大災害時に政府権限を強化する憲法改正について

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     今日は憲法改正について意見したく、2018/03/07に報道された日本経済新聞の記事を紹介します。

     

    下記が当該記事です。

    『日本経済新聞 2018/03/07 23:00 大災害時 政府権限を強化 自民改憲案、緊急政令など

    自民党憲法改正推進本部は7日の全体会合で、大災害時などで特別な措置を講じる「緊急事態条項」の改憲案について細田博之本部長に対応を一任した。執行部は大規模な災害が起きた場合に政府の権限を強化し、緊急の政令制定や財政支出をできるようにする案を軸に絞り込む。国会議員の任期を延長できる規定も盛り込む。私権制限との関係が論点になる。

    執行部は緊急事態条項のほか(1)9条改正(2)参院選の「合区」解消(3)教育充実――を合わせた4項目の改憲案について、3月25日の党大会までの策定をめざす。

     緊急事態条項は「国家緊急権」の思想に基づく。大規模災害や戦争など国家そのものの存立が脅かされる可能性がある場合に、全体の利益のために個人の権利を抑制できるとする考え方だ。欧州を中心に受け入れられ、憲法で明記する国も多い。日本国憲法には明確な規定はない。

    執行部は5つの条文案を示した。大きく2つに分けることができる。1つは詳細な規定を設ける案。2012年にまとめた改憲草案のように、対象範囲を日本への武力攻撃や内乱にも広げ、政府の権限として私権制限や自治体への指示も与える内容だ。

     もう1つは簡潔で限定的な条項を設ける案で、対象を大規模な自然災害に限り、直接の私権制限の規定は盛り込まない。執行部は後者の案でまとめる方向で調整する。

     執行部が有力視する具体的な条文案は、緊急時を「大地震その他の異常かつ大規模な災害」と定義。国会が機能しない場合には「国民の生命、身体及び財産を保護するため、政令を制定し、又は財政上の支出その他の処分を行うことができる」と記した。被災地で国政選挙の実施が難しい場合に備え、国会議員の任期延長特例も盛った。(後略)』

     

     

     自民党憲法改憲本部が、3/7の全体会合で大災害時などで特別な措置を講じる緊急事態条項の改憲案について細田本部長に対応を一任したというニュースです。

     

     執行部は大規模な災害が起きた際、緊急の政令を制定したり、財政支出ができるようにする案を軸に絞り込もうとしています。国会議員の任期を延長できる規定も盛り込むということで、私権制限との関係が論点になっています。

     

     本件は2つの案が議論されているようで、私権制限、自治体への指示を具体的に書き込むべきか否か?が論点になっているとのこと。私は、憲法に具体的に書き込まなくてもイイのでは?と思っています。戦争や内乱など具体的に書き込む方法をポジティブ方式とするならば、書き込まれた以外のことは何もできなくなります。

     

     例えば戦時中の軍隊は、国際法のハーグ条約をベースにそれぞれの国が規律を定めるのですが、ほとんどの国がネガティブ方式であるのに対して、日本はポジティブ方式です。ネガティブ方式というのは、やってはいけないことが書かれて、それ以外のことは何やってもよいという方式。ポジティブ方式とは、やっていいことが書かれていて、それ以外のことはやってはダメということ。

     損害保険の約款でも、オールリスク約款といえば免責事項以外の偶然・不測・突発事故であれば有責とし、限定列挙約款といえば保険金をお支払いできる場合にヒットしたものが有責となります。

     

     何が言いたいか?といえば、日本は災害大国であり、かつ仮想敵国の中国、それ以外の大国でロシアとも国境を接しています。災害安全保障、防衛安全保障の問題を考えたとき、具体的に書き込むというポジティブ方式ですと、いざという時に国会での決議が必要などとなってしまって、迅速な対応ができなくなる可能性があるため、書き込まない方がいいのでは?と思っているのです。

     

     例えば「大地震その他異常かつ大規模な災害の時に・・・」という書きぶりであれば、「大地震その他」ということで、他国からの武力攻撃を含ませることも可能です。「私権制限をやるぞ!」と書かれなくても、「特別な政令を制定する」という中に、私権制限に関わるものを含ませることも可能です。

     

     だから、具体的に事象を書き込むポジティブ方式よりも、より幅広い解釈ができるような言い回しにしておいた方がいいのではないでしょうか?

     

     また、必要最低限な項目については具体的に記載する必要があると考えます。例えば、国会議員の任期が3月31日に切れるというときに、3月31日に地震が発生した場合、今の憲法ですと、4月1日以降は誰も国会で決議ができないという状況になってしまいます。本当に最低限のこととは、どんな最悪の状況であっても、内閣政府が政令と予算を決めることが可能であるとする。まずはこれで最低限のことが整います。あとは具体的にどういう政令を出していくのか?弾力的にできるよう事象を限定して具体的に書き込むことは避けるべきではないかと考えます。

     

     

     ということで今日は憲法改正について意見しました。本件のニュースとは別に、財政規律条項を入れようとする自民党国会議員もいまして、これには断固として反対です。デフレで財政出動が必要な時に、財政出動ができなくなってしまうからです。合わせて関連記事もお読みいただければ幸いです。

     

    〜関連記事〜

    憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

    「自国で通貨発行・政府支出ができる日本」と「EUに加盟しているためにできないフランス」どっちが愚かなのか?

    「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし!

    「ホイッ!」と作られた日本国憲法とハーグ陸戦条約第43条

     


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