「追加的需要」は新幹線が整備されなければ起こりえない需要です。

     

     日本では、数字が示す事実を無視し、新幹線整備を否定しようとする国民は少なくありません。

     新幹線は、そもそも国家の基盤インフラであり、国家の安全保障や地域の発展を意識しつつ建設されるべきで、「経済効果」ばかりを強調するのは間違っています。とはいえ、経済効果も出ている。

     

     新幹線整備は、それ自体が需要であり、商圏拡大による追加的需要効果を生み出し、移動を短時間化することで生産性向上に貢献する結果、今後日本において深刻化する「少子高齢化による生産年齢人口の低下」という問題の解決策にもなるのです。

     

     このように日本中を新幹線ネットワークで結び付け、日本の各地域の商圏を統合する、これこそがインフラ投資効果であり、日本を繁栄させることになるでしょう。

     

    というわけで、今日は北陸新幹線の開業効果について意見させていただきました。

     

     


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