イソノナン酸とブチレングリコールで飛躍するKHネオケム(証券コード4189)

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    、JUGEMテーマ:経済全般

     

     今日は、イソノナン酸とブチレングリコールで飛躍するKHネオケム(証券コード:4189)について、取り上げます。

     

     KHネオケムという社名のKHは、協和発酵キリン(株)(証券コード:4151)の協和発酵の「きょうわはっこう」ローマ字の読み仮名の頭文字KとHを取ったものです。ネオケムは、私の想像ですが、Neo(新=ネオ)とChemical(化学=ケミカル)で、ネオケムとしたのではないかと思っております。

     この会社の製品は、私たちの日常生活の様々なところで使われています。その中でも特に、冷凍機油で使われる「イソノナン酸」と、化粧品の基礎原料となる「ブチレングリコール」が、世界シェアで高く、需要が今後も伸び続けることが予想されることから、有望と考えております。

     

     例により四季報で、この会社の概要を見てみましょう。

     

     

    1.冷凍機油と2020年フロン全廃問題

     

     KHネオケムが取り扱う製品に、冷凍機油原料というのがあり、家庭用・オフィス用の冷房空調機や冷蔵倉庫などで使われる冷媒の原料として使われています。

     従来、冷凍機油原料ではHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)という物質が使われていましたが、この物質はオゾン層を破壊する物質として、問題視されていました。

     そこで、1987年に採択されたオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書が発効され、オゾン層を破壊する物質であるHCFCの使用を段階的に規制強化し、2020年に全廃することになったのです。

     冷凍機油原料として、潤滑油原料の1つであるイソノナン酸、オクチル酸を、KHネオケムは製造していますが、国内シェアでは断トツ一位のトップシェアであり、世界市場でも、トップクラスのサプライヤーとなっています。(下記資料の左図を参照)

     

     

     上記資料の右図は、2014年時点での、冷媒別エアコン市場規模が、2020年までにどのように変化していくか?の予想グラフです。モントリオール議定書に従って2020年までにフロン全廃を見据え、順次新冷媒に切り替わります。その際、新冷媒と現行冷媒で、国内断トツ1位で世界市場でもトップに入るKHネオケムのイソノナン酸、オクチル酸が使われることが予想され、需要が増大していくものと考えられます。

     新冷媒の大きな伸び率が予想されている環境を考えれば、KHネオケムの冷凍機油の売上拡大が予測できるのは容易です。

     

     

    2.化粧品原料として引き合いが強い1.3ブチレングリコール

     

     KHネオケムのもう一つの主力商品として、冷媒機油と合わせ、化粧品原料の1.3ブチレングリコール(=1.3BG:読み方「いちさんぶちれんぐりこーる」)があげられます。この1.3ブチレングリコールは、保湿性を抗菌性を向上させる素材として化粧品に配合されています。化粧品製品がハイグレードな製品になればなるほど、ブチレングリコールが使われる。具体的にはフェイスマスク、化粧水、化粧落としに使われています。

     国内ではKHネオケムともう1社の化学メーカーが製造しています。国内2社と欧州の1社を加えた3社が保湿剤を供給していて、KHネオケムは25%のシェアを占めています。

     

     

     

     上記資料の右下に記載の「各国の一人当たり化粧品購入額(2015年)」をご参照いただきたく思います。

     日本と韓国は一人当たり年間でのスキンケアに関する購入額は12,000円以上となっていますが、中国、マレーシア、インドネシア、インドといった新興国の購入額は、日韓の10分の1以下という水準です。 

     新興国諸国が経済成長するにしたがって、生活水準が向上していきます。一人当たりGDPの伸び率の上昇とともに、化粧品を使う人口が増え、高級化志向も増えていきます。化粧品の使用人口が増えて、高級化志向を強めれば強めるほど、これまたKHネオケムの1.3ブチレングリコールという製品の引き合いが増大するということになるのです。

     

     1.3ブチレングリコールの需要拡大を裏付けるかのように、日本国内の化粧品メーカーの売上は増加傾向にあり、株価も大きく上昇した銘柄が数多くあります。

     

     

    (1)主な化粧品メーカーの株価

     

    ●資生堂(証券コード:4911) 1単元=100株

     2014/01/06終値 1,648円

    → 2017/09/01終値 4,592円(2.78倍) EPS81.37円 1株配当25円 配当性向30.7% PER56.43倍

     

    ●アイビー化粧品(証券コード:4918) 1単元=100株

    2014/01/06終値 875円

    → 2017/09/01終値 7,630円(8.72倍) EPS649.89円 1株配当250円 配当性向38.4% PER11.74倍

     

    ●ミルボン(証券コード:4919) 1単元=100株

    2014/01/06終値 4,175円

    → 2017/09/01終値 6,640円(1.59倍) EPS218.67円 1株配当82円 配当性向37.4% PER30.37倍

     

    ●コーセー(証券コード:4922) 1単元=100株

     2014/01/06終値 3,335円

    → 2017/09/01終値 14,000円(4.19倍) EPS417.22円 1株配当126円 配当性向30.1% PER33.56倍

     

    ●シーズ・ホールディングス(証券コード:4924) 1単元=100株

    2014/01/06終値 1,657.5円

    → 2017/09/01終値 4,470円(2.69倍) EPS126.04円 1株配当50円 配当性向39.6% PER35.46倍

     

    ●ポーラ・オルビスホールディングス(証券コード:4927) 1単元=100株

    2014/01/06終値 935円

    → 2017/09/01終値 3,535円(3.78倍) EPS107.61円 1株配当55円 配当性向51.1% PER32.85倍

     

    ●ノエビアホールディングス(証券コード:4928) 1単元=100株

    2014/01/06終値 1,940円

    → 2017/09/01終値 6,520円(3.36倍)  EPS183.35円 1株配当120円 配当性向65.4% PER35.56倍

     

     

    (2)主な化学メーカーの株価

     

    ●東ソー(証券コード:4042) 1単元=1,000株

    2014/01/06終値 476円

    → 2017/09/01終値 1,270円(2.66倍) EPS104.74円 1株配当24円 配当性向22.9% PER12.13倍

     

    ●トクヤマ(証券コード:4043) 1単元=1,000株

    2014/01/06終値 443円

    → 2017/09/01終値 487円(1.09倍) EPS37.38円 1株配当4円 配当性向10.7% PER13.03倍

     

    ●信越化学工業(証券コード:4063) 1単元=100株

    2014/01/06終値 5,860円

    → 2017/09/01終値 9,673円(1.65倍) EPS445.58円 1株配当130円 配当性向29.1% PER21.71倍

     

    ●三井化学(証券コード:4183) 1単元=1,000株

    2014/01/06終値 242円

    → 2017/09/01終値 653円(2.69倍) EPS67.98円 1株配当16円 配当性向23.5% PER9.61倍

     

    ●三菱ケミカルホールディングス(証券コード:4188) 1単元=100株

    2014/01/06終値 473円

    → 2017/09/01終値 1,025円(2.16倍) EPS95.19円 1株配当24円 配当性向25.2% PER10.77倍

     

    ●KHネオケム(証券コード:4189) 1単元=100株

    2016/10/21上場日終値 1,307円(公募価格1,380円)

    → 2017/09/01終値 2,764円(公募価格比2.00倍) EPS198.64円 1株配当50円 配当性向25.2% PER13.91倍

     

     

     このように、化粧品メーカー大手が、PER30倍以上で買われる銘柄が多い。理由は、インバウンドで化粧品を購入する外国人らの需要も含め、新興国市場を中心とした化粧品市場の世界市場の拡大により業績が拡大していることが考えられます。

     KHネオケムは、化粧品原料の1.3ブチレングリコールのみならず、電子材料や冷凍機油をはじめとする成長性が大きく見込まれる製品も取り扱っています。

     

     現状のボトルネックは、供給力といわれておりますが、こちらもエクイティファイナンスではなく、デットファイナンス(銀行借入)と自己資金で工場新設をしていく方針であるとしています。

     

     こうした理由から、KHネオケムの高成長は、揺るがないものと思います。

     

     

     

    3.今後の株価の見通しについて

     

     2020年までの見通しについては、日興コーディアル証券から下記の予測値が出ております。

     

    2016年12月期:売上高80.2億円 営業利益9.0億円 EPS173.6円 1株配当50円

    2017年12月期:売上高90.1億円 営業利益10.5億円 EPS201.1円 1株配当54円

    2018年12月期:売上高99.5億円 営業利益11.9億円 EPS223.8円 1株配当60円

    2019年12月期:売上高110.0億円 営業利益13.6億円 EPS256.1円 1株配当70円

     

    仮にEPS256.1円のシナリオが固いとすれば、PER15倍で3,840円、PER20倍で5,000円となります。一方、PER10倍で見ても、2,560円ということですので、よほどの悪材料がない限り、今の株価の水準から大きく下回るリスクは低いものと予測します。

     

     もともとKHネオケムは、2016年10月に上場したIPOでした。IPOはジャスダック、マザーズでネット関連株は、大人気で抽選外れますし、当たれば公募価格の2倍〜5倍程度の初値が付くものも多くあります。一方で、KHネオケムは、公募価格1,380円で、上場日の初値は1,306円、その日は高値1,332円、安値1,202円、終値1,307円という公募割れの完全不人気銘柄でした。

     それが上場して1年経とうとしますが、高成長株として取り上げられています。

     

     上記は、2017年上期における事業別の業績状況です。今回取り上げた「イソノナン酸」「オクチル酸」「1.3ブチレングリコール」は、機能性材料に該当します。

     

     基礎化学品:売上高214億 売上総利益33億

     機能性材料:売上高185億 売上総利益61億

     電子材料:売上高53億 売上総利益15億

     

     このように、機能性材料は、粗利益率が高く、営業利益率が高い製品です。

     機能性材料の冷凍機油原料と化粧品原料の需要拡大で、KHネオケムは、さらなる業績の飛躍が見込まれる大変楽しみな銘柄の一つであるといえるでしょう。

     

     私は、1月17日に、1,248円で200株購入し、現在も保有を続けています。(下記の通り)

     

     

     というわけで、今日はKHネオケムという会社を取り上げました。


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