米国政府機関の閉鎖について

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     今日は「米国政府機関の閉鎖について」と題して論説します。

     

     下記はブルームバーグの記事です。

    『ブルームバーグ 2019/01/26 04:46 トランプ米大統領が3週間の政府閉鎖解除で合意、民主党に屈する

     トランプ米大統領は25日、35日間続いた政府機関の一部閉鎖を解除する法案に署名した。政府機関の運営を3週間再開することで議会側と合意した大統領だが、求めていた国境の壁建設費用は合意に含まれず、大統領がペロシ下院議長に屈した格好だ。

     上下両院は来月15日までの期限付きで連邦政府機関を再開する法案を25日に可決。トランプ大統領は連邦職員に未払いの給与が速やかに支払われるようにするため直ちに署名すると約束していたが、ホワイトハウスが同日夜に大統領の署名を発表した。

     今回の合意はトランプ大統領にとって劇的な方針転換だ。大統領は国境の壁建設費用が確保されない限り、政府閉鎖の再開は認めないと過去5週間にわたって主張していた。自身の支持率が急低下したほか、空の交通に混乱が生じ、税還付の円滑なプロセスが脅かされたことが方針転換の背景にある。

     トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、新たな政府機関の閉鎖あるいは国家非常事態の宣言によって壁建設費用の要求は続けると表明した。

     「強力な壁ないしは鉄柵を建設する以外に選択肢はない」と発言。「議会と公平な取引ができない場合、政府は2月15日に再び閉鎖するか、あるいはこの緊急事態に対応するため、私は法律と米国憲法で与えられた権力を行使する」と述べた。

     ペロシ下院議長は記者団に対し、両院の合同委員会が「わが国の国境警備で何が最善の措置かについて、各人の見解を聞き出す」とコメント。シューマー上院院内総務は「双方に納得がいく」合意に向け取り組むと語った。』

     

     

     上記の記事は、トランプ大統領が公約に掲げていたメキシコ国境に壁を作る建設費を巡る対立で、連邦予算が一部失効したことに伴い、米国政府機関の一部が閉鎖に追い込まれていたニュースの続報です。

     

     クリントン政権のときにも政府機関の閉鎖という出来事はありましたが、当時の記録は21日間です。トランプ大統領の政府機関閉鎖は2018年12月22日からですので、それを塗り替えて過去最長となりました。

     

     閉鎖対象となったのは、政府の経常的経費のうち、議会の承認が得られていない1/4に相当する業務が対象で、12/22以降約80万人の職員が自宅待機もしくは給料なしで無給で働かざるを得ない状況となっていました。

     

     今回のニュースのとおり、民主党に屈する形で閉鎖解除になりますが、トランプ大統領の態度はすごいとしか言いようがありません。歴史上最長で政府を動かない状態にして、「何があっても予算を通して壁を作るぞ!」という意気込みは私には十分に伝わりました。大統領になったときの公約だからとはいえ、トランプ大統領の決意の表れであるともいえます。

     

     その一方で、政府機関閉鎖によって、職員が無給勤務を強いられ、行政サービスの手続きができなくなっている状況が続いていました。これがいつまでも続けば、影響は大きく、米国の国家が一部麻痺していたという状況でした。

     

     米国内の政府機能がいつまでも動かない状態が続けば、新たな金融危機を誘発するリスクがあると言われていたため、とりあえずはホッとした金融関係者も多いでしょう。

     

     特に米国の財務省が、債務条件を引き上げられないとデフォルトを引き起こしてしまいます。米国政府がお金を借りられないとなれば、債務不履行となって新たな金融危機を誘発することは間違いないとみられていました。

     

     オバマ政権のときにも財政の壁というのがありましたが、その頃よりも米国の財政は悪化しており、こうしたニュースも金融危機の火種の一つとなっていたのです。

     

     そもそもトランプ大統領の迷走そのものが、世界経済のリスクになると言われていたりもするわけで、2018年度の年末の時点で、メキシコ国境の壁を巡って、トランプ大統領がここまで引き延ばすとは、誰も予想できなかったのではないでしょうか?

     

     2019年度に入り、今年は日米通商交渉の協議の開始も控えています。貿易協議の開始は、当初よりも遅れるとの見方があるようですが、トランプ政権の迷走は続いているといえるかもしれません。

     

     これまで米国経済は、ずっと好調と伝えられてきましたが、米国国内のものがうまくいかないとなれば、世界的な影響も大きいでしょう。

     

     特に日米通商交渉では、日本の自動車の関税を引き上げを主張してくることが予想されます。なぜならば中国も関税を引き上げているから、同じように日本の自動車の関税も引き上げるということになるからです。

     

     米国と中国の間で関税が低いのはけしからんということで関税を引き上げているわけですから、引き上げた関税の税率に合わせてくることは容易に予想されます。その力学で日本の関税も引き上げられるとすれば、輸出産業は大きな打撃を受けることになるでしょう。

     

     だからといって別のものを差し出す形で、関税の引き上げを止めたとなれば、日本の立場は、ますます弱くなります。輸出産業が打撃を受けるか?差し出した国内産業が打撃を受けるか?前も後ろも打撃を受ける形です。

     

     こうしたことを考えれば、消費増税はあり得ないという答えが当然の話になるはずです。

     

     日本にとって、このニュースは全くいいことはありません。トランプ大統領にしてみれば、自分は強いということを海外に求めてくるでしょう。対日貿易赤字は、日本が米国に対して日本のデフレ不況を輸出し、米国にしてみれば、日本が米国からお金を盗んでいるということでもあるため、対日貿易赤字削減のために、あらゆる手段を使って強硬に迫ってくることが予想されるのです。

     

     これに対抗するためにはどうすべきか?といえば、内需拡大です。「国債増刷」+「内需拡大」で日本の景気が良くなれば、米国製品を買うだけの購買力も増加します。そのことによって米国からの輸入が増えていけば、対日貿易赤字は減少していきますので、通商政策で強硬に迫られるリスクも軽減されるのでは?と考えます。

     

     

     というわけで今日は「米国政府機関の閉鎖について」と題して論説しました。

     日本は人口減少するから輸出で稼がなければならないという言説も、よくある言説ですがこれは間違い。輸出は本来は自国の不況を輸出することと同じです。なぜならば日本の自動車輸出で米国の関税が低いままだと、日本の自動車輸出によって、米国国内の自動車メーカーが打撃を受けるからです。これは絶対に貿易摩擦に発展し、場合によっては戦争にまで発展します。

     日本が米国への自動車輸出をたくさん増やせば、米国の雇用を奪い、米国の賃金下落を招きます。日本の国内需要の買換えだけでも本来ならば、数千億円規模であるため、安い軽自動車ではなく乗用車が買えるように、デフレ脱却を急ぐことに加え、燃料電池自動車推進のために、政府支出で購入費用の補てんや、JXホールディングス、岩谷産業など、水素ステーションの設置費用を補助するなどすれば、政府支出需要によって経済成長できます。

     貿易摩擦問題を解消するためにも、安倍政権には一刻も早く内需主導の経済政策に転換していただきたいと私は思うのです。

     

     

    〜関連記事〜

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