トランプ大統領が米国証券取引委員会(SEC)に対して、企業の四半期決算を半期へ変更提案!

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     今日は、トランプ大統領が企業の決算について、現状四半期決算を義務付けているものを、半期へ変更提案したというニュースを取り上げ、日本における株式市場に与える影響や上場企業の決算業務について、私見を述べさせていただきます。

     

     下記はロイター通信の記事です。

     

    『ロイター通信 2018/08/18(土)00:02配信 米大統領、四半期決算の半期への変更提案 SECに調査要請

     [ワシントン/ニューヨーク 17日 ロイター] - トランプ米大統領は17日、 米証券取引委員会(SEC)に対し企業に決算を四半期ごとでなく半期に一度発表することを許容した場合の影響を調査するよう要請したことを明らかにした。米企業幹部との話し合いを経てこうした要請を行ったとした。
     米国では現在、公開企業は3カ月ごとに年4回決算を発表しているが、トランプ大統領の提案では決算発表は年2回に軽減され、欧州連合(EU)、および英国と歩調を合わせることになる。
     トランプ大統領はツイッターで「これにより柔軟性が増し、資金の節約もできる」との考えを示した。そのうえで、多くの財界首脳との協議を経てSECに変更について検討するよう要請したと表明。ある企業幹部は決算発表を半期に一度とすることはビジネス強化に向けた1つの方策となると語ったとした。ただ具体的にどの企業の幹部がこうした見解を示したかについては明らかにしなかった。
     トランプ氏はこのほど、休暇先のニュージャージー州のゴルフクラブに多くの大手企業の幹部を招いている。
     トランプ大統領はその後、記者団に対し「(企業決算発表を)年2回とすることを望んでいるが、どうなるか見たい」と述べ、退任が決まっているペプシコ<PEP.O>のヌーイ最高経営責任者(CEO)からこの件を提起されたと明らかにした。
     これについてヌーイCEOは、ロイター宛ての電子メールで「市場参加者の多くやわれわれビジネス・ラウンドテーブル(財界ロビー)会員は、より長期的な視点に立った企業のあり方について議論を重ねている。わたしの発言にはこうしたより広範な事情が背景としてあるほか、米国と欧州で異なる決算方式の調和を目指そうという意図も含まれている」と述べた。
     四半期ごとの決算発表を廃止するにはSEC委員による採決が必要となり、独立機関であるSECに大統領が変更を命じることはできない。また、SECはトランプ氏が任命したクレイトン委員長の下で規制緩和に向けた措置を取ってきたが、公表された資料によると、四半期決算発表の廃止は現在は議題に挙がっていない。
     SECのクレイトン委員長は午後に入り発表した声明で、決算発表の頻度について検討し続けるとの立場を表明。トランプ大統領は「米企業を巡る主要な検討事項」にあらためて焦点を当てたとした。
     マサチューセッツ工科大(MIT)のスローン・スクール・オブ・マネジメントの上級講師、ロバート・ポーゼン氏は「企業決算の発表が四半期ごとから半期ごとに変更されれば、投資家はタイムリーな情報を得ることができなくなり、インサイダー取引が行なわれる恐れが著しく高まる」と指摘。企業が短期的に市場に監査されることを避けたいなら、次四半期の業績見通し公表をやめることで解決できるとの考えを示した。
     また、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏とJPモルガン<JPM.N>のダイモンCEOは今年6月、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙への寄稿で、採用、投資、研究・開発に向けた支出が抑制されているため、四半期ごとのガイダンス公表をやめるよう呼び掛けた。ただ四半期決算発表の廃止は提案していない。

     

     

     上記記事の通り、トランプ大統領が、企業に義務付けている四半期決算について、半期決算への変更を提案したというニュースです。このニュースは米国のニュースではありますが、日本の上場企業の決算開示ルールについても影響が出るかもしれません。

     

     米国における四半期開示の状況は下表のとおりです。

    (出典:金融庁の「金融審議会金融分科会第一部会」の資料の「諸外国における四半期開示の状況」から抜粋)

     

     

     上表の通り、米国の四半期開示の状況は1934年から開始され、現在の四半期報告書制度は1970年から導入されていました。

     一方で、日本では遅れて2000年代に入ってから整備され、日本の企業の決算開示ルールについては、次のような流れで今日に至っています。

     

    <2003年4月:証券取引所が上場企業に四半期開示を義務付け>

    四半期業績の概況として、売上高の開示を義務付ける

     

    <2004年4月:証券取引所が四半期開示の拡充>

    四半期財務・業績の概況として、連結決算ベース(連結財務諸表を作成していない場合は個別決算ベース)の「売上高」「営業利益」「経常利益」「四半期(当期)純利益、純資産」及び「株主資本の額」のほか、要約された「貸借対照表」「損益計算書」を開示することを義務付ける

     

    <2009年11月:金融商品取引法上の制度として義務付け>

    金融商品取引法上の制度として、上場企業などを対象に「四半期報告書制度」の導入する

     

     

     上記の流れで注視すべきは2009年11月の金融商品取引法上の制度としての義務付けです。もともと2003年4月から始まった四半期開示義務は、証券取引所の自主ルールという位置づけであり、いいかえれば法律(有価証券取引法、金融商品取引法などの法律)によってオーソライズされたものではありませんでした。

     

     そのため、2003年4月以降の開示義務付けが始まったものの、仮に開示情報に虚偽記載があっても、証券取引法などの法律に基づくものではないため、罰則の対象になりませんでした。結果、投資家が虚偽記載された情報を信じて株式を買って損害を被ったとしても、証券取引法に基づく民事責任を求めることはできなかったのです。

     

     法律にお詳しい方であれば、民法の不法行為責任709条で損害賠償請求ができるのでは?とお思いの方もおられるかと思います。とはいえ、一般的な話でいえば、民法の不法行為責任709条で、投資家が経営者に虚偽記載の過失責任を問うのを立証することは、極めて難しいということも想像できるでしょう。

     

     そのため、投資家保護という観点から、四半期決算の開示ルールについて金融商品取引法上の制度とすれば罰則の対象にできるということで、2009年11月から制度改定したのです。

     

     記事では、米国の著名投資家のウォーレン・バフェットらが、採用、投資、研究開発の支出が抑制されるので、四半期ガイダンス公表をやめるよう呼びかけたが、廃止までは提案していないとしてトランプ大統領の提案に対して、完全に賛同したわけではないとしています。

     

     私はウォーレン・バフェットの四半期ガイダンス公表の中止については賛成ですし、トランプ大統領の提案の通りさらに踏み込んで半期決算に変更するというのは、大賛成の立場です。

     

     ネガティブな意見として、もし四半期決算を半期決算に変更されると、企業の負担が減る一方で、投資家にとっては年4回決算状況の把握できたのが年2回となる点の悪影響を指摘する意見もあります。

     

     しかしながら、私は、企業の負担で将来のためにねん出すべき投資・研究開発費が、決算業務で費消される、もしくは十分な投資・研究開発費が費やせないというのであれば、トランプ大統領の提案は最適解であると考えます。

     

     企業の負担もさることながら、株式市場も年4回の決算で株価が右往左往することによるボラティリティ(=価格変動)も抑制できる効果があると思います。

     

     株価のボラティリティ抑制効果は横に置き、投資・研究開発費が十分に捻出できるということは、GDP拡大に寄与します。

     

     GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

     ※純輸出=輸出−輸入

     

     ウォーレン・バフェットが指摘する投資・研究開発費の捻出抑制が、半期決算によって払しょくされるならば、上記式の設備投資が増えやすくなり、GDPが拡大しやすくなるということになります。GDP3面等価の原則により、設備投資が増えれば、投資(=消費)=生産=所得 ですので、米国国民の所得が増えるということになるわけです。

     

     つまり四半期決算を半期決算に変えることで、米国経済は、より力強く経済成長できるというわけです。

     

     もし、日本も半期決算になれば同じ経済効果が期待できるでしょう。

     

     

     

     というわけで、今日はロイター通信の「トランプ大統領が米国証券取引委員会(SEC)に対して、企業の四半期決算を半期へ変更提案!」を取り上げて論説しました。

     米国は言うまでもなく日本のマスコミにも不人気なトランプ大統領ですが、1兆ドル(≒110兆円)のインフラ投資、NAFTA見直しによる関税強化、他国との関税の見直しなど、米国民ファーストを着実に実行に移しています。

     また金融危機の引き金になりかねない銀証ファイアーウォール撤廃を見直すためのグラス・スティーガル法の復活なども注目すべき経済政策です。

     上述の政策は、いずれも米国経済を強化し、米国国民の所得を増やし、国力強化につながる政策ばかりであり、日本もトランプ大統領の政策を見習うべきであると思います。


    トランプ大統領がアマゾン・ドットコムを攻撃!

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       今年になってから、ビットコインの急落、NEM流出事件、米中貿易紛争など、いろんな理由で株価が不安定になっています。直近では、米国株式市場でナスダック相場の下落が日米株式相場に影響し、弱い相場となっています。

       フェイスブックの顧客情報漏洩事件、ウーバーの自動運転車事故、テスラの電気自動車リコール問題などが重なったところで、トランプ大統領がアマゾン批判を続けるということで、ナスダック相場に影響を与えています。

       今日は、トランプ大統領がアマゾン・ドットコムを攻撃している理由・背景について、意見したいと思います。

       

       下記はロイター通信の記事です。

      『ロイター通信 2018/04/05

      [大統領専用機 5日 ロイター] - トランプ米大統領は5日、ネット通販大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>を巡り真剣に政策を検討する考えを示した。大統領は、同社が米郵政公社(USPS)に非常に安い料金で商品を配送させているうえに、税金を十分に支払っていないとして、同社への攻撃を繰り返している。
      トランプ氏は大統領専用機上で記者団に対し、アマゾンは公平な環境で事業を行っていないと述べた。
      同社を巡り政策の見直しを望むかとの質問に対しては「非常に真剣に検討する」と答えた。
      大統領はこれより先、アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が所有する米紙ワシントン・ポストはアマゾンの「親玉ロビイスト」との批判をツイッターに投稿した。
      連日のようにアマゾン攻撃を続けているトランプ大統領だが、この日は攻撃の矛先をワシントン・ポストに向け、「アマゾンの『親玉ロビイスト』であるフェイク(偽)ニュースのワシントン・ポストは、また(多くの)でっち上げ見出しを立てている」とつぶやいた。
      アマゾンとワシントン・ポストからコメントは得られていない。
      アマゾンの株価は2.9%高で取引を終えたが、政策検討に関する大統領のコメントを受けて引け後の時間外取引でやや下落した。(後略)』

       

       

       本件は、上記のロイター通信の記事に記載の通り、トランプ大統領はアマゾン社が郵政公社に非常に安い料金で配送させているうえに、税金を十分に払っていないと指摘しています。

       

       

       

      1.日本における運送業界の規制緩和の流れと3PLの台頭

       

       「アマゾン社が郵政公社に非常に安い料金で配送」という件は、「アマゾン社がヤマト運輸に非常に安い料金で配送」という日本国内で起きた問題とも似ています。日本ではヤマト運輸(証券コード:9064)がアマゾンの仕事を断り、代わりに丸和運輸機関(証券コード:9090)という会社が受注したというニュースがありました。その後、ヤマト運輸の値上げをアマゾンが飲む形で、ヤマト運輸はアマゾンと取引を続けています。

       

       両社について四季報で企業概要を見てみましょう。

       

      <ヤマト・ホールディングス(証券コード:9064)の会社概要>

       

      <丸和運輸機関(証券コード:9090)の会社概要>

       

       

       上記の通り、ヤマト運輸と丸和運輸機関は、いずれも東証1部上場の会社ですが、陸運業界のリーディングカンパニーであるヤマト運輸、新興企業で3PLを武器に売り上げを伸ばしてきた丸和運輸機関という2社ですが、特に丸和運輸機関は、3PLという運送委託をメインにやってきた会社です。

       

       平均年収をみますと、ヤマト運輸が866万円に対して、丸和運輸機関は460万円となっています。従業員の年齢分布などをみないと一概に言えませんが、この2社でこれだけの年収差があります。 

       

       丸和運輸機関が得意とする3PLは、サードパーティーロジスティクスの略称で、端的にいえば、自社で極力運搬車両を保有せず、ドライバーを保有せず、運送委託契約で下請けの運送会社に委託するというビジネスモデルです。

       

       ところで、運送業界の規制緩和の流れについて簡単に触れますと、下記が時系列の流れです。

       

      ●1990年12月

       参入規制が「免許制」から「届出制」に緩和

       運賃も届出制に規制緩和

       

      ●1996年4月

       最低車両台数基準の引き下げ

       営業区域の拡大

       

      ●2003年4月

       営業区域制の廃止

       運賃・料金のさらなる緩和(原価計算書などの添付廃止)

       運賃事後届出制

       

       運送業界は1990年に規制緩和が始まり、運賃・料金事前届出制や営業区域規制が廃止されました。運賃を事前に届け出なくても自由に設定できるという規制の緩和は、運送料金の価格は下がりました。しかしながら運賃は上昇を続けます。理由はバブルの余波で実需が十分にあったために、価格下落が所得縮小に直接結びつかなかったのです。

       

       そこに1997年に財政構造改革法が制定され、1998年に消費増税3%→5%が実施され、日本はデフレに突入していきます。本来ならば、デフレ突入後に規制を強化すべきだったのですが、規制緩和をやりっぱなしにするどころか、2003年にさらなる規制緩和をします。

       

       名目需要と実質需要の両方が十分にあればいいのですが、規制緩和の影響で名目需要は伸び悩み、仕事の数は増えますが価格は下落するという状況が続きました。これが長期にわたって継続した結果、多くの運送事業者が、仕事の数があっても、働けども働けども運賃が安くて稼げないというブラック企業化してしまっているのです。

       

       

       

       

      2.3PLの問題点

       

       大手運送事業者が車両運搬具、ドライバーを抱える中、3PLというビジネスモデルが流行し、車両運搬具、ドライバーを抱えないようになりました。車両運搬具、ドライバーを抱えない代わりに、下請けの運送業者にしわ寄せが来ます。6次下請けくらいにまでなりますと、個人事業主だったりします。この個人事業主は、仕事があれば運転の仕事に従事するということで、生活が不安定になります。

       

       その上、労働者としての保護もされず、厳しい環境で仕事に従事することが多いうえ、1次下請け、2次下請け・・・と利益が中抜きされるため、利益も少なくなりがちです。

       

       このように、アマゾン・ドットコムに限らず、大手スーパーやドラッグストアも含め、バイイングパワーが強すぎて、運送事業者にとっては、泣く泣く仕事を安値で引き受けざるを得なくなっていきました。

       

       こうした安値で運送サービスの仕事を引き受けるというデフレ環境であっても、辛うじて3PL事業者らは利益が出しやすいかもしれません。何しろ、仕事があるかないか不明な状況で、車両運搬具、正社員ドライバーを抱えないので、3PL事業者は利益を確保しやすい。

       

       一方で3PLの下請け中小零細運送業者は悲惨の一言と言っていいでしょう。ある意味、3PLというビジネスモデルは、デフレ放置に加え、運送業界における一連の規制緩和による産物であるともいえます。

       

       デフレ化の中での安値受注競争でも、資金力のある3PL事業者は生き抜きますが、その下請けの業者にしわ寄せが行き、体力消耗戦となっていくことになります。

       

       安値受注が続いても、高齢化でネット販売の仕事は増えていくため、仕事はあれど、競争で安く引き受けるというのが、運送業界のトレンドでした。

       

       そのトレンドを転換させたのが、ヤマト運輸です。ヤマト運輸がアマゾン・ドットコム業務からの撤退表明です。ヤマト運輸としては、「割に合わない仕事はやりません!値上げを飲んでください!」ということです。

       

       

       

      3.納税を回避してきたアマゾン・ドットコムが追従課税を受ける!

       

       話をアマゾン・ドットコムに戻しますが、アマゾン・ドットコムは、つい最近まで日本で法人税を払っておりませんでした。脱税とみるか、税法の解釈についての相違とみるか、きわどいのですが、日本では、Amazonジャパン(株)が販売業務を行い、Amazonジャパン・ロジスティクス(株)が物流業務を行っておりまして、親会社のアマゾン・ドットコムは、この2社に手数料を払い、担当業務以外の主要機能は米国に集中させているのです。

       

       Amazonジャパン(株)にせよ、Amazonジャパン・ロジスティクス(株)にせよ、販売業務を行っていないということで、子会社機能がある会社ではないということで、恒久的施設ではないからとの理由で、日本で売り上げた収益を米国の本国で計上していました。即ち日本には法人税を納めていませんでした。

       

       結果、日本の子会社の利益は大半が米国に持っていかれて、日本の会社には利益がほとんど残りません。結果、法人税もかかりません。

       

       恒久的施設ではないという言い分は、そもそも合理性があるのでしょうか?

       

       千葉県市川市に、「アマゾン市川FC(フルフィルメントセンター)」という巨大な施設があります。施設の概要は下記の通り。

       

      名称:アマゾン市川FC(フルフィルメントセンター)

      所在地:千葉県市川市塩浜

      延べ床面積:18,800坪(62,300屐

      稼働日:2005年11月1日

      供給エリア:国内外

       

       18,800坪もある物流センターが恒久的施設ではないという主張は、果たしてどうなのか。仕入れた商品が置かれ、米国関連会社のPCや機器類が、上記物流センター内で持ち込まれて使用され、物流センター内の配置換えは、米国本社の許可が必要だったとされています。

       

       その上、物流センターと同じ場所に置く、Amazonジャパン・ロジスティクス(株)の職員が米国側から指示をメールで受け、物流業務以外の委託されていない業務の一部を担っていたとされています。

       

       そのため、国税庁は、物流センターは恒久的施設であると主張し、追徴課税するに至ったのです。そして、2016年4月にアマゾン・ドットコムは、日本に法人の実体があることを認めました。

       

       これにより、アマゾン・ドットコムの法人税についての主張が通用しなくなり、日本以外にもEUなどで追徴課税の動きが出るようになりました。

       

       

       

       というわけで、今日はアマゾン・ドットコムを取り上げ、トランプ大統領が批判している旨の報道を紹介しました。私もかつてAmazonを使っていましたが、今は使っていません。日本国内の産業にダメージを与え、供給力を毀損することに手を貸すことになり、国益を損ねると考えるからです。

       トランプ大統領は、米国屈指の不動産王であり、商業用不動産オーナーに支持者が多いとされています。アマゾンが事業拡大すればするほど、店舗型小売店が廃業を強いられ、商業用不動産のテナントが激減したとのこと。また玩具店の大手、トイザラスが2017年10月1日に米国連邦破産法第11条を申請して、経営破たんしています。それは、アマゾンをはじめとするネット産業が原因と言われています。

       こうしてみますと、一見アマゾンは日本でも雇用を作っているように思えますが、他方で地方のリアル店舗を経営している小売店は苦境に立たされてしまいます。トランプ大統領は、この事象を「アマゾンが生み出す雇用よりも、アマゾンによって失った雇用数の方が多い!」と問題視していますが、これが真実だとすれば、国益を損ねるデフレ促進企業であり、米国の経済をデフレ化させるという点で問題があると言わざるを得ないと思うのです。


      トランプ大統領の関税強化とEUの報復措置

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         トランプ大統領の関税強化について論説したいと思います。

         

        『毎日新聞

        【ロンドン三沢耕平、ブリュッセル八田浩輔】トランプ米大統領が「安全保障上の脅威」を理由に鉄鋼製品などの輸入制限を表明したのを受け、欧州連合(EU)が報復措置の準備を急いでいる。ハーレーダビッドソンやリーバイスなど米国を象徴する製品に高関税を検討。7日には改めて報復姿勢を鮮明にし、世界の2大経済圏による「貿易戦争」に発展する可能性が一段と強まってきた。

         「バイクを売ることができなくなってしまうのか」。ロンドン中心部のオートバイショップ。ハーレーを販売する男性店員(38)が困惑した様子で語った。報復関税の「標的」とされたハーレーは「販売や供給網、顧客に重大な影響を及ぼす」との声明を発表。リーバイスも声明で「我々は自由貿易を支持している」と表明した。

         EUは総額28億ユーロ(約3700億円)に上る米製品に関税をかけるよう検討中。マルムストローム欧州委員(通商担当)は7日、鉄鋼、工業品、農産品の3分野を柱に米製品に高関税を課す方針を示した。

         英BBCによると、EUはオートバイやジーンズ、靴、化粧品、バーボンなど計100点近い対象品目をリストアップ。28億ユーロのうち食料品や消費者向けの製品が約20億ユーロ(約2600億円)を占める。米与党・共和党が地盤とする地域の名産品を標的にすることで、トランプ氏の「自国第一」主義に徹底抗戦する意思を明確にする。さらに米国の輸入制限で欧州への輸入品が急増する事態を防ぐため、緊急輸入制限(セーフガード)の発動や、世界貿易機関(WTO)への提訴も準備している。

         トランプ氏は「貿易赤字に苦しむ国にとって貿易戦争は良いものだ。EUが報復に来るなら欧州車に関税を課す」と対決姿勢をにじませ、独BMWや独フォルクスワーゲン(VW)などの関税を引き上げる可能性を示唆。これに対し、トゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)は7日の記者会見で、「貿易戦争は悪いもので、容易に(双方が)負ける」と反論。「必要となれば相応の対応を取る」と明言し、米製品への報復課税に出る姿勢を改めて示した。

         トランプ氏が輸入制限を打ち出した背景には、中国による鉄鋼の過剰供給問題があるが、欧州も早くから同じ問題意識を持っていた。昨年5月にイタリアで開いた主要7カ国(G7)首脳会議や7月にドイツで開いた主要20カ国・地域(G20)首脳会議では、首脳宣言で「問題解消に向けた協力関係の強化」を明記している。このためマルムストローム氏は「貿易戦争に勝者はいない」とも指摘し、対立回避を模索する姿勢も示した。欧州鉄鋼協会のエッゲルト会長も地元メディアのインタビューに「我々(米国と欧州)は協力する必要がある」と述べた。』

         

         

         米国のトランプ大統領が安全保障上の脅威を理由に、鉄鋼製品など輸入制限を表明したのを受け、EUが報復措置の準備を急いでいるというニュースです。

         

         EUがアメリカの象徴であるハーレーダビットソン(バイク)、リーバイス(ジーンズ)などの製品に高い関税をかけることを検討し、2018/3/7(水)には改めて報復姿勢を鮮明にし、世界2大経済圏による貿易戦争に発展する可能性が一段を強まってきたと報じています。

         

         EUとしては、総額およそ3700億円にのぼる米国製品に関税をかけることを検討し、オートバイ、ジーンズ、靴、化粧品、バーボンなど、100点近い対象項目をリストアップしているとのこと。総額3700億円のうち食料品や消費者向けの製品が2600億円を占めるとも報じています。

         

         EUが米国の有名な製品を標的にすることで、トランプ大統領の米国民ファーストに徹底抗戦する意思を明確にしているわけですが、みなさんは、このニュースを聞いてどう思われるでしょうか?

         

         よくある論説としては、グローバリゼーションは、今や後戻りができない趨勢で、情報通信技術の発達により、企業の生産ネットワークは国境を越えて拡大する傾向であり、その現実に背を向けることは現実的ではなく、国境の壁を高くしても経済は悪くなると思っていませんでしょうか?

         

         あるいは、海外の安い製品が豊かな消費生活を支えている現実があって、輸入を制限すれば打撃を受けるのは貧困層の家計ではないか?などなど。

         

         こうした論説を正しいと思われる方からすれば、イギリスのメイ首相のEU離脱、トランプ大統領の関税強化といった政策は、全く理解できず、竹中平蔵氏が表現するように「危険なポピュリズム」「過激なナショナリズム」などと表現するでしょう。

         

         私は米国トランプ大統領の関税強化、EUの報復関税、いずれも完全に普通の話で、双方がとった行動は評価してよいことだと思っています。なぜならば、自由貿易化というのが第二次大戦後、ほぼ一貫して不可逆的に進んできて、そのトレンドの下、関税はどんどん下がってきました。

         

         1947年10月 GATT発足

         1948年 GATT発効

         1964年 ケネディ・ラウンド

         1973年 東京ラウンド

         1993年 ウルグアイラウンド

         1995年 WTO(World Trade Organaization)発足

         

         たとえ国内産業が犠牲になっても自由貿易が正しいということで、関税引き下げの通商政策が行われ続けました。そこで犠牲になった産業を担う人々らは、自己責任や時代の流れなどと片づけられ、貧困層に陥ったとしても、努力不足などといわれて、自由貿易を遵守することが正しいというのが趨勢でした。

         

         国家としては、当然ながら自由貿易と国内産業の保護育成(保護主義)というのは、バランスを取ってしかるべきです。自由貿易がすべて正しいということはありませんし、保護主義がすべて正しいということでもない。国家として、国民の幸福を願うのであれば、自由貿易と保護主義のバランスが取れたポジションがどこか?模索していくというのがあるべき姿だと思うのです。

         

         今までは自由貿易一本やりで、グローバリズムが称賛され、推進されてきましたが、ここにきて行き過ぎたグローバリズムへの反動として、イギリスのEU離脱やら、トランプ大統領の登場という事象が発生していると考えられるのです。

         

         自由貿易が完全に進んで、「保護なんてする必要ないんじゃない?」「保護なんてなくてもいいのでは?」ということで、グローバリズムが推し進められると、世界中で自国の産業が衰退していきます。自由貿易が過剰に行き過ぎると、理論的に必然性として確実に世界の生産性は低下していくのです。

         

         だから何かのタイミングで関税を引き上げるという局面があったり、関税を撤廃していくという局面があったり、保護主義と自由主義が上下してある種の均衡を取っていくというのは適切であるといえます。

         

        「保護主義は”がんじがらめ”だからダメ、自由化が正しい」というイデオロギーが強く、そういう状況で自由化が進んできてしまったという現実があるため、トランプ大統領の関税引き上げや、EUの報復関税というのは、極めて健全な状況といえます。

         

         今回のEUの措置は、元をただせば、米国のトランプ大統領が安全保障上の問題だとして、鉄鋼製品、アルミニウム製品に対して25%とか10%の関税を課すことに対する報復措置です。

         

         一方のトランプ大統領は、貿易赤字に苦しむ国家としては貿易戦争は悪くないとメッセージを発した通り、自国の国内産業育成、国力強化、実質賃金UPに繋がっていくことで、米国の経済成長を強力に後押ししていくことになるでしょう。

         

         経済政策の司令塔を務めてきたコーン氏の辞任が発表され、米国株式市場が不安定になっていますが、コーン氏は今回のトランプ大統領の鉄鋼製品に高い関税を課すことに反対したそうです。意見が合わないので辞めますということで辞任劇につながった模様。

         

         トランプ大統領の保護主義志向を抑える歯止め役のコーン氏が去ってしまったということで、株価が不安定になって、輸入制限に突き進む可能性も高まったということなのですが、米国の企業業績は時間の経過とともにトランプ大統領の政策効果が現れ、地に足が着いた成長の結果が出てくるでしょう。そうして時間の経過とともに米国株式市場は次第に安定化していくものと思われます。

         

         トランプ大統領の米国民ファーストの公約を考えれば、EU製品に高関税をかけるのは必然的な政策であり、防衛と輸入制限を合わせて考えるというのも米国の国益を考えれば当たり前の話です。

         

         

         というわけで、今日はトランプ大統領のEU製品への関税引き上げに対抗して、EUが報復関税をかける意向であるニュースをご紹介し、私見を述べさせていただきました。こうしたニュースをみますと、行き過ぎたグローバリズムが修正されつつあると思いまして、これはイイことだと思います。自国で需要を創出することで、戦争などしなくても経済的に豊かになれるからです。

         必要なのは国民の幸福、人類の幸福であり、自由がすべて正しいというイデオロギー染みた論説は不要です。適切な自由と保護のバランスこそ、いま世界に求められているのではないか?と私は思っております。


        トランプ大統領、バーニーサンダース氏らの台頭(兵士として戦場で戦う大学を出た高学歴なアメリカの若者たち!)

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           今日は「共和党のトランプ大統領と、民主党のバーニーサンダース氏らの台頭」と題し、意見します。

           

           皆さんは、アメリカで大学を出た高学歴な若い人たちが、兵士となって戦場に駆り出されているということをご存知でしょうか?米国国内で発生した同時多発テロが発生した2002年9月11日の翌年、2003年にブッシュ大統領は、イラク戦争を仕掛けます。そのイラク戦争では、そうした若い人たちが戦場に向かっていました。

           

           なぜ時間をかけて勉強をして頑張った若い人々が戦場に駆り出される状態になったのでしょうか?

           

           実は大学に通うのに背負った莫大な借金が原因です。米国では学費ローンの総額が2016年度の数値で130兆円前後にまで膨らんでいます。「米国経済は何かが間違っている!」と、JPモルガン・チェースの社長が株主への書簡で指摘し、米国経済に潜む問題点として巨額な「学生ローン」について触れています。

           

           日本も米国も変わらないと思われるのが、人々がなぜ大学に入学するのか?それは将来的な高収入の職に就くことへの期待です。ところが、米国では、そのために学生ローンで借入をしてでも大学に進学するのです。

           

           その米国では、私大生の75%が平均400万円もの学生ローンを抱え、2000万円以上の人も41万円を超えるとされ、米国の成人人口のうち4人に1人もの人々が学生ローンを抱えているといわれています。

           

           この学生ローンは他の借入金と異なり、大半は連邦政府から資金が拠出されます。厄介なのは自己破産宣言しても返済義務が消滅しないということです。

           

           例えば、ハーバード大学を卒業するとなれば、3000万円ほど必要になるといわれているのですが、これだけの額を一般庶民が払うことが果たして可能なのでしょうか?

           

           一人当たりGDPでいえば、日本は約4万5000千ドル前後であるのに対して、米国は約4万7000千ドル〜4万8000千ドルです。一人当たりGDPでみた場合で2倍の差はついていませんが、日本で大学で1500万も学費が必要になるとすれば、慶応大学や順天堂大学や慈恵医科大学などが6年間の在学で2000万円程度といわれるくらいです。 

           

           日本では奨学金制度というのがありますが、米国でも奨学金制度があります。とはいえ、奨学金を借りてなんとかハーバード大学を卒業したとして、卒業後に残っているのは多額の借金返済が待ち受けます。返済額には利子も含まれ、3000万円がさらに膨れ上がるのです。

           

           就職して借金返済生活を送ろうとしても、働ける年代で実際に働いている人の割合を示す労働参加率は、トランプ政権誕生前の2015年12月時点で62.6%と歴史的に低いレベルでした。さらにその時点での若年層失業率は14%と高く、日本が4.8%程度であることと比べて、大変な状況であったことがわかるかと思います。

           

           そんな労働市場では、大学を卒業した学生にとって、条件の良い職が簡単に見つかるとは限らず、結果借金が返済できないということになります。利子を支払うこともできません。自己破産するしかないか?と思いきや、連邦政府の資金から拠出された資金は免除されません。

           

           こうした将来を憂いて絶望の淵に立たされた若者に、「借金をちゃんと返済する方法がありますよ!軍隊に入りましょう!」と米国政府が声を掛けるのです。こうして奨学金の返済不能になった米国の若者たちが、続々と軍隊に入っています。

           

           このように、米国では教育の場ですら、ビジネスとして庶民から搾取する仕組みが出来上がっています。グローバリズムに侵された米国では、あらゆるものがビジネスに形を変え、一部の既得権益層が利益を得ているのが実態です。

           

           教育だけではありません。食品もそう。米国では庶民が日常的に口にする食料品も、モンサントの遺伝子組み換え作物と、そうでない作物とを選ぶ権利すらありません。

           

           モンサントといえば米国では大企業。そうした大企業が政治献金を献上して、法律を自分たちの都合の良いように、利益が出やすいように変えていく、それが米国では当たり前となっていました。

           

           何しろ政治が金融ウォール街や大企業に完全に握られてしまい、健全な民主主義とはいえないような状況になってしまったのです。2009年にノーベル平和賞を受賞したバラク・オバマ大統領は、米国初の黒人大統領としてもてはやされていましたが、そのオバマ大統領でさえ、スーパーPAC(Politikal Action Committee=政治資金管理団体)から献金をもらっていました。

           

           なぜ米国にスーパーPACという制度があるかといえば、企業や団体などが直接政治献金を行うことは禁止されており、米国の政治家は、政治献金の受け皿となるPACを設立して資金を集めるのです。そのスーパーPACは、大金持ちの大企業経営者らが出資し、献金しつつ候補者の選挙を手伝い、政策に自らの意思を反映させていきます。

           

           ある意味で民主主義といえば民主主義なのですが、米国の国益を損ねても構わず自社の利益追求だけを考える大企業らが、スーパーPACを設立して、選挙で候補者を支援して当選し、自社の利益追求となるような政策を遂行していくとすれば、どうなるか?

           

           間違いなく保護主義は疎まれて、グローバリズムが推進されていくことになるでしょう。事実上、スーパーPACへの政治献金は無制限であるため、カネの力で投資家や大企業が政治を動かし、多くの米国国民が貧困化していくことになるのです。

           

           結果、医療ビジネス、奨学金ビジネス、教育ビジネスとなって、白人階級のドラッグによる死亡や自殺が米国全体の死亡率を押し上げるに至りました。

           

           その閉塞感という状況の中で、台頭してきたのが、共和党のドナルド・トランプ、民主党のバーニー・サンダースです。

           

           前回トランプ大統領が誕生した米国大統領選挙の候補者といえば、上述2人に加え、クリントンやルビオという有力候補者がいました。例えば、クリントンを支持していたスーパーPACは、米国の有名投資家のジョージ・ソロス氏らが700万ドル(日本円で約7億3500万)を献上されています。ルビオを指示していたスーパーPACは、テキサス州を中心にシェールガス開発で富を得た一族も1500万ドル(約15億7000万円)を献上しています。

           

           ところが、バーニー・サンダース氏は「ビリオネア階級による選挙の買収」と痛烈に批判し、ドナルド・トランプは、「スーパーPACは腐敗の象徴」として、自己資金のみで選挙を運営すると豪語して大統領選挙を戦っていたのです。

           

           当時のロイター通信の記事をご紹介します。

          『ロイター通信 2016年10月21日(金)18時29分 トランプ、大富豪のはずなのに選挙資金の少ない大統領選候補者

           米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は、近年の大統領選で最も選挙資金が少ない候補となる可能性がある。ライバルの民主党ヒラリー・クリントン候補を支えるスタッフや広告に対抗するだけの資金がないまま、選挙戦の最終盤に突入した。

           11月8日の投票日まで3週間を切り、選挙戦の流れを変えるような大規模な作戦を放つために必要な多額の資金を集めるには、あまりに遅すぎる。9月末までに、トランプ氏が集めた資金は計1億6300万ドルで、クリントン氏の4億4900万ドルからは程遠い。

           ニューヨークの不動産開発業者で、自分の富を誇りにするトランプ氏は、選挙活動に数百万ドルの自己資金を投入すると明言。集めた1億6300万ドルに加え、予備選で4750万ドル、その後860万ドルの自己資金を費やした。

           トランプ氏の資金不足は、選挙活動中の一連の問題から富裕層が資金提供を渋っているのが原因。また、トランプ氏が資金調達活動や、大口の資金提供者への呼びかけに積極的でないことも反映している。

          選挙活動で最も出費の多いカテゴリーは、スタッフの人件費とテレビコマーシャルだ。

           人件費にトランプ氏は500万ドル、クリントン氏は3800万ドルを費やした。

           トランプ氏は9月、168人のスタッフを雇い、7月の82人から倍増させたほか、コンサルタントや臨時スタッフに500万ドルを支払った。クリントン氏の9月のスタッフ数は815人だった。

           広告への出費は、トランプ氏が4870万ドルで、クリントン氏が2億0400万ドル。豊富な資金力から、クリントン陣営は激戦州に資金を追加で投入。今週初め、200万ドルをアリゾナ州で費やすことを明らかにした。

           9月末までの総計では、トランプ氏は約1億9000万ドル、クリントン氏は4億0100万ドルを費やした。』

           

           

           トランプは自身のツイッターで、「すべての大統領候補者は、スーパーPACを即座に拒否すべきだ!」としてスーパーPACを猛烈に批判。カネで政治が動く現実にうんざいしていた米国国民にとって、ウォール街からのスーパーPACの献金を拒否するドナルド・トランプは眩しく見えたでしょう。

           

           グローバル化によって職を失った人々、実質賃金の低迷に苦しんだ人々にとって、トランプの「反グローバリズム」の訴えは、ダイレクトに響いたことでしょう。

           

           また、民主党から立候補したバーニー・サンダース氏は、クリントンに負けたものの、「公立大学の授業料無償化」「全員が最適なヘルスケア(日本の国民皆保険制度の導入を構想)」「女性差別撤廃」「大企業に支配されない社会」「気候変動対策を推進」を掲げ、ウォール街の課税や富裕層の課税を強化して、大学授業料無料化や国民皆保険無料化に充当するという考え方を示していました。まさに、グローバリズムや自己責任との決別で、教育のビジネス化や、医療のビジネス化とは逆行する社会主義的な考えです。

           

           

           というわけで、今日はドナルド・トランプ、バーニー・サンダースらが、なぜ台頭してきたのか?について論説しました。トランプ大統領は今もなお日米両国国内のマスコミに嘲笑されています。グローバリズムが正しいと思い込んで認知的不協和に陥った彼らには、なぜドナルド・トランプ、バーニー・サンダースが台頭してきたのか?トランプ大統領が誕生したのか?理解できないでしょう。

           結果、トランプが「メキシコに壁を作る」「NAFTA(北米貿易自由協定)を見直す」といった政策についても理解しがたいでしょうし、イギリスのメイ首相のEU離脱についても「過激なナショナリズム」とネガティブな報道をします。トランプもおそらく知見のないマスコミ人からは「過激なナショナリズム」としか映らず、嘲笑を続けるのでしょう。

           関税強化をするトランプに対して貿易戦争などと報道するマスコミをみていますと、「あぁー、未だにマスコミはトランプをバカにしている。そのトランプ大統領のおかげで米国は経済指標がよくなってきていて、公約通りアメリカンファーストを実行しているということを理解できないんだろうな!」と、逆に私は日本のマスコミを嘲笑したくなるのです。

           

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             先日、トランプ大統領の163兆円インフラ投資について触れましたが、今日は改めてトランプ大統領の一般教書演説の内容について取り上げ、経済政策と北朝鮮問題について意見します。

             

             以下はブルームバーグの記事です。

            『ブルームバーグ 2018年1月31日 14:46 JST  トランプ大統領が一般教書演説、富と好機の「新時代」と実績誇示

             トランプ米大統領は1月30日夜、上下両院合同本会議での初の一般教書演説で、富と好機に恵まれた「米国新時代」が到来したと述べ、自分が大統領として米国に繁栄をもたらしたとこれまでの実績をアピールした。

              大統領は共和、民主両党の協力を得るため、演説でいつものような敵対的な文言を控え、自らの政権は「安全で強く、誇り高い米国」建設に向け取り組んでいると訴えた。また、自分は米国を「一つのチーム、一つの国民、一つの米国の家族として」団結させると表明した。

             トランプ大統領はインフラストラクチャーや貿易などの政策課題で「経歴、人種、信条を問わず、全ての米国市民を守るため、今晩、私は民主、共和両党メンバーに協力を呼び掛ける」と訴えた。演説は約1時間20分間に及んだ。
             ホワイトハウスは同演説を経済の成功をアピールすると同時に、国民を勇気づけ、超党派の結束を呼び掛ける場として位置付けた。

             トランプ大統領は「税制改革法が成立して以来、約300万人の米労働者が既に賞与を受け取っており、その多くは一人当たり数千ドルを手にした」と成果をアピール。「つまり、これはわれわれの新米国時代だ」と語った。

             民主党は大統領が統合と平等という共有目標の概念を破壊したと批判。トランプ氏の大統領当選に貢献した労働者らを犠牲にして、強者の利益を優先していると指摘した。

            民主党は批判

             故ロバート・ケネディ元司法長官の孫である民主党のジョー・ケネディ下院議員は民主党の公式コメントで、「現政権はわれわれを守る法律だけでなく、われわれ全員が保護される価値があるという考えもターゲットにしている」と述べた。

             シューマー民主党上院院内総務は、「分裂を促す長い1年の後、多くの米国民は国が結束するビジョンを大統領が示すことを切望していた。残念ながら、大統領の今晩の演説はわれわれを団結させるどころか、分裂の火種となった」と指摘した。

             トランプ大統領はまた、「米国民もドリーマーだ」と述べ、幼少期に親に連れられ米国に入国した不法移民の若者「ドリーマー」をやゆした。さらに、犠牲になった米軍兵士に言及し、それが国歌斉唱時に誇りを持って起立する理由だと主張。試合前の国歌斉唱時に人種差別への抗議を表すため、手を組んでひざまずいたり、拳を上げたりしている米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)の選手を暗に批判した。

             大統領は一般教書演説で処方薬批判も展開。「不当に高い薬価の是正をわれわれの最優先課題の一つ」にすると明言した。

             トランプ大統領は2016年大統領選挙でのロシアとトランプ陣営との共謀疑惑や、連邦捜査局(FBI)トップによるトランプ大統領捜査を批判した下院共和党の文書などの問題については言及しなかった。

             その代わり、経済の改善が米国民全員の助けになっているというテーマを展開。中心になったのは減税礼賛と、トランプ大統領が「不公正」だと主張する貿易協定を是正するという公約だった。(後略)』

             

             

             すでにご承知の通り、トランプ大統領は、この一般教書演説で、戦後最大となる日本円で163兆円を投じる官民インフラ計画を表明しています。トータル1時間20分程度の演説なのですが、通商政策は1分10秒ほどと短く、北朝鮮問題について7分ほどしゃべっています。一方でTPP復帰の可能性には触れられていません。一方で、北米貿易自由協定(NAFTA)や米韓二国間貿易協定(米韓FTA)を是正することについて触れ、通商政策についても米国国民の国益となるために是正するとしています。

             

             経済政策についていえば、一般的に大きく2種類に分けられます。

             

             一つ目は、株主や経営者など、資本家に利益をもたらす構造改革・グローバル化の経済政策。二つ目は普通の国民・労働者といった方々の賃金が上がる、中小企業の利益が上がる、ブルーカラーの賃金が上がるなど、暮らし向きが上がって大都会だけでなく地方経済もよくなる、即ち国民経済を良くするという政策です。

             

             TPPやNAFTAや米韓FTAは資本家を大事にする話。ついでにいえば米韓FTAは韓国の国民も疲弊しました。何しろラチェット規定とISD条項で、新たな規制ができず、農業分野が崩壊して大変なことになってしまったのです。( 米韓FTAの悲惨な実態を報道しない日本経済新聞 )

             

             一方でインフラ投資は国民経済を良くする話です。トランプ大統領の一般教書演説は、経済分野でいえば二つ目の国民経済をよくしていこうとする経済政策の発言といえます。これは米国国民にとっては歓迎すべき発言であり、非常にいい一般教書演説といえます。

             

             日本もそういう方向性の経済政策をして欲しいのですが、財務省が原因で竹中平蔵が持ち込んだプライマリーバランス黒字化目標というものがあるため、国民経済を良くするための財政出動はできません。仮にインフラに投資するとすれば、その支出分を増税する、もしくは他の教育予算や科学技術予算を削るという話になるでしょう。

             

             欧州諸国もまたEUに加盟しているため、マーストリヒト条約によって、財政赤字対GDP比率は3%以下にしなければならないと定められています。( 「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし! )マーストリヒト条約で縛る財政運営について、財政赤字対GDP比率3%以下とは、政府の収入が100に対して、103超の支出は認めないということです。

             そもそもなぜ3%以下なのか?3%という数値に学術的な論証はありません。デフレに苦しんでいるのであれば、政府の収入100に対して、普通に103超の支出が必要な局面もあるはずです。にもかかわらず、マーストリヒト条約は財政赤字対GDP比率で3%以下という制限をしています。

             

             普通に考えてこれは内政干渉なのでは?と思う人もいるかもしれませんが、EUに加盟している国々は、EU間で定めた国際協定になるため、EUに加盟している限り内政干渉とはなりません。

             

             本来ならばEU加盟国もマーストリヒト条約を是正し、トランプ大統領を見習うべきだと思うのです。英国がなぜEU離脱したか?EUに加盟している限り、自国のための政策が打てず、しかも自国に合わない制度や仕組みや法律を押し付けられます。しかもドイツというインフラが整った超技術経済大国と関税なしの自由貿易で競争するわけですから、ドイツ以外の自国民が絶対に貧困化するに決まっています。

             

             英国のメイ首相の判断は英国国民の国益を考えますと、正しいと言わざるを得ません。欧州諸国もトランプ大統領を見習うべきですし、英国のようにEU離脱を考えるべきだと思います。

             

             また北朝鮮問題に対しては多くの時間を割いていまして、外交安全保障の専門家の間では、平昌オリンピック後に、米朝開戦のリスクが高まっているという声があります。米国国民に理解を求めるような演説になっており、米朝開戦が現実となる可能性が極めて高いと言わざるを得ません。

             米朝開戦が始まった場合、日本が北朝鮮から直接攻撃を受ける可能性が極めて高く、核弾頭を乗せたミサイルを飛ばしてくる可能性も高いのです。

             日本はまたもや被爆国にならないといけないのか?本来であれば敵基地先制攻撃を、憲法第9条2項の交戦権に該当しないと認めるべきです。それは憲法を改正せずとも閣議決定でできます。閣議決定されれば、予算を付けることが可能です。

             

             ただし、この北朝鮮問題についても、プライマリーバランス黒字化目標があるため、さすがに予算を付けないということはないでしょうが、予算を付ける代わりにインフラ投資を削減する、科学技術予算を削減する、といったバカな話になってしまいます。

             

             

             というわけで今日はトランプ大統領の一般教書演説について取り上げました。いずれにしても、日本はプライマリーバランス黒字化を破棄しない限り、真綿で首を絞められるようにして少しずつ日本がダメになっていくことでしょう。そうしたことに絶望感を覚えます。この状況を打開するためには、財務省の出世ルールを変える必要があります。緊縮財政を推進した人が出世するのではなく、GDPを増やした人が出世するような仕組み、そんな風に変えた時に初めて財務省は日本国民の敵ではなくなるでしょう。

             それが変わらない限り、財務省は日本国民の真の敵ともいえます。国民経済を良くするという考え方が、彼らの頭にはないからです。そのため、財務省の出世ルールを変える必要性について、多くの日本人に理解していただきたいと思うのであります。


            トランプ大統領が1.5兆ドル(日本円換算約163兆円規模)のインフラ投資を表明

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               今日は、トランプ大統領が2017/01/31、一般教書演説の中で、1.5兆円ものインフラ投資を行うことを表明したことについて触れたいと思います。

               

               下記は産経新聞の記事です。

              『産経新聞 2018.1.31 13:31 トランプ大統領、初の一般教書演説 経済実績を誇示 1・5兆ドルインフラ投資、超党派の協力呼びかけ

              【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は30日夜(日本時間31日午前)、上下両院合同会議で初の一般教書演説を行った。力強い景気拡大を実現した就任1年目の実績を誇示。インフラ整備に1兆5000億ドル(約164兆円)を投じる計画を表明し、新たな移民政策とともに、議会の超党派の協力を呼びかけた。北朝鮮の核ミサイル開発では「過去の政権が犯した過ちを繰り返さない」と述べ、最大限の対北圧力をかけ続ける方針を強調した。

               トランプ氏は演説で、就任後に「240万人の雇用が生まれた」と成果をアピール。税制改革で法人税率を35%から21%に引き下げたことで「米企業はどのような相手とも競い、勝つ」と述べ、景気の先行きにも自信を示した。

               また、「安全で速く、かつ近代的なインフラ」の必要性を指摘し、老朽化した道路や橋などの再整備を進める方針を表明。10年間で投じる1兆5千億ドルについては、財政負担を考慮して連邦政府や州、官民が連携して実施するとした。(後略)』

               

               

               上記の通り、米国のトランプ大統領は、1/31に連邦議会の上下両議院の合同会議で、内政外交の施政方針を示す初めての一般教書演説を実施し、就任2年目に取り組む目玉政策として老朽化した高速道路の補修など、今後10年間で1.5兆ドル(日本円で約163兆円)規模のインフラ投資を行うと表明しました。その他、180万人の不法移民の救済制度の策定に意欲を示しています。

               米国は今年11月に、政府・政権に対する信任投票である中間選挙が行われます。トランプ氏は税制改革法の成立と、株価上昇の実績を示し、米国の新時代と称して、アメリカンドリームには最高のタイミングとのも述べています。

               

               いずれにしても10年で163兆円のインフラ投資というのは、極めて合理的な支出であるといえます。なぜならば、インフラが老朽化してきているので、放置すれば使えなくなって通行止めになる道路がどんどん出てくるでしょう。通行止めとなる道路が増えれば、生産性が落ちます。

               

               1980年頃、アメリカ国内で全国の橋が一気に劣化して、都市のあちこちで大きな橋が落ち、多くの人命が失われるだけでなく、大きな経済損失が発生しました。

               橋が落ちれば、都市と都市が寸断され、ロジスティクスが崩壊します。橋が落ちることによる人命が失われるということも大変なことですが、生産性が落ちる、経済成長ができなくなるということもまた重要なことであります。

               

               下記は1980年頃起きたインフラ崩落事故です。

               

               1983年 コネチカット洲マイアナス橋崩落

               1973年 マンハッタン・ウエストサイドハイウェイ部分崩落

               1981年 マンハッタン・ブルックリン橋ケーブル破断(日本人が死亡)

               

              <マンハッタンのブルックリン橋>

               

              (2014年12月31日に杉っ子がニューヨークを訪問した際、ハドソン川クルージングに参加したときに撮影したもの)

               

               上記写真は、私が2014年12月31日の大晦日にブルックリン橋を撮影した写真です。ニューヨーク市内のインフラは老朽化しており、このブルックリン橋についても例外とはいえません。

               

               何しろニューヨーク市内は地下鉄網も含め、大量のインフラがあり、163兆円という投資は当然に必要といえるのです。マクロ経済的にいえば163兆円の需要を創出したといえます。163兆円分の仕事があるといえます。163兆円分賃金UPできるといえます。

               

               これをやることで、米国本土全国各地の建設業や関係業者のキャッシュが回り出し、典型的なニューディール効果、ケインズ効果によって地域経済が良くなっていくことでしょう。

               ウォール街での金融や資本家といった一部の米国人が金融所得で儲けを拡大するというのではなく、庶民の暮らしをよくするための政策であるといえるのです。

               大量インフラの老朽化対策というのは地道な対策なのですが、ここに163兆円もの大量の資金を投入することは、庶民の暮らし、しかも地方の庶民の暮らしが良くなっていくということで、米国国民は豊かになっていくことが予想されます。

               

               トランプ大統領に対する評価は、日米いずれもマスコミの印象操作がひどく、批判がいろいろあることは私も承知しています。とはいえ、この163兆円のインフラ投資は極めて適切な経済政策であると思うのです。

               

               日本経済新聞の論説では、「これで所得が上がっていくということでこんなにお金をたくさん使えば財政赤字になるのでは?」という批判があるのですが、大きな間違いです。庶民の所得が増加すれば、所得税が増えます。消費が増えれば間接税も増えます。財政に対してもプラスになるのです。

               

               新聞社の記者らは、国家財政を家計簿と同じように考えていること、米国は800兆円の純負債国だが米ドル建ての債務なので財政問題が存在しないことを知らないこと、この2つの誤認により、財政赤字が拡大するなどと報じているのでしょう。愚かしい限りです。頭が悪すぎです。

               

               

               というわけで今日はトランプ大統領の163兆円インフラ投資について取り上げました。10年で163兆円ということは、年間平均で16.3兆円です。日本の補正予算は2兆8900億円と前年実績を下回ります。米国は典型的なニューディール政策で財政出動します。絶対に米国は豊かになるでしょう。それに加え、日本は補正予算を減額して緊縮財政を維持している。日本に限りませんが、フランスやドイツなど、緊縮財政を是とするフィロソフィーが、各国国民の貧困化を招いているということを、有識者と呼ばれる人々は早く気付くべきであると私は思うのです。

               そこに気付いたとき、トランプ大統領に対する正しい評価がなされるのでは?と思っております。


              日米FTA(二国間貿易協定)の交渉は、絶対に×です!

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                 今日は毎日新聞の記事「<日米経済対話>日本、FTAに警戒感 主張は平行線」について取り上げます。

                 

                記事の概要は以下の通りです。

                『毎日新聞 10/17(火) 21:48配信 <日米経済対話>日本、FTAに警戒感 主張は平行線

                 【ワシントン清水憲司、小川祐希】日米両政府は16日、米ワシントンで日米経済対話の第2回会合を開いた。日本政府同行筋によると、ペンス米副大統領は日米2国間の自由貿易協定(FTA)に強い意欲を表明。11月6日の日米首脳会談でトランプ大統領が正式提案に踏み込む可能性に日本政府は警戒を強めている。
                 経済対話は麻生太郎副総理兼財務相が出席し、米国はペンス氏のほか、ムニューシン財務長官やロス商務長官、ライトハイザー通商代表が同席。4月の初会合でペンス氏は会議の席上、日米FTAに触れなかったが、今回は会議で強い意欲を表明しており、事実上の交渉要請と言えそうだ。これに対し、日本は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への米国復帰を期待する従来の方針を説明。両国の主張は平行線で、「FTAを巡る両国の認識は一致していない」(日本政府筋)まま会議は終わった。
                 ただ、トランプ政権が2国間交渉を求めるのは「時間の問題」とみられている。米農業界がTPP離脱で失った輸出増のチャンスを取り戻そうと早期の交渉入りを求めるのに加え、議会内でもFTA締結を通じたアジア太平洋地域での影響力保持を主張する声があるからだ。
                 日本が2国間交渉に応じない姿勢を示したとしても、トランプ氏は交渉入りを強く要求する可能性がある。米通商代表部(USTR)の元幹部は「首脳間の関係が良くても、それは率直な意見交換ができるということにすぎず、トランプ氏は最終的に『米国第一』の立場から判断するはず」と予想する。(後略)』

                 

                 上記の通り、麻生太郎財務大臣と、米国ペンス副大統領が日米経済対話を行われたというニュースです。米国側は、日米FTAに強い関心を示し、事実上の交渉入りを探った格好と報じられています。

                 

                 米国が狙うのは、農産物の対日輸出拡大です。米国の農畜産業界は、日本との通商協議を熱望しておりましたが、米国のTPP離脱で、関税が下がる恩恵が受けられず、日本向け輸出の旧肉価格が高止まり、オーストラリアとの競争が激化しているという状況です。

                 

                 このような状況で、日本は絶対に交渉入りしてはいけません。

                 現時点で、日本の穀物自給率は20%で、この数値は先進国で下から2番目です。

                 

                <諸外国の穀物自給率の一覧 1961年と2013年>

                (出典:農水省ホームページ)

                 

                <諸外国の穀物自給率の推移 1961年と2013年(単位:「%」)>

                (出典:農水省ホームページ)

                 

                 日本が先進国の中で、オランダに次いで穀物自給率が低いという状況です。このランキングを見て、皆さんはどう思われるでしょうか?

                 穀物は、人間の主食になるだけではなく、家畜などの資料としても利用される大切な食糧です。100%以上の数値を叩きだしている米国などの国々は、自国に必要な以上に穀物が生産できているということを意味するのです。

                 

                 日本は金はあるけど食べ物がない国。金があっても食糧を輸入に頼っている国なのです。穀物自給率で28%とは4人に一人程度しか足りていないという状況です。

                 供給力を自国で賄えない国は、いずれ高い値段で買わされる、外交で不利益な条項を飲まされる、ということが普通にあり得る話です。

                 

                 米国がやりたいことは何か?現時点で日本の穀物自給率は20%台で、先進国では下から2番目です。コメこそ自給率100%ですが、小麦、トウモロコシ、大豆といった穀物は、半分以上米国からの輸入です。米国側からすれば、畜産物はまだ半分以上になっていないから、次は畜産物を50%以上にして、最後はコメまで狙っているというのが米国の農業通商政策です。

                 

                 今は北朝鮮の問題で、日本は米国に頼らないとどうにもなりません。何しろ核兵器を持っておりませんし、敵基地を先制攻撃できるように法整備も整っていません。こんな状態で交渉入りしたら、絶対に米国の言い分をそのまま飲まざるを得なくなるに決まっています。

                 

                 先日、横田めぐみさんのご両親について、米国の議会で北朝鮮拉致問題について触れました。これも取引に使われ、通商政策で関税引下げを求めるということもあり得ます。今後、例えばトランプ大統領が訪日して、日本政府と取引します。そしてふと気が付くとFTA交渉が始まっているなんてことになることを私は危惧しています。

                 

                 FTA交渉に絶対に入ってはいけません。TPPと同じです。TPPのとき、交渉で勝ち取るなどと勇ましく交渉しましたが、甘利さんは何を勝ち取ったのでしょうか?何も勝ち取っていません。

                 

                 麻生大臣がペンス副大統領から交渉入りの要請があったとして、麻生大臣は拒むことができるでしょうか?麻生大臣は、かんぽ生命ががん保険を独自に販売しようとしていたところ、アフラックからクレームが入り、かんぽ生命がアフラックの代理店になるということを認めた張本人です。

                 

                 かんぽ生命ががん保険を独自に販売するのと、かんぽ生命がアフラックのがん保険を販売するのと、どちらが日本経済に貢献するか?といえば、前者に決まっているわけです。にもかかわらず、簡単に米国の要求を呑んでしまう。麻生大臣といえども、その程度の政治家です。

                 

                 

                 というわけで、今日は「日米FTA(二国間貿易協定)の交渉は、絶対に×です!」と題し、日本の穀物自給率を考えれば、国益を考えれば、FTAは絶対に交渉してはいけないと述べさせていただきました。左翼が日本を亡国に導くとすれば、新自由主義のグローバリストは売国によって日本を亡国に導く輩といえます。

                 今の日本には、国益とは何か?を真剣に考えることができる政治家がほとんどいないということが不幸です。このままでは、日本は供給力の低下で発展途上国化が避けられないと私は大変に危惧しているのです。


                銃社会の米国と、自然災害国家の日本

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                  JUGEMテーマ:安全保障

                   

                   今日はラスベガスで起きた銃乱射事件について取り上げ、以下の3構成で、米国と日本の違いについて意見いたします。

                   

                  1.米国の銃社会の背景

                  2.米国とは異なる日本は皇統をいただいている最古の国家

                  3.安倍総理のいう国難とは意味が違う!

                   

                   

                  下記はニューズウィークの記事です。

                  『2017年10月3日(火)12時44分 ニューズウィーク日本版 ラスベガス銃乱射で59人死亡・数百人負傷、米史上最悪の惨事

                   米ラスベガスの音楽フェスティバル会場で、現地時間の1日午後10時(日本時間2日午後2時)過ぎに銃乱射事件が発生、少なくとも59人が死亡し、525人以上がけがを負った。近年の米国史上最悪の銃撃事件となった。

                   警察は、犯行に及んだのはネバダ州内の高齢者居住地区に住むスティーブン・パドック容疑者(64)と特定、単独で行ったとの見方を示した。

                   過激派組織「イスラム国」(IS)が関与を認めたが、米当局者らは犯行声明を裏付ける証拠はないとした。

                  米当局によると、同容疑者はマンダレイ・ベイホテルの32階の部屋から、来場者ら2万2000人に向けて数分間発砲した。

                  警察が部屋に突入する前、同容疑者は自殺した。郡保安官によると、部屋からライフル10丁以上や複数のマシンガンなどがみつかったという。

                   ISと関連のあるAMAQ通信は「ラスベガスの攻撃はISの兵士が実行した」とし、この人物は「数カ月前にイスラム教に改宗していた」としている。

                   一方、郡保安官は同容疑者の信仰は分かっていないと説明した。

                   米政府高官2人はロイターの取材に、同容疑者はテロリストと疑われる人物のデータベースで見つからなかったと指摘。当局者の1人は、精神的な問題の既往歴があったと信じる根拠があると語った。

                  トランプ大統領は「悪の権化による仕業」と非難した。4日にラスベガス入りし、被害者や家族、救助隊員らと会う考えを示した。(後略)』

                   

                   米国ラスベガスで、59人が死亡した銃乱射事件ですが、容疑者はホテルで自殺したと言われています。この事件で、スティーブン・パドック容疑者が、銃に特殊な装置を付けて連続発射できるようにして人への殺傷能力を高めていたとされています。

                   テレビ映像でも高級ホテルの32階の部屋のガラス2箇所が割られ、400m離れた場所に向けて機関銃のような銃を乱射の後が報道されていました。

                   

                   

                   

                  1.米国の銃社会の背景

                   

                   米国は、よく銃社会といわれています。事件の背景はISの関与という噂もありますが、はっきりと判明していません。一方でラスベガスがあるネバダ州は、銃の保有が認められています。銃を買う時に身元調査をするものの、個人間売買が認められているため、売買で譲渡される結果、誰が銃を所有しているかはわからないのです。

                   

                   では、なぜ米国は銃の規制をしないのでしょうか?私たち日本人は、米国国内における銃の保持は米国の建国の理念に根差した重大なテーマであるということを知るべきであると考えます。

                   

                   もともと米国は神の名のもとが想像主の国家であり、神様の名の下で国家政府国王に抵抗する権利を人間が持っているというジョン・ロックの思想に基づいて成立した国です。ジョン・ロックの独立宣言において、そう書かれています。

                   

                   アメリカ独立宣言は、大きく3つの部分からなっているとされており、最初の部分がジョン・ロックの社会契約説を論拠とした独立の正当性の主張でした。イギリス国王の植民地に対する悪政を列挙して批判して、イギリス国王への忠誠の拒絶と独立を宣言しているのです。

                   

                   例えば、米国政府が人民の福祉に反するようなことをした場合、人々は政府を改造または廃止して新しい政府を樹立すると独立宣言に書いてあり、つまり人民は革命権=抵抗権を持っているという前提で米国は成立しているのです。そして抵抗するためには武器が必要ということで銃を持っているのであります。

                   

                   この考え方、何か文句があるならば、みんなで銃を持って立ち上がらなければならないという発想、こういう発想は日本にはありません。今回のラスベガスの銃乱射事件を受け、米国国内では銃器メーカーの株価が上昇したと言われています。こういうことは日本では起こりえないのです。

                   

                   米国は日本以上に本当の意味で個人主義のグローバリズムの発想です。隣の人同士、同朋意識(ナショナリズム)を持って助け合いましょうという発想はほとんどないといえます。自分の身は自分で守りなさいという発想なのです。家族は仲間かもしれませんが、外には敵がいるかもしれないというのが米国なのです。

                   

                   

                   

                  2.米国とは異なる日本は皇統をいただいている最古の国家

                   

                   日本は災害大国であり、もともと同朋意識を持って一致団結して助け合うという発想が根付いていました。「いました」としたのは、最近はグローバリズムが蔓延して、そういう風潮が壊されてきたと思うフシがあるのです。

                   

                   例えば、日本政府と日本国民を対立させるような考え方をしている人、少なくないのではないでしょうか?変な話、日本共産党の人たちは、「日本国憲法は日本国民を日本政府から守るためにある」という言い方をします。なぜ、日本国民と日本政府を分けるのでしょうか?日本政府は日本国民の主権に基づいたNPO法人であり、日本政府も日本国民も同じです。にもかかわらず、日本政府と日本国民を対立させようとするわけです。

                   

                   米国の場合は、人々が抵抗権を持っているという点で、政府と人々を分けるという発想があったとしても、まだ理解できます。とはいえ、日本は世界最古の皇統(天皇陛下)をいただいている自然国家であり、日本国の始まりは、果たしていつなのか?古すぎて誰にもわかりません。大体、いつから日本と呼ばれているのか?もわからない、そういう国家です。その上、世界屈指の自然災害大国です。

                   

                   世界最古の皇統をいただき、世界屈指の自然災害大国である以上、国民と政府が一致団結して、次なる災害に常に備えなければいけない国であるにもかかわらず、なんで国民と政府を対立させるようなことをやるのでしょうか?という話です。

                   

                   日本の国民がお互い助け合うという思想は、健全なナショナリズムで普通のことと考えます。むしろ、ナショナリズムを持たない方がおかしいです。

                   

                   しかしながら、日本は大東亜戦争後に負けた後、思想をコントロールされてしまい、政府と国民を敵対させようとする勢力、代表的な勢力は共産党です。

                   

                   もう一つはお金を至上最高の価値観として考えるグローバリズムの発想。この発想もまた日本のナショナリズムを破壊していると言えます。

                   

                   結果、今の日本では、右派も左派も国民意識を否定する政治家で溢れかえっているのです。左翼系の政治家でいえば日本政府を敵視します。だから憲法が我々の防波堤だという言い方をします。右派は安倍総理や小池都知事のようにバリバリのグローバリズムの発想で、お金という価値観を至上のものとして、規制緩和を推し進めていきます。

                   

                   どちらも国家の安全保障を崩壊させ、国民を不幸にする点では変わりません。そういう意味で日本は国難といえると私は思います。

                   

                   

                   

                  3.安倍総理のいう国難とは意味が違う!

                   

                   安倍総理が選挙戦で、少子高齢化と北朝鮮問題を指して国難と言っています。確かに国難ではありますが、解決策はあります。少子高齢化でいえば、一人当たりの生産性向上のための投資を、政府が率先垂範して政府支出増で行えばいいわけです。北朝鮮問題にしても、憲法9条を改正しなくても、敵基地攻撃能力を保持することが交戦権に該当しないと閣議決定して法律を制定すれば、予算を付けて政府支出で国防安全保障を強化することが可能です。

                   

                   とはいえ、ナショナリズムを喪失していくのを止められない場合、安全保障自体が成り立ちません。自分はお金があるから自分の身は自分の身で守るという価値観があったとして、北朝鮮の核ミサイルからどうやって自分で身を守るのでしょうか?大災害からどうやって身を守るのでしょうか?

                   起業で成功した方であったとしても日本のインフラを使い、購買力のある分厚い中間層が大勢いる日本人を対象にビジネスをしてきたからこそ、成功できたわけです。日本のインフラという意味で言えば、防衛力があればこそ、他国からの侵略を防ぎ、防波堤

                  ・防潮堤・砂防ダムなどがあればこそ、大災害から財産・生命を守ることができるのです。

                   

                   安全保障とは、いざという時に助け合うといういわばお金とは関係なしの問題です。東日本大震災のとき、全国からトラック運転手たちが、トラックに救援物資を満載にして東北に徹夜で走りました。そのトラック運転手は、給料はほぼ出なかったと言われており、ガソリン代ですら出なかったと言われています。

                   

                   では、なぜみんな東北に行ったのでしょうか?それは同じ日本国民を助けるためだからに決まっています。これがナショナリズムです。このようなナショナリズムを持たないで、安全保障を成立させることは不可能です。

                   

                   もともとグローバリズム路線と安全保障強化は、端から不整合であり、グローバリズム路線を突き進むと安全保障は弱体化していきます。

                   

                   北朝鮮問題でいれば、北朝鮮のICBMから日本国民を守るのは誰でしょうか?それは同じ日本国民です。米国やトランプ大統領ではありません。

                   

                   そう考えたとき、日本国民同士を対立させるような状況が増えている日本は、本当にヤバイといえます。今年の東京都議会議員選挙の秋葉原で行われた安倍首相の応援演説の際、ヤジを言われ、「このような人たちに負けられない!」と安倍首相は言い放ちました。この発言は、まさに国民を分断させる発言です。本来であれば、「あなたたちのような人々を守るのも私の仕事です!」というべきだったのです。

                   

                   現実は、日本は完全に壊れて敵対し、真っ二つに分かれてしまっているように思えてほかなりません。敢えて暴言を吐いて注目を集める劇場型政治が流行るというのも、そうした背景です。

                   例えば、郵政を敵視する。農協を敵視する。大阪市役所職員を敵視する。東京都庁職員を敵視する。それらを攻撃することで、自分の支持率を上げるという手法、小泉親子(小泉純一郎、小泉進次郎)や小池都知事や橋下徹氏らが該当します。彼らは安全保障を全く理解せず、既得権とレッテル貼して、日本のインフラの基盤となるべきものを壊してきた(壊している)といえるのです。

                   

                   

                   というわけで、今日は「銃社会の米国と、自然災害国家の日本」と称し、米国における銃社会の背景と、日本が異なることを説明しました。一方で、グローバリズムによってナショナリズムが破壊されている現状を含め、日本では健全なナショナリズムが必要であるという私見を述べました。

                   ナショナリズムとは助け合いです。大震災や北朝鮮のミサイルについて、皆さんは個人で立ち向かうことができるでしょうか?是非考えていただきたく思います。できるわけがないですね。だから国家という共同体、利益追求しないNPO法人があって、お互いに助け合うというナショナリズムがなければならないのです。

                   それをグローバリズムの発想や、政府と国民を対立させるような考え方で、壊していくというは問題であると、私は考えております。


                  米国のガソリン税引き上げと共和党の医療保険制度改革

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                    JUGEMテーマ:経済全般

                     

                     今日はブルームバーグの記事で、トランプ大統領が、「インフラ建設の原資として、連邦ガソリン税を引き上げること、これを排除しない」と発言したことと、共和党の医療保険制度改革について取り上げます。

                     

                     下記はロイター通信の記事です。

                    『ロイター通信 ワシントン 2017/05/01 トランプ米大統領、インフラ原資確保へガソリン税増税

                    トランプ米大統領は1日、インフラ開発の原資を手当てするため、連邦ガソリン税の引き上げを検討するとの考えを明らかにした。ブルームバーグ通信とのインタビューで述べた。

                    大統領は「高速道路向け資金を確保できれば、私に何らかの行動を望むと運送業者は話している」とし、ガソリン税増税は「もちろん検討事項だ」と述べた。

                    ガソリン税を引き上げれば家計への影響も大きく、トランプ政権が先週公表した税制改革案では、ガソリン税に関する言及はなかった。

                    トランプ大統領は、税制改革案は議論を開始するための出発点に過ぎないとし、詳細は明言しなかったが、譲歩する用意があるとの立場を示した。(後略)』

                     

                     私は今まで、どちらかと言えば、トランプ大統領の政策が、米国民にとって国益につながる政策を取られていると思っておりまして、マクロ経済的には正しい政策をやってきていると思ってきていましたが、ガソリン税の引上げの発言、これは大きい話です。

                     

                     なぜながらば、米国は日本と比べ物にならないほど車社会なので、支持率を間違いなく下げるでしょう。

                     本来ならば「普通に国債を発行すればいいのに」と思うわけであります。

                     

                     日本に財政問題がないことは、このブログでよく取り上げますが、米国もまた純負債800兆円であるにもかかわらず、財政問題は存在しません。通貨発行権を持つ自国通貨の負債だからです。だからガソリン税の引き上げなどしなくても、普通に国債発行でOKなわけです。

                     

                     なぜ、支持を下げるような発言をするのか?

                     一般国民は、日本もそうですが、米国民もまた「政府が負債を増やしてインフラ投資する」と言われてもピンとこないのでしょう。国民の声として「また借金を増やすのか!」と言われれば、「じゃぁ、ガソリン税を!」となってしまうのではないでしょうか?

                     

                     自国通貨建ての負債ではデフォルトを起こし得ないということについて、世界中ワールドワイドに理解していない人々が多いのです。だからドイツが、ギリシャに対して緊縮財政を要求したり、フランスのマクロン大統領もフランス経済において財政出動が必要なのに公務員大幅削減などと緊縮財政をしようとする。デフレで経済が傷んでいるというのは、需要が不足しているということ。にもかかわらず、公務員大幅削減=需要削減なわけです。

                     

                     ワールドワイドで国民もリーダーも、自国通貨建ての負債で破たんすることはあり得ないことを知らないのに人がほとんどであることに加え、多くの人々がデフレ・インフレについても正しく理解していないのです。

                     

                     

                     さて、共和党の医療保険制度改革に話を移しますが、オバマケアの代替法案とされています。

                     少なくても、オバマケアと同程度。持病がある米国民を守る内容になっているとも言われています。とはいえ、その発言は微妙です。メディケア法という低所得者層向けの公的保険がありますが、それを小さくしていく、補助金を減らしていく、というのが入っていまして、どちらかと言えば、米国民を守るというコンセプトから逆行しています。

                     

                     一つだけいいところがあります。それは、オバマケアの問題として、強制保険であるがゆえに、保険に入っていないと罰金を取られます。本来、公的保険=国民健康保険は、米国民全員が入りなさいというのが正しいと思いますが、「入らなければ罰金」を撤廃するというのは、いいところだと思います。

                     

                     上述はトランプ大統領の案ですが、共和党は「これでは生ぬるい!」と言っており、もっと元に戻して政府の関与を減らしてというバイアスを掛けています。かといって、保険に入らないと罰金という発想自体そのようなオバマ大統領的なものは、共和党の議員、米国民にとって、絶対に納得ができないということなのだと思います。だから罰金というのをちょっと緩めましょうという話です。

                     とはいえ、共和党としては、より小さな政府にしていこうとしています。だからトランプ大統領がやろうとしている案も生ぬるいと、甘いということになってしまうのでしょう。

                     

                     「小さな政府」とは、日本でも口にする政治家がいます。「政府を小さくする=需要を小さくする=需要を削減する」です。インフレギャプならまだしも、世界的にスロートレードが継続してさらに深刻化し、デフレになろうとしている状況で「小さな政府」にして緊縮財政をやれば、景気がさらに悪くなるのに、です。

                     デフレ・インフレを理解していない政治家や国民は、何も日本だけではないのです。

                     

                     

                     そんなわけで、今日は米国の経済政策で、ガソリン税引き上げ発言と医療保険制度改革について触れさせていただきました。


                    トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について

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                      JUGEMテーマ:経済全般

                       

                       今日は、掲題のテーマを取り上げたいと思います。

                       

                       グラススティーガル法とは、グラス議員とスティーガル議員の名前を取った法律です。

                       

                      <左がヘンリースティーガル議員、右はカーターグラス議員>

                       

                       

                       米国はこうした議員の名前を取った法律があります。例えば、日本における企業の内部統制を定めた法律のJ−SOX法は、もともと米国企業改革法で、サーベンス議員とオックスリー議員の名前の頭文字を取り、SOX法となりました。それを日本に持ち込んで、J−SOXと言っています。

                       

                      ◆グラススティーガル法の概要と成立の背景

                       

                       グラススティーガル法という法律は、どのような法律か?端的に言えば金融業務に対する規制する法律で、1933年に米国国内で成立した銀行法の通称名です。

                       

                       2017年5月1日に、トランプ大統領が、ウォール街の銀行の分割を積極的に検討しているとの報道がありました。

                       その中で、消費者向け融資と投資銀行業務を分けることを定めた大恐慌時代の金融業務規制の法律、グラススティーガル法の復活を後押ししたいとの意向を示しました。

                       

                       この法律、1929年ニューヨーク株式大暴落をきっかけに起きた大恐慌が制定のきっかけです。大恐慌前、米国の銀行は一般預金者のために銀行(商業銀行)も証券を取り扱っていまして、銀行自ら投資売買目的で株を買っていました。

                       そのため、株価の急落で損害を被った銀行が続々倒産して、1万行あまりの銀行が倒産したと言われています。

                       

                       証券取引はボラティリティ(価格変動)が多く、高収益を生む可能性もありますが、大損もします。だから個人の預金を預かって間接金融を担う商業銀行は参入すべきではないという考え、これが、カーターグラス、ヘンリースティーガル両氏の考えでした。

                       

                       投資銀行業務=証券業務、普通の預金融資業務=銀行業務、これを一つの銀行ができるようになって、バブルを煽ってしまったという見方があります。そうした反省を踏まえて、規制しましょう!ということになりました。

                       そこで1933年に投資銀行業務と普通銀行業務を分離しましょう!という形で規制するということで、当時のグラス議員とスティーガル議員が立法したのです。

                       

                       

                       

                      ◆トランプ大統領がグラススティーガル法の復活を主張する理由について

                       

                       トランプ大統領は選挙期間中に、このグラススティーガル法の21世紀バージョンの施行が必要と訴えていました。

                       

                       銀行の投資銀行業務(=証券業務)を規制したグラススティーガル法は、だんだん規制緩和され、クリントン政権の時に廃法となりました。結果的に銀行が証券業務をできるようになって、リーマンショックも発生しました。経済学者のジョセフ・スティーグリッツ(2001年ノーベル経済学賞の受賞者)は、「リスクを顧みない投資銀行(証券業務)の文化が商業銀行に伝わったのは問題だった」と述べています。

                       トランプ大統領は候補の時代の時から、リーマンショックのような金融パニックが起きたので、規制すべきではないか?と、グラススティーガル法を復活させるべきと主張していました。

                       

                       証券業務と銀行業務を分けましょう!というこの考え方、日本でも銀証ファイアーウォールとして、銀行本体が証券業務、証券本体が銀行業務を行うことは許されていません。子会社を作って双方に参入することは可能です。例えば、みずほ銀行がみずほ証券、野村證券が野村信託銀行、と言ったのは、子会社を作って双方に参入した名残です。

                       

                       というわけで、日本では銀行業務と証券業務は分けていますが、米国の場合は、グラススティーガル法が廃法となってから、例えばシティバンクは子会社のSPC(特別目的会社)を作るなどして、リーマンショックまでやりたい放題やっていました。

                       

                       グラススティーガル法が廃法になるまで、逆にシティバンクは融資だけをやっていなさい!ということで、1946年以降は、米国の銀行業は、つまらない職業になってしまったとされ、金融界では不人気でした。

                       

                       銀行と証券、保険を分離することは、高い利益を上げるためには障壁であり、規制緩和するべきだということになって、1999年の金融制度改革法で完全に撤廃されました。

                       

                       結果、グラススティーガル法が廃法。その後、銀行・証券・保険という業態を超えた金融機関の吸収・合併が続き、投資銀行(証券業務)と商業銀行(普通の銀行業務)を兼営する総合金融機関がたくさんできました。その後、総合大手金融機関は、住宅ローン担保証券(MBS)や債務担保証券(CDO)など、積極的に複雑な金融商品の売買や保有を推進してきました。

                       

                       そこに、リーマンショックが発生。銀行はシティーバンク、証券はリーマン・ブラザーズ、保険はAIGグループと、大手金融機関が保有していた住宅ローン担保証券(MBS)や債務担保証券(CDO)などで、大きな損失を抱え、経営危機に陥ったのです。

                       

                       そうした反省を踏まえて元に戻すべきでは?というのがトランプ大統領の考えです。

                       

                       

                       というわけで、今日はグラススティーガル法について取り上げました。私はマスコミの報道の在り方は非常に問題があると思うのです。なぜならば、大統領選挙期間中に、金融業界の行き過ぎた規制緩和を元に戻すべきであると訴えていたことについて、日本のマスコミはほとんど取り上げていません。日本のTVやニュースでは、トランプは異端児として取り上げられ、こうした選挙期間中に訴えていた政策が、ほとんど報道されていないマスコミの報道姿勢は大変問題であると私は思うのです。

                       いずれにしても、自由に行き過ぎた分、規制を掛ける、保護していく、フランスのマクロン大統領は違いますが、トランプ大統領やメイ首相やオーストラリアのターンブル首相を見ていると、この流れ、しばらく続くのでは?と思っています。


                      トランプ大統領、誕生の真意

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                        今日も、ヨルダンのアンマンから投稿します。テーマと関係ないですが、今日は日中、アンマン市内を散策しまして、その時撮影した写真を二枚掲載します。




                        CNNニュースで、トランプ大統領がロシアと組んで、インターネットをハッキングし、クリントン候補が不利になる内容を流した疑いで、クリントンサイドの関係者らが徹底調査する旨の報道がされていました。


                        日本のマスコミも取り上げているか?確認したら、やっぱり報道していました。私が確認したところ、NHKと朝日新聞社がネットで取り上げているのを確認済です。


                        相変わらず、マスコミどもは、なぜトランプ大統領が誕生したのか?経緯を理解せず、トランプが不正に大統領になったとでも言わんばかりの偏向報道です。


                        これでは、トランプ大統領がCNNを偽ニュースと、言いたくなる気持ちが私には理解できます。


                        朝日新聞社は論外として、私はNHKを偽ニュースと言いたい。「クリントン陣営でメール調査」のニュースを見て、そう思いました。


                        なぜアメリカ国民は、悪評まみれのドナルド・トランプに投票したのでしょうか?今日は改めて、トランプ大統領誕生の経緯を考察したいと思います。


                        今もなお、貧しい人々がトランプを支援したという報道を信じて居られる人もいるようですが、貧しい人の定義って何でしょう?富裕層の定義って何でしょう?富裕層でない人=貧しい人というイメージだけで考えていますと、マスコミどもの思考回路と同じで、真実を見失ってしまうのです。


                        答えは簡単で、トランプが大統領になる前に台頭したイギリスのメイ首相、トランプが大統領になった後で台頭したフランスのルペン氏、全てに共通している「グローバリズムへの反発」が答えです。


                        トランプは、「ポリティカル・コレクトネス」のもとで発言を封じられていた白人層に呼びかけ、アメリカのナショナリズムを堂々と貫くことで支持を得ていきました。


                        ポリティカル・コレクトネスとは、人間は政治的に公正、公平、中立でなければならず、差別・偏見が含まれる発言をしてはならないという、なかなか堅苦しい考え方です。


                        アメリカはグローバリズムに基づく「構造改革」において、日本より遥かに先行しています。


                        結果、アメリカでは国民が、少数の高所得者層と、圧倒的多数の低所得者層に分断されてしまいました。


                        ジョセフ・スティグリッツ教授(2001年ノーベル経済学賞の受賞者)が言う「1%対99%」が、アメリカでは露骨なまでに実現してしまったのです。


                        本来なら民主主義により、富裕層や大企業といった勝ち組に有利な「構造改革」が是正されるはずですが、アメリカの政治はウォール街に象徴される「マネー」に支配されるようになっています。


                        そのため、アメリカの政治が「献金力」で動くようになり、「1%対99%」の問題が永久化しようとしていたのです。


                        ドナルド・トランプは、スーパーPAC(アメリカの政治資金管理団体)への献金を明確に拒否。何しろ、トランプは大富豪であり、政治献金なしでも大統領選挙を戦えたのです。


                        トランプは自身のツイッターで「全ての大統領候補は、スーパーPACを即座に拒否すべきだ!」と、スーパーPACを猛烈に批判していました。


                        カネで政治が動く現実にうんざりしていたアメリカ国民にとって、ウォール街からのスーパーPACの献金を拒否するトランプが、眩しく見えたと思います。


                        また、トランプの勝因の一つに、アメリカ政治で「サイレントマジェリティ(声なき大衆)」と化していた白人労働者に訴えたことが挙げられます。


                        特にグローバル化によって職を失った、あるいは実質賃金の低迷に苦しんでいる労働者に、トランプの「反グローバリズム」の訴えは、ダイレクトに響いたのです。


                        「私は、あなたたちの声だ!」と、トランプはオハイオ州で開催された共和党大会で、白人労働者層に直接的に語りかけています。


                        過去長期間、アメリカの政界は、共和党も民主党も揃って白人労働者階級の取り込みには慎重でした。


                        理由は、白人労働者階級にアピールすることで、アメリカ国内で増えているマイノリティの有権者が離反することを恐れたからです。


                        2016年11月8日の本選で、選挙人29人を数えるフロリダ州をトランプが獲得しましたが、フロリダ州は、ヒスパニック系の住民の割合が多く、トランプは勝てないと言われていました。


                        ところがフロリダ州北部の白人階層が、一斉にトランプに票を投じたため、予想が覆ったのです。


                        トランプの声は常日頃、グローバリズムに対する不満を抱いていたにもかかわらず、発言を封じられていた白人階層に響いたからでしょう。


                        トランプは選挙期間中「アメリカ政府の通商政策がグローバル化を促進させ、アメリカの製造業の雇用を失わせた。」と主張し、2016年6月にペンシルベニア州で演説した際もグローバル化を批判すると同時に次のように発言しています。


                        「われわれの政治家は積極的にグローバル化の政策を追求し、われわれの雇用や工場をメキシコと海外に移転させている。」

                        「グローバル化が金融エリートを作り出し、その寄付によって政治家はものすごく裕福になった。私もかつてはその一人だった。」


                        グローバル化を猛批判攻撃するトランプを、白人労働者階級は熱狂的に支持したのです。


                        その結果、グローバル化で主要産業の製造業が衰退した州において選挙人を獲得し、ヒラリー・クリントンに対する勝利を決定的にしたのです。


                        アメリカの中西部と大西洋岸中部地域の一部にまたがるラストベルト地帯は、かつては重工業や製造業が集中し、労働者の支持率が高い民主党の牙城でした。


                        ところが、トランプが反グローバリズムの姿勢を明確化し、グローバル化を繰り返し批判したことで、その多くの労働者がひっくり返ってトランプを支援するようになったのです


                        ペンシルベニア州やミシガン州など、事前の世論調査ではヒラリーが有利となっていたにもかかわらず、本選ではトランプが勝利しました。


                        今にして思えば、出馬宣言した時点では単なる泡沫候補に過ぎなかったトランプが、共和党の予備選挙を勝ち抜き、最終的には「初の女性大統領」を目指したヒラリー・クリントンを破るに至ったのです。


                        イギリスのメイ首相、フランスのルペン氏、共通して「自国民ファースト」「反グローバリズム」という主張に、国民が賛同したというのが真相です。


                        アメリカの大統領選挙において、マスコミの報道は酷かった。本質を伝えることなく、トランプの悪評を垂れ流し、多くの国民が、トランプをこき下ろし、トランプ支持者を貶めていました。安部首相でさえ、報道を信じたため、トランプ当選の結果について、外交関係者に事前の情報不足を厳しく叱責したと言われています。


                        マスコミの報道では真実・真相は見えず、今もなお、その報道姿勢を反省しているように思えません。



                        そんなわけで今日は、なせアメリカ国民がトランプ大統領に投票したか?相変わらず、トランプ大統領の誕生の真相を理解していない報道姿勢に批判したく、改めてトランプ当選の結果について考察した内容を披露させていただきました。



                        米財務省が中国の為替操作国認定見送り!日本の監視は継続!

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                          JUGEMテーマ:経済全般

                           

                          今日は4月15日のブルームバーグの記事、「米財務省:中国の為替操作国認定見送り、日本の監視継続−為替報告書」という記事について意見いたします。記事の概要は以下の通りです。

                           

                          『ブルームバーグ 2017年4月15日 10:07 JST

                          米財務省は14日公表した半期に一度の外国為替報告書で、中国を為替操作国として認定することを見送ったが、同国に対して人民元が市場原理に従って上昇することを容認するよう求めたほか、貿易のさらなる開放も要請した。

                           為替操作国として認定した主要貿易相手国・地域はなかったが、同省は「監視リスト」に前回と同じく中国と韓国、日本、台湾、ドイツ、スイスの6カ国・地域を指定した。為替報告書の発表はトランプ政権下で初めて。

                           報告書は「中国の現在の対米貿易黒字は極めて多額かつ持続的」であるとし、これは中国が米国の財・サービスに対して経済を一段と開放し、家計消費押し上げのため改革を加速する必要があることを浮き彫りにしていると指摘した。

                           トランプ米大統領は12日、中国を為替操作国に認定しないことを明らかにし、選挙公約の一つを後退させていた。トランプ大統領は米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、中国がここ何カ月は人民元を操作していないと発言する一方で、他国が自国通貨を切り下げていると非難し、ドルが強過ぎると述べた。

                           昨年10月公表のオバマ政権最後の報告書と同様、中国は為替操作の判断のために財務省が使う3項目の基準のうち、多額の対米貿易黒字という1項目のみに抵触した。報告書によると、中国の昨年の米国に対する貿易黒字は3470億ドル(約37兆7700億円)と、主要貿易相手国で最大だった。台湾も1項目に抵触したが、それ以外の4カ国は2項目に抵触した。

                           財務省は台湾と日本、韓国に対しては、介入を最小限にとどめ、柔軟で透明性のある為替政策を目指すよう求めた。

                           米国は1994年以降、どの国も為替操作国として認定していない。財務省は為替操作の判断基準について、対米貿易黒字が200億ドル超、経常黒字が自国国内総生産(GDP)の3%超、GDPの2%規模の海外資産購入による継続的な通貨安誘導という3項目を維持した。(後略)』

                           

                           トランプ大統領が中国に為替操作国認定しなかったのは賢明です。2015年8月までは人民元売りドル買いをやっていましたが、2015年8月からは人民元買いドル売りで、むしろドル安になる為替介入を行っています。つまり中国の状況、環境が変わったのです。

                           

                           

                           

                          1.トランプ大統領は、中国が人民元安になっていることに困っていることを知らなかったのでは?

                           

                           ウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、トランプ大統領が中国がこの数か月は人民元を為替操作していないと発言しているとの記載がありますが、トランプ大統領は2015年8月の人民元を下げるための為替介入に至った経緯を、よく理解していないのかもしれません。

                           

                           2015年8月の人民元急落までは、確かに為替介入をしていました。その証拠は外貨準備高の増加に表れています。人民元高ドル安となると輸出が伸び悩む一方、世界の投資家らが人口が圧倒的に増加する中国の需要は無限であるとして中国への投資を深めたいという意向とが、ぶつかり合っている状況でした。

                           

                          ●2015年8月までの中国人民中央銀行の動き(人民元売りドル買いのトレンド)

                          輸出を伸ばすために「人民元↓ドル↑」とするために「人民元売りドル買い」を行った結果、ドル資産が増えて外貨準備高残高が増加していった

                          ●2015年8月までの世界の投資家の動き(人民元買いドル売りのトレンド)

                          中国への投資をするために「ドル売り人民元買い」をすすめて「ドル↓人民元↑」となった

                           

                           世界の投資家の動きである後者のトレンドが衰えないため、中国人民中央銀行は前者のトレンドを維持するため、「人民元売りドル買い」をしていたのです。なぜ世界の投資家の人民元高のトレンドに対し、中国人民中央銀行が人民元売りで立ち向かったか?その理由は、中国の経済構造に問題があります。中国は日米と異なる外需依存国です。日本は内需国であり、輸出依存度はGDP500兆円のうち14%程度で70兆円です。中国は純輸出はGDPの50%を超えます。そのため、中国共産党政府は輸出を伸ばして経済成長させるため、人民元を下げる政策を取っていたのです。

                           

                           そのトレンドの潮目は、2015年8月でした。中国は株式バブル崩壊で景気が悪くなったために、人民元の為替水準を従来水準より引き下げるための為替介入を行いました。これまでは輸出が伸び悩まないようにということで人民元高を抑え込むためにトレンド維持することが目的で為替介入をしていたのですが、2015年8月は景気が悪いことを理由に、従来のトレンドよりも一段の人民元安に為替を誘導しようとして人民元売りドル買いの為替介入を行ったのです。

                           

                           結果、これまで人民元が逓増的に上昇していたトレンドが崩れ、「あ、人民元って下がることもあるんだ!」ということになって、外国人投資家らが一斉に人民元売りドル買いに転じたのです。即ちキャピタルフライト(資産逃避)が始まったのです。

                           キャピタルフライトが始まった2015年8月以降、中国人民中央銀行は一転して、人民元安に苦しむようになりました。人民元安が止まらない状態を、400兆円もある外貨準備高を使って買い支えてきているのが今の中国です。

                           そしてついに買い支えも空しく、400兆を超えて貯め込んでいた中国の外貨準備高は330兆円(3兆ドル)を割り込んでしまっているのです。(中国の外貨準備高3兆ドル割れ

                           

                           今、中国は人民元安に悩んでいるのであり、「輸出を増やすために自国通貨を切り下げる」との指摘は間違っています。とはいえ、人民元安ドル高誘導して米国を困らせていないだけであり、外貨準備高を使って為替操作をしていることには変わりません。

                           

                           

                           

                          2.日本の金融緩和は為替介入ではなく、為替操作をしていません!

                           

                           米国財務省は、中国の為替操作国認定を見送る一方、日本への監視は継続するとしています。日本は為替介入をしていません。日本がやっていることは、市中(預金取扱金融機関)から国債を買い上げ、日銀当座預金を増やす通貨発行をしている金融緩和政策であり、為替介入をしているわけではないのです。

                           なぜ、日銀当座預金を増やす通貨発行をしているか?といえば、デフレ脱却のため、物価インフレ率の目標2%達成を果たすために通貨発行をしているのです。

                           ですが、今の日本のスタンス、正確に言えば安倍政権の政策「金融緩和だけやって財政出動はしない」というスタンスですと、トランプ大統領から誤解を受ける可能性があります。なぜならば、財政出動をせず、緊縮財政ばかりやっていれば、「お前らジャップはアメリカに輸出を増やすつもりなんだろう?」とトランプ大統領に疑われても仕方がないわけです。

                           積極財政に転じ、公共投資を増やせば、日本国内の供給力は、米国輸出でなく日本国内の需要に向かいます。結果、国内の景気が活況になれば、日本国内が米国からの輸入が増える可能性が出てきます。しかしながら現状は、安倍政権は公共投資を増やすどころか緊縮財政(消費税増税、補正予算+本予算での公共投資減少、医療介護費削減など)をやっていますので、「お前ら内需拡大するつもりないだろう!米国への輸出を増やそうという企みで、金融緩和をやっているんだろう!」と言われ、為替操作国認定されるリスクは極めて高いと私は考えております。

                           デフレ・インフレについて正しい知識を持たず、金融緩和をすればデフレ脱却するなどと間違った考えを正さない限り、物価上昇率2%目標の達成は、何年経っても困難でしょう。

                           

                           

                           

                          3.トランプ大統領から為替操作国認定の指摘を受ける前にデフレ脱却が必要!

                           

                           解決策はとにかくデフレ脱却を果たすことです。そのために積極的な財政出動が必要です。第二次安倍政権発足後、アベノミクスの第一の矢の金融緩和、第二の矢の国土強靭化計画による財政出動で、名目GDPは1.9%増加し、税収も6.9%増加しました。

                           金融政策と財政政策をパッケージにすることによって、デフレ脱却して経済成長するというシナリオは正しかったのです。ところが、2014年から消費税増税で緊縮財政に転じ、個人消費を3年連続で減少させ、公共投資も民主党政権時代よりも削減することで、デフレ脱却が遠のいてしまいました。

                           日本は財政破綻するはずがないのに、プライマリーバランス目標という呪縛により、緊縮財政に傾いてしまったのです。2016年度も、補正予算を組みましたが、4兆円強しか組んでいません。本来デフレギャップは10兆円以上と言われているのに、4兆円程度ではデフレ脱却するはずがありません。

                           

                           私はプライマリーバランス目標という意味のない目標を廃棄すべきだと思います。以前にこのブログでもプライマリーバランス目標を廃棄すべきとする記事を掲載いたしました。(「プライマリーバランスの黒字化」を破棄せよ!(アイスランドのデフォルトについて))アイルランド、アイスランドの事例を見れば、プライマリーバランス黒字化なんて全く意味なし。この両国のケーススタディは、プライマリーバランス黒字化でも国家が破たんするという事例として、プライマリーバランス目標がいかに意味がないか?理解できるケーススタディです。

                           

                           そもそもこのプライマリーバランス目標、いつから導入されたか?小泉政権の時の竹中平蔵氏が導入したものです。そして竹中平蔵は、安倍内閣で規制改革推進会議のメンバーであり、外国人労働者受入など、国家特別戦略特区と設置して、アリの一穴を開けて、少しずつ日本を壊しているメンバーの一人であります。

                           

                           規制緩和をイデオロギー的に反対するつもりはありません。デフレ脱却に必要な規制緩和もあります。例えば、トラックの隊列走行が認められれば、運送業界で一人当たり生産性の向上が見込まれます。ドローン使用のための規制緩和を行えば、宅配業や警備業や測量業界などで、一人当たり生産性の向上が図られます。いずれも生産年齢人口減少に悩む日本では有効な規制緩和です。

                           

                           とはいえ、外国人労働者増加や電力・ガス自由化、輸入を増やすための規制緩和はデフレ促進策のインフレ対策です。

                           また、新たな付加価値が増えるわけではないしかも国家の安全保障上利益追求の必要がない国や地方自治体が行うべき事業の民営化(コンセッション方式やPFI事業の活用)は、基本的に国がコスト高く行っている事業なわけですが、利益追求が不要な国がやっているからこそ、安全保障という利益が出ない分野にお金をかけてコストが高くつくわけです。無論、GDP上、このコスト高は、政府最終消費支出ですので、コスト高=悪ではなく、安全保障強化維持のために必要な費用であり、経済成長に資するというのがマクロ経済での見方になるわけです。

                           

                           さらに言えば、高いコストの公務員と、民間企業に雇われ安いコストの従業員、どちらが個人消費を増やしてくれるかと言えば前者になるでしょう。雇用が安定している前者が個人消費額が多いというのは、GDP3面等価の原則(「GDP3面等価の原則」を完全攻略しよう!)(GDP3面等価の原則について(「スマートフォン製造」のシミュレーション))(トランプ誕生の経緯とトランプリスクに備えて日本がすべきことは?)を理解する本ブログの読者だったら容易に想像ができるでしょう。

                           

                           PFIコンセッション方式の推進を主張する連中は、結局は国家運営を家計・企業経営と同様に考え、コスト削減はインフレの時には有効ですが、マクロ経済的に言えば経済成長と逆行してデフレを促進するという事実を知らないのです。

                           

                           こうしたことを知らずしてか、金融緩和だけで日銀に丸投げし、あとは緊縮財政ということをやっている限り、トランプ大統領から為替操作国認定を受けるリスクは続くことでしょう。

                           

                           ですが、この金融緩和策も日銀の国債所有シェアが増え続け、結果市中の国債が尽きようとしています。あと2年も経てば市中の銀行が保有する国債が無くなってしまいます。国債増刷を刷れば解決するのに、借金が増えるのは嫌だ!とこれまた間違った認識により、国債増刷をしないという状況が続いています。

                           

                           こうしてみますと、デフレインフレについての正しい知識を持たない人々、財政破綻は起こりえない日本において家計や企業経営と同様に信用創造による経済のパイの拡大=資本主義であることを知らない人々、こうした人々が意味もないプライマリーバランスの黒字化が必要と唱え、デフレ脱却に必要な財政出動に反対して、日本をダメにしているとつくづく思わざるを得ません。

                           

                           

                           そんなわけで、今日は4月15日のブルームバーグの記事「米財務省:中国の為替操作国認定見送り、日本の監視継続−為替報告書」という記事を取り上げ、我が国の解決策を述べさせていただきました。


                          米国商務省発表の2月の貿易収支統計、米国の対日貿易赤字が15%減少

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                            JUGEMテーマ:経済全般

                             

                            今日は、4月4日付のブルームバーグの記事、「米国貿易赤字:2月は436億ドルに縮小、4か月ぶり低水準」というニュースについて触れたいと思います。記事の概要は以下の通りです。

                             

                            『ブルームバーグ 2017年4月4日 23:15 JST

                            米商務省が4日発表した2月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易赤字(国際収支ベース、季節調整済み)は前月比9.6%減の436億ドル。前月は482億ドルだった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では2月は446億ドルだった。

                            2月は財の貿易赤字が650億ドルと前月の695億ドルから縮小。先週発表された速報値では648億ドルだった。2月の輸入はほぼ1年ぶりの大幅減。消費財や自動車の需要が低迷した。輸入額は1.8%減少して2364億ドル。輸出は0.2%増の1929億ドルと、2014年12月以来の高水準だった。国別貿易収支(季節調整前)は対中国が230億ドルの赤字で、記録上で最大となる86億ドルの縮小。国内総生産(GDP)の算出に使用されるインフレの影響を除いた実質財収支の赤字は597億ドルと、前月の651億ドルから縮小した。(後略)』

                             

                             記事によれば、米国の対日本貿易赤字は、46.7億ドルで5,100億円の赤字。

                             1月の54.7億ドルに比べて15%程度減少しました。この数字は前年同月と比べて10%以上の減少幅です。

                             

                             また、日本は前月の1月は赤字額で2位でしたが、2月は中国、メキシコに次いで3位と順位を下げました。とはいえ、ブルームバーグの記事の記載の通り、消費財と自動車の需要が低迷となっていますので、特に自動車貿易についてトランプ大統領が厳しい要求を突き付けてくる可能性があります。

                             

                             日米関係としてこのニュースを見た場合、問題は米国の対日貿易赤字というよりは、米国から日本への輸出額が圧倒的に少なすぎる点です。日本から米国への輸出は5,000億規模ですが、米国から日本への輸出は180億円程度と、桁が違い過ぎているのです。

                             

                             米国は本当に日本に売るものがない。どっちに責任があるかと言えば、米国の問題で米国の責任です。例えばGMが軽自動車とかハイブリッド車とか出せばいいのに出さない。日本のように環境規制が厳しく、道が細く小回りが利く車が好まれる環境では、米国の自動車メーカーがもう少し経営努力をしていただかなければ、日本でアメ車を買う人は増えないと思います。

                             

                             もし、日本が米国から買うものがあるとすれば、家電製品や自動車と言った消費財ではなく、兵器や資源であれば日本には需要があります。もちろん自動車産業は裾野が広い産業ですので雇用にも大きく影響しますが、日本国内の自動車メーカーとの競争でGMやクライスラーが勝てるとは思えません。ですがF35戦闘機などの兵器や原油・LNGガスであれば、これは日本の需要は極めて大きい。だからトランプ大統領に「F35戦闘機買います!」「シェールオイル買います!」で調整していくべきです。

                             

                             そのためには、日本の国内需要を拡大しなければ、日本の景気が活況でなければ買えません。トランプ大統領から不条理な市場開放要求に対しては断固として反論し、良好な通商関係の構築ができるようデフレ脱却を急ぐ必要があると思うのです。

                             デフレ脱却すれば、国内の供給力は、米国へ輸出を増やそうとするよりも国内需要に向きます。さらに需要が増えれば米国からの資源などの輸入も増えていくことになるでしょう。さっさとデフレを脱却すれば、日本から見て外需依存することが無くなるので、貿易摩擦の心配も少なくなるのです。

                             

                             そんなわけで、今日はブルームバーグのニュース記事を取り上げ、米国の対日貿易赤字減少のニュースについて触れました。日本は未だデフレを脱却しておらず、国内の供給力は外需依存に目が向いています。国内需要を拡大させるためには、競争激化で名目GDPを押し下げる規制緩和ではなく、政府支出増が一番手っ取り早いということを改めてお伝えいたしました。

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             

                             


                            米国の貿易赤字 日本は2位の7.7兆円

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                              JUGEMテーマ:経済全般

                               

                              今日は読売新聞の記事、米国の対日貿易赤字が2位という報道について意見いたします。

                               

                               

                               

                              1.米国の対日貿易赤字を解消する方法として日本がやるべきことは?

                               

                               米国総務省が2/7、2016年貿易統計の数値を発表しました。米国の貿易赤字は対日本で689億ドル(約7.7兆円)となり、中国に次いで日本は二位に浮上したとのこと。これまではドイツが二位でした。米国の対日貿易赤字の689億ドルのうち、自動車が526億ドルと70%を占めている状況です。

                               

                              米国の製造業の競争力低下による貿易赤字の拡大が問題であるとしてトランプ大統領が登場したわけですが、この貿易統計の数値を改めて認識したトランプ政権は、通商政策でいろんな要求を突き付けてくることでしょう。何しろ「アメリカファースト」なのですから。

                               

                               これは善悪、良し悪しの問題ではないのです。貿易赤字拡大が米国の製造業の競争力低下にあって、そうした製造業のグローバリズムに不満を持つ米国人から票を得たトランプ大統領ですから、無視するはずがありません。

                               

                               日本がやるべきことは簡単です。デフレを脱却させればよい!ただそれだけです。内需主導の経済成長路線政策をとればいいのです。ところが、「日本は人口が減少するから内需主導はできない、外需依存度を高めなければ・・・。外需依存する以上、関税をかけられては輸出産業に不利になる。自由貿易協定を広めなければ・・・。その前にトランプにTPPを締結するよう翻らせよう!」などと日本の国益を損ね、トランプ大統領を怒らせるだけになってしまい、米国の主権で保護主義にしてしまうことは日本の立場として内政干渉して止めることなどできないのですが、このような本当に不毛な思考回路になる人が多いのでは?と推察いたします。

                               

                               日本がデフレ脱却できれば、まず日本の生産能力、家電や自動車といった消費財を中心とした生産能力が日本の需要に向かいます。米国への輸出は減るでしょう。そしてデフレ脱却して日本の景気が良くなれば、米国から輸入する者が増える形で、貿易赤字を縮小することができます。

                               

                               

                               

                              2.日本の政治家は頭悪すぎ!インフラ輸出は円安ドル高に拍車をかける!

                               

                               日本は、普通にデフレ脱却のために内需拡大政策を表明すればいいのに、日米首脳会談では、日本が米国に雇用を作るとしてインフラ投資をすると言っていました。これ、本当に頭大丈夫?という世界です。

                               何しろ日本円で米国にインフラ投資をすることはできません。日本企業が米国に投資をしようとする際、必ず円をドルに両替します。米国内では円が使えず、絶対にドルが買われます。その結果、絶対に円安ドル高に向かい、日本の対米貿易黒字、対日貿易赤字は拡大いたします。投資額で50兆円とすれば、ものすごい円安ドル高になります。

                               まだインフラ投資を実行していませんが、そういう報道が流れて、トランプ大統領の耳に入ったらえらいことになります。例えば金融緩和ができなくなる条項を二国間協議に盛り込まれるなどしたら、金融緩和を辞める→金融緩和後退→超円高→日本株大暴落という日本発の金融危機が勃発します。

                               

                               インフラ輸出で70万人の雇用を作ると言っていましたが、まず日本の雇用を作るのが先です。結局、トランプ大統領が登場した理由、本質の問題を理解していないのです。

                               対日貿易赤字を問題にしているのに、円安ドル高政策にして、どうするのでしょうか?頭が悪い過ぎるとしか言えません。

                               

                               

                               

                              3.日本がやるべきは内需拡大です!

                               

                               国連通商会議のナバロ議長、総務長官で著名魯投資家のロス氏ら、連名でトランプ経済プランの達成ということで、両者は米国の貿易赤字を問題視していることが明らかになっていました。米国の製造業を弱体化させた不利益な貿易協定の見直しに言及し、中国に対しては貿易の詐欺師という言葉を39回、日本にも5回使ったとされています。米国にとって貿易赤字国はわずか6か国。その中でも貿易赤字額が大きい順に、中国、日本、ドイツについて、二国間交渉で有利な条件を引き出そうとしているのです。

                               

                               とはいえ、日本は日本の国益なるよう発言していくべきであります。具体的に言えば、日本は為替操作をしていません。為替介入をしておらず、日銀による市中の銀行からの国債買取という金融緩和をやっているだけ。中国は露骨に為替介入をしています。2015年8月の上海バブル崩壊前までは、外貨を買って人民元を売る為替介入、2015年8月以降は景気が悪いので輸出を増やすために実施したドル買い人民元売りで、外国人投資家のキャピタルフライトと中国国内での外貨への両替が進み、今の中国人民銀行は外貨を売って人民元を買う為替介入をしています。

                               中国は為替操作国ですというのは間違っていませんが、日本は違います。

                               米国車が日本で売れないのは、米国企業の努力不足。具体的には右ハンドルにする、燃費を良くする、アフターサービス網を充実させるといった努力をしていないから。

                               日本は日本の立場で国益になるように主張をするだけだと思うのですが、皆さんいかがでしょうか?

                               

                               もちろんトランプ大統領に言いがかりをつけられても言うべき反論をしたうえで、トランプ大統領に花を持たせるの出れば、内需拡大を意思表示すべきでした。もし、日本が内需拡大を意思表示すれば、トランプ大統領にお土産を持たせるだけでなく、我が国もついにデフレ脱却を明確に政府が財政支出増へと、緊縮財政から方向転換することにつながっていたはずだからです。

                               

                               

                               以上、米国の2016年の対日貿易赤字が大きかったこと、それを踏まえて日本がやるべきことを述べさせていただきました。

                               

                               


                              トランプ政権の大統領令と日米貿易

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                                JUGEMテーマ:経済全般

                                 

                                今日はトランプ大統領の誕生の経緯を踏まえて、日米貿易などについて意見いたします。

                                 

                                 

                                 

                                1.トランプ大統領令について

                                 

                                 トランプ大統領は「シリアなど7か国からの入国を認めない。120日間停止する。」という大統領令を発しました。

                                 大統領令ではテロから守るためとしています。

                                 

                                 米国大統領令=議会の決議を経なくても法律と同等の効果があります。議会が反発したり、反対する法律を出したり、また最高裁判所が大統領令に違憲判決を出すこともあります。

                                 

                                 ワシントン州は大統領らを相手取り違憲として提訴という動きもあります。これはトランプ大統領が米国への再入国を認めないとする対象にグリーンカード(永住権保有者)を持っている人まで対象にしたからです。しかしながら、これは反発覚悟でトランプは想定していたはずです。とはいえ、イラクから逃れた人でグリーンカードを持っている人は一回アメリカの外に出ると入れない可能性があります。

                                 そこで、CNNの報道でも一旦外に出ると入れなくなる可能性があると報道。トランプ大統領は「我々の国家は強力な国境管理と厳格な入国審査を必要としている。欧州で、世界中で起きていることを見てみろ!」と言っています。私もその認識は正しいと思いますが、さすがにグリーンカード保有者まで対象にするのはおかしいと思います。

                                 

                                 とはいえ、トランプ大統領令の善悪を問題にするより、こういう人が大統領になったのだと認識して物事を考えて進めていく必要があります。TPPを批准しない、オバマケアは撤廃、入国審査は厳しくなる、という現実を受け入れ、環境が変わったことを認識する必要があるのです。

                                 

                                 

                                 

                                2.思考停止的なグローバリスト

                                 

                                 グローバリストらは、グローバリズムに対して思考停止的に善としている人が多く、トランプ大統領の登場により、パニックになっているのではないでしょうか?何しろトランプ大統領になってしまったのだから、

                                「そんなバカなことがあるはずがない!」

                                「世界に沿ったことをやってくれるはす!」

                                完全に認知的不協和に陥り、トランプは世界と合わせるはずだ!グローバリズムの良さを理解してくれるはず!とパニックになってしまっていると思います。トランプ誕生の経緯を理解しないと、そうした思考回路から抜け出すことはできないでしょう。

                                 

                                 トランプ大統領登場の背景はメキシコの逆輸入問題が原因として大きな理由の一つに挙げられます。米国の製造業の企業が、安い人件費を求めてメキシコに工場を移転し、そのメキシコ工場で作られた製品を米国に逆輸入するというのが逆輸入です。それはグローバリズム企業とそれを支援するファンドやら株式投資家らから見れば合理的です。とはいえ、ラストベルト地帯の製造業に勤務する白人労働者層は、賃金上昇を抑制。下手すれば解雇になる可能性ですらあります。そうした逆輸入によってもらたされる雇用の不安定化と賃金上昇の抑制の原因が、グローバリズムであることに気付き、それを至極全うに批判するトランプ大統領を後押ししたのです。

                                 

                                 トランプ大統領は、政治資金団体スーパーパックから一切献金をもらっていません。何しろトランプ大統領自体が大富豪。政治資金がゼロでも選挙を戦えるだけの資金を持っていました。一方でクリントンしかり、オバマ前大統領ですら、政治資金団体スーパーパックから献金を受けています。その献金の出所は、グローバリズムを肯定するグローバリストら企業やファンドなど。その献金の出し手はロビー活動で自社が有利になるように法律整備を働きかけたりします。こうした政治にトランプ大統領はうんざりしていたものと、演説の和訳解説を見ていて思っておりました。私は、イギリスのメイ首相の登場も同じ理由であり、その後に続くトランプ大統領の主張も方向性として正しいと思っております。

                                 

                                 にもかかわらず、マスコミ(テレビ新聞)らは、グローバリズムは自由貿易だから安いものが消費者に入って何が悪いの?自由に経済活動をすることがなぜ悪いの?規制なんて古臭い!として、いわば思考停止的にグローバリズムを正しいと思い込んでいるとしか、考えられない報道がなされています。いい加減にトランプ大統領の誕生の本質を理解する必要があると思うのです。

                                 

                                 トランプは、「メキシコに壁を作るが、メキシコはお金を払わないだろう!となればNAFTA(北米貿易自由協定)は撤退する!」という考えをお持ちの方です。そんな状態の人に「TPPの批准を働きかける!」「考えを翻させる!」というのはアホかと思うわけであります。内政干渉も甚だしい。この手の内政干渉ということについて気付いていない言論人も多いと思っております。

                                 

                                 

                                 

                                3.日米の2国間通商協定とTPP

                                 

                                 このまま日米は2国間通商協定をやる方向になるでしょう。

                                 TPPは無視され、その代わりに2国間で協議。日米FTAを締結を目指すのでは?と思います。そこでは為替操作を防止しろなどと余計な規定が入り込む可能性があり、大変に危惧しています。

                                 

                                 量的緩和政策は、通貨安政策ではありません。通貨発行してインフレにする政策です。現実は緊縮財政をやっていて、デフレのまま量的緩和を続けると、明らかに通貨安誘導に見えてしまうのです。

                                 しかも、一部の学者らが「量的緩和のメリットは通貨安である!」と言ってしまっています。政府の首脳は言いませんが、一部の学者が言うのは、大変マズイことです。トランプ大統領から見れば、為替誘導していると思われてしまうからです。もし、トランプ大統領によって日本が量的緩和政策ができなくなった場合、日本経済はパニックになることでしょう。

                                 それを回避するためには、日本がさっさとデフレを脱却し、日本経済がインフレになれば自力で内需主導で内需拡大ができれば、為替の高い安いは関係なくなります。

                                 円高になれば、日本の企業は製品価格が上昇し、外国で物が売れなくなるかもしれません。外国で物が売れなくても、日本が政府主導で需要を作れば、日本で売ることができます。海外で売るのも日本で売るのもGDP拡大に貢献しますが日本で売った場合、日本人の所得となれば、その所得を得た日本人が新たに消費をする可能性があります。消費しやすい環境になるまで、日本政府が需要を作り続ければ、デフレ脱却するでしょう。そうなれば日本人の賃金が増え、消費が伸びればそれがさらに需要となってやがて米国製品を買うことも想定されます。そうなれば日本は米国からの輸入も増える可能性も出てきます。この輸入分は米国の国民の所得となります。

                                 こうして、日本がデフレをさっさと脱却して米国からの輸入が増えるくらい、経済成長させればトランプ大統領なんて恐れるに足らず。有効な日米関係を築けるものと思うのです。

                                 

                                 そこで出る話として人口問題を取り上げる人がいます。これもまた誤解が多い。

                                 日本の場合、人口が減少すると言っても、日本の人口減少は1億3000万人の人口に対して、22万人程度であり、総人口に占める割合は高々0.2%の減少です。こんなのは国民の所得が10%も増えれば、余裕で埋められます。自虐的に日本の経済を否定しようとして、結果円安に頼ろうとする人が多い。輸出に頼らない国、日米中国ドイツの4か国は、本来内需主導で経済成長できる力があります。ところが実際は日本と米国の2か国だけ。中国とドイツは外需依存国です。

                                 

                                 日米貿易の不公平で言えば、アメリカの車を買っても左ハンドルばかりでサービス網がありません。日本の車の関税は0%ですが、米国の車の関税は2.5%で、日本の市場は開放しているわけですが、米国は2.5%という関税障壁があります。自分たちの努力不足を日本に押し付けているのです。しかし、このトランプ大統領の主張は、米国第一主義を謳って当選した経緯を踏まえれば、至極全うです。

                                 

                                 TPPについても触れます。日本の聖域である牛肉について、米国の牛肉には45%の関税がかかっています。かつて米(コメ)ではミニマムアクセス米として、コメの輸入を最低限の量を輸入する取り決めが決まりました。米(コメ)と同じようにミニマムアクセスCARのような可能性も否定できません。

                                 

                                 このとき一番まずいのは、日本がTPPに批准してしまっていることです。これは本当にマズイ。日本の最高意思決定機関である国会でTPPを批准してしまいました。その結果、交渉の最低ライン=TPPというスタートラインになってしまうのです。TPPの批准内容から、どこまで譲歩するか?という極めて不利益な交渉です。

                                 

                                 「TPP批准の理由は再交渉を受け付けないという意味で批准した!」は完全に認知的不協和に陥っているとしか言えません。2国間協議は始まってしまいます。米国を除いた11か国でTPP批准をするとすれば、条件を変えなければなりません。しかし変えることなく批准してしまった。この影響は今後も響いてきます。具体的に言えば、EUとのFTA交渉ではTPPが最低ラインになるでしょう。ここからどこまで譲歩するんでしょうか?国会議員に質問したいです。

                                 

                                 総理はトランプ大統領とゴルフをする前に、TPP以上の譲歩はしないと宣言すべきでした。

                                 今後、TPP+ミニマムアクセスCAR+為替条項など、TPPプラスαの要求をしてくるでしょう。

                                 日本は日本の国益を考えて、堂々と米国に日本の主張し、ミニマムアクセスCARや為替条項について断固として拒否する主張をしていただきたいと思います。

                                 

                                 

                                 


                                トランプ大統領 金融緩和に批判!安倍黒金融緩和にツイッター砲炸裂か?

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                                  JUGEMテーマ:経済全般

                                   

                                  今日はトランプ大統領が、日中の金融緩和政策について言及し始めたことに対して意見いたします。

                                   

                                   

                                   

                                  1.トランプ大統領が日本の量的金融緩和策について言及

                                   

                                  『(朝日新聞2/1付)トランプ米大統領は31日、「他国は、通貨やマネーサプライ(通貨供給量)、通貨安誘導を利用し、我々を出し抜いている。中国がやっていることをみてみろ。日本がこの数年でやってきたことをみてみろ。彼らは金融市場を利用している」と話し、中国と並んで日本の為替政策を批判した。(後略)』

                                   

                                   トランプ大統領が大手製薬会社と打ち合わせし、上記の通り日本と中国について言及しました。

                                   1ドル=113円台で取引されていた為替相場が、一時1ドル=112円まで上昇し、2か月ぶりの円高ドル安水準になりましたが、また1ドル=113円台まで円安ドル高に戻しています。

                                   

                                   トランプの発言は、「他国が通貨切り下げによって薬を作れないようにしている」として日中の為替政策に触れました。

                                  私は、もしトランプ大統領が製造業を本当に復活させたいのであれば、ドル安政策が望ましいので、日本の金融緩和政策についても指摘される可能性があると思っていましたが、ついに安倍黒金融緩和政策にもツイッター砲が炸裂したということでしょうか?

                                   

                                   しかしながら、トランプ大統領の指摘は正しくありません。もちろんトランプ大統領の登場の経緯で、国力強化、保護貿易、米国人の雇用創出ということを考えれば、そう指摘せざるを得ません。とはいえ、正しくない点は指摘しておきたいと思うのであります。

                                   

                                   

                                   

                                  2.日本の量的金融緩和は為替操作ではない

                                   

                                   金融政策決定会合を受け、黒田日銀総裁は会見を行っています。

                                  トランプ大統領はドルが強すぎると露骨にけん制しましたが、黒田総裁は為替に通貨高政策はないと反論し、ファンタメンダルズ(経済の基礎的条件)に則して変動することが望ましいと述べました。これはこれで、黒田総裁の言っていることは正しいです。中国は為替介入を行い、為替操作を行っていますが、日本は為替介入による為替操作は行っていません。

                                   とはいえ、内閣官房参与の浜田宏一エール大学教授、日銀岩田規久男副総裁らは、量的緩和の効果については「円安です!」「円高是正です!」「輸出拡大です!」と言っておりました。黒田総裁は言っていません。

                                   

                                   この「円高是正です!」というフレーズ、内閣官房参与の浜田宏一エール大学教授、日銀岩田規久男副総裁らの発言、これはマズイです。「円高の是正です!」と為替について触れてはいけなかったのです。理由は量的緩和をトランプ大統領のツイッター砲で辞めされられるとしたら、これは大変なことになります。デフレ脱却ができていない日本で、金融緩和を止めた場合、超円高になる可能性があるからです。

                                   

                                   元々インフレ誘導を目的に始めた金融量的緩和ですが、量的緩和だけやって財政支出をしなかった、これが結果的に円安誘導に見えてしまっているのです。そこをトランプ大統領が「円安誘導国」→「自国通貨切り下げ国」→「為替操作国」と日本の金融緩和政策を批判しているのです。

                                   

                                   中国は為替操作国ですが、日本は異なります。とはいえ、さっさとデフレ脱却のための財政支出増の政策が打たれなければ、いつまで経ってもデフレ脱却できず、このまま国債買取を続ければ、市中の国債が尽きるというXデーを迎える前に、金融緩和政策を止めさせられて超円高→日本株大暴落というシナリオが実現してしまう可能性が高くなります。

                                   

                                   日本がすべきことは、トランプ大統領に量的金融緩和策が為替操作と映らないようにするために、デフレ脱却に向けた日本の国内需要拡大のための財政出動を、速やかに実行すべきなのです。

                                   

                                   

                                   

                                  3.「中国共産党が人民元安にしている!」との指摘は間違い

                                   

                                   トランプ大統領の「人民元安にしている!」という指摘は明確に間違っています。今中国は人民元安に苦しんでいます。2015年8月に人民元を下げるための為替介入をしたことは間違いありません。理由は中国の株式バブルが崩壊し、景気が悪くなったことが原因です。そこで景気を良くするために輸出を伸ばして経済成長させようとして自国通貨安となる人民元を大量に売る為替介入を行いました。

                                   

                                   それまで外国人投資家は、中国の高い経済成長が今後も続き、それに伴って人民元も上昇するとの見方から、人民元を買い続けてきました。一方で人民元高となると輸出が伸び悩みます。以前ブログで指摘しましたが、中国は内需国の日米とは異なり、外需依存国です。人民元高となっては経済成長ができないために、中国は人民元を売って人民元高とさせない為替防衛をしていたのです。

                                   

                                   しかしながら、中国の株式バブル崩壊後の2015年8月の人民元売りの為替介入によって、外国人投資家らが人民元が高くなるとのシナリオに懐疑的になり、人民元を売り始めました。そして今もなお外国人投資家らは人民元を売っております。つまり今中国は人民元安に悩んでいるのです。その証拠に、既に400兆円あった外貨準備高が300兆円を切ったと言われています。2015年8月時には400兆円あった外貨で、人民元安を防ぐために人民元を買い支えていたのです。買い支えなければ中国はとっくに通貨危機になっていたことでしょう。

                                   

                                   とはいえ、2015年8月で400兆円が、2年足らずで100兆円減少。これは恐ろしいスピードです。しかもブログで指摘した通り、中国の外貨準備高は中身が不透明。今後も信用されない通貨人民元は、外国人投資家から売られ続けるでしょう。一定水準で為替防衛ができなくなり、外貨準備を取り崩して買い支えることができなくなった時、世界最大の外貨準備高を誇る中国で通貨危機というブラックジョークになってしまう可能性があります。もしそうなれば中国経済は崩壊に向かうでしょう。

                                   

                                   だから、本来中国人民銀行は、外貨準備の中身を公表すべきです。だけどやらない。やらないから人民元安が止まらず、人民元安を食い止めるための通貨防衛により外貨流出が止められない状況になっているのです。

                                   

                                   

                                  というわけで、今日はトランプ大統領がついに日本の金融緩和に批判をし始めたことと同時に、実はトランプ大統領の指摘は間違っているということを述べさせていただき、その上で日本がとるべき政策と、中国が如何にヤバイ状況になっているか?を指摘させていただきました。


                                  トランプ誕生の経緯とトランプリスクに備えて日本がすべきことは?

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                                    JUGEMテーマ:経済全般

                                     

                                    今日はトランプ誕生の経緯について考察します。

                                     

                                     

                                     

                                    1.付加価値の積み上げとGDP3面等価の原則

                                     

                                    下記はGDP3面等価の原則と付加価値の積み上げのイメージです。

                                     

                                     黒毛和牛を生産するところから、消費者の手元に届くまでの付加価値の積み上げイメージがお分かりいただけるのではないでしょうか?

                                     GDPの算出イメージは下記の通りです。

                                     

                                    生産面のGDP=+黒毛和牛生産の付加価値100

                                            +と殺してカットして食べやすくする付加価値100

                                            +食べやすくしたお肉を冷蔵庫に入れて小売りする付加価値100

                                     

                                    支出面のGDP=+消費者が払った300円(=個人消費300円)

                                     

                                    分配面のGDP=+黒毛和牛生産者の所得100

                                            +と殺業者の所得100

                                            +小売業者の所得100

                                     

                                     上記の通り、GDP3面等価の原則により、生産面のGDP=支出面のGDP=分配面のGDP=300円となります。黒毛和牛生産者、と殺業者、小売業者が「働き」、付加価値を生産した結果、それぞれ100円ずつ所得を稼ぎました。「雇用」による「生産」が「所得」を創出するのです。

                                     

                                     竹中平蔵慶応大学教授、日本総研理事長高橋進らは、上記の生産は、「別に国内でやらなくても。コスト(人件費)が安い国でやればいいじゃん!」となります。

                                     もしこのプロセスを、肉牛でなく米国の車の生産に置き換え、生産拠点をメキシコに移すということを考えてみましょう。

                                     結果的に米国国民は消費者として自動車を購入するにもかかわらず、生産はメキシコということになります。メキシコで生産されてしまうと、米国国民の雇用、所得になりません。メキシコ国民の生産・雇用・所得になってしまうのです。

                                     というわけで「各企業は米国消費するものは米国国内で生産するべきではないのか?」となったわけです。これがトランプ誕生の経緯なのです。

                                     

                                     TV新聞などのマスコミは、「内向き」「閉鎖的」「保護主義」と騒いでいますが、不公正な貿易には断固たる措置を講ずるという方針を打ち出したにすぎないのです。

                                     

                                     

                                     

                                    2.日本の金融緩和についてもトランプ砲が炸裂するとどうなる?

                                     

                                     私は本ブログを始めてから、日本の経済政策において、市中の国債が尽きる日が近づいている旨をお話しし、「国債増刷」と「政府支出増」の2つを急ぐべきであると説明しています。このまま金融緩和で年間80兆円の国債を買い続けますと、2年ちょっとで買う国債がなくなってしまいます。

                                     買う国債がない→金融緩和できない→金融緩和後退→超円高→日本株大暴落というシナリオを、本当に恐れています。このシナリオを回避するとすれば、日本経済がデフレ脱却するために「国債増刷」と「政府支出増」と「消費税減税8%→5%」の3つが実行されることになったときだけです。この3つが実行されない場合は、デフレ脱却を果たせず、結果金融緩和を続けざるを得ず、その間に市中の国債残高が減少して、国債残高が無くなるまで、いわば少しずつ寿命が縮まると言ってもよいでしょう。

                                     

                                     そのシナリオ以外にもっと寿命を早く縮めてしまう最悪のシナリオもあります。それは、トランプ大統領のツイッター砲です。

                                     トヨタ自動車がどうだのという話ではありません。日本の安倍政権黒田総裁の量的金融緩和について、「円安誘導だ!やめないと対抗措置を採る!」と言ってくる可能性があります。日本にとって、これは最大のトランプリスクです。

                                     理由は、我が国は未だにデフレが継続しています。この状況で金融緩和を辞めれば、さらに景気が悪くなります。おそらく日銀が金融緩和後退の気配を匂わせるだけで、超円高→日本株暴落となり、日本発の金融危機が発生して実体経済に多大な悪影響を及ぼすことになるでしょう。

                                     というわけで、日本の金融緩和策についてトランプ砲が炸裂しますと、瞬く間に超円高→大幅株安というシナリオがあり得ると思っておりまして、日本株やっている皆さんは、注視していた方がよいと考えております。

                                     

                                     

                                     

                                    3.トランプ砲炸裂に備える解決策は?

                                     

                                     別にトランプ砲が炸裂しなくても、国債が尽きる日は少しずつ近づいています。となれば国債を増刷し、政府支出増によって国内の需要を創出して、早期にデフレ脱却を果たし、内需主導で経済成長ができるような体制を作ることが唯一の解決策です。国債を増発すれば、国債が尽きる日は遠のきます。同時に輸出企業は米国への輸出が減少したとしても、供給能力を日本国内の需要に応ずるべく振り向ければ成長することが可能です。

                                     トランプ砲を恐れるまでもなく、我が国が「国債増刷」「政府支出増」「消費税減税」などの内需主導の経済政策を打てば、海外需要の増減に振り回されることなく、国内の需要で着実に安定的に成長することができるのです。

                                     

                                     というわけで、今日はトランプ誕生の経緯と合わせ、日本がとるべき解決策について意見を述べさせていただきました。

                                     

                                     

                                     


                                    どうなる自動車業界?トランプのツイッター砲が炸裂!

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                                      JUGEMテーマ:経済全般

                                       

                                       今日もまたトランプ大統領の発言について意見します。具体的には、トランプ次期大統領の自動車業界に対するツイッター発言です。

                                       

                                      『トヨタ自動車、メキシコに工場を作って輸入するなら高い関税をかける』

                                       

                                      この発言の後、トヨタ自動車(証券コード:7203)は11600億円(100億ドル)を投資することを正式表明しました。

                                       

                                       これは、メキシコ叩き、トヨタ自動車叩きだ!と考えますと見誤ります。米国で生産されるべき製品が、トヨタは日本企業ですが、米国のフォードとかGMとか、米国企業が人件費が安い外国に工場を移して(対外直接投資をして)、作ったものを逆輸入することについて、トランプ大統領は怒っているのです。

                                       

                                       トランプ大統領が問題視していることは、米国の雇用が奪われて、結果的に米国民の需要が奪われているという逆輸入という問題に怒っていることに尽きます。

                                       

                                       大統領選挙において、トランプ大統領の誕生の経緯から見れば、トランプの言っていることは整合性が取れています。五大湖周辺のラストベルト地帯 製造業が衰退した地域の有権者の方々がトランプを支持してトランプ大統領が誕生しているのです。

                                       

                                       とはいえ、トヨタ自動車は米国の自動車の60%70%が米国産です。ただ、そこにトヨタ自動車がプラスしてメキシコで作ると言ったから、トランプ大統領は怒っているのです。

                                       

                                       アメリカで消費されるものはアメリカで作られるべきだということをトランプ大統領はいいたいだけ。今までだとそれを「保護主義だぁー!」「グローバリズムに反するぅー!」とか言われたかもしれませんが、(今も言われるかもしれないけど)、先進国の国民経済にとっては、これは至極全うです。

                                       

                                       ただ、カローラの生産をカナダからメキシコに移転するということは、トヨタ自動車の北米(カナダ・アメリカ・メキシコ)の再編の一環であり、簡単には取り消せないと思われます。

                                       

                                       だとすれば、怒るべきはカナダの大統領です。なぜならば、カナダから雇用が無くなるからです。

                                      フォードモーター、フィアットクライスラーなど自動車大手は、アメリカでの生産追加を決定し、トランプ大統領は、ツイッターでお礼を述べています。トランプ大統領が就任前から言っていたこと、「アメリカの雇用を一番増やす大統領になる」をツイッター一発で実現しているのです。

                                       

                                       ところで、この逆輸入問題についていえば、米国とメキシコの関係は、日本と中国の関係も同じです。中国での製造が大量に増えて、日本国民の雇用と需要が奪われているのです。日本も政治問題化すべきと思います。それが中長期的に我が国の経済成長になるものとトランプ大統領のやっていることを見て、思うわけであります。

                                       

                                       そんなわけで、今日はトランプ大統領の自動車業界への発言の真意について私見を述べさせていただきました。


                                      トランプ大統領の「国境税」の真意

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                                        JUGEMテーマ:経済全般

                                         

                                         ついにトランプ大統領が就任いたしました。

                                         

                                         私はかねてからトランプ大統領がグローバリズムを否定し、経世済民を肯定する保護主義を打ち出していることを好感しておりました。

                                         一方、マスコミの世論調査でクリントン有利という報道だったので、「やっぱりクリントンが当選するのかな?」と思っていたのですが、トランプ大統領が当選したのは、世界経済にとって良い方向に向かうのでは?思っております。

                                         もちろんトランプ大統領が今後、正しい政策を遂行し続けるか見極める必要がありますが、クリントンは自由貿易推進だったのでデフレ促進するので反対でした。

                                         我が国もアメリカに見習い、保護主義で内需主導の経済政策をしていけば、デフレ脱却で日本国民の皆さんが実質賃金の上昇と経済成長を勝ち取れるものと思っております。

                                         

                                         米国のCNNにしてもニューヨークタイムズにしても、トランプ大統領に対してネガティブな報道が多く、何もわかっていない人がほとんどです。そんな中、トランプ大統領が発言していることについて、真意が何なのか?株式市場で長期投資をしている投資家の皆さんにとっても大変気になると思います。というわけで、今日はトランプ大統領の「国境税」の発言について取り上げ、米国経済について意見いたします。

                                         

                                         下記は2017117日の読売新聞の記事です。

                                        『【ワシントン=山本貴徳】ドナルド・トランプ次期米大統領は15日、ツイッターで、「自動車メーカーでも他の企業でも、米国でビジネスをしたいなら、再び米国で作り始めなければならない」と述べ、国内外のメーカーに、米国での生産と雇用を増やすよう改めて要求した。トランプ氏は「私は雇用を取り戻しており、その数は増えるだろう」とも投稿した。これまで国外移転を計画する米フォード・モーターなどの民間企業に圧力をかけ、移転を撤回させてきたが、今後も企業の経営に口を出し続ける考えを示唆した。米製造業の復活と雇用の拡大を公約に掲げるトランプ氏は、米国の貿易赤字を問題視しており、国内外の企業に対して「米国に工場を作らないなら、巨額の『国境税』を払え」などと主張している。(後略)』

                                         

                                         トランプ大統領は、国境税に言及して製造業者に圧力をかけています。具体的にはメキシコ工場新設について撤回を要求し、撤回しなければ35%の国境税をかけるとしています。

                                         

                                         元々の問題はトヨタ自動車ではなく、アメリカの企業に問題がありました。何が問題かと言えば、アメリカの企業が対外投資(=自国外投資)でメキシコに工場を移転し、メキシコ工場で作った安い製品を逆輸入すること、そのことをトランプ大統領は問題視しているのです。この逆輸入によって、アメリカ国民の雇用と需要が奪われているという指摘は事実です。そのため、単純な関税引き上げではなく、国境税35%として、アメリカの輸入品にかける法人税の名目で税金をかけ、ペナルティを課そうとしているのです。

                                         

                                         なぜ、35%の関税引き上げでなく国境税35%か?

                                         関税引き上げは、おそらくNAFTA(北米貿易自由協定)がなくてもできません。理由はWTO(世界貿易機関)に加盟しており、WTOのルールにおいて自国の国防上危険と判断する国以外に対して、一方的に関税を引き上げることはWTO違反になってしまうからです。

                                         トランプ大統領がNAFTAを見直すことは可能ですが、WTO見直しとなれば、WTO脱退という実現性が皆無の話になってしまいます。もちろんNAFTAを見直して関税引き上げは可能ですが、単なる関税引き上げではWTO違反となるため、対外投資を促進する企業に対しては、アメリカ国民の雇用を奪い、需要を奪うので、法人税を特別に引き上げる税金として国境税としてペナルティを課そうとしているのです。

                                         

                                         トランプ大統領の言っていることは、実に整合性が取れています。

                                        ●米国企業が米国に戻ってきたら法人税を引き下げる

                                        ●米国に逆輸入するような企業に対しては法人税を引き上げる

                                         いきなり関税引き上げは困難ですが、NAFTA見直しを公言しており、NAFTA見直し・脱退となれば、これは実現可能です。

                                         

                                         トランプ大統領が指摘する逆輸入問題は、日本も抱えています。アメリカとメキシコの関係に対し、日本と中国の関係がまさに逆輸入問題で、日本も雇用と需要が奪われているのです。トランプ大統領は課題の認識が正しく、物事がよく見えていると私には思えます。それに対して安倍政権は、TPPの締結を急ぐなど、周回遅れで人・物・サービスの自由化を推進しようとしているのです。

                                         

                                         トランプ大統領の保護政策によってアメリカ経済が内需主導の経済成長に移行できれば、中国経済が破たんしようと、EUが崩壊しようと経済成長の妨げになる影響度が小さくなります。もともと日米ブラジル3か国は内需主導国。にもかかわらずグローバリズムが蔓延して輸出主導、逆輸入主導で、内需を縮小してきたという流れでした。そこに目を付けたのがトランプ大統領だと思うのです。

                                         

                                         今日はトランプ大統領の発言「国境税」の真意について私見を述べさせていただきました。


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