日本をギリシャ化して財政破綻させる方法とは?

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    医療費の自己負担引上げは、「需要縮小→日本がギリシャ化→財政破綻」です。

     

     国債には自国通貨建ての内国債と呼ばれるものと、自国通貨建てでない外貨建て(例えばドル建て)、共通通貨建て(例えばユーロ建て)があります。日本政府が発行した国債が、なぜ100%日本円建てなのか?といえば、我が国が経常収支黒字国であるためです。経常収支黒字国は統計的に過剰貯蓄状態を意味し、国内に「借りられない日本円」が余っている状態を意味します。経常収支(※)黒字国の政府は国内の過剰貯蓄(自国通貨建て)を借り入れることができ、さらに中央政府に国債を買い取らせることが可能なため、財政破綻に陥ることはありません。

     

    (※)経常収支=所得収支+貿易収支+サービス収支+所得移転収支

     

     表題の日本を「ギリシャ化」させる方法とは何か?それは、我が国の経常収支を赤字にすればよいのです。

     国内の供給力を破壊し、貿易収支やサービス収支の赤字を巨額化させれば、我が国は経常収支赤字国になります。経常収支赤字国は国内が「過少貯蓄」状態になるため、日本政府は資金源を外貨建て国債に頼らざるを得なくなります。外貨建て国債がひたすら膨らむと、最終的にギリシャ同様に財政破綻(政府のデフォルト)に陥ります。

     では、我が国の供給力を破壊しつくすには、どうすればよいでしょう?別に戦争する必要はありません。現在のデフレをさらに深刻化すれば、企業は自らの供給能力を継続的に削らざるを得ません。即ち継続的に営業所・工場を閉鎖し、従業員の賃金を引き下げ、正社員を派遣社員化・解雇していくことです。そして、日本のデフレを深刻化させるのに最も手っ取り早い政策が、需要を縮小させ、デフレギャップ幅(「需要<供給」のギャップ差)を拡大する「消費税増税」「無駄削減とする構造改革」「医療費・介護費削減」をはじめとする緊縮財政政策です。

     

     日本政府が消費税増税し、支出削減して、デフレを深刻化させると、我が国の虎の子の供給能力が棄損していく結果、自国で供給できなくなることで貿易・サービス収支の赤字が拡大し、経常収支も赤字化する。経常収支赤字化が恒常化→過少貯蓄となることで、日本政府は外貨建て国債発行に踏み切らざるを得ず、我が国の「ギリシャ化」はめでたく達成されます。

     

     「ギリシャ化を防ぐために、政府支出削減を!消費増税を!医療費・介護費削減を!」などと言っている連中こそが、まさにギリシャ化を推進しているという皮肉な状況をお分かりいただけるのではないでしょうか。

     

     無駄削減が正しいと考える人々の中には、「このままでは日本はギリシャ化する!だからこそ、無駄を削減。消費税増税をすべき。医療費は削除、介護費も削除!」と息巻く人が多い。日本がギリシャ化、あるいは財政破綻するとは、どういう意味でしょうか?いうまでもなく政府が過去に発行した国債などの借入(負債)について返済や利払いができなくなることで、即ち政府のデフォルト(債務不履行)です。

     

     「財政破綻」の定義は「政府のデフォルト」であり、それ以外にありません。消費増税論者や改革推進派や無駄削減が正しいとする人々は定義を故意に曖昧にしますが、財政破綻の定義はグローバルに政府のデフォルトです。

     

     ユーロのような共通通貨、外貨建ての債務が暴落(国債金利暴騰)した場合、中央銀行に命じて通貨発行で国債を買い支えることができません。ユーロのような共通通貨建て、ドル建てなどの外貨建ての国債は、複数の条件が重なると政府は普通にデフォルトを起こします。地方自治体などのが発行した地方債も夕張市の例からわかる通り、デフォルト状態に陥ります。

     

     この世に「債務」の種類は数多くあれど、たったひとつ「デフォルトを起こせない債務」があります。中央政府が発行した自国通貨建て国債(内国債)です。何しろ中央政府は「自国通貨を発行できる」存在です。歴史上、中央政府がデフォルトを起こしたのは外貨建て(もしくは共通通貨建て)国債のみで、自国通貨建ての国債で破たんしたことはありません。

     

     日本の国債発行残高を見ると、1985年以降、外貨建て国債の発行残高はゼロです。即ち日本国債は100%が日本円建ての内国債。日本政府の国債保有者別内訳を見れば、わずか5.3%の外国人(海外)保有分を含め、100%円建てです。

     

     日本政府は日本銀行を通じ、日本円の通貨発行をできる存在である以上、内国債のデフォルトを起こすことは「不可能」です。日本銀行は日本政府の子会社です。国債を日銀に買い取らせると政府は返済義務や利払い負担は消滅します。同じく「国債」と呼ばれても、自国通貨建て内国債と共通通貨建て国債では、全く異なる性質の「債務」であり、現時点で我が国がギリシャと同じに陥ることはありません。


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