東京一極集中の是正に向けた地方大学復興のための交付金創設について

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     今日は「東京一極集中の是正に向けた地方大学復興のための交付金創設について」と題して論説します。

     

     以下は2018/03/29に掲載された産経新聞の記事です。

    『産経新聞 2018/03/29 若者流出止められず? 大学の東京集中是正法案波紋 定員抑制効果、地方も疑念

    東京一極集中の是正に向けて東京23区の大学定員増を禁止し、地方大学振興のための交付金を創設する法案への波紋が広がっている。東京側から国際競争力低下などへの懸念が上がっているだけでなく、地方側からも若年人口流出の歯止め効果に懐疑的な見方が出ているのだ。法案は今国会で成立する見通しが強まっており、全国の大学が行方を注視している。

    ■「人材育成滞る」

     「日本は産業イノベーションで勝っていかなければならない。変な総量規制は考え直してほしい」。23日の参院委員会で野党議員は東京23区限定の大学定員抑制をこう批判した。

     矛先が向けられた法案は地方創生の一環だが、小池百合子知事が「理不尽かつ不合理な規制で改めて反対を表明する」などとする緊急声明を発表したほか、日本私立大学連盟も「学部学科の新設や定員変更を規制すれば人材育成を滞らせる」などと批判した。

     こうした反発に対し、林芳正文部科学相は「地方の多くの人が東京に転入している現状があり、魅力ある地方大学の振興と併せて東京23区の定員抑制に取り組むことが必要だ」と理解を求めている。

    ■「国のかたち」を 

     全国の四年制私大のうち、定員割れは約4割に及び、特に地方で深刻化している。一方、全国の大学生の2割は東京23区に集中し、近年はさらに増加傾向にある。このため地方側では東京23区の大学定員増を禁じる動きに期待感は広がるが、若年人口流出への歯止め効果には懐疑的だ。

     「私学は自由競争が原則だが、東京一極集中がそのまま許されていいわけではない」。愛知県犬山市で地域密着型の教育活動を展開する名古屋経済大の佐分晴夫学長はこう口にする。

     一方で「東京一極集中の是正は東京の大学定員を抑制するだけで解決するような問題ではない」とも指摘。地方大を卒業しても東京で就職すれば効果は薄れるからだ。東京圏への転入超過割合のうち20代後半は約15%で、就職のための上京が主な理由とみられる。

     佐分氏は「地方側には若者が住みたくなるような魅力的なまちづくりへの努力が一層求められるが、国も産業政策など幅広い視点から人口偏在を見直す“国のかたち”をしっかり議論してほしい」と強調した。(後略)』

     

     

     上記記事は大学についての話題で、東京一極集中の是正に向け、東京23区の大学の定員の増加を禁止し、地方大学復興のための交付金を創設する法案についての記事です。法案自体は今国会で成立する見通しのようですが、全国の大学が行方を注目しています。

     

     東京側からは、小池都知事が、国際競争力低下等の懸念を訴え、東京からみれば理不尽、不合理な規制で、改めて反対を表明すると緊急声明を発表しています。

     

     東京一極集中は、昔から課題としていたことは事実であり、総論は合意できているわけですが、大学の定員抑制は各論の問題です。以前から工場誘致など、開発の整備をしようとすると批判するという構図があります。

     

     今回の大学の件でいえば、反対意見も理解できる部分もあり、また地方が懐疑的に思う点も理解できます。とはいえ、東京一極集中は、安全保障を考えた場合、本当によろしくありません。

     

     東京一極集中を解消するためには、何でもやる、全部やる、そういう発想を持っていれば、大学の定員抑制で、ここまでの批判はなかったのでは?と思われます。

     

     例えば、地方を魅力的にする大きな投資事業を国家・政府がたくさんやっていて、その補足的な事業として東京の大学の定員を抑制するというならば、納得感はあるでしょう。

     

     地方を魅力的にする投資事業をやらず、「ふるさと納税」で地方経済が活性化するなど、寝言もいいところです。地方同士を競争させて疲弊しているというのが、現実の地方創生の行政政策です。なぜならば、新幹線も作らない、高速道路も作らない、港湾整備もしないという状況では、地方に工場誘致することはままならず、営業所でさえ大都市圏に営業するのに、高速鉄道・高速道路がなければ、何時間もかけて営業するという極めて非効率なことになります。そのような環境では、仮に土地が安いから、家賃が安いからといっても、工場を作る、営業所を作るなど、経営者としては運営コストがかかりすぎて、投資しにくいのです。

     

     物を作る工場を作ったら、当然ロジスティクスをどうするか?工場誘致の計画段階で検討します。営業所だったら商圏の大きさはもちろん、大都市へのアクセスなども考慮されます。

     

     民間が投資したくてもインフラが整備されず、デフレを放置している状況で、地方に工場や営業所や本社機能を置くなんてことは、経営者としては考えられません。

     

     要は地方の都市投資をせず、東京だけ規制をするとなれば、「ちょっと待った!」となっても致し方ないと思うのです。本来あるべき姿は、地方の都市投資を多く行ったうえで、東京を抑制する!こういう状態であれば、ここまでの批判はなかったのではないでしょうか?

     

     また別の観点ですが、南海トラフ地震と首都直下型地震の被害想定について、大学などの機関が分析をしております。被害額は100兆〜200兆という数値が出る見込みで、従来の想定よりもケタが一桁違うのでは?という声が広がっています。

     例えば南海トラフ地震は、津波被害がメインであり、津波被害は堤防で防ぐことが可能で、堤防建設などの防災対策で40%〜50%は防ぐことが可能です。ところが、首都直下型地震は揺れて建物が損傷するということで、これは道路を作ったり、建物を耐震強化したとしても、ほとんど被害が減ることはなく、20%程度しか被害を防ぐことができないとされているのです。

     

     結局、首都直下型地震は、壊滅的な被害を受けることは間違いなく、どうやっても20%程度しか被害を防げないとされる以上、一極集中緩和以外に、合理的な対策がないというのが実情です。

     

     多くの人々がこの認識を持っていれば、今回のこの取り組みに対する批判は、そんなにないのではないか?と思うのです。

     

     

     というわけで、「東京一極集中の是正に向けた地方大学復興のための交付金創設について」と題して論説しました。この大学定員抑制は、災害安全保障の問題が根っこにあります。地方都市に投資をするべきですが、財務省のプライマリーバランス黒字化目標が残っていますと、「はい!わかりました!地方に公共事業を増やします。」となったとしても、その代わり、他の予算が削られたり、増税するという話になります。それでは意味がありません。

     プライマリーバランス黒字化目標を破棄することができて初めて、インフラ整備を中心とする都市投資、具体的には新幹線を作り、高速道路を作り、港湾整備をする。しかも医療・介護費も抑制せず、国債を増刷して政府支出によってこれを賄う。こうしたことをすべてやって、やっとデフレを脱却できます。

     合わせて地方都市投資を継続的にやっていれば、工場誘致、営業所開設、本社機能移転が進んで、地方でも雇用が増え、地方の若者が東京の大学に来なくてもよくなり、地方創生が真に成し遂げられる結果、一極集中を緩和できるものと思うのです。

     そのためには、安倍政権は2018年6月の財政の骨太方針において、プライマリーバランス黒字化目標を破棄すること、この1点に注目しております。


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