人口・年金問題と生産性向上と経済成長の考え方

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    JUGEMテーマ:年金/財政

     

    我が国の年金制度は絶対に破たんしません。皆さんご心配なく。間違ったマスコミ報道を信じて誤解し、年金保険料を払わないで、生命保険やら401Kやら自分で年金を積み立てる方がよいのでは?という考え方は、間違っています。年金保険料を払わない場合、年金受給資格がなくなり、人生設計が大きく狂います。というわけで、今日は、人口問題と年金問題について述べたいと思います。

     

     

    1.人口問題への誤解

     

     「人口問題の語られ方」が問題であると思うのは、「総人口」と「生産年齢人口」が区別されないことです。日本で起きているのは「総人口の減少」というより(減少していますが)、生産年齢人口対総人口比率の低下です。

     それは何を意味するか?我が国は近い将来、産業全般がインフレギャップ(需要>供給)状態になるのは確実であるということです。理由は、総人口=需要、生産年齢人口=供給だから。であればインフレギャップ(需要>供給)を如何に乗り切るべきなのか?を考えるというのが正しい課題の設定になります。

     

     高度成長期は「外国移民」でなく、働く日本国民の「生産性向上」によりインフレギャップ(需要>供給)を埋めていきました。外国移民でなく日本人の生産性向上によりインフレギャップ(需要>供給)を埋めたからこそ、高度成長が達成されました。GDP成長は、人口の成長の伸び率や輸出の増加率よりも、「生産性の向上」こそが圧倒的な影響力をふるいます。

     

     

     

    2.「言葉」の問題・定義の重要性

     

     「言葉」の問題は重要です。総人口の低下と、生産年齢人口比率の低下をごちゃ混ぜにして考えるため、誤解を生ずる人が多いのです。言葉を正しく定義し、正しく使わない限り、正しい解決は提示されず、伝えることができません。

     

     例えば少子高齢化を受け、財務省は以下のレトリックで記者クラブを通じ、マスコミを使って国民を煽ります。

    ・65歳以上の老人1人を、20歳〜64歳の老人2.3人が支えていた

    ・2025年には、65歳以上の老人1人を、20歳〜64歳の老人1.8人が支えることになる

     よく言われる「少ない現役世代で多数の高齢者を支える」という消費増税を受け入れさせるレトリックです。このレトリックのポイントは「支える」の部分です。「支える」という言葉を曖昧に使っています。「支える」とは、どういう意味でしょう?

     財務省的に言えば、「増え続ける高齢者の社会保障給付の原資を、減り続ける現役世代が稼がなければならない」と言いたいのでしょうし、多くの国民もそのように思っているのではないでしょうか?

     しかしながら、上述は明確に間違いです。高齢化社会は「お金の問題」ではないのです。

     

     一般の家計や企業であれば「稼がなければ使えない」「借りたお金は返さなければならない」ので財務省のレトリックが完全に当てはまります。とはいえ、政府には通貨発行権があります。政府はインフレ率と金利を調整しながら「稼いだわけではないお金を使う」ことができる存在なのです。というより、今も政府の子会社である日銀(政府が55%出資)が国債を買い取り、「借りたお金を返さない」ことを続けています。

     

     問題はお金ではなく「供給能力」です。最近は65歳以上の人も働く人が増えていますので「供給能力」足りえますが、とりあえず話を単純にするため、「20歳〜64歳の人しか働かない」と定義します。すると、先ほどのレトリックは、

    「現在は65歳以上の老人一人当たりの需要を、現役世代2.3人の供給能力で埋めている」

    「2025年には、65歳以上の老人一人当たりの需要を、現役世代1.8人の供給能力で埋める必要がある」

    と言い換えることができます。即ちお金の問題ではなく、「需要と供給能力のバランス」なのです。もちろん現役世代や若年層も消費や投資をするため、2025年において「高齢者+現役世代+若年層」の需要を、現役世代の供給能力で埋めることができるのであれば、騒ぎ立てる問題ではないわけです。

     

     これまで、2.3人で高齢者の需要を満たしていた。2025年には1.8人で満たさなければならない。現役世代一人当たりの生産(物・サービスの供給)を高める、具体的には生産性を1.5倍(2.3人÷1.8人)に高めるだけで十分におつりが来ます。

     

     今年2017年になりましたが、2025年までに生産性を1.5倍にすることができないなど、真面目に「投資」をしている限り考えられないです。1年間でなく9年間で1.5倍でよいのですから。

     

     

     

    3.真の年金問題

     

     無論、今後の日本国民が「将来のための投資」をさぼり、インフラ整備等への投資を疎かにした場合、生産性は高まるどころか逆に低下します。

     わかりやすく言えば、デフレ(需要<供給の状態)を放置して財政再建を目指し、財政出動をしない道を選択し続けた場合、需要が高まらず、いつまで経っても供給過剰で利益が出ないので企業は供給能力を減らします。企業経営でいえば、工場閉鎖、リストラ(正社員を解雇もしくは契約社員化、派遣社員化)、公共事業で言えば生産性向上のための道路・橋・トンネルの建設なし、補修もなし。

     その状態で10年経ちますと供給力が削がれ、必要な分を必要なだけ供給できない(生産できない・利用できない)事態に陥り、お金があっても衣食住に困る事態がやってきます。これこそが、真の年金問題なのです。

     

     この真の年金問題を解決するためには

    ・デフレを放置しないこと

    ・デフレ脱却のための方策として家計・企業経営が投資しない場合は、政府が投資すること

    ・特に効果があるのはインフラ投資で、建設国債を発行して公共投資を増やすこと

    ・生産性向上につながる将来の科学技術分野(スパコン、国際リニアコライダー)への政府支出で後押しすること等々のデフレ対策となる施策を複数組み合わせる必要があります。

     

     年金問題は財政問題ではありませんし、通貨発行権がある円建て100%の政府の負債があるだけの我が国に財政問題は存在しません。ギリシャは通貨発行権のないユーロで資金を調達して年金や公務員に給料を払ったから問題だったのであり、(しつこいですが)通貨発行権を持つ我が国がギリシャと同様に破たんすると叫ぶ人たちは、経済のことを何も理解していないバカかウソつきの連中なのです。

     

     

     


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