インフレになっていない状況で実施された消費増税の経済へのすさまじい破壊力

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     今日は、2014年4月に実施した消費増税5%→8%の結果、どうなったか?消費税の破壊力ということでご説明したいと思います。

     

     少し古い記事ですが、2016年度の国の税収が7年ぶりに前年割れしたという記事です。

    『日本経済新聞 2017/07/05 16:57 16年度の国の税収、7年ぶり前年度割れ 円高で法人税が減少

    財務省が5日発表した2016年度の一般会計決算概要によると、国の税収は前年度比1.5%減の55兆4686億円と、09年度以来7年ぶりに前年実績を下回った。円高進行による法人税収の減少が響いた。法人税は4.6%減の10兆3289億円だった。消費税は1.1%減の17兆2282億円、所得税は1.1%減の17兆6111億円と、基幹3税がそろって前年実績を下回った。(後略)』

     

     

     記事では、法人税、所得税、消費税の基幹3税が揃って減収と報じています。なぜこの年、すべて減収となってしまったのでしょうか?記事によれば、財務省の説明として、税収の大幅な減収が特殊要因によるものとしています。

     

     法人税が下がった理由について、2016年度前半に円高が進んだ影響で企業業績が落ちたとしています。英国のブレグジットなどの影響で円高となり、企業の輸出が減ったというのです。

     

     とはいえ、日本のGDP500兆円のうち、純輸出(輸出−輸入)が占める割合は、多くて15%程度。ほとんどは個人消費が占め、その割合は約60%(実額で300兆円)です。

     

     つい最近も消費支出が2014年以降3年連続で減少していることを、ブログで取り上げました。

     

    <消費支出の推移(単位:万円)>

    (出典:総務省の統計資料の消費支出データを加工)

     

     本来は、GDPの60%を占める消費の落ち込みが激しいというのが真実です。消費が大きく落ち込んでデフレから脱却できず、むしろデフレに逆戻りしてしまったのです。

     

     もともと、財務省は何が何でも増税。国民生活が破壊されようとも、とにかく政府のお金が重要という集団です。供給力が毀損しようが関係ありません。プライマリーバランス黒字化が絶対的に正しいと思い込んでいる連中です。まさに家計簿の発想、企業経営の発想を、国家の財政運営に持ち込んでいるのです。

     

     そのため、消費増税を何が何でもやりたいとすれば、2014年4月に5%→8%へ増税した結果、消費が大きく落ち込んだという事実は、国民に知らされたくない事実だといえます。

     

     そんな財務省の思惑とは別に、2017年6月の閣議決定で、「財政の骨太方針」から、「消費税」の文言が消えました。

     内閣府のホームページに、「経済財政運営と改革の基本方針2017」に添付ファイルが3通掲載されています。

     

     峽从兀眄運営と改革の基本方針2017〜」

    ◆岾詰廖

    「主なポイント」

     

     上記が添付ファイルなのですが、ぜひ「消費税」でキーワード検索してください。消費税のキーワードがあるのは、 峽从兀眄運営と改革の基本方針2017」のファイルに1か所だけです。その部分の抜粋は以下の通りです。

     

    『(3)少子化対策、子ども・子育て支援
    社会保障における世代間公平の確保を目指し、全世代型社会保障の実現に取り組む。
    そのため、待機児童解消や子供の貧困対策を含め、少子化対策・子育て支援を拡充する。
    引き続き企業主導型保育事業の活用等も図りつつ、多様な保育の受け皿を拡充し、待
    機児童の解消を目指すとともに、各自治体における状況等も踏まえて子育て安心プラン
    に基づき、安定的な財源を確保しつつ、取組を推進する。
    保育人材を確保するため、保育士21の処遇改善に加え、多様な人材の確保と人材育成、
    生産性向上を通じた労働負担の軽減、さらには安心・快適に働ける環境の整備を推進す
    るなど総合的に取り組む。また、子ども・子育て支援の更なる「質の向上」を図るため、
    消費税分以外も含め、適切に財源を確保していく。』

     

     上記の通り、消費税について触れているのはこの箇所だけです。因みに2016年骨太方針では3か所ありまして、消費増税の延期について触れています。

     

    <2016年骨太方針の抜粋>

    (出典:内閣府のホームページに記載の2016年骨太方針の資料からの抜粋)

     

     

     2016年に消費増税10%引上げの延期について触れていますが、2017年の骨太方針では消費税の文言が消えました。さらに言えば、藤井聡内閣官房参与らの働きかけにより、財政健全化とは政府の負債を削減することではなく、政府の負債対GDP比率の引き下げという世界基準と同じ基準であることを明言しました。

     これにより、1000兆円の借金が問題なのではなく、GDPを増やせば、政府の負債対GDP比率の引き下げとなるという羅針盤に変えることができたのです。

     ところが、プライマリーバランス黒字化目標が残ってしまった。だから、支出を増やすならば「増税する」か「他の支出を削減する」というのが、財務省職員が考えていることなのです。

     

     そう考える財務省職員にとって、消費増税が経済を破壊しているという事実は、なんとしても目を背けなければならず、国民に知らされては不都合なのです。

     経済担当の新聞記者も、財務省の公式発表を否定しません。財務省の機嫌を損ねてしまえば、記者クラブから落とされ、情報がもらえなくなって出世できなくなるからです。

     また10%に上がった場合に、軽減税率の対象から新聞が外されては困ると考えてもいます。

     

     新聞記者はアホです。軽減税率の対象から新聞が外されれば、消費増税が実施されても、消費増税による新聞販売の売れ行きDOWNとならず影響がなく、新聞業界は安泰だと考えているのでしょう。マクロ経済を理解していない証左です。巡り巡って自分たちの物・サービスである新聞を、買いたくても買えない人が出て、新聞を取るのを辞める人が出ます。

     実質賃金がUPしない状況で、消費増税をすれば支出を削減しようとする人は増えます。そのとき、新聞の購読を辞めるという消費者が、軽減税率の対象になれば絶対にいないとは言い切れません。

     

     消費増税による経済の破壊力を知らない無知なマスコミらが、間違った経済情報を垂れ流し、多くの国民がそれを信じる。そして、自分たちが賃金が上がりにくいからといって、既得権を持つ人を攻め、その既得権に切り込んだ政治家を、改革功労者として拍手喝采する。既得権を持つ人は、自分たちのサービスやモノを買っていただいているお客様かもしれないのに。そうとは想像できず、既得権を壊していくことこそが改革につながるとして拍手喝采する。結果、消費が落ち込み、それだけならまだしも、将来的に供給力が毀損してサービスが受けられなくなってしまうということすら想像できない。

     

     私は、この言葉をあえて使いたくありませんが、日本国内に「真実を知らない間違ったことしか知らない愚民」が増えていくということ。日本は韓国と同じようになってしまうと思うのです。歴史の史実を変えて教育を受け、反日をやっている韓国民。中国も同様です。

     同じように日本も事実・真実を知らされず、気付いたら取り返しのつかない状態を将来世代に引き継ぐことこそ、大きなツケを残すものとしてなんとしても回避したい。そんなことを思い続けています。

     

     

     というわけで、今日は消費税の経済への破壊力ということで論説しました。インフレのときであれば、消費増税UPは有効な政策ですが、デフレ環境下での消費増税は、すさまじい破壊力。V字回復するどころか、回復しないL字低迷ということも、日本のGDPが500兆円から伸び悩む状況から伺えます。100歩譲って消費増税したとして、全額を費消する、さらに財政支出増も併せて行う。要は、家計簿の発想から脱却しない限り、プライマリーバランス黒字化が正しいと思い続け、間違った政策が打たれ続けるのです。

     まず、私たち一般国民が、国家財政が家計簿や企業経営と違うということの理解を深め、プライマリーバランス黒字化破棄するということをメッセージとして発信していかなければならないと思うのです。


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