国家運営と企業経営は異なります!(プライマリーバランス黒字化は、今すぐに撤廃せよ!)

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     今回の総選挙の争点の一つに、消費増税についての是非が争点に挙げられています。結局プライマリーバランス黒字化に縛られて、政府の負債(国の借金は間違い)を税金で返済しなければならないとする家計簿の発想、企業経営の発想に縛られているから、消費増税という争点が出てくるのでしょう。本来であればデフレなので消費減税が必要なのですが、そうした主張をする政治家は皆無ですね。

     それはさておき、今日はプライマリーバランス黒字化について、日本経済新聞社が行った日本の主要企業の経営者100人へのアンケートについて、意見します。下記は、2017年9月27日の記事です。

    『2017/9/26 22:44 日本経済新聞 電子版 財政黒字化先送り 反対6割 社長100人アンケート 消費税使途変更 賛成4割

    日本の主要企業が消費増税による税収増の使途変更に伴う財政健全化先送りに懸念を抱いている。日本経済新聞社が26日まとめた「社長100人緊急アンケート」で、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)黒字化目標の達成先送りに6割強の経営者が反対と答えた。使い道を教育無償化などに広げる方針については4割強が賛成とした。(後略)』

     

     

     プライマリーバランス黒字化の先送りに賛成する人の主な理由は、以下の通りです。

    ・経済成長を加速する

    ・消費の刺激につながる

    ・積極的な財政出動につながる

     

     逆にプライマリーバランス黒字化の先送りに反対する人の主な理由は、以下の通りです。

    ・財政規律が緩む

    ・将来世代の負担が重くなる

    ・日本の国債信用力が無くなる

     

     私はプライマリーバランス黒字化の先送りについてどう思うか?と聞かれれば、賛成でも反対でもありません。プライマリーバランス黒字化自体を破棄すべきであると考えているからです。理由は、先送りに賛成しているの理由とほぼ同じで、経済成長を加速し、消費を刺激し、政府支出増が柔軟にできるようになるからです。

     先送りのままでは、緊縮財政は変わらず、公共工事を増やせば教育や科学技術への支出を減らす、医療介護への費用を増やせば公共工事を減らす、といった考え方が変わることはありません。そもそもプライマリーバランスを黒字にする意味がないのです。

     

     反対論にあるような、財政規律が緩むとか、将来世代の負担が重くなるとか、国際信用力がなくなるとかいう意見は、全部抽象論です。

     

     「財政規律って何でしょう?言葉を定義してみてください!」といわれたときに、どんな回答が出てくるでしょうか?100%円建ての政府の負債で、日銀が買い取ることができるため、破綻する確率は「限りなく低い」ではなく「0(ゼロ)」なのですが、財政規律っていったい何なんでしょう?

     

     また、国際信用力というのも抽象論です。何しろ、円は日本国内でしか使えません。100%円建て国債のうち、5%〜10%程度は、外国人投資家が外貨準備高として円建て国債を保有しています。日本の財政が信用できないとしたとして、彼らが国債を売却したとして、国債を買った買い手は売却代金を日本円で支払います。外国人投資家は手にした売却代金の日本円を米国や欧州で使うことはできません。ドル転など外貨と交換しない限り、円建て国債を売却したとしても円を保有することになります。

     円で保有するとすれば、銀行預金になりますが、この場合ペイオフ制度で1000万しか保証がないため、政府のお金を銀行預金するなんて考えはありません。保有するという考え方があったとしても、銀行が破綻するリスクを抱えます。仮に全額ドル転や外貨と交換する場合は、銀行を通じて円が全額銀行に戻ります。このとき、日本はデフレでお金を借りてくれる人が少ない状況ですから、結局借りてくれる人が居なければ、銀行は円建て国債を買わざるを得ないのです。

     

     将来世代の負担が重くなるというのも抽象的。むしろプライマリーバランス黒字化に固執し、需要縮小政策を続けることで、虎の子の供給力を毀損してしまい、災害が起きても地震対策や津波対策のためのお金が使われないことで直接災害で命を失うだけではなく、復旧がままならないという間接被害により命を失う人も出てくるでしょう。例えば道路がすぐに復旧しない、橋が崩落したが復旧する業者がデフレで倒産して存在しない、運送業者に体力がないもしくは倒産して十分な物資を届けられない、大雪で除雪車が必要なのに維持費削減で除雪車の数が少ないため救援できない、などなど。

     さらにいえば、将来の生産性向上のための投資を政府が怠ったために民間の投資がしにくくなり、一人当たり生産性向上が果たせず、一人当たりの賃金が伸び悩む結果、貧乏になっていくということもあります。

     

     大災害でいえば、南海トラフ地震(東海地震、東南海地震、南海地震で今後30年間で70%の確率で発生すると予想されています。)では、津波対策が必要といわれています。東日本大震災では2万人が津波で命を落としたとされておりますが、南海トラフは16倍の32万人の死者が出るといわれているのです。津波対策は急がなければなりません。ところが何か対策やっているか?といわれれば、何もやっていません。理由はプライマリーバランス黒字化目標があるからです。津波対策やりたいんだったら、代わりに防衛費か科学技術費を削ってください!という話になってしまい、津波対策ができないのです。

     

     上述のように、プライマリーバランス黒字化こそ、将来世代への負担が重くなる(=ツケを残す)重大な誤りであると言えます。

     

     そもそも、日本政府の負債は、明治時代の負債と比べて、3740万倍(インフレの影響覗いても500倍以上)なのですが、私たちの負担って重くなっているのでしょうか?なっていませんね。

     

     本当の意味での将来世代への負担とは、このままプライマリーバランス黒字化を続けた結果、

    ・インフラはボロボロで生産力もない

    ・経済力もない

    ・科学技術力もない

    ・防衛力もない

    という日本を将来世代に引き継ぐことこそ、将来世代への負担が重くなるというではないでしょうか?

     

     これこそ国難なわけですが、このままだと日本はそうなっていくでしょうし、現在進行形でそうなっています。使うべきところにお金を使わない結果、

    ・大学がボロボロ

    ・科学技術もボロボロ

    ・防衛力もボロボロ

    これらすべて財政均衡論、プライマリーバランス黒字化論に則った結果です。短期的に利益が出ないもの、あるいは無駄かもしれないと思えるが安全保障上重要なもの、こうしたことに政府がお金を使わなかったら強化されるはずがありません。

     

     大学にもお金がなく多忙で、このままだと30年後に日本からノーベル賞受賞者は出なくなるでしょう。今、ノーベル賞を受賞しているのは、30年前の研究努力が実っているのです。科学技術で成果をすぐに出すなんてことが困難であることくらい、普通の人なら理解できずはずです。ところがそういうことにお金を使わず、短期の成果を求めている、それが今の大学の現状です。

     

     高速道路などのインフラがボロボロになり、橋も直せなくなり、トンネルの補修もままならず、全国で橋やトンネルが通行止めになっているところが多数あります。要はありもしない存在すらしえない「国の借金」問題やら、プライマリーバランス黒字化のために、日本が発展途上国化していっているのです。

     

     

     というわけで、今日はプライマリーバランス黒字化がもたらす日本の惨状と行く末について述べました。企業経営と国家の財政運営は全く違います。家計簿の発想と企業経営は、やや似ています。とはいえ、国家の財政運営は黒字化することでもなければ、政府部門がお金をたくさん貯めることは全く意味がなく、家計房の発想や企業経営とは全く異なるのです。改めてプライマリーバランス黒字化が日本を痛めつけているということを皆さんに知っていただきたいと思うのであります。

     

    〜関連記事〜

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