中国人民銀行が人民元の海外流出額を制限!
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今日は2017年2月1日の日経新聞の記事「人民元、海外流出額を制限(中国、資本規制を強化)」というニュースについて取り上げます。
以下が該当のニュースです。
『【上海=張勇祥】中国が企業や銀行に課している資本規制の全容が明らかになった。2016年末以降、国境をまたぐ人民元取引の制限を強化。外国企業の中国現地法人が本社に資金を貸し付ける「子親ローン」などが難しくなった。外貨中心の従来規制では資本流出を阻止できないと判断したためだが、企業活動に影響が出始めている。(後略)』
中国が企業や銀行に課している資本規制の全容が明らかになりました。2016年度以降、国境をまたぐ人民元取引の制限、これを強化しています。2016年1月からの爆買い規制もその一環と言えるでしょう。企業活動で言えば、具体的には外国企業の中国現地法人が本社に貸し付けるローンが難しくなっているようです。
中国は、なぜこの規制をかけるのでしょうか?NHKも今月2月8日に記事を出しました。
『中国の外貨準備高は、海外への資金の流出を背景にした通貨・人民元のドルに対する急激な値下がりを食い止めるため、当局が引き続き市場介入を行ったと見られることなどから、先月末の時点で5年11か月ぶりに3兆ドルの大台を割り込みました。
中国人民銀行は、民間銀行への指導として、顧客企業に送金のタイミングを遅らせるよう要請しているとのこと。例えば送金を遅らせるために書類上の不備を指摘し、送金の注文を受け付けないという事例も出ているようです。
日本企業が輸出などで人民元を稼いだとしても、給料が払えないので普通は稼いだ人民元を円に転換するのですが、それができません。なんだかんだ書類が不備などと言って難癖をつけてくるのです。人民元のまま持っているしかないというくらい大変なことになっているくらいの状況で、いわば資本移動を制限しているのです。
というわけで今日は、中国人民銀行が人民元の海外流出を制限している旨の記事を紹介しました。私見を述べさせていただければ、こんな国が人民元の国際通貨化とか、おかしすぎです。資本移動を制限し、中国共産党政府の為替介入で操作される通貨が、国際通貨とかあり得ないと思うのです。IMFはSDR(Special Draw Right=特別引出権)への新規採用を辞めるべきであると思います。
- 2017.02.13 Monday
- 世界経済(中国・韓国など東アジア)
- 00:32
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- by 杉っ子