とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について
JUGEMテーマ:天候、地震など
今日は、被害が拡大している西日本豪雨について論説します。
西日本豪雨は、とんでもない豪雨被害をもたらしました。死者数も拡大しており、2018/07/16付の毎日新聞の記事によれば、西日本豪雨による死者は、7/16(日)PM19:30時点で、14府県で合計214人、行方不明者は4件で合計18人としています。さらに3連休は厳しい暑さが続き、各地で35度以上の猛暑日となって熱中症で救急搬送される人も相次いでいます。
2013年に第2次安倍政権が誕生し、アベノミクスの第二の矢である国土強靭化というキーワードが出て6年目となりますが、国土強靭化が進んでいないと感じるのは、私だけでしょうか?
岡山県の小田川、愛媛県の肱川、いずれも防災・治水事業が計画され、着工しようとしていた矢先に被害を受けました。各地の防災事業・治水事業が完了されていれば、ここまで被害は広がっていなかっただろうと推察できたと思われます。
もちろん避難したり、自助・共助など、事前避難がもう少し徹底されていれば、被害を防げた可能性もあります。
岡山でお亡くなりになった方は、水死が多く高齢者も多い。大雨警報が夜出されたということもありますが、洪水は高さ5〜6メートル程度まで達したとされ、平屋建の建物は完全に浸かり、2F建てでも危ない状況だったでしょう。
天気が持ち直して、雨が降らなくなったとしても、その後に川が氾濫したり、ため池の水が満水になって崩壊する危険性があるということで、今もなお避難指示が出ています。
西日本豪雨で愛媛県の肱川の上流の野村ダムなどの6府県8つのダムの水量が、豪雨当時に満杯に近づいたため、流入量と同じ規模の量を緊急的に放水する異常放水時防災操作が行われたことが、後になってわかりましたが、同じ時期に8つのダムで行われたというのは、まさに異例です。
同時的・広域的に、非常に広い範囲で豪雨が襲ったということで、8つのダムが同時に放水するというのは異常です。
とはいえ、ダムがなかったら、もっと激しい洪水になっていたということでもあり、どれだけ深刻な豪雨だったかが改めて裏付けられた形です。
かつて「ダムなんて無駄だ!」とする公共事業批判をする有識者は、こうした状況をどう思っているのでしょうか?口を噤んでいるだけで、言論の責任を取ることはありません。
日本は災害大国であるがゆえに、自然災害から身を守るための安全保障の需要は無限です。地震以外にも今回の西日本豪雨のような自然災害からの被害を最小限に食い止めるための砂防堰堤(砂防ダム)や、水を堰き止めるための普通のダムなど、需要がたくさんあるにもかかわらず、「公共事業で財政が破綻する!」などとデタラメ・ウソを日本国中に蔓延させて、放置してきたことのツケとしか言いようがありません。
というわけで、今日は西日本豪雨について述べました。
- 2018.07.18 Wednesday
- 日本経済(公共事業)
- 08:20
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- by 杉っ子