憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

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    JUGEMテーマ:経済全般

     

     私は、憲法9条の改正は賛成します。ペルシャ湾に機雷をまかれる、南シナ海で有事が勃発してシーレーンが封鎖されるなどした場合、我が国のエネルギー安全保障に危機が生ずるからです。とはいえ、自民党が検討しているドサクサ紛れに財政規律条項を入れる動きには、断固として反対します。

     

     


    1.財政規律条項の背景と反対理由


     「財政規律条項」を入れようとしている背景は、次世代に借金を残さないようにするという方針があります。そこで、ドイツに見習い、憲法改正の機運の高まりに乗じて、自民党の船田元(ふなだはじめ)衆議院議員(栃木県選出)が中心となって財政規律条項を入れようとしています。
     財政規律条項を入れるとなれば、デフレに苦しむ我が国において、プライマリーバランス目標堅持で財政均衡主義に陥り、将来、デフレ脱却のために財政出動をしたくても、財政規律条項があるから財政出動できないとなって十分な政府支出増加ができず、GDP減少・税収減少となってデフレ脱却ができなくなってしまいます。
     結果、我々の子供や子孫が実質賃金減少、一人当たりGDP伸び悩みもしくは減少となって、貧困化、発展途上国化につながります。
     景気浮揚策よりも財政均衡が優先され、「国債(建設国債・赤字国債)増刷」「政府支出増」ができなくなる環境を作ってしまうことになる財政規律条項は、間違いなく我々の子供や孫にツケを残します。
     

     

    2.財政規律条項に苦しむ南欧諸国とアイルランド・アイスランド
     

     ユーロ参加の条件には、財政赤字は原則としてGDP比3% 政府債務残高GDP比60%を超えないという基準があります。
     そのため、ユーロ加盟国において、ギリシャ、スペイン、イタリアなどは、需要不足(「需要<供給の状態」=デフレ)に陥っているにもかかわらず、財政出動ができず景気浮揚策を実施できなくなっているのです。
     プライマリーバランスもまったく意味なし。アイルランド(ユーロ加盟国)、アイスランド(非ユーロ加盟国)は、プライマリーバランス黒字化であるにもかかわらず、2008年に財政破綻しました。両国とも過去5年プライマリーバランスは黒字であることは言うまでもなく、政府債務残高GDP比は100%以下でした。(2007年時点で、アイルランドが約25%で、アイスランドは29.1%、日本は200%前後)
     このように、政府の負債の絶対額だけを見ても、国が破たんするか否か?は関係ないのです。


     アイルランド、アイスランドのデフォルトのシナリオは、以下の 銑い僚腓任后
     

    〃糞い良いのに、ドイツの景気が悪いという理由でヨーロッパ中央銀行が金利を引き下げた結果、金融機関が低利でユーロを調達しまくった。(アイスランドはユーロに加盟していませんが、ユーロペッグ(※)の政策をとっていたため、外貨ユーロを低金利で調達していました。)
     

    金融機関が低金利のユーロ(外貨建て債務)を調達して、モーゲージローンなどの金融商品に投資した。(アイルランドはユーロを発行できず、ユーロ建て債務は外貨建て債務。アイスランドはクローネが自国通貨なので、ユーロ建て債務は同じく外貨建て債務)
     

    サブプライムローン問題がきっかけで、金融機関の資産が紙くず化して、外貨建て債務が残った。
     

    だ府が金融機関を救済して多額の外貨建て債務を抱えた

     

     上記シナリオの通り、政府のプライマリーバランス目標が意味がなく、金融機関や企業や家計の債務を合わせた国家のバランスシートで債務を見ていかなければ全く意味がないという事実について、政治家アナリストエコノミスト経済学者らは認識があるのでしょうか?ないのでしょうか?
     

     

    ※注意:ペッグとは、固定相場制の一つで、ユーロやドルなどの特定通過と自国通貨の為替レートを一定に保つ制度をいいます。ペッグ(Peg)の語源は、「釘止めして安定させる」という意味で、固定相場制とは為替相場の変動を固定もしくは変動幅を極小にする制度を言います。現在ペッグ制は、貿易規模が小さく輸出競争力のある産業が少ない国が主に採用しています。これらの国は貿易を円滑に行うなどの理由から自国通貨を貿易において結びつきの強い国の通貨と連動させています。

     

     


    3.政府負債の絶対額だけを見て論ずることの愚かさと我が国の真実
     

     下記は日銀のホームページ「http://www.boj.or.jp/statistics/sj/index.htm/」資金統計循環に掲載されているデータをもとに、国債の所有シェアを円グラフにした資料です。2016年9月末速報値です。既に国債の所有シェアにおいて、36.7%の日銀(中央銀行)と、22.1%の銀行(預金取扱機関)とで、シェアが逆転しています。

     

     

     このまま金融緩和を続け、国債買取を継続しますと2年ちょっとで銀行から国債が無くなってしまうという事態が発生いたします。一刻も早く国債の増刷をしていただきたい。

     建設国債を発行して、「橋脚などのインフラ整備に充てる」「北陸新幹線の大阪・関空伸長」「リニア中央新幹線を東京オリンピックまでに完成を急ぐ」「北海道新幹線の札幌伸長」「その他新幹線整備計画について、秋田山形新幹線のようなミニ新幹線でなくフル規格で整備を進めていく」などが求められています。これらは、すべて需要となり、デフレ脱却につながります。

     もし国債の増刷をしない場合、2年後以降、金融緩和ができなくなる→金融緩和後退→大幅な円高→日本株大暴落となり、下手すれば日本発の金融危機が発生することがあります。日本株に投資をしておられる皆様、本当に要注意ですよ!

     

     

     

     

     さて、本題の憲法改正の財政規律条項を入れる動きについて読者の皆様は、どう思われるでしょうか?

     

     そもそも100%円建の政府の負債である日本政府が破たんする確率はゼロです。上記棒グラフの日本国家のバランスシートを見てください。政府以外に企業・家計・金融機関のすべての主体を合算した国家としてみても、純資産326兆円(20169月末時点速報値)であり、世界一の金持ち大国です。(世界で最もお金がない貧乏国は米国で純負債約800兆円)

     

     日本の国家のバランスシート上の一部である政府の借金(Government Debt)だけを見て、「1000兆円の借金!国民一人当たり800万!」と騒いでいる人々が、いかに頭が悪いかウソつきか?お分かりいただけるのではないでしょうか?

     

    100%円建て政府債務で円を通貨発行できる我が国が破たんする

    ●将来世代の子孫に借金のツケを残さないようする

     我が国にとって存在しえない財政問題を振りかざし、こうしたウソ出鱈目に基づいた財政規律条項の導入には、将来世代に間違いなくツケを残すため、断固として反対いたします。

     

     

     

     


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