バフェット指数について(「トランプ相場に乗り切れぬ日本の“なぜ”」を考える)

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    JUGEMテーマ:経済全般

     

     

    今日は株式投資全般について、意見いたします。

    よく株式雑誌や日経ラジオで主演される株式アドバイザーで北浜流一郎という方が紹介されます。

    直近の株式市場の動きについて意見されていましたので取り上げたいと思います。

     

     

    1.株式アドバイザーの北浜流一郎氏の論説

     

     この方が、株探ニュースの中で、次のように述べています。

     

     『株探ニュース(2/19 09:30配信)米国市場でNYダウ、NASDAQ、S&Pの3大指標が順調に上昇、史上最高値を更新しているというのに、東京市場の騰勢は残念ながら弱々しい。
     上がらないわけではない。しかし、力強さにかけ、なかなか2万円大台どころか、1万9500円の突破にも苦戦しているのが実際だ。その背景にあるのは、米国市場ではトランプ政権に対する期待感と信頼性が衰えていないのに対し、東京市場では元々どららも高くなかったものが、さらに低減傾向にあるため。こういうことになる。
     われわれは米国発のトランプ政権関連情報をCNNや新聞情報などで入手し、それらのほとんどがネガティブ情報であるため、どうしてもそれに影響されてしまうところがある。しかし、米国の投資家たちは、ほとんどマスコミ情報を当てにしていないようなのだ。そして、むしろ信じているのはトランプ大統領が日々発信し続けているツイッター経由の情報。こうなっている可能性が高い。
     私もトランプ大統領のツイッターは毎日欠かさず見ているが、なぜそうしているのか。改めて考えてみると、トランプ政権が言ったり、行おうとしていることを知るためにはツイッターを見てさえいればよいのだから、極論するならCNNや新聞、雑誌媒体は見たり読む必要も、買う必要もない。こうなってしまう。(後略)』

     

     北浜アドバイザーの発言の趣旨は、米国株がトランプ相場に乗って上昇を続け、市場初の2万ドル越えの後も、高値を更新し続けるのと比べて、日経平均、TOPIXといった日本株の指標は未だ波に乗れず。日経平均は2万円越えどころか、1万9500円突破もままならないとのこと。

     

     米国の投資家は、米国のマスコミのCNNやニューヨークタイムズ、ワシントンポストらの論説を信用せず、トランプのツイッターを見て判断している。同じよう日本国内のマスコミもトランプ大統領の政策にネガティブな報道がなされ、それが原因なのでは?←ここまで書いていませんが、要は日本はマスコミのトランプ大統領へのネガティブ報道のおかげで日本株が低迷している。それであれば、いっそのことネガティブ報道を無視してトランプの発言だけに注目すれば、日本株もおのずと上昇していくのでは?ということを主張したいのではと、私は思っております。

     

     この点についていえば、答えは簡単。トランプ大統領はGDPを増やす政府支出増(インフラ投資1兆ドル=約110兆円など)を表明しているのに、日本は政府支出増などのGDPを増やす政策を打ち出していない、むしろGDPを減らす緊縮財政(医療介護費縮小、公共工事を増やさない)をしているからです。

     

     

     

    2.ウォーレン・バフェットとはどのような人物か?

     

     ウォーレン・バフェットは、今80歳くらい。小学生のころから株式投資をしていたと言われています。バフェットの投資手法は、超長期投資で有名です。またニューヨーク証券取引所で、バークシャ・ハサウェイ(証券コード:BRK−B)という投資持株会社が上場されていますが、この会社の社長です。

     バフェットの投資スタンスは超長期投資を基本としています。バフェットが何年も長期に保有している主な銘柄としては以下の通り。

     

     ウェールズ・ファーゴ (ニューヨーク証券取引所 証券コード:WFC)

     コカ・コーラ (ニューヨーク証券取引所 証券コード:KO)

     アメリカン・エキスプレス (ニューヨーク証券取引所 証券コード:AXP)

     P&G(プロクター・アンド・ギャンブル) (ニューヨーク証券取引所 証券コード:PG)

     

     この他、ブラウン、ワシントンポストといったブランド力の高い企業を何十年も保有して資産を増やしていったと言われています。またこれから中国株が流行ろうとしていた2003年4月に1株=1.7香港ドルで中国石油天然集団株(香港証券取引所 証券コード:00857)を買って、筆頭株主に躍り出たこともあります。そして2007年10月に売却し、取得価額5億ドルを35億ドルと6倍以上にして売却したとされています。

     

     私が福島県のいわきに住んでいるときに、バフェット初来日というニュースがあって、当時はワクワクしたものです。新工場本社いわき市移転で(株)タンガロイの竣工式に出席するために来日したのが、初来日なのですから。

     

     バフェットは10年経っても20年経ってもその製品が売れ続けるか?といった視点で企業を調査します。要は超長期投資を基本とするバフェットが、マーケット全体が割安か?割高か?を判断するにおいて、GDPと株式時価総額の比率を見ているというのは、GDPというものを理解しているか否かわかりかねますが、GDPが何を意味するか?を理解する私にとっては、実に理にかなった指標であると思います。

     

     

    3.バフェット指数と日本株の今後の行方 

     

     バフェット指数とは、米国の著名投資家であるウォーレンバフェットが愛用している指標でして、その国のGDPと株式時価総額総和を比率でみて、今のマーケットが割高か?割安か?を判断するというもの。

     

     GDP<株式時価総額  ⇒  割高

     GDP>株式時価総額  ⇒  割安

     

     こんな感じで、判断方法は簡単です。GDPについて十分に理解されている方であれば、バフェット指数は誠に理にかなっている指標に映るのでは?と思います。

     下記は米国と日本のそれぞれのバフェット指数の推移のグラフです。

     

     

     

     上記グラフは、日米のバフェット指数の推移です。

     GDPが増加する=経済成長しているです。具体的に言えば、粗利益(売上高−仕入高)が付加価値であり、粗利益が増加していることになるからです。粗利益が増えれば、GDP3面等価の原則により分配(賃金・報酬)も増えます。粗利益増加は、企業会計上では売上高増加と直結します。このため、GDPが増加すれば企業もまた売上増、利益増となり、株式の理論価値が上がります。

     雰囲気で株価が上昇して、GDPが伸び悩んでいる状態では、株価上昇は長続きせず、GDPの数値に収斂されることとなり、株になるでしょう。

     

     

     

     

     バフェット指数の推移を見れば一目瞭然ですが、日本は1997年あたりから500兆から成長できていません。失われた20年とは、成長できていない20年間、まさにこのことです。

     

     一方米国は、ITバブル崩壊(2002年〜2003年)、サブプライムローン・リーマンショック(2008年〜2009年)で、株式時価総額がGDPを下回ることがありましたが、2013年では株式時価総額がGDPを上回りました。

     

     米国をバフェット指数で考えれば、株式時価総額がGDPを上回っていたとしても、トランプ大統領が米国のGDPを着実に増やす政府支出増により、GDPが増えることを見越している可能性が極めて高い。なぜならば政府支出増は、減税と違って必ず支出されることが決まっているので、GDPが必ず増えることになるからです。

     

     それに比べて日本は政府支出増どころか、医療介護費削減、公共工事削減(一般予算と補正予算の合計額で見ますと、安倍政権は2013年こそ政府支出を増やしましたが、2014年、2015年は前年比マイナスで、「コンクリートから人へ」の民主党よりも公共工事を削減しています。)をやっていますので、GDPが増えなくて当たり前。デフレ環境下で規制緩和をやれば、さらにデフレが促進されるにもかかわらず、構造改革・規制緩和を推進しています。

     

     デフレという物・サービスが安く買われないと売れない環境、即ち儲かりにくい環境において、いわば需要が十分にない環境において、構造改革=供給力を削ぐ、規制緩和=供給を増やすをやれば、更にデフレが促進されます。

     

     構造改革=供給力を削ぐ=工場閉鎖・解雇、人件費カット

     規制緩和=供給を増やす=競争激化による価格低下圧力

     

     上記は、いずれもインフレの時には有効な政策ですが、デフレの時は悪影響でしかなく、デフレを促進させるだけです。

     

     したがって、雰囲気で一部の日本株で上昇する銘柄もあるでしょう。しかしそれは米国のインフラ投資1兆ドル(=約110兆円)で恩恵を受ける可能性が高い業界、例えば米国に技術がないが日本には存在する技術もしくは高品質な技術を持つ業界に限られます。

     

     信越化学工業(証券コード:4063)、アドバンテスト(証券コード:6857)、東京精密(証券コード:7729)、東京エレクトローン(証券コード:8035)などの半導体関連株しかり、コマツ(証券コード:6301)、日立建機(証券コード:6305)などの建設機械株や建設機械企業にフィルターを供給するヤマシンフィルタ(証券コード:6240)などが、トランプ大統領の登場を契機に、株価を伸ばしてきました。

     

     とはいえ、日本国内は相変わらず米国の政策とは逆に緊縮財政の施策を継続しています。すべては、「本当は存在しない日本の財政問題」「人口が減少するから日本は成長しない」「公共工事は無駄だ!」とする論調が原因です。

     

     したがって、このまま日本株が日経平均で2万円を超えるのは難しい。2万円超えて持続的に2万円台を維持し、3万円を目指す動きになるためには、「政府支出増」「国債増刷」「消費税減税」が不可欠と考えます。

     

     次の3つ「政府支出増」「国債増刷」「消費税減税」のうち、「国債増刷」は市中に国債を供給しなければ金融緩和ができなくなります。金融緩和は、デフレが続く日本にとっては、デフレ脱却を後押しする必要条件です。また「政府支出増」「消費税減税」はGDPを増やす政策です。

     

     こうして考えますと、日本が構造改革と規制緩和を続ける限り、日本株が大きく飛躍することはバフェット指数の推移とその意味を考えれば、ご理解いただけるのではないでしょうか?

     

     しかもトランプ大統領は日本の金融緩和について為替誘導しているとして、金融緩和策をけん制しています。そのため、ドル円相場で円高になる可能性もあります。円高になれば外国人投資家は日本株売り越しに転ずるでしょうから、日本株の暴落になる可能性があるわけです。

     

     そんなわけで今日はバフェット指数という指標を取り上げさせていただき、日本の株式市場の現状について私見を述べさせていただきました。


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