安倍総理へ”ありがとう”の感謝は必要なのか?
JUGEMテーマ:経済成長
今日は「安倍総理へ”ありがとう”の感謝は必要なのか?」と題して論説します。
私には今回の安倍総理辞任について、少し違和感を持っています。
なぜならば、第二次安倍政権発足以降、成果をあげたものがほとんどないどころか日本をどん底に叩き落した指標が目に付くからです。
例えば、日本の人口は142.6万人減少し、出生者数は2012年〜2019年で17%減少。2013年〜2019年の平均経済成長率は、0.94%と、民主党政権期の1.53%をはるかに下回ります。
民主党政権期では、麻生太郎氏が総理大臣だった時に、3段ロケットという財政出動を行った部分の余力というか余韻で前半戦は経済成長できた側面もあります。とはいえ、実績でいえば民主党政権期の1.53%を下回る0.94%というのは、どう見ても落第点としか言いようがありません。
実質賃金は2019年度の数値で2012年と比べて4.4%減少。実質消費は2020年6月の数値で2012年末比で▲6%(2020年5月の数値だと▲17%)。実質の家計消費は2012年10月〜12月期と、2020年4月〜6月期との比較で▲13%と散々な数字です。
安倍総理大臣は、客観的な数字・データを見る限り、間違いなく憲政史上7年8カ月と長期間居座り、最も少子化を推進して、最も国民を実質賃金を低下させて貧困化させ、最も国民の消費を減らした総理大臣です。
<日本の実質GDPの推移(対前年比%)>
(出典:三橋貴明氏の”新世紀ビッグブラザー”から引用)
特に今年に入ってからコロナ対応で支持率は下落し、安倍政権を辞めろという声が増えました。
ところが辞職するといったとたんに「おつかれさまでした!」という空気が漂っています。
会社の上司に「おつかれさまでした!」なら理解できますが、総理大臣に就いていた人が辞職したら「おつかれさまでした!」となるのは、私には理解ができません。
少なくても消費増税を2回行い、実質賃金、実質消費を引き下げたことでアベノミクスで掲げていた物価目標2%は程遠く未達です。
当初安倍総理の”経済再生失くして財政再建なし”フレーズは正しかったのですが、正しい政策は2013年度のみ。2014年度以降は緊縮財政をやりまくって経済をボコボコにしたのが安倍総理です。
その安倍総理に対して辞職したら「ありがとう!」という空気は、私には全く理解ができません。
例えばスマップが解散するとか、モーニング娘やAKB48などのアイドルグループが解散するとかリーダー格の人が辞めるなどであれば、「ありがとう!」は理解できます。
しかしながら政治家というのは国民の運命を決める人であって、平成ではモーニング娘、AKB48、昭和ではキャディーズやピンクレディーや山口百恵、そうした人が引退するのとは意味が違います。
各種指標で史上最悪の数値を叩き出した安倍総理に対して、なぜ「ありがとう!安倍総理!」という空気になるのか?私は全く理解ができないのです。
というわけで今日は「安倍総理へ”ありがとう”の感謝は必要なのか?」と題して論説しました。
- 2020.09.14 Monday
- 日本経済(経済政策)
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- by 杉っ子