国土強靭化への緊急対策7兆円について

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     今日は「国土強靭化への緊急対策7兆円について」と題して論説します。

     

     下記は産経新聞の記事です。

    『産経新聞 2018/12/12 19:54 国土強靱化の緊急対策に7兆円 政府、14日に閣議決定

     安倍晋三首相が策定を指示していた平成32(2020)年度までの3年間で集中的に実施する国土強靱(きょうじん)化のための重要インフラの緊急対策の全容が12日、分かった。総事業費は約7兆円で、河川の氾濫を防ぐための堤防強化や空港の浸水対策など緊急性の高い160項目が対象となる。土砂災害や救助など防災対策に3・6兆円、電力供給やサプライチェーンの確保など生活基盤の整備に3・4兆円を計上する。

     緊急対策は14日開催の国土強靱化推進本部と関係閣僚会議で提示され、政府は同日中に閣議決定する。

     緊急対策は、改定される国土強靱化基本計画に基づき、住宅や交通施設の倒壊による多数の死傷者発生や、被災者支援のルート途絶など計45項目の「起きてはならない最悪の事態」から緊急に取り組むべき20項目に絞った。

     具体的には、7月の西日本豪雨を教訓に、水位が高まった川が支流の流れをせき止める「バックウオーター現象」による被害の防止のため、国や都道府県が管理する全国約120河川の堤防強化を急ぐ。

     9月の台風21号で関西国際空港の滑走路やターミナルビルが浸水し空港機能がまひしたことから空港周辺の護岸のかさ上げを行う。

     「ブラックアウト」(大規模停電)が生じた同月の北海道地震を念頭に、企業などを対象に約55万キロワット分の自家用発電設備や蓄電システムの導入を支援することも明記された。』

     

     上記の通り、政府は防災・減災、国土強靭化に向けた2022年までの3か年緊急対策として、財政投融資を含む事業規模を7兆円程度とする方針とすることとしています。全国120の河川を対象に堤防を強化し、関西国際空港を含む7つの空港で浸水対策も念頭に入れているとも報じられています。

     

     私は7兆円という金額について、経済効果とか副次的にあるだろうということは否定しません。しかしながら、本来は危ない箇所をチェックし、危険と判定できるならば全部やるべき話であって、予算で金額がどうとか、お金のことは後で考えるべきことではないでしょうか?

     

     7兆円にするために積み上げたものではないでしょうし、7兆円以下にするために調整したわけでもないでしょう。今回の緊急点検で調整して7兆円となったと理解すべきですが、果たしてこの7兆円で十分なのか?ということを、むしろ問題視すべきです。

     

     どういうことか?といえば、例えば南海トラフ地震の発生に備えた対策費は、今回の7兆円に入っているのでしょうか?首都直下型地震が発生した場合の対策費は、今回の7兆円に入っているのでしょうか?荒川付近で550个旅濘緡未梁膠が降った場合の災害対策費は今回の7兆円に入っているのでしょうか?

     

     記事によれば、今回は特定の災害に限定されており、今年発生した災害と同じようなバックウォーター現象による被害など、それらを積み上げてチェックして7兆円になっただけであって、全然7兆円では不足しているのでは?と考えられます。

     

     また政府の方針では、重要なインフラだけを点検しているとしていますが、”重要な”ということは、どこかで線引きしている可能性も十分にあります。

     

     例えばB/Cで1.00未満の公共事業は、日本では実施されません。B/Cが1.00に満たない場合、その公共事業は本当にやらなくていいのでしょうか?

     

     同様に”重要な”という線引きをした場合、例えば100個中50個までが重要だとして、51個目は本当にやらなくていいのでしょうか?

     

     何がいいたいかと言えば、7兆円という金額の前に、政府のインフラチェックが十分なのか否か?を問うべきだということです。

     

     日本は自然災害大国であり、今年の大阪北部地震、北海道胆振地震、西日本豪雨、酷暑、台風21号、台風24号で発生した災害の再発防止策は言うまでもありませんが、今日明日、南海トラフ地震、首都直下型地震や高潮・津波といった自然災害が発生する可能性が十分にあり、そうした対策も含めて7兆円で本当に大丈夫なの?という議論がされるべきであると私は思うのです。

     

     

     というわけで今日は「国土強靭化への緊急対策7兆円について」と題して論説しました。相変わらず公共事業を否定したり、我が国には存在しない財政問題が論じられ、「政府支出増」という風潮が全くありません。

     例えばILC(国際リニアコライダー)など、中国も参加を表明しているにもかかわらず、「カネカネカネ」とお金が大事なのか、岩手県北上市の招致のための5000億の支出決定ですら、躊躇している有様です。

     政府支出増をしない限り、経済成長ができないばかりか、いざという時に国民を守ることもできず、最先端技術への投資を怠ることで、中国などの近隣諸国にも科学技術力で実力差を埋められ、やがては追い越されていく。

     緊縮財政思想や「カネカネカネ」というお金についての間違った発想が、日本を発展途上国化させることに拍車をかけているということを、多くの人々に気付いていただきたいと思うのであります。

     

     

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