京都大学の上久保靖彦教授による新型コロナウイルスの日本人集団免疫獲得説について

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     京都大学の先生というのは、土木工学で都市工学、マクロ経済に詳しい藤井聡先生をはじめ、優秀な人が多いと思うのですが、この度、新型コロナウイルス関連で疫学の分野で、上久保靖彦先生による日本人の集団免疫獲得説というのが拡散されています。

     そこで今日は「京都大学の上久保靖彦教授による新型コロナウイルスの日本人集団免疫獲得説について」と題して、上久保教授の言説について取り上げたいと思います。

     

     夕刊フジの記事をご紹介します。

    『夕刊フジ 2020/07/28 京大研究者が明言「再自粛不要論」 欧米より圧倒的に低い日本の死亡率…この差は「集団免疫」で説明できる 抗体検査には“盲点”も

     日本の新型コロナウイルス感染による死者数や死亡率が欧米より圧倒的に少ない理由について、夕刊フジでは5月に「日本人はすでに集団免疫を獲得している」という研究グループの仮説を報じた。その後、国内の抗体保有率が低いという調査結果や、抗体が短期間で消えるとする海外の報告も出てきたが、研究グループは「集団免疫理論を覆すものではない」と強調する。東京都を中心に全国で感染者が再び増えているが、「自粛は不要」とも明言した。

     京都大学大学院医学研究科の上久保靖彦特定教授と順天堂大の奥村康(こう)特任教授(免疫学)は27日、記者会見を開き、このところ感染者数が増加しているが、「3週間経過しても死者数は横ばいだ」とし、感染者の増加はPCR検査数の増大と相関しているとの見解を示した。

     米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、27日現在の日本国内の死者は998人(人口100万人あたり7・9人)。米国の14万6935人(同448・3人)、英国の4万5837人(同689・9人)と比べると、死者数、死亡率ともに大幅に低い。

     この差を「集団免疫」で説明できるというのが、上久保氏と吉備国際大学(岡山県)の高橋淳教授らの研究グループだ。研究によると、新型コロナウイルスは「S型」「K型」「G型」の3タイプに大別される。感染しても無症状から軽症が多い「S型」は昨年10〜12月ごろに世界に拡散し、同じく無症状から軽症が多い「K型」は今年1月ごろをピークに日本に侵入した。やや遅れて「G型」が中国・武漢で拡散、さらに上海で変異したG型が欧米にも広がったとしている。(後略)』

     

     この記事の内容について、元衆議院議員の松田学氏が、松田政策研究所というサイトで解説しております。上久保教授と松田氏の言説を取り上げながら、上久保説「再自粛不要論」について説明させていただきます。

     

     まず押さえておくべきこととして、インフルエンザウイルスとコロナウイルスは相互に干渉する関係にあるということです。一方が流行すると一方は流行しないというトレードオフ、即ち逆相関の関係にあります。

     

     インフルエンザウイルスは、世界各国で詳しく精密にモニターされ、情報が多く溢れています。その情報からインフルエンザの流行曲線の変化をみれば、コロナウイルスの感染状況を正確に把握できるそうです。

     

     新型コロナウイルスは変異を繰り返し、その変異数は6000超と言われています。新型コロナウイルスの形状はボディーとスパイクと呼ばれる突起があり、ボディーに関する変異は重要ではなく、突起部分の変異が重要であるとのことです。

     

     突起部分に限定すれば、新型コロナウイルスは、S型→K型→G型→Y型→H型の5種類あるそうです。6000超の変異があっても突起部分の変異以外に重要な意味はないとのこと。

     

     そこでS型とK型とG型について特徴を見ておきます。

     

     

    <S型の特徴>

    ・日本では2019年12月頃から流行

    ・弱毒製

    ・G型に対してはADE(抗体依存性感染増強)によってウイルスが強化され、劇症化・感染拡大をもたらす

     

    <K型の特徴>

    ・日本では2020年1月13日〜2020年3月8日まで流行

    ・弱毒製

    ・G型を撃退するT細胞免疫を獲得できる

    ・基礎再生産数R0(K型)=2.22 集団免疫に必要な罹患率P(K型)=55.0%

     

    <G型の特徴>

    ・武漢型、欧米型の2種類あり、いずれも猛毒性

    ・武漢型の基礎再生産数R0(武漢G型)=5.23 集団免疫に必要な罹患率P(武漢G型)=80.9%

    ・欧米型の基礎再生産数R0(欧米変異G型)=6.99 集団免疫に必要な罹患率P(欧米変異G型)=85.7%

     

     「基礎再生産数」というのは、一人がどれだけ感染させるか?という数値で、数字が大きければ大きいほど毒性が強いことになります。R0=2.22だと1人が2.22人に感染させるということなので、毒性が強い武漢G型、欧米G型で基礎再生産数5.23、6.99というのは感染力が極めて強いということになります。

     

     また罹患率というのは集団免疫が獲得できるためには、どれだけの人が罹患していなければならないか?という率で、集団免疫域値と呼ばれ、集団免疫域値(H)=(1−1/R0)×100 で算出されます。

     

     その結果、K型、武漢G型、欧米G型の集団免疫域値(H)は次の通りとなります。

     

     H(K型)  =(1−1/2.22)×100=55.0%

     H(武漢G型)=(1−1/5.23)×100=80.9%

     H(欧米G型)=(1−1/6.99)×100=85.7%

     

     その他、松田学氏がこれらの特徴と時系列をまとめたものが下図です。

     

    <新型コロナウイルスの型と時系列の相関関係図>

    (出典:松田政策研究所)

     

     上図の時系列図を事象で並べてみますと下記の通りです。

     

    ●インフルエンザとコロナウイルスは相互干渉の関係があり、コロナに罹患するとインフルエンザにかかりにくくなる

    ●2019年末までは日本はインフルエンザが史上最高ペースで流行したが急速に流行がストップした

    ●インフルエンザの流行カーブが抑制され、その代わりにコロナウイルスS型が流入してインフルエンザ感染を拮抗的に阻害した

    ●2019年12月からコロナウイルスS型が流入した後、2020/01/13以降、突起部分が変異したK型が流入するようになった

    ●欧米は2020年初旬に入国全面規制のシャットアウトをしたため、K型が流入することはなかった

    ●日本は中国人の入国規制した2020/03/08までの間、K型ウイルスが流入し続け、T細胞免疫を集団獲得した

    ●日本以外の周辺国も同様にK型ウイルスが流入し続け、T細胞免疫を集団獲得した

    ●K型はその後、G型に変異し、さらに武漢型、欧米型の2種類となった

    ●欧米はK型が流入せず、T細胞免疫を獲得できないばかりか、S型が持つ特性でADE(抗体依存性感染増強)を引き起こし、G型ウイルスを劇症化・感染拡大させた

    ●T細胞免疫を強化してサイトカインストームでG型を撃退した

    ●日本ではT細胞免疫が武漢G型、欧米G型を迎え撃ち、G型についても集団免疫が形成された

     

     

     ここでT細胞免疫という言葉が出ていますが、免疫の種類には自然免疫と獲得免疫があり、T細胞免疫とB細胞免疫の2つあり、PCR検査を実施してもほとんど陰性になってしまうのは、T細胞免疫を評価しているのではなく、B細胞免疫を評価しているから陰性になってしまうのです。因みに陽性者というのは、既に集団免疫が達成されてT細胞免疫を持っているので、陽性者であっても重症化しません。

     

     

    <インフルエンザの流行の山が小さくなってその代わりにコロナウイルスが流入>

    (出典:松田政策研究所)

     

    <T細胞免疫で感染予防される仕組み>

    (出典:松田政策研究所)

     

     私は、これらの説明で上久保靖彦教授の言説は科学的で正しいことを認めたいと思います。

     

     上久保説に反論するのは、学者や専門家が多いのですが、それは今までの見立て・言説を否定されてしまうからです。これはまるでガリレオの地動説を否定したキリスト教徒だったり、手洗いの推奨を意味がないとしてセンメルヴェイスイグナーツの説を否定して母子を死に追いやったウィーン総合病院の医師らと何ら変わりません。

     

     私は上久保説が正しかろうと認めたうえで、懺悔したいことがあります。

     

     それは新型コロナウイルスの日本政府の対応で、安倍政権が中国人の入国を台湾に見習って止めるべきだ!という言論を展開しておりました。

     

     今となっては、私のその言説は正しくありませんでした。

     

     なぜならば、日本政府が中国人の入国を止めなかったことが幸いして、K型ウイルスが流入し、結果日本国民のほとんどが知らないうちにT細胞免疫を集団獲得していたというのが、まさに上久保説だからです。

     

     大変お恥ずかしい限りですが、過去の私の言説を確認されたい方は、次の2つの記事をお読みください。

     

    必死になって習近平に不愉快にさせまいと中国人の入国を禁止しない安倍首相

    日本国民の人命よりも”オリンピック開催”と”財政再建”を優先する安倍政権

     

     いずれも台湾に見習い、入国を止めるべきだ!と主張していまして、もし私の主張の通りにしていたら、今頃欧米と同じようにG型が入ってきて多数の感染者、重症患者、死亡者が出ていたかもしれません。

     

     私は過去の言説を素直に誤りであったことを認めます。

     

     だから学者、研究者と呼ばれる人は、仮に上久保説が間違っているというのであれば、データを出して科学的に反論していただきたいと思いますし、反論のための反論で非科学的な反論しかされないのであれば、研究者、学者の職を辞されるべきではないか?と私は思います。

     

     

     というわけで今日は「京都大学の上久保靖彦教授による新型コロナウイルスの日本人集団免疫獲得説について」と題して論説しました。

     

     

    〜関連記事〜

    実効再生産数の推移を見る限り、8割自粛は無駄かつ不要だった疑義が濃厚です!

    感染者の拡大確率を求める計算式に関する考察

    必死になって習近平に不愉快にさせまいと中国人の入国を禁止しない安倍首相

    日本国民の人命よりも”オリンピック開催”と”財政再建”を優先する安倍政権

    MMTを否定する人は、天動説を肯定してガリレオの地動説を否定するのと同じです!

    センメルヴェイス・イグナーツ反射現象


    コメント
    未だに岡田晴恵とかいうどこかの大学教授(?)がTVに出てコロナは怖い!と煽ってますからね…
    地方のお年寄りや情報弱者は、それを盲目的に信じてコロナ脳になっていってます。
    そういう人たちの声に敏感な各首長も、無駄な対策を練り、自らの首を絞めてる感じです。

    このブログ記事も大変参考になりました。
    [GoToトラベル。7/22に始めた途端、コロナ感染者が急減。人が動かないと、コロナは減らない]
    http://blog.livedoor.jp/toshi_tomie/archives/52341464.html

    • Ode
    • 2020/08/25 2:29 PM
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