ルサンチマンによる公務員批判の愚かさ

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    JUGEMテーマ:経済全般

     

    次のフレーズは、デフレで苦しんでいる我が国においては正しくありません。

     「公務員を削減すべき!国会議員を削減すべき!医療費を削減すべき!改革なくして成長なし!」

     残念ながら賃金が伸び悩み、雇用が不安定化しているので、雇用が安定している公務員や大企業従業員へのルサンチマンを抱く人が多いのは、大変残念です。
     賃金伸び悩み、雇用不安定化は、政府が正しい政策を打っていないのが原因ですので、気持ちが理解できないわけではありません。

     しかしながら公務員・国家議員削減や医療費削減は、少なくてもインフレギャップが生じているときに行うべきであって、デフレギャップ(内閣府は我が国が6兆円のデフレギャップが存在すると分析)が生じている我が国においては、正しい政策ではありません。

    税収=名目GDP×税率×税収弾性値
    GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出
     純輸出=輸出−輸入

     公務員・国会議員の給料は政府最終消費支出であり、医療費もまた政府支出です。デフレに苦しむ我が国が、公務員削減や医療費削減をすれば、GDPを減らすことになり、税収も減ります。

     「改革」をイデオロギー的に反対するつもりはありませんが、どちらかといえば「需要削減」「需要が増えない分野での供給サイド増加」「供給サイド削減(工場閉鎖・従業員解雇)」のデフレ促進策が多い。緊縮財政を続けている以上、改革をしたとして、従来得ていた所得を、改革によって参入できた他の人の所得になるだけは、我が国のGDPは行って来いで増えないのです。

     また「随意契約は一部の業者が儲かるだけなので一般競争入札にすべき」は入札参加者が増えて競争激化につながって値段が下げられて仕事が発注される可能性が高く、名目GDP減少につながります。

     「構造改革を推進して経済成長させる」「改革なくして成長なし」という発想は以下の発想が根底にあるものと考えられます。
    経済成長の言葉の定義が不明確(私は経済成長=GDP成長と定義します。)
    インフレデフレが貨幣現象(貨幣の定義はマネタリーベースかマネーストックかは不明)ではなく、需要過不足であることを理解していない
    インフレ対策・デフレ対策でいえば、公務員削減(人員削減も給料削減も)がデフレ対策でなくインフレ対策(GDPを押し下げる政策)であることを気付いていない
    国家運営を家計や企業経営と同じに例えて、政府こそコスト削減を推進すべきと考えている

     誰かの消費がなければ、誰かの所得にならない。その誰か?は、政府だろうと民間だろうと同じです。正社員で公務員時代の給料と同じ以上の給料が払われる民間求人が多い環境であること、即ちインフレギャップの時であれば、公務員削減しても消費に影響が出ないでしょう。
     今は必ずしも正社員で採用されるとは限らず、「無駄(私は無駄と思っていません。)」とレッテル貼された公務員が解雇となって、賃金の低い仕事や雇用が不安定な非正規社員で採用されれば、彼らは間違いなく消費を減らします。

     ルサンチマンを抱く人を少しでも減らすには、雇用が安定して実質賃金が増え続ける環境になること。そのためには政府が政府支出増・国債増刷を早く決定し、企業が正社員採用、能力開発投資が継続的に行い続ける環境を整える正しいデフレ対策に舵を切っていただきたいと切に願います。

     

     

     

     


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