”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!
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今日は「”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!」と題して論説します。
下記は朝日新聞の記事です。
『朝日新聞 2019/11/14(木)19:41 大嘗祭「一晩のため税金27億円」 東京駅前で反対集会
東京都千代田区のJR東京駅・丸の内駅前広場で14日夜、大嘗祭(だいじょうさい)に反対する集会があった。主催者の男性はマイクを持ち「たった一晩の儀式のために27億円もの税金を使い、巨大な神殿が建てられた」と訴えた。参加者は「インチキ大嘗祭」などと書かれたプラカードを掲げ「大嘗祭反対」「税金返せ」とシュプレヒコールの声を上げた。武蔵野市から来たという女性(37)は「天皇制に反対する人は潜在的にいるのに、声を上げにくい息苦しい状況が生まれている」と語った。』
上記は、大嘗祭で27億円も使っているということに対して、反対集会が東京駅の丸の内駅前広場で行われたとする記事です。
この記事を見て思ったことがあります。といっても本当はこの言葉は、同じ同胞の日本国民・日本人には使いたくありませんが、それでも言わざるを得ず、敢えていいますが”愚民”です。
その理由を2つご説明します。
まず一つ目として、「たった一晩の儀式のために27億円もの税金を使い、巨大な神殿が建てられた」と批判するのはいいですが、27億円支出すれば、27億円分所得が発生して、経済成長します。
経済成長するとは、実質GDPが成長すると私は定義します。そう定義した場合、実質GDPが増えるというのは、例えば今までパンを10個食べることができたのを、実質GDPが増えたことによって12個のパンを食べることができるようになった、ということを意味します。
今まで10個しか買えなかった人が12個のパンを買えるようになったというのは、豊かさを実感できるでしょう。
逆に実質賃金が減ったりした結果、10個のパン買えていたのに、8個しか買えなくなったとなれば、貧困を実感することになるでしょう。何しろ食べ物を買える量が減ったということなので、パンが買える個数がどんどん減って、8個→6個→4個→2個→0個となってパンが買えなくなってしまえば、飢えて死んでしまうからです。
では27億円を大嘗祭に費消した場合、経済効果はどうなるでしょうか?
消費額27億円であれば、消費27億=生産27億=所得27億と、毎度おなじみの”GDP3面等価の原則”で、必ず所得が27億円増えます。
プラカードを持って大嘗祭に反対している人の中で、神殿の建築で受注した企業にお勤めの人とか、居ないと思いますが、仮にいたとすれば、大バカ者です。一義的には公共事業を受注すれば、その受注企業が一番初めに潤うからです。
とはいえ、受注企業に勤める人も、そのことで給料が増えれば、消費を増やします。
消費者として消費を増やす際、製品の購入にしろ、サービスの購入にしろ、その製品やサービスを供給している企業とは、もしかしたらプラカードを持って大嘗祭に反対している人が勤めている企業の製品・サービスかもしれません。
そのため、そもそも27億円を無駄遣いといっている時点で間違っているのです。
愚民である理由の2つ目は、反対のデモに参加している人が持つプラカードの「税金を返せ」という言説です。
こうした「税金を返せ!」という言説について、朝日新聞の記事では「税金返せ!」と書いていますが、これは「(私たちの)税金返せ!」ということで、”私たちの税金”で支出していると思われていることでしょう。
”私たちの税金”という言葉は、”私たちが払っている税金”だと思うのですが、私たちが払っている税金で政府支出をするのではありません。
財政法第7条で定められた財務省証券(政府短期証券)や、財政法第4条の建設国債やら、それらを政府が発行し、政府が日銀当座預金を借りるために、財務省証券や建設国債を差し入れて、日銀当座預金を担保に政府小切手を発行して支払っているだけであって、日本国民が納めたお金で支出しているというのは間違っています。
政府支出は”スペンディングファースト(支払いが先)”であって、徴税などを担保にして支出しているわけではありません。
そのため、私たち日本人が納めた税金で政府支出をしているわけではないので、「税金を返す」というのは、誰に税金を返すのか?という話になります。
つまり「私たちの税金を勝手に使って税金ドロボウ!といった言説は、上述を理解できない”愚民”としか言いようがないと私は思います。
というわけで今日は「”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!」と題して論説しました。
この記事が本当にひどい記事であると思うのは、大嘗祭の税金返せという話と別に、天皇制の反対を主張する人がいます。こうした人は、日本の皇統が2000年以上続いて、それが世界最古で世界の人々から尊敬されているという事実を知らないか、もしくはそのことの価値を理解できない人です。
そうした人に対しては、やはり”愚者”としか言いようがないものと、改めて私は思います。
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- 2019.11.15 Friday
- 日本経済(経済政策)
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- by 杉っ子