移民が増え続ける日本(移民政策のトリレンマ)

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    JUGEMテーマ:移民

     

     今日は「移民が増え続ける日本」と題し、欧州で起きている問題を含め、経済評論家の三橋貴明氏が論説する「移民受入」「安全な国家」「国民の自由」の3つは同時に手に入れられないとする、いわゆる「移民政策のトリレンマ」について述べます。

     

     

     

    1.日本人の外国人労働者100万人突破は世界第5位

     

     今や日本は世界5位の移民受入大国です。下記は厚生労働省のホームページに掲載されているPDF資料の抜粋です。

     

    <外国人雇用状況」の届出状況【概要版】(平成28年10月末現在)>

    (出典:厚生労働省のホームページから)

     

     外国人労働者は2016年10月末の数値で、1,083,769人(前年比175,873人:19.4%)で、この数字は、ドイツ・米国・イギリス・韓国に次いで世界5位という数字です。

     「移民」の定義は、国連人口部の定義で「出生あるいは市民権のある国の外に12か月以上いる人」と定義しています。即ち、安倍政権が、こうして猛烈に受入を推進している外国人労働者は、普通に「移民」です。「移民」というとアレルギーに感じる人が多いため、外国人労働者としているとしか思えません。

     

     

     

    2.「明るい北朝鮮」と呼ばれるシンガポールと欧州諸国のテロ事件

     

     シンガポールと言えば、移民国家で成功した国と言われています。すごく安全で清潔な街並みで、イメージで言えば、東京ディズニーランドを巨大にした感じ、そのくらい美しい街と言われています。

     

     とはいえ、厳罰主義が徹底しています。例えば、ごみを捨てると罰金。1回目は5万程度。2回目ならば10万+奉仕活動。ゴミ捨て程度ならば、この程度で済みますが、ドラッグ持っていたら死刑ですし、壁に落書きすればむち打ち刑です。

     ドラッグで捕まる人、清原元野球選手、俳優の押尾学、歌手の酒井法子、タレントの田代まさし、日本ではドラッグがらみで芸能人が逮捕されることありますが、シンガポールだったら、この人たちは死刑です。

     さらに、5人以上集まって騒げば即逮捕されます。

     という形で、国民の自由を制限して安全な国家を実現しているというのが、シンガポールの真の姿です。

     

     言い過ぎかもしれませんが、シンガポールについて「明るい北朝鮮」という人もいます。何しろ買ってもいいペットの数まで決められ、がんじがらめで自由がないからです。その代りに、安全な移民国家を実現しています。

     

     移民国家の安全を実現するためには、国民の自由を制限する必要があります。もし、国民の自由を制限しなければ、どうなるか?欧州みたいに「安全な国家」や「国民の自由」を失うことになるわけです。

     

     経済評論家の三橋貴明氏によれば、「移民受入」「安全な国家」「国民の自由」という3つは全部手に入れられないことを「移民政策のトリレンマ」と称しており、上記3つのうち2つまでは手に入れられますが、3つ全て手に入れることは不可能と述べています。

     

     今のヨーロッパを見れば、ご理解できると思いますが、イギリスもフランスも移民を受入れた結果、安全な国家でなくなりつつあります。特にホームグランテロについての問題は非常に重要です。実際に、国民の自由が制限されています。

     

     メイ首相は、2017/6/5に発生したロンドン橋のテロ事件を機に、過激な思想について取り締まらなければならないと述べました。まさにイギリスは思想の自由がなくなりつつあります。

     

     フランスは、イギリス以上に深刻な状態です。なぜならば、2015年に起きたパリ同時多発テロ事件以降、非常事態宣言下にあります。

     最近でも2017/6/7にノートルダム寺院の近くで男がハンマーで警察官を襲い、観光客に被害は出なかったものの、犯人の一部は「これはシリアの為だ!」と叫びましたが、犯人はアルジェリア人学生とのことでした。2017/4/21にもパリのシャンゼリエ通りで警察官と銃撃戦で3人が死傷という事件もありました。

     パリでは2015年のパリ市内で発生した同時多発テロ以降、非常事態宣言を発令し、4000件以上の家宅捜索を行っています。

     そして、今もなお非常事態宣言下にあるわけで、フランス人の自由は制限されてきているのです。

     

     

     

    3.ヨーロッパの「人の移動の自由」というシェンゲン協定がもたらした悲劇

     

     欧州ではシェンゲン協定やダブリン協定と言った「人の移動の自由」と「移民受入義務」という国際協定があります。イギリスはシェンゲン協定締結国ではありませんが、EUに加盟しているため、マーストリヒト条約によって外国人労働者の受入が拒否できません。

     このシェンゲン協定を締結しているか否か?の違いは、端的に言えばイミグレーション(入出国審査)の実施の有無です。シェンゲン協定締結国は「人の移動の自由」に基づき、イミグレーションを実施しませんが、イギリスはシェンゲン協定締結国ではないため、イミグレーションを実施します。その結果、犯罪人とか国際指名手配犯とか過去に犯罪を犯して国外追放した人の入国を拒否することはできますが、外国人労働者、主にイギリスの場合は東欧諸国(ポーランド、ルーマニア、ブルガリアなど)からの外国人労働者の受入を拒否することはできません。

     逆にシェンゲン協定締結国はイミグレーションを行わないため、ドイツでテロを起こした犯罪者がドイツ→フランス→スペインとか、ドイツ→ポーランド→イタリアなどに簡単に逃げることができます。

     一応、ユーロポール(欧州刑事警察機構)という組織がありますが、多文化主義で共通言語がないために言葉が通じず、というよりも24か国語とか話せる人間って普通いません。そのため、逃げた犯人を逮捕することは極めて困難なわけです。

     

     下記は昨年のクリスマスイブ2016/12/24に報道されたロイター通信の記事です。

    「[ミラノ 23日 ロイター] - ドイツの首都ベルリンで19日発生したクリスマスマーケットへのトラック突入事件の容疑者とみられる男が23日、イタリアのミラノ郊外で銃撃戦の末、殺害された。(後略)」

     

     この事件、首都ベルリンで2016/12/19にドイツの首都ベルリンでクリスマスマーケットにトラック突入事件を起こした容疑者が、イタリアのミラノ郊外で銃撃戦となり殺害されたものの、イタリア人の警察官も撃たれて死亡したとされています。

     ドイツが受け入れた移民の犯罪であれば、ドイツで取り締まるべきですが、シェンゲン協定によりイミグレーションを実施しませんし、ユーロポールがあっても言葉の問題で、単に事件を共有するにとどまります。そのため、犯人は東京→埼玉→栃木というように簡単に国境を越えて逃げることができるのです。本来、シュンゲン協定なんていう「人の移動の自由」を認めなければ、国外への移動の自由が無くなり、イタリアに逃げることはできなかったでしょう。ともすれば、イタリア人警察官が銃で撃たれて死亡するということもなかったかもしれないわけです。

     

     

     

    4.ヨーロッパの多文化主義は、移民に対して残酷な仕打ちである!


     日本でも多文化主義だのダイバーシティだの、「多様化を認めよ!それが正しい!」という風潮が多くなってきました。それは本当に正しいことなのでしょうか?

     

     欧州のテロリストとの問題は、シェンゲン協定、ダブリン協定という欧州諸国で取り決めた国際協定が非常に問題なわけですが、その問題とは2つあります。1つ目としてはテロリストがそうでない人々に紛れて入ってくるという問題もありますが、むしろそれ以上に問題なのは、移民の子供たちであると言えます。

     

     多文化主義ということで、その国に同化させないことは非常に問題です。それは、移民が悪いわけではなく、価値観の多様性だの多文化主義だのという国家を悪いと思うのです。

     

     例えばシリアから移民が来たら、「シリアの言葉で教育を受けさせましょう!」ってどう思いますでしょうか?

     

    ・人道的な配慮で、問題ないのでは?

    ・今やグローバリズムだから、それでも良いのでは?

    ・その人を尊重して、言葉を強制する必要はないのでは?

     

     こうした意見の人たちは気付かないと思いますが、実はこれは残酷な話です。

     シリアの移民の子供たちは、イギリスやフランスやドイツに同化できません。同化できなければ、その国の言葉が通じず、就職できないから失業します。高等教育ですら受けられません。イギリスの高等教育は英語ですし、フランスの高等教育はフランス語です。

     同化してその国の言葉を話さないと、高等教育を受ける機会を逸してしまいます。そうやって教育を受ける機会を逸した人が鬱屈してホームグラウンテロになっている。ヨーロッパの多文化主義は問題で、むしろ同化させた方が移民の為だったと言えると私は思うのです。

     

     移民の人々が仕事にありつけない、移民の失業率が高くなることが犯罪の増加につながる、これは事実でしょう。

     ノルウェーやスウェーデンは移民の失業率はネイティブ国民に比べて2.5倍以上です。例えばスウェーデンの失業率は8%程度(若年層失業率は20%程度)なわけですが、移民の失業率はそれ以上になるわけですが、スウェーデン語を話せなければ当たり前の結果であると言えるでしょう。(日本は3%台で若年層失業率は5%台)

     

     冒頭の厚生労働省のホームページの抜粋で取り上げたとおり、今や日本の移民の受け入れ数は100万人を突破し、これは世界第5位です。安倍政権が移民政策に反対しているなんて言うならば、それは大きなウソでとんでもない話です。

     

     皆さんの中には日本国内にいる外国人労働者、居酒屋さんなどで見かけると思います。こうした人たちは、やがて母国に帰っていくのでは?というイメージをお持ちかもしれません。これ、ドイツの移民国家の始まりと全く同じです。

     ドイツの場合も、ローテーション制です!期限も決めます!家族呼び寄せるの禁止します!ってやりましたが、ビジネス界からせっかく育てた外国人労働者を返すのか?という声が出てきて移民大国化しました。

     まさに今の日本も同様、おそらく2〜3年後にそうした声が出てくるでしょう。「せっかく労働者として育てたのを返すのか?とんでもない!」という声が出て、「もっと規制を緩和して外国人労働者の受入をしやすい環境にしろ!(法律を作って欲しい!)」となって、移民国家化していくのでは?と危惧しています。

     もし、そうやって移民国家化した場合、三橋貴明氏がいう移民政策のトリレンマによって、「安全な国家」「国民の自由」のどちらかをあきらめる、もしくは両方をあきらめる、ということになります。厄介なのは一旦そうなったら、欧州を見れば理解できると思うのですが、元に戻すのは極めて困難です。

     

     

     というわけで、今日は移民政策のトリレンマを中心に、移民問題について取り上げました。政策の問題で、価値観の問題ですから、「移民受入がいい!」という考え方があってもよいですが、移民という言葉の定義や欧州で起きている事件の背景や問題点など、正しい情報を持ったうえで議論する必要があるものと思います。


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