2020年度プライマリーバランス赤字は8.2兆円!

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     今日もプライマリーバランス黒字化問題について取り上げます。

     

     読売新聞の記事で、内閣府は7/18、経済財政諮問会議で、2020年度の国と地方を合わせた基礎的財政収支が8.2兆円の赤字にあるとの試算を示しました。今年1月時点の試算と比べて、赤字額の縮小0.1兆円(8.3兆円→8.2兆円)に留まっているとのこと。政府が財政再建目標として掲げている2020年度の基礎的財政収支の黒字化が難しくなっていると報道されました。

     

     このプライマリーバランス黒字化問題、相変わらずマスコミ(今回で言えば読売新聞)は正しい情報を伝えません。だいたい基礎的財政収支の黒字化とは、本来の財政健全化と全然関係ありません。

     内閣官房参与の藤井聡氏の働きかけにより、財政健全化というのは、今回の骨太の方針の中で、「政府の債務対GDP比率の引き下げ」と定義されました。

     つまり、そもそも基礎的財政収支の黒字化という目標を掲げている時点で間違っています。これが黒字になろうが赤字になろうが、関係ありません。あくまでも「政府の負債対GDP比率の引き下げ」です。

     たとえ基礎的財政収支の黒字化が達成されたとしても、「政府の負債対GDP比率」が上昇してしまったら、財政悪化したことになるのです。

     

     以前「デフレの時はプライマリーバランス赤字化が正しい!」で触れましたが、デフレであろうとなかろうと、基礎的財政収支は基本的に赤字です。

     

     バブル崩壊後で、最大40兆円程度の赤字になったときがありました。その年、何か大きな問題が発生したでしょうか?

    特に何の問題も生じていません。過去、推移を見ても基本は赤字です。黒字になったのは、本当に一時期だけで、記録で確認できる限りでは、バブル期のみ。(下記グラフ参照)そもそもバブル期は景気対策をやる必要がありません。

     税収が法人税や所得税を中心にたくさん入ってくるわけですから、基礎的財政収支は黒字になります。

     

    <日本の基礎的財政収支の推移 1980年〜2016年>

    (出典:IMF)

     

     

     よく財政問題で不安な声を取り上げます。

     

    Q1.2020年度の基礎的財政収支の黒字化を政府が打ち出しましたが、これは国際公約で守れないと日本国債を保有する外国勢が売ってこないでしょうか?

    A1.財政運営は主権に係わること。国際公約とか関係ないです。海外の他国が日本の政策に口出しするのは、主権侵害です。そもそも日本の国債は100%円建て内国通貨建債です。外国人投資家が円建ての日本国債を売るのであれば、日本銀行が買えば解決します。

     

    Q2.経済で見た場合、株価に影響があるのではないでしょうか?(株価が下がったりしないでしょうか?)

    A2.日本の株式市場は、売買主体の60%を外国人投資家が占めるため、為替相場で円高になれば売られるし、円安になれば買われるます。株式市場における株価の動きは基礎的財政収支とは全く関係ありません。

     

     というわけで不安はありません。

     

    それでも、「国際公約を守らないと市場の信認が・・・」という方も居られるかもしれません。

     そういう不安に思われる方に聞きたいのですが、例えば安倍政権になって2回消費増税延期をしました。あの時、消費税増税を延期すると、「国債が暴落する!」「株価が暴落する!」と言ってた人、沢山いました。大和証券のチーフアナリストの熊谷高丸やら、元東京大学教授で現学習院大学教授の伊藤元重氏らです。

     実際はどうだったでしょう?彼らの主張通りになったでしょうか?国債は暴落するどころか、マイナス金利に突入するほど、金利は右肩下がりです。そういうウソをついたことの責任を取らず、適当なことを言っている識者(アナリスト・エコノミスト・経済学者・政治家)らがたくさんいるのです。

     

     安倍政権は消費税を延期しましたが、本来、消費税増税はデフレ脱却するまで、凍結もしくは減税するべきです。凍結や減税までは至らなかったものの、延期されましたが、そのとき外国人投資家って動きあったでしょうか?

     

     格付け会社による国債の格付けもそうです。民主党の菅直人政権の時、日本の国債の格付けが下がりました。だけど何も起きていません。当たり前です。100%円建てなので、暴落しようにも日銀という存在もありますし、日銀が買わなくとも、低金利に苦しんで運用難で困っている金融機関からすれば、こうした金融機関がすかさず国債に買いを入れることになるでしょう。

     

     ムーディーズやらスタンダードプアーズやら、米国の格付け会社の格付けにビクビクする必要なんてありません。ドル資金を必要とする発展途上国ならまだしも、円が余ってドル資金が不要な日本において、格付けがどれだけ下がろうと、まったく影響はありません。

     

     大体格付け機関の格付けほどいい加減なものはありません。彼らは高格付けしたものが、債務不履行などで破綻しても、言論の自由で逃げます。そうした世界の番犬のごとく振る舞うアメリカに対して、公然と立ち向かったのがロシアのプーチン大統領です。

     ムーディーズやスタンダードプアーズは、絶対的な存在ではないのです。

     

     

     というわけで、今日はプライマリーバランス目標について、改めて赤字で全く問題がないということを述べさせていただきました。

     


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