グローバリズムは終焉へ!(北朝鮮情勢とフランス大統領選挙)

0

    JUGEMテーマ:グローバル化

     

     今日は北朝鮮情勢とフランス大統領選挙の関係についてというテーマで意見させていただきます。読者の皆様の中には、あれ?北朝鮮とフランスって関係あるんだっけ?と思われる方もいることでしょう。いずれもグローバリズム終焉という点で共通点があるため、このテーマとさせていただきました。

     

     

     

    1.北朝鮮に対する米国が考えるデッドライン

     

     世界は北朝鮮の動きについて、米国をはじめとして警戒感を強めています。

     この北朝鮮の動きについて、どう考えるべきでしょうか?

     

     ●ICBM(=intercontinental ballistic missile:大陸弾道弾ミサイル)

     ●核の小型化

     

     この2つは、米国側の問題として、絶対に認めるわけにはいかないでしょう。なぜならば北朝鮮のミサイルの脅威について、地政学的に東アジアの国だけ脅威だったものが、米国側にまで脅威が及ぶことになるからです。

     

    具体的に言えば、

     ●ICBMが完成されれば、米国本土に直接ミサイルが届く

     ●核の小型化が成功すると日本・韓国を米国が守ることができない

    ということになるのです。

     

     そのため米国としては、上記2つは「絶対に許さない!」といういわばデッドラインであり、今の北朝鮮情勢は、北朝鮮が実験した途端に、米国は「北朝鮮を攻撃しますよ!」という状況なのです。

     

     新聞テレビ報道で、米国が原子力空母のカールビンソンを朝鮮半島に送り込んだのもそうした金正恩への警告であると伝えられています。

     

     そのような状況の中で金正恩は、どんどん外交カードを切って、トランプ大統領を挑発しています。私が直近で本当に危ないと思ったのは、4/15の金日成の生誕105周年記念日です。

     報道を見ていて、この日に核実験を実施するかもしれない!と恐れていましたが、結局核実験は実施しなかったものの、翌日にミサイルを発射しました。このミサイル発射は失敗しましたが、明らかに米国トランプ大統領への挑発です。

     

     

     

    2.一枚岩ではない中国という国家

     

     米国としては北朝鮮を抑えられるのは中国だとして、習近平に圧力を掛けていますが、今のところ効果は見られません。

     中国というと一枚岩に見えますが、実際はそうではないのです。

     

     もともと中国軍は7つの軍区がありましたが、2016年2月1日に、習近平は5つの線区に改変したと発表しました。7つの軍区とは、「瀋陽軍区」「北京軍区」「済南軍区」「南京軍区」「広州軍区」「成都軍区」「蘭州軍区」だったのですが、これを「北部線区」「中部線区」「東部線区」「南部線区」「西部線区」に改変ました。改編後の線区を5線区と呼んでいます。

     

    <中国5線区地図と管轄エリア>

     

     

     実際に北朝鮮のバックにいる中国は、朝鮮半島と陸続きでつながっている北部線区で、北部線区には巨大な満州と南モンゴルと山東半島までを含める線区です。このエリア、実は習近平の支配下にありません。北京政府が中国全土に指示を出したとしても、北部線区が動かない限り、経済制裁とか言っても実際に禁輸(輸出入を禁止)することができません。

     

    以下はCNNニュースの記事です。

    『CNN.co.jp 4/22(土) 15:36配信「北朝鮮の石炭貨物船が中国に入港、禁輸宣言後に」

     国連安全保障理事会の制裁決議に基づき北朝鮮産石炭の全面的な輸入停止を今年2月に打ち出した中国の港湾に、石炭を積んだ北朝鮮の船舶6隻が入港していたことが22日までにわかった。

     中国北部の河北省唐山港への入港は今月20日と21日に行われた。唐山市は北京に近い。
     同港の公式サイトに載った接岸情報によると、6隻は全て無煙炭を積み、荷揚げの時間は最長で6時間と記されていた。ただ、実際に荷揚げされたものの詳細は不明。
     6隻のうちの3隻は今年2月以降の入港が予定されていた。既に出港したという。
     今回の入港情報に関連し中国外務省報道官は21日、北朝鮮産石炭の輸入停止の政策に変更はないと主張。制裁決議への違反行為は起きていないとも述べた。
     「複数の石炭貨物船が入港したとの一部情報があった」とし、「これらの船が港から離れ、海上にとどまっているのなら我々は乗組員への何らかの人道的配慮に留意しなければならない」とも語った。
     石炭は北朝鮮の主要輸出品で、重要な外貨獲得源。輸出先は大半が北朝鮮の唯一の同盟国とされる中国となっている。(後略)』

     

     上記ニュースとは別に、産経新聞が今年2月22日に、中国が北朝鮮からの石炭輸入を今年末まで停止すると発表。同じくヤフーニュースで2月22日、ロシアが北朝鮮に対して船舶売却や鉱物資源輸入禁止を検討というニュースがありました。

     日本は北朝鮮への経済措置として、外国為替・外国貿易法に基づいて、北朝鮮への輸出入禁止措置を実施しています。習近平政権が北部線区を含めた中国全土を掌握していれば、同様に北朝鮮の禁輸が可能と思われますが、上述のニュースの流れを追っていくと、習近平政権は北部線区を掌握できていないと思われるのです。これは習近平政権は北朝鮮の金正恩を抑えることができないという状況であり、極めて危険と言えるでしょう。

     

     朝鮮半島を平穏に収める方法はあるのか?といえば、私見ですが「ない!」というのが私の意見です。

     理由は、最終的に金正恩が何を求めているか?と言えば金王朝の存続であり、端的に言えば「自分たち(金正恩)をずっと支配者にさせてくれ!」という話です。そうであれば最終的な切り札は、「米国との国境正常化と核ミサイル・大陸弾道弾の放棄をすることを引き換えに、米国軍は金王朝を守ってください!」というのが落しどころだと思います。

     さもなければ北朝鮮としては米国に対して、ミサイル開発・核兵器開発を続けていくことになるでしょう。そうだとすればいつか米国のデッドラインを越えていく可能性あるわけで、今の状況は、デッドラインがこの4月〜5月なのか、数年先に延びただけと言えると考えているからです。

     

     4/15の金日成生誕105周年記念日に核実験は行われませんでしたが、次は4/25(火)の朝鮮人民軍創設記念85周年で、この時が危ないです。この時に核実験をやれば、米国は普通にデッドラインを超えたとして、北朝鮮を攻撃することになると思います。

     

     

     

    3.フランス大統領選挙と朝鮮半島情勢をどう見るか?

     

     この2つ地政学的には関係ないように思えますが、グローバリゼーションの限界という点で共通します。

     朝鮮半島が緊張する中で、フランスの大統領選挙の第一回投票が行われています。EU離脱を唱える国民戦線の党首のルペン氏が善戦しているということで、今日のテレビニュースでもフランスがEUを離脱する可能性について触れていました。

     

     グローバリゼーションとは、人・物・カネの国境を越えた移動を自由にするという政策であり、それは常に正しく善であるとする考え方です。それは、世界が常に平和であることが前提になっています。考えてみれば、戦争になれば実際に人・物・カネの国境を越えた移動の自由なんて、現実的にはできないことが容易に想像できるでしょう。

     

     というわけで、グローバリゼーションとは、竹中平蔵(慶応大学教授)的な「自由に取引できるのは素晴らしいじゃないですか。だから自由なんです!みんなで自由にやりましょう!」という話ではありません。

     「みんな人・物・カネの国境を越えて自由にしますよ!」というのを誰かが強制しなければならないという話です。それを強制する国が覇権国になるのですが、覇権国は何をもって覇権を取るかと言えば、もちろん軍事力ということになります。今は米国であり、米国の前は英国でした。

     フランス大統領候補の国民戦線の党首ルペン氏が「平和というのは力で!」と語っていますが、まさにその通りです。

     

    <マリーヌ・ルペン氏の写真>

     

     フランス大統領選挙について、4月17日に行われた調査で、EU離脱の是非を問う国民投票の実施を掲げる国民戦線のルペン党首と、EU枠組み維持を訴える無所属のマクロン元経済大臣の二人の候補者が、支持率22%前後で争っています。

     

     NHKなど日本のマスコミどもは、ルペン氏を極右政権とレッテル貼をしますが、いい加減にこの種のレッテル貼を辞めるべきだと思います。世界は、グローバリズムで競争に疲れた国民が、競争でなく自国民の保護を訴える政治家を押し上げるという潮流が生まれているのです。

     

     なぜフランス大統領選挙で、日本のマスコミが極右などとレッテル貼するルペン氏が支持率で上位に来ているか?まさにフランス国民がグローバリゼーションによる過激な自由競争と移民の増加などに、疲れてしまったということです。フランス大統領選挙でルペン氏が善戦しているというのは、グローバリズムの限界がきていることの証左と言えるのです。

     

     またイギリスではメイ首相が6月8日に下院の総選挙を前倒しで行うと宣言しました。英国はフランスよりも先に、グローバリズムに疲れた国民が政治を動かしてしまいました。それが2016年6月のブレグジット(Brexit=英国のEU離脱)につながったのです。ヨーロッパで起きているのは、民主主義が動き、グローバリズムに疲れた国民による自国民保護(アメリカンファースト、ブリティッシュファースト、フランスファースト、オーストラリアファースト)へと路線の変更が行われようとしているのです。

     

     では、東アジアで起きている事象はどうでしょうか?米国の覇権力が相対的に弱まった結果、地域紛争が勃発してグローバリゼーションが通用しなくなっているということです。例えば日本企業は、韓国のソウルに支社をたくさん置いています。

     

     なぜ日本の企業は、あれだけの支社をソウルに置くことができるのでしょうか?

     それは「戦争がない!」ということが前提だからです。もし、北朝鮮危機が深刻になれば、ソウルは砲撃されます。「戦争がない!」という前提は崩れてきてしまっているのです。

     

     そうした意味で、北朝鮮情勢もフランス大統領選挙もグローバリズムの限界が来た!と言えるものと、思うのであります。

     

     

     そんなわけで、今日は北朝鮮情勢に絡み、フランス大統領選挙との関係、ヨーロッパで起きていること、覇権国の米国の力が弱まってグローバリズムの前提条件である「平和=戦争がない」が崩れてきたことをご説明しました。

     私の知人の旦那さんが、このGWにソウルに行くということで、知人には今のソウルは中東よりも危ないと教えてあげています。

     ここで私が危惧した4/25について、結果杞憂となり「なんだ!杉っ子の言っていること違うじゃん!ソウル安全だったじゃん!」となれば、私はゴメンナサイをするだけです。とはいえ、デッドラインがこの4月〜5月か、数年先に延びたに過ぎないという現状は変わらないと思いますので、これから韓国、特にソウルに渡航される方は、ニュース等の報道に十分にご注意ください。

     

     

     


    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
         12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    << November 2019 >>

    スポンサーリンク

    ブログ村

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村

    recent comment

    profile

    search this site.

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM