フランスで発生しているデモ活動について

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    JUGEMテーマ:グローバル化

     

     今日はフランスで発生しているデモ活動について論じたいと思います。

     

     下記はロイター通信の記事です。

    『ロイター通信 2018/12/11 09:53 マクロン仏大統領、賞与非課税など新たな歳出策発表−抗議デモに対応

     フランスのマクロン大統領は10日夜、1カ月にわたる「黄色いベスト運動」と呼ばれる政権への抗議デモに区切りを付けることを目指し、国民の懸念への配慮が欠けていたと認め、新たな歳出策を約束した。

     マクロン大統領は同国のテレビ・ラジオを通じた演説で、企業に年末ボーナスの支給を呼び掛け、残業代などとともに非課税にすることを約束。最低賃金を1カ月当たり100ユーロ(約1万2850円)引き上げるための対策や、年金が月額2000ユーロを下回る年金生活者向けの物議を醸している税金の廃止を打ち出した。

     同大統領は1週間余りぶりの公式発言で「黄色いベスト運動の怒りは妥当だと私は多くの点で感じている」と述べ、フランスは「社会・経済的な緊急事態」に直面していると付け加えた。

     大統領演説を受けた活動家の最初の反応は、政府による一連の取り組みでも抗議デモが継続する見通しを示唆している。黄色いベスト運動幹部のジェレミー・クレマン氏は大統領の発表内容が「前向きで、大きな前進だ」と述べた上で、必要とされる一層の改革に取り組むものではないと指摘した。ストラスブールやトゥールーズ、オルレアン周辺道路を封鎖しているデモ隊は仏メディアの記者団に対し、封鎖を解かない考えを示した。

     マクロン大統領は対策の総額に言及しなかったが、最低賃金の引き上げ対象は160万人に達する。残業代の非課税措置とともに来年早々実施されるが、1月1日とは限らない。フランスの来年の財政赤字は燃料税引き上げ計画の撤回前の時点で既に、国内総生産(GDP)比2.8%に到達すると予想されていた。欧州連合(EU)当局者がイタリアに対しGDP比2%未満に財政赤字を抑制させようとしている状況下で、フランスが歳出拡大に動けば厄介な状況になりかねない。

     

     上記の通り、燃料税引き上げへの反発から始まったフランスの抗議デモについて、マクロン大統領はテレビ演説で、ボーナスと残業代の非課税に加え、最低賃金の引き上げや低年金生活者向けの税金廃止を打ち出しました。

     

     黄色いベスト運動とも呼ばれる今回のフランスのデモは、車の燃料税増税に反対するトラック運転手らが、ドライバーの安全確保用の黄色いベストを着て抗議したことをきっかけに全土に広がりました。

     

     このデモはこれまでのデモと違う点があります。それは庶民がグローバリストのマクロンに抗議しているという点です。

     

     フランスは共和主義国であり、デモは一般的であり、日本ではデモ参加といえば普通でないイメージがありますが、フランスでは普通のことです。何がこれまでと違うか?といえば、左派や右派といった政策論争による闘争ではなく、階級闘争に似ています。高額所得者の税金を減らす一方で、庶民の課税はガソリン税・燃料税を引き上げるといっていました。

     

     そうした新自由主義・グローバリズム的な政策をずっと推進してきたのがマクロン大統領です。燃料税引上げ表明をきっかけに庶民が多国籍企業、大企業優遇政治に対してマクロン大統領に抗議するというデモが全国に広がったのです。

     

     ちょうど日本で消費増税をやっている政府、法人税減税をやっている政府、高額所得者の累進課税を緩和している政府、まさに日本とも重なる部分があります。安倍内閣のみならず民主党もTPP参加表明や復興税創設もグローバリズムです。

     

     政府がお金を使うのではなく、被災地からも幅広く集めて復興を助けるなどというのは、復興という目的を掲げておきながら、被災地からも容赦なく税金を徴収するという点で、欺瞞としか言いようがありません。要は庶民からも取ったほうがいいだろう!という話です。

     

     この復興税を創設したのは菅直人政権ですが、3.11の東日本大震災の発生がきっかけで、罹災した東北地方からも税金を取るという考えられないことを日本は普通にやってきました。復興税は明らかに増税でインフレ対策です。

     

     普通に「建設国債増刷」で公共事業強化の「政府支出増」で復興すればいいのに、なぜか庶民からも税金を徴収するということを今もなお続けています。被災地からも容赦なく税金を掠め取ります。

     

     カネカネカネという考えがいかに間違っているか?虎の子の供給力を維持強化して国力増強を図ることこそ、国益につながります。お金をどれだけ政府が貯めたところで、政府の黒字=民間企業の赤字となり、供給力の毀損で国力は弱体化することに気付いていないのです。東北地方の供給力の維持強化に努めるために東北地方は非課税にするという政治家は日本には存在しないのでしょうか?

     

     フランスのマクロン大統領の場合は、グローバリズム礼讃でありかつEUに残留してEUにすり寄ることが国益になると考えておられる人です。そのEUではマーストリヒト条約によって、政府の負債対GDP比率で103%以下となるよう定めがあり、デフレ脱却のために大胆な財政支出をしたくても、マーストリヒト条約によってそれができません。

     

     イタリアもそれで苦労しましたし、英国の場合はEU離脱にまで発展しようとしています。

     

     ブルームバーグの記事では、フランスの政府の負債対GDP比率が102.8%と報じていますが、これが何か問題なのでしょうか?イタリアは102%以内抑制しようとしているとしてポジティブな言い回しをして、フランスの102.8%はネガティブに報じています。

     

     だからイタリアもフランスも景気が良くならないのです。景気が悪くデフレから抜け出せないときは、デフレ脱却できるようになるまで政府が負債を増やさなければなりません。

     

     たとえマクロン大統領が、庶民デモ活動者の懐柔を狙って低所得者の年金やらボーナスやら非課税にしたところで、財政出動しない限り、経済成長は低迷することとなり、豊かになることはできないでしょう。お金持ちの資産家の人々らだけが、グローバリズムで低賃金の外国人労働者を使って稼ぐという状況を改善することにはならないでしょう。

     

     マクロン大統領は、もともと過半数の得票を得て当選した大統領ではありません。フランスではグローバリズムに疲れたフランス国民が溢れる一方、親庶民で排他的なマリーヌ・ルペンと、親庶民で多様化主義のジャンリュック・メランションという政治家らが台頭しました。ルペンは右派的で過激、メランションは左派的で過激などと、日本のマスコミでも報じられていました。

     

     ルペンもメランションも過激でも何でもありません。日本のマスコミのこうした報道に私は違和感を覚えます。むしろフランスのデモがこれまでと違う点を、きちんと正しく論じていただきたいものと私は思うのです。

     

     

     というわけで今日は「フランスで発生しているデモ活動について」と題して論説しました。

     日本では法人税が引き下げられ、その分消費税が増税されて続けてきました。3%→5%、5%→8%と2019年10月の10%消費増税もすべて社会保障のためなどとの名目で消費増税を受け入れてきました。その結果、社会保障費を捻出できたのでしょうか?残念ながらGDPが500兆円で増えていないということですので、社会保障費を捻出できたとは言えません。消費税は一般会計であり、社会保障費に充当するというのも全くのウソです。

     こうしたウソがまかり通っていることに、私たち日本人も早く気付き、声を上げていかなければ、やがて日本は中国の属国となる日が来ることになるでしょう。

     そうならないためにも、海外のこうしたニュースについて、現在の日本と照らし合わせ、私たちはどうすべきなのか?考えなければならないと思うのです。

     

     

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