可住地面積当たりの道路が長いと公共事業を貶める言説について

0

    JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

    JUGEMテーマ:土木

    JUGEMテーマ:土木工作物

     

     今日は「可住地面積当たりの道路が長いと公共事業を貶める言説について」と題して論説します。

     

     日本ではかつて、民主党政権が誕生する際、子ども手当などの現金給付の財源などとして、「コンクリートから人へ」というフレーズで公共事業を貶めました。

     

     公共事業よりも社会保障を充実させるという言説は、田中角栄が総理大臣だった頃からあったとされ、田中角栄は「経済成長しなければ社会保障もできない」と述べて反論しました。

     

     その頃から日本の公共投資、とりわけ日本の国土を整備することについて、嫌でたまらない連中が存在したのです。

     

     その代表的な人物で、五十嵐敬喜氏という弁護士で法政大学名誉教授がいます。

     

     五十嵐敬喜氏は、岩波新書から公共投資反対の「道路をどうするか?」という本を出して大ブレークし、菅直人政権の参与に入りました。

     

     著書「道路をどうするか?」では、次のようなグラフが紹介され、日本は道路が多すぎると主張しています。

     

    <可住地面積当たりの高速道路と全道路の国別比較>

    (出典:五十嵐敬喜法政大学教授「道路をどうするか?(岩波新書)」から引用)

     

     

     五十嵐敬喜氏が持ち出している”可住地面積”というキーワードについて、聞き慣れない人が多いかと思います。

     

     可住地面積とは、人が住むことが可能な面積のことをいいますが、日本は可住地面積が異常に少ない国土条件となっています。なぜならば脊梁山脈が背骨のように日本列島に横たわり、国土面積に比べて可住地は3割もないのです。

     

     その一方で、フランス、ドイツ、英国などは、国土面積のほとんどが可住地です。

     

     五十嵐敬喜氏は、その”可住地面積”という指標を用いて、道路の距離を計算すると日本は道路が異常に長く、日本は公共事業をやりすぎたからだとし、欧米に比べて道路が長いと主張しているのです。(上記棒グラフを参照)

     

     その一方で、安倍政権のかつて参与だった一人、京都大学の藤井聡教授は、”「道路」についての国際比較”の中で、次のような資料を紹介しています。

     

    <利用者数当たりの道路延長の国別比較>

    (出典:「道路」についての国際比較)

     

     上記の通り、日本は道路が少なく、可住地面積当たりの道路延長を国別で比較することに何の意味があるのか?と私は思います。

     

     日本の道路行政を貶め、海外と比べてという相対的基準あるいは絶対的基準で、道路が長すぎて公共事業をやりすぎているという言説は、明らかに事実と異なるものであって、裏付けとして紹介されている五十嵐敬喜氏の棒グラフは、道路行政を貶めて公共事業を削減することが目的としか言いようがありません。

     

     日本の道路政策は本当に異様なのか?といえば、藤井聡先生の”「道路」についての国際比較”の通りであり、保有台数1万台当たりの道路の長さは、先進国と比較してそれほど異様とは思えません。

     

     先述の通り、日本の国土は大半が山であり、可住地面積は異常に少ない国土条件です。

     

     そもそもなぜ可住地の道路を比較する必要があるのでしょうか?道路というものは、可住地と可住地を結ぶためにあるものです。

     

     百歩譲って”可住地面積”を使って比較するとするならば、公園の広さは、意味があるかもしれません。

     

     例えば可住地面積当たりの公園の広さとなれば、可住地の人が公園を使うと考えた場合、公園の広さが広すぎると、そんなに公園を広くして誰が使うの?と、可住地面積の海外との比較は論理的に成立し得ます。

     

     それと同じように五十嵐敬喜氏が考えて道路について、可住地面積の比較を考えたとしたら、そもそも道路というものが可住地と可住地を結ぶためにあるということを理解していないと言わざるを得ません。

     

     日本の高速道路でいえば、保有台数一台当たりでは主要先進国のみならず、韓国と比べても短いですし、3車線3車線の6車線道路は、韓国に負けているほど日本の道路は低いレベルです。

     

     その高速道路や6車線道路を長く見せるためには、可住地面積の比較を持ち出すしかなく、五十嵐敬喜氏の言論は、道路行政を貶めることが目標であり、目的はとにかく公共事業がイヤだという考えを持っていたので公共事業を削減したかったのだと考えられます。

     

     そのためにミスリードさせるグラフ資料をまき散らし、日本国民に高速道路を作りすぎ、公共事業をやりすぎるという洗脳をしたのが五十嵐敬喜氏ら、公共事業が嫌いな連中だったといえます。

     

     その結果、日本ではお茶の間で一般の人が、公共事業をやりすぎ、大切な税金が無駄な道路に使われている、こうした言説が普通に蔓延することになったのでしょう。

     

     そこに乗ったのが財務省や緊縮財政派の人間で、財務省は公共事業が大嫌いで、その理由は長期間にわたって支出が続くものだからです。自分のお財布から、あるいは自分の給料から、家賃のごとく長期にわたってお金が減っていくというのがイヤだという愚かな考え。およそ経世済民を理解せず、国家の財政運営を家計簿になぞらえ、ミクロ経済学の予算制約に当てはめている点が、愚かとしか言いようがありません。

     

     とはいえ、緊縮財政というものは大蔵省ができたとき、松方正義大蔵大臣のときからある発想でもあります。

     

     その緊縮財政思考が無駄な公共事業論と合致し、道路は無駄、ダムは無駄などと民主党政権の「コンクリートから人へ」「事業仕分け」につながったのでしょう。

     

     

     というわけで今日は「可住地面積当たりの道路が長いと公共事業を貶める言説について」と題して論説しました。

     安倍政権は2013年度こそ、国土強靭化を掲げて前年比で財政出動したものの、2014年以降消費増税8%を敢行した上に緊縮財政に転換し、民主党以上に公共事業を減らしました。

     かつて米国では1933年にルーズベルト政権が誕生し、世界大恐慌から立ち直れずにいる米国経済をニューディール政策(財政出動)によって立ち直らせ、その後1936年に緊縮財政に転じてルーズベルト不況に陥った歴史があります。

     安倍政権のアベノミクスは、2013年度しかまともなことをやらなかったわけで、ルーズベルト政権よりもはるかにアホな経済運営をしていたということが近現代の歴史を見ても理解できます。

     次の総裁は、安倍政権の誤りに気付き、公共事業こそが日本を豊かにして富国強国を成し遂げられるということを理解している人が、新たな総裁になっていただきたいと私は切に思うのです。


    八ッ場ダムが台風19号で利根川決壊を防げたのは、民主党政権の功績?という不思議な話

    0

      JUGEMテーマ:政界批判

      JUGEMテーマ:安全保障

      JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

      JUGEMテーマ:防災

      JUGEMテーマ:土木

      JUGEMテーマ:土木工作物

      JUGEMテーマ:天変地異、災害

      JUGEMテーマ:天候、地震など

       

       今日は「八ッ場ダムが台風19号で荒川決壊を防げたのは、民主党政権の功績?という不思議な話」と題して八ッ場ダムについて論説します。

       

       昨年2020/10/22付の記事で「八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊」という記事を書きました。

       

       このとき八ッ場ダムがあったおかげで利根川の決壊を防ぐことができたということで、公共事業だった八ッ場ダムが大活躍したことを書きました。

       

       その八ッ場ダムは、民主党政権が事業仕分けで工事を中止し、その後、野田佳彦政権のときに工事を再開しました。

       

       ダムというものは完成したらすぐに稼働するものではなく、テストが必要なのですが、八ッ場ダムの場合、注水して試験を始めようとしたタイミングで2019年に台風19号が来ました。

       

       これは本当に奇跡的といえます。

       

       私は一応指摘しようと思っていますが、安倍政権は民主党以上に公共事業を削減しています。

       

      <1989年〜2018年の治水事業の推移>

      (出典:国交省のホームページに掲載の公表数値)

       

       事業仕分けのイメージが強く、民主党政権が公共事業を削減したイメージを持っている人が多いと思いますが、安倍政権も公共事業を増やしておらず、むしろ微減で削減してきました。

       

       今度総裁になる菅官房長官も安倍総理の政策を踏襲するといっていますので、治水事業を増やすという考えは全くないといえるでしょう。

       

       事実としては安倍政権もさることながら、もともと事業仕分けでダム建設を中止したのは民主党政権です。

       

       東の八ッ場ダム、西の川辺川ダムということで、「コンクリートから人へ」で子ども手当の財源を創出するという愚行のために、ダム建設を中止しました。

       

       ダムは言葉を逆さにすると”無駄(ムダ)”となるので、響きが悪い言葉ですが、無駄な公共事業論は、民主党政権以前からあった言説です。

       

       財務省職員は、長期に支出が続くものを嫌がります。何しろお金のプール論で、お金というものは限られているため、国庫からお金が長期に支出していくことを嫌がるのです。まさにミクロ経済学の予算制約が頭から離れないという愚行を犯す連中といえるでしょう。

       

       そこに乗っかったのが、長野県知事の田中康夫氏です。

       

       彼らはダムの無駄論を学術的に説明することはできず、当然土木学者でも地形学者でも治水事業の専門家でも何でもありません。

       

       その流れで民主党政権になってクライマックスに達し、八ッ場ダムも川辺川ダムも建設中止に追い込まれました。

       

       八ツ場ダムの場合、関東首都圏の利根川に流れ込みます。利根川の氾濫リスクを回避するために考えられたのが八ッ場ダム建設であり、当時利根川流域の都道府県知事は、八ッ場ダム建設中止に対して、猛烈に反発しました。

       

       野田政権のときに、「やっぱり八ッ場ダムは必要だ!」ということになり、建設の再開を決定。2019年の春頃に完成しました。

       

       完成直後、まさに注視してテストしようと思った時に、台風19号が襲来。空っぽのダムに6500万立米もの水が貯まり、大惨事にならず済みました。

       

       普通ダムは空っぽということがないのですが、空っぽのダムだったことが幸いしたという意味では奇跡だともいえます。

       

       そういう意味では八ッ場ダムが台風19号から身を守ったというのは正確ではなく、空っぽの八ッ場ダムのおかげで大惨事を防ぐことができたといえます。

       

       ではなぜダムが空っぽだったのか?というと、2019年春に完成したばかりだったからです。

       

       なぜ2019年春というタイミングでの完成だったか?といえば、事業仕分けで八ッ場ダム建設を中止し、1年間工事再開をずらしたからであって、これは偶然の偶然、民主党が事業仕分けで一旦建設を中止し、1年後に建設を再開したからという奇跡です。

       

       八ツ場ダムの水が満水だったら、溢れて洪水になったといえるでしょう。

       

       何が言いたいかといえば、ダムは日本にはまだまだ必要で、八ッ場ダムで治水が不足するのであれば、さらに奥地にダムの建設をする必要があるということで、公共事業の需要は無限にあるといえます。

       

       

       

       というわけで今日は「八ッ場ダムが台風19号で利根川決壊を防げたのは、民主党政権の功績?という不思議な話」と題して論説しました。

       民主党政権の意図とは別に、たまたま偶然事業仕分けでダム建設工事を中止し、1年後再開したというイベントが無ければ台風19号で利根川氾濫を防ぐことはできなかったでしょうし、まさに奇跡的と言えるのではないでしょうか?

       少し話は違えど、コロナのパンデミックでも、意図せず安倍政権は中国との往来を1月中旬以降も止めなかったことで、S型、K型とコロナウイルスが入ってきて、日本人は奇跡的にT細胞免疫を集団獲得したために感染しても重症化しないという事実があります。この集団によるT細胞免疫獲得も、欧米は2月に外国人の往来をシャットアウトしたことでその後、感染拡大したことと比べれば、安倍政権の中国との往来放置プレーもまた奇跡的な話といえます。

       この2つの事象を見ていると、日本は自然災害大国でありながら、神様が日本国民を守っているのでは?とも私には思えるのです。

       

      〜関連記事〜

      熊本県を襲った豪雨を通じて国民の生命を守るインフラについて考える

      台風被害の復旧対策1,300億円について

      利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!

      八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊

      役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません

      北陸新幹線の被害による日本経済への影響

      大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

      国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円

      マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

      堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

      公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

      一人を救うために何百人も投入し、救おうとされる以上の人々が亡くなっても助けるのが国家です!

      大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

      治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

      財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

      「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

      蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

      西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

      とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

      安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について


      台風10号は930ヘクトパスカル以下で日本列島を直撃か?

      0

        JUGEMテーマ:政界批判

        JUGEMテーマ:安全保障

        JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

        JUGEMテーマ:防災

        JUGEMテーマ:土木

        JUGEMテーマ:土木工作物

        JUGEMテーマ:天変地異、災害

        JUGEMテーマ:天候、地震など

         

         伊勢湾台風に匹敵するかもしれない台風10号が日本列島に接近しております。

         そこで今日は「台風10号は930ヘクトパスカル以下で日本列島を直撃か?」と題して論説します。

         

         台風9号は、国際気象海洋が提供する情報によれば、9/1頃沖縄本島の西側を通り、沖縄県と九州地方を中心に大きな被害を出しました。その台風9号は、朝鮮半島に上陸し、韓国や北朝鮮でも多大な被害を出しています。

         

         9/5付北朝鮮の労働新聞では、9/3に直撃した台風9号の被害として、数十名の人命被害が出た模様で、被害地域の責任者ら、北朝鮮人民の生命の安全を守ることが第一だと強調した党中央委員会の支持に反したとし、厳しい厳罰が下されたとも報じられています。

         

         日本では沖縄県では、スーパーのユニオンが全店閉店したことが話題になるのみならず、長崎県長崎市では最大瞬間風速39mを観測し、広範囲で停電が発生しました。

         

         そしてその次にやってくる台風10号は、同じような経路で微妙に類似した経路となる模様なのですが、勢力は台風9号を上回る強さとされ、伊勢湾台風(1959年9月26日18時ころ、和歌山県潮岬の西に上陸)級になる恐れがあります。

         

         930ヘクトパスカル以下というのがどれだけ恐ろしいか?

         

        <上陸時(直前)の中心気圧が低い台風>

        (出典:気象庁のホームページ)

         

         

         2019年の台風15号、台風19号は、いずれも日本列島上陸時は940ヘクトパスカル台であり、930ヘクトパスカル以下となれば、2019年の台風15号、台風19号以上の強烈な勢力を有するということになります。

         

         台風15号では房総半島で電柱が倒れるなどして長期間停電をもたらす大被害となりましたし、台風19号でも荒川の堤防が決壊するのでは?というほどの洪水をもたらしました。

         

         ところが上記気象庁ホームページに掲載の歴代台風トップ10では、940ヘクトパスカル台です。

         

         台風10号の最大瞬間風速が50メートル以上と予測された場合、特別警報が事前に出ますが、どうも出そうな気配があります。

         

         国交省は災害時に鉄道が混乱しないよう企業にTELワークの活用を呼び掛け、台風が通過後も企業は社員に無理に出社させないで欲しいと呼びかけています。

         

         関東地方の人々にとっては、関東直撃というシナリオは免れたものの、影響が全くないわけではありません。

         

         台風の外側の雲の状況によっては、関東地方にも大きな影響がある可能性があります。

         

         過去にあったケースとして、西日本に台風が来ていた時に、関東地方では強風でビニールハウスが損壊したなど、雨風は軽視できない状況の時もありました。

         

         太平洋側の日本近海の海水温が高くなっているため、台風の勢力が衰えるどころか、現状維持して下手すると普通に発達しながら日本に近づいてくるというのが昨今の台風です。

         

         今、950ヘクトパスカルだったとしても、瞬く間に920ヘクトパスカルまで発達して奄美諸島を通過していくということも想定され、非常に恐ろしいです。

         

         海面の温度のみならず、海面から50m程度の深さの海水温も30度くらいになっているといわれているため、風が海水をかき混ぜても暖かい蒸気が上がってきて、勢力が衰えないというメカニズムのために、台風は発達して日本に上陸するようになっているようです。

         

         今、9月初旬でこんな恐ろしい台風が来るのに、まだまだ今後1カ月以上、こうした台風の接近リスクが日本では普通にあります。

         

         

         

         というわけで今日は「台風10号は930ヘクトパスカル以下で日本列島を直撃か?」と題して論説しました。

         自民党政府は自然災害が発生するたびに、”想定外”という言葉を使いますが、過去に940ヘクトパスカルよりも低い台風の上陸事例が10例あり、想定はされています。

         いい加減に国会議員の人は、”想定外”という言葉は使わないでいただきたい。単に緊縮財政で治水事業にお金を投じなかったために被害が甚大化していることに気付くべきです。

         緊縮財政を続けた結果が、いま災いとなって日本列島を襲っているということを日本国民は自覚し、将来世代が安全に日本の国土で生活できるようにするためにも公共事業の復活と土木系の族議員が誕生することを私は望みます。

         

        〜関連記事〜

        川辺川ダムがあれば”水量4割減”との国交省の試算について

        よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!

        熊本県を襲った豪雨を通じて国民の生命を守るインフラについて考える

        利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!

        八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊

        役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません

        北陸新幹線の被害による日本経済への影響

        大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

        国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円

        マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

        堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

        公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

        一人を救うために何百人も投入し、救おうとされる以上の人々が亡くなっても助けるのが国家です!

        大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

        大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

        治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

        蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

        西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

        とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

        安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について

        財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

        「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論


        医療崩壊を防ぐために鉄道崩壊は許されるのか?

        0

          JUGEMテーマ:道路・交通のフリートーク

          JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

          JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

          JUGEMテーマ:政界批判

           

           今日は2020年4月〜6月期の連結決算発表が出揃った鉄道事業各社JR上場14社と主な私鉄14社の決算結果を取り上げ、「医療崩壊を防ぐために鉄道崩壊は許されるのか?」と題して論説します。

           

           下記は日本経済新聞の記事です。

          『日本経済新聞 2020/08/12 22:00 鉄道大手18社、全社が最終赤字 4〜6月期

           鉄道大手18社の2020年4〜6月期の連結決算が12日に出そろい、全社が最終赤字だった。主要18社が四半期決算でそろって赤字になるのは初めてで、赤字幅は合計で約4900億円。特に私鉄はJRに比べて鉄道以外の収益比率が高い。新型コロナウイルスが広がり、鉄道と同様に固定費比率が高いホテルなどのレジャー事業も大打撃を受けた。

           東急が12日に発表した20年4〜6月期の連結決算は、売上高が前年同期比25%減の2097億円、最終損益が201億円の赤字(前年同期は163億円の黒字)だった。外出自粛が響き、不動産以外の鉄道やレジャーなど主要事業がそろって営業赤字だった。同日に発表した阪急阪神ホールディングスも鉄道やホテル、開幕延期したプロ野球の収益が落ち込み、189億円の最終赤字(前年同期は213億円の黒字)だった。

           私鉄の鉄道収入は前年同期に比べ40〜55%程度落ち込み、新幹線を持つJR東日本(6割強)ほどではないが傷は深い。中でも空港路線を主力とする京成電鉄(55%)や京浜急行電鉄(50%)、特急の観光利用が多い近鉄グループホールディングス(52%)や小田急電鉄(50%)は外出自粛の影響が大きい。各社の鉄道事業の損益分岐点比率は8〜9割程度とみられ、利益を確保できなかった。

           鉄道以上に落ち込みが激しかったのがホテルなどのレジャー関連だ。私鉄14社の関連事業の営業損失を合計すると900億円強の赤字。休業中の施設の一部の固定費を特別損失に計上するケースも多く、実際は鉄道を中心とした運輸事業(1000億円強の赤字)を上回る規模だ。関連事業は6〜9割程度の減収となった企業が多く、運輸より大きい。

           プリンスホテルなどを運営し、通常時のレジャー事業の売上高が全体の4割程度を占める西武ホールディングスの最終赤字額は287億円と、私鉄で最大だった。同じく4割程度の近鉄GHDも、傘下の旅行会社の売り上げが激減して最終赤字は2番目に大きい239億円だった。

           レジャー関連は鉄道ほどではないものの、ホテルを代表に固定費比率が高い。ある私鉄幹部は「ホテルの損益分岐点比率は6割程度」と話す。21年3月期通期の業績予想を発表している京急や東武鉄道など3社は、レジャー事業を30億〜170億円の営業赤字と見込んでおり、各社の損益悪化は長引く可能性がある。

           足元ではコロナ後に向けた懸念も浮上している。一つはテレワークの定着による鉄道の採算悪化で、各社で客足の戻りに差がつく可能性もある。都心への通勤・通学客が多い路線を持つある私鉄の幹部は「当社の沿線はテレワークの定着率が高い」と危機感をあらわにする。6月の定期収入を比べると、東急や京王、小田急などは前年同月比3割減で、2割減の東武や西武より回復が鈍い。

           オフィスなど不動産は直近でも業績は底堅く「今のところ大きな解約の動きはない」(東急)という。ただ今後、オフィス縮小が広がり訪日客の減少が続くと、不動産開発やホテルといった今後の投資見直しを迫られるリスクもある。都心から人が離れれば、郊外での沿線開発がより重要になる可能性もある。』

           

           上記の通り、JR上場4社と主な私鉄14社の決算が出そろいましたが、全社が最終赤字となったというニュースです。

           

           18社の全てが最終赤字になった理由は、言うまでもなく旅客需要が激減したためで、在宅ワークの普及、出張自粛で、新型コロナウイルスの影響は長引くとの見方が強くあります。

           

           国交省のホームページに月毎の鉄道旅客数量、鉄道貨物数量の統計数字が出ておりまして、2020/8/12付で2020年5月までの指標が公表されています。

           

          <鉄道旅客数量の推移(対前年同月比)>

           

           

          <貨物数量の推移(対前年同月比)>

          (出典:e-Stat)

           

           

           上記は旅客数量と貨物数量の月別推移のグラフですが、2020年5月の時点で貨物数量が▲20%台のところ、旅客数量は40台後半のマイナスと落ち込み幅が貨物数量に比べて倍以上と大きいです。

           

           具体的には、2020年4月47.4%(JR4社43.7%、JR以外民鉄53.7%)、2020年5月46.6%(JR4社40.8%、JR以外民鉄56.4%)となっており、最大手のJR東日本は四半期決算としては過去最大の1.535億円の最終赤字を計上しています。

           

           日本モビリティマネジメントという団体が今年4月〜5月の緊急事態宣言中の間にかけて、シンポジウムを実施し、何度も警告と出していたのですが、これは全く予想通りの結果となったといえるでしょう。

           

           今回取り上げたのは大手鉄道事業者ですが、日本経済新聞の記事で取り上げられていない地方の鉄道事業者もたくさんあり、この状況が続くとそうした地方の鉄道事業者だけでなく、上場JR社・民鉄にも倒産が出てくる可能性を否定することはできません。

           

           私はずっと政府補償など何らかの形の支援が必要であるとずっと主張をし続けて参りました。

           

           緊急事態宣言(ロックダウン)を解除したことで、幾分の回復の兆しがあるとはいえ、全く元通りになっていません。このままの状態が続けば、鉄道事業者の経営は厳しいと言わざるを得ないでしょう。

           

           第二波、第三波が来て、冬になって本格的に人の移動量が減るとなれば、経営が持たないという状況になるのは、想像に容易いです。

           

           既に埼玉県では丸建自動車というバス会社が経営破綻していますが、その意味では既に交通崩壊が始まっています。

           

           医療崩壊を防ぐためにロックダウンをすれば、交通が崩壊するということです。

           

           一旦、交通が崩壊してしまえば、崩壊しっ放しで、例えば橋が落ちても復旧できなくて橋が落ちたままとなります。

           

           鉄道会社がなくなれば、2度と鉄道を動かすことはできません。外資などがスポンサーとして入ってきたところで、元通りのサービス(始発時間、終電時間、1時間当たりの本数、快適な鉄道車両を供給するためのメンテナンス投資や新規車両発注など)を提供することはできなくなるでしょう。

           

           都心の鉄道は最悪で上述のサービスレベルを低下した状態で存続したとしても、地方の場合は存続できなくなってそのまま鉄道サービスを再開できないという状況ですらあり得ます。つまり一度崩壊すると後遺障害がずっと残る可能性があるのです。

           

           医療崩壊の場合、コロナ対応できない病床の稼働が低いということでその病床を削減することさえせず温存すれば、医療供給量そのものは、そのまま保持することもあり得ます。

           

           しかしながら交通崩壊はそのままなくなってしまうのです。

           

           アフターコロナのモビリティサービスのレベルが下がれば、長い後遺障害を持つことになります。

           

           そのため、医療崩壊ばかりにフォーカスが当たって報道されていますが、交通崩壊についてももっと真剣に考えて取り上げていかなければならない私は思います。

           

           一般的に鉄道事業者の経営は、人件費、車両購入費、定期メンテナンス費など、固定費の負担が大きく、JR東日本で8割、航空業界でも6割、一般的な製造業で2割〜3割と比べて高い状況にあって、相対的に損益分岐点は左下にシフト(固定費を削減)しにくい業界です。

           

           JR東日本、JR西日本では時間帯別運賃の導入の検討を始めるともいわれているのですが、JR各社は企業努力でそうしたことを検討するとしても、限界があります。

           

           JR東海は一番経営の打撃を受けていますが、都市内交通よりも都市間交通の方がロックダウンの影響が大きかったということでしょう。

           

           上場JR各社は、基礎体力があるからといって支援しなくていいとは言うつもりは全くありませんが、基礎体力のない東京の交通事業者はたくさんあり、大阪市交通局などの地方の鉄道は普通に政府が運営しても何ら問題ありません。

           

           米国の場合、シアトル市は交通機関が全て無料という地域がありますが、警察や軍隊のサービスと同様に、バスや鉄道のサービスも政府が運営するものと位置付けているからと思われます。

           

           日本もかつてJR各社は国鉄で政府が運営していました。日本は民営化をやりすぎ、結果として欧米と比べて政府が小さくなりすぎてしまい、公共交通も民営でやっています。

           

           今こそ、政府の資本を注入しなければ公共サービスは崩壊するでしょう。

           

           そうした警鐘を鳴らしたとしても、プライマリーバランス黒字化や緊縮財政を推進する財務省の連中は、何ら策を打つことはないでしょう。

           

           第2次補正予算31.9兆円のうち、予備費10兆円が計上され、未だ5兆円は使途が決まっていません。日本モビリティ・マネジメントの試算では、3.5兆円資本注入すれば、鉄道以外にも航空業、バス、タクシーなどすべての業界を救うことができるのですが、緊縮財政とプライマリーバランス黒字化が正しいという発想の財務省からみれば、3.5兆円を使うのは惜しいと思っているに違いありません。

           

           

           ということで「医療崩壊を防ぐために鉄道崩壊は許されるのか?」と題して論説しました。

           医療崩壊も大事ですが、交通崩壊もヤバイということがご理解いただけたと思いますし、その交通崩壊も結局は財務省の緊縮財政が導いているということもご理解いただけたものと思います。

           JR東日本では終電時間の繰り上げを検討しているともいわれており、交通サービスのレベルの低下は都市部といえども進行していく可能性がありますが、そうした動向を踏まえますと、やはり民営では限界があります。

           私は政府が交通産業への資本注入を速やかに行うこと、一刻も早くそのことを決断していただきたいと思うのです。

           

          〜関連記事(コロナウイルスによる交通崩壊)〜

          航空業界へ資本注入する世界各国政府と、融資と空港使用料の猶予に留まる日本

          交通崩壊の危機で倒産ラッシュの恐れ

          地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!

           

          〜関連記事(コロナウイルスによる交通産業以外の倒産)〜

          新型コロナウイルスの感染拡大で1000超の店舗閉鎖となる外食産業

          ”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏

          粗利益補償こそがコロナ対策で一番優れている理由について


          3大急流の一つ最上川の氾濫について

          0

            JUGEMテーマ:農業経済・農業政策

            JUGEMテーマ:政界批判

            JUGEMテーマ:安全保障

            JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

            JUGEMテーマ:防災

            JUGEMテーマ:土木

            JUGEMテーマ:土木工作物

            JUGEMテーマ:天変地異、災害

            JUGEMテーマ:天候、地震など

             

             

             7月の熊本で発生した球磨川決壊は甚大な被害をもたらしました。日本では「東の八ッ場ダム、西の川辺川ダム」というのと、3大急流と呼ばれる球磨川、富士川、最上川というのがあります。

             今日はそのうち最上川について、東北地方で発生した豪雨災害に触れ、「3大急流の一つ最上川の氾濫について」と題して論説します。

             

             下記は産経新聞の記事です。

            『産経新聞 2020/07/29 22:02 最上川氾濫でも「100年に1度」 9時間前予想も予報に生かされず

             山形県の最上川で28日夜から29日朝にかけて発生した氾濫で、発生確認の9時間前に気象庁が「100年に1度」の水位上昇を予測したが、指定河川洪水予報に活用されなかったことが29日、分かった。4日に氾濫した熊本県の球磨川でも5時間前には「100年に1度」レベルの値を予測。2つの川では実測値に基づく指定河川洪水予報を国土交通省中心に出しており、気象庁の流量予測は活用されていない。

             東北地方では28日夕にかけて豪雨となり、最上川では山形県大石田町の水位観測所で同日午後9時10分に5段階の警戒レベルで「4」相当の氾濫危険情報が発表された。29日午前0時10分に氾濫発生が確認され、「5」相当の氾濫発生情報が出された。

             一方、気象庁が運用している「流域雨量指数」で、同町地点では午後3時時点で、午後8時に「100年に1度」レベルに相当する値に近づくと予測され、実際に午後7時半に到達した。同町周辺では「100年に1度」の発生頻度で洪水被害が想定されていた。

             「流域雨量指数」は上流域の予測雨量などを基に、全国に約2万ある河川の流域を1キロ四方に区切り洪水危険度を数値化した指標。気象庁と国交省が共同発表する大河川対象の指定河川洪水予報には反映されていない。

             今回は山形地方気象台の判断で28日午後3時以降、流域自治体首長へ直接電話するホットラインでの警戒を呼びかけ、大石田町では同日午後7時半には一部地域で避難指示が出された。』

             

             上記は先月7/28〜7/29にかけて発生した東北地方における記録的な大雨により、山形県内の5か所で最上川が氾濫したものの、指定河川洪水予報が活用されなかったとする記事です。

             

             この東北地方の集中豪雨では、最上川流域の住宅では浸水被害が発生し、死者、行方不明者は確認されていないものの、避難中に転倒した酒田市の90代の女性が、右ひざを骨折するケガを負いました。

             

             今回、気象庁は2020/07/30から大雨特別警報の発令基準を一部改めますが、具体的には土砂災害の危険と関係しない短時間の降水量を判断材料から外し、土の中に埋まった雨量のみに基づいて発令する基準を新たに設けます。

             

             この改定により、発令の空振りが減る一方で、見逃しも防ぎ、精度が向上するとのことです。

             

             東北地方の集中豪雨では、死者が出ない理由として早めに避難したことがあげられています。町の担当者が、熊本県の球磨川決壊を想定し、空振りでもいいから早く避難させるために、避難勧告を出し、避難指示に切り替えました。

             

             地域のまとめ役の地区長の的確な判断もあり、避難勧告、避難指示が出てなくても、川が氾濫危険水位に達するのを確認して、消防団員などと一緒に地域住民らに早めの避難を呼びかけたということで、行政、地区長、地元住民が三位一体となり、大惨事に至らず済みました。

             

             もちろん避難によって死者数がゼロだったことは素晴らしいのですが、ぜひ新型コロナウイルスのパンデミック被害との違いを考えていただきたく思います。

             

             それは水害の死者がいなかったとしても、家屋の倒壊があるということ。水害被害とパンデミック被害の最大の違いは、家屋の倒壊の有無です。

             

             家屋を所有している場合、命は守られても、家屋の倒壊で地獄の苦しみが始まる人がいることはあり得ます。

             

             もちろん民間の保険で火災保険に加入していれば補償を得られますが、近年火災保険の保険料は上昇傾向にあり、下手をすれば実質賃金が伸び悩んでいることもあって、火災保険の保険料を安くしようとして水害を補償しないタイプの保険に加入する人もいます。

             

             そうした人らが今回のような自然災害で家屋が倒壊してしまえば、仮に命が助かったとしても、家屋の倒壊によって地獄の苦しみが始まるという大変不幸な状況に陥っている人もいるでしょう。

             

             地震保険は、政府が地震保険特別会計制度で一部税金を積み立て、保険料を政府が負担しています。一般に地震保険が高いと言われていますが、国土面積は世界でたったの0.5%足らずの日本列島で、マグニチュード6以上の地震の20%が日本付近で発生するため、世界で見て相対的に地震保険のリスクは高く、むしろ火災保険の保険料が安かったとみることもできます。

             

             しかしながら治水対策に政府がお金を使ってこなかったこと、海水温が2度上昇したことで、水害リスクにさらされやすい状態になっているため、早急に政府が公共事業を拡大して治水事業に予算を付けて実行していかなければ、今後も火災保険の保険料は上昇していかざるを得ないでしょう。

             

             近年こうした水害について、「予想以上の・・・」「想定外の・・・」という枕詞が必ず付きます。

             

             私は治水事業を軽んじてきた人、財政出動に否定的な人、公共事業を悪と考えてきた人、特に国会議員の人に見ていただきたいのが下表です。

             

            <上陸時(直前)の中心気圧が低い台風>

            (出典:気象庁のホームページ)

             

             

             上表は、2019/10/31付で書いた記事「大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?」で紹介させていただいた表なのですが、戦後の台風で上陸時に勢力の強い台風の歴代TOP10を表にしたもので、注目していただきたいのがヘクトパスカルの数字です。

             

             トップ10を見ると、室戸台風の925ヘクトパスカルを筆頭に、5位には940ヘクトパスカルの台風が6つ並びます。

             

             何が言いたいか?といえば、「想定外の台風」などとほざくのは辞めて欲しいということ。2018年の台風20号、21号、24号、2019年の台風15号、19号、いずれもヘクトパスカルでは940より弱いです。

             

             過去940よりも勢力が強い台風が上陸していたという事実を知れば、一昨年の台風、昨年の台風、いずれも甚大な被害となりましたが、すべて想定外ではなく、想定内の台風といえます。

             

             2020年の7月の豪雨は、未だ梅雨が明けたわけではなく、台風シーズンでもありません。梅雨前線の停滞という状況下、従来はこのような災害は発生しませんでした。今後台風シーズンになれば、最近のトレンドと同様に940ヘクトパスカルよりも弱い台風であっても、甚大な被害をもたらす可能性は十二分に考えられます。

             

             何しろ、公共事業を削減して治水事業にお金を投じてこなかった過去のツケを、今の日本国民が払わされ、生命や財産を失ったり、あるいは失うリスクに脅かされ続けているのです。

             

             別に台風に限りません。今後は梅雨前線の停滞を想定した治水対策、水害対策をする必要があるものと考えますが、例によってプライマリーバランス黒字化目標があるとなれば、十分に予算がつけられることはないでしょう。

             

             さらに将来世代にツケを残す緊縮財政で、生命や財産を自分で守るという安全保障において脆弱な国家、即ち発展途上国化が進んでいくことでしょう。

             

             

             というわけで今日は「3大急流の一つ最上川の氾濫について」と題して論説しました。

             安倍政権以降、度重なる2度にわたる消費増税に加え、コロナ禍で財政出動をケチっている現状では、今後、火災保険の保険料が払えず、水害で家屋や家財に被害に遭っても補償が受けられない世帯が増えるかもしれません。

             そう考えますと日本国民の生命はもちろんのこと、日本国民の財産を守るという意味でも、政府には早急にプライマリーバランス黒字化を撤廃して、プライマリーバランス赤字化を目指していただき、日本国民を富国に導いて経世済民を果たしていただきたいものと、私は思います。

             

             

            〜関連記事〜

            大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

            球磨川が決壊しているのに財政の骨太の方針に国土強靭化を記述させない財務省職員は人間のクズです!

            よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!


            球磨川が決壊しているのに財政の骨太の方針に国土強靭化を記述させない財務省職員は人間のクズです!

            0

              JUGEMテーマ:プライマリーバランス

              JUGEMテーマ:年金/財政

              JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

              JUGEMテーマ:経済成長

              JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

               

               今月1日、財政の骨太の方針についての記事を書きました。(◆プライマリーバランス黒字化の撤廃されなかった2020年の財政運営”骨太の方針”

               政府は、2020年度の財政の骨太の方針を策定する過程で、財務省職員が”国土強靭化”の記述を削除していました。今日はこの財務省の人間のクズっぷりを皆様に知っていただきたく、「球磨川が決壊しているのに財政の骨太の方針に国土強靭化を記述させない財務省職員は人間のクズです!」と題して論説します。

               

               下記は日本経済新聞の記事です。

              『日本経済新聞 2020/07/17 10:30 骨太方針、今夕閣議決定 国土強靱化も柱に

               政府は17日夕、経済財政運営の基本方針(骨太の方針)を閣議決定する。九州豪雨を踏まえ国土強靱(きょうじん)化や防災・減災を柱の一つに加えた。新型コロナウイルスへの対応で問題になった行政手続きのデジタル化を最優先課題としている。

               国土強靱化や防災・減災は頻発する豪雨災害を受け、8日にまとめた原案から一部追記した。2020年度末が期限の国土強靱化対策について「中長期的視点に立って計画的に取り組む」と盛り込んだ。

               行政手続きのオンライン化に関しては「一丁目一番地の最優先政策課題」と指摘した。21年度予算や施策への反映に向け工程の具体化を急ぐ。

               自民党は17日午前の総務会で骨太方針を了承した。これを受けて自民、公明両党は同日午後に与党政策責任者会議を開き、党内手続きを終える。

               未来投資会議の成長戦略も17日に閣議決定する。少額決済の増加に対応し手数料が安い専用決済システムの構築を検討する。既存の銀行間決済システムは手数料が高くキャッシュレス普及を妨げているため、全国銀行協会を中心に具体的な議論を始める。』

               

               記事の通り、先月の7/17、2020年度の財政の骨太の方針に、九州豪雨を踏まえて国土強靭化や防災・減災が柱の一つとして加えられたと報じられています。

               

               九州を中心に豪雨災害が頻発していることを踏まえ、国民の生命と財産を守るために国土強靭化と防災減災を大きな柱として位置付けると述べました。

               

               経済財政諮問会議で示された原案では、新型コロナウイルス感染対策やデジタル化の加速を柱に掲げていました。ところが、自民党、公明党から、防災現在に関する記述が不十分との注文が相次ぎました。

               

               改めて骨太の方針について原案と実際に出されたものとを比較してみました。

               

               

              <Before>

              <経済財政運営と改革の基本方針2020(原案)>

              第1章 新型コロナウイルス感染症の下での危機克服と新しい未来に向けて

              1.新型コロナウイルス感染症拡大を受けた現下の経済財政状況

              2.ポストコロナ時代の新しい未来

              3.感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ−「ウィズコロナ」の経済戦略

              4.「新たな日常」の実現

              5.感染症拡大を踏まえた当面の経済財政運営と経済・財政一体改革

              第2章 感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ

              1.医療提供体制等の強化

              2.雇用の維持と生活の下支え

              3.事業の継続と金融システムの安定維持

              4.消費など国内需要の喚起

              第3章 「新たな日常」の実現

              1.「新たな日常」構築の原動力となるデジタル化への集中投資・実装とその環境整備(デジタルニューディール)

              2.「新たな日常」が実現される地域社会づくり、安全・安心の確保

              (中略)

              (3)激甚化・複合化する災害への対応

               )漂辧Ω査辧国土強靭化

               東日本大震災等からの復興

              (中略)

              3.「人」への投資の強化−「新たな日常」を支える生産性向上

              4.「新たな日常」を支える包括的な社会の実現

              5.新たな世界実所の下での活力ある日本経済の実現

               

              <After>

              <経済財政運営と改革の基本方針2020>

              第1章 新型コロナウイルス感染症の下での危機克服と新しい未来に向けて

              1.新型コロナウイルス感染症拡大を受けた現下の経済財政状況

              2.ポストコロナ時代の新しい未来

              3.国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く

              4.「新たな日常」の実現

              5.感染症拡大を踏まえた当面の経済財政運営と経済・財政一体改革

              第2章 国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く

              1.感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ

              2.防災・減災、国土強靭化

              3.東日本大震災等からの復興

              第3章 「新たな日常」の実現

              1.「新たな日常」構築の原動力となるデジタル化への集中投資・実装とその環境整備(デジタルニューディール)」

              2.「新たな日常」が実現される地方創生

              3.「人」・イノベーションへの投資の強化

              4.「新たな日常」を支える包括的な社会の実現

              5.新たな世界秩序の下での活力ある日本経済の実現

               

               上記の通り、Beforeが原案で、Afterが実際に公布されたものなのですが、”国土強靭化”のキーワードをよく探してみてください。

               

               原案では、下記の通りです。

              ”第3章「新たな日常」の実現”

              ”2.「新たな日常」が実現される地域社会づくり、安全・安心の確保”

              ”(3)激甚化・複合化する災害への対応”

              ” )漂辧Ω査辧国土強靭化

              ここでやっと国土強靭化のキーワードが出てきます。

               

               

               実際に出されたものは、下記の通りです。

              第2章 国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く

              ”2.防災・減災、国土強靭化

               

               第3章2(3),4階層目で出てきた国土強靭化が、2階層UPして、第2章2と2階層目で記述が出てきています。

               

               原案とは異なり、実際に公布された骨太の方針では、国土強靭化、防災減災の強化を重要施策として盛り込んでいます。

               

               しかしながら、これはふざけた話であり、ある意味で異例のことと言わざるを得ません。

               

               なぜならば骨太の方針は、内閣の仕事、政府の仕事の中でもトップランクで重要な仕事、重要な会議、重要な文書です。

               

               その文書の原案では、大事なことを書き、大事ではないものは書かないということで、記述したり削除したりする際、国土強靭化を4階層目で控えめに記述していました。

               

               なんで重要施策として削除するのか?という注文が相次ぐのもいわば当然のことといえるでしょう。

               

               そういう意味では自民党も公明党も、与党議員は頑張っていると言えるかもしれません。ダメなものを突き返したからです。

               

               一方で突き返されるような骨太の方針の原案を出すな!ということもいえます。

               

               もし自民党・公明党両党のダメ出しがなければ、原案のままスルーし、国土強靭化で財政出動する道を阻まれた可能性があります。

               

               財務省は国土強靭化を目の敵にしているのは間違いなく、国土強靭化を言ううるさい奴らの口を封じる意味で、重要施策から削除したものと考えられるのです。

               

               財務省が国土強靭化を重要施策から削除することに成功すれば、財務省は財政出動を抑制し、国債発行額を削減できると考えているに間違いありません。

               

               今回、熊本県の球磨川が決壊しているにもかかわらず、その発想を持ち続けている財務省職員というのは、人間のクズと言わずして何と例えればいいのでしょうか?

               

               GOTOトラベルキャンペーンが半年前に決めたからということで実行しているのと同じ話で、財務省は今回の骨太の方針で国土強靭化を抑え込み、国債発行額を抑制するために国土強靭化をつぶそうと考えたとしか考えられず、財務省職員は人間のクズといえます。

               

               2020年度の骨太の方針では、自民党・公明党議員の頑張りで、なんとか2019年度と同じレベルの記述で重要政策として残りました。

               

               実際には、同じレベルになったところで、大した効果はありません。

               

               もし今後10年で200兆円(年間20兆円)の国土強靭化による財政出動をしますというならば、素晴らしい判断となりますが、2019年のときに、緊急インフラ対策というこで3年で7兆円増やしますと”せこい話”をしていました。

               

               3年で7兆円で大丈夫なのでしょうか?2019年10月の消費増税以降、コロナの影響が全くなかった2019年10月〜12月期の実質GDPは年率換算▲7.1%と年率換算ベース35兆円で、四半期ベースでは8兆円は軽く吹っ飛んでいます。

               

               そもそも3年7兆円という金額は、日本国民の生命・財産を守ろうとする意志は感じられず、財政破綻するから財政支出は少なめにしなければ・・・というバイアスが思いっきりかかっています。

               

               しかも3年間で20兆円という話も出ている状況下で、財政の骨太の方針の原案で重要施策から削除するというのは、もはや人間のクズという表現以外にふさわしい表現が思いつかないのです。

               

               

               

               というわけで今日は「球磨川が決壊しているのに財政の骨太の方針に国土強靭化を記述させない財務省職員は人間のクズです!」と題して論説しました。

               今回の骨太の方針では、与党議員の自民党と公明党議員が怒って突き返し、2019年度と同じレベルになりました。

               とはいえそれでも全然不足しているということが皆さんもご理解できるものと思います。

               何しろ球磨川が決壊して人吉市の市民を中心に大勢の方が亡くなりました。球磨川に限らず全国の土砂災害危険地帯で人が亡くなっています。

               これはBCPとか危険回避以前に日本が自然災害大国であってどこに住んでいてもそのリスクから回避することはできないということでもあります。

               そして目の前で災害で死ぬ人がいても、そこに目配りがなされず、財政出動にブレーキをかけるように国土強靭化を重要施策から削除した財務省職員の人間のクズっぷりには、ただ呆れると私は思うのです。

               

               

              〜関連記事〜

              慶応大学教授の御用学者、土居丈朗氏の屑っぷり

              国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円

              消費増税直前の9/30に相次いだ地方・郊外百貨店の閉店数二桁は、リーマンショック時と同じです!

              消費増税10%で日本経済は地獄へ!

              消費増税は、リーマンショック何回分のダメージか?

              景気動向指数による”いざなぎ越え”の真相

              デフレの本質を理解していない安倍総理

              インフレになっていない状況で実施された消費増税の経済へのすさまじい破壊力

              消費税率1%UPで2.5兆円増収できるというウソ

               

              〜関連記事(財務省関連)〜

              消費税15%を提唱するIMFよ!お前はIMFではない!IMFの名を借りた財務省職員だ!

              デフレギャップが埋まらないと税収は減るという事実を知らない財務官僚!

              森友学園問題!偽装公文書作成を朝日新聞にリークしたのは誰なのか?

              財務省が正当化する緊縮財政とデフレの真因(自組織防衛のために偽装公文書作成する財務省)

              森友学園問題!日本国を亡ぼす財務省の人事評価制度に鉄槌を!

              財務省に電話して「”財政破綻の定義”って何ですか?」と聞いてみましょう!(財務省職員は絶対に財政破綻の定義について答えられません!)

              財務省職員の人事評価制度について(増税できた人を評価するのではなく、GDPを増やした人を評価すべき)

              いわゆる国の借金の返済のために、ただ取るだけ!財務省の緊縮財政の発想が日本を亡ぼす!

              財務省の緊縮財政発想が日本の医療介護サービスを崩壊させる!

              財務省が2018年度に医療・介護費削減する理由

              日本人にとって、国内における真の敵は財務省の職員?

               

               


              よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!

              0

                JUGEMテーマ:プライマリーバランス

                JUGEMテーマ:年金/財政

                JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                JUGEMテーマ:経済成長

                JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                 

                 経団連の山内副会長が、九州豪雨2020で人吉市が水没した災害について、蒲島知事がダム建設をやめていたとし、豪雨災害は一種の人災の面があることを承知しておかなければならないと述べられました。今日はその発言を取り上げ、「よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!」と題し、ニュース記事をご紹介した後、下記の順で論説します。

                 

                1.山内副会長とはどのような人物なのか?

                2.2008年に知事になって以来、何もしてこなかった蒲島知事

                3.ダム以外の治水対策とは一体蒲島知事は何をやりたいの?

                 

                 

                 まず、テレ朝▶Newsの記事をご紹介します。

                『テレ朝▶News 2020/07/17 08:25 “熊本豪雨災害は一種の人災”経団連・山内副会長

                 経団連の山内隆司副会長は熊本の豪雨災害について、知事がダムの建設を取りやめていたとして「一種の人災」という見方を示しました。

                 経団連の副会長を務める大手ゼネコン「大成建設」の山内会長は「ダムをやめるならそれに代わる治水対策を立てるべきなのにやっていなかった」と指摘しました。豪雨被害のあった熊本県の蒲島知事は2008年に川辺川ダム計画の「白紙撤回」を表明していました。経団連は検査のため再入院した中西会長が不在のなか、大企業のトップが集まる会合を開催して「デジタル革新で日本経済社会を加速する」とする声明を取りまとめました。』

                 

                 

                 

                1.山内副会長とはどのような人物なのか?

                 

                 このニュースは大きく報道されていませんが、建設業界に携わる人にとっては、非常に意味のあるニュースです。

                 

                 そもそも山内副会長という人は、大手ゼネコンの大成建設の代表取締役会長(2015年4月〜)に就いておられる方で、経団連の副会長をやっておられます。

                 

                 山内氏は、いわばゼネコンのトップであり そのトップが”ダムを造らなかったことは人災である”と批判した場合、日本国民の中には、「大成建設でダムを受注したいから、そう批判しているのでは?」と思われる人がいるかもしれません。

                 

                 しかしながらこれは全く違います。なぜならばゼネコンのトップが政府を批判するということは絶対にないからです。

                 

                 ゼネコンにとって、政府や都道府県庁・市区町村などの地方自治体は施主であって、発注者でもあり、お金を出す側です。

                 

                 たとえスーパーゼネコンの大成建設と言えども、一業者であって、感情的に”熊本県知事よ!ふざけるな!”という怒りの感情が湧いたとしても、お客様のことを悪く言うことはありません。

                 

                 ところがこの山内副会長の発言は、お客様である熊本県庁トップの蒲島知事に対して悪く言っています。ビジネス上のことだけを考えるならば、この発言は絶対に言わない方がいいに決まっています。

                 

                 他のゼネコンからみれば、「これはこれは!私たちゼネコンは一業者に過ぎないのに、よくそんな発言したなぁ!」という驚きか、もしくは「一業者に過ぎない私たちは言えないが、よくぞ言ってくれた!」という称賛する話であると私は思います。

                 

                 山内副会長のことを調べていますと、この方は東京大学の工学部建築学科を卒業されています。建設業界の建築学の最高府出身の技術者で、単なる経営者ではなく、技術者としてたたき上げで大成建設で社長になった人であります。

                 

                 したがって、「熊本豪雨災害は一種の人災」という発言の真意は、熊本県の財政運営、大成建設の経営の話ではなく、技術者として技術的に許せないという立場でのご発言と推測されます。

                 

                 経営者だったら絶対に言わない方がいいことであって、例えば熊本県は今後、公共事業発注の際、大成建設ではなく、清水建設や鹿島を使うとかなるかもしれません。

                 

                 

                 

                2.2008年に知事になって以来、何もしてこなかった蒲島知事

                 

                 山内副会長は、熊本県の豪雨災害の被害について、ダム建設をやらないのであれば、それに代替する治水対策を実施すべきところ、何もやらなかったと指摘しました。

                 

                 2008年から熊本県知事に就任した蒲島知事は、就任してすぐ、川辺川ダムの建設の白紙撤回を表明しています。

                 

                 今年の九州豪雨の後の2020/07/05、球磨川の治水対策について問われ、ダムに寄らない治水を極限まで検討したいと発言し、自分が知事である限り、その方向でやっていくと強調していました。

                 

                 ところが翌日2020/07/06、今回の災害対応で、国や流域市町村と検証し、どういう治水対策をやるべきか?新しいダムの在り方についても考えると発言を変えました。

                 

                 私から見て、発言を変えたことは立派だと思いますが、当初発言した”ダムに寄らない治水”については痛烈に批判したく思います。

                 

                 なぜならば蒲島知事が2008年に熊本県知事選挙に当選して就任した際、既に川辺川ダム工事は7割程度進捗しており、完成まで10年で、費用は1000億円〜1200億円かかるという状況でした。

                 

                 読者の皆様の中には、高い費用で工期も長いと思うかもしれません。

                 

                 では、ダム以外の治水対策だったらどうなるでしょうか?

                 

                 京都大学の藤井聡教授によれば、一番有力な対策であるのが放水路で、これはいわば川パート2を作るという話であるとのこと。

                 

                 この放水路は工期が45年と、今から川辺川ダムを完成させるために再開した場合が10年であることと比べれば、4.5倍もの工期があります。

                 

                 必要な費用は8200億円ということで、これまた川辺川ダムの7〜8倍の費用が掛かります。というより、45年もかかるとなれば、それは治水対策をやらないと言っているに等しいといえます。

                 

                 また引提という川幅を広げるという治水対策の場合、工期は200年かかるとのこと。さらに遊水地といってダムの代わりに広い池を作るという方法もありますが、これは工期100年で、費用は川辺川ダムの約10倍で1兆2000億円とのことです。

                 

                 

                 

                3.ダム以外の治水対策とは一体蒲島知事は何をやりたいの?

                 

                 ”ダムに頼らない治水対策”を極限まで検討するとの勇ましい発言はいいのですが、それはいつできるのでしょうか?

                 

                 100年とか早くて45年とか、どれだけお金をかけてもいいと言っても、費用は7・8倍〜10倍です。

                 

                 もし自然破壊ということをいうのであれば、遊水地は土地をものすごく水の底に落とすため、ダムよりも自然破壊が進む可能性があります。

                 

                 ”ダム以外の治水対策”が、カネはかかり、時間はかかり、自然破壊が加速する可能性すらあるとなれば、蒲島知事は一体何をやりたいの?と私は言いたい。

                 

                 もちろんダム以外のすべての対策にデメリットは存在しますので、ダムはデメリットがゼロであるというつもりはありません。

                 

                 ただ蒲島知事が、なんだかんだ言いながら、何もしなかったという事実は、事実であり、その結果、水没した人吉市を中心に76名が命を落とし、家屋が1万棟以上倒壊しました。

                 

                 県民・市民の生命や財産を守れなかったのは、蒲島知事の”ダムに寄らない治水対策”にこだわり、あるいは財政出動そのものを悪と考える緊縮財政の発想が頭にあって、要は治水よりもお金が大事という発想で県政をやってきたことの当然の帰結だと言えるのではないでしょうか?

                 

                 そういう意味では経団連副会長の山内氏の”これは一種の人災だ”という言説は、全くをもってその通りであると私は思うのです。

                 

                 

                 

                 というわけで今日は「よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!」と題して論説しました。

                 蒲島知事のことばかり書きましたが、東京都知事選挙に出馬した小野氏は東京大学もゼミの恩師ということで、副知事をされてきましたが、小野氏も蒲島知事に仕えたという意味では同罪だと思います。

                 そしてそのような治水対策について素人な小野氏が東京都知事に当選しなかったことは、東京都民にとって良かったかもしれません。決して小池都知事がいいとは思いませんが、小野氏もまた緊縮財政を是として公共事業を否定する輩であることを改めて多くの人々に知っていただきたいと私は思います。

                 

                〜関連記事〜

                熊本県を襲った豪雨を通じて国民の生命を守るインフラについて考える

                利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!

                八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊

                役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません

                北陸新幹線の被害による日本経済への影響

                大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

                国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円

                マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

                堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                一人を救うために何百人も投入し、救おうとされる以上の人々が亡くなっても助けるのが国家です!

                大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

                大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

                治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

                蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

                とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

                安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について

                財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

                「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論


                熊本県を襲った豪雨を通じて国民の生命を守るインフラについて考える

                0

                  JUGEMテーマ:プライマリーバランス

                  JUGEMテーマ:年金/財政

                  JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                  JUGEMテーマ:経済成長

                  JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                   

                   先月7月、九州の熊本県では記録的な豪雨で甚大な被害が発生しました。死者は76人で、浸水した家屋は1万棟超ということで、多くの人が被害を受ける大惨事となりました。

                   

                   特に一級河川の球磨川の氾濫で、川沿い一体が飲み込まれた熊本県南部の人吉市と球磨村の被害が甚大です。

                   

                   私は東京都内に住みますが、球磨川という名前は今回の九州豪雨で知りました。しかしながら土木関係者らにとっては、ものすごく有名な川のようで、洪水が頻繁に発生するため、暴れ川とも言われているようです。

                   

                   日本には3大急流と呼ばれる川があり、球磨川はそのうちの一つでもあります。因みに球磨川の他の川は、富士川(長野県、山梨県、静岡県)と最上川(山形県)の2つです。

                   

                   急流というのは水量がものすごい多い川のことで、普段ですら水量が多いため、ちょっと雨が降れば、すぐ溢れ出す場所として有名であり、ゼネコンなどの土木関係者らは、この洪水を回避するためにはどうしたらいいか?常々考えていることでしょう。

                   

                   1997年の構造改革基本法以降、公共事業費は削減され、2003年には竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化なるものを持ち込んできたため、財政に制約があるかの如く、政府も地方自治体もケチケチになりました。

                   

                   そのため球磨川の氾濫を回避する方法を検討するのに、最初は安く作ることを考えます。

                   

                   例えば「川の底を掘る」「弱い部分だけ堤防を作る」「川幅が細いところを広くする」など、一見もっともらしくコスパが良さそうに見えますが、コスパが良さそうに見えるこれらの手法では全然無理です。

                   

                   私はこの球磨川の氾濫を防ぐには、いろんなサイト・資料を見まして、結論から申し上げますと、川辺川ダムを作る以外に、一番いい方法はないというのが私の持論です。

                   

                   八ッ場ダムの「八ッ場あしたの会」では、ダムを作れば洪水から守られるというものではないなどと、毎日新聞の記者や市民運動に携わる人らが、ダムは不要であるとし、代替として新たな河川整備基本方針と河川整備計画を作って・・・と、川をもう一つ作る方法を述べて、八ッ場ダムが洪水から守ったという事実をとにかく認めず、川辺川ダムは不要という言説を展開しています。

                   

                   熊本県の蒲島郁夫知事は、2008年9月に川辺川ダムの計画を白紙とし、ダムに頼らない治水対策を追求すべきだとして、川辺川ダムの建築に反対し続けてきました。

                   

                   その後、政府と熊本県と流域市町村が治水代替策を検討し、2019年に代替策がまとまったものの、2800億円〜1兆2000億円と費用が巨額で工期が45年〜200年と長い計画でした。

                    

                   徳川家康が今の東京湾に流れる江戸川を東遷させて霞ケ浦に引っ張り、江戸の町に洪水が来なくなったという話は有名なのですが、徳川家康の江戸川の東選事業は60年かかったと言われています。

                   

                   費用が巨額なのは政府が建設国債(4条公債)を発行すればよく、デフレ脱却につながるため、問題ありませんが、期間が長いのは問題です。なぜならば、45年〜200年となれば、その間に球磨川で大洪水が起きないなどという保証はありません。一方で川辺川ダムは70%作ってきたところで2008年に工事が中止されました。今の熊本県知事の蒲島知事がダム工事を止めさせたのです。

                   

                   蒲島知事だけでなく市民運動家の人や一般人も含め、ダムについての理解が浸透せず、環境が破壊されるなどといって、民主党の「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、脱ダム宣言で、建設を中止したのです。

                   

                   球磨川の氾濫を防ぐためには、技術的な話をすれば、川の水量を4/7にする、即ち水量を3/7カットする必要があります。

                   

                   このとき1番危険な場所は人吉市で、人吉市のエリアを流れる水量を4/7にしなければならないということになります。

                   

                   水量を4/7にするために3/7をカットするとなれば、コスパが良さそうな「川の底を掘る」「弱い部分だけ堤防を作る」「川幅が細いところを広くする」では全く歯が立ちません。

                   

                   球磨川水系の上流の川辺川の水を止めれば、4/7までカットできなくても、4/7カット作戦において超強力な作戦であったといえるでしょう。

                   

                   そこで川辺川ダムを作って70%完成させたのに、蒲島知事は建設を中止させました。これを人災と言わずして何と呼べばいいのでしょうか?私は無念でならないと思います。

                   

                   何しろ方法としてはダムを作るか?放水路として川をもう1つ作るしかありません。しかしながら放水路を作るのは極めて大変で環境にも負荷がかかります。

                   

                   「八ッ場あしたの会」が主張する”ダム以外の治水”とはいったい何なのでしょうか?

                   

                   2008年から何もせず、2019年にやっと放水路を作ることをまとめ上げたものの、工期は45年〜200年です。

                   

                   少し川を掘ったり、少し木を切ったりするぐらいでは、何もやらなかったのと同じであり、ダム工事を反対した人、ダムによる治水に頼らず放水路を作るべきだと言った人、そうした人々は全員間接的な殺人者と言えると私は思います。

                   

                   結局ダムを造らず、治水を2008年以降10年以上放置し、お金を出さない姿勢や環境を大事にするとか、住民の合意が必要など、ケチって財政出動をしなかったことが原因です。

                   

                   想定外という人らは恥を知れ!と言いたい。

                   

                   球磨川の洪水は想定されたものであり、降水量は確かにすごいが、決壊するということは水量がたくさん溢れて、溢れ倒して決壊するのであって、ダムが完成されていれば川が決壊しない可能性は極めて高いといえるでしょう。

                   

                   川の決壊さえなければ、死ぬ人の数は全然違うものになったはずです。

                   

                   2019年の台風19号では八ッ場ダムが間に合って6500万立米の水を貯め、埼玉県戸田市の貯水池が3900万立米の水を貯めて水を堰き止めたからこそ、台風19号で首都圏が大惨事とならずに済みました。

                   

                   川辺川ダムの工事を蒲島知事が止めた時、いつかは球磨川が決壊して大惨事になると警告していた人もいたはずです。

                   

                   自然を守ることは大事ですが、人の命を守ることの方がもっと大事なのではないでしょうか?

                   

                   そう考えますと球磨川の決壊で川辺川ダムが完成せず、76名もの人がお亡くなりになったことは、本当に悔しい残念な気持ちになります。

                   

                   

                   

                   というわけで今日は「熊本県を襲った豪雨を通じて国民の生命を守るインフラについて考える」と題して論説しました。

                   私が小さかったころと比べて気象状況が全く変わってしまったため、緊縮財政や環境保護などという大義名分で、治水事業が止まり、自然災害で大惨事となってしまう光景が増えてきました。

                   もはや想定外といったことはあり得ず、普通に治水事業に予算を付けて実行しなければ、気象の変化に治水能力が追い付かず、今後もこうした自然災害による大惨事は増えていくことになるでしょう。

                   決して想定外ではなく、公共事業を否定した人災であるということを私たちは理解し、公共事業を拡大せよ!と政治家に声を上げていく必要があるものと私は思うのです。

                   

                  〜関連記事〜

                  台風被害の復旧対策1,300億円について

                  利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!

                  八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊

                  役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません

                  北陸新幹線の被害による日本経済への影響

                  大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

                  国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円

                  マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

                  堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                  公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                  一人を救うために何百人も投入し、救おうとされる以上の人々が亡くなっても助けるのが国家です!

                  大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

                  治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

                  財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

                  「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

                  蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                  西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

                  とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

                  安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について


                  交通崩壊の危機で倒産ラッシュの恐れ

                  0

                    JUGEMテーマ:道路・交通のフリートーク

                    JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                    JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                    JUGEMテーマ:政界批判

                     

                     今日は「交通崩壊の危機で倒産ラッシュの恐れ」と題して論説します。

                     

                     新型コロナウイルスの影響で、交通事業者の経営が火の車となっています。2020/06/04の記事(◆地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!)で、埼玉県の丸建自動車が倒産したことについて取り上げましたが、今後も路線バスなどの倒産ラッシュの恐れがあるのか?私としては気になるところです。

                     

                     日本モビリティマネジメント会議という組織があり、その組織では地方の交通インフラ崩壊に危機感を持ち、交通崩壊を恐れています。地域の足として、電車、バス、タクシーといった業者は、2カ月間8割自粛のせいで、外出する人が激減し、お客様がものすごく減り、売上高は60%〜90%減少となったとしています。

                     

                     交通事業者は大きな会社から小さな会社までいろいろあります。

                     

                     大きな会社でいえば、JALやANAをはじめ、小さい会社であれば保有台数20台くらいのタクシー会社や、一部の路線だけを走らせているバス会社など、いずれも日銭の資金繰りで経営をしています。

                     

                     2カ月間で売上高が60%〜90%も減ったとなれば、埼玉県の丸建自動車のように破綻する会社が今後も出る可能性は十分にあります。

                     

                     日本モビリティマネジメント会議では、日本全国で3.5兆円の損害が出ると試算が出ていますので、普通に3.5兆円の財政赤字拡大で補填してくれれば、交通事業者の倒産も交通崩壊も防ぐことができます。

                     

                     普通の一般企業も守らなければなりませんが、特に交通事業者は絶対に破綻させてはいけません。交通企業は公共的な理由があるからで、交通事業者が倒産した場合、代替が効きません。

                     

                     例えばラーメン屋が倒産しても、うどん屋があり、それは決してラーメン屋が倒産してもOKということではありません。ラーメン屋も守らなければならないのですが、それ以上に交通事業者は守られなければならず、特に自動車が運転できないお年寄り、中学生・高校生など、どこにも行けなくなってしまうのです。

                     

                     今まで政府が補助金をたくさん出して支えてきた公共交通手段があり、それが軒並み無くなれば、暮らしは完全に崩壊します。

                     

                     戦後、私たちの先祖が、半世紀近くかけて、地域の公共交通に少しずつ投資してくれたおかげで張り巡らされた交通網が、8割自粛という強烈な薬を投与することで、倒産を放置するというのは、半世紀近くの先人らの努力が水泡に帰すことを意味します。

                     

                     感染拡大を防ぐために8割自粛が必要というならば、仕方がないという考え方があるとして、普通に資金繰り支援をして倒産を防ぐべきであるという考え方も併せ持つ必要があるでしょう。

                     

                     しかも8割自粛はコロナウイルス感染拡大の防止に効果があったか?わかりません。効果があるか?不明な、大は小を兼ねる的な無駄玉によって、先人が築いた交通網が崩壊されることを平気でいられる神経が私には理解ができません。

                     

                     3.5兆円財政赤字を拡大して、資金を注ぎ込めば、先人が半世紀かけて張り巡らせた交通網を守ることができるのです。

                     

                     

                     というわけで今日は「交通崩壊の危機で倒産ラッシュの恐れ」と題して論説しました。

                     自粛が解除されても、タクシー会社は特に厳しい状況です。私が勤める会社でもタクシー会社のお客様がいまして、非常に経営が厳しいのです。

                     地域の足としてバス会社もタクシー会社も守られるべきであると思いますし、先人が半世紀もかけて作った交通網というのは、何としても守り通して次世代に引き継がせなければならないものと私は思います。

                     

                     

                    〜関連記事〜

                    地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!

                    ”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏

                    東京が便利になっていく一方で地方は放置されている日本の現状

                    地方が疲弊している理由は、行政の仕組みが悪いからではなく、圧倒的に基礎インフラが不足しているからです!

                    インフラ整備と地方創生(インフラのミッシングリンク)

                    祝!財務省の罠を駆逐!国交省が北陸新幹線フリーゲージトレイン導入を断念!

                    悔しいですが、あまりにも正しすぎる中国の鉄道建設を中心とした内需拡大政策

                    北陸新幹線の開業効果について

                    強制的にインフレにする恐るべき新幹線の効果

                    日本の運命を決定する長崎新幹線車両(「フル規格」に賛成!「FGT」は反対!)

                    祝!JR九州、JR西日本の反対により、フリーゲージトレイン計画が崩壊!

                    地方創生にはインフラ整備が必要です!(JR四国・JR北海道の再国有化)

                    四国新幹線の署名活動について


                    地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!

                    0

                      JUGEMテーマ:道路・交通のフリートーク

                      JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                      JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                      JUGEMテーマ:政界批判

                       

                       

                       今日は「地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!」と題して論説します。

                       

                       下記は日本経済新聞の記事です。

                      『日本経済新聞 2020/05/19 20:04 路線バスの丸建自動車、民事再生法申請     

                       埼玉県内で路線バスなどを運営する丸建自動車(埼玉県上尾市)は19日までに、さいたま地裁に民事再生法の適用を申請し、監督命令を受けた。東京商工リサーチなどによると、負債総額は約5億円で、新型コロナによるバス会社の経営破綻は全国で初めて。今後は半年以内をメドにスポンサーを探し、事業再建を目指す。

                       同社は上尾市や北本市などで路線バスを運行し、「けんちゃんバス」の愛称で親しまれてきた。10年以上前から経営難が続いていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で乗客数が急減し、資金繰りが行き詰まった。路線バスは通常通り運行を継続している。』

                       

                       上記記事は、先月5/19に、埼玉県の路線バスを運営する丸建自動車という会社が経営破綻したことを報じている記事です。新型コロナウイルスの影響で利用客が減少したことなどから、資金繰りに行き詰まり、民事再生法の適用を申請しました。

                       

                       この記事はバスの記事ですが、バス以外にもタクシー業界、航空業界、鉄道業界、いずれも利用者減少に苦しみ、大阪府の会社では事業停止するなど廃業に追い込まれた会社も出始めていました。

                       

                       これは西浦教授による緊急事態宣言を出したことによる必然的な帰結であって、西浦氏や尾身氏が緊急事態宣言をすべき!と発言した瞬間にそうなることは確定していた話です。

                       

                       どこがいつどうつぶれるか?までは予測できなくても、こうなることは当然の帰結として予想で射ていた話であって、「それ見たことか!」という話です。

                       

                       西浦教授ら、専門家会議の連中は、この責任をどう取るのでしょうか?

                       

                       「1事業者のバス会社の経営責任など、知ったことか!自己責任だ!」という愚者の考えが、彼らの頭の中にあるか?もしくは想像力の欠如で何とも思っていないか?のいずれかで、どっちの発想もバカ・アホの類です。

                       

                       尾身氏は、経済専門家会議を作りました。そのため、丸建自動車の経営破綻については、幾分か罪の意識を感じているのかもしれません。

                       

                       ところが、経済がつぶれることに拍車をかける連中が専門家会議メンバーとして入ってきました。それが小林慶一郎氏ら4人の連中です。(参考記事:「◆”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏」)

                       

                       専門家会議のメンバーは、こうなることを理解しながら発言をしなければならず、政治家もそう動かなければならなかったのです。

                       

                       もし8割自粛というならば、経営破綻する地域モビリティの会社が出ないように、補償を徹底的にする!と宣言して実行に移すべきでした。

                       

                       そうすれば丸建自動車の経営破綻は無かったのですが、実際は補償すらせず、自己責任で・・・と「自粛を要請しているだけなので、ご自身の判断で事業を継続してもいいですよ!ただし他の皆さんの目に気を付けてくださいね!あとは知りません。自己責任で判断してください。」これが日本政府の姿勢です。

                       

                       いわば「水の中に沈んでいろ!」と言われて苦しくなって黙って沈んでいて、息継ぎをしようとしても「息継ぎもするな!我慢しろ!」といって死んでしまったという話に等しい。

                       

                       こうして粗利益補償に踏み切ることをしないため、呼吸ができなくなって民事再生法や廃業をしていった会社がたくさん出ました。

                       

                       私は交通の問題は極めて重要な問題であると思っておりまして、もともと公共事業は大事に保護されなければならないという立場です。

                       

                      <モビリティを運営する事業者が事業継続に苦しくなる時期>

                      (出典:日本モビリティ・マネジメントのホームページから引用)

                       

                       上記は日本モビリティ・マネジメントという団体が事業者436社に対して行ったアンケートで、事業継続が苦しくなる時期についての回答を円グラフにしたものです。

                       

                       6月中旬頃に苦しくなると答えた事業者は45社で10%強を占め、7月中旬、8月中旬を合わせると、実に半数の事業者が経営が苦しくなると回答しています。

                       

                       6/1から全面的に自粛解除しても、元通りに戻るか?不明ですし、既に4月〜5月の自粛で資金繰りが苦しくなっている事業者にとっては綱渡り状態ともいえます。

                       

                       

                      <政府からの必要な支援内容について>

                      (出典:日本モビリティ・マネジメントのホームページから引用)

                       

                       上記は政府から支援して欲しい具体策とその必要性についてのアンケート結果です。

                       

                       政府の支援に対して、「簡素に迅速に補償を!」という声や、「地方公営企業法などによる市の一般会計からの栗リれの制限緩和を求めたい!」という声のほか、「融資を受けたくても全く受けられない現状のため、存続できない」など、切実な声が寄せられています。

                       

                       事業者自らコスト削減として、元々コスト削減を最大限行ってきたため、従業員の給料を大幅に下げるしかないとか、固定人件費を削減するのも限界があるといった声が挙げられました。

                       

                       こうした切実な声に対して答えられる経済政策は、粗利益補償以外にあり得ません。持続化給付金は売上高50%減少という条件が付く上に、支援額も上限が200万円とショボすぎます。

                       

                       はっきり言って日本政府の対応は、小林慶一郎氏の発想と同じで、「コロナを機につぶれる企業はつぶれて新陳代謝を促す」というアホな発想と同じです。

                       

                       なぜ「つぶれるべき企業がつぶれるべき!」という発想がアホなのか?といえば、今デフレであるということに加え、今後もデフレが続くということ。そして供給力というのは一朝一夕に成し得ないということです。

                       

                       特にモビリティ事業については、つぶれたら困る人がたくさん出ます。

                       

                       普通の会社もつぶれるのは困りますが、例えばラーメン屋がつぶれたとしても、うどん屋さんやそば屋さんがあるなど、代替性が幾分ありますが、丸建自動車のようなバス会社が倒産したら代替はありません。

                       

                       本当に地域の暮らしが崩壊してしまうため、公共交通はどんなことをしても絶対に守らなければならないのです。

                       

                       その意味では航空業界も大打撃で、ゴールデンウィーク利用実績では、国内線がJALで前年比▲95%、ANAで前年比▲96%と、旅客需要の激減で、多くの路線が減便に追い込まれ、JALの第4四半期は195億円の赤字、ANAは587億円の赤字に転落しました。

                       

                       JALの専務執行役員の菊山英樹氏は会見で、「四半期で赤字に転落したことは、まだまだ努力が足りなかったのではないか?と反省しており、特に無配当については慚愧の念に堪えかねない」と語りましたが、私から言わせてみれば、赤字に転落したことも、無配当に転落したことも、JALの努力でどうなるという話でもなく、ANAの努力でどうなるという話でもなく、補償なしに自粛要請という政策を取った日本政府の責任であり、日本政府に対して怒るべきであると思うのです。

                       

                       もちろん当事者らが政府に怒っても、自己責任論に染まった多くの日本人は共感しないかもしれません。ただ共感しない日本人に言いますが、自分が住む町の鉄道会社が破綻したり、バス会社が破綻したり、タクシー会社が無くなって、不便になったとしても、自己責任を振りまいてきた以上、それも自己責任ですよ!という話です。

                       

                       自分の身に降りかかってきたら「スタコラサッサ」と逃げるのでは、まるで韓国セウォール号事件で沈没した船の船長と同じです。

                       

                       そうではなく、同じ日本人・日本国民の生活、経済を守るという観点から、政府に対して「ちゃんと補償しろ!」と声を上げることが、道徳的な行動なのではないでしょうか?

                       

                       安倍政権は地方創生を謳っておりますが、こうした地域モビリティや代替性が効かない運輸業界、鉄道業界を守ろうとせず、カネカネカネと金を出すのを惜しむ姿勢は、全く賛同できませんし、地方創生を謳ってもそれは寝言にしか聞こえない!というのが私の率直な意見です。

                       

                       

                       というわけで今日は「地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!」と題して論説しました。

                       日本モビリティマネジメントによれば、自粛を続けていれば、3.5兆円の被害が出るという試算が出ていて、この3.5兆円の中には航空業界も含まれます。

                       海外ではこの分野に公的資本を注入しています。ナショナルフラッグという言葉があるくらい国家としてはエアライン会社は準公共主体であり、そこは守りたいというのが普通の考えです。

                       そのため徹底的に政府が資本注入して、場合によっては国有化するというケースも出ました。タイではタイ国際空港が破綻してしまいましたが、資本注入が間に合わなかったためと言われており、資本注入をしなければ普通に倒産してしまうのは当然の帰結といえるでしょう。

                       インフラの重要性について多くの日本国民も認識を改めて欲しいと私は切に願っております。

                       

                      〜関連記事〜

                      ”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏

                      東京が便利になっていく一方で地方は放置されている日本の現状

                      地方が疲弊している理由は、行政の仕組みが悪いからではなく、圧倒的に基礎インフラが不足しているからです!

                      インフラ整備と地方創生(インフラのミッシングリンク)

                      祝!財務省の罠を駆逐!国交省が北陸新幹線フリーゲージトレイン導入を断念!

                      悔しいですが、あまりにも正しすぎる中国の鉄道建設を中心とした内需拡大政策

                      北陸新幹線の開業効果について

                      強制的にインフレにする恐るべき新幹線の効果

                      日本の運命を決定する長崎新幹線車両(「フル規格」に賛成!「FGT」は反対!)

                      祝!JR九州、JR西日本の反対により、フリーゲージトレイン計画が崩壊!

                      地方創生にはインフラ整備が必要です!(JR四国・JR北海道の再国有化)

                      四国新幹線の署名活動について


                      台風被害の復旧対策1,300億円について

                      0

                        JUGEMテーマ:プライマリーバランス

                        JUGEMテーマ:年金/財政

                        JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                        JUGEMテーマ:消費税

                        JUGEMテーマ:経済成長

                        JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                         

                          今月11/08、政府は10月の台風19号などの豪雨で被害を受けた住宅の再建や、農家や中小企業などの経営支援のため、2019年度予算の予備費から1,300億円支出することを決定したことが報じられました。この1,300億円について意見したく、今日は「台風被害の復旧対策1,300億円について」と題して論説します。

                         

                         下記はFNNプライムニュースの記事です。

                        『FNNPRIME 2019/11/08 00:44 台風被害で1300億円超 復旧対策 農家や観光業者などへ

                         政府は、台風19号などの豪雨災害について、被災した農家や中小企業のほか、観光業者向けの復旧対策をまとめた。

                         安倍首相は、「地域ごとの特性をふまえ、きめ細やかな取り組みをさらに加速させる必要がある」と述べた。   

                         政府の対策では、枯れてしまったリンゴなどを植え替える費用や、保管しているコメが浸水した農家などに対して、財政支援が行われる。

                         また、中小企業が設備を復旧するための費用は最大4分の3が支援されるほか、観光分野でも被災地域にあるホテルなどに宿泊する場合、1人1泊5,000円の補助を出すなど、被災地の再建を後押しする。

                         政府は、8日の閣議で、2019年度予算の予備費から1,300億円を上回る額を活用することを決定する。

                         

                         上記記事の通り、閣議決定で1,300億円を上回る額を活用することが決定されました。この1,300億円について、人によっては政府支出の拡大と思われている方、多いと思います。

                         

                         しかしながら、国家の予算というものは、いつも余して予備費というものを計上しています。したがって台風があって大被害が発生したという状況であれば、支出するのは当たり前の話であり、自動的に機械的に予備費が充当されているに過ぎません。

                         

                         そのため、1,300億円を上回る額というのが、しっかり補正予算を組んで国債発行をするか?というのが問題となります。

                         

                         まさに財政規律という緊縮財政を主張するバカどもと、失われた生活とのせめぎあいです。

                         

                         国民の生活が大事か?財政規律が大事か?という本当にバカバカしい戦いです。

                         

                         ところが、このバカバカしい戦いにおいて、経済学者らは増税によって財源を確保して・・・などという大バカがいるのです。

                         

                         それは東大名誉教授の伊藤元重氏、伊藤隆俊氏らです。

                         

                         災害からの復興に莫大なコストがかかることは事実ですが、そのコストは需要であって、むしろデフレ脱却に歓迎すべきことです。にもかかわらず、そのコストを増税で対応してしまった場合、増税した分だけ経済成長が抑制されます。

                         

                         即ちスペンディング・ファーストの政府支出において、増税などで徴税する担保は不要です。ミクロ経済学の予算制約を当てはめるから、こうしたバカな発想が出てくるのでしょう。

                         

                         東大名許教授という肩書があっても、伊藤元重氏、伊藤隆俊氏らは、バカ・アホとしか言いようがありません。救いようのないバカです。

                         

                         日本では10月に消費増税されたばかりでもあり、むしろ財政赤字を計上して歳出増、政府支出増をすることこそ、デフレ脱却につながるのです。

                         

                         にもかかわらず、相変わらずエコノミストらは、ミクロ経済学の予算制約を当てはめて、支出には担保が必要と考えているのです。

                         

                         そんなわけで、有識者と呼ばれているアホなエコノミストが主張する増税をしなかったとしても、1,300億円からどれだけ増額されるのか?は重要で、いわばここからが勝負といえます。

                         

                         例えばJR東日本は、北陸新幹線の車両が水に浸かった8編成96両は全て廃車すると発表しました。高速鉄道は高速で走るがゆえに、ショートしたり爆発したりする可能性があり、電気配線まで浸水している状況では修理は難しく、廃車はやむを得ないでしょう。

                         

                         3mの盛り土があっても、水が浸水してきたということであれば、それを上回る盛り土なのか?何らかの対策が必要でしょう。

                         

                         北陸新幹線の車両を発注をしたとしても、すぐに納車されるわけではなく、当面間引き運転するとなれば、その分だけ生産性が落ちて北陸の経済にもダメージが出ます。

                         

                         高速鉄道は基礎インフラであるため、ぜひとも1,300億円の予備費以外に、上乗せとして高速鉄道インフラの強靭化にも予算がしっかりとつくことを、私は望んでいます。

                         

                         

                         というわけで今日は「台風被害の復旧対策1,300億円について」と題して論説しました。


                        利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!

                        0

                          JUGEMテーマ:年金/財政

                          JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                          JUGEMテーマ:消費税

                          JUGEMテーマ:経済成長

                          JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                           

                           東日本と東北に甚大な被害をもたらした台風19号は、その後も大雨が降るなどで各地で洪水、土砂崩れ、堤防決壊となりました。その一方で東京都内は多摩川は決壊しましたが、利根川と荒川は堤防決壊寸前までのところ、ぎりぎり決壊せず、大惨事を免れました。そこで今日は「利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!」と題し、下記の順で論説します。

                           

                          1.台風19号による日本列島の治水能力のストレスチェック?

                          2.荒川区の広域避難計画は”絵に描いた餅”だった?

                          3.防災インフラにお金を使えば使うほど治水できる

                           

                           

                           

                          1.台風19号による日本列島の治水能力のストレスチェック?

                           

                           下記は日本経済新聞社の記事を引用したものですが、台風19号で決壊した河川と、その決壊地点をマーキングしたものです。

                           

                          <東北地方における台風19号による決壊箇所>

                          (出典:日本経済新聞)

                           

                           

                           上記の地図を見てみますと、どこが決壊したか?東北は決壊地点だらけとなる一方、南関東の都心部はゼロで全く決壊していません。

                           

                           しかも雨が降った量は都心部の方が相当降っています。日本列島を北上するにしたがって、普通は東北に行くと台風の勢いは弱まるのでは?と思いきや、東北地方の各地で堤防決壊してしまいました。

                           

                           まるで台風19号がリアルな治水能力のストレスチェックを行っているかのようで、都心部でなぜ被害が少なかったのか?治水事業の効果が絶大であったことを、日本のマスコミは大きく報じるべきです。

                           

                           

                           

                          2.荒川区の広域避難計画は”絵に描いた餅”だった?

                           

                           にもかかわらず、「ハードでは限界がある!」などと眠い話をする有識者とかなんとかやら!そいつらはアホとしか言いようがありません。

                           

                           「ハードでは限界」というのは防波堤・防潮堤、堤防設置では限界があると言いたいのでしょうけど、どこの何が限界なのでしょうか?日本には財政問題が存在しませんので、普通に4条公債(建設国債)を発行して、治水事業への投資額を増やせばいいだけの話です。治水事業の投資拡大の制約でお金は問題になりません。何しろ通貨発行権を持つ政府が建設国債を発行すればいいだけの話。何ら限界でも何でもありません。

                           

                           ハードでは限界と考える人の浅はかな発想だと思うのですが、台風19号が接近したとき、東京都の5区(墨田区、江東区、足立区、葛飾区、江戸川区)で、2019年8月に広域避難計画を発表し、初めてその計画された避難の検討作業に入っていたことが分かりました。

                           

                           ただ鉄道各社の計画運休を受けて実施は見送ったとのこと。広域避難計画では中心気圧が930ヘクトパスカル以下の台風直撃、荒川流域の3日間の雨量が400ミリを超える恐れがあるときなど、水没が予想されるエリア5区で共同避難を呼びかけることが検討されていました。

                           

                           今回の台風19号では、東京に来たときの中心気圧は950ヘクトパスカル、雨量も3日間で400ミリまで行かなかったものの、ギリギリでした。

                           

                           広域避難計画を立てて、最大250万人の近隣県へ避難を促していくというのは現実的にはどうでしょうか?そもそも大きな台風が来る場合、JRや私鉄各社は運転を間引いたり、運休したりします。そんな状況でどうやって逃げるのでしょうか?

                           

                           鉄道が止まれば、自家用車となるかもしれませんが、車ですと橋を渡るときに大渋滞となることが予想され、大渋滞のまま橋が流されるという最悪のケースを迎える可能性もあったため、広域避難の呼びかけをしなかったともいわれています。

                           

                           要するに広域避難計画を策定してみたものの、事前のイメージが十分にできていなかったということに他なりません。

                           

                           結局のところ、今回400ミリを超える可能性はあったかもしれないですし、930ミリヘクトパスカルで直撃する可能性もあったわけですが、実際に検討をし始めたら、鉄道各社が運転間引き・運休することになったために実施できず、”絵に描いた餅”だったというわけです。

                           

                           

                           

                          3.防災インフラにお金を使えば使うほど治水できる

                           

                           ハードの対照的な語彙として、”絵に描いた餅”の対策もどきをソフト対策とするならば、ハード対策は圧倒的に効果があったと言えます。

                           

                           例えば東京都心は八ッ場ダムが作られ、荒川も調整池がありました。土木学会の試算によれば、ハード対策とされる治水事業の主な防災インフラの効果は下記の通り。

                           

                           利根川の貯水

                          ・八ッ場ダム(10月1日に運用開始)に7500万立米

                          ・渡良瀬川遊水地で1.6億立米等

                           ⇒費用は約0.6兆円だが、決壊していれば、数兆円の大被害

                           

                           荒川の貯水

                          ・荒川第一調節池で3500万立米

                           ⇒費用は約0.13兆円だが、決壊していれば、62兆円規模の大被害

                           

                           上記の治水事業により、実際に水を貯めていたからこそ、下流側に水が流れず決壊を防ぐことができました。

                           

                           実際にその水を貯めていたとはいえ、利根川も荒川も危険水域を超えていた地点は何か所かありました。ということは7500万立米、1.6億立米、3500万立米の水がそのまま下流側に流れていたら、水位が高くなって大なる可能性で決壊を起こしていた可能性が高かったでしょう。

                           

                           そのような事例は、例えば南関東で狩野川台風というのがあります。伊豆半島に狩野川という川が清水市、沼津市を通っていますが、2019/11/01付記事「役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません」でも取り上げた通り、狩野川は、樋管改築工事や護岸整備工事で放水路を作ったことで、水を上流で抜くようにしました。

                           

                           その結果、狩野川台風のときよりも今回の台風19号の方が降雨量が多かったにもかかわらず、全く決壊しませんでした。

                           

                           結局、治水事業はお金をかければかけるほど、治水ができるということであり、「ハード対策には限界ガー・・・!」とか言っているヤツは、”何も知らないアホ”か、カネカネカネの財政危機を煽る”知ったかさん”か、そのいずれかだろうと私は思います。

                           

                           60年前の1958年9月27日に発生した狩野川台風では大惨事となりましたが、今回の台風19号では治水事業にお金をかけたからこそ、大丈夫だったと言えると思うのです。

                           

                           

                           というわけで今日は「利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!」と題して論説しました。

                           日本の治水事業への投資は、小泉政権の時に財務省の査定方針が変わり、とにかく前年比で数パーセント削減するという方針になりました。査定もせず、何も考えず削減するとなったのは、小泉政権の時からです。

                           何しろ小泉政権は7000億円ずつ公共事業を削減しました。この7000億円ずつというのは、子ども手当の財源のために民主党政権がやった事業仕分けとほぼ同じ額です。

                           民主党政権のときは「コンクリートから人へ!」で、削減したお金を子ども手当でお金での分配をしました。治水事業をやらずお金をもらっても、千曲川で治水をやらず、吉田川でも治水をやらず、人が死んでしまうこうした状況を見てもまだ「コンクリートから人へ!」は間違っていた!と謝罪しない国会議員らと同様に、小泉政権もまたダメダメな政権であったと私は思うのです。

                           

                           

                          〜関連記事〜

                          役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません

                          北陸新幹線の被害による日本経済への影響

                          大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

                          国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円

                          マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

                          堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                          公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                          一人を救うために何百人も投入し、救おうとされる以上の人々が亡くなっても助けるのが国家です!

                          大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

                          大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

                          治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

                          蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                          財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

                          「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

                          蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                          西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

                          とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

                          安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について


                          役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません

                          0

                            JUGEMテーマ:年金/財政

                            JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                            JUGEMテーマ:消費税

                            JUGEMテーマ:経済成長

                            JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                             

                             今日は「役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません」と題して論説します。

                             

                             台風19号による被害は農業分野にまで被害が及んでいます。川の氾濫による果樹園や稲などの農地への浸水に加え、暴風によってハウスの破損・倒壊や、農業用のため池、水路の決壊など、数多くの被害が発生しているのはご承知の通りです。

                             

                             こうした被害に対して福島県では被害総額が100億円を超える可能性があると指摘されていて、被害の全容は未だ掴みきれていない状況です。

                             

                             台風被害によってもたらされた供給不足は食糧品の価格上昇につながる恐れがあります。何しろ農産物の被害は甚大です。

                             

                             大災害が発生した際、通常発生直後では被害はわからないことが多いです。被害の全容が積み上がった時には、既に数カ月が経過しているということも普通にあって、多くの人々の心の中では既に忘れ去られ、場合によっては被害額総額を知らないまま生きているということもあり得ます。

                             

                             例えば「100億超えるかも・・・」というのは断定できないからそう言っているだけであり、100億円超える可能性は高いと言えるでしょう。

                             

                             1958年9月27日に関東や伊豆半島を襲った大型台風で、狩野川台風というのがあります。このときの雨量は739ミリだったのですが、今年の台風19号の雨量は778ミリであり、狩野川台風よりも雨量が多かったことになります。

                             

                             その狩野川台風では、狩野川に放水路を作っていたことで、洪水被害から市民を守ることができたのですが、そのことを報じるニュースは私が確認したところでは見当たりませんでした。

                             

                             

                            <狩野川の大工事>

                             

                            <大平地区江尻樋管改築工事 工期:平成28年10月28日〜令和元年6月27日>

                            (出典:国交省中部地方整備局のホームページ 写真は令和元年5月末の写真)

                             

                             

                            <狩野川下河原地区護岸整備工事 工期:平成31年2月20日〜令和元年9月30日>

                            (出典:国交省中部地方整備局のホームページ 写真は令和元年5月末の写真)

                             

                             上記の通り、狩野川は樋管改築工事や護岸整備工事を行い、今年5月末までに完成したことで、洪水が発生しませんでした。その狩野川放水路によって洪水から守られた経済効果は、国交省によれば7,400億円に上ると推定されています。

                             

                             逆に考えれば、放水路や樋管改築工事・護岸整備工事をやっていなかった場合、狩野川周辺の三島市、清水市、沼津市など、多くの住民が住むエリアが水浸しになっていたことでしょう。

                             

                             このような話は、山ほどあって日本にはいろんな箇所に河川があります。東京でも荒川、利根川、多摩川などがあり、何十年もかけて行ってきた防災投資が機能してきたという実績があります。ところが、公共事業というのは役に立ったとしても、報じられることはほとんどありません。

                             

                             一方で機能が不十分だったところ、投資が不十分だったところへは、容赦なく洪水などの被害に見舞われました。

                             

                             日本には財源問題は存在しませんから、本来ならば躊躇なく建設国債を財源に公共事業として発注すればいいだけの話です。

                             

                             今回の台風19号では、多くの堤防が決壊したことから、機能が不十分で投資が不十分な個所を中心に、現在各地で応急的な復旧工事がすすめられています。

                             

                             その復旧工事は、堤防のかさ上げに限らず、新たな強化策も検討されているようなのですが、例のごとく、費用が高くなる可能性があって財政面でのハードルが予想されると言われています。

                             

                             しかしながら日本には財政面のハードルなど、もともと存在しません。

                             

                             だいたい日本が自然災害で死にかけているのに、”財政問題のハードル”とか言っている人は何なのでしょうか?

                             

                             例えば子どもが死にそうというときに、「今、お金が25万しかないから、お医者さん!25万で何とかして!もし25万で死んだら仕方がない!」とでもいうのでしょうか?

                             

                             確かにデフレ放置で貧困化が進んでいる今日、そんな話があり得ないとは言い切れませんが、そもそも親としてどうなの?というのが普通の感覚ではないでしょうか?

                             

                             家計の場合は、通貨発行権を持たないため、確かに家計はハードルがあります。

                             

                             とはいえ、日本の国家に、政府に、財政面のハードルなど存在しません。

                             

                             普通にお金を借りればいいだけの話であり、財政法第4条に則って粛々と建設国債を発行して、政府支出をすればいいだけの話です。

                             

                             ところが安倍政権が財政の骨太の方針でプライマリーバランス黒字化目標を入れてしまった。そのプライマリーバランス規律があるから、財政面にハードルがあると言っているに過ぎません。

                             

                             プライマリーバランス規律というのが、どれだけ不道徳な規律であるか?理解している日本人も少ないのも残念な話です。

                             

                             私に言わせれば、プライマリーバランスを守ろうとする人は人殺しと同じなのですが、ほとんどの日本国民にそれが見えていないことも大変残念に思います。

                             

                             仮にも政府が国民の命を守らないとするならば、政府は何のために存在するのでしょうか?

                             

                             1998年7月24日に米国で初公開された戦争映画で、アカデミー賞を受賞したスピルバーグ最高傑作作品の「プライベートブライアン」、あるいはソマリアで発生した「モガディッシュの戦闘」を舞台にした戦争映画で2001年12月18日に米国で初公開された「ブラックホークタウン」。この2つの映画で象徴的なのは、一人の人間を救うために、人・モノ・カネを政府がどんどん投入するのが特徴的です。

                             

                             そしてそのようにさんざんお金をかけるというのが政府ではないでしょうか?

                             

                             公共事業にどんどんお金を使う結果、確かにゼネコン業界が潤いますが、ゼネコン業界の人らは消費を増やしますので、間違いなく他業界の皆さんも恩恵を受けることになります。

                             

                             それに加えて大災害が発生したとしても、公共事業によって多くの人々の命と財産が守られることになるでしょう。

                             

                             私は、公共事業の結果、国民の命を守ったこと、財産を守ったこと、こうした事実についてもマスメディアの人らは積極的に報道すべきであると思います。

                             

                             

                             というわけで今日は「役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません」と題して論説しました。

                             

                             

                            〜関連記事〜

                            マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

                            堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                            公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                            一人を救うために何百人も投入し、救おうとされる以上の人々が亡くなっても助けるのが国家です!

                            大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

                            大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

                            治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

                            蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                            財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

                            「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

                            蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                            西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

                            とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

                            安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について


                            大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

                            0

                              JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                              JUGEMテーマ:防災

                              JUGEMテーマ:土木

                              JUGEMテーマ:土木工作物

                              JUGEMテーマ:天変地異、災害

                              JUGEMテーマ:天候、地震など

                               

                               今日は「大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?」と題して論説します。

                               

                               各地に記録的な大雨をもたらした台風19号に続き、台風21号の大雨で千葉県や東北地方を中心に被害が拡大しました。台風19号の被害の実態が日を追うごとに明らかになったところへ、台風21号の大雨ということで、特に東北地方では甚大な被害が出ています。

                               

                               それに比べ、東京都は多摩川が越水したものの、荒川と利根川の堤防決壊は、ぎりぎり回避できました。広い意味で東京都は、福島県や宮城県と比べて守られたといえるでしょう。

                               

                               東京都も河川があることはいうまでもなく、宮城県や福島県にも吉田川、阿武隈川などの河川がたくさんあります。東京が守られて東北が守られなかった理由とは何が考えられるか?といえば、ひとえに防災投資水準の差、これに尽きると思います。

                               

                               地方は新幹線や高速道路といったインフラが整備されていないのと同時に、河川に対する防災投資の水準も東京都の方が高かったということなのでは?と思っていまして、これは大変残念なことです。

                               

                               東京都と東北地方で同じような台風が襲ってくることは普通は少ないと思いますが、システム的にいえば、日本国家をストレスチェックにかけていると考えた場合、東京都は強くその他の県は弱かったということになるでしょう。

                               

                               日本人は東北をしっかり守るという気持ちを持たなければならないと私は思います。特に海側は防災無線があったのに、川側には防災無線がないのが致命的だったことが、今回の被害の中で伝わります。

                               

                               日本のマスコミは、台風19号が過去最大クラスと報道しましたが、今後これ以上の台風が繰り返しやってくるのか否か?といえば、確実にやってくるでしょう。しかもその可能性が来年であることは十二分にあるといえます。

                               

                               気象庁が発表している統計で歴代大型台風のベスト10というランキング一覧があります。

                               

                              <上陸時(直前)の中心気圧が低い台風>

                              (出典:気象庁のホームページ)

                               

                               上表の通り、上陸時に大きい台風ベスト10の1位は、925ヘクトパスカルで、ベスト10の5位は、940ヘクトパスカルの台風が6つも並んでいます。

                               

                               今回の台風14号、台風19号、台風21号ですら、ベスト10に入りません。伊勢湾台風や室戸台風に比べれば、台風19号は確かに大きかったものの、台風の強度はヘクトパスカルでみるため、それで見れば必ずしもすさまじい台風だったとはいえず、実際にトップ10には入らないのです。

                               

                               これからヘクトパスカルで、950とか940とか930とかで上陸することはあり得るでしょう。今回が例外で終わりということはないでしょう。

                               

                               ベスト10にある台風のように1950年代〜1960年代と比べて、海水温が高くなっていると言われていますので、今後はもっと大きい巨大な強い台風がやってくる可能性は普通にあります。

                               

                               特徴的なことをいえば、台風15号は風、台風19号、台風21号は雨量がポイントでしたが、2018年度も台風21号が関西に上陸し、台風24号が東海地方を通過して電線がたくさん切れて停電を引き起こしましたし、2018年の西日本豪雨は台風ではありません。

                               

                               そういう意味では現在の日本は、国家の治水能力よりも、豪雨の能力の方が超過してしまっている状態といえるでしょう。

                               

                               インフラが古くなっているという指摘もありますが、それはそれで当然更新投資をしていく必要があり、人口の増減に関係なく需要です。

                               

                               東京都という町は、徳川家康が利根川東遷によって江戸文化が栄えた町といえます。利根川東遷がなされていなければ、東京都はずっと洪水だったに違いありません。

                               

                              <1000年前の利根川と現在の利根川>

                              (出典:国交省関東地方整備局、江戸川河川事務所のホームページより引用)

                               

                               上記の通り、かつて利根川は東京湾に水を注いでいました。徳川家康が1594年に東遷事業を開始し、それ以来400年間近く治水事業を継続して、今回台風19号から日本国民を守ることができたのです。

                               

                               放水路を作るだけでなく、75000立米の貯水量を誇る八ッ場ダムによって、利根川の決壊を止めたともいえます。

                               

                               治水事業はずっと継続していかなければなりません。何しろ台風の強さは、年々大きくなっていう可能性があるからであって、台風の能力が、日本の国家の治水能力を超えてしまうことがあるからです。

                               

                               今年の台風19号でいえば、東北地方や長野県の千曲川など、治水能力を超えてしまっていたといえるでしょう。

                               

                               千曲川の洪水は、北陸新幹線に多大な被害をもたらしましたが、洪水になることは予想されていたといわれています。技術的にみれば、水準を満たしておらず、急がなければならなかった場所だったと言えると思うのですが、お金がないということでケチったのか?それとも緊縮財政で地場の建設業者が倒産して人手不足で供給力が追い付かなかったのか?など、いろんな原因が考えられます。

                               

                               それらの理由は、はっきり言ってダメダメな理由です。

                               

                               なぜならば、お金などいくらでも印刷すればいいだけの話。日本政府は外貨建て債務などありませんし、海外の技術を導入する必要もないので外貨準備でドル決済する必要もなく、ただ日本のゼネコンに公共事業を発注すればよかっただけの話です。財源は普通に建設国債(4条公債)で問題ありません。

                               

                               よく言われることとして、民主党が子ども手当の財源を確保するため、八ッ場ダムを中止を訴えていたことが象徴的でしたが、公共事業削減をやりまくりました。しかしながら安倍政権もピーク時の半分しか治水事業にお金を使っていません。

                               

                              <1989年〜2018年の治水事業費の推移(単位「億円」)>

                              (出典:国交省のホームページに掲載の公表数値)

                               

                               もし治水事業について、ピーク時と同じ水準の2兆2000億円水準を続けていれば、千曲川は決壊しなかったかもしれません。

                               

                               となればやるべきことは簡単で、建設国債を発行して治水事業を増やせばいい!ただそれだけです。

                               

                               

                               というわけで今日は「大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?」と題して論説しました。

                               なぜ、こんな簡単な解決策が、頭のいい官僚の人らが気付かないのか?本当に疑問に思います。日本国民の生命と財産を守ろうとする意志があるのであれば、「とりあえず7兆円で対策で3年間よろしく!」とか、「前年比よりも予算で1兆円増やしたぞ!」とか、そういう発想は出ないはずです。

                               必要なものを全て積算し、躊躇することなく建設国債を発行して治水事業を行っていく、これ以外に、日本国民を洪水や河川氾濫の危険から守るすべはないものと改めて主張しておきたいと思います。

                               

                               

                              〜関連記事〜

                              大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

                              治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

                              蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                              財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

                              「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

                              蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                              西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

                              とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

                              安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について


                              北陸新幹線の被害による日本経済への影響

                              0

                                JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                JUGEMテーマ:経済成長

                                JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                 

                                 今日は台風19号による千曲川の氾濫で浸水被害を受けた北陸新幹線の被害について論説します。

                                 

                                 共同通信の記事をご紹介します。

                                『共同通信 2019/10/19 20:59 北陸新幹線ダイヤ復旧、年内困難 車両足りず、年末年始に影響も

                                 台風19号の大きな被害が出た北陸新幹線は、年内に元のダイヤに戻るのが困難であることが19日、JR関係者への取材で分かった。

                                 10編成120両の浸水による車両不足に陥っており、年単位の時間がかかる新規製造や、上越新幹線の同種車両の振り替えでは、被災前の輸送力に達しない。20日で浸水被害から1週間。年末年始の帰省やUターンでも、旅客需要を満たすことはできず、影響は長期化しそうだ。
                                 長野市の車両センターで浸水した車両は電気系統の重大被害などのため、JR東は一部を再利用するか、新たに車両を製造する方向。製造には通常、発注から受け取りまで2〜3年かかるという。

                                 

                                 上記記事は、線路の一部の長野新幹線の車両センターで、北陸新幹線の10編成が水に浸かり、運用のメドが立たないという記事です。10編成は、すべての車両の1/3に相当するということで、JR東日本は、2019/10/15から車両センターで水に浸かった車両の状況調査を始めました。

                                 

                                 車両の下にあるモーターや電子機器の交換は必須で、JR東日本の関係者によれば、最悪の場合、すべての車両を廃車にする可能性もあるとのこと。10編成全ての車両を廃車にした場合の損害は、車両をそれぞれ保有するJR東日本とJR西日本で300億円以上といわれています。

                                 

                                 TVでも報じられていましたが、シートは泥で汚れて大変な状況になっているというニュースです。

                                 

                                 この被害額300億円以上というのは、あくまでも車両価格のみです。

                                 

                                 運用のメドが立たず、間引き運転をするようですが、その分の営業損失も大きくなるでしょう。

                                 

                                 復旧するまで、どのくらいかかるか?不明ということで、被害額は営業損失を含めますと、どこまでいくのか?想像が難しいです。

                                 

                                 新幹線は精密機械の塊であり、東北新幹線や東海道新幹線を持ってくればいいとはなりません。特殊な車両を走らせているというほかにも、電気の周波数が北陸新幹線は、東日本エリアでは50ヘルツ、西日本エリアでは60ヘルツで、その区間を交互に走るということもあり、10編成全てを廃車にした場合は、今から作り直すことになるとのことです。

                                 

                                 記事では、製造の発注をしてから受け取りまで2〜3年かかるといわれています。

                                 

                                 もし1年間間引き運転するとなれば、ものすごい減収になります。

                                 

                                 また北陸新幹線ができたことで、金沢の経済に莫大な効果がありました。例えば兼六園は北陸新幹線ができてから、年間入場者数は毎年200万人を超えるなどの効果があったのですが、その効果が無くなります。

                                 

                                 そのため、北陸の経済停滞を導くと考えれば、被害は車両価格300億円では済まないでしょう。

                                 

                                 3倍〜4倍の経済フローの被害が出るとするならば、全部で1000億円を超える被害になるかもしれません。

                                 

                                 たかだか水に浸かったというだけで、これだけの被害が出るというのは、想像しにくく、となれば新幹線の車両基地の治水事業は、こうしたマイナスの経済効果を発生させない効果もあるといえるでしょう。

                                 

                                 優先順位として高いプライオリティで防災対策をしておく必要があるものと考えます。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「北陸新幹線の被害による日本経済への影響について」と題して論説しました。

                                 今回の台風19号で、まさか北陸新幹線の車両が浸水するなど、想定できた人はいるのでしょうか?ちょっと考えれば想像できることであったとしても、気付かないことはあるでしょう。

                                 とはいえ、人間の想像力をフル発揮すべく、可能な限り想像力を働かせて、防災や治水事業を進めていく必要があるものと改めて思います。

                                 

                                 

                                〜関連記事〜

                                北陸新幹線に続き、山陰新幹線を作って”太平洋ベルト地帯”ならぬ”日本海ベルト地帯”を作ろう!

                                祝!財務省の罠を駆逐!国交省が北陸新幹線フリーゲージトレイン導入を断念!

                                悔しいですが、あまりにも正しすぎる中国の鉄道建設を中心とした内需拡大政策

                                北陸新幹線の開業効果について

                                強制的にインフレにする恐るべき新幹線の効果

                                日本の運命を決定する長崎新幹線車両(「フル規格」に賛成!「FGT」は反対!)

                                祝!JR九州、JR西日本の反対により、フリーゲージトレイン計画が崩壊!

                                地方創生にはインフラ整備が必要です!(JR四国・JR北海道の再国有化)

                                四国新幹線の署名活動について


                                国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円

                                0

                                  JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                  JUGEMテーマ:経済成長

                                  JUGEMテーマ:土木

                                  JUGEMテーマ:土木工作物

                                   

                                   今日は、以前書いた記事「国土強靭化への緊急対策7兆円について」について取り上げ、今回の台風15号や台風19号の猛威を食い止めることができる予算だったのか?を検証すべく、「国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円」と題して、昨年2018年度末に閣議決定された”インフラ緊急対策7兆円”について論説します。

                                   

                                   今回、台風19号による豪雨災害で堤防が決壊したのは、7つの県で55の河川、79か所に上り、多くの場所で浸水被害が発生しました。

                                   

                                   しかしながら、防災投資をして有効なものもありました。例えば八ッ場ダムや放水路などの堤防の整備です。

                                   

                                   とはいえ、79か所で川が決壊しました。堤防決壊は、1か所だけでも最悪の事態です。かつて鬼怒川の堤防が決壊したときは、大変なニュースになりましたが、今回は55の河川で決壊が発生しました。

                                   

                                   日本の河川は、まだまだ十分な水準に強靭化されていないといえます。先月9月、赤羽国交相は、相次ぐ大災害を受け、2018年末に政府がまとめた河川堤防の強化などのインフラ緊急対策を着実に進める方針を改めて示しました。具体的には、全国120の河川の堤防強化・かさ上げに加え、中小の河川を中心に簡易型の監視カメラを設置することが盛り込まれています。

                                   

                                   通常、インフラを点検するとなれば、インフラを点検チェックするわけですが、チェックする前に基準を決めます。その基準をクリアしていない個所を洗い出し、その箇所に対して予算を付けることになります。

                                   

                                   ところが2018年度末に政府がまとめた緊急対策7兆円は、そうしたプロセスを経ていません。仮にも十二分に日本国民を守り得る基準を定めたとして、その基準に満たないものを積み上げた結果が7兆円であれば、何ら問題ありません。

                                   

                                   しかしながら、予算ありきで、いわば「7兆円で何とかしよう!」という発想でまとめられたのでは?という疑義が極めて濃厚です。

                                   

                                   予算ありき、お金ありき、ということで7兆円とやっても、予算でできるものを優先度が高いと思われるものから順番にやっていくことになるでしょう。

                                   

                                   この場合、上から数えて累計が7兆円になったら、そこで打ち止め、終了です。たとえ国民を守る基準を下回っていたとしても、7兆円が上限で、お金がないからできませんという話になります。

                                   

                                   となれば、予算がつけられなかったその個所は強靭化されません。

                                   

                                   そのため、赤羽国交相が「2020年度までインフラ緊急対策でしっかりやる!」といっても、それは予算が既につけられたものを執行すると言っているだけの話で、本来のインフラ整備とは程遠いのでは?と考えられます。

                                   

                                   もちろん優先順位を決めるというプロセスそのものは悪くないのですが、7兆円までで打ち止めという話は間違っています。

                                   

                                   本来、日本国民の生命・財産を守るために、どのくらいかかるのか?基準値を下回るものを全て積み上げ、予算化することこそ、真のインフラ強靭化といえるでしょう。

                                   

                                   予算ありき、お金ありきで「強靭化にはお金がかかるのは知っているんだけど、そんなにお金があるわけではないから7兆円でなんとかやっておいて!」という発想は、例えば、自分の子どもが病気になったとして、子どもを救うのにたくさん手術しなければならないという状況で、手持ちが20万円しかないから、20万の範囲で子どもを救えるならば、20万でお願いし、死んでしまうんだったら、それは仕方ないと言っているのと、全く同じ発想です。

                                   

                                   2018年度末の緊急インフラ対策7兆円は、本当に日本国民の生命・財産を守ろうとする意図があったのか?というと、その意図はなかったのではないでしょうか?

                                   

                                   恐らく財務省に「7兆円で済むようにお願いね!」と国交省がいわれて、仕方なく7兆円まで積み上げたというだけなような気がします。

                                   

                                   もし国民の生命・財産をちゃんと守ろうとするならば、危険な個所は全部直そうとするに決まっています。基準を下回っている個所は、金額の過多を問わず積み上げ、その合計額でもって、可及的に速やかに建設国債(4条公債)を発行して、政府支出をすればいいだけのこと。

                                   

                                   金額の過多を問わず、基準を下回っている個所のすべてて直そうとした結果が7兆円でしたということになれば、あとは供給力を鑑みて、10年で終わらせるとなれば、毎年7000億円ずつやればいいですし、5年でやるとなれば、毎年1兆4000億円ずつやればいいのです。

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円」と題して論説しました。

                                   お金がいくらかかるかわからないから「とりあえず7兆円ぐらいで…」という発想では、日本国民を自然災害から守ろうとする意図は全く感じられません。

                                   そうした発想は、ミクロ経済学でいうところの予算制約が頭にこびりついているからであり、国家の財政運営を、家計簿発想、企業経営発想で考えてしまうことが、起因しているものであって、国家の財政運営は予算制約はありません。

                                   そもそも国家の予算には、予算制約がないということを、特に政治家の皆さんに理解していただき、本当に必要な強靭化には、すべて予算化して「建設国債(4条公債)」の発行で対応していただきたいものと、私は思うのです。

                                   

                                   

                                  〜関連記事〜

                                  国土強靭化への緊急対策7兆円について

                                  八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊

                                  財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

                                  「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

                                  増税して政府の財政を健全化させることは憲法13条違反です!

                                  ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)


                                  八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊

                                  0

                                    JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                     

                                     台風19号の被害は甚大でした。特に利根川は一部で決壊するといわれ、国交省の幹部もあきらめたのではないでしょうか?そこで今日は「八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた利根川の決壊」と題して論説し、先人の人々が治水事業に投資をしてきたからこそ、利根川の決壊を回避できたことをお伝えしたいと思います。

                                     

                                     まず、今回の台風で一番恐れていたことは高潮です。多くの人が溺死する高潮にならなかったのは本当に幸いでした。理由は台風の速度が遅かったため、上陸するときの場所は伊豆半島でしたが、21:00頃だったことがその理由です。

                                     

                                     元内閣官房参与の藤井聡氏によれば、もしこれが、東京湾のあたりに直接上陸し、しかも上陸時間が17:00となれば、満潮時刻と合致しますし、東京湾に上陸するときにスピードが増していれば、風が勢いを増すこととなり、東京湾の潮位は数メートル高くなっていた可能性があるとのこと。そうなれば防潮堤の能力を超えることとなり、仮にも越水していたならば被害は100兆円ほどになっていた可能性があると指摘しています。

                                     

                                    <台風19号の進路結果>

                                    (出典:気象庁のホームページ)

                                     

                                     まさに今回の台風の規模で、大潮かつ満潮というのは最悪だったのですが、幸いにも伊豆半島への到着時刻が遅く、高潮にならなかったのは本当に幸いでした。

                                     

                                     また、台風19号では八ッ場ダムの功績が伝えられています。

                                     

                                     八ッ場ダムがあったことで、75000立米の水を貯めて洪水を防ぐことができました。利根川の支流では決壊した箇所があったものの、八ッ場ダムの下流の利根川流域では決壊しませんでした。

                                     

                                     さらに恐れていたこととしては、荒川の決壊です。ただ、この荒川についても埼玉県戸田市に第一調整池というのがあり、そこはわざと洪水を起こさせて池に水を貯めるという工夫したものがあります。貯水能力は八ッ場ダムのおよそ半分の35000立米です。荒川も利根川と同様に洪水が発生しないようにいろんな工夫がされていたのですが、それでも今回の台風19号では、ギリギリでした。

                                     

                                     どれかの堤防整備、あるいは放水路がなかった場合、利根川や荒川が決壊してしまうシナリオは普通に想像できます。

                                     

                                     またこの台風よりも前に大雨が来ていたり、別の台風でダメージを受けていたところに、台風19号が直撃していたら、荒川は普通に決壊していたかもしれません。荒川が決壊した場合は、被害がどこまで拡大するのか?私にはデータがありませんが、被害額は相当なものになっていたことでしょう。

                                     

                                     にもかかわらず、堤防をこれ以上作っても意味がないなどとする社説を書いた日本経済新聞の記者がいますが、この新聞記者は、今回の台風19号は、大惨事をもたらしかねないぎりぎりの状態であったことを何も理解していないと言わざるを得ません。

                                     

                                     荒川でいえば、127の支流が注ぎ込み、発生して欲しくないですけど、万一荒川が決壊、氾濫となれば、東京23区のうち5区の250万人が被害を受けると言われている一方、避難所のキャパシティは、たったの20万人しかないそうです。こうした目の前の現実の問題については、堤防を作るよりも避難所を多く作るべきであるとでもいうのでしょうか?

                                     

                                     はっきり言いますが、避難所の整備はそれはそれで置いておいて、そもそも堤防を決壊させないようにした方がいいに決まっていますし、堤防に投資した方が費用は安く済みます。「堤防を作るのが無駄だ!」と書いた日本経済新聞記者は、バカとしかいいようがありません。

                                     

                                     堤防を作った方が、その後の復旧・復興にかかるお金に比べれば、はるかに安いですし、変な言い方をすれば、復旧・復興のお金は災害が起こっていなければ不要なお金であり、災害発生後に使うお金は貴重なお金で重要ではあるものの、堤防決壊を防ぐことができることを考えれば、もぐらたたきのトラブルシューティングに過ぎません。

                                     

                                     であるならば、堤防を作っている方がずっと安いに決まっています。復興・復旧にお金を使ったとしても、同じ災害が発生すれば、また同じ大惨事が起きます。もし堤防さえ作っておけば、何回台風が来ても大丈夫であり、はるかに費用は安く済みます。

                                     

                                     今回クローズアップされた放水路は、13年かけて2,300億円もの費用を費やしましたが、免れる被害は1回で1000億かかったとするならば、2,300億円かけて放水路を作っておいてよかったということになります。

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊」と題して論説しました。

                                     今回の台風19号は、どんな被害が発生したという検証も必要ですが、どんな被害を軽減できたか?についても検証していただき、防波堤・防潮堤に加えてダムや放水路や貯水池などの設備をさらに増設すべき箇所には、速やかに予算を付けていただいて、公共事業として政府支出で対応して欲しいものと思います。

                                     間違っても、自然災害税とか、アホなことだけは辞めていただきたい。復興でしっかりと予算を付ければ、経済効果も期待できるので、そうなるよう望んでいますし、ぜひとも可能な限り想像力を発揮して対策をお願いしたいものと私は思います。

                                     

                                     

                                    〜関連記事〜

                                    意外と知られていない高潮の恐怖、台風19号と1856年(安政3年)の江戸の大風災

                                    ”公共事業が無駄だ”と嫌うマスコミが報じない「大阪湾の防潮堤投資の功績」

                                    マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

                                    公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                                    堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                                    B/Cの在り方を問う!(港湾整備の経済効果)


                                    北陸新幹線に続き、山陰新幹線を作って”太平洋ベルト地帯”ならぬ”日本海ベルト地帯”を作ろう!

                                    0

                                      JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                      JUGEMテーマ:経済成長

                                      JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                       

                                       今日は「北陸新幹線に続き、山陰新幹線を作って”太平洋ベルト地帯”ならぬ”日本海ベルト地帯”を作ろう!」と題して論説します。

                                       

                                       下記は京都新聞の記事です。

                                      『京都新聞 2019/10/06 20:00 山陰新幹線の早期実現求め、近畿北部・山陰地方の首長ら決議

                                       山陰新幹線の早期実現を求める舞鶴大会が6日、京都府舞鶴市浜の市商工観光センターであった。近畿北部や山陰地方の首長らが出席し、整備計画への格上げや予算の拡大、地元負担の見直しを国に求めていくことを決議した。

                                       山陰新幹線実現の機運を高めようと、山陰縦貫・超高速鉄道整備推進市町村会議(会長・深澤義彦鳥取市長)と、山陰新幹線京都府北部ルート誘致・鉄道高速化整備促進同盟会(会長・多々見良三舞鶴市長)が、初めて共同で開いた。関係者約330人が参加した。

                                       決起大会では、松浦正敬松江市長が「均衡ある国土の発展のために、かつては日本の表玄関だった日本海側の時代を、府県の枠を超えて力を結集させ復活させよう」とあいさつ。三崎政直京丹後市長が「全国の都市とつながり、発展していくためには山陰新幹線の早期実現が必要不可欠」とした大会決議案を読み上げ、採択された。

                                       続いて、京都大大学院の藤井聡教授が「山陰新幹線の意義と実現プロセス」と題して記念講演し、実現した場合の経済効果の試算などを説明した。』

                                       

                                       上記京都新聞の記事の通り、10/06(日)に京都府舞鶴市浜の市商工観光センターにて、山陰新幹線の早期実現を求める決起大会が行われました。決起大会では、山陰新幹線の整備計画への格上げ、予算の拡大、地方負担の見直しを国に求めていくことを決議したと報じられています。

                                       

                                       山陰新幹線はそもそもどういうルートを通るのかといいますと、北陸新幹線が金沢⇔京都まで開通する際、京都の真北に位置する小浜というところを通ります。その小浜から鳥取につながり、鳥取⇔米子⇔松江へとつながるイメージで、山陰新幹線のルートは想定されています。

                                       

                                      <山陰新幹線のルート>

                                      (出典:京都大学大学院 藤井聡教授の「山陰縦貫超高速鉄道実現による経済的・社会的効果」から引用)

                                       

                                       上図の通り、北陸新幹線の京都小浜間のルートを、山陰新幹線の一部区間とみなすことを想定しています。

                                       

                                       決起大会では松江市長の松浦氏が、「均衡ある国土発展のために、かつては日本の表玄関だった日本海側を、府県の枠を超えて力を結集させて復活させよう!」とあいさつしたとのこと。

                                       

                                       山陰新幹線が開通した場合、そもそも山陰地方にどれだけの経済効果をもたらすか、皆さんは想像がつくでしょうか?

                                       

                                       例えば今、舞鶴から京都まで、1時間半〜2時間かかりますが、30分強で行けるようになります。鳥取から京都までならば、今は3時間くらいかかるのですが、山陰新幹線が開通すれば、1時間程度で行けるようになります。

                                       

                                       京都大学大学院教授の藤井聡氏によれば、山陰新幹線が、京都⇔小浜⇔鳥取⇔米子⇔松江と開通した場合、40年間累計で7兆5000億円の効果があり、10年間累計でみた場合は、鳥取県が1.3兆円、島根県で9000億円〜1兆円程度の効果が出ると試算されているようです。人口もそれに付随して数万人増えるという結果が出ているとのこと。

                                       

                                       要するに鳥取県と島根県は、これまで何の投資もされてきませんでした。

                                       

                                       ここに新幹線が開通すれば、いきなり京都から鳥取に早く行けるようになります。それだけで何兆円という経済効果が出て、今まで衰退の一途を辿ってきた鳥取県・島根県が、まさに地方創生されます。

                                       

                                       特に鳥取市がものすごい衰退していました。鳥取県といえば、石破茂氏が選出される選挙区であり、石破茂氏は積極財政には消極的なのか?本来ならば、石破茂氏が率先してインフラ整備をやるべきなのに、石破茂氏が地方創生大臣だったときにやった政策といえば、”ふるさと納税”制度の導入です。

                                       

                                       インフラが整備されていない地方自治体と、インフラが整備されている地方自治体同士で、競わせるというアホみたいな政策をやってきた張本人であり、石破茂氏が何度も当選して重鎮な国会議員になってしまったからこそ、鳥取県と島根県は衰退の一途を辿ってきたともいえるでしょう。

                                       

                                       しかしながら、山陰新幹線が開通するとなれば、ようやく救われる状況になります。

                                       

                                       観光を含め、工場が増え、オフィスが増え、人口が増えていくことになるでしょう。

                                       

                                       逆にいえば、太平洋側は、山陽新幹線や東海道新幹線が作られ、高速道路も整備されただけではなく、港湾の整備もされました。その結果、地方自治法第252条19項で定める政令指定都市20自治体のほとんどが、太平洋側に位置します。

                                       

                                       一方で、日本海側の政令指定都市といえば、新潟市と福岡市と北九州市の3自治体しかありません。

                                       

                                       山陰地方は、まさに50年間〜60年間もの長い間、日本政府によってほったらかしにされてきたといえるでしょう。

                                       

                                       特に1997年の財政構造改革によって公共事業が削られ、地方にインフラは不要という世論がそれを助長してきました。結果、日本海側と太平洋側で格差は広がり、新幹線が作られた太平洋側と比べてはるかに人口は減少し、工場も企業も減り続けてきました。

                                       

                                       今回の山陰新幹線の決起大会が、鳥取県・島根県の衰退の一途を食い止める日の目を見る日のスタートであって欲しいものと私は思います。

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「北陸新幹線に続き、山陰新幹線を作って”太平洋ベルト地帯”ならぬ”日本海ベルト地帯”を作ろう!」と題して論説しました。

                                       新幹線の経済効果がすさまじく大きいことは、過去私も述べてきました。インフラの整備は極めて重要です。

                                       とはいえ、重要なのは、いつ作られるか?ということです。今年の台風19号でいえば、高潮が来るかもしれなかったわけですし、防潮堤、堤防を10年後作ったとしても遅いということになりかねません。今、既に完成されていれば高潮や洪水を防ぐことができるかもしれませんが、台風19号が過ぎ去った後では遅いのです。

                                       だから早く作ることは極めて重要であり、鳥取県と島根県がつながる山陰新幹線も早く作られるべきであるといえるであろうと、私は思うのです。

                                       

                                       

                                      〜関連記事〜

                                      祝!財務省の罠を駆逐!国交省が北陸新幹線フリーゲージトレイン導入を断念!

                                      悔しいですが、あまりにも正しすぎる中国の鉄道建設を中心とした内需拡大政策

                                      北陸新幹線の開業効果について

                                      強制的にインフレにする恐るべき新幹線の効果

                                      日本の運命を決定する長崎新幹線車両(「フル規格」に賛成!「FGT」は反対!)

                                      祝!JR九州、JR西日本の反対により、フリーゲージトレイン計画が崩壊!

                                      地方創生にはインフラ整備が必要です!(JR四国・JR北海道の再国有化)

                                      四国新幹線の署名活動について


                                      意外と知られていない高潮の恐怖、台風19号と1856年(安政3年)の江戸の大風災

                                      0

                                        JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                         

                                         1カ月前の台風15号に続き、台風19号が上陸、大きな傷跡を残して日本列島を過ぎ去っていきました。前回の台風15号では、千葉県で大規模な停電と断水が発生するという被害をもたらしましたが、台風19号では、そうした被害はありませんでした。しかしながら、一歩間違っていれば、高潮が発生していた可能性が高かったのです。

                                         東日本大震災では津波の恐怖をまざまざと見せつけられましたが、高潮もまた津波以上に恐ろしい災害であることをお伝えすべく、「意外と知られていない高潮の恐怖、台風19号と1856年(安政3年)の江戸の大風災」と題して論説します。

                                         

                                         

                                         

                                         今回の台風19号では多くの人々は、風と雨を心配していたことでしょう。ニュースの報道では、高潮発生の可能性を指摘していた報道もありました。

                                         

                                         高潮は途轍もない被害をもたらします。今回の台風19号は、高潮を発生させるだけの十分な条件が揃っていました。

                                         

                                         台風19号が関東に上陸した時間は、2019/10/12(土)PM17:00前で、場所は静岡県伊豆半島でした。元内閣官房参与の藤井聡氏によれば、下記の条件が揃えば高潮が発生する可能性があると指摘していました。藤井聡氏の見解は下記の通りです。

                                         

                                        ●2019/10/12(土)のPM16:00の大潮かつ満潮の時に東京湾に台風の中心が通過する

                                        ●それも東京を通過する際に早い速度で動き出したら、PM16:00に東京湾を通過する可能性がある

                                        ●速さが早くなるとなれば、風も強くなって早くなる

                                        ●東京湾の少し左側、即ち西側を台風の中心が通ると、東京湾に北行きの風が直撃する可能性がある

                                        ●一般的に台風は進行方向の右側で強いといわれている

                                         

                                        <台風19号の進路結果>

                                        (出典:気象庁のホームページ)

                                         

                                         今回は伊豆半島に上陸しましたが、陸を通らず東京湾に直接当たるルートだった場合、勢力はほとんど衰えず(ヘクトパスカルはほとんど上がらず)、勢力を維持したまま東京湾に入ってくることになります。

                                         

                                         あくまでも可能性は低かったと思いますが、東京湾の少し右側ならば高潮発生の可能性は低くなるものの、東京湾の少し左側、即ち西側を通るとなれば、高潮が発生していた可能性があると藤井氏は指摘しています。

                                         

                                         昨年2018年の台風21号のとき、大潮でなく、かつ満潮から数時間ずれていました。それでもあれだけの被害をもたらしました。今回は上陸時間と場所がPM17:00に伊豆半島ということが幸いし、東京湾での高潮の発生の可能性が無くなったのです。

                                         

                                         もし、上陸時間がもう少し早くなって、PM16:00頃に東京湾を直撃上陸して、しかも台風の中心が東京湾の西側を通過していたならば、被害は極めて甚大なものになっていたでしょう。

                                         

                                         ちょうど今から150年ほど前の1856年(安政3年)に、江戸の大風災というのが発生しました。安政の時代、1854年、1855年、1856年と立て続けに日本では大災害が続きました。

                                         

                                        <安政元年〜安政3年にかけて発生した大自然災害>

                                         1854年(安政元年) 安政南海地震

                                         1855年(安政2年) 安政江戸地震

                                         1856年(安政3年) 安政江戸の大風災

                                         

                                         1854年の安政南海地震は、濱口梧陵の「稲むらの火」で有名です。そして1854年は、日米和親条約が締結された年でもあります。その翌年、1855年に日ロ和親条約(下田条約)が締結されましたが、この年は江戸が大地震に見舞われました。さらにその翌年、1856年は江戸の大風災ということで高潮で10万人余りの人が命を落としたとされています。

                                         

                                         高潮が怖いのは、潮位が高くなってずぶずぶと水が流入し、逃げることができず多くの人が溺死するのが特徴です。

                                         

                                         今回の台風19号は、台風15号と似ているといわれていましたが、実際は台風15号よりももっと強力で上陸する可能性もありましたし、引き連れている雨雲の量が全く異なりました。

                                         

                                         そのため、関東では台風が来る前から、相当の雨が降っていました。

                                         

                                         雨が相当に降る状況で巨大な台風が上陸するとなれば、荒川の決壊、利根川の決壊で、この場合は被害額は20兆円程度との試算があります。

                                         

                                         荒川の決壊、利根川の決壊と同様に、被害が甚大になるのは高潮であり、2019/10/12(土)PM16:00に伊豆半島上陸ではなく、東京湾に直接上陸するとなれば、大潮かつ満潮のときに直撃となって、吹き上げで台風の風が吹きつけられて潮位が上がり、防潮堤の能力を超えると、水が一気に東京の沿岸に流入していたことでしょう。

                                         

                                         安政3年の江戸の大風災と現代では、はるかに人口密度が異なるため、数万人規模の犠牲者が出た可能性は十分にありますし、藤井聡氏によれば、東京湾で高潮が発生すれば、被害額は10兆〜20兆円に達していたであろうと指摘していました。

                                         

                                         幸いも高潮は発生しませんでしたが、可能性はゼロではなく、たまたま伊豆半島に上陸し、東京湾を過ぎる頃には、満潮時間よりも数時間ずれていたということが幸いして、運がよかったというだけの話です。

                                         

                                         防波堤、防潮堤など、スーパー堤防があれば、心強かったと思いますが、「公共事業は無駄だ!」とやって、「コンクリートから人へ!」と、カネカネカネで子ども手当を捻出した当時の民主党政権の関係者は、今回の台風19号で東京で高潮が発生していたら、どうしたでしょうか?土下座でもするのでしょうか?それとも議員バッチを外して謝るのでしょうか?

                                         

                                         「コンクリートから人へ!」というスローガンは極めておぞましいスローガンであったと、自然災害を目の前にして私は思います。

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「意外と知られていない高潮の恐怖、台風19号と1856年(安政3年)の江戸の大風災」と題して論説しました。

                                         

                                         

                                        〜関連記事〜

                                        ”公共事業が無駄だ”と嫌うマスコミが報じない「大阪湾の防潮堤投資の功績」

                                        マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

                                        公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                                        堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                                        B/Cの在り方を問う!(港湾整備の経済効果)


                                        全線開通から50年を経過した東名高速道路の経済効果

                                        0

                                          JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                          JUGEMテーマ:レントシーキング

                                          JUGEMテーマ:高速道路

                                           

                                           先々月の5月、東名高速が全面開通から50周年を迎えました。そこで今日は「全線開通から50年を経過した東名高速道路の経済効果」と題して論説します。

                                           

                                           神奈川県の大井松田インターチェンジと静岡県の御殿場インターチェンジの間が開通し、東京都と愛知県の全長347舛魴襪崚賁捷眤道路が全線開通したのは、1969年の出来事です。

                                           

                                           名神高速道路とともに、東京、名古屋、大阪の3大都市圏を結ぶ日本の大動脈として、経済を支えた東名高速の経済効果を見ると、全国60兆円にも上るという試算結果があると言われているほど、経済効果は大きい。荷物を迅速に決められた時間に届けられるようになる高速道路は、消費の在り方を変えたインターネット通販の成長にも大きく貢献しているといえます。

                                           

                                           

                                          <東名高速道路と第二東名高速道路>

                                          (出典:中日本高速道路のホームページ)

                                           

                                           日本経済における東名高速道路の貢献は極めて大きく、60兆円という数字は、計算できる範囲で計算しているだけで、もっと綿密に計算すれば、その程度の水準とは全く違う水準です。

                                           

                                           日本が高度経済成長した理由の大きな一つとして、東名高速道路をはじめとする高速道路整備が挙げられると、いつも私は思っているわけですが、東名高速道路がなければ、経済成長の形が全然違う形になっていたというより、高度経済成長していなかったとすらいえるかもしれないのです。

                                           

                                           なぜならば、大動脈の物流で、高速道路の土地利用は圧倒的に変わり、周辺の商業や小売業の売上高は、何倍にもなったことでしょうし、土地利用も抜本的に変わっています。

                                           

                                           東名高速道路がなければ、あるいは東名高速道路が高度成長を支える道路ネットワークでなかったとするならば、60兆円程度では済まないくらいの貢献をしていたといえるのではないでしょうか。

                                           

                                           もともと名古屋と東京の間が9時間程度かかっていたのが、4時間で行けるようになり、半分で行けるようになりました。

                                           

                                           もし9時間かかっていたとして、今の倍の時間がかかっていたとするならば、物流コストは倍の費用がかかっていたということになります。

                                           

                                           モノの値段のすべてに物流コストは、かかります。GDP3面等価の原則で、物流コストは商業・小売業のGDPからは控除され、運送会社のGDPとしてカウントされるものです。

                                           

                                           そのため、多くの国民が「公共事業は無駄だ!」とか「道路は無駄だ!」と誤解しているのですが、交通を便利にするというのは、消費減税と同じくらいの効果があるといえます。なぜならば物流コストがすべての物品に乗っかるからであり、「物流コストが下がる=物品コストが下がる」ともいえるのです。

                                           

                                           そういう意味で、もし高速道路整備をやっていなければ増税していたことと同じとみることもできます。そのため、交通というのは経済成長に極めて重大な意味を持つので軽視できず、ましてや「道路は不要!」などという言説は、自らもその恩恵を受けていることに気付かない白痴で無責任な言説といえるでしょう。

                                           

                                           並行する新東名高速道路は、8割以上が開通していて、2020年度の全線開通が予定されています。

                                           

                                           この新東名高速道路の開通によって、東名高速道路で慢性的に発生していた渋滞が大幅に減少し、災害時の迂回路や自動運転技術の活用にも役割を期待されています。

                                           

                                           したがって、東名高速道路と新東名国側道路のWネットワークは、いいことだらけといえるでしょう。

                                           

                                           例えば、京都と大阪間では名神高速道路がありますが、この高速道路の天王山という場所は、第二京阪高速道路ができる20年以上前は、いつもすごい渋滞が発生していたといわれています。Wネットワークにすることによって、交通量の一部が第二京阪高速道路にいくこととなり、渋滞が緩和されました。

                                           

                                           このように高速道路のWネットワークは、すさまじい経済効果があるといえ、新東名高速道路が全線開通すれば、全区間でその効果が発生することになって、渋滞が抜本的に解消されるのです。

                                           

                                           さらに防災面でのメリットも大きく、大きな事故が発生して高速道路が使えなくなってしまえば、その動脈は止まってしまいます。事故だけでなく自然災害で、例えば地震で崩れるとか大雪で片方が使えなくなるとか、由比ガ浜付近が津波被害で使えないとか、いろんなパターンが無限に想定されますが、Wネットワークであれば、動脈が止まることもありません。

                                           

                                           そうした事象も経済効果として定量数字に組み込めば、たかだか高速道路が一本できるだけで、60兆円程度の経済効果ではなく、何百兆円もの効果があるものと、私たちは認識する必要があるものと思います。

                                           

                                           一方で東名高速道路が全線開通してから50年余りが経過し、道路・トンネルの老朽化も一つの課題です。全線で補修が3兆円必要といわれています。

                                           

                                           この補修費用は、費用なのでコストといえばコストですが、支出=生産=分配で、経済成長することができる需要でもあります。3兆円という費用は決して高いものはなく、仮にもカネカネカネとやってケチって補修しなければ、やがてその道路は使えなくなってしまいます。道路が全く使えなくなるとなれば、何百兆円もの経済効果がなくなって、何百兆円の損害を受けるともいえるのです。

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「全線開通から50年を経過した東名高速道路の経済効果」と題して論説しました。

                                           今の日本政府はカネカネカネとやって、公共事業を増やしていません。しかもプライマリーバランス黒字化というバカバカしい縛りがあるため、家計簿や企業経営の発想で財政運営しているので、高速道路補修費を増やすならば、その分教育費を削減するとか、消費増税するなどとやって、経済成長が抑制され、発展途上国に逆戻りしているのが今の日本です。

                                           超重要インフラの老朽化対策をしっかりやっていくことこそ、日本経済を支え、私たち日本国民の所得を守り、賃金UPの原資を生み出すものであると私たちは認識し、デフレ脱却のためにも財政出動を声を大にしてあげるべきであると私は思います。


                                          ”コンクリートから人へ”の象徴的存在で工事中断となった八ッ場ダムの経済的利益について

                                          0

                                            JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                            JUGEMテーマ:土木

                                            JUGEMテーマ:天変地異、災害

                                            JUGEMテーマ:天候、地震など

                                             

                                             新潟地震で被害にあわれた皆様におかれましては、お見舞い申し上げます。まだ余震も続いているようですので、くれぐれも安全にお気を付けていただきたく思います。

                                             

                                             今日は「”コンクリートから人へ”の象徴的存在で工事中断となった八ッ場ダムの経済的利益について」と題して論説します。

                                             

                                             毎日新聞の記事をご紹介します。

                                            『毎日新聞 2019/06/12 11:08 八ッ場ダム「打設」完了 来春完成へ節目

                                             群馬県長野原町に国が建設している多目的ダム「八ッ場(やんば)ダム」の本体部分にコンクリートを流し込む「打設(だせつ)」が終了し、建設現場で12日午前、「打設完了式」が行われた。建設計画から67年。地元住民の激しい反対運動や、民主党政権による建設中止など、複雑な経過をたどったダム建設は、来春の完成に向けて大きな節目を迎えた。

                                             完了式には、地元住民や大沢正明県知事ら自治体関係者、地元の国会議員などが出席した。

                                             八ッ場ダムは、旧建設省が1952年に現地調査に着手した。地元住民が反対運動を繰り広げたが、生活再建を前提に85年、建設を受け入れた。民主党は2009年の衆院選で建設中止を掲げ、政権交代直後に前原誠司国土交通相(当時)が建設中止を表明。しかし、地元自治体などの反発を受け、国交省がダムの必要性の有無を検証し、11年11月、「継続が妥当」との結論をまとめ、工事が再開された。【西銘研志郎】』

                                             

                                             

                                             群馬県長野原市の多目的ダム、八ッ場ダムの本体部門にコンクリートを流し込む作業が終了し、建設現場で打設完了式が行われたというニュースです。

                                             

                                             記事にもありますが、建設計画から67年が経過し、地元住民の激しい反対運動や、民主党政権による建設中止など、2020年春の完成に向けて大きな節目を迎えました。

                                             

                                             八ッ場ダムは、明らかに治水効果があります。ところが当時の民主党政権が、公共事業は無駄であり、それよりも人へのお金の配布ということで、子ども手当の財源に振り替えるということで、八ッ場ダムの工事を中止にしてしまいました。

                                             

                                             まさに「コンクリートから人へ!」の象徴的な民主党公約の一つとして工事を中止にしましたが、その後、やっぱりよくよく調べたら、無駄ではなかったということで、民主党政権も「無駄ではなかったことに気付いた!」というより、無駄でないことを認めざるを得なくなったのです。

                                             

                                             そこで2011年、やっぱり八ッ場ダムは必要ということになって工事を再開し始めたのです。

                                             

                                             これはまさに、東京都知事の小池百合子氏の豊洲市場問題と同じです。

                                             

                                             豊洲移転は反対ということで人気を得る為政者側の手口の犠牲となった漁業関係者と同じく、八ッ場ダムもまた、公共事業を辞めるということで人気を得るという為政者側の手口の犠牲になっていたといえます。

                                             

                                             豊洲の問題では市場の人が被害を受けました。八ッ場ダムの場合は、下流側の流域の住民の生命と財産が危険に晒され続けているということです。

                                             

                                             その八ッ場ダムについて、治水効果があるということは、特定の雨が降れば、このダムが完成されていれば止められたが、八ッ場ダムがなければ、洪水が発生して大勢の人が死んでいたかもしれないというリスクに晒されているということでもあります。

                                             

                                             このダムの完成は来年2020年春ですが、今でも下流側の住民の生命と財産が危険に晒され続けています。

                                             

                                             ひょっとしたら今年の夏に、大雨によって下流側の流域で洪水が発生し、八ッ場ダムさえ完成されていれば、死ぬ人がいなかったかもしれないということが起こり得るかもしれません。

                                             

                                             それは八ッ場ダムの工事を止めたやつに殺されたのと同じであり、作為の殺人か?不作為の殺人か?という問題はあるにせよ、殺人であることに変わらず、八ッ場ダムの工事と止める=殺人級の問題であるということを、私たちは認識する必要があると思うのです。

                                             

                                             記事にもありますが、八ッ場ダムは、旧建設省が1952年に現地調査に着手されました。地元の住民が反対運動を繰り広げましたが、生活再建を前提として1985年に建設を受け入れました。

                                             

                                             ところが2009年に民主党政権が衆議院選挙で八ッ場ダム建設中止を公約に掲げ、政権交代直後に当時国交省大臣だった前原氏が建設中止を表明しました。

                                             

                                             この決定に対して地元自治体などが反発して、国交省がダムの必要性の有無を再検証した結果、2011年に工事継続が妥当と結論を出して工事が再開されたという経緯があります。

                                             

                                             この八ッ場ダムが完成すれば、治水だけでなく、一都4県の利水(=水の利用)に加え、水力発電も合わせた多目的ダムとしての運用も始まります。

                                             

                                             これだけいろいろな用途に活用できて、大きな経済的利益がある八ッ場ダムなのに、「コンクリートから人へ!」で子ども手当ての財源として、工事を中止にしたというのは、あまりにもバカバカしい話としか言いようがありません。

                                             

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「”コンクリートから人へ”の象徴的存在で工事中断となった八ッ場ダムの経済的利益について」と題して論説しました。

                                             2009年の衆議院選挙では、「こんなダム作っても無駄だ!それよりも子ども手当だ!八ッ場ダムは中止だ!」と掲げたものの、よくよく調べたら「やっぱり八ッ場ダムは必要だった!」というあほらしい話です。こんなに国民をバカにした話はありません。

                                             しかしながら当時は日本国民の中にも民主党を支持して八ッ場ダムの工事継続を反対した人も多かったはずです。公共事業は悪とする偏向報道に乗っかって当時公共事業に反対した日本国民、あるいは今も公共事業は無駄だと思っている日本国民は、昨年度西日本豪雨で川の堤防が決壊して、多くの人が命を落としたという事実を受け止め、責任を感じていただきたいと私は思います。

                                             

                                             

                                            〜関連記事〜

                                            平成の災害と公共事業費について

                                            緊縮財政でメンテナンスされず放置される老朽インフラ

                                            災害対策庁舎の耐震化が遅れているのは緊縮財政が原因です!

                                            安倍政権は民主党と同じ「コンクリートから人へ!」内閣です!

                                            生産年齢人口減少のスピードが早い我が国こそ、インフラ投資が必要である!

                                            2年遅れで開場した豊洲市場と、法で裁けない小池都知事に対する巨大な罪

                                            小池知事の豊洲市場の安全宣言とは、いったい何なのか?

                                            小池都知事の「豊洲移転問題」における”ごまかし”隠し!

                                            豊洲の移転延期の判断誤りを認めようとしない小池都知事

                                            築地市場も土壌汚染の恐れ?

                                            認知的不協和に陥る人々(豊洲移転問題とTPP批准問題について)

                                            豊洲市場の移転問題


                                            日本の携帯電話業界と5Gについて

                                            0

                                              JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                              JUGEMテーマ:経済成長

                                              JUGEMテーマ:ケータイ

                                              JUGEMテーマ:スマホ

                                               

                                               今日は「日本の携帯電話業界と5Gについて」と題して論説します。

                                               

                                               5Gといえば、米国のトランプ大統領のファーウェイ締め出しのニュースもまた5G関連ニュースなのですが、日本政府の取り組みはどうなっているのでしょうか?

                                               

                                               5Gに関連して、KDDIと楽天モバイルが2023年度までに、スマホなどの携帯電話がつながらない圏外地域を解消するという報道がありました。これは過疎地に基地局を整備する計画を総務省に提出したというもので、総務省は補助金で過疎地の共同整備を促す方針です。

                                               

                                               山間部など人が住んでいるのに、大手キャリアの電波が届かない地域の電波環境の改善につながるため、非常に良い取り組みだといえます。

                                               

                                               さらに新幹線のトンネル内の圏外についても、全線が圏外から解消される予定とも言われています。

                                               

                                               携帯電話は単に通話機能だけではなく、お財布携帯や特急列車のチケットや航空券のチケットにもなり、いわば基礎インフラのようなものになっており、郵便局が郵便サービスを全国津々浦々サービスを提供しているが、ようやく携帯電話も郵便サービスと同じになろうとしているということになります。

                                               

                                               政府側も総務省が中心となって補助金を出すというのは、携帯電話サービスについてある意味で公共サービスと思っていることの証左ともいえ、これは便利になってよいことです。

                                               

                                               一方で5Gについては、総務省はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルに電波を割り当てました。4Gと比べて一定時間に100倍のデータ量を送ることができる高速大容量の通信サービスが2020年春から本格的に始まります。

                                               

                                               第5世代のファイブジェネレーションともいわれる5G技術は、最初の頃は日本が中心でした。5Gはファーウェイ封じなどと米中貿易戦争の要因の一つとなっている通り、韓国か?米国か?中国か?ということで、日本は中心ではなくなってしまっています。

                                               

                                               これもひとえにデフレを放置してきたことが要因で、技術開発投資が進まないということが原因です。

                                               

                                               イノベーションというのは需要に引っ張られて技術革新が進むものなのですが、20年間もデフレが続いている状況では、新しい次世代のモノを作ることができなくなってしまいます。

                                               

                                               次の6Gで日本が躍り出るというのは既に難しい状況であることに違いなく、デフレを放置してきたことで、日本の技術開発がここまで凋落してしまったということでもあります。

                                               

                                               少しずつダメになっていくというのは恐ろしいもので、気付いた時には手遅れというわけで、今から気付いてデフレ脱却しても、おそらく7Gくらいからやっと日本が勝てるか?どうかというところだと私は思います。

                                               

                                               5Gはスマートフォンに2時間の映画を3秒でダウンロードができるといわれ、利用者に大きなメリットがある一方、データ量が増えるため、通信料金は上がる可能性があります。

                                               

                                               日本の携帯電話料、通信料金は世界に比べて高いと言われていますが、先ほどのスマホの圏外地域解消のための基地局整備の投資がようやく行われようとしている状況であり、それ以外の基礎インフラの投資は圧倒的に遅れてしまっています。

                                               

                                               本来、基礎インフラにしっかり投資をしておけば、公共側でいろんな負担をすることで、民間がメリットを享受するというのが投資の基本的な形なのですが、「公共事業は悪!」ということで削減してきたツケが、こうして5Gで覇権を握る土俵にすら乗らないという形で表れてしまっているといえます。

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「日本の携帯電話業界と5Gについて」と題して論説しました。

                                               公共事業でしっかりと基礎インフラを投資しておけば、民間投資を誘発し、5Gの覇権を日本が握っていたということも当然あり得た話です。そうすれば、料金の値下げ、安い料金での通話を可能にすることもできます。

                                               無駄削減、コンクリートから人へ!など、公共事業を削減してきたツケが、こうした通信分野にも及んでいるというのは、大変残念なことと私は思うのです。


                                              平成の災害と公共事業費について

                                              0

                                                JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                JUGEMテーマ:土木

                                                JUGEMテーマ:天変地異、災害

                                                JUGEMテーマ:天候、地震など

                                                 

                                                 令和が始まってから1ヶ月を過ぎました。今年も間もなく梅雨の時期が始まるでしょう。

                                                 平成の最後の年、2018年は大阪北部地震に始まり、西日本豪雨、台風21号、台風24号、北海道胆振地震、酷暑と災害続きでした。そこで今日は「公共事業は無駄だ!」とする言説がいかに罪深いことなのか?改めて認識していただきたく「平成の災害と公共事業費について」と題して論説したいと思います。

                                                 

                                                 ある番組のインタビューで、平成はどんな時代だったか?アンケートによると昭和時代と比べて戦争がなくていい時代だったという回答が多く散見されました。

                                                 私は戦争云々よりも、グローバリズムの進展によって日本的なものが破壊され、インフラはボロボロになって緊縮財政によって発展途上国化が進んで、他国と比較しても経済成長率で著しく後塵を拝した最悪の年だったのでは?と考えております。

                                                 

                                                 人為的な政策のミスは横に置いて考えたとしても、確かに平成は、明治、大正、昭和と違って戦争がない時代でした。しかしながらその一方で、地震・津波・豪雨・火山噴火などの自然災害の猛威に苦しめられました。

                                                 

                                                 1991年(平成3年)は雲仙普賢岳が噴火し、火砕流によって多くの犠牲者が出ました。そして1995年(平成7年)は阪神淡路大震災、2011年(平成23年)は東日本大震災が発生。平成最後の年は、熊本地震、北海道地震、豪雨、台風、猛暑(酷暑)と続きました。

                                                 

                                                 平成の災害について私は2つ指摘できると考えます。

                                                 

                                                 一つ目は明確に平成後半から地球温暖化の影響と思われますが、海水温・気温が上昇し、台風・大雨が発生しやすくなりました。暖かくなると海水温が上昇して蒸発し、大気中の水蒸気量はものすごい量になりやすくなっていると思われます。2018年の西日本豪雨では、すさまじい水蒸気量が日本列島の上空に上がり、それが全部西日本列島に落ちてきて、西日本豪雨が発生しました。その後も、同じ場所を台風21号、台風24号と大型台風が襲いました。

                                                 

                                                 少なくても海水温の上昇というのは、昭和時代にはなかったのではないでしょうか?

                                                 

                                                 確かに昭和時代にも伊勢湾台風などの大型台風はありましたが、これだけ連続して豪雨が発生するというのは温暖化の影響によるものといえるでしょう。

                                                 

                                                 二つ目は平成7年の阪神淡路大震災から、地震活動期に入ったと解釈する地震学者が多くいるようです。昭和時代は大きな地震がありませんでしたが、平成時代は大きな地震が、阪神淡路大震災以降、東日本大震災、熊本地震、北海道胆振地震と発生しました。 昭和時代も、昭和南海トラフ地震や新潟地震がありましたが、これだけ頻度があるということはなかったのではないでしょうか?

                                                 

                                                 結果、第二次安倍政権が2013年に発足して間もなく、国土強靭化基本法が成立しました。これは土木関係者らが、日本のインフラがメンテナンスをほとんどやっていないため、ヤバイと警鐘を鳴らしていたのです。

                                                 

                                                 その前の民主党政権では、「コンクリートから人へ!」と称し、地震とは別に八ッ場ダムの工事を止めるという暴挙をやりました。仮にも八ッ場ダムの工事を止めて、大洪水が発生したらどうなっていたのでしょうか?民主党政権はどう責任を取ったでしょうか?

                                                 

                                                 八ッ場ダムの工事にかけるお金は、明らかに政府支出として予算消化されるため、八ッ場ダム工事にかかわる予算の全額が、GDP3面等価の原則により「政府支出=生産=所得」となって経済成長し、税収増をもたらし、自然災害から国民を守るということで、設備投資がしやすい環境を生み出すなどの効果があったわけですが、民主党は「コンクリートから人へ!」として”子ども手当”という現金配布の政策をやりました。

                                                 

                                                 当然のことながら、子ども手当だろうが、○○手当だろうが、その金額のすべてが消費に回るとは限りません。住宅ローンや自動車ローンなどの借金返済や貯金に回った場合は、その金額分だけ経済成長が抑制されることになります。GDP3面等価の原則で考えれば、借金返済と貯金は、誰の所得も生み出さず、誰かの生産にも該当せず、消費に該当しないのです。

                                                 

                                                 2012年12月には、中央自動車道の笹子トンネルで天井が崩壊し、何の罪もない人が命を落としましたが、これはインフラ老朽化が原因です。

                                                 

                                                 公共事業こそ、日本を救う。それは所得や税収増をもたらすだけでなく、安心・快適な生活ができるよう生産性が向上して所得が増えるという点で、日本を救うだけでなく、デフレ脱却にも資するものです。

                                                 

                                                 一石二鳥どころか三鳥も四鳥もある公共事業。そのインフラの維持更新投資も同様の効果があります。

                                                 

                                                 ところがこれからは社会保障や教育にお金をかけることを優先すべきとして、インフラなんかにお金を使う必要はないとし、老朽化対策はもとより八ッ場ダムを含めた治水事業、地震対策など、こんなのはやらなくてよい!ということで「コンクリートから人へ!」のスローガンのもと、民主党政権ではインフラへの公共事業費を毎年7000億円も削減しました。

                                                 

                                                 公共事業を削減したということでいえば、小泉政権のときも毎年7000億円削減していまして、今の安倍政権もまた2013年のときこそ公共事業を増やしたものの、その後は削減し、リーマンショック以前の水準ですら予算を確保していないという状況です。

                                                 

                                                <公債発行額の推移(1989年〜2017年)>

                                                (出典:内閣ホームページ掲載資料「平成29年度予算のポイント」から引用)

                                                 

                                                 

                                                 上記は公債発行額の推移ですが、4条公債即ち建設国債は、ほとんど増やしていません。特例公債即ち赤字国債は増加傾向にあるものの、デフレ脱却できていないということから、赤字額をもっと増やさないといけないくらいデフレが深刻な状況ともいえます。

                                                 

                                                 いちおう昨年の2018年12月に、防災、減災、国土強靭化のための3か年緊急対策が閣議決定され、2020年までの3年間で7兆円を使うことになっています。

                                                 

                                                 具体的には7兆円は河川、砂防、道路、学校の耐震化に充当されます。最も重要なポイントは、7兆円というと大きな金額に聞こえるかもしれませんが、3か年緊急対策は、あくまでも緊急対策ということであって、ケガをしたところにバンドエードを貼る程度の話に過ぎないということです。

                                                 

                                                 本当にやらなければならない事業は、例えば南海トラフ地震の大津波、首都直下型地震に対する対策などがありますが、それらは全く対策に入っていません。あくまで2018年に大災害が続いたからバンドエードを貼っておこうというもの。そのため7兆円もお金をかければもう十分だ!ということではないのです。

                                                 

                                                 財務省は日本国民の敵といってもいいでしょう!その財務省は、3か年の緊急対策を終わったら、7兆円を普通にゼロにしようとしています。インフラに関する老朽化・強靭化対策でようやく1兆円積み増したものの、3年終わったら緊急対策7兆円は「ハイ!おしまい!」としてゼロにしようとしています。

                                                 

                                                 全くをもって「ふざけるな!」という話です。

                                                 

                                                 7兆円は、あくまでも2018年に続いた大災害に備えるための予算であり、国土の状況は全く強靭化されません。もっと抜本的な対策を4年目、5年目、6年目と継続しなければならないと私は思います。

                                                 

                                                 ところが財務省は削減する気が満々なので、「ふざけるな!」と言いたくなるのです。

                                                 

                                                 まず日本国民の生命が一番大事だと私は考えます。

                                                 

                                                 その後、起きて欲しくないですが、災害発生後、その被害を最小限に食い止めるということです。日本維新の会などは「ハード対策よりもソフト対策にシフト」などと言っています。そのような災害発生時の対策があるとなしとでは全く被害状況は変わるでしょうが、インフラが破壊されてしまったら大きな被害となる確率は高くなるわけで、老朽化したインフラへの整備投資は急務であるといえるでしょう。

                                                 

                                                 インフラさえ残っていれば、大災害が発生時に避難経路になるだけでなく、物資の輸送によって命を救うこともできます。

                                                 

                                                 とにもかくにもインフラが大事であり、「人よりコンクリートへ!」が、災害大国日本にとっては正しい道なのだと私は考えます。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「平成の災害と公共事業費について」と題して論説しました。

                                                 緊縮財政を継続中の日本では、既に橋やトンネルが崩れかかっている場所が多数あります。デフレ脱却という経済もそうですが、人命を第一にするという点からも、財務省に対して、一刻も早く老朽化インフラに対する予算をしっかりとつけていただきたいものと、私は思います。

                                                 

                                                〜関連記事〜

                                                緊縮財政でメンテナンスされず放置される老朽インフラ

                                                災害対策庁舎の耐震化が遅れているのは緊縮財政が原因です!

                                                安倍政権は民主党と同じ「コンクリートから人へ!」内閣です!

                                                生産年齢人口減少のスピードが早い我が国こそ、インフラ投資が必要である!


                                                緊縮財政でメンテナンスされず放置される老朽インフラ

                                                0

                                                  JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                   

                                                   今日は「緊縮財政でメンテナンスされず放置される老朽インフラ」と題して論説します。

                                                   

                                                   下記は読売新聞の記事です。

                                                  『読売新聞 2019/03/28 07:45 「老朽インフラ対策 橋・トンネル 緊急580か所 36%めど立たず

                                                   国や自治体が進めている橋やトンネルの老朽化点検で、損傷度合いが最も深刻な「緊急措置段階(レベル4)」と判定された580か所のうち36%の210か所で修繕や撤去の見通しが立っていないことが読売新聞の調査でわかった。大半が財源不足や住民の反対が理由。インフラ(社会基盤)の維持管理の負担が増す中、撤去も容易ではない実態が明らかになった。』

                                                   

                                                   上記記事の通り、国や自治体がやっている橋・トンネルの老朽化点検で、損傷度合いが最も深刻なレベル4と判定された580か所のうち、36%の210か所で修繕や見通しが立っていないということが判明したという記事です。

                                                   

                                                   しかも、見通しが立たない理由の大半が財源不足と住民の反対とのこと。着手していない橋やトンネルは通行止めなどの措置が取られていますが、床板が受け落ちたり、橋脚が倒壊しているという橋もあるようで、撤去するとなれば交通が不便になる住民が反対するケースが多く、住民が無断で通行するケースもあるそうです。

                                                   

                                                   着手が遅れれば遅れるほど、倒壊や事故のリスクが高まるという状況で、国民の安全が脅かされているといえます。

                                                   

                                                   この財源不足や住民の反対で、老朽化しているインフラ対策の遅れは、どう考えるべきだと思いますでしょうか?はっきりいえば、緊縮財政の行き着く先が、インフラ老朽化放置ということになるということです。

                                                   

                                                   普通にお金さえあれば着手ができると思われますし、技術がないというのも十分に予算を付けないからこそ、技術者を雇うための財源が不足しているということに他なりません。

                                                   

                                                   住民の反対というより、住民と合意形成をするためには、合意を取るために職員が説明に行く必要があると思われますが、そうした説明に行く職員ですら、緊縮財政でそもそも住民のところに行っているのか?何人で対応しているのか?いろいろと疑問に思います。

                                                   

                                                   今年は7兆円を3年間インフラ老朽化対策として予算が付いたということもあり、国交省サイドでも予算不足であるがゆえに、インフラの維持更新ができないという認識はあると思われます。

                                                   

                                                   とはいえ、3年間しか予算がついていないということであるため、3年後はまた元に戻って予算がつかないということになるかもしれません。何しろ財務省職員は「カネカネカネ連中」なので、予算を削る気満々なのです。

                                                   

                                                   一方で老朽化する橋がいきなり3年後に全部なくなるというわけでもないので、3年後を見据えて、インフラ維持更新のための予算をしっかり確保する一方、プライマリーバランス黒字化目標があるために、他の予算が削減されるということがないよう普通に国債を発行するという財源の議論も必要だと思われます。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで今日は「緊縮財政でメンテナンスされず放置される老朽インフラ」と題して論説しました。

                                                   勘違いしやすいのは、トンネルや橋など、インフラは一回作ったらメンテナンスが不要という誤解です。インフラは一回作ったらメンテナンスがずっと必要であり、そのメンテナンスにかかる費用も、更新投資であって、GDP3面等価の原則で考えれば、メンテナンス費用=メンテナンスサービスの生産=メンテナンス事業者の所得となって、経済成長に貢献し、税収増にも貢献するのです。こうしたことを多くの国民が理解することが、解決策の一つであるものと私は思います。

                                                   

                                                   

                                                  〜関連記事〜

                                                  災害対策庁舎の耐震化が遅れているのは緊縮財政が原因です!

                                                  安倍政権は民主党と同じ「コンクリートから人へ!」内閣です!

                                                  生産年齢人口減少のスピードが早い我が国こそ、インフラ投資が必要である!


                                                  地方の軟弱インフラの象徴の”暫定2車線高速道路”の危険性

                                                  0

                                                    JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                    JUGEMテーマ:高速道路

                                                     

                                                     昨日、ロンドンから無事帰国しました。ロンドンはGDP300兆円の先進国であることを、改めて認識できました。後日、旅行記の記事を書きますが、何しろ地下鉄網は日本の東京の地下鉄に勝るとも劣らず。ついでにいえば、パリ市内の地下鉄網も同様です。

                                                     インフラ整備がいかに重要か?生産性向上にいかに貢献するものなのか?をまざまざと知ることとなりました。

                                                     

                                                     そんな中、連休中にインターネットで日本国内のニュース記事を見ていたのですが、高速道路での正面衝突事故の記事を見たので、そのニュースを取り上げたいと思います。

                                                     

                                                     下記はFNNニュースの記事です。

                                                    『FNNニュース 2019/05/02 11:42 高速で正面衝突し炎上 男性焼死 子どもら7人も重軽傷

                                                     ゴールデンウイークの高速道路で事故が起きている。

                                                     2日朝、福島県の常磐自動車道で、反対車線にはみ出した車が、正面衝突して炎上した。

                                                     1人が焼死し、子どもを含む7人が重軽傷を負った。

                                                     事故があったのは、常磐道の広野インターチェンジ付近で、2日午前5時前、下り線を走っていた乗用車が中央分離帯を乗り越えて、上り線の乗用車と正面衝突した。

                                                     この事故で、対向車線にはみ出した乗用車が炎上し、運転していた神奈川県の山本大智さん(20)が全身にやけどをして、まもなく死亡、2台の乗用車に乗っていた子どもを含む男女7人も重軽傷を負った。

                                                     現場は、片側1車線の直線道路で、常磐道の上下線は、広野インターチェンジ - いわき四倉インターチェンジの間が、およそ4時間半にわたって通行止めとなった。(福島テレビ)』

                                                     

                                                     

                                                     上記記事の通り、常磐自動車道の広野インターチェンジ付近で、下り線を走行中の乗用車が中央分離帯を乗り越えて上り線の乗用車と正面衝突したというニュースです。この事故の影響で、広野インターチェンジといわき四倉インターチェンジの間が4時間半にわたって通行止めになったと報じられています。

                                                     

                                                     東京で都内に住んでいますと、首都高速道路ですら片側2車線の4車線であり、東京都内のインフラの充実度は、地下鉄網に限らず道路整備も地方と比べれば進んでいるといえるでしょう。

                                                     

                                                     何しろ、今回事故が起きた常磐自動車道は、片側1車線で対面通行の真ん中ポール立てという高速道路です。都内にしか住んだことがない人にしてみれば、「そんな高速道路あるの?」とか、「地方は人が少ないから、やむを得ないのでは?」などの意見を持たれる方もおられるでしょう。

                                                     

                                                     私は2008年7月〜2013年3月まで、福島県のいわき市に住んでいまして、3.11のときも福島県いわき市にいて、思いっきり罹災しました。その3.11の東日本大震災と福島原発事故の発生以前に、常磐自動車道をいわき中央インターチェンジから北上して、相馬まで行ったことがあります。常磐自動車道でいえば、東京から水戸インターチェンジまでは「片道3車線」、いわき中央インターチェンジまでは「片道2車線」で、いわき中央インターチェンジ以北は「片側1車線・対面通行・真ん中ポール立て」という状況です。一応2020年に、いわき中央インターチェンジと広野インターチェンジの区間が「片道2車線・4車線」になる予定となっているようですが、現時点では「片側1車線・対面通行・真ん中ポール立て」でした。

                                                     

                                                     これが東京都内ですと道路事情は全く異なり、「片側2車線・4車線」の首都高が張り巡らされています。

                                                     

                                                     例えば品川から郊外に出ようとした場合、山手トンネルが開通して五反田にインターチェンジができたことで、品川から渋谷や新宿方面に向かう場合、山手通りを通らずして、五反田から首都高に乗り、渋谷も新宿も数分で到着します。

                                                     

                                                     さらには東名高速道路も中央自動車道もすぐに入れます。そもそも品川からであれば、渋谷・新宿方面へ向かう五反田インターチェンジのほかに、高速道路のインターチェンジが4つあります。具体的にいえば、銀座方面へ向かう芝浦インターチェンジ、浦安・ディズニーランドへ向かう大井インターチェンジ、羽田空港へ向かう大井南インターチェンジ、横浜方面へ向かう勝島インターチェンジの4つです。

                                                     

                                                     鉄道でいえば、常磐線はいわき駅から先の四倉駅までは複線ですが、福島県の四倉駅から宮城県の岩沼駅までは単線です。

                                                     

                                                     一方品川駅は、山手線、京浜東北線、東海道線、横須賀線、京浜急行線、東海道新幹線が走っており、2027年にはリニア中央新幹線が開通予定です。

                                                     

                                                     このように都内の異様なまでの交通インフラの充実ぶりに比べれば、地方は見捨てられたのと同然ともいえます。

                                                     

                                                     杉っ子が生まれた年の1973年に新幹線整備計画が決定されましたが、山形〜秋田の奥羽新幹線、新青森〜新潟〜富山の羽越新幹線のほか、山陰新幹線、四国新幹線、東九州新幹線など、未整備の新幹線の基本計画が存在しているにもかかわらず、50年以上を経ても、整備計画化すらされていません。

                                                     

                                                     新幹線は、基本計画→整備計画→事業家のプロセスで整備されるのですが、新幹線への予算は2019年度で3,963億円となっています。これは2018年比で13.9%増の480億円増であるものの、中国が米中貿易戦争で外需に頼れないということで、内需拡大で1兆円増額したのと比べれば、雲泥の差といえるでしょう。何しろ中国は高速鉄道の予算は毎年6兆円も使っており、米中貿易戦争で1兆円をさらに積み増して7兆円にしたというわけですから、3,963億円という数字そのものも、7兆円の半分にすら遠く届かない状況です。

                                                     

                                                     道路でいえば、未だに地方では途切れている個所、即ちミッシングリンクが多数存在しています。さらに高速道路でいえば、今回の事故があった常磐自動車道のような「片側1車線・対面通行・真ん中ポール立て」の暫定2車線の高速道路が、首都高研究家の清水草一氏によると、日本の高速道路の約4分の一が暫定2車線であり、アメリカ2.3%、ドイツ1.1%、フランス0.2%。韓国4.5%と比較して異常であり、危険であると警鐘しています。

                                                     

                                                     2車線対面通行の高速道路は、世界の常識からみれば非常識であるといえるでしょう。しかも対面通行で真ん中にポールが立っているだけであるため、一度事故が発生すれば重大事故になる傾向が強いのです。さらにいえば、災害発生後の復旧工事時には通行止めにするか、片側交互通行にせざるを得ません。

                                                     

                                                     私はインフラ視察で世界の各国を往訪していますが、東南アジアの発展途上国であっても、暫定2車線の高速道路というのは見たことがありません。

                                                     

                                                     ところが緊縮財政に染まって、政府がお金を極力使わないべきであるとする間違った言説が蔓延する日本では、暫定2車線であったとしても地元住民は便利になったと喜びます。本来ならば地元住民は、すぐに「片側2車線・4車線」へバージョンアップするよう地元の国会議員らへの働きかけを行うべきです。

                                                     

                                                     自民党の国会議員にしても、野党の国会議員にしても、「地元の皆さんの声を届けます!」とお題目だけで、「地元への利益誘導をやる!」と発言しているのを聞いたことがありませんでした。何しろ”利益誘導”という言葉自体がネガティブっぽく聞こえるから。”クリーンな政治”だとか、”無駄削減の行政”だとか、クソの役にも立たないどころか、そうした言説こそ日本をダメにして、地方をダメにしているということに気付かない国民が多いこともあって「片側1車線・対面通行・真ん中ポール立て」の暫定2車線の高速道路で満足してしまうのだと私は思います。

                                                     

                                                     実際に大型連休で、今回のような事故が発生しますと、特に焼死されてお亡くなりになった方には大変残念に思います。その一方で事故が発生した四倉〜広野間が「片側2車線・4車線」の高速道路だったら、このような悲惨な事故が発生しなかったのでは?という疑義も濃厚であり、緊縮財政による犠牲者なのでは?とも考えられるのです。

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日は「地方の軟弱インフラの象徴の”暫定2車線高速道路”の危険性」と題して大型連休中に発生した常磐自動車道での事故について論説しました。

                                                     平成時代は緊縮財政によって多くの人々が殺された時代だったと私は思っています。高速道路は安全であるというだけでなく、非常時であっても、スピーディーなロジスティクスの機能を有させるということを考えるならば、「片側1車線・対面通行・真ん中ポール立て」の暫定2車線のままでいいはずがありません。

                                                     地方で工場を誘致しようにも、こうした軟弱なインフラの状況では物流に時間がかかってしまい、インフラ整備が進む地域と比べて生産性が劣ってしまうのです。

                                                     それだけではなく今回のような悲惨な事故の危険性を少しでも減らせるように、緊縮財政を改めて、積極財政へと転じていただき、地方のインフラ整備に予算をしっかりつけて真の地方創生を推進していただきたいものと私は思うのです。

                                                     

                                                     

                                                    〜関連記事〜

                                                    公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                                                    人手不足だから公共事業は増やさなくてよいというのは完全な間違い

                                                    悔しいですが、あまりにも正しすぎる中国の鉄道建設を中心とした内需拡大政策

                                                    B/Cの在り方を問う!(港湾整備の経済効果)

                                                    生産年齢人口減少のスピードが早い我が国こそ、インフラ投資が必要である!

                                                    北陸新幹線の開業効果について

                                                    強制的にインフレにする恐るべき新幹線の効果

                                                    地方創生にはインフラ整備が必要です!(JR四国・JR北海道の再国有化)

                                                    四国新幹線の署名活動について


                                                    東京五輪の特需を取り込めないセメント業界

                                                    0

                                                      JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                                       

                                                       今日は「東京五輪の特需を取り込めないセメント業界」と題して論説させていただきたく、まずは2つの新聞記事(日本経済新聞とセメント新聞)を紹介します。

                                                       

                                                       

                                                       一つ目は日本経済新聞の記事です。

                                                      『日本経済新聞 2019/01/30 五輪特需 浮かぬセメント 人手不足で流通・工事が停滞 販売伸びず、先月1%減

                                                       東京オリンピックを2020年に控え、セメント消費が思わぬ伸び悩みに直面している。大手メーカーでは前年度より5%程度増えると見込んでいた18年度の国内セメント販売量は、2%増にとどまる見通し。人手不足で建設工事の先延ばしが続出、トラックなどの運転手も足りず流通も滞る。自然災害で供給網もダメージを受けた。各社は積み上がる在庫のはけ口を海外に求めている。 

                                                       「全国的に五輪需要を十分に取り込めていない」。セメント協会の関根福一会長(住友大阪セメント社長)は顔を曇らせる。

                                                       同協会がこのほど発表した18年12月のセメント国内販売量は前年同月比1%減の375万トン。3カ月ぶりの前年割れだ。さらに18年度の販売は4250万トンにとどまるとの見通しも公表した。不死原正文副会長(太平洋セメント社長)は「本来なら4400万トン近い販売量になっているはず」と肩を落とす。

                                                       五輪開幕が1年後に迫る中、コンクリートの主要原料であるセメントの供給が伸び悩むのには3つの理由がある。

                                                       1つ目の理由は建設工事の相次ぐ遅れだ。深刻な人手不足になっている建設現場では小・中規模な受注案件を中心に作業に遅れが生じるケースが散見されている。ゼネコン各社は総事業費が数百億円規模で、事前に綿密な施工計画を策定する優先度の高い大型案件に作業員を振り向けている。急がない公共工事や規模の小さいホテル建設は20年以降へ延期されるケースが相次ぐ。

                                                       「五輪前にインフラ補修を進めたかったが、入札後に工期を延長したケースもある」と国土交通省の担当者。ビジネスホテルの大手チェーン関係者は「一部で完成予定が遅れている」と話す。

                                                       五輪特需を取り込みきれない2つ目の理由は、セメント業界側にある。コンクリート工場にセメントを運び入れるトラックや、建設現場にコンクリートを届けるミキサー車などの運転手が足りていない。

                                                       ミキサー車は前日手配が当たり前だったが「1週間前にしか手配できないことも」(準大手ゼネコン関係者)あり、現場の作業遅れにつながっている。全国生コンクリート工業組合連合会の関係者は「07年の法改正で、大型免許の取得が難しくなったことも運転手不足につながっている」と話す。

                                                       3つ目には不運もある。18年に地震や台風などの自然災害が列島を襲来。セメントを生産拠点から全国の貯蔵施設に運ぶ航路や陸路など供給網を寸断した。

                                                       住友大阪セメントは、9月に上陸した台風21号の影響で、全国6カ所の物流拠点の機能が1〜3日間停止。大阪市港区の拠点は完全復旧に至っていない。

                                                       セメントの国内販売量が当初予定を下回ったことで、18年末のセメント在庫は400万トンと、前年末に比べ3%近く増えた。

                                                       値上げの動きも滞っている。太平洋セメントや住友大阪セメントなどは石炭価格の上昇などを転嫁する狙いで、18年4月出荷分から1トンあたり1000円の値上げを打ち出していた。ただ18年秋までで同300〜500円ほどの浸透にとどまり、依然として交渉が続いている。』

                                                       

                                                       

                                                       次に二つ目は、セメント新聞の記事です。

                                                      『セメント新聞 2019/04/01 セメント国内販売 2月は3.2%増の340万トン

                                                       2月のセメント国内販売量は前年同月比3・2%増の340万2千鼎如■殴月連続のプラスとなった。セメント協会の集計。3月は25日現在で1日当たり4・2%増となっている。東京地区では2020年東京オリンピック・パラリンピック関連工事が17年秋口以降本格化し、熊本地震の復興工事や各地区の新幹線関連工事向け需要も旺盛で、大型再開発工事を抱える地域もある。18年度上期は自然災害の影響を受けて伸び悩んだが、下期に入ると持ち直しプラス基調が続いている。』

                                                       

                                                       

                                                       1/30に日本経済新聞が報じている通り、セメント業界は3つの理由で東京五輪の特需を取り込めていないと報じ、セメントの販売量が伸び悩んでいるとしています。その後、4/1にセメント業界の報道によれば、2月のセメント販売量が340万トンで3.2%増となり、2カ月連続プラスになったと報じています。

                                                       

                                                       特に2018年度の前半戦は3つの理由で苦戦したと報じられていますが、その理由の一つとして、総じて深刻な人手不足になっている建設現場において、中小規模の受注案件中心に作業に遅れが生じるケースがあるとしています。

                                                       

                                                       この人手不足がどのくらい影響を及ぼしているものなのか?といえば、オリンピックは期限が決まっているため、オリンピック関連の工事を先に優先し、期限が決まっていないものを先延ばしにすることで、結果的にセメントの消費量が伸び悩むことになり、全体の仕事量・セメント量が減ってしまっているのです。

                                                       

                                                       人手不足と呼ばれて久しくなりますが、もともと過去の統計、現在の統計でも明らかになっているのは、建設需要に対する公共事業量と人材量は、きれいに相関します。下記は建設投資と建設業就業者数の推移をグラフにしたものです。 

                                                       

                                                      <建設投資と建設業就業者数の推移>

                                                       

                                                      (出典:国交省「建設業及び建設工事従事者の現状」と総務省「労働力調査」から引用)

                                                       

                                                       

                                                       上記のグラフから読み取れることは下記のとおりです。

                                                      ●建設投資のピークは1992年度(平成4年度)で、政府投資額32兆円+民間投資額52兆円=84兆円

                                                      ●投資額ピーク時の建設業就業者数619万人

                                                      ●就業者数のピークは1997年度(平成9年度)で、685万人

                                                      ●2016年度は建設投資ピーク時84兆円から比べて52兆円へ減少(ピーク時比▲38.1%)

                                                      ●就業者数はピーク時685万人から2015年度で500万人へ減少(ピーク時比▲185万人)

                                                       

                                                       総じて、青い棒グラフと灰色の折れ線グラフが、きれいに動きが一致しています。これは何を物語るか?といえば、公共事業費の増減によって建設業就業者数は増減するということです。要はたくさん予算をつけて公共事業をやれば、人が増えるということでもあるのです。

                                                       

                                                       民主党時代と今とでは、公共事業関係の労働賃金は40%増えましたが、民主党時代に無駄な公共事業を削減するとやって、労働賃金が安くなりすぎました。中には「40%増えれば、十分に増えているといえるのでは?」と思われる方がおられるかもしれません。ところが昔はもっと高かったのです。

                                                       

                                                       だから過剰に安くなっているから人がほとんど就業しなくなり、建設業就業者数は下落の一途を辿りました。途中で品質確保法という法律ができて、賃金を一生懸命引き上げる環境作りが始まり、ようやく40%程度、全国平均で増えたのでした。

                                                       

                                                       ところがまだまだ伸びが不足しているため、人が集まりません。しっかりと昔くらいに賃金が伸びていくようになれば、人を確実に確保でき、建設業従事者数は増加に転じていくことになるでしょう。もっとも生産年齢人口の減少があるため、少しずつの上昇にとどまるかもしれませんが、その間に技術革新で生産性向上が図られれば、普通に賃金UPの原資が生み出されます。

                                                       

                                                       しかしながら公共事業関係費は、プライマリーバランス黒字化目標があるために、一定程度の水準に抑えられます。そのため、賃金UPの圧力が十分に高くなく、さらなる賃金UPがしにくい環境になっています。

                                                       

                                                       その結果、本当は人がもっと集められるはずなのに賃金が安いから人を集めることができなくなり、結果的にセメント量の消費量が伸び悩んでいるというのが、セメント業界の現状ではないでしょうか?

                                                       

                                                       これはちゃんと予算をつけて公共事業を高く発注すれば、高い賃金で人を集めたり、生産性向上の投資に充てて一人当たりの生産性を向上させるなどすることで、セメント消費量が結果的に増えていくはずです。

                                                       

                                                       要するに建設業界から他業界に流れた人の労働者の流れを取り戻すために、しっかりとした賃金を労働者側に提供できるように公共事業を発注すべきです。そのうえで建設業者も労働者側にちゃんとした賃金を提供しなければならないでしょう。「賃金をいくら上げてもなかなか人が集まらない」というのは、賃金のUP幅が不十分というだけのことでもあります。

                                                       

                                                       またセメント量が伸び悩む理由として、トラックや建設現場にコンクリートを届けるミキサー車の運転手の不足や、自然災害もその理由に挙げられています。

                                                       

                                                       2018年度は確かに西日本集中豪雨や台風21号、24号といった自然災害が相次ぎました。とはいえ、ミキサー車の運転手の不足というのも、昔は大型車のドライバーの賃金が、平均賃金よりも高かったのに、ものすごく安くなっていることが原因といえます。そのため、ミキサー車の運転手の不足というのも、賃金をしっかりと引き上げれば人が集まってくるというそれだけの話です。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「東京五輪の特需を取り込めないセメント業界」と題して論説しました。

                                                       「公共事業が無駄だ!」という言説が蔓延し、デフレで財政出動で公共事業を増やさなければいけないのに、それができずにいる。その結果、東京五輪という公共事業においても、予算を少なくしようと支出削減しようとしており、結果的に名目の需要を削減していることに気付いていないというのが日本の現状です。

                                                       名目の需要が削減されている状況では、賃金を引き上げるのは難しい。法律で賃金を上げようと規制しても、余裕のない企業は倒産してしまいます。

                                                       一番いい対策は、高い値段で発注することです。そうすれば名目の需要が引き上げられ、賃金UPの原資も生まれますし、高い値段の公共事業の数が増えれば、生産性向上のための技術開発投資を誘発することにもつながります。投資=支出=分配で、GDP3面等価の原則により、経済成長につながって税収増にも貢献するのです。

                                                       「公共事業は無駄だ!」という言説がいかに罪深いものか?セメント業界のニュースを見ていますと、改めてそう思った次第です。


                                                      マグニチュード7クラスの発生確率90%とされた宮城県沖地震と鳩山元総理のツイッター

                                                      0

                                                        JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                        JUGEMテーマ:土木工作物

                                                         

                                                         今日は「マグニチュード7クラスの発生確率90%とされた宮城県沖地震と鳩山元総理のツイッター」と題して論説します。

                                                         

                                                        下記は朝日新聞の記事です。

                                                        『朝日新聞 2019/02/26 17:01 宮城県沖、M7級の地震確率は「90%」 30年以内に

                                                         政府の地震調査研究推進本部は26日、青森県東方沖から房総沖にかけての日本海溝沿いで、今後30年以内に地震が発生する確率を公表した。宮城県沖などでマグニチュード(M)7級の地震が発生する確率は90%で、東日本大震災より小規模でも被害が出る恐れのある地震には、引き続き注意が必要としている。

                                                         この海域の評価は、2011年11月以来。今回は、その後の地震活動や地殻変動、過去の津波堆積(たいせき)物の情報を活用。現在の科学的知見の範囲で、発生し得る超巨大地震などを評価し直した。

                                                         東日本大震災のように、岩手県沖南部から茨城県沖まで連動するような超巨大地震(M9級)は、津波堆積物の痕跡から過去約3千年間に5回発生したとして平均発生間隔を推定。直近の発生から8年しか経過していないため、確率はほぼ0%。津波から地震規模を推定する方法で、大きな揺れを伴わずに津波が発生する明治三陸地震(1896年)のような「津波地震」の規模は最大でM9、確率は30%とした。

                                                         一方、M7級の地震は「青森県東方沖及び岩手県沖北部」で90%以上、「宮城県沖」は90%、「茨城県沖」は80%など、広い範囲で高い値になっている。

                                                         「宮城県沖」のうち、震災前に確率が99%とされていた陸の近くで起こる地震は50%とした。この領域は前回は「不明」としたが、地殻変動の観測結果などから、次の地震発生サイクルに入ったと判断した。

                                                         M7級の地震は、過去に観測された津波は高さ数十センチ程度が多い。M9級(10メートル超)や、M8級(数メートル)に比べて小さいが、波打ち際ではさらわれる危険がある。1978年の宮城県沖地震(M7・4)では、ブロック塀の倒壊などで28人が死亡し、安全基準が見直されるきっかけとなった。(後略)』

                                                         

                                                         

                                                         上記記事の通り、政府の地震調査研究推進本部が青森県東方沖から房総沖にかけての日本海溝沿いで、今後30年以内で地震が発生する確率を公表しました。宮城県沖などでマグニチュード7クラスの地震が発生する確率は90%とし、東日本大震災より小規模でも被害が出る恐れのある可能性がある地震に引き続き注意を促しています。

                                                         

                                                         新しい地震予測について、30年以内というのは聞いたことがある人もいるかもしれません。例えば南海トラフ地震と首都直下型地震でいえば、30年以内に発生する確率は70%〜80%といわれています。

                                                         

                                                         このどちらかが発生する確率はもっと高いことでしょう。仮に70%確率の地震が2つあるとして、どちらか一つが発生する確率は91%です。これは2つ発生しない確率が30%×30%=9%となるため、100%−9%=91%と計算します。因みに宮城県沖地震の90%は、2011年にもあったのですが、その時は99%でした。

                                                         

                                                         そう考えるとこの辺で宮城県沖地震が発生しても不思議ではありません。本来は90%超の確率であるところ、東日本大震災がマグニチュード9クラスと巨大だったことから、マグニチュード9クラスが再来することはないかもしれませんが、マグニチュード7クラスの地震の発生確率は90%ということなのでしょう。

                                                         

                                                         地震の発生現象は、数学物理では非線形現象といわれており、規則性はありません。マグニチュード7といっても、7の前半なのか?広範なのか?それによっても違うでしょうし、宮城県沖が北プレートや南プレートと連動してさらに巨大になるのか?記事では読み取れませんが、宮城県沖辺りということしか判明していません。

                                                         

                                                         この地震について、鳩山元総理の発言が物議を醸しました。昨年2018/09/06に発生した北海道地震の震度は7でした。山が崩れて大規模停電が発生し、大変な思いをした人が多かったはずで、41名の方が亡くなりました。

                                                         

                                                         その北海道地震の後、今年2019/02/21に震度6弱の地震がありました。このとき、鳩山元総理が「苫小牧沖で行われている二酸化炭素の地中貯蔵が原因の人災だ!」とツイートしました。

                                                         

                                                         問題のツイートは下記のとおりです。

                                                         

                                                         

                                                         CCSとは、Carbon dioxide Capture and Storage の略称で、工場や発電所等から排出される二酸化炭素(Carbon dioxide)を大. 気放散する前に回収し(Capture)、地下へ貯留(Storage)する技術をいいます。地球温暖化防止のため、工場などで発生したCO2を地下に閉じ込めるわけですが、経産省主導の国家プロジェクトとして実証実験を行っています。

                                                         

                                                         この鳩山元総理のツイートに即座に反応したのは、北海道庁と北海道県警で、鳩山元総理の発言を「流言飛語(デマ)」の事例として公表し、デマの書き込みに対する注意喚起を行いました。

                                                         

                                                         私は鳩山由紀夫氏は大嫌いな政治家の一人であり、日本人を辞めていただきたいレベルで嫌悪感があります。このツイートについても普通に考えて鼻で笑うレベルで「オマエ、何言ってんの?」という話です。

                                                         

                                                         貯蔵場所は1000mで、震源の深さは33舛任△蝓∪簑个砲覆い箸いΔ海箸話把蠅任ないかもしれないが、普通に考えてあり得ないと考えてよいでしょう。

                                                         

                                                         総理経験者が警察のリストに載るというのは、何とも情けない話であり、日本人を辞めて海外に出て行っていただきたいというのが私の気持ちです。

                                                         

                                                         経済産業省の地球環境連係室の担当者は、苫小牧沖では断層の有無を綿密に調査して着手したとし、プロジェクトの安全性を強調しています。

                                                         

                                                         鳩山元総理は自身のツイッターをデマ認定したことについて、北海道警は科学的データを調べもせずに地震とCCS実験は無関係でデマと断定したが、北海道警は北海道民の命を守って欲しいとする反論を、ツイッターで展開したとされています。

                                                         

                                                         東日本大震災でも「地震兵器だ!」などとするデマがありました。東日本大震災が地震兵器使用の可能性も科学的に否定できないとなれば、私自身も宇宙人の回し者かもしれないし、45歳ではなく10,000歳かもしれません。とはいえ、そんなのとはわかっているということにして生きていこうという話であって、科学は全部疑義があり、厚労省の毎月勤労統計の件も隠蔽の意図は無かったかもしれないし、真相はわかりません。

                                                         

                                                         余談と偏見で生きているとしても、常識的な予断と偏見と常識の中で考えて、ダメでしょう!という予断と偏見があり、そこを峻別しながら生きているというのが、人間の普通の生きざまではないでしょうか?

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は「マグニチュード7クラスの発生確率90%とされた宮城県沖地震と鳩山元総理のツイッター」と題して論説しました。


                                                        安倍政権は民主党と同じ「コンクリートから人へ!」内閣です!

                                                        0

                                                          JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                           

                                                           今日は安倍政権が公共事業を増やしていない事実について論説し、建設国債や科学技術国債など4条公債をもっと多く発行すべきであることを改めて主張したいと思います。

                                                           

                                                           安倍政権は民主党政権の「コンクリートから人へ!」から大きく舵を切り、公共事業を拡充させたとする言説がおおく、マスコミ報道もまたそうした論調が多くみられます。

                                                           

                                                           朝日新聞や毎日新聞では、安倍内閣は「公共事業のバラマキ内閣だ!」という類の言説もあります。公共事業も古い自民党時代のように増やしていると思われている方も多いかもしれませんが、実は増やしていません。

                                                           

                                                           下記に2つのグラフを掲載していますが、これらは公債発行額の推移です。補正予算は含まれず、あくまでも当初予算ベースです。

                                                           

                                                          <図 Ц債発行額の推移(2008年〜2017年)>

                                                          (出典:内閣ホームページ掲載資料「平成29年度予算のポイント」から引用)

                                                           

                                                           

                                                          <図◆Ц債発行額の推移(1989年〜2017年)>

                                                          (出典:内閣ホームページ掲載資料「平成29年度予算のポイント」から引用)

                                                           

                                                           

                                                           4条公債とは、公共事業の財源として財政法第4条で認められている公債で、建設国債などが該当します。特例公債は赤字国債です。

                                                           

                                                           バブルが崩壊して以降、税収が減収し、1996年から赤字国債を当初予算から発行し始めました。その後、赤字国債発行額は増えていますが、安倍政権になってからは赤字国債の発行額を当初予算ベースで抑制しています。

                                                           

                                                           では公共事業を増やしているといわれている4条公債はどうでしょうか?

                                                           

                                                           水色の棒グラフが4条公債の推移ですが、ほとんど増やしていません。2009年は麻生太郎政権のときに、リーマンショックが発生したため、国内需要を創出するためにプライマリーバランス黒字化を棚上げにし、4条公債を当初予算で7.6兆円(前年比△2.4兆円)まで増やしました。

                                                           

                                                           この時のプライマリーバランス黒字化の棚上げは、経世済民としては正しい政策なのですが、財務省的には財政規律の棚上げということで許せなかったのでしょう。マスコミらが、100万円のバーで夜飲み歩いているだとか、漢字が読めないなど、麻生太郎の政策とは関係ないところで支持率を下げる報道が相次ぎ、財務省の目論見通り麻生太郎を引きずり降ろそうとして、総選挙で麻生太郎は敗北、民主党政権が誕生しました。

                                                           

                                                           この図,反洵△2つのグラフから読み取れることは下記の通りです。

                                                          ●当初予算ベースではあるものの小泉政権期よりも公共事業費が少ない

                                                          ●4条公債(=建設国債)は1994年の10.5兆円をピークに減少している

                                                          ●安倍政権期では、2013年度が特例公債(=赤字国債)を含め、37.1兆円でピークだが、民主党政権期よりも増やしていない

                                                           

                                                           要は、安倍政権は公共事業を増やしていないのです。

                                                           

                                                           にもかかわらず、朝日新聞や毎日新聞などの公共事業にアレルギーを持つ人、アンチ安倍の人々は、何を根拠に「安倍政権は公共事業のバラマキ内閣だ!」と言っているのでしょうか?私は正直、理解に苦しみます。

                                                           

                                                           国土強靭化で政府支出を増やそうとしたことをもって「バラマキ内閣だ!」というレッテルを貼ったとしても、それは2013年度がピークであるため、2014年度以降は公共事業をほとんど増やしておらず、民主党政権期よりも当初予算ベースでは少ない額になっているのです。

                                                           

                                                           上記グラフには出てこないのですが、2014年までは社会資本特別会計というものがあり、治水や港湾や空港別に予算が付いていたものがあり、それらは社会資本特別会計というカテゴリーで、4000億〜5000億円程度計上されていました。

                                                           

                                                           この社会資本特別会計が統計上、公共事業関係費に繰り入れられて公表されるようになりました。どういうことかというと、特別会計で別会計だったものを一般会計に入るようにしたのです。

                                                           

                                                           一般会計でみれば、数字が4000億円〜5000億円程度増えるため、それで新聞各社は「公共事業が増えた!バラマキだ!」と報じているのでしょう。

                                                           

                                                           民主党政権のときにも、社会資本特別会計は存在していて、同じ基準で民主党政権と安倍政権を比べた場合、むしろ安倍政権の方が公共事業関連費は減っているのです。

                                                           

                                                           図,離哀薀佞播初予算ベース4条公債の平均をみてみましょう。

                                                           

                                                           安倍政権期と民主党政権期の4条公債発行額の平均

                                                           

                                                           2009年7.6兆円(麻生太郎政権)

                                                           2010年6.4兆円(民主党政権)

                                                           2011年6.1兆円(民主党政権)

                                                           2012年5.9兆円(民主党政権)

                                                           2013年5.8兆円(安倍政権)

                                                           2014年6.0兆円(安倍政権)

                                                           2015年6.0兆円(安倍政権)

                                                           2016年6.1兆円(安倍政権)

                                                           2017年6.1兆円(安倍政権)

                                                           

                                                           民主党政権期(2010年〜2012年)の平均:6.1兆円

                                                           安倍政権期(2013年〜2017年)の平均:6.0兆円

                                                           

                                                           どうでしょうか?民主党政権期の方が、安倍政権期よりも0.1兆円多く予算を付けています。もちろんこれは当初予算であり、補正予算で増額することはあるかもしれませんが、デフレ脱却を標榜して国土強靭化を主張するならば、当然当初予算で4条公債がより多く発行されるべきであり、より多くの予算を付けるべきではないでしょうか?

                                                           

                                                           しかも社会資本特別会計で4000億円〜5000億円の下駄を履いていることを考慮すれば、5000億円程度民主党政権期よりも4条公債発行額は少ないこととなり、公共事業を増やしている、ばら撒いているという表現とは程遠いと思うのは私だけでしょうか?

                                                           

                                                           特例公債(=赤字国債)でいえば、東日本大震災が発生した2011年、そして翌年の2012年でみても、大幅に増やしているわけではありません。

                                                           

                                                           鳩山由紀夫内閣のとき、公共事業を大幅に削減し、事業仕分けでも7000億円ほど削減。地方に激震が走って、建設業界のみならず、地域社会にものすごい悪影響が発生し、「コンクリートから人へ!」内閣の典型的な政策とおりましたが、鳩山由紀夫内閣のときよりも増やしていないことが明白です。

                                                           

                                                           もし、安倍政権がデフレ脱却を標榜して、国土強靭化を真に実行に移すのであれば、4条公債を本当に増やしていなければならないでしょう。

                                                           

                                                           4条公債は建設国債でなくても、科学技術国債でも構いません。国際リニアコライダーで4000億円の需要があるのですが、4000億円のお金が惜しいのか?未だ岩手県北上市への招致する意思表示をしておらず、むしろ4000億円が無駄だという主張に屈し、何もしていません。

                                                           

                                                           2019年度こそ当初予算で1兆円公共事業費が増え、鳩山由紀夫内閣を抜けますが、それでも麻生政権より全然少ない水準です。

                                                           

                                                           だから「公共事業を増やしたバラマキ内閣だ!」といわれると、それはウソ偽りであると言わざるを得ません。

                                                           

                                                           この話で極めて重要なのは、「安倍内閣は公共事業を増やした内閣」という印象があると、財務省は絶対に予算を削減する方向で予算を組むということです。

                                                           

                                                           実際は少ないのに「バラマキ内閣だ!」とマスコミを使って情宣して濡れ衣を着せることで、ただでさえ少ない公共事業費を、さらに削減されてしまうでしょう。

                                                           

                                                           そのため、安倍政権は「コンクリートから人へ!」で民主党と同じであるということを言い続けることは、日本国内で公共投資を増やしていく上で絶対に必要であると思うのです。

                                                           

                                                           日本の全国では、道路の老朽化、補修しなければならない橋・トンネル、防波堤防潮堤・砂防ダム建設、国際リニアコライダー、新幹線整備など高速鉄道、高速道路、港湾整備など、公共事業費が予算計上されるのを待っている場所はたくさんあるはずです。

                                                           

                                                           地震が来て崩壊する橋脚、津波や洪水が襲来する地域が山ほどあり、公共事業をやらないと公共事業費のお金以上に大損を被る地域がたくさんありますし、公共事業がないためにダメになっていった地域もたくさんあります。

                                                           

                                                           国益のためにお金を使うことがより一層の富を生むということは事実であり、公共事業を増やせば国は豊かになれるのです。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                           というわけで今日は4条公債を増刷すべく、公共事業の重要性について改めて申し上げました。

                                                           日本は災害大国であるがゆえに、ロシアンルーレットがすべての日本国民に、その銃口が頭に突き付けられている状態です。このロシアンルーレットゲームを一つでも多く潰していかなければなりません。

                                                           それには多くの費用が掛かりますが、マクロ経済的には政府支出増=企業の生産増=従業員の給料増となり、経済成長に資しますのでデフレ脱却の一除ともなるのです。人口が減少しようが日本には需要が無限にあって経済成長も可能であるということもご理解いただけるのではないでしょうか?

                                                           こうした何十年に一度の大災害の需要に対応するのは、民間企業ではなかなか難しく、政府しか対応ができません。2019年度こそ安倍政権には政策転換を図っていただき、政府支出増と国債増刷を実行に移していただきたいものと私は思います。


                                                          グローバルの勘違い

                                                          0

                                                            JUGEMテーマ:グローバル化

                                                            JUGEMテーマ:難民受け入れ

                                                             

                                                             私はどちらかといえば、保守派だと自認します。ところが、保守派でグローバル化を支持する人は多い。そこで今日はグローバル化とは何なのか?を考えたく、「グローバルの勘違い」と題して論説します。

                                                             

                                                             グローバル礼讃の人は、ダイバーシティやら価値観の多様性といったキーワードを好んでよく使いますが、文化や国状や伝統を破壊するのがグローバルの特徴と理解しています。

                                                             

                                                             まず価値観の多様性という考えが先にあり、外国人労働者受入も普通に容認できるということになるものと推察いたします。EUでは価値観の多様性やら文化共生などと称し、受け入れた移民について自国の言語・文化を強制しません。

                                                             

                                                             他国では、その結果、何が発生したか?といえば、大量の無職者が生まれることになります。例えば、メルケル首相が難民を無制限に受け入れると表明したのが、2015年9月です。

                                                             

                                                             ナチスというネガティブな古傷を持つドイツのメルケル首相は、人道の模範国になろうと考える一方、産業界からはドイツ国民よりもより安い労働力が手に入れらるとして後押しし、政府も少子化対策として、難民受入無制限を決めたのでした。

                                                             

                                                             私は、このニュースについて、徹底的にメルケル首相を批判しました。仮にも難民受入無制限をするのであれば、全てドイツ語教育を行うべきです。ドイツ語を覚えない、あるいは文化の強要は好ましくないなどと、文化の多様性を受け入れるべきとした結果何が起きたか?といえば、ドイツ語を話せない難民は就業できなかったのです。

                                                             

                                                             経済評論家の三橋貴明氏によれば、2017年6月のドイツ当局の発表として、ドイツの難民(偽装難民の移民を含む)の75%が長期失業と生活保護になることを認めたとしています。今後数年を経たとしても、4分の1〜3分の1程度しか労働市場に参入できず、残りはドイツ国民の税金にぶら下がって生きていくことになると指摘しています。

                                                             

                                                             さらに連邦労働省の統計では難民の就業者は僅か17%にすぎず、ドイツ国内にいる200万人もの外国人が失業保険を受け取っているとのことです。

                                                             

                                                             こうしたドイツのネガティブな情報は、マスコミはほとんど報道しません。グローバルとは資金力にものを言わせて利益追求する、そのためにはクロスボーダーで税制の抜け道を作り、株主配当を多く配分するという考え方を是とします。

                                                             

                                                             グローバル化を礼讃する人をグローバリストと私は定義しますが、彼らは自国民がどうなるか?投資先の他国の国民生活がどうなるか?は関係ありません。だからトランプ大統領の自国民ファーストと称して推し進めようとする関税引き上げやメキシコ国境の壁創設やらは、当然反対になります。自分たちのビジネス上の利益を失うからです。

                                                             

                                                             安倍政権が改正出入国管理法を制定させ、2019年4月から外国人受入拡大に本格的に乗り出すことになります。

                                                             

                                                             移民の大量受入で勝手に期待する勘違いについて3つ指摘したいと思います。

                                                             

                                                            ●移民街ができることでいろんな国の料理が食べられる

                                                            ●価値が多様化して明るい未来が開けて閉塞感を打開できる

                                                            ●移民が来れば国際化が進む

                                                             

                                                             まず一つ目、移民街ができることでいろんな国の料理を食べられるという声です。

                                                             

                                                             これはまず日本人の給料が伸び悩むから外国に行けないという状況があることを「オカシイ」と思うべきです。またいろんな料理を食べられるといっても、交通機関などのアクセスが悪ければ、お店は継続して営業することができません。何が言いたいかといえば、インフラが充実している大都市圏以外は、他国の料理を食べられるという恩恵を受けられないということです。

                                                             

                                                             そんなことせずともデフレ脱却で日本人の一人当たりのGDPが増大して実質賃金が上昇し、その日本人が海外に出てその地の食を楽しめるようにするべきではないでしょうか?

                                                             

                                                             

                                                             二つ目として、価値が多様化して明るい未来が開けるというような、価値観の多様性で、日本の閉塞感を打開するみたいな声もあります。

                                                             

                                                             そもそも外国人労働者を受け入れるにせよ、外国人観光客を大勢受け入れるにせよ、日本国民の税金を使って作ったインフラが外国人のために使われるというのは、どうなのでしょうか?

                                                             

                                                             私は2018年7月に世田谷区に引っ越しし、現在通勤電車は東急田園都市線です。その前は杉並区に住んでいたのですが、山手線で新宿から渋谷に行くにしても、朝の通勤ラッシュや、土日祝日に山手線に乗る際、大声でしゃべる中国人が大きなスーツケースをもって満員の通勤ラッシュの列車に乗り込んできます。

                                                             

                                                             私はとっさに「この人たちは税金を納めていないのに、なんでこんなラッシュの時間に乗ってくるの?」と思いました。もちろん観光客だから税金を納めないということはありますが、免税店で税金を払わずに日本製品を買い、日本のインフラを使っていくというのが、”オカシイ”と私は直感します。

                                                             

                                                             しかしながら価値観の多様性を認めようとか、寛容になろうとかなると、要は「我慢せよ!」となります。これでは、何ともやりきれないと思います。

                                                             

                                                             三つ目は、移民が来て国際化が進むという声です。

                                                             

                                                             これは移民の出生率が高いため、ミニ中国、ミニベトナムといった地域が日本のあちこちで発生してくることでしょう。これは単なる日本の崩壊です。日本という国家の中に別の国が生まれるということです。

                                                             

                                                             マスコミが高福祉と礼讃するスウェーデンでも移民受入でドイツと同様に困った状況が発生しています。魔女の宅急便でモデルとなった有名なストックホルム中心部は問題ありませんが、郊外のヒューズビーに加え、南部都市のマルメ郊外のローゼンゴードなどでは、住民の9割が移民となり、失業率は平均の2倍超で、若年層の失業率も高い状況にあります。

                                                             

                                                             警察官ですら一人で入ることはできず、消防車は警察の護衛なしでは出動できないという具合に、移民によって乗っ取られてしまっているのです。

                                                             

                                                             このスウェーデンの状況を日本に当てはめた場合、日本の場合は圧倒的に中国人が多い状況です。中国人観光客の流入だけではなく、外国人労働者としても中国人は圧倒しています。

                                                             

                                                             

                                                             

                                                             

                                                             中国人が恐ろしいのは、国防動員法という法律です。日本のマスコミは中国共産党政府を刺激する記事として取り上げないため、ほとんどの人が知らないと思うのですが、「中国国防動員法」という法律があります。

                                                             

                                                             これは2010年7月1日に制定された法律で、中国が有事の際に全国民が祖国を防御し、侵略に抵抗するため、金融機関、陸海空の交通手段、港湾施設、報道・インターネットなど、あらゆる分野を中国共産党政府の統制下に置き、モノ・ヒト資源を徴用できるという法律です。

                                                             

                                                             これは明らかに戦争に備えて国家の権力を強力にすることを保証する法律です。怖いのは国防動員法第31条です。

                                                             

                                                            (出典:国立国会図書館の「中国国防動員法の制定」から引用)

                                                             

                                                             国防動員法第31条によって、日本にいる中国国籍の男性や女性が徴用されるとしたら、戦地に送られるのではなく、兵站などの後方支援や情報収集任務が与えらえる可能性があり、仮に基本企業が雇用している中国人が予備役に徴用された場合でも、企業は給与支給を続ける義務が生じ、しかも社内機密は当局に筒抜けになったとしても阻止する手段はありません。これは第31条の前後の条文をみても、海外在住者を例外とする扱いを取り決める条文が全くありません。

                                                             

                                                             イスラム教やISといったテロリストは「グループ」単位のテロですが、中国人の場合、中国人自体が国家単位のテロ組織に生まれ変わってしまうのです。

                                                             

                                                             このように外国人技能実習生拡大で入国してきた外国人の7割超が中国人となっている状況を鑑みれば、私たち日本人は警戒しなければならないと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

                                                             

                                                             移民街が観光名所になって町が活性化するという声もありますが、これも勘違いであり、横浜や神戸のチャイナタウンは既に日本になじんでおり、いわば歴史が違います。

                                                             

                                                             今後は、そのような横浜中華街どころではなく、邪心を持った中国人街が日本のあちこちにできてしまう可能性も十二分にあるのです。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで今日は「グローバルの勘違い」と題して論説しました。

                                                             

                                                            〜関連記事〜

                                                            男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸


                                                            国土強靭化への緊急対策7兆円について

                                                            0

                                                              JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                              JUGEMテーマ:経済成長

                                                              JUGEMテーマ:土木

                                                              JUGEMテーマ:土木工作物

                                                               

                                                               今日は「国土強靭化への緊急対策7兆円について」と題して論説します。

                                                               

                                                               下記は産経新聞の記事です。

                                                              『産経新聞 2018/12/12 19:54 国土強靱化の緊急対策に7兆円 政府、14日に閣議決定

                                                               安倍晋三首相が策定を指示していた平成32(2020)年度までの3年間で集中的に実施する国土強靱(きょうじん)化のための重要インフラの緊急対策の全容が12日、分かった。総事業費は約7兆円で、河川の氾濫を防ぐための堤防強化や空港の浸水対策など緊急性の高い160項目が対象となる。土砂災害や救助など防災対策に3・6兆円、電力供給やサプライチェーンの確保など生活基盤の整備に3・4兆円を計上する。

                                                               緊急対策は14日開催の国土強靱化推進本部と関係閣僚会議で提示され、政府は同日中に閣議決定する。

                                                               緊急対策は、改定される国土強靱化基本計画に基づき、住宅や交通施設の倒壊による多数の死傷者発生や、被災者支援のルート途絶など計45項目の「起きてはならない最悪の事態」から緊急に取り組むべき20項目に絞った。

                                                               具体的には、7月の西日本豪雨を教訓に、水位が高まった川が支流の流れをせき止める「バックウオーター現象」による被害の防止のため、国や都道府県が管理する全国約120河川の堤防強化を急ぐ。

                                                               9月の台風21号で関西国際空港の滑走路やターミナルビルが浸水し空港機能がまひしたことから空港周辺の護岸のかさ上げを行う。

                                                               「ブラックアウト」(大規模停電)が生じた同月の北海道地震を念頭に、企業などを対象に約55万キロワット分の自家用発電設備や蓄電システムの導入を支援することも明記された。』

                                                               

                                                               上記の通り、政府は防災・減災、国土強靭化に向けた2022年までの3か年緊急対策として、財政投融資を含む事業規模を7兆円程度とする方針とすることとしています。全国120の河川を対象に堤防を強化し、関西国際空港を含む7つの空港で浸水対策も念頭に入れているとも報じられています。

                                                               

                                                               私は7兆円という金額について、経済効果とか副次的にあるだろうということは否定しません。しかしながら、本来は危ない箇所をチェックし、危険と判定できるならば全部やるべき話であって、予算で金額がどうとか、お金のことは後で考えるべきことではないでしょうか?

                                                               

                                                               7兆円にするために積み上げたものではないでしょうし、7兆円以下にするために調整したわけでもないでしょう。今回の緊急点検で調整して7兆円となったと理解すべきですが、果たしてこの7兆円で十分なのか?ということを、むしろ問題視すべきです。

                                                               

                                                               どういうことか?といえば、例えば南海トラフ地震の発生に備えた対策費は、今回の7兆円に入っているのでしょうか?首都直下型地震が発生した場合の対策費は、今回の7兆円に入っているのでしょうか?荒川付近で550个旅濘緡未梁膠が降った場合の災害対策費は今回の7兆円に入っているのでしょうか?

                                                               

                                                               記事によれば、今回は特定の災害に限定されており、今年発生した災害と同じようなバックウォーター現象による被害など、それらを積み上げてチェックして7兆円になっただけであって、全然7兆円では不足しているのでは?と考えられます。

                                                               

                                                               また政府の方針では、重要なインフラだけを点検しているとしていますが、”重要な”ということは、どこかで線引きしている可能性も十分にあります。

                                                               

                                                               例えばB/Cで1.00未満の公共事業は、日本では実施されません。B/Cが1.00に満たない場合、その公共事業は本当にやらなくていいのでしょうか?

                                                               

                                                               同様に”重要な”という線引きをした場合、例えば100個中50個までが重要だとして、51個目は本当にやらなくていいのでしょうか?

                                                               

                                                               何がいいたいかと言えば、7兆円という金額の前に、政府のインフラチェックが十分なのか否か?を問うべきだということです。

                                                               

                                                               日本は自然災害大国であり、今年の大阪北部地震、北海道胆振地震、西日本豪雨、酷暑、台風21号、台風24号で発生した災害の再発防止策は言うまでもありませんが、今日明日、南海トラフ地震、首都直下型地震や高潮・津波といった自然災害が発生する可能性が十分にあり、そうした対策も含めて7兆円で本当に大丈夫なの?という議論がされるべきであると私は思うのです。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで今日は「国土強靭化への緊急対策7兆円について」と題して論説しました。相変わらず公共事業を否定したり、我が国には存在しない財政問題が論じられ、「政府支出増」という風潮が全くありません。

                                                               例えばILC(国際リニアコライダー)など、中国も参加を表明しているにもかかわらず、「カネカネカネ」とお金が大事なのか、岩手県北上市の招致のための5000億の支出決定ですら、躊躇している有様です。

                                                               政府支出増をしない限り、経済成長ができないばかりか、いざという時に国民を守ることもできず、最先端技術への投資を怠ることで、中国などの近隣諸国にも科学技術力で実力差を埋められ、やがては追い越されていく。

                                                               緊縮財政思想や「カネカネカネ」というお金についての間違った発想が、日本を発展途上国化させることに拍車をかけているということを、多くの人々に気付いていただきたいと思うのであります。

                                                               

                                                               

                                                              〜関連記事〜

                                                              最大4兆円の国土強靭化は、真に積み上げられた金額の合計なのか?

                                                              2018年度の第一次補正予算9,400億円をどう見るか?

                                                              第一次補正予算(2018年度)について

                                                              大規模な国債発行で国土強靭化をしよう!

                                                              ”公共事業が無駄だ”と嫌うマスコミが報じない「大阪湾の防潮堤投資の功績」

                                                              冷房が効いた部屋で血眼になって経費削減にまい進する想像力が欠如した緊縮財政主義者!

                                                              国際リニアコライダーについて

                                                              堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                                                              公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                                                              B/Cの在り方を問う!(港湾整備の経済効果)

                                                              お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”


                                                              | 1/3PAGES | >>

                                                              calendar

                                                              S M T W T F S
                                                                12345
                                                              6789101112
                                                              13141516171819
                                                              20212223242526
                                                              27282930   
                                                              << September 2020 >>

                                                              スポンサーリンク

                                                              ブログ村

                                                              ブログランキング・にほんブログ村へ
                                                              にほんブログ村

                                                              selected entries

                                                              recent comment

                                                              • 大阪都構想とは大阪市役所を廃止するのではなく大阪市という政令市を廃止することです!
                                                                Ode (09/19)
                                                              • 政治主導よりも官僚主導・族議員の昭和時代に戻ることが日本を強くする
                                                                Ode (09/15)
                                                              • 京都大学の上久保靖彦教授による新型コロナウイルスの日本人集団免疫獲得説について
                                                                Ode (08/25)
                                                              • 最高益となった41社が巣ごもり需要を取り込んだとするどうでもいい報道と粗利益補償の必要性
                                                                Ode (08/21)
                                                              • よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!
                                                                Ode (08/04)
                                                              • 日本国民の人命よりも”オリンピック開催”と”財政再建”を優先する安倍政権
                                                                棚木随心 (03/16)
                                                              • 地獄と化した武漢の真実が日本に伝わらない理由(日中記者交換協定について)
                                                                アホでもわかるから書く必要はない (02/04)
                                                              • レバノンのベイルートとビブロス遺跡
                                                                棚木随心 (01/22)
                                                              • 四国新幹線の署名活動について
                                                                ・・・ (12/14)
                                                              • サムスン電子について
                                                                あ (10/20)

                                                              profile

                                                              search this site.

                                                              mobile

                                                              qrcode

                                                              powered

                                                              無料ブログ作成サービス JUGEM