祝!米国でウイグル人権法案が成立!

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     今月2020/06/17、米国でウイグル人権法という法律ができました。

     これは中国共産党政府の邪悪なウイグルの人権弾圧からウイグル人を守ろうと活動してきた人々にとっては、歴史的な出来事といえるものであり、素晴らしいことであると思います。

     ところが、私が調べる限り、日本のマスコミは大きく報じられていません。

     そこで、ぜひ皆さんにご紹介したいと思いまして、今日は「祝!米国でウイグル人権法案が成立!」と題して論説します。

     

     

    AFP通信の記事をご紹介します。

    『AFP通信 2020/06/18 08:17 米「ウイグル人権法」成立、中国当局者の資産凍結や渡航禁止

    【6月18日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は17日、中国の新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)でイスラム教徒の少数民族ウイグル人が施設に強制的に収容されているとされる問題で、中国当局者への制裁を認める法案に署名し、「ウイグル人権法(Uighur Human Rights Act)」が成立した。

     新法は米政府に、ウイグル人などの少数民族に対する「恣意(しい)的な拘束、拷問、ハラスメント」に責任を負うべき中国当局者を特定し、これらの中国当局者について、米国内に保有する資産凍結と米国への渡航禁止を義務付ける内容。

     同法案は中国の少数民族政策への怒りを背景に米議会をほぼ全会一致で通過しており、トランプ氏は署名するとみられていた。

     トランプ氏は、「この法律は人権侵害やウイグル人ら中国の少数民族の民族としてのアイデンティティーや信仰を消し去ることを目的とした洗脳キャンプの体系的な使用、強制労働、侵襲的な調査をする者たちに責任を取らせるものだ」とする声明を発表した。

     同法案へのトランプ氏署名の発表は、米国のジョン・ボルトン(John Bolton)前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の衝撃的な暴露本の抜粋がメディアに掲載された中で行われた。米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によると、ボルトン氏は近く出版される著書に、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席からウイグル人の収容について説明されたトランプ氏は、収容施設は「まさに実行すべき正しいこと」だと習氏に語り、ウイグル人収容施設を是認したと記しているという。(c)AFP』

     

     上記AFP通信の記事の通り、2020/06/17トランプ大統領はウイグル人権法案に署名し、ウイグル人権法が成立しました。

     

     この法律はどういう法律か?といいますと、昨年2019年にもウイグル人権法2019(通称:「Uighur Human Rights Act of 2019」)が成立していたのですが、その内容が途中から厳しい内容にバージョンアップさせ、今回バージョンアップを完成させたものが法律として成立したものです。

     

     具体的には、米国議会が米国政府に対して、ウイグルの現状を調べて米国議会に報告をせよ!と要求している内容になっていて、米国政府の国防総省の情報局、FBI、国務省など、それぞれの海外情報を取り扱う部局が、それぞれで調べ、ウイグルの現状について議会に報告するよう要求しています。

     

     また米国大統領に対して、ウイグルの人権を弾圧している加害者を刑事問題として責任追及するため、加害者リストを米国議会に提出するよう要求をしています。

     

     さらにウイグル人の人権弾圧の加害者らの米国国内の金融資産を凍結し、加害者らが米国に入国しようとしたら米国への入国を拒否するという制裁も入っています。

     

     こうした資産の凍結、入国禁止というのは、グローバル・マグニツキー法という法律に基づくもので、グローバル・マグニツキー法とは、国際的な人権を守る法律の一つであり、この内容をウイグルに特定した内容として、ウイグル人権法2020が位置付けられています。

     

     特にこの法律は米国の大統領に対して、加害者らに対する制裁を大統領の思い次第でいくらでも厳しくできるという内容になっている点が特徴といえ、非常に重要な法案が遂に成立したのが2020/06/17という日でした。

     

     では、この法律の制裁が初めて適用されるのは一体誰なのか?といえば、おそらく中国のウイグル新疆自治区を統括している陳全国という中国共産党政府の政治局委員の一人です。

     

     もともとウイグル人は、従前から様々な形で差別を受けてきたのですが、チベットの書記長だった陳全国が2016年に新疆ウイグル自治区の党書記に転任し、以後弾圧が強化されました。

     

     2017年3月に「脱過激派条例」を制定し、宗教的、文化的な表現が、公私を問わず「過激主義」とみなされ、顎髭を生やしたり、ベールやヘッドスカーフを着用したり、イスラム教やウイグルに関する本や記事を所持したり、定期的な祈り、断食、禁酒といった行為を摘発対象として、ウイグル人を苦しめてきました。

     

     中国共産党政府の政治局員というのは25人いるのですが、陳全国はそのうちの一人であり、陳全国が制裁を受けるとなれば、中国共産党の政治局委員に対する初の制裁という歴史的なことにもなります。

     

     この法案の提案者は、対中国強硬派で知られる米国上院議員のマルコ・ルビオ氏です。

     

     法案の成立には時間がかかり、なかなか進まなかった部分もあったのですが、海外に亡命して海外で活動しているウイグル人やその団体、またそれらを支援する人々らの願いが結集して、マルコ・ルビオ氏のみならず、共和党、民主党の超党派でこの法律を提案して、上院、下院ともほぼ満場一致で成立。トランプ大統領が6/17に署名しました。

     

     この法律を成立する為に関わった人々には改めてお祝いのメッセージをお送りしたく思います。

     

     このようなウイグルを支援する法律は、他国に存在するのか?というと、台湾やイスラエルやカナダで存在します。

     

     例えば台湾では2015/06/12、人体臓器移植法を改正して、処刑された囚人の臓器の利用、売買、仲介行為を禁じ、移植ツーリズムも禁止しました。また違法臓器移植に医師が関与した場合は、その医師に対して医師の資格を剥奪することもできるようになりました。

     

     イスラエルでは2008年に臓器移植法が可決され、イスラエル国内のみならず国外を含め、臓器の売買・あっせんを禁止。自分を含めて、死刑囚だろうが何であろうが、いかなる者からの臓器摘出に対して報酬を受け取ることを禁止しています。

     

     カナダでは2018/10/25に、強制臓器摘出・臓器売買の撲滅を目的とする刑法改正案、人身売買難民法の法案の「S-240法案」という法律が上院で可決し、下院でも可決して制定されました。「S-240法案」は、カナダ国民が海外で死者の事前同意なしの臓器移植を受けた場合、刑事犯罪とみなす他、違法な臓器売買に関わった外国人に対して、カナダへの移民を許可せず、または難民として受け入れることもできないことを定めています。

     

     こうした他国の動きはいずれも、臓器移植の犠牲になっている人ら、少数民族や宗教の少数派の人々を守るためとし、具体的には法輪功学習者やウイグル人を指しているといえるでしょう。

     

     日本では、元経済産業省のOBで外交評論家の加瀬英明氏が、中国における臓器移植を考える会、通称SMGネットワークというのを立ち上げ、内閣総理大臣宛の署名を集める運動を行っています。

     

     こうした動きについて、世界はウイグルのために、ウイグルの人権を守るために具体的に動いているということを私たち日本人は知っておく必要があると考えます。

     

     

     というわけで今日は「祝!米国でウイグル人権法案が成立!」と題して論説しました。

     

     

     

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    香港に国家安全法を導入した中国に対するトランプ大統領の鉄槌制裁

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       中国が香港に国家安全法を導入したことについて、私は大変憂慮しています。何しろ日本の企業も香港にたくさん進出しているからです。

       日本のマスコミはほとんど報じませんが、今般5/29に10分スピーチをしたトランプ大統領の演説を取り上げ、「香港に国家安全法を導入した中国に対するトランプ大統領の鉄槌制裁」と題して論説します。

       

      1.香港の貿易上の優遇措置の見直し

      2.SWIFTから中国国内の銀行を追放

      3.WHOからの離脱と中国人の入国禁止

       

       BBCニュースの記事をご紹介した後、上記の順で論説します。

       

       

       まずはBBCニュースの記事をご紹介します。

      『BBC 2020/05/30 トランプ氏、香港の優遇措置停止へ 国家安全法推し進める中国に対抗措置も

       アメリカのドナルド・トランプ大統領は29日、中国が反体制活動を禁じる「香港国家安全法」の導入を決めたことを受け、香港に認めてきた貿易や渡航における優遇措置を停止する方針を発表した。

       トランプ大統領は、香港に「国家安全法」を導入しようとする中国政府の動きを「悲劇」だと述べた。

       中国は西側諸国に対し、香港への「干渉をやめる」よう求めている。

       かつてイギリスの植民地だった香港は、言論の自由や表現の自由など、中国大陸ではみられないような権利を享受している。これは、「一国二制度」の下に香港を中国に返還するという、1984年のイギリスと中国との合意に基づくもの。

       しかし、国家安全法が、この合意で定められた香港の特別な地位に終止符を打つことになると考える人は多い。また、香港で中国政府の権威を弱体化させる行為が犯罪とみなされるのではと不安視されている。

       香港では国家安全法の導入をめぐり、反政府デモが勃発している。

       

       香港の優遇措置を停止、当局者への対抗措置も

       

       トランプ氏は、もはや香港が中国から切り離されているとは考えていないと述べた。

       「中国は一国二制度を一国一制度に置き換えた」と、トランプ氏はホワイトハウスのローズガーデンで記者団に述べた。

       「これは香港にとって悲劇だ。(中略)中国が香港の自由を抑え込んでいる」

       トランプ氏は、香港の自治を損なう動きに関与すると米政府がみなす中国と香港の当局者、対抗措置を講じる方針だと述べた。どのようなかたちで制裁を科すのかは明らかにしなかった。

       さらに、中国からの「監視の危険性が高まっている」ことを踏まえ、米国務省が香港への渡航情報を見直すことになると付け加えた。

       トランプ氏はまた、アメリカが安全保障上のリスクがあるかもしれないと判断した中国からの外国人の入国を一時停止する方針だと述べた。数千人もの大学院生に影響がおよぶ可能性がある。

       中国の指導者らの意見を反映しているとみられる中国紙・環球時報(グローバルタイムス)は、アメリカが香港の特別な地位を廃止しようとしていることについて、「無謀で恣意的」だと伝えた。

       香港の鄭若驊(テレサ・チェン)法務長官は29日、BBC中国語サービスに対し、いかなる制裁による脅しも容認しないと述べた。

       「他国に方針を変更することを強要するために制裁を科すというのか? そのような制裁は誰の利益にもならない」

       

       国家安全法とは

       

       中国が28日の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)で採択した国家安全法とは反逆や扇動、破壊行為などを禁止することを目的としたもので、中国が独自の治安機関を香港に設置できるとの規定も盛り込まれている。

       具体的にどのような行為が禁止されるのかは明らかになってはいない。詳細は数週間内に策定され、9月までに成立する見通し。

       次の4つが犯罪行為とみなされるとみられる。

       ■分離独立行為― 中国からの離脱

       ■反政府行為― 中央政府の権力あるいは権威の弱体化

       ■テロ行為― 人への暴力や脅迫

       ■香港に干渉する国外勢力による活動

       専門家は、中国大陸で起きているように、中国政府を批判した人が罰せられることになるのではないかと懸念しているという。

       中国外務省の駐香港特派員公署は、国家安全法をめぐるアメリカの批判は「完全に横柄で不合理で、厚かましい」ものだと述べた。

       

       香港人に英市民権付与の可能性も

       

       イギリスのドミニク・ラーブ外相は28日、中国がこの法の導入を停止しない場合、英国海外市民旅券(BNO)を保有する香港人に対し、英市民権を獲得する道を開く可能性があると述べた。

       BNOとは、香港がイギリスの植民地だった時代に香港人に対して発行されたもので、イギリス人が保有する旅券とは異なる。

       BNO保有者は、イギリスにビザなしで最長6カ月間滞在できる。この滞在期間を延長可能にすることで、将来的な市民権獲得につながるとしている。

       英内務省は29日、BNOを保有する最大30万人の香港人について、自ら申請し旅券を付与されていれば、この方法で市民権を獲得できる可能性があると認めた。

       

       

      1.香港の貿易上の優遇措置の見直し

       

       上記BBCの記事は、2020/05/29にトランプ大統領が10分間スピーチをした内容を取り上げたものですが、このスピーチをするに至った背景は、米国国内における新型コロナウイルスの犠牲者が10万人を超えたことがきっかけです。

       

       事前に予定されていたこのスピーチは、中国に対して何らかの制裁を発表するというスピーチであり、「香港に認めてきた貿易や渡航における優遇措置を停止する方針を発表した。」と報じられていますが、その内容を見る限りにおいて、予想以上に厳しい内容です。もはや、米中戦争が開始されるともいえるほどの厳しい内容であると私は考えます。

       

       もともと2020/05/24、ニューヨークタイムズ紙の第一面は、記事・写真が一切なく、10万人の米国人犠牲者のリストを掲載しており、10万人もの米国人の犠牲者というのは、大変なことであって、それが前提になった演説であるといえるでしょう。

       

       大きなポイントとしては、香港に導入した国家安全法は、国際公約違反であるということを明確に明言したこと、これに尽きますが、その報いとしてトランプ大統領の対中国制裁としては、大きく3つに分けられます。

       

       々畊舛陵ザ措置の剥奪

       ■廝硲呂ら離脱

       C羚饋佑離咼業給を停止する

       

       5/29のトランプ大統領のスピーチの1週間前、5/22に米国商務省が中国企業33社をブラックリスト(エンティティリスト)に載せました。

       

       これは中国の新疆ウイグル自治区で、ウイグル人の人権弾圧に関与している疑いがある企業のリストとして、33社の実名を挙げ、ブラックリストとして米国国内では商売させないとしたものです。

       

       新疆ウイグル自治区では、ウイグル人を監視するため、監視カメラ、顔認証システム、コンピュータを作っていますが、その製造に携わっている企業33社を取り上げています。

       

       具体的には、Cloud Walk Technology社(顔認証技術)、Fiberhome Networks(テレコム部品)、Nanjing Fiverhome's(ソフトウェア開発)などがあり、これらが米国商務省のブラックリストに載せられています。

       

       こうした会社は中国国内ではスマートシティの関連企業であり、AIを使ったデジタル化した未来化都市に関連している一方、日本では竹中平蔵氏が主導となり、日本版スマートシティを導入しようとスーパーシティ法という法案が可決しています。

       

       米国政府は上述企業をブラックリスト企業として、ウイグル人の人権弾圧に関与した会社と認定しているにもかかわらず、日本は真逆にそれらの企業と関係を深めるかの如く、スーパーシティ法を制定しているのです。

       

       2020/05/27にポンペオ国務長官が、香港の現状を報告していますが、非常に重要な報告をしています。米国では2019年11月に、香港人権・民主主義法(Hong Kong Human Rights and Democracy Act of 2019)という法律を作りましたが、この法律は、香港が高度な自治権を確保しているか?米国議会が、国務省に対して香港の現状について報告することを要求する法律です。

       

       この香港人権・民主主義法によって、ポンペオ国務長官は米国議会に対して、香港は中国からの自治権を持っていないと明確に報告。中国共産党が香港に約束した自治を否定する中で苦しむ香港の人々を米国は支持すると発言しました。

       

       このポンペオ国務長官の発言が意味するところ、それは米国が香港に与えている貿易上の優遇措置を継続することは困難であるということを、国務省の見解として米国議会に伝達し、米国議会に了承を取ったということになります。即ち、香港に与えている優遇措置は継続しないということです。

       

       その翌月2019/12/03には、ウイグル人権法案を米国下院が可決していて、こちらはトランプ大統領の署名待ちとなっています。

       

       こうした状況が前提となったトランプ大統領の10分スピーチでは、BBCの記事で掲載されている通り、トランプ大統領は香港が一国二制度が既に一国一制度になっていると指摘し、ポンペオ国務長官が米国議会に報告したその報告に基づいた主張を展開しました。

       

       米国では1997/07/01に香港政策法(United States-Hong Kong Policy Act)を発効させ、香港を貿易面で中国本土と別地域の扱いとして、中国の一部をなす香港に対して、あたかも別の国のごとくお付き合いをしてきました。そのために優遇措置を与え、米中貿易戦争における制裁関税について香港には適用してこなかったのですが、今般トランプ大統領は香港の優遇措置を剥奪することを明言しました。

       

       さらに香港の自治を奪っている香港政府の高官が米国に入国することを規制するため、ビザの発給を制限。また政府高官が持つ金融資産を凍結し、香港からの輸入品に関税を導入することを決めたのです。

       

      <在香港外国企業数(国・類別、2017年)>

      (出典:みずほ銀行 香港特別行政区投資環境資料 2018年9月 より)

       

       

       上表は香港に進出している外国企業数を表にしたものですが、日本の1,378社に次いで米国は2番目に多く香港に進出しています。

       

       そのため、香港の貿易上の優遇措置の見直しは、中国にとっては大打撃となることは間違いない一方で、米国企業にとっても大打撃で、香港には米国企業が1,300社強もあり、米国人85,000人ほどが従事しているのです。

       

       今までも検討しなければならない段階にあったものの、ここまで踏み切る大統領はいませんでしたが、トランプ大統領は踏み切りました。これはある意味で歴史的な内容ともいえるかもしれません。

       

       

       

      2.SWIFTから中国国内の銀行を追放

       

       今回の10分スピーチでは、金融面の制裁は言及されませんでしたが、今後可能性があることとして触れておきたいことがあります。それはSWIFTから中国の銀行が追い出されることです。

       

       SWIFTというのは、国際的な資金決済ネットワークを構築している国際銀行間通信協会が定める国際標準コードのことで、海外送金をする際、SWIFTコードが必ず必要になるのですが、中国の銀行、例えば中国銀行、中国工商銀行、中国交通銀行などの中国国内の銀行でSWIFTから追放されますと、他国から中国への送金ができなくなります。ビットコインなどの仮想通貨を送金することは可能ですが、各国が取り扱う法貨(法定通貨)を送金することができなくなるのです。

       

       私はプライベートで海外送金の経験がありまして、具体的には日本国内からベトナムのベトナム投資開発銀行(SWIFTコード:BIDVVNVX)ホーチミン支店への送金と、中国銀行(BKCHCNBJ)重慶江北支店への送金です。因みにSMBC信託銀行(旧シティバンク銀行)で手続きをしましたが、SMBC信託銀行のSWIFTコードは”SMTCJPJT”です。

       

      <SMBC信託銀行の海外送金の登録書類の抜粋>

      (出典:SMBC信託銀行のホームページ)

       

       また海外送金ではありませんが、カンボジアのプノンペンコマーシャル銀行に定期預金がありまして、プノンペンコマーシャル銀行のSWIFTコードは、”CPBLKHPP”です。

       

       このようにSWIFTコードというのは、銀行ごとに銀行は持っていて、中国の金融機関も加盟している銀行があるのですが、このSWIFTから中国の銀行を追い出して、利用を停止しようとする動きが米国議会から出ており、トランプ政権の中でも検討されています。

       

       もしSWIFTコードから追放となれば、中国経済は、ほとんど終わりになってしまうといえるでしょう。

       

       

       

      3.WHOからの離脱と中国人の入国禁止

       

       先にも触れましたが、米国はWHOから離脱します。

       

       理由は今回の新型コロナウイルスの問題の初期段階で、台湾政府がWHOに対して危ないと警告を出しているにもかかわらず、台湾からの警告ということで無視し、中国国内の医師の警告も無視し、その結果として世界中でものすごい数の人が、新型コロナウイルスの犠牲となりました。

       

       そのうちの10万人が米国人という結果は、WHOという組織そのものの存在価値について、米国国内でそもそも加盟する必要があるのか?という議論をもたらす結果となりました。

       

       米国は年間5億ドルもの資金をWHOに拠出していますが、WHOを脱退して今後は他の保健機関に拠出先を移します。因みに中国の拠出は5000万ドルです。

       

       米国は、真の意味での自由社会の世界機構が必要とし、WHOから脱退して新たに台湾が参加できる国際保健機構に加盟します。

       

       さらに中国人の米国入国を禁止します。具体的には国家安全保障上のリスクがあると思われる人物に対して、米国はビザを発給しません。既に米国国内にいる場合は、ビザを停止します。

       

       具体的には既に米国に滞在している多くの学生、大学院生ら、研究所に研究員として入っている中国人研究者ら、実際には中国共産党政府から使命を与えられたスパイです。

       

       米国の最先端技術を盗むことが目的でスパイ活動を行っているため、米国にとっては、これを看過できません。

       

       決して最近の話ではなく、以前から出ていた話であるものの、中国とのビジネスの関係上、米国の大企業に配慮して黙認してきたという背景があります。ところが今後は黙認せず、スパイ行為をスパイとして罰するようになるのです。

       

       

       

       というわけで今日は「香港に国家安全法を導入した中国に対するトランプ大統領の鉄槌制裁」と題して論説しました。

       香港の優遇措置を剥奪することは、米国企業にとっても大打撃ですが、企業の利益よりも自由の価値、自国民の保護を優先したという意味で、トランプ大統領の10分スピーチは歴史的な意義があるものではないでしょうか。

       今日取り上げた制裁のほか、以前資本規制についても取り上げさせていただきました。中国企業を米国の株式市場に上場させないという資本規制について、既に上場している中国系企業に対しては財務諸表を精査して、中国共産党政府との関係の尻尾を捕まえ、どんどん上場廃止に追い込もうという動きもあります。

       こうした動きはトランプ大統領が単独でやっていることではなく、米国の議会が与野党一致して米国民ファーストで動いているということであって、その事実を日本のマスコミはもっと正確に報道すべきですし、日本の国会議員らも習近平を国賓来日している場合ではないことを認識するべきです。

       日本が中国寄りの姿勢を取ることは、明らかに欧米諸国が失望するでしょうし、アジア諸国に間違ったメッセージを発信することになるでしょう。日本政府が動かないのであれば、米国の議会のように与野党一致して中国の習近平国家主席国賓来日について、阻止する動きを期待したいと私は思います。

       

       

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         今日は「米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について」と題して論説します。

         

         ITmedias NEWSの記事をご紹介します。

        『ITmedias NEWS 2020/05/16 12:15 米商務省、Huaweiへの禁輸措置を強化 米国製装置で作った非米国製品も禁止

         米商務省は5月15日(現地時間)、中国Huaweiに対する事実上の禁輸措置を強化すると発表した。同省は昨年5月にHuaweiを安全保障上のリスクがある企業のリスト「エンティティリスト」に追加したが、Huaweiが規制の抜け穴を悪用しているとして、その抜け穴をふさぐのが目的だ。

         ウィルバー・ロス商務長官は発表文で「Huaweiとその系列企業は、エンティティリストに追加された後、この制限を弱体化させる取り組みを強化した。(中略)これは責任あるグローバル企業にふさわしくない行為だ」と語った。

         これまでは、米国の製品をHuawei(およびその系列企業、以下同)に輸出することを禁じていたが、さらに米国以外で製造した半導体でも米国製の製造装置で製造したものは輸出できないとする。

         Huaweiはエンティティリストに追加された後、台湾の半導体受諾大手TSMCなどから部品を調達してきたが、今回の強化でこれが難しくなる。

         BISは一方で同日、Huaweiとその関連企業への米国企業からの一部の製品の輸出禁止を猶予する「Temporary General License(TGL)」の期間を新たに90日間延長し、8月13日まで有効にしたと発表した。輸出禁止を猶予されているのは、例えばHuawei製品で運営しているネットワークや携帯端末の保守に必要な製品などだ。

         BISはTGLを再三延期してきたが、この延期が「恐らく最後」とし、8月13日以降にライセンスの改訂あるいは廃止の可能性があると警告した。

         中国共産党系列メディアGlobal Times(環球時報の英語版)は同日、中国政府に近い筋の話として、米国の動きへの対抗策として、中国政府は米国の企業を中国側のエンティティリストに掲載し、中国との取引を制限する計画だと報じた。「米国の企業」にはApple、Qualcomm、Cisco Systems、Boeingが含まれるという。

         

         上記の記事は、米中貿易戦争の主戦場のハイテク分野において、米国がついにHuaweiの生命線を絶とうとしているニュースです。米国の商務省は、Huaweiが米国技術を活用して、海外で半導体を開発するということを制限するという発表をしました。

         

        <米国政府のHuaweiに対する禁輸措置のイメージ図>

         

         既に2019年5月、トランプ政権はHuaweiをエンティティリスト、即ち禁輸措置対象のブラックリストに入れ、米国企業もしくは米国以外の他国企業であっても、米国製品が25%含まれた製品を輸出することを禁止しておりました。

         

         ところがその禁輸措置に抜け道があり、Huaweiは台湾の半導体受託製造会社のTSMCなどに生産委託し、台湾で製造した半導体を自社製品として、スマートフォーンやタブレットで使っていた可能性が指摘されています。

         

         場合によっては軍事に流れて転用されていた可能性も否定できず、今回の措置は安全保障面から強化されたものといえます。

         

         上述の台湾のTSMCの場合、米国の技術やソフトを利用して製造された半導体製造装置を使っています。そしてこの半導体製造装置を使ってHuawei向けの半導体を生産していたのですが、今回これもダメということになりましたが、この強化措置はかなり致命的なことといえるでしょう。

         

         Huaweiはこうなることを事前に予想し、深センに本拠地がある子会社のハイシリコン社にて、半導体の内製化に注力してきましたが、技術的にはTSMCのような最先端レベルには到達していないと思われます。

         

         今回の新ルール導入で、Huaweiに半導体を供給するためには、米国商務省の事前許可が必要になるということで、TSMCはHuaweiからの生産委託を停止しました。

         

         また米国政府は新たな取り組みもしており、TSMCは米国のアリゾナ州に建設費120億ドル(約1兆3,000億ドル)の工場建設の計画を発表しています。

         

         TSMC半導体は、ステルス戦闘機F35にも使用されており、コロナウイルスの直径100ナノメートルよりも、20分の1の5ナノメートルの回路幅の超微細の製造プロセスの半導体を製造する工場を作ろうとしています。

         

         このレベルで超微細化された半導体を製造する工場は、米国国内では台湾以外では初めての工場となります。

         

         米国は中国への技術流出を防ぎ、米国国内に経済のカギとなる分野のサプライチェーンの構築を目指しています。

         

         因みにTSMCレベルで、最先端の半導体を製造できるのは、韓国のサムスン電子ぐらいしかないのですが、今後、中国がサムスン電子を取り込もうとするのか?韓国の動向も注目されることでしょう。

         

         日本はどうすべきか?といえば、今後はチャイナマネーに対する警戒を強化する必要があると考えます。

         

         米国がHuaweiに対するサプライチェーンを切り崩そうとする中、中国は技術力のある日本企業をターゲットにする可能性が十分にあります。

         

         欧米諸国では、コロナショックで株価が下がった自国企業に対して、中国企業によるM&Aから守るための防衛策を強化しています。

         

         日本も粗利益補償をして大企業も守ったり、中国企業による買収の規制を設けるなどせず、自己責任論で倒産・廃業を放置すると、中国系企業がスポンサーとして超安値で買い叩かれ、技術流出を許すようなことがあってはならないと私は思います。

         

         カネカネカネとやって財政規律が大事という発想で、自己責任論を振りかざして、日本の企業の倒産を放置するのは、途轍もない売国行為であって、欧米諸国からも見捨てられる可能性ですらあり得ます。

         

         速やかに日本は粗利益補償を行い、1社でもコロナ騒動で倒産・廃業させてはならず、上場企業・非上場企業問わず中国企業からの買収させないという方針を、日本政府は打ち出して欲しいと私は思います。

         

         

         というわけで今日は「米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について」と題して論説しました。 

         

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           今日は「中国に対して資本規制に踏み切るトランプ政権」と題して論説します。

           

           まずはロイター通信の記事とブルームバーグの記事をご紹介します。

           一つ目は、連邦職員年金の中国株への投資を制限するとのニュースです。

          『ロイター通信 2020/05/13 00:38 トランプ政権、連邦職員年金の中国株投資に停止圧力

          [ワシントン 12日 ロイター] - トランプ米政権が連邦職員や軍人の退職金を運用する基金に対し、人権侵害の疑いや米国の安全保障を脅かす恐れがあると米政府が認識する中国企業への投資を停止するよう圧力をかけていることが、ロイターが入手した書簡で明らかになった。

           問題となっているのは、軍人や連邦職員の退職金である連邦公務員向け確定拠出型年金(TSP)を運用する政府機関、連邦退職貯蓄投資理事会(FRTIB)による400億ドル規模の国際ファンドの投資先。

           FRTIBは2017年、利益拡大を目指して2020年下期に投資先を変更することを決定。米政府が警戒する中国企業の株式を含む指数が採用される見通しとなっている。

           しかし、米政府内の対中強硬派は、中国軍に製品を供給する中国航空工業集団[SASADY.UL]や、人権侵害で米政府が制裁を科した監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)(002415.SZ)などの企業に連邦政府職員の年金基金を投資するべきではないと主張している。

           中国企業は米国の厳しい財務情報開示規則に従う必要がない、という点も投資家にとってリスクが高いと指摘している。

           

           二つ目は、米国証券市場から中国企業を締め出すとのニュースです。

          『ブルームバーグ 2020/05/21 06:48 米上院、中国企業の米国上場廃止につながり得る法案を可決

           米上院は20日、アリババ・グループ・ホールディングや百度(バイドゥ)などの中国企業による米証券取引所への株式上場を禁止することにつながり得る法案を全会一致で可決した。

           同法案はジョン・ケネディ議員(共和)とクリス・バンホーレン議員(民主)が提出したもので、外国政府の管理下にないことを企業に証明を求める内容。

           企業がそれを証明できないか、米公開会社会計監督委員会(PCAOB)が3年連続で会社を監査して外国政府の管理下にないと断定できない場合、当該企業の証券の上場は禁止される。

           ケネディ議員は上院の議場で「私は新しい冷戦に参加したくはない」と述べ、「中国が規則に従って行動する」ことを求めると付け加えた。

           ケネディ議員は19日、同法案がナスダックとニューヨーク証券取引所などの米株式市場に適用されるとFOXビジネスに話した。

           バンホーレン議員は発表文で、「上場企業は全て同じ基準を順守すべきだ。この法案は条件を公平にするとともに、投資家が詳細情報を得て決断を下す上で必要な透明性をもたらすために良識的な変更を行うものだ」と説明し、下院に速やかな行動を呼び掛けた。

          (中略)

           米国の監督が強化されれば、馬雲(ジャック・マー)氏の螞蟻金融服務集団(アント・ファイナンシャル)やソフトバンクグループが出資するバイトダンス(字節跳動)など中国主要企業の将来の上場計画にも影響する可能性がある。しかし、開示義務強化の議論が昨年始まって以来、他の中国企業の多くはすでに香港市場に上場したか、そうする計画だと、ハルクスでアナリスト兼ポートフォリオマネジャーを務めるジェームズ・ハル氏は指摘した。

           下院金融委員会のブラッド・シャーマン議員(民主)は上院の法案への幅広い支持を反映する形で同様の法案を下院に提出した。シャーマン氏は発表文で、会計不祥事の発覚でナスダックが中国の瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)の上場廃止に向けて動きだした点に言及。「私はこの重大な問題に取り組むために動いた上院議員を称賛する。この法案が既に成立していればラッキンコーヒーの米国株主は恐らく多額の損失を回避できていただろう」とコメントした。

           下院指導部は同法案と、別に上院で可決されたイスラム教徒の少数民族に対する人権侵害を巡り中国当局者に制裁を科す法案について、議員や関係する委員会と協議していると民主党スタッフは明らかにした。』

           

           2つの記事をご紹介しましたが、トランプ政権がいよいよ資本規制に踏み切るというニュースです。

           

           これまで米中戦争といえば、関税引き上げや輸出の禁止など、貿易分野における”つばぜり合い”が行われていましたが、ついに資本の移動を規制する動きに出ます。

           

           一つ目はロイター通信の記事の通り、米国の公務員年金基金が中国株への運用を無期延長すると発表。この記事は、米国が連邦退職貯蓄(FRTIB)という連邦職員・軍人の年金運用の基金が、2017年に運用益拡大のため、2020年半ばから中国株をより多く買う方針を決めていました。

           

           しかしながら直前になって、中国株を無期限で延長することになったというのが今回の方針改定です。

           

           例えば監視カメラ大手のハイクビジョンや、軍事関連企業など、公的年金の投資先としてふさわしくないのでは?という議論があり、昨年2019年からマルコ・ルビオ上院議員ら、対中強硬派議員が強くこうした主張を展開していました。

           

           当初の予定では、約500億ドル(約5兆3,000億円)を中国株を含めた金融商品で運用する予定になっていたのですが、そのまま運用を開始した場合、約50億ドル(約5,300億円)の資金が中国株に流入される予定でした。

           

           ロイター通信の記事は、それが流入されなくなったということになるのですが、約50億ドルというのは決して少なくない金額であり、これはものすごい大きなニュースといえます。

           

           またトランプ大統領は、5/14米国のFOXテレビのニュースに出演し、中国との関係を全て断ち切ることもあり得るとし、断交宣言か?と思えるほど、これまでで最も厳しい発言をしています。

           

           このとき中国企業が米国会計基準の採用を義務付ければ、上場先を米国以外のロンドンなどの株式市場に移す公算が高いと述べており、具体的に米国の上院は5/20、ブルームバーグの記事に記載の通り、中国企業が米国株式市場に上場することを禁止する法案を全会一致で可決しました。

           

           もともと中国企業は米国企業に比べて情報開示が甘いと指摘され、具体的には財務諸表の開示やガバナンスで中国共産党との結びつきが明らかになることを恐れて、米国会計基準に厳密に従ってこなかったという背景がありました。

           

           トランプ大統領の発言、そして全会一致で可決した上院による中国企業の米国株式市場への上場禁止が意味することは、「中国企業は米国会計基準に従わないならば、他国の市場に出ていけ!」ということを意味します。

           

           即ち、ウォール街から中国企業を締め出すのが、トランプ政権、米国議会の狙いといえるでしょう。

           

           昨年2019年、ムニューシン財務長官が中国企業を締め出す趣旨の発言をしたことがありましたが、トランプ大統領がこの発言をしたことは、極めて重大なことだと私は思います。

           

           対中報復方法の一つとして選択肢に入っているのは間違いないでしょう。

           

           2019年9月時点で、米国市場に上場している中国企業は172社で、時価総額は1兆ドル(約110兆円)もあり、これが株式市場から追い出すという話なので、これも非常に大きな話です。

           

           

           

           というわけで今日は「中国に対して資本規制に踏み切るトランプ政権」と題して論説しました。

           対中政策で強硬な姿勢なのは、トランプ大統領というよりも、米国議会であるということが、よく理解できるものと思います。ウイグル人弾圧や、香港デモ弾圧、台湾排除など、人権弾圧を公然と行う中国に鉄槌を下そうとしているのは、米国議会であり、与野党一致という点が素晴らしいです。

           日本の政治家はレベルが低すぎで、首取りしかやらず、勉強不足も甚だしい。国益を損ねる議員が大多数を占めるのが現状ですが、米国は米国民ファーストで、安全保障のためには中国をつぶすという姿勢がはっきりとわかりますし、香港や台湾を真剣に守ろうとしているのが、可決した法案を見ていると、誰もが理解できるのではないかと私は思うのです。

           

           

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          米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について

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             今日は米国商務省が発表した米国の1〜3月のGDPが▲4.8%だったことを取り上げ、「米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について」と題して論説します。

             

             下記はロイター通信の記事です。

            『ロイター通信 2020/04/29 23:39 米GDP、第1四半期速報値は4.8%減 4─6月期は最大40%減も

            [ワシントン 29日 ロイター] - 米商務省が29日発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値(季節調整済み)は年率換算で前期比4.8%減と、2008年第4・四半期以来の大幅な落ち込みとなった。

            新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた一連のロックダウン(都市封鎖)措置によって、3月後半の2週間に経済活動が急停止したことが影響した。

             市場予想の中央値は4%減。予想レンジの下限は15%減だった。

             2019年第4・四半期は2.1%増だった。

             エコノミストは第2・四半期が最大40%のマイナス成長になると予想している。

             MUFGのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は「米国が再開するまで経済は落ち込み続ける」と指摘。多くの州で実施された新型コロナの感染拡大を抑制するロックダウン措置が第1・四半期中は1カ月に満たなかったにもかかわらず、GDPが大幅に減少したことを考慮すると、第2・四半期の落ち込みは予想がつかないとの見方を示した。

             商務省の経済分析局(BEA)は、新型コロナのパンデミック(世界的流行)による影響を完全に定量化することはできないが、第1・四半期GDPを一部押し下げたと指摘。3月の外出制限措置が「企業や学校による在宅業務への切り替えや業務停止、消費活動の抑制などにつながり、需要が急速に変化した」とした。

             米経済の3分の2以上を占める個人消費は第1・四半期に7.6%減少。減少率は1980年第4・四半期以来の大きさだった。財・サービス両方の需要が急減した。19年第4・四半期は1.8%増だった。

             家計の可処分所得は0.5%増と、19年第4・四半期の1.6%増から鈍化。貯蓄率は7.6%から9.6%に上昇した。

             輸入は15.3%減少し、減少率は09年第2・四半期以来の大きさ。これが貿易赤字の縮小に寄与し、第1・四半期GDPを1.30%ポイント押し上げた。一方、在庫は163億ドル減少。19年第4・四半期は131億ドル増加していた。

             設備投資は8.6%減で、09年第2・四半期以来の減少率を記録。鉱業向けの非住居用建造物や設備に対する投資減少が響き、4四半期連続の減少となった。

             住宅市場は第1・四半期に加速したが、勢いは3月に弱まったもよう。政府支出は緩やかに増加した。』

             

             上記ロイター通信の記事の通りですが、米国の1月〜3月のGDPが米国商務省から発表されました。悪化は予想されていたとはいえ、▲4.8%となりました。

             

             4月〜6月は、最大で▲40%というとんでもない予想値が出ております。

             

             GDP▲40%というのは、所得が40%減ることを意味します。日本でイメージした場合、年収で1000万円の所得を得ている人は600万円となり、500万円の所得を得ている人は300万円になります。

             

             日本の1月〜3月のGDP速報値は、今月2020/05/16に発表の予定ですが、そもそも直近の2019年第4四半期のGDP(10月〜12月)は、▲7.1%でした。

             

             この▲7.1%という数字は、新型コロナウイルス感染拡大の影響は全く受けていません。

             

            <米国と日本の四半期GDPの推移>

            (出典:米国商務省のホームページと日本の内閣府のホームページから引用)

             

             上記グラフは米国のGDPと日本のGDPについて推移を比較したものです。

             

             新型コロナウイルス騒動前の米国経済は順調そのものでした。先進国であっても、2%〜3%のプラスで推移していまして、どこかの大学教授らがそれっぽく「先進国は経済成長しない」などと言説を振り撒いてきたのは一体何なのか?と思えるほど、米国の経済は絶好調でした。

             

             その米国経済が、新型コロナウイルス感染拡大によって急激に変調し、1月〜3月のGDPは▲4.8%にまで落ち込みました。ここからさらに下落して最大で▲40%という予想値が出ているわけなので、これはもう世界恐慌といってよい状況でしょう。

             

             日本はどうか?といえば、10月〜12月の▲7.1%は、言うまでもなく消費増税10%による悪影響です。新型コロナウイルス感染拡大は一切影響していません。

             

             米国経済におけるコロナの悪影響の1.5倍以上のダメージを、消費増税10%で既に受けているというのが日本経済です。

             

             ▲4.8%が大変だ!とマスコミが報じるのであれば、日本の消費増税▲7.1%は、もっと大変ない状況であって、ここに新型コロナウイルスの影響がくるとなれば、1月〜3月期、4月〜6月期の日本のGDPは一体どうなるのか?と危機感を募らせます。

             

             ゴールドマンサックスは2020/04/08、日本の1月〜3月期のGDPは▲25%程度と予想しており、日本のGDPを約500兆円とすれば実に実額ベースで125兆円のマイナスということになります。

             

             この予想値は、安倍政権は2020/04/06に発表した総額108兆円規模の緊急経済対策を織り込んでいるとのこと。

             

             安倍首相は4/6の緊急経済対策発表時に、「緊急経済対策の規模は108兆円で過去最大であり、諸外国と比較して相当思い切ったものだ!」と誇らしげに述べましたが、108兆円はあくまでも事業規模であって、新規国債発行額は16.8兆円であるため、財政赤字は16.8兆円、即ち民間の黒字拡大は16.8兆円ということになります。

             

             ゴールドマンサックスは、事業規模ではなく財政赤字の真水部分は14兆円と見積もっています。14兆円や16.8兆円という財政赤字額では、民間の黒字も14兆円や16.8兆円となり、日本のGDPを約500兆円した場合でわずか3%前後しか、ダメージを防ぐことができないということになります。

             

             108兆円の中には、以前から予算を決定している台風19号の復旧事業19.8兆円や、税金・社会保障費の猶予26兆円など、新たなGDP成長につながらない施策が盛り込まれているのです。

             

             さらに新型コロナウイルス感染拡大収束後の消費喚起キャンペーンということで、観光・運輸、飲食・イベントに対する支援で1兆6,794億円、地域経済活性化でキャッシュレス導入推進などが1.7兆円も含まれています。

             

             4/6時点でコロナウイルスの感染拡大の収束が全く見通せていない中、収束後のことを考えて予算を付けるとか、全く危機感がありません。

             

             それどころか事業規模で108兆円などと誇ることすら、国民を欺いているわけで、1人当たり10万円程度を給付したところで、大恐慌に突入することは間違いないと本当に危機感を覚えます。

             

             そのことを報じない、日本のマスコミの報じ方もまた極めて問題であるといえるでしょう。

             

             米国経済がここまで悪化するとなれば、米中貿易戦争によるスロートレードは、さらに深刻なものとなり、内需の大打撃はもちろん外需ですら大打撃を受けることは必須の情勢といえます。

             

             

             というわけで今日は「米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について」と題して論説しました。

             ゴールドマンサックスの予想値で日本のGDPが▲25%となるとするならば、今、日本政府がやるべきことは、GDPの25%に該当する100兆円以上の財政赤字額を増やすこと、即ち真水で100兆円の経済対策が必要です。

             現金給付もいいですが、粗利益補償が一番効果があると思っていまして、理由は連鎖倒産を防ぎ、結果的に国民の賃金と雇用を守ることにつながるからです。

             また2019年10月の消費増税10%によって▲7.1%のダメージがあったことを考えれば、消費税をゼロにすることもGDPを押し上げ効果につながるでしょう。

             今の状況で財政規律とかプライマリーバランス黒字化という考えは、国民にとって有害な政策でしかあり得ませんので、すぐに撤廃していただき、真水で財政赤字額を増やして追加の経済対策を実施していただきたいものと私は思います。


            米国の経済悪化で、日本の銀行が保有するCLO(ローン担保証券)はどうなる?

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               今日は「米国の経済悪化で、日本の銀行が保有するCLO(ローン担保証券)はどうなる?」と題して論説します。

               

               下記はブルームバーグの記事を2つご紹介します。

               

              『ブルームバーグ 2020/03/19 全銀協会長:邦銀保有CLOへの影響、現状では軽微−新型コロナ

               全国銀行協会の高島誠会長(三井住友銀行頭取)は19日の会見で、新型コロナウイルス感染拡大により経済指標の悪化が続くとの見通しを示す一方、邦銀保有のローン担保証券(CLO)への影響は現時点では軽微との認識を示した。

               高島会長は、「経済指標の悪化がかなりの期間続くことを想定しないといけない」と指摘。原油価格の下落については、「この水準が続くとなると、エネルギーセクターで一定程度の与信費用を見込む必要がある」との見方を示した。

               一方、新型コロナ対策で各国の中央銀行がドル資金を供給していることについて、「資金繰りの観点から効果は大きい」と述べた。

               また、地方銀行への影響については、「自己資本は相応にある。与信コストが増えてもすぐに金融仲介機能は阻害されない」と説明。格付けの低い企業への融資を束ねて証券化した商品であるCLOに関しては、その中でも邦銀が保有しているのはほとんどが最上位格付けであり、「現状、影響は軽微」との認識を示した。

               足元の株価下落については、「月末までに改善しないと、一般論として一定程度の保有株式の減損損失が生じるのは避けられない」と指摘した。』

               

              『ブルームバーグ 2020/05/01 10:59 投資適格級CLOで元利支払い中断のリスク、数十億ドル相当−関係者

               格付けがジャンク級(投機的水準)の企業への融資であっても、ローン担保証券(CLO)として比較的安全な債券に組成することがウォール街の金融工学に託されてきた。

               しかし、新型コロナウイルス感染拡大の経済的影響が深刻化する状況にあって、投資家の一部はそうした安全性がもろいものであることを認識しつつある。

               事情に詳しい複数の関係者によれば、計数十億ドルに相当する12前後の異なる取引で、投資適格級のCLOの元利支払いが中断されるリスクがある。こうしたリスクに見舞われている債券の格付けは最高「A」クラスと高格付けの領域にあり、マラソン・アセット・マネジメントやプレティアム・パートナーズといった名の通ったマネーマネジャーが販売を手掛けたものだという。

               4−6月(第2四半期)の米失業率が30%に達する可能性が一部で懸念されるなど、新型コロナ感染症(COVID19)は、多くのCLOが設計上で耐えることができるよりもずっと深刻な景気悪化をもたらしている。担保資産のローンは格下げされて価値が低下し、CLO債券のうち最も安全な「AAA」のトランシュを守る仕組みが発動されている状態だ。

               シニア超過担保テストとして知られるこうしたセーフガードがこれほど広範囲に発動されるのは2008年の金融危機以来だ。同様の事態に陥る取引は今後さらに増える可能性がある。ジャンク級からAAAに至るさまざまなリスクやリターンのCLOの市場規模は7000億ドル(約75兆1000億円)に上るが、おおむねは米連邦準備制度の景気刺激プログラムの対象外となっている。

               業界団体であるストラクチャード・ファイナンス・アソシエーションの調査責任者、エレン・キャラハン氏は「CLOや他の仕組み商品を組成した人物で、米失業率が3%程度から、今後の数週間でわれわれが目にするかもしれない水準にまで悪化することを想定した者は皆無だろう」と語った。

               

               前段の記事はCLOを保有する邦銀の経営に与えるインパクトについて、全国銀行協会の会長がコメントしたもので、3/19時点では軽微な者との認識を示していました。

               

               その後、1ヶ月半ほどが経過して、事態は悪化。後段の記事では、格付け「A」となっているものですら、元利支払いが滞るリスクがあると報じられています。

               

               そもそもCLOとは何なのか?ですが、CLO=Collateralized Loan Obligation の略称で、ローンを束ねたものを証券化して小口に投資家に販売しているもので、ローン担保証券などという言い方をします。

               

               リーマンショックの直前に、サブプライムローン問題というのがありましたが、サブプライムローンのときは、住宅ローン債権を束ねて証券化して投資家に販売していました。

               

               CLOは住宅ローンで束ねたのではなく、金融機関の企業への貸付金を束ねたものになります。Loanを束ねたものは”CLO”ですが、社債を束ねたものは、社債=Bond なので”CBO”といい、Loan,Bondは債務ということで、CLO,CBOを総称してCDO(Collateralized Debt Obligation)と呼ぶこともあります。

               

               CLOの仕組みを図解しますと下記の通りです。

               

               <CLOの仕組み>

                

               

               上記の図では具体的な国内の金融機関の名前として、農林中央金庫、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行の名前を出させていただきました。

               

               主に米国の大手銀行が、信用の低い企業A、企業B、企業Cに対して貸付を行い、その貸付金を束ねたものを小口に証券化して、それを日本の金融機関が購入していたのです。

               

               名前を出した金融機関は、デフレで資金需要がない状況でマイナス金利という環境の中、貸出を増やせないため、CLOの保有を急増してきた経緯がありました。

               

               そうした経緯を踏まえ、日銀は昨年2019年10月に報告書(金融システムリポート)を出して、2008年のリーマン・ショックを引き起こしたサブプライムローンと商品・リスクが類似するため、米国の景気次第でCLOも影響を受けるのでリスクへの留意することを促していました。

               

               その報告書によれば、日本の金融機関が保有するCLO保有額は、2018年度末で約12兆7,000億円とされ、2015年と比べて2.5倍以上となり、2019年9月末時点で特に突出しているのが、農林中央金庫が7兆9,000億円、三菱UFJフィナンシャル・グループが2兆4,733億円、ゆうちょ銀行が1兆5,241億円と大半を占めているのです。

               

               2019年11月の時点で、リーマン・ショック級の経済危機が起きると、米国企業の破綻などで2割〜3割価格が下落する可能性があり、日本の金融機関も大規模な損失を被りかねないと日銀が指摘しています。

               

               そのような爆弾爆発を予告していた状況で、新型コロナウイルス感染拡大問題が発生。世界恐慌なみの経済ショックとなろうとする今、CLOが無傷で済むとは到底思えず、3/19にコメントした三井住友銀行頭取の高島全銀協会長の認識は甘すぎるとしか言いようがありません。

               

                

               

               というわけで今日は「米国の経済悪化で、日本の銀行が保有するCLO(ローン担保証券)はどうなる?」と題して論説しました。

               よく投資信託の発想で、たくさんの卵を一つのかごに入れるのではなく、複数のかごに入れればリスクが減るなどと、ポートフォリオ理論というものがあります。私がサブプライムローンで感じたこと、それは卵を複数のかごに入れても、全部の卵が腐ってしまうことがあり得るということ。まさにCLOについてもリスク分散を図っているので貸出先の企業が1社や2社程度返済に窮しても、全体のパイからみれば相対的に割合が小さくCLOの価格は軽微ということなのでしょうが、残念ながら新型コロナウイルス感染拡大で、米国の企業の多くが返済に窮してしまう可能性が出てきました。

               CARES法を制定して中小企業に資金繰り支援を2回に分けて6000億超もの対策を講じているトランプ政権ですが、米国企業への利益補償をどこまでやるか?CLOの影響が日本の金融機関への影響を与えるため、今後も米国のマクロ経済の追加対策に注目したいと思っております。

               

              〜関連記事(コロナ騒動と各種金融商品)〜

              WHOのパンデミック宣言が1ヶ月以上も遅れた真の理由(パンデミック債について)

              CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

               


              粗利益補償をしない国と粗利益補償をした国で負け組と勝ち組に分かれるでしょう!

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                JUGEMテーマ:年金/財政

                 

                 今、政府がやるべきこと。政府支出をどれだけ増やしても経済成長できない日本にならないためにも、国力・供給力維持を目的とした粗利益補償が必要であることだと私は思っています。

                 そこで今日は米国の中小企業支援策を取り上げ、「粗利益補償をしない国と粗利益補償をした国で負け組と勝ち組に分かれるでしょう!」と題して論説します。

                 

                 私の予測では、コロナが収束する見込みは、正直年内は見込めないのでは?と思っています。医学的、ウイルスに関する見地から、そう言われていることに私も賛同しているからです。

                 

                 そうした状況下、世界各国はロックダウンで国内企業にロックダウンを要請する引き換えに、中小企業の資金繰りをサポートする政策を矢継ぎ早にスピーディーにやっています。

                 

                 下記はCNNの記事です。

                『CNN 2020/04/24 10:35 米下院、52兆円規模の追加対策可決 中小企業支援や検査拡充など

                 ワシントン(CNN) 米下院は23日、中小企業と病院への支援や検査態勢の拡充を盛り込んだ4800億ドル(約52兆円)規模の新型コロナウイルス追加対策法案を可決した。

                 採決の結果は賛成388人、反対5人だった。法案は今週すでに上院を通過しており、今後はトランプ米大統領に送付される。トランプ氏は法案への支持を表明していて、署名する意向。

                 対策案の総額は約4840億ドル。経済停滞にあえぐ中小企業を支援するための枠組み「給与保障プログラム(PPP)」に追加で3100億ドルを承認する。同プログラムの資金は今月に入って枯渇し、経済界から批判の声が上がっていた。

                 法案ではこのほか、病院や医療機関の費用や収入減をカバーする資金として750億ドル、検査態勢の拡充に充てる資金として250億ドルを計上した。米国では現在、複数の州が企業活動の再開や自宅待機命令の解除を検討しており、検査能力の拡大が必須との認識が広がっている。

                 議会では今回の法案は「暫定措置」との位置づけだ。ただ、議会はすでに2兆ドル超規模の支援策や他の救済措置を可決しており、そこに新たに歴史的な規模の経済支援策が付け加わった形となる。

                 野党・民主党が多数派を占める下院は同日、連邦政府による新型コロナ対応を監督するため、広範な権限を持つ新委員会の設置についても採決した。

                 採決では民主党議員が賛成、共和党議員が反対に回り、212対182の賛成多数で可決した。』

                 

                 上記CNNの記事は、米国で220兆円の緊急経済対策で、非常に大きな割合を占めている給与保護プログラム(Paycheck Protection Program=略称PPP)というものがあるのですが、PPP政策について追加で財政支出額を増額するというニュースです。

                 

                 2020/03/27に、米国ワシントンの米国議会で、CARES法(CARES Act=Coronavirus Aid,Relief and Economic Security Act)という法律が可決され、同日トランプ大統領が署名して成立しました。

                 

                 CARES法は、2020/03/06に可決された医薬研究・開発、公共衛生機関支援などを目的とした補正予算で、2020/03/18に可決されたファミリー・ファースト新型コロナウイルス対策法(通称”The Families Fisrt Coronavirus Response Act”)に続く対策法です。

                 

                 日本では2020/04/08に非常事態宣言が出ましたが、米国では2020/03/13に非常事態宣言を出し、雇用者が従業員負担の特定支出をする際、非課税で補填することを認めています。結果、従業員の賃金を保護しているのです。

                 

                 今回CNNで報じているのは、PPP政策について追加で3,100億ドル(約33兆円)を追加支出するという内容です。

                 

                 PPPとは何か?といえば、企業が負担する給与や家賃や光熱費等について、企業が雇用を維持しながら休業した場合、米国政府が賃金・雇用の維持を支援するため、それらのコストを米国政府が全て融資するというものです。

                 

                 具体的には、社員の給与、家賃、光熱費は返済免除としているので、実質的に雇用を維持しながら休業した企業に対して融資をします。

                 

                 実際には、PPPによって融資を受けた会社が、社員の給料に使って社員の雇用を維持し、家賃・光熱費を払って社業を続けるならば、返済を免除するということなので結果的に給付するのと同じです。

                 

                 米国では、政府の都合でロックダウンという形で休業要請をしているため、雇用を守ってくれるならば、貸付であるものの返済を免除して実質的に給付するというプログラムがPPPの特徴といえます。

                 

                 当初、このPPPには、3,500億ドル(約37兆円)が計上され、社員の給与、家賃、光熱費等8週間分、約2カ月相当の運転資金を政府が肩代わりしまして、表面的には融資となっているものの返済免除で事実上の給付金ということで、米国内でも異例中の異例の政策であるといえるでしょう。

                 

                 今回のウイルス問題では、米国以外でも英国のボリスジョンソンが粗利益の80%補償を表明。EUを離脱したからこそ、英国は財政赤字を思う存分拡大できるようになったという意味では、いいタイミングでブレグジットをしたといえます。

                 

                 欧州のEU加盟国では、EU自体がマーストリヒト条約が定める政府の負債対GDP比率60%まで削減という義務を「一般免責条項」を適用して免除する方針を、2020/03/23にEU財務省が発表。借入額の上限の適用を停止する措置を取っています。

                 

                 これはイタリアのサッカーでの感染爆発を機に、新型コロナウイルスの感染が急拡大し、EU経済が今年深刻な景気後退に陥ることが見込まれるとして、経済再生に向けた取り組みが制限されるのは望ましくなく、EU市民の健康を守る制度や経済支援に必要な措置について柔軟に対応ができるようにしたとのこと。

                 

                 そのため、ケチケチのドイツも、緊縮財政がきついマーストリヒト条約に縛られるEUに加盟しているにもかかわらず、粗利益補償をやりました。具体的には従業員5人以下の事業者に対して、最大9000€(約108万円)を一括払い。特にフリーランス(個人事業主)の多いアーティストへの支援を手厚くし、グリュッタース文化相は「私たちは誰も失望させない」というメッセージを発信してドイツ国民を守ろうとしています。

                 

                 日本のフリーランス支援は、現金給付は全国一斉休校の影響で仕事を休んだ子供を持つ親のみが対象で、1日4,200円が支払われるだけであり、ライブやスポーツイベントなど、政府の要請でイベントが中止になっても経済的な補填はありません。

                 

                 宮田亮平文化庁長官は2020/04/27に「ウイルスに打ち勝つために、文化庁長官として私が先頭に立って、これまで以上に文化芸術への支援を行っていきたい、明けない夜はありません!」と勇ましいメッセージだけを残して、経済補償については何も記載がありません。

                 

                 このように安倍首相が4/7に緊急事態宣言を出した日本では、事業主に対して休業要請をしながら、先にお金を出さないという点が、欧米と決定的に異なります。

                 

                 では後でお金を出すのか?といえば、制度としては雇用調整助成金というのがあります。この雇用調整助成金は、2020/04/07から、中小企業が従業員に対して休業手当を出す場合、従前は2/3ををカバーしていたところ、4/5を雇用助成金でカバーすることになりました。

                 

                 ただ米国のPPPの給料の9割補償、英国の粗利益の8割補償ではなく、日本の場合はあくまでも休業手当であるという点で、休業手当は、労働基準法第26条に定める通り、平均賃金の6割となっていますので、人件費を100とした場合の事業者から見た補填割合は米英と比較して相対的に少なくなり、約50%相当になります。(60%×4/5=48%)

                 

                 それでもこの雇用調整金があるだけで会社を倒産させず、リストラせず、社員の雇用を続けられるという意味で、重要な政策だと考えますが、2020/04/17時点で実際の支給決定数は、残念ながらたったの60件でした。

                 

                 それに比べて米国ではPPPで3,500億ドル(約37兆円)の予算を付けたところ、申し込みが殺到してわずか2週間で枯渇しました。その後、ホワイトハウスは米国議会と協議して、CNNの記事の通り3,100億ドルを増額。合計70兆円規模を中小企業の資金繰り支援のために使うこととなったのです。

                 

                 なぜ米国がここまで中小企業支援に力を入れるのでしょうか?

                 

                 1929年の世界恐慌で、米国の経済はGDPで27%縮小し、米国の失業率は25%にまで増加しました。トランプ政権になってから失業率は低下を続け、3.8%という50年ぶりの低さにまで低下した失業率は、2020年3月では4.4%に増加しました。4月は失業保険の申請者が2,200万人と言われているため、15%程度まで上昇する可能性があるとの予測が出ています。

                 

                 このままだと世界恐慌に陥る可能性があり、何としても世界恐慌を食い止めるというのが米国議会の命題になっているのです。

                 

                 日本もほぼ同じ状況で、雇用を守ろうとして雇用調整助成金を拡充し、上限を4/5に引き上げましたが、申請があまりにも複雑であることに加え、仮に申請が通ったとしてもお金が入ってくるのが1カ月後とのこと。4月中旬に申請してもお金が入ってくるのは5月中旬です。

                 

                 中小企業では1カ月でもぎりぎりで間に合わないというケースもあるため、助成金を受け取るまでのつなぎ融資の支援などもやるべきだといえるでしょう。

                 

                 そうした日本と比べて米国では、PPPが2週間で160万件の申請があり、アッという間に財源が枯渇したという状況で、今回スピーディーに増額対応しているのですから、ホワイトハウスと米国議会による中小企業を倒産させないという決意が、はっきりと読み取れます。

                 

                 何としてでも中小企業の資金繰りが枯渇するのを回避し、財源は必要とあれば手当てしていきたいという思いの表れであるともいえるでしょう。

                 

                 中小企業は潤沢な当座資金があるわけではないため、どれだけ持つか?が極めて重要です。たとえ融資や給付金を申請したとしても、お金が入ってくるのが2カ月後、3カ月後では間に合いません。

                 

                 それを急ぐことが各国のテーマとなっていますが、少なくても米国、英国、ドイツは早く1週間程度でお金を出しています。

                 

                 日本では今日4/27、第2次補正予算が通過予定で、持続化給付金という制度が開始します。売上高が50%以下になった場合に補填するという政策で悪くないと思いますが、Web申請が可能でいいアイデアと思いますが、申請から給付まで2週間かかると経済産業省のホームページで公表されています。

                 

                 雇用調整助成金よりは、ましといえますが、それでも各国の1週間程度というスピード感と比べると2週間かかるというのが持続化給付金です。

                 

                 このような給付のペース、スピードでは、事業経営が成り立たないと経営者から声が出ており、業種によっては売上高が50%〜99%減少となっており、売上で非常時に運転資金を捻出するとすれば、2〜3カ月程度であって、それを過ぎると大量倒産、大量リストラという状況に陥ることになる可能性が極めて濃厚です。

                 

                 

                 

                 というわけで今日は「粗利益補償をしない国と粗利益補償をした国で負け組と勝ち組に分かれるでしょう!」と題して論説しました。

                 業種を問わず、雇用を守る、賃金を守るという政府の姿勢は、供給力を守ろうとしていることと同じで、いわば国力を維持するための政策ともいえます。

                 一方で財政規律を守ろうとして、「弱い企業は倒産すればいい!」「国民を甘やかしてはいけない!」という発想は、一見それっぽい感じがしますが、その発想は「供給力が毀損してもいい!」ということと同じであり、国力が弱体化してもよいと主張していることと同じです。

                 そのことに気付かずして、財政破綻を煽り、財政規律を守ろうと、粗利益補償をする声に対して「金クレ虫」などと揶揄する人こそ、カネカネカネと固執し、国力を毀損していることに気付いていない愚者であると私は思います。

                 欧米各国がこの非常時に、雇用と賃金を守ろうとするために資金繰り支援に必死なのは、いう間でもなく国力=供給力ということを理解しているからであり、EUですら財政規律を捨てたというのはそれを理解している証左です。

                 このままだとコロナが収束した後、日本は負け組、欧米は勝ち組となります。コロナ終息後、日本が負け組となった場合、供給力がズタズタに毀損して第二次世界大戦の敗戦直後の焼け野原のようになっていることですらあり得ると私は思うのです。

                 

                 

                〜関連記事(コロナ)〜

                イベント開催の自粛要請で日本国民に責任を押し付けてショボい財政出動で凌ごうとする日本政府

                緊急経済対策第2弾は2階から目薬を垂らすのと同じくらいショボすぎです!

                EUの緊縮財政で新型コロナウイルスの感染が拡大してしまったイタリアについて

                新型コロナウイルス騒動と関係なしに消費増税がデフレ圧力をかけています!

                デフレ放置とデフレ促進策をまい進するところへ、新型コロナウイルス騒動で令和不況へ突入か?

                 

                〜関連記事(世界恐慌)〜

                ナチスドイツと高橋是清の経済政策

                 

                〜関連記事(財源問題)〜

                国家議員の給料2割カットを賞賛する人は”スペンディングファースト”の事実を知らない白痴者です!

                国会議員の給料2割カットは”日本国民を救わないぞ”という決意表明しているのと同じです!

                ”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について

                多くの国民が誤解している”国民から集めた税金で行政運営している”という言説について

                ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

                3種類の負債

                政府の税収が安定している必要は全くありません!

                税金の役割とは何なのか?


                経済対策のニュースで注目すべきは事業規模の金額ではなく財政赤字の発行額です!

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                  JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                  JUGEMテーマ:アメリカ

                   

                   今日は「経済対策のニュースで注目すべきは事業規模の金額ではなく財政赤字の発行額です!」と題して論説します。

                   

                   私は以前、コロナウイルスが感染する中、2020/03/09に米国の経済が絶好調であるとする記事を書きました。その後、米国でもコロナウイルスの感染が拡大し、失業者数が20万人前後だったのが、一気に135万人にまで増加しました。失業率は2月の3.5%から、3月は4.4%と上昇し、50年ぶりとまで言われていた低い失業率が一気に上昇し、好調だった米国経済も一気に崩壊しつつあります。

                   

                   そんな中、トランプ政権が220兆円の経済対策を打つという報道があり、日本でも108兆円の経済対策ということが報じられています。

                   

                   下記はブルームバーグの記事です。

                  『ブルームバーグ 2020/03/26 13:02 米上院、220兆円規模の景気刺激法案可決−新型コロナ対策

                   米上院は25日、新型コロナウイルスが引き起こした経済・衛生上の危機に対処する2兆ドル(約220兆円)規模の歴史的な景気刺激法案を可決した。民主党が過半数議席を握る下院には、早急な成立に向け、同法案を速やかに可決するよう圧力がかかっている。

                   上院採決は賛成96 、反対0。マコネル共和党上院院内総務が先週提出して以来、共和党と同法案の修正を求める民主党は緊密な協議を続けていた。

                   同法案には、米経済が突然の活動停止を乗り切るのを助けるため大企業などに融資や減税、市民に直接給付を行う前例のない措置が盛り込まれた。米国内の新型コロナ感染者は6万8000人を超え、一部のエコノミストは失業率が30%に達する可能性があると警告している。

                   下院は景気刺激法案の採決を27日に行う予定。トランプ大統領は議会に対して速やかに同法案を通過させるよう求め、下院が可決したら直ちに署名する意向を示した。

                   同法案は、航空機メーカーなど大企業や州・地方自治体向けの融資・支援約5000億ドルに加え、中小企業向けの約3500億ドルを用意。また、低中所得層の成人1人当たり1200ドル、子どもは500ドルずつの直接給付も行う。失業給付も大幅に拡充される。

                   ホワイトハウスのクドロー国家経済会議(NEC)委員長によると、同法案と連邦準備制度の措置と合わせると、景気刺激の規模は米国内総生産(GDP)の約30%に相当する6兆ドルに達する。

                   しかし、米経済への短期的な大打撃や失業率の急激な悪化を回避するのにはこれでも不十分な可能性がある。エコノミストや議員は追加刺激策が必要になるとの見通しを示しており、議会は既に次の対策を議論している。

                   2008年のリセッション(景気後退)時にオバマ前政権の経済チームのメンバーだったジェーソン・ファーマン氏は、「大きな問題で議会がこれほど迅速に動くの見るのは初めてだ。しかし残念ながら、この問題は一段と規模が大きく展開も早いかもしれない」と指摘した。

                   ホイヤー民主党下院院内総務は25日遅く、下院は発声投票での法案可決を目指すと述べた。発声投票にした場合、下院議員全員がワシントンに戻る必要はない。下院共和党指導部も同戦略を支持するとした。

                   しかし記録・点呼投票を議員が求める可能性もある。この場合、プロセスが長引くことも考えられる。』

                   

                   

                   上記ブルームバーグの記事に出ている220兆円という数字について、皆さんはどう思われるでしょうか?

                   

                   米国のGDPは日本の約4倍で約2200兆円ぐらいの規模なのですが、220兆円経済対策となればGDPの10%に相当します。

                   

                   記事にもある通り、クドロー国家経済会議委員長によれば、連邦準備制度の措置と合わせて6兆ドル(日本円で約660兆円)に達すると述べています。

                   

                   こうしたニュースを見るにつれ、金額だけに目が行きがちですが、私はこの金額で米国経済の下支えとなるか?と言われれば、不足するだろうと思っています。

                   

                   理由は、220兆円という数字は事業規模の数字であって、米国政府が財政赤字をいくら拡大するか?が報じられていない点です。

                   

                   実際に中身を見ると、民間の貸出枠とか、民間が借金を増やすというのが事業規模に含まれています。

                   

                   米国のこうした経済政策の記事のみならず、日本の108兆円の経済対策もそうなのですが、重要なのは政府の負債がどれだけ増えるのか?財政赤字額がどれだけ増えるのか?ということ、この1点に尽きます。

                   

                   今必要なのは急減している需要を丸ごと政府が需要創出することであり、ジョン・メイナード・ケインズ的にいえば、それは有効需要のことを意味します。

                   

                   日本では真水(まみず)といういい方もしますが、この有効需要を創出する為に、政府がどれだけ財政赤字を増やすのか?が重要なポイントです。

                   

                   政府が財政赤字を増やせば増やすほど、反対側で国民の預金が増えて黒字になるからです。

                   

                   逆に財政赤字を増やさない場合は、国民の黒字が増えない、即ち国民の所得は増えることはなく、コロナ騒動で民間経済に自由に委ねているだけですと、普通に給料が減ります。

                   

                   財政赤字を増やして、そのお金を使って給付金を配るでもよいですし、政府は国民が供給する財・サービスを買い上げるでも構いません。それらをやっただけGDPは絶対に増えます。

                   

                   仮にも、道路を掘って埋めるを10回、全国でやりましょう!という一見無駄と思える公共事業があっても、所得を生み出します。無駄と思える公共事業に従事する人らがお金を手にするからです。

                   

                   ところが今回の米国の経済政策のように、220兆円という事業規模の数字があったとしても、財政赤字額が不明で、大企業や地方自治体向けの融資5,000億ドル(約55兆円)、中小企業向け融資3,500億ドル(約39兆円)というように、220兆円の4割程度は融資の金額が入っているため、財政赤字額が220兆円増えるという話ではないのです。

                   

                   となれば、期待した経済効果、即ちコロナによって経済の停滞を余儀なくされたことによる需給ギャップの拡大幅を、埋めきることができる金額が220兆円だったとした場合、100兆円弱は融資であるため埋めきれず、経済の下支えとしては不十分であるとおいうことになるのです。

                   

                   かつて世界恐慌の時に、フーバー大統領がレッセフェール(放任主義)を貫き、米国国民をどん底に陥れました。失業率が40%を超え、都市部では餓死して倒れる人が続出したといわれています。

                   

                   その後、1933年にフランクリン・ルーズベルトがニューディール政策で積極的な財政出動に転じて、米国経済を立ち直らせました。

                   

                   不景気・不況、デフレを克服するためには、政府が赤字を増やすこと、即ち政府が借金を増やす以外に方法はありません。他国からお金を借りれば、返済義務があります。将来世代にツケを残すと言えます。

                   

                   しかしながら、自国通貨の場合は返済義務もありません。米国の財政赤字がどれだけ増えようとも、むしろ増やした分だけ経済成長し、不況に陥ろうとする米国経済を下支えします。

                   

                   日本の場合も同様で、政府の負債が1000兆円から1500兆円になれば、500兆円分経済成長しますし、乗数効果を加味すれば500兆円の増額分以上に経済成長することが普通に可能です。

                   

                   ジョン・メイナード・ケインズが説いていますが、たとえ道路を掘って埋めるという壮大な無駄な事業を500兆円で政府が発注したとしても、500兆円分の所得の発生、即ちGDPが成長します。所得を得た人々500兆円分は、全額貯金になるわけではなく、消費活動に使われます。その消費活動に使われる部分が乗数効果です。

                   

                   好景気の場合に、大きく政府の負債を増やしてそのような事業を発注すれば景気が過熱してバブルを生みかねませんが、不景気の場合は、道路を掘って埋めるという事業であったとしても、経済成長するので、むしろ所得を生むということでやるべきです。

                   

                   もちろんそのような支出よりも優先すべき支出は山ほどあるでしょう。日本で考えれば、医療崩壊を防ぎ、将来の医療体制構築のために医療報酬を引き上げ、医師、看護師らの給料を引き上げ、病院数、病床数を増やすことなど、人口の減少に関係なく需要が存在します。

                   

                   たとえ無駄に病院数、病床数、医師看護師らスタッフを増加させたとしても、平時のときは無駄に見えたとして、いざコロナウイルスのようなパンデミックが発生した場合は、その無駄な施設が受入キャパシティとなって医療崩壊を防ぐことができます。

                   

                   そうやって政府の負債を増やして医療に使えば、日本の財政の信認が崩れるのでは?というエコノミスト、国会議員ら、「財政の信認」とは何でしょうか?

                   

                   私は「財政の信認」という言葉を具体的に説明している人を見たことがありません。

                   

                   多くの人々が経済無知と思って、財政の信認というそれっぽい抽象的な言葉を使うエコノミスト、国会議員こそ、厚顔無恥、まるで白痴といえるでしょう。

                   

                   仮にも財政の信認とやらが崩壊して、日本国債を売ってくる輩、あるいはヘッジファンドなどが大量に日本国債を売ってくるとするならば、日本銀行が買い取ればいいだけの話。ヘッジファンドらが大損するだけの話です。

                   

                   政府の負債が増えること、政府の借金が増えること、財政赤字が拡大すること、何ら問題がなく、むしろ政府が借金を増やさなければ国民の預金が増えない、即ち財政赤字を拡大しなければ資本主義は経済成長できないという事実を改めて知っていただきたいと思います。

                   

                   

                   というわけで今日は「経済対策のニュースで注目すべきは事業規模の金額ではなく財政赤字の発行額です!」と題して論説しました。

                   

                   

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                  政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

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                     米国大統領選挙で、民主党のジョー・バイデン氏が追い上げてきたことについて触れたく、今日は「米国の大統領選挙におけるジョー・バイデン氏の復活」と題して論説します。

                     

                     米国大統領選挙の民主党の予備選挙が3/3に行われ、ジョー・バイデン氏が躍進しました。下記はBBCニュースの記事です。

                    『BBC 2020/03/05 【米大統領選2020】 民主党候補争い、バイデン氏が一歩リード

                     11月の米大統領選でドナルド・トランプ大統領と争う野党・民主党の候補を決めるための「スーパー・チューズデー」で、ジョー・バイデン前副大統領は参加した14州のうち10州で勝ち、夏の党大会で自分を候補に指名してくれる代議員の人数でリードした。

                     3日の「スーパー・チューズデー」では14州の民主党支持者が一斉に投票し、その結果、2月末まで支持率低迷で撤退寸前とも言われていたバイデン氏が、一気に巻き返した。

                     ジョー・バイデン前副大統領は3日の「スーパー・チューズデー」に参加した14州のうち10州で勝ち、夏の党大会で自分を候補に指名してくれる代議員の人数でリードした。

                     アフリカ系アメリカ人の間で特に人気の高いバイデン氏は、南部各州に加え、人口が多く代議員の数も多いため重要なテキサス州でも優勢だった。(略称)』

                     

                     上記の通り、スーパーチューズデーの結果、ジョー・バイデン氏が躍進しました。

                     

                     振り返ってみますと、最初はジョー・バイデン氏が1位だったのですが、予備選が始まってバイデンは負け続け、代わりに1位にバーニー・サンダース、2位にピート・ブティジェッジの二人が躍進。2月の状態で世論の多くはジョー・バイデン氏は終わりと思われました。

                     

                     3月に入ってからジョー・バイデンが復活し、勢いが出たところでスーパーチューズデーとなりました。

                     

                     バイデンが復活した代わりに落ちたのがピート・ブティジェッジで一気に勢いがなくなり、スーパーチューズデー直前に撤退を発表。ピート・ブティジェッジはバイデン支持を表明したため、バイデンにとってはプラスになったものと思われます。

                     

                     また有力候補者でウォーレン・エリザベス氏という女性議員もいて、バーニー・サンダースと同じ主張をしていまして、この方も2月から予備選が始まると以外に票が伸び悩み、スーパーチューズデー前に撤退も予想されたのですが、頑張って出てきて直前で撤退しました。

                     

                     さらにもう1人、マイケル・ブルームバーグという人がいます。この人は、このブログでもたびたび引用させていただいていますが、ブルームバーグという経済専門の通信社の創設者で、米国の大富豪です。

                     

                     ブルームバーグ氏は、もともとニューヨーク市長も務め、共和党の人だったのですが民主党に鞍替えしました。

                     

                     今回、予備選挙に出ず、いきなりスーパーチューズデーから参戦し、TVコマーシャルをたくさん売って出ましたが惨敗しました。

                     

                     民主党5人の候補者について私なりにカテゴライズすると下記の通りです。

                     

                    <主義主張でカテゴライズした表>

                    左翼的で社会主義者中道でグローバリスト
                    バーニー・サンダースジョー・バイデン
                    ウォーレン・エリザベスピート・ブティジェッジ

                    マイケル・ブルームバーグ

                     

                    <サンダース氏とバイデン氏の公約の違い>


                    バーニー・サンダースジョー・バイデン
                    公共投資16.3兆ドル(10年間)1.7兆ドル
                    最低賃金時給15ドル時給15ドル
                    対中政策追加関税支持追加関税を批判
                    TPP反対支持
                    USMCA反対支持
                    連邦法人税35%に引き上げ28%に引き上げ
                    連邦個人所得税最高52%に引き上げ最高39.6%に引き上げ
                    オバマケア国民皆保険を導入
                    Medicare for All
                    拡充
                    Public Option
                    金融規制グラス・スティーガル法復活ドット・フランク法支持
                    パリ協定再加盟再加盟
                    温室効果ガスの
                    国内排出量
                    2030年までに最低71%削減2050年までにゼロ
                    学生ローン全ての返済を免除返済負担の軽減・免除
                    銃規制強化強化
                    住宅手頃な価格の住宅を1000万戸建設手頃な価格の住宅建設に6,400億ドル支出

                     

                     上表の通りで、グローバリストのジョー・バイデンと社会的社会主義者のバーニー・サンダースの一騎打ちとなります。

                     ジョー・バイデンが1位に躍り出た勝因は、黒人票の取り込みと、ライバルだったピート・ブティジェッジの票を取り込んだという見方がありまして、それはそれで正しいと思います。

                     

                     公約の違いでみますと、もう1つオバマケアについて、サンダースが国民皆保険を導入となっているのに対して、バイデンは拡充としています。

                     

                     医療保険の公約や民主党のお家芸で、有名なのはオバマ大統領の時に導入されたオバマケアです。

                     

                     米国人全員に国民皆保険ということで貧しい人にも健康保険を与えたいという意向で導入しましたが、これが失敗しました。理由は保険料が高すぎて、米国に住む人全員がオバマケアに加入しなければいけなくなったのですが、保険料が高くて加入したくない人にまで強制加入が義務付けられたため、高い保険料を払わされることになりました。

                     

                     そのオバマケアについて、改良版・進化版が出てきました。バーニー・サンダースが唱えているMedicare for Allと、ジョー・バイデン氏が唱えるPublic Optionの2つです。

                     

                     Medicare for Allは全ての米国人に無料で健康保険を与えるというものです。

                     

                     一方でPublic Optionは、保険料が高くなりすぎたことで失敗したオバマケアを、民間の保険市場で少数企業による独占を指せてしまっている状態から、競争原理を導入して保険料を抑制しようとするのがPublic Optionです。

                     

                     民主党が国民皆保険という切り札を持つ一方で、共和党には医療保険でいい政策がありません。これまではオバマケアの評判が悪かったということで、オバマケアに反対するだけで良かったのですが、共和党も代替案を出しているものの、低所得者層を中心に評判は良くありません。

                     

                     トランプ大統領にとっては、サンダースのMedicare for Allの方が内容が極端なので批判しやすいですが、バイデンのPublic Optionだと戦いにくいと思われます。

                     

                     もし、バイデンがこの勢いで民主党候補として勝ち上がってきた場合、大統領選挙本選では、思わぬ接戦となってトランプ大統領も苦戦するかもしれません。

                     

                     

                     というわけで今日は「米国の大統領選挙におけるジョー・バイデン氏の復活」と題して論説しました。

                     公約の違いを見てお分かりかと思いますが、ジョー・バイデンはグローバリストです。中国に対する関税もサンダースはトランプ大統領に賛成の立場ですが、バイデンは追加関税に反対。金融政策ではグラス・スティーガル法復活のサンダースは、トランプ大統領の考えと同じで、バイデンはドット・フランク法を支持となっています。

                     どちらかといえば反グローバリストのサンダースの方が私は米国国民にとってはよいのでは?と思う一方、トランプ大統領の政策にはサンダースもバイデンも叶わず、日本にとってはトランプ大統領再選の方が、反グローバルの流れがより加速できるという点でよいのでは?と私は思っています。

                     

                     

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                       昨日に続き、米国経済について述べたく、今日は「米国金融市場においてFRBの利下げだけでは効果はない」と題して論説します。

                       

                       下記はロイター通信の記事です。

                      『ロイター通信 2020/03/07 16:24 波乱の米株式市場、急落のレジャー銘柄の押し目狙う動きも

                      [ニューヨーク 6日 ロイター] - 新型コロナウイルスの感染拡大への不安から今週何回も急落した米株式市場だが、ウイルスを巡る状況に振れる展開が続くと予想される。ただ、こうしたウイルス相場のなかで売り込まれてきた航空、ホテル、クルーズなどの銘柄には、押し目買いの機会を窺う動きも出始めた。

                       1000ドルもの急落となるなかで特に売りを浴びたレジャー関連株はかなり妙味がでていると一部投資家は指摘する。

                       例を挙げると、アメリカン航空グループ(AAL.O)の予想株価収益率(PER)が3.3倍。年初は5.4倍だった。ホテル運営のマリオット・インターナショナル(MAR.O)は17.6倍(年初23.2倍)、クルーズ船のカーニバル(CCL.N)は6.4倍(年初11.6倍)といった状況だ。

                       新型ウイルスが発生国の中国以外で猛威をふるうようになり、これらの銘柄に対する悲観的見方が消えたわけではないが、このところの急落の押し目を狙う向きのレーダーに入っているようだ。 』

                       

                       株式市場が大混乱となっている中、特に売りを浴びたレジャー関連株の一部を拾おうとする動きが出ていると報じています。

                       

                       もともと米国株式市場においては、新型コロナウイルスの影響で、飛行機便の大量キャンセルが発生。それによって航空会社の株が売られ、ホテルのお客様もキャンセルになっているため、売られている状況です。

                       

                       さらに飛行機を製造しているボーイング社も大幅下落し、金利が下がることで収益が厳しくなると予想される銀行株も売られていました。

                       

                       こうした中、FRBのパウエル議長は緊急利下げで、異例の0.5%を引き下げました。確かにここ数年では異例ですが、全く同じことをやった年があります。それは2008年リーマンショック時のときです。

                       

                       米国の金利のFFレートはずっと上昇を続けてきて、トランプ大統領が金利引き上げを批判して、やっと2019円から金利を引き下げ始めて、今回2020/03/03(火)にやっと0.5%下げたものの、トランプ大統領は全く評価せず、追加利下げを求めています。

                       

                       この後、FRBはどうするか?といえば、3/17〜3/18で追加利下げがあると観測され、おそらく追加利下げをすることになるでしょう。

                       

                       この追加利下げがどれだけ効くか?私はほとんど効かないのではないかと思います。

                       

                       なぜならば過去2008年9月に発生したリーマンショック時と同じような教訓があります。このとき各国の中央銀行のFRB、ECB、日銀は協調して動くということになりました。

                       

                       まずFRBが2008年10月に緊急利下げで、このときも0.5%引き下げましたが、株価の下落は止まりませんでした。そこで2008年11月にFRBは量的緩和QEを行いました。

                       

                       それでもすぐ下げ止まることはありませんでしたが、2009年2月にやっと株価が上昇しました。

                       

                       リーマンショックは、ブラックマンデーと異なり、短期間で株価が暴落するのではなく、約半年にわたって株価が下がり続け、半分くらいまで値下がりし、その後に大底を付けて下落が止まります。

                       

                       その間、金利の利下げだけでは全く効きません。量的緩和や財政出動が効いたのがリーマンショック時の教訓です。

                       

                       日本は当時麻生氏が総理大臣で、プライマリーバランス黒字化を棚上げにしたという有名な話があります。まさにプライマリーバランス黒字化など無用の産物です。

                       

                       ましてやリーマンショックとなれば金融政策と財政政策のパッケージで経済縮小から立ち直させるというのは、当たり前のことであって、プライマリーバランス黒字化など何の意味も持ちません。

                       

                       トランプ大統領の場合、従来から昨年から利下げだけではなく、量的金融緩和をFRBに要求していまして、利下げだけではとても耐えられないだろうという見方はかなり有力です。

                       

                      <米国債10年物のチャート 2020/03/08時点>

                      (出典:楽天証券)

                       

                       それを裏付けるのが上述の米国債10年物のチャートです。株価が乱高下している一方で、米国10年国債が買われ、史上初の金利1%割れとなりました。

                       

                       これはリスクオフになっていることが明白で、株を売却して債券を買っているということの証左です。

                       

                      <原油相場 2020/03/08時点>

                      (出典:楽天証券)

                       

                       さらに原油相場のチャートも見ておきましょう。

                       

                       2018年の終わりに40ドルの安値を付けて以降、2019年9月くらいに65ドルまで上昇したが、それでも安いということでサウジアラビアなどが80ドルまで引き上げようとして、それでも41ドルにまで下落しました。

                       

                       この40ドルちょっと超えたあたりで推移している原油相場について、サウジアラビアやロシアは困るでしょう。

                       

                       特に41ドルをさらに下回って30ドルにまでなればロシア経済はかなりヤバイ状況となるでしょう。

                       

                       とにかく株式や原油からどんどん債券に資金がシフトしている状況で、債券以外では金やスイスフラン、日本円にも資金が向かっています。

                       

                       リスクオフが鮮明となっているとはいえ、米国経済は絶好調そのものです。

                       

                       1月の住宅着工数は、2007年以来の高水準であり、2020/03/29(金)発表となった2月の米国の就業者数は、予想を大幅に上回る27万人増加となっています。(予想は17万人で10万人もオーバー)

                       

                       どう考えても米国経済は、コロナウイルス騒動がなければ、ものすごく景気がいいといえるでしょう。

                       

                       となればリーマンショックの教訓を生かして、早めに手を打てば景気後退にならずに済むと思われます。もちろんFRBの金融政策はいうまでもありませんが、金融政策だけでは限界がありますので、トランプ政権は財政政策を打つ必要があります。

                       

                       そのトランプ大統領は減税を米国議会に提案しています。

                       

                       その一方で日本は?といえば、金融政策は駒がありません。マイナス金利で量的緩和もできない状況です。となれば消費減税や政府支出増をやればいいのですが、2,700億円の予備費を使ってコロナウイルス対策をすると言っているだけ。

                       

                       これでは日本はこのまま没落するだけで、米国の政策頼み、トランプ大統領の政策頼みという経済主権があるのに主権を行使しないという情けない状態です。

                       

                       

                       というわけで今日は「米国金融市場においてFRBの利下げだけでは効果はない」と題して論説しました。

                       恐らくFRBの異例の利下げは、新型コロナウイルスに端を発したこの状況下では、ほぼ効果はないでしょう。そのためトランプ大統領は矢継ぎ早にいろんな手を打っていますが、一方で安倍政権は経済を縮小させるイベント開催の中止や学校休校など思い付き、行き当たりばったりの政策で、経済縮小政策です。

                       しかも中国人からの入国制限を、あろうことか?中国の習近平に遠慮してなのか?わかりかねますが、入国制限をやってきませんでした。

                       緊縮財政・プライマリーバランス黒字化という呪縛によって、新たな財政出動という発想が出てこない。しかも2019年度に計上した予備費を活用するにしても、それも全部使うか否か?という議論をしている状況でして、これはもう絶望的な状況であると私は思うのです。

                       

                       

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                         日本の国内景気の認識について、ようやく消費増税の影響による数字の悪さを認識する人が増えたと思われます。さらに新型コロナウイルスの影響で景気が悪くなると思われている方、当たっています。特に日本株に投資をしている読者の皆様におかれましては、速やかに売却をされた方がよろしいかと思っております。

                         

                         こんな話をすると、中国発の新型コロナウイルスのせいで、世界中が景気が悪くなってひどい迷惑と思われている方、なぜか米国だけは例外的に経済が絶好調です。

                         

                         そこで今日は、好調な数値をはじき出している米国経済について述べたく「景気は世界中が悪いというわけではなく例外的に米国は景気がいいです!」と題して、

                         

                        1.新型コロナウイルス騒動でパウエル議長が緊急利下げへ!

                        2.トランプ大統領がパウエル議長に対して追加利下げを要求している理由について

                        3.世界中どの国も景気が悪いが米国だけは例外

                        4.米国の経済政策に日本政府も見習うべきでは?

                         

                        上記の順で論説します。

                         

                         

                         

                        1.新型コロナウイルス騒動でパウエル議長が緊急利下げへ!

                         

                         新型コロナウイルスに始まった中国リスクによって、世界中の金融市場で株価が大暴落をしています。先週は3/3(火)に少し戻しましたが、まだどうなるか先行きが不透明な中で、世界中の金融政策担当者が動き出しました。

                         

                         まず米国の中央銀行のFRBのパウエル議長が3/3(火)に緊急利下げを行いました。異例の緊急利下げといわれていますが、何が異例か?といえば、通常FRBが利下げをする場合、スケジュールで決められているFOMC(連邦公開市場委員会)という月1回開催される会議で決めます。

                         

                         ところが今回はスケジュールで決められたFOMCではなく、会議がないにもかかわらず緊急招集してすぐに利下げを決めました。そしてその利下げ幅は、0.5%でした。米国の金融政策は、0.25%を上げたり下げたりしていましたが、今回は2倍の0.5%の利下げです。

                         

                         私は、この状況下で利下げをするという判断は正しいと思いますが、トランプ大統領の評価は?といえば、全く評価しておらず、さらなる利下げを要求しています。

                         

                         下記は時事通信の記事です。

                        『時事通信 2020/03/03 10:27 FRBに早期利下げ要求 「行動遅い」―トランプ氏

                         【ワシントン時事】新型コロナウイルス感染拡大の影響で金融市場が混乱する中、トランプ米大統領は2日、ツイッターに、米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長について「いつものように行動するのが遅い。他の中銀は、はるかに積極的だ」と投稿し、早期に追加利下げを行うよう促した。

                         トランプ氏は「ドイツなど他国は自国経済に資金を注入している」「米国の金利は最も低くすべきだ」と強調した。日米欧の先進7カ国(G7)財務相・中銀総裁は日本時間3日夜にも電話会議を行い、金融安定策を協議する。「われわれは追随でなく主導すべきだ!」とも述べ、今年のG7議長国として対応をせかした形だ。

                         

                         上記記事の通り、トランプ大統領は早期に追加利下げを促していますが、ある意味で緊急で0.5%引き下げたのは当たり前であり、これで十分なわけではなく、さらなる利上げが必要とトランプ大統領は認識しているものと思われます。

                         

                         この直近では、トランプ大統領とFRBのパウエル議長は、ずっと対立関係にあります。というよりトランプ大統領が一方的にパウエル議長を批判し続けています。

                         

                         ではトランプ大統領が批判する一方で、金融市場やマーケットはどう評価しているか?といえば、トランプ大統領と同様に評価していません。その証拠に3/2(月)は爆上げしたのですが、これはFRBが0.5%の利下げすることを織り込んでの上昇だったと思われます。なのでその翌日、3/3(火)に0.5%利下げすると報道されても、マーケットはむしろ暴落してチャートではほぼ”寄り天”の形となりました。

                         

                        <ダウ平均の株価のチャート>

                        (出典:SBI証券)

                         

                         海外メディアでウォールストリートジャーナルは、緊急利下げでは限界があると社説で述べていますが、3/3(火)緊急利下げを発表しても、金融市場ではむしろ株価は下落。翌日再び上昇したものの、3/5(木)には再びほぼ”寄り天”で下落しました。

                         

                         

                         

                        2.トランプ大統領がパウエル議長に対して追加利下げを要求している理由について

                         

                         そもそもトランプ大統領とパウエル議長の関係は、なんとパウエル氏をFRB議長に任命したのはトランプ大統領自身です。トランプ大統領がパウエル氏を議長に選んだものの、パウエル議長が自分の期待通りに動かないため、トランプ大統領は失敗したと思っている節があります。事実、ここ数年でパウエル議長を解任することを検討するにまで至りました。

                         

                         その理由は、米国の政策金利のFFレートです。

                         

                        <米国の政策金利FFレートのチャート>

                        (出典:SBI証券)

                         

                         上記チャートと見みてただきたいのは、パウエル議長の前のイエレン前議長が0.5%だった政策金利を、トランプ大統領が大統領になって以降、どんどん引き上げていきました。

                         

                         トランプ大統領がイエレン議長を解任後に任命したパウエル議長が2018年2月就任以降も、政策金利を引き上げ続け、一時2.5%にまで上昇しました。

                         

                         このFFレートが2.5%まで上昇するというのは、大変なことなのですが、なぜFFレートを引き上げていったか?といえば、その理由はニューヨークのダウ平均株価の上昇です。

                         

                        <ダウ平均株価のチャート>

                        (出典:SBI証券)

                         

                         トランプ氏が大統領選挙で当選してから、株価の上昇のスピードが増し、右肩上がりで上昇を続けていきました。

                         

                         なぜ株価がトランプ大統領になってから上昇ピッチが増したか?というと、トランプ氏は公約で、大幅な減税、規制緩和を行うと述べていたからで、その公約が実行に移されれば景気が良くなって株価が上昇することは明白でした。そのため、トランプ氏が大統領に就任する前から株価は上昇しています。

                         

                         その後、何度か株価が下がる局面がありますが、その要因こそが米国の政策金利FFレートです。

                         

                         イエレン前議長が株価が上昇しているという理由でFF金利を引き上げ、トランプ大統領はそれが気に入らず、イエレン前議長が任期満了になった時点で続投をさせず、パウエル氏を任命してFRB議長に就かせました。

                         

                         パウエル議長に対してトランプ大統領は金利を引き下げる期待をしていましたが、パウエル議長は就任後、少しずつFFレートを引き上げて1%程度上昇させました。

                         

                         トランプ大統領がなぜパウエル議長に対して、FRBに対して金利引き下げを要求しているか?2つの理由があります。

                         

                         それは米国の輸出業者が他国に比べて高い金利を払わされている点がフェアでないとしているということ。他国というのは具体的には日本や欧州の輸出業者は金利はほぼゼロの状況なのですが、米国の金利は上昇を続けてきたため、米国の製造業者はその分ハンディがあります。

                         

                         さらにはドル高というハンディもあります。ドル高となれば米国の製造業が米国で製造して海外に輸出するときに、ドル高で苦しめられます。そのドル高の要因は、米国の金利が他国と比べて高いことがその要因の一つでもあります。

                         

                         このようにして、高い金利とドル高の2つによって、米国の製造業は輸出でアンフェアな競争を強いられていると考えているのがトランプ大統領で、この2つの理由があるために、FRBに対して追加利下げを要求していると考えられます。

                         

                         

                         

                        3.世界中どの国も景気が悪いが米国だけは例外

                         

                         ニューヨークダウの株価の推移を見る限り、パウエル議長の緊急利下げは異例対応とはいえ、評価されておらず、トランプ大統領と同様に追加利下げを要求しています。

                         

                         トランプ政権がやってきた減税、規制緩和などの経済政策は正しかったのですが、FRBが金利を引き上げて、経済成長を抑制しました。トランプ大統領は米中貿易戦争を戦うためにFFレートを見ながらFRBに利下げを要求し、2.5%まで上昇したFFレートは引き下げに転じました。

                         

                         利下げを行うということは、米国の景気も相当悪くなっているのでは?と思われる方がいるかもしれません。確かに、日本、中国、欧州の経済はものすごく悪いのですが、米国経済は順調そのものといえます。

                         

                         その理由は米国の住宅市場の上昇です。

                         

                        <米国の住宅着工件数の推移>

                        (出典:みんかぶ)

                         

                         住宅着工件数もまたニューヨークダウと同様に右肩上がりで推移。2020年1月は156.7万戸で、2007年以来の高水準になっています。2007年時上昇したのは、ちょうどサブプライムローンが盛況だった時期であって、良い理由で住宅価格が上昇したとはいえません。

                         

                         しかしながら今回はトランプ大統領がFRBに圧力をかけ、住宅ローンが低くなったところに、堅調な労働市場が後押しをしています。

                         

                         多くの米国人が新たに給料の良い仕事に就けるようになり、これはトランプ政権の大きな成果であって、その成果によって、米国人が住宅をどんどん買うようになりました。

                         

                         米国経済にとって住宅市場はものすごく大きい市場で、住宅市場が上昇している状態は、米国国内の景気は良いといえるでしょう。

                         

                         したがって景気は世界中全てが悪いというのではなく、例外的に米国だけが景気が良いのです。

                         

                         

                         

                        4.米国の経済政策に日本政府も見習うべきでは?

                         

                         例外的に景気が良かった米国にも、中国の新型コロナウイルスに発して、中国リスクが台頭しました。

                         

                         FRBは金利をやっと0.5%引き下げましたが、トランプ大統領はそれだけでは不足していると認識しているでしょう。

                         

                         というのも1年間の給与税の減税を示唆しています。日本と同様に米国のサラリーマンも所得税や住民税に変わる州税や健康保険など、源泉徴収されていますが、トランプ大統領は1年間限定で減税すべきでは?と述べ、米国議会に対してトランプ大統領が提案をしている模様です。

                         

                         これは所得中間層を中心に大変な恩恵があり政策となる可能性があり、経済対策としては即効性があると思われます。

                         

                         それに対して日本はどうすべきでしょうか?

                         

                         本来であれば安倍政権は、即効性のある経済対策を打たなければならないにもかかわらず、日銀が株をたくさん買って株価を買い支えるとか、意味のないことしか思い付いてないと考えられます。

                         

                         下記は日本経済新聞の記事です。

                        『日本経済新聞 2020/03/03 12:00 首相「予備費2700億円超、フル活用」 新型コロナの緊急対応策で

                         安倍晋三首相は3日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための第2弾の緊急対応策について「2700億円を超える2019年度(予算)の予備費を活用したい。全部使うかどうかなども含めて10日に取りまとめる。できるだけフルに活用したい」と述べた。国民民主党の浜口誠氏への答弁。

                         対応策に盛り込む内容について「臨時休校により休みを取らざるを得なくなった保護者への助成金創設や医療体制強化、中小・小規模事業者への強力な資金繰り支援などを具体化する」と改めて述べた。』 

                         

                         コロナウイルスに関連して予備費2,700億円をフル活用するとしています。

                         

                         この安倍首相の答弁でいえることとして、予備費はあくまでも2019年度の予算に遭ったものを使うだけの話であり、新たな財政出動ではないことに加え、2,700憶円の全部を使うか否か・・・といっている時点で、新たに支出を増やす発想が頭の中にないということです。

                         

                         消費増税による需給ギャップは15兆円〜20兆円と言われていまして、もともと6.6兆円の消費増税対策では全く歯が立たず、10月〜12月とコロナウイルス騒動以前から日本は不景気のどん底に叩き落されました。

                         

                         ここで論じているのも”兆円”単位の話であり、予備費などもともとあった予算である上に、かつ2,700億円では20兆円のギャップを埋められるはずがありません。

                         

                         さらにそこにコロナウイルスの影響が来るというのに、なんと呑気な発想か?と失望せざるを得ません。

                         

                         例えば緊急的に消費減税5%にするとか、思い切って恒久的に消費税を5%もしくは廃止するなどの案が普通にあります。何しろ消費は今日も明日も毎日していくものであり、日本においても中間層にメリットがあります。

                         

                         税収60兆円のうち20兆円を占めている消費税が無くなれば、国家の財政はどうなるか?という人は、MMT理論を知らない白痴の人です。そもそもスペンディングファーストを理解すれば、20兆円の消費税がなくなろうと関係ありません。

                         

                         いま日本が行うべきことは、トランプ大統領と同様に即効性のある経済政策が必要であって、それは消費減税やウイルス対策のための公共事業、平時の公共事業によって、縮小する需要を穴埋めすることをやるべきであると私は思います。

                         

                         

                         というわけで今日は「景気は世界中が悪いというわけではなく例外的に米国は景気がいいです!」と題して論説しました。

                         

                         

                        〜関連記事(米国の経済政策・金融政策)〜

                        パウエル議長のFRB利下げの失敗

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                        〜関連記事(MMT理論、スペンディングファースト)〜

                        多くの国民が誤解している”国民から集めた税金で行政運営している”という言説について

                        ”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について

                        ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                        政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

                        3種類の負債

                        政府の税収が安定している必要は全くありません!

                        税金の役割とは何なのか?


                        トランポノミクスで復活したUSスチールと、アベノミクスで呉製鉄所閉鎖に追い込まれる日本製鉄

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                           今日は日本製鉄の広島県にある呉製鉄所閉鎖のニュースを取り上げ、「トランポノミクスで復活したUSスチールと、アベノミクスで呉製鉄所閉鎖に追い込まれる日本製鉄」と題して論説します。

                           

                           下記は朝日新聞の記事です。

                          『朝日新聞 2020/02/07 20:21 日本製鉄、呉製鉄所を閉鎖へ 極めて異例の全面閉鎖

                           鉄鋼国内最大手の日本製鉄は7日、2基の高炉がある呉製鉄所(広島県呉市)を2023年9月末までに閉鎖し、和歌山製鉄所(和歌山市など)の高炉2基のうち1基を22年9月末までに休止することを柱とする大規模な生産設備の合理化策を発表した。鉄鋼需要の低迷や設備の老朽化を踏まえ、全国各地の製造拠点で過剰な生産能力の削減に踏み切る。地域経済や協力企業を含めた雇用への影響は避けられない。

                           呉製鉄所は日本製鉄の傘下に入った日新製鋼(現日鉄日新製鋼、4月に日本製鉄と合併の予定)の主力拠点。旧日本海軍の呉海軍工廠(こうしょう)の跡地で1951年に稼働した。設備が老朽化していて、粗鋼の生産能力も小さいため、高炉2基のうち1基を今月休止する予定だったが、もう1基の稼働も21年9月までに止める。高炉でつくった粗鋼を鉄鋼製品に加工する設備も23年9月末までにすべて休止する。高炉から製品の加工・出荷までを一貫して担う国内の製鉄所が閉鎖されるのは極めて異例だ。

                           

                           撤退や拠点集約、各地で

                           

                           和歌山製鉄所は、旧住友金属工業の主力製鉄所。高炉2基のうち1基やコークス炉などの生産設備を22年9月末までに休止する。合理化の対象は全国各地の拠点に及び、グループ全体の粗鋼生産能力の約1割にあたる500万トンを減らす。航空機のエンジン向け部材のチタン丸棒の製造から撤退し、船舶や橋げたなどに使われる厚板、ステンレスやめっきの製造拠点の集約も進める。

                           八幡製鉄所小倉地区(北九州市)の高炉の休止時期を20年9月末まで、広畑製鉄所(兵庫県姫路市)のブリキ製造ラインの休止時期を21年3月末までに前倒しすることも盛り込んだ。(後略)』

                           

                           上記朝日新聞の記事は、日本製鉄が4,400億円の赤字になるということで、広島県にある2基の高炉がある呉製鉄所を2023年9月末までに閉鎖し、さらに和歌山県にある和歌山製鉄所についても高炉2基のうち、1基を2022年9月末までに1基閉鎖するというニュースです。

                           

                           日本製鉄は、新日鉄と住友金属が合併してできた会社です。ただ業績は不調で、2020/02/07付で、2020年3月期の決算が、本業の利益は4,400億円の赤字と前回予想400億円の黒字から、大幅に下方修正して赤字に転落することを発表しています。

                           

                           本業で営業利益は営業黒字なのですが、先行きが不透明ということで、呉の製鉄所を閉鎖するとし、呉のみならず和歌山などの製鉄所も部分的に閉鎖するコストを損益として計上したため、最終赤字が4,400億円になったのです。

                           

                           なぜそうしなければならなかったのか?

                           

                           理由は米中貿易摩擦で世界的な鉄鋼需要の減少に加え、ライバル社の新興国企業の追い上げで赤字になるということで、特に広島県の呉製鉄所閉鎖は大ネガティブニュースであり、これによって大量の雇用が失われるだろうと予想されています。

                           

                           実際は、呉製鉄所で働く1000人の従業員は配置転換で解雇にはなりませんが、呉工場がなくなれば、関連している呉の下請会社、取引先は、仕事がなくなりますので、大きな問題でデフレ圧力がかかっていくことになるでしょう。

                           

                           日本製鉄の前身の新日鉄は、かつて世界の鉄鋼会社といわれていましたが、経営苦境に遭遇しているというのは、実は米国でも同じことが起きています。

                           

                           それが米国のUSスチールです。

                           

                           USスチールもまた日本製鉄と同様に、中国の鉄鋼ダンピングで経営が苦しくなった会社です。中国の鉄鋼ダンピングとは、具体的には、中国共産党政府が中国の鉄鋼会社に多額の補助金を出し、ダンピング輸出することで、中国の鉄鋼会社は輸出が増えて補助金をもらって儲かって世界シェアを伸ばしますが、反対側で割を食ってシェアを落として輸出が減少して売り上げを落とすのが、日本製鉄やUSスチールといった日米の鉄鋼会社です。

                           

                           当時の新日鉄もUSスチールも経営は苦しくなって雇用が失われ、トランプ大統領が鉄鋼関税をかけるまで、米国は何もできずにいました。

                           

                           その結果、USスチールは多くの製鉄所を閉鎖せざるを得ませんでした。USスチールに勤務するある従業員は、長い間、月給で3000ドル(1ドル=110円で換算すると月給約33万円)の給料をもらっていたのですが、ある日突然製鉄所が閉鎖され、仕事を変えざるを得ませんでした。やっと仕事を見つけたとしても、月給1500ドル(≒16.5万円)と半分になった例もあります。

                           

                           ところがトランプ大統領がこれを変えました。

                           

                           具体的には中国に対して25%の関税をかけましたが、その内容は反ダンピング関税、補助金相殺関税ということで、明確な理由を持って鉄鋼品に25%の関税をかけることにしたのです。

                           

                           さらに中国は、ダンピングが米国にバレないように、UAEやベトナムを通して迂回輸出をしていましたが、トランプ大統領はこれも取り締まりました。

                           

                           こうしてトランプ大統領が徹底的に中国と戦った結果、USスチールは鉄鋼生産を再開するようになりました。

                           

                           それだけではありません。工場設備を維新するために新たに20憶ドル(約2200億円)を投資するくらいにまで復活したのです。

                           

                           USスチールの雇用は戻り、先ほどの月給3000ドルをもらっていて解雇されて1500ドルに甘んじていた人も、2年ぶりにUSスチールに戻ることができました。

                           

                           その結果、鉄鋼業界の人々はトランプ大統領を支持しています。

                           

                           日本では安倍政権の経済政策をアベノミクスと呼んでいますが、トランプ政権の経済政策全般をトランポノミクスといいます。

                           

                           このトランポノミクスは、特に日本のマスコミでは「保護貿易」と呼ばれて大変評判が悪く、中国に対する徹底的な関税引き上げは、「トランプ大統領のワガママで世界がどれだけ被害を被っているか?」という論説が極めて多いです。

                           

                           トランプ大統領の主張は、「自由貿易は正しい。しかしながらただ正しいというだけでは机上の空論。フェアで公正な貿易でなければならない。」、これがトランプ大統領の主張です。

                           

                           2020/01/14付のウォール・ストリート・ジャーナルで、ピーター・ナヴァロ大統領補佐官が、トランポノミクスについて寄稿しています。

                           

                           その寄稿の中で、ナヴァロ氏は、保護貿易に対して批判が多いが、トランプの保護政策によって経済が悪くなっているという批判は全く間違っていて、むしろ逆であると述べています。

                           

                           フェアな貿易、関税の引上げによって、米国の雇用がどれだけ戻ったか?

                           

                           確かに米国の雇用は、失業率で3.5%と過去50年では最も低い水準にまで下がっています。リーマンショックを経てこの数字を叩き出しているわけで、これはすごいことです。

                           

                           1929年の世界大恐慌でレッセ―フェール(放任主義)で経済は自由に任せるべきだとして何も経済政策をやらなかったフーバー大統領の時に失業率が45%くらいまでいき、その後、1933年に就任したルーズベルト大統領がニューディール政策で政府支出を増やしましたが、1936年に緊縮財政に転換してルーズベルト不況に陥りました。ルーズベルト大統領が政府支出を増やした1933年〜1936年で見ても、米国の失業率は10%を切ることはありませんでした。

                           

                           またナヴァロ氏は、関税だけではなく減税、規制緩和をパッケージでトータルで行うことで、米国は雇用が増えているとも主張。これまで米国の労働者が不利な市場のゆがみの中で苦しんできたとし、事例として中国のダンピング輸出を指摘しています。

                           

                           ナヴァロ氏は、こうしたゆがみを正すのが関税であり、関税を引き上げたことで、米国の労働者は仕事に戻ることができたとも主張しています。

                           

                           こうしたことを考えると、いま日本でも起きているかつて世界一の鉄鋼会社といわれた新日鉄、今は日本製鉄が多額の赤字を抱えて苦しんでいます。

                           

                           それに対して、関税を引き上げ、内需拡大による経済構造を作り出したトランプ大統領のトランポノミクスですが、日本の安倍政権は中国の鉄鋼に対して関税を取っているものの、トランプ政権ほど徹底してはいません。

                           

                           トランプ大統領にせよ、安倍総理にせよ、いったい誰のために政策をやっているのでしょうか?

                           

                           目先の自分の権力維持のために、中国共産党政府に遠慮し、日米FTAで米国トランプ政権にへつらい、財務省と戦わずして消費増税で日本国民を貧困に叩き落している安倍総理のアベノミクスと比べれば、トランポノミクスから学ぶことは多いのではないでしょうか?

                           

                           安倍総理が、日本の労働者を救う気持ちが本当にあるのであれば、私はトランプ大統領から学んで欲しいと切に思います。

                           

                           

                           というわけで今日は「トランポノミクスで復活したUSスチールと、アベノミクスで呉製鉄所閉鎖に追い込まれる日本製鉄」と題して論説しました。

                           日本の政界は、日本の鉄鋼業界の経営者の責任を問うだけではなく、日本の労働者、日本の企業を救うために、経済の本質に迫った討論を展開していただきたい。

                           安倍総理の首取りでスキャンダルを取り上げている国会にはうんざりするばかりです。

                           今こそ、中国に毅然とした態度を取り、内需主導型経済にするために、消費税を減税し、20兆円レベルの大型の政府支出増の経済対策を行うなどして、日本製鉄を救う道、その従業員や取引先や関連会社に対して救いを述べる道があるのでは?と私は思うのです。

                           

                           

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                             今日は「1億4700万人の情報流出で米司法省が中国軍ハッカーを起訴」と題して論説します。

                             

                             下記はBBCの記事です。

                            『BBC 2020/02/11 米司法省、中国軍ハッカーを起訴 1億4700万人の情報流出

                             米司法省は10日、2017年の米信用情報大手エクイファクスに対するハッキング事件に関わったとして、中国人民解放軍第54研究所のハッカー4人を起訴したと発表した。

                             エクイファクスへのハッキング事件では、米国人1億4700万人以上の氏名や住所などの個人情報が盗まれた。複数のイギリス人やカナダ人の顧客も被害に遭った。

                             

                             米で裁かれる可能性低い

                             

                             起訴状によると、中国の人民解放軍第54研究所に所属している4人は、数週間かけて、エクイファクスのシステム内のセキュリティ・ネットワーク内に侵入し、個人情報や資料を盗んだ。

                             また、データ編集やデータベース設計などの企業秘密も盗み出したという。

                             ハッカー4人の所在は不明で、米国内で裁判にかけられる可能性は非常に低い。

                             米紙ワシントン・ポストによると、米連邦捜査局(FBI)のデイヴィッド・ボウディック副長官は、「我々は4人を勾留したり、裁判にかけたり、収監したりは、少なくとも今日はできない」と述べた。

                             

                             「史上最大の情報漏えい事件」

                             

                             ウィリアム・バー司法長官は、このハッキングは、「史上最大の情報漏えい事件の1つ」だと述べた。

                             バー司法長官は声明で、「これは米国人の個人情報への意図的かつ大胆な侵害行為だ」と説明。

                             「本日、我々は人民解放軍のハッカーに犯罪行為の責任を負わせる。そして中国政府に対し、我々にはインターネットにおける匿名性を排除し、ハッカーを突き止め、我々を繰り返し攻撃する国家を突き止める能力があると、くぎを刺しておく」と述べた。

                             中国はこれまでのところ起訴についてコメントしていない。

                             

                             2017年に何があったのか

                             

                             

                             エクイファクスによると、ハッカーは2017年5月中旬から7月末にかけて情報を入手した。

                             ハッカーは約20カ国の34サーバーを経由して、自分たちの居場所が特定されないようにしていたとされる。

                             エクイファクスは8億2000万人以上の顧客情報と、9100万社の企業情報を保有している。

                             ボウディック副長官によると、これまでのところ流出した情報が個人の銀行口座やクレジットカードの乗っ取りに使われたことを示す証拠はないという。

                             

                             エクイファクスのマーク・ベゴール最高経営責任者(CEO)は声明で、同社は捜査に感謝していると述べた。

                             「今回の起訴は、我々の連邦法執行機関がサイバー犯罪、とりわけ国家主導の犯罪を、その犯罪に値する真剣さで扱うという安心感をもたらしている」

                             ハッキングをめぐっては、エクイファクスは、情報保護のための適切な対策をしそこなったほか、ハッキングの事実について公表するまでに余りに時間がかかったとして非難されている。

                             当時のリチャード・スミスCEOは、事件から1カ月後に辞任した。スミス氏は議会証言に先立ち、同社の過ちについて謝罪した。

                            エクイファクスは米連邦取引委員会に対し、7億ドル(約750億円)の制裁金の支払いを命じられた。

                             

                             連邦政府関連の情報流出を懸念

                             

                             アメリカが中国軍メンバーを米企業へのハッキング罪で起訴するのは今回が初めてではない。

                             2014年、アメリカは米企業へのハッキングをめぐり、人民解放軍のハッカーを起訴。こうした活動を抑止しようと取り組んできた。

                             しかしアメリカ側が、再び中国側への圧力を増大するために、起訴という対抗手段に回帰する必要があると感じているのは明白だと、BBCのゴードン・コレラ安全保障問題担当編集委員は指摘する。

                             コレラ記者によると、中国が関与している一連の大規模な情報漏えい事件の中で最も重大なのは、ほぼすべての米連邦職員の情報を含む、米連邦人事管理局の情報漏えいだという。

                             中国のスパイがこれらの膨大な米国市民に関するデータベースをどのように組み合わせて活用するのかが、米治安当局の懸念の1つだという。』

                             

                             上記記事は、2020/02/10に、米国司法省が記者会見をして、2017年に起きた米国の信用情報会社のエクイティファクス社に対するハッキング事件で、中国人民解放軍第54研究所のハッカー4人を起訴したとするニュースです。

                             

                             この記事は米国で発生した情報漏洩事故であるものの、日本への警告ともいえるニュースであり、特に日本のマイナンバー制度を見直す機会にすべき事件と言えると思いました。

                             

                             4人の起訴を発表したのは、ウイリアム・バー米司法長官という方ですが、米司法長官というのは、日本では法務大臣に相当します。

                             

                             BBCの記事にある通り、FBIの発表によれば、人民解放軍の4人(下記写真を参照)を起訴したと報じています。

                             

                            <FBIによって起訴された4人(うち3人は顔写真付き)>

                            (出典:FBIのホームページから抜粋)

                             

                             

                             事件そのものは2017年に発生したものですが、2019年に事件として発表され、1億4700万人分の個人情報が流出したということで、個人情報がブラックマーケットなどで売られているのです。

                             

                             この事件でいう個人情報とは何か?といえば、米国人に割り振られているIDで、事実上運転免許証とされ、運転免許証がなければIDがないということで銀行口座も開設ができません。

                             

                             米国の場合、パスポートは米国政府が管理しますが、運転免許証は州政府が管理していて、州政府が管理している運転免許証は簡単に偽装されます。

                             

                             問題の米国の個人情報であるIDをどこが管理しているか?といえば、エクイファクス社などを含めた大手3社の信用情報会社が管理しています。そのためハッカーらは、民間の信用会社にハッキングを行って情報を盗み、なりすまし犯罪に及ぶのです。

                             

                             その人民解放軍のハッカーらは、BBCの記事にも記載の通り、約20か国、34サーバーを経由して、自分たちの居場所を特定されないようにしていました。

                             

                             ところがついに米国はそれを特定し、犯人を割り出すことができたのです。

                             

                             しかしながらこの事件は、まだ民間の個人情報です。今回ご紹介したハッキング事件以外でも、米国連邦人事管理局の情報漏洩もありました。

                             

                             米国連邦人事管理局は、米国連邦職員(公務員)のすべての個人情報を管理してますが、その個人情報が既に盗まれています。

                             

                             ということは中国に脅されて中国のために何らかのことをしている米国の政府職員がいる可能性も十分にあります。米国国内で中国寄りの言説があるとするならば、そうしたことが背景にあるのかもしません。

                             

                             米国ですら政府職員の情報漏洩で脅されている可能性があるとするならば、日本はどうでしょうか?

                             

                             日本の政府職員、日本の国会議員が中国のために動いているという輩が存在しているかもしれないとも考えられるのです。

                             

                             

                             というわけで今日は「1億4700万人の情報流出で米司法省が中国軍ハッカーを起訴 」と題して論説しました。

                             今日ご紹介したBBCの記事は、米国ですら政府が中央で個人情報を管理できていないということがわかる記事だったと思いますが、この記事は日本への警告ともいえます。なぜならばマイナンバー制度があるからです。

                             中国のハッキングの技術からしたら、日本の情報管理体制は、官民ともに格好のターゲットになっているのでは?と危惧します。となれば、マイナンバー制度についても改めて見直した方がいいのでは?と私は思います。

                             

                             

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                            トランプ大統領の再選の切り札となる”減税2.0”について

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                               今日は「トランプ大統領の再選の切り札となる”減税2.0”について」と題して論説します。

                               

                               下記は”DIAMOND online”の記事です。

                              『DIAMOND online 2019/11/22 04:50 「減税2.0」は再選の切り札か、トランプが思い描く汚名返上の現実味

                               トランプ大統領が「減税2.0」で目論むレーガン税制の再現

                               米国のトランプ大統領が、2017年の大型減税に続く第2弾の減税への意欲を示している。2019年11月、12日にニューヨークで行った演説では、「米国経済復活の中心には、米国史上で最大の減税、税制改革がある」と指摘したうえで、さらなる減税の可能性に言及した。

                               トランプ大統領が追加減税に言及するのは、これが初めてではない。中間選挙を控えた2018年10月には、中間層に10%の減税を行う方針を明らかにしていた。2019年8月には、公的年金等の財源である給与税の減税をほのめかしたこともある。いずれも具体的な提案には至っていないが、トランプ大統領が再度の減税を意識し続けているのは間違いない。

                               「減税2.0」と呼ばれる現在検討中の追加減税は、来年の大統領選挙に向けた公約として提案される見込みである。財務省の高官は、減税2.0の具体案が明らかにされるのは、来年半ばになるとの見通しを示している。選挙前の減税実現を目指すのであれば、来年2月頃に発表される予算教書で具体案を示すのが普通だが、そうしたスケジュールが念頭に置かれているわけではないようだ。

                               トランプ政権で減税2.0への道のりを率いるのは、クドロー国家経済会議(NEC)委員長である。クドロー委員長は、すでに9月の段階で追加減税の準備を始める方針を示していた。また、今回のトランプ大統領の演説に先立つ11月1日にも、減税2.0の実現に向けて共和党議員と接触していることを明らかにしている。(後略)』

                               

                               米国の下院議会では、トランプ大統領の弾劾追訴が決まりました。民主党としてはウクライナ疑惑でトランプ大統領を追い込みたい意向と思われますが、それに対してトランプ大統領は堂々と受けて立つのみならず、経済政策においてトランプ減税の第2弾を用意しているということで、上記記事は「減税2.0」として報じられています。

                               

                               ちょうど今から2年前に、トランプ政権発足後の1年目の2017年12月に、大減税法案が成立しました。

                               

                               その結果、どうなったか?といえば、米国経済は、ここ数年であり得ない大繁栄となり、雇用者数は600万人も増加し、失業率は過去50年ぶりの低さの3.5%にまで下がりました。

                               

                               米国のGDP成長率は一時3%以上となったのですが、その要因は減税です。

                               

                               ただ減税については法人税を恒久減税する一方、所得税は期限付きで、2020年で終わることになっていました。その個人の所得税についてさらなる減税を行うか、もしくは少なくても今の減税を継続する方針です。

                               

                               仮にトランプ大統領が減税しようとするならば、法律を作る必要があります。いくらトランプ大統領が減税したかったとしても、勝手に減税することはできません。あくまでも法律を新たに作るか?法律を変えるしかありません。

                               

                               では法律を作るのはどこか?といえば、トランプ大統領ではなく米国議会が作って決めなければなりません。米国議会が決めなければ大統領がいくら減税したくても実現しないのです。

                               

                               2017年度の大減税法案を成立させたときは、米国議会、特に減税や税率を決めるのは下院が中心に行われ、当時の下院は与党の共和党の議員が過半数を占めていました。当初共和党は、トランプ大統領の減税案に乗り気でなかったのですが、最終的にトランプ大統領に説得されて減税が実施されました。

                               

                               ところが2018年の中間選挙で、下院は民主党が過半数を取りました。今、トランプ大統領が減税をやりたかったとしても、下院で過半数を民主党議員が占めている現状では、ほぼ不可能といえるでしょう。

                               

                               対中国強硬策では、挙国一致で野党民主党も与党共和党も関係なく法律が通っている状況にありますが、減税法案については下院で法律が通る見込みは極めて低いものと考えます。

                               

                               ”DIAMOND online”の記事に記載の通り、トランプ大統領は、来年2020年の大統領選挙再選に向けて、トランプ陣営の公約として所得税減税、特に米国の中間層の所得税を一気10%に引き下げて、15%にするという法案を用意している模様です。

                               

                               米国における中間層といえば、年収が3万ドル〜10万ドルの間の人たちで、日本円で300万円〜1000万円程度となります。今は所得税が20%もしくは24%ということでかなり高いのですが、日本の中間層も大体同じくらいです。

                               

                               ただ米国と異なるのは社会保険料が高く、社会保険料が所得税よりも高いため、日本の中間層の方が重税感が高く感じられるものと思われます。

                               

                               米国のトランプ大統領は公式に発表していませんが、ワシントンポストの報道によれば、トランプ大統領は税率を15%に引き下げるのみならず、所得税の税体系全体をシンプルにする案を考察しているとのこと。

                               

                               また所得税だけでなく投資に関する減税も検討されているようで、具体的には投資家が株式を売却して売却益が出たとして、他の株式を購入すれば非課税にするというキャピタルゲイン減税を検討している模様です。

                               

                               これらを実施するためには財源が必要で数兆円の財源が必要であるものの、2017年のトランプ減税では、実際に経済効果が出たことは既に実証済みであるといえます。

                               

                               実際にトランプ大統領が、選挙の切り札とするならば、「減税2.0」の減税法案は、米国議会で成立する可能性が出てくるでしょう。

                               

                               そのためには来年2020年の大統領選挙で、トランプ大統領が再選されるだけでなく、下院で共和党が再び過半数を取る必要があります。

                               

                               上院議員は1/3ずつの入れ替えですが、下院議員は全員2年に1回入れ替わります。そのため、2020年の下院選挙で共和党は何として勝たなければなりません。そのためのカードとして、「減税2.0」は重要なカードといえるでしょう。

                               

                               

                               というわけで今日は「トランプ大統領の再選の切り札となる”減税2.0”について」と題して論説しました。

                               もし、トランプ大統領が再選し、下院選挙で共和党が過半数を取れば、「減税2.0」法案が通り、米国のみならず世界中が減税という潮流になるかもしれません。

                               トランプ政権の行方によっては世界は減税による内需拡大こそが経済政策の王道となっていくことでしょうし、そうした時代が来ることは、日本にとっても良いことです。

                               消費税減税、医療費負担引き上げをはじめとする緊縮財政に終止符を打つためにもプライマリーバランス黒字化目標を破棄し、世界の潮流に乗って再び日本が経済成長できるようになることを私は望みます。


                              トランプ弾劾の強行は来年の大統領選挙と下院選挙の民主党敗北につながる!

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                                 今日は「トランプ弾劾の強行は来年の大統領選挙のみならず下院選挙の民主党敗北につながる!」と題して論説します。

                                 

                                 トランプ大統領の弾劾について、日本のメディアを見ていると、あまりにも偏向的な報道が目に付くため、今日はこの内容をお伝えしたく思います。

                                 

                                 まずトランプ大統領の弾劾追訴を大きく報じている日本のマスメディアのNHKニュースWEBと時事通信の記事をご紹介します。

                                 

                                『NHKNEWSWEB 2019/12/14 04:11 トランプ大統領の弾劾追訴議案を可決 米下院司法委

                                 アメリカのウクライナ疑惑でトランプ大統領を弾劾追訴する決議案が、議会下院の司法委員会で野党民主党の賛成多数で可決しました。

                                 (中略)

                                 ウクライナ疑惑で議会下院の司法委員会は13日、民主党がまとめたトランプ大統領の弾劾追訴の決議案を採決し、賛成多数で可決しました。

                                 決議案は一般の刑事事件の起訴状にあたるもので、トランプ大統領がみずからの政治的利益のためにウクライナに圧力をかけた「権力乱用」と、議会による疑惑の調査を妨害した「議会妨害」を根拠に、「トランプ大統領は憲法への脅威だ」として、大統領罷免とあらゆる公的地位からの追放を求めています。

                                 11日から行われた審議では、トランプ大統領の不正は弾劾に値すると主張する民主党議員に対し、与党共和党の議員は不正の証拠が示されていないと反発していましたが、「権力乱用」と「議会妨害」のいずれの条項も賛成23票、反対17票の賛成多数で可決されました。

                                 決議案は来週にも下院の本会議で採決にかけられ、多数を占める民主党の議員の賛成で可決されるとみられ、これによりトランプ大統領は弾劾追訴される見通しです。

                                 司法委員会で弾劾追訴の決議案が可決されるのは、1860年代のジョンソン大統領、1970年代のニクソン大統領、1990年代のクリントン大統領に次いで4人目で、このうち可決後に辞任したニクソン大統領を除く2人は本会議を経て弾劾追訴されています。弾劾追訴の決議案は一般の刑事事件の起訴状に当たります。今回の決議案はトランプ大統領の「権力乱用」と「議会妨害」の2つを大きな柱としています。(後略)』

                                 

                                 

                                 

                                『時事通信 2019/12/14 06:42 米下院、トランプ大統領を弾劾追訴へ 史上3人目、18日にも−ウクライナ疑惑

                                【ワシントン時事】米下院司法委員会は13日、トランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾追訴状案を可決した。野党民主党が多数派の下院は18日にも本会議を開き、弾劾案を採決に付す方針。米史上3人目となる大統領弾劾追訴は確実な情勢だ。

                                 委員会で可決されたのは、政敵捜査をウクライナに求めた「権力乱用」と、疑惑調査を全面拒否した「議会妨害」。いずれの条項も民主党議員23人全員が賛成し、共和党議員17人全員が反対した。ナドラー委員長(民主)は可決後、「厳かで悲しい日だ」と語った。

                                 ロイター通信によると、下院は18日に本会議で弾劾案を討論し、同日中に採決される可能性がある。民主党の下院議席は233で過半数(216)を17上回っている。

                                 委員会での弾劾案可決は、近年では「ウォーターゲート事件」のニクソン氏、「不倫もみ消し疑惑」のクリントン氏の例がある。ニクソン氏は本会議を待たずに辞任。クリントン氏は謝罪している。』

                                 

                                 

                                 続いて、ブルームバーグの記事をご紹介します。

                                『ブルームバーグ 2019/12/12 12:31 米上院共和党、トランプ大統領弾劾裁判を早期決着する方向に傾斜

                                 米共和党上院議員らによると、トランプ大統領の弾劾裁判を短期間で終わらせる方向で同党では早くも合意が形成されつつあり、証人からの聴取なしで同大統領を無罪放免にすることについて採決される可能性がある。
                                 ジョンソン上院議員(共和、ウィスコンシン州)は、民主党が過半数を握る下院での弾劾訴追が決まった後、トランプ大統領側の反論を聞いた上で速やかに弾劾条項について採決を行いたいという考えが上院共和党議員53人の中で増していると述べた。

                                 下院本会議は来週、トランプ大統領の罷免に向けて「権力乱用」と「議会妨害」の2つの弾劾条項について採決を行う見込みで、弾劾訴追が決まれば上院で来年1月上旬から中旬に弾劾裁判の審理が始まる

                                 ただ、コーニン上院議員(テキサス州)は、「票を確保できているなら採決しよう」というのがホワイトハウスへの助言だとコメント。トランプ氏に近いグラム上院司法委員長(サウスカロライナ州)も、多くの証人を召喚することには慎重姿勢で、「彼らが弾劾条項の可決に使ったものは何であれ、裁判の記録であるべきだ。そうすれば一からやり直す必要はない」と語った。

                                 共和党のマコネル上院院内総務は弾劾裁判を早期に決着させたいかどうか手の内を明かしていなかったが10日には、双方の主張を聞いて十分に聴取した場合は証人からの証言なしで、上院の過半数で裁判を決着させることができると述べた。

                                 

                                 

                                 以上、トランプ大統領の弾劾追訴について、記事を3つご紹介しました。

                                 

                                 このニュースについて過去に記事を書いたことがありますが、ウクライナ疑惑と呼ばれるトランプ氏がやってきたこと、それはそもそも弾劾に値するものなのでしょうか?

                                 

                                 いずれの記事も、トランプ大統領の弾劾の根拠は、「(大統領の)職権乱用」と「議会妨害」の2つをあげています。

                                 

                                 まず「職権乱用」についていえば、トランプ大統領はウクライナに対して米国が行う3億9000万ドル相当の軍事支援について、米国の議会が既に承認したにもかかわらず、トランプ大統領が勝手に停止したという立て付けになっています。そして「軍事支援を停止する」というカードを使って、ウクライナ政府を脅迫したとし、それも来年の大統領選挙で自分の都合のいいように職権を乱用したというものです。

                                 

                                 軍事支援を停止したことについては、トランプ大統領は確かに3億9000万ドルの軍事支援を一時的に止めました。しかしながらそれはあくまでもトランプ政権内部の話であって外部に公表されたものではありません。そのため、ウクライナ政府、ゼレンスキー大統領は、そもそも3億9000万ドルの米国の軍事支援について知らないですし、トランプ大統領はゼレンスキー大統領に対して軍事支援を停止するなどとは、ひとことも言っていません。

                                 

                                 ゼレンスキー大統領が、米国の軍事支援停止の事実を知らない以上、ゼレンスキー大統領を脅迫したというのは、どう考えても無理な立て付けで、理論がよくわからないあり得ない話であるといえます。

                                 

                                 これに対して民主党側は、何もしなければトランプ大統領の罪に加担することになるため、弾劾すると主張していますが、疑惑が存在しない以上、全く筋が通らない主張であると私は思います。

                                 

                                 次に「議会妨害」ですが、これはトランプ大統領が下院議会の議事を妨害しているという罪です。

                                 

                                 具体的には、米国の会員議会によって、トランプ大統領の弾劾調査が2カ月にわたって行われました。その下院の情報委員会がトランプ大統領に対して、文書の提出を命じる召喚状を出して証言して欲しい旨の要請をしたのですが、トランプ大統領はその要請に従いませんでした。トランプ大統領側からすれば、特段その要請に従う義務はありません。ところが、この従わなかったことが、トランプ大統領弾劾の議事進行を妨害したと民主党幹部は主張しています。

                                 

                                 またトランプ大統領は、他の証人に対して、具体的には欧州を担当している国務省の外務官のケント氏、ウクライナの代理で臨時に大使をしているテイラー氏らに対して脅迫したとし、これも議会の妨害であると主張しています。

                                 

                                 こうした主張をしている民主党に対して、私は本当に大丈夫だろうか?と思います。当然ながらトランプ大統領は12/10にツイッターで反論。トランプ大統領はウクライナのゼレンスキー大統領に圧力をかけたという主張はばかげていると主張。ウクライナのゼレンスキー大統領側も、ウクライナの外務省も圧力をかけられていないと何度も主張しています。

                                 

                                 民主党幹部は、それを承知しながら認めないということなのでしょうか?

                                 

                                 トランプ大統領の弾劾は、下院の司法委員会で採決され、弾劾追訴は決定となりましたが、現実的には最終的にトランプ大統領は弾劾されません。

                                 

                                 ロイター通信の記事で報じられている通りなのですが、仮に下院がトランプ大統領の弾劾を賛成多数で可決しても、2020年1月に上院で否決されることが目に見えているからです。

                                 

                                 上院が弾劾裁判をやるとするならば、上院で2/3以上の上院議員が弾劾に賛成しなければ、トランプ大統領を弾劾することはできません。

                                 

                                 そして上院議員は、過半数をトランプ大統領の与党の共和党議員が占めています。トランプ大統領を裏切って共和党の議員の中から造反して賛成する人がいない限り、トランプ大統領の弾劾はできないのです。

                                 

                                 トランプ大統領弾劾はさておき、民主党のナンシー・ペロシ氏は、トランプ大統領がNAFTAの改訂版であるUSMCAに合意したことを12/10(火)に発表しました。

                                 

                                 このUSMCA合意は、トランプ大統領に勝利を与えるものといえ、いわば敵に塩を送るようなものです。このNAFTAに代わる新USMCAは、アメリカ労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO=American Federation of Labor and Congress of Industrial Organizations)が支持を発表しています。

                                 

                                 通常、労働組合は自由貿易協定に反対することが多いのですが、USMCAは非常に内容が良いということで、労働組合が支持しているのです。

                                 

                                 そのため、民主党としては労働組合の票を失うことを恐れ、このタイミングでUSMCAに合意したことを言及したのでしょう。

                                 

                                 実際、USMCAは米国政府、メキシコ政府、カナダ政府の3か国が合意したNAFTAに代わる新たな自由貿易協定で、2018年10月に合意していました。

                                 

                                 ところが、ナンシー・ペロシ下院議長が1年以上引き延ばし、議会で批准しませんでした。本来、中身がいいというならば、すぐに批准すべきだったと思いますが、民主党は1年以上も引き延ばしていたのです。

                                 

                                 米国メディアでは、トランプ大統領の弾劾について、米国国民が民主党を非難していることを取り上げていますが、日本のメディアではあまり報じられていません。東洋経済社など、マイナーなメディアでは民主党を非難する論調もありますが、大手メディアはトランプ大統領の弾劾で、民主党のバイデンの方が疑惑があり、何の疑いもないトランプ大統領を弾劾することに対する非難の論調の記事は、少なくても私は見つけることができませんでした。

                                 

                                 今回、USMCA合意も、ウクライナ疑惑で民主党があまりにも不利な状況であり、かつUSMCAでは票の母体の労働組合が支持に回っていることから、民主党は是々非々で政治をやっているという印象を米国国民に与えたくて、USMCAの批准を決めたのかもしれません。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「トランプ弾劾の強行は来年の大統領選挙と下院選挙の民主党敗北につながる!」と題して論説しました。

                                 現実的にはトランプ大統領が弾劾を受けることはあり得ません。にもかかわらず民主党は弾劾をしようとしているので、私には理解ができないのですが、民主党は下院でトランプ大統領の弾劾追訴を実行に移しました。

                                 このことで米国国民は民主党に対して怒り、逆にトランプ政権にとって追い風となるでしょうし、USMCA合意にしてもトランプ政権の手柄ですので、来年迎える大統領選挙のトランプ再選、下院議会の選挙の共和党の勝利、この2つが見えてきたように思えます。
                                 トランプ大統領は、再選すれば所得税の減税をすることも視野に入れているため、米国国民ファーストでさらに米国国民が豊かになるでしょう。その一方で、相変わらず消費増税や医療費引き上げといった緊縮財政をやっている日本は、経済成長できず、日本の国際的地位はさらに低くなるでしょう。
                                 日本の政治家は、マスメディアの報道に惑わされないようにトランプ大統領の爪の垢でも煎じて飲んでいただきたいと私は思います。

                                〜関連記事〜

                                トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”

                                根拠がないウクライナ疑惑でトランプ大統領弾劾ありきの報道をする”マスごみ”

                                ウクライナ疑惑の報道について


                                トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”

                                0

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                                   今日は「トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”」と題して論説します。

                                   

                                   下記は日本経済新聞の記事です。

                                  『日本経済新聞 2019/11/14 06:33 米共和、バイデン氏に批判の矛先 ウクライナ疑惑     

                                  【ワシントン=中村亮】2015年にバイデン副大統領のオフィスに利益相反の可能性があると伝えた――。ジョージ・ケント米国務次官補代理(ウクライナ担当)は13日の公聴会でこう説明した。汚職疑惑でウクライナ検察が捜査に乗り出した同国の大手ガス会社「ブリスマ」の幹部にバイデン氏の息子ハンター氏が就任。同じころにバイデン氏がウクライナの検察官解任を主張し、息子が勤務する企業を擁護したと疑われかねなかった。

                                   トランプ大統領はウクライナ政府にバイデン氏に関する調査を求めた理由について、バイデン親子の利益相反の疑いをあげていた。与党・共和党の一部議員は公聴会で、バイデン親子の疑惑を積極的に取り上げて、トランプ氏の擁護に回った。国務省高官も利益相反の疑いを指摘したことが判明し、トランプ氏にはウクライナ政府への調査要請を正当化する材料になりそうだ。

                                   ただケント氏はバイデン氏が副大統領のころにブリスマの捜査を妨害した証拠はないと証言。バイデン氏は欧州諸国と連携し検察官解任を働きかけていたと説明し、バイデン氏が個人的利益のために権力を悪用したとの主張はあたらないとの見解も示した。

                                   20年の大統領選に向けた野党・民主党の指名争いでは、バイデン氏の支持率が最近伸び悩んでいる。ウクライナ疑惑が一因とされている。共和党は今後の公聴会でもバイデン親子の疑惑を取り上げるとみられ、バイデン氏にとって悪影響が長引く可能性がある。』

                                   

                                   

                                   上記の記事は、2019/11/13、米国ワシントンでトランプ大統領の弾劾問題で、初の公聴会が行われた内容に関する記事です。

                                   

                                   もともとは民主党側が、トランプ大統領の弾劾を実現する為に設定した公聴会なのですが、結果的にはウクライナ疑惑そのものはトランプ大統領は潔白であり、むしろバイデン副大統領こそ、疑惑があることが分かってしまったという意味で、大変面白い公聴会だったといえます。トランプを搦めようようにも潔白なので突っ込むことができず、逆に身内のバイデンに対する疑惑が深まったという意味で、愉快な公聴会でした。

                                   

                                   かつて日本の国会でも民主党議員が自民党議員を疑惑に追い込もうとしてそのメールの内容が偽装でしたという事件がありましたが、米国の政界でも全く同じようなことが民主党がやっていて、しかもそれをマスゴミが相変わらず気付かず、もしくは意図的にトランプ大統領の印象を貶めようと報じていることに対して、私は怒りを覚えます。

                                   

                                   そもそもウクライナ疑惑とは何が問題だったのでしょうか?

                                   

                                   2019/07/25にウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ大統領との間での電話会談が問題になっています。

                                   

                                   その中でトランプ大統領は、オバマ政権のときの副大統領のジョー・バイデン氏と、ウクライナに関する汚職疑惑について、調査をして欲しいと依頼をしたことが問題になっているのです。

                                   

                                   調査をして欲しいと依頼するだけならば、特段問題にはならないのですが、ゼレンスキー大統領と電話会談をする少し前に、オバマ政権の頃から続けていたウクライナへの軍事支援をトランプ大統領は止めました。

                                   

                                   これは事実です。

                                   

                                   その後、ゼレンスキー大統領と話をして、ジョー・バイデンの汚職疑惑に調べて欲しいと依頼しているので、調査をしなければ軍事支援を止めると脅して、強制的にゼレンスキー大統領に調査させたという疑惑を、民主党がトランプ大統領にかけているのです。

                                   

                                   上述が事実とすれば、大統領権限の乱用であり、米国にとって準同盟国のウクライナの安全保障を危機に陥れるということが、米国の安全保障の問題でもあり、トランプ大統領は弾劾されるべきである!というのが、民主党の主張です。

                                   

                                   そこで、二人の証人が証言に立ちました。二人とも国務省の外交官で、一人は記事にも記載されていて欧州を担当している高官のケント氏、もう一人は今ウクライナの代理で臨時の大使をされておられるテイラー氏です。

                                   

                                   この二人は、基本的にウクライナ疑惑についてトランプ大統領が軍事支援を餌にしてウクライナの大統領にバイデン副大統領の調査をさせたのでは?という疑義を持っており、そのために証言に立ちました。

                                   

                                   ところが実際に彼らが証券した内容は、トランプ大統領に有利な事実しか出てきませんでした。

                                   

                                   本来民主党側からすれば、ケント氏、テイラー氏の決定的な証言で、トランプ大統領を弾劾にもっていきたかったはずなのですが、むしろ民主党のバイデン副大統領の疑惑の方が深まってしまい、まさにブーメランとなって襲ってきたといえるでしょう。

                                   

                                   日本のマスコミの多くの記事がそのように報じていないので、日本人のほとんどが、トランプ大統領を悪い奴だ!と思っていることでしょうが、それは全くの誤解で、事実ではありません。

                                   

                                   具体的な話をすれば、ジョー・バイデンの息子のハンター・バイデン氏が、2015年からウクライナの大手エネルギー会社の役員として就任し、社外取締役として月5万ドル、日本円にして550万近い給料をもらっていました。

                                   

                                   そのハンター・バイデン氏が、この公聴会で取り上げられ、なぜこのハンター・バイデン氏がウクライナのエネルギー会社の役員になっているのか?逆に問題視されたのでした。

                                   

                                   このウクライナのエネルギー会社は、ブリスマという会社です。そのブリスマというエネルギー会社と、米国の1機関のUSAID(アメリカ合衆国国際開発庁)が密接な関係にあることが判明しています。

                                   

                                   USAIDというのは、海外の国に援助する機関で、日本でいえば、JAICAやODAみたいな機関です。

                                   

                                   そしてウクライナでは、学生向けイベントで、スピーチコンテストというのがあるのですが、USAIDが主催し、ブリスマも協賛で一緒にやっていたという事実が証言されています。

                                   

                                   そのスピーチコンテスト主催のためのお金が、USAIDからブリスマを通じて流れていることについて、ケント氏、テイラー氏は問題があるのでは?と証言。国務省に報告して、結果的に一緒に実施しなくなりました。

                                   

                                   この証言を通じて、ブリスマと米国政府が緊密な関係にあったことが判明。そしてその当時の米国政府はオバマ政権です。もともとウクライナという国は汚職だらけの国だったようで、ウクライナの大企業のブリスマも汚職疑惑が存在し、その中の一つとして、ジョー・バイデン氏の息子のハンター・バイデン氏も疑惑がかけられていたのです。

                                   

                                   公聴会では逆にハンター・バイデン氏への質問が次々に出ていて、例えば

                                  ●ハンター・バイデン氏は大企業の経営に関して知見を持っているのか?

                                  ●ウクライナ語が話せるのか?

                                  ●なぜ月500万円も給料をもらっているのか?

                                  等の質問が出てきたのですが、ケント氏もテイラー氏も回答ができませんでした。

                                   

                                   しかもハンター・バイデン氏とブリスマの汚職疑惑を、当時のウクライナ検察庁が調べようとしたところ、米国はオバマ政権で、ジョー・バイデン氏は副大統領であり、バイデン副大統領はウクライナ政府に対して、「ブリスマの汚職を調べるな!」と圧力をかけて、疑惑を調査しようとした検察官をクビにしたそうです。

                                   

                                   この事実の方が、本当の真のウクライナ疑惑なのでは?というほど重要な事実であり、むしろジョー・バイデン氏の疑惑が、この公聴会で明らかになったといえるでしょう。

                                   

                                   もともとウクライナのゼレンスキー大統領は、米国の軍事支援の一時停止を知りませんでした。

                                   

                                   電話会談は2019/07/25でしたが、少し前にトランプ大統領は、ウクライナへの軍事支援を一時止めていました。

                                   

                                   ただ電話会談で軍事支援を止めたことは言っておらず、ゼレンスキー大統領もそれを知りません。米国が正式にウクライナ政府に発表していなかったため、ゼレンスキー大統領も知らなかったと、ケント氏とテイラー氏が証言しています。

                                   

                                   となればトランプ大統領が軍事支援をカードに脅していたということはなかったことを証明したことになります。

                                   

                                   またケント氏とテイラー氏はオバマ政権のとき、もっとウクライナの軍事支援をして欲しいと要請していたことを証言しています。

                                   

                                   オバマ政権ではウクライナの軍事支援をすることになっていましたが、オバマ政権は大した支援をしませんでした。

                                   

                                   ケント氏とテイラー氏の証言によれば、ロシアと戦っている状況なので本来はもっと重要な武器の支援をするべきだったところ、オバマ政権はそれを渋り、毛布を支援していたとのこと。

                                   

                                   トランプ政権になってから、ようやく本格的な支援が始まったということも証言しています。

                                   

                                   ということはトランプ政権の方が、ウクライナの軍事支援をまともにやろうとしていたことになります。

                                   

                                   ただトランプ政権とすれば、ジョー・バイデン氏の疑惑があるため、この疑惑がはっきりするまで軍事支援を止めようとしたことは確かです。

                                   

                                   その軍事支援を止めようとしたことが、果たして大統領の権限の乱用に当たるのか否か?それがこの問題の焦点だったとはいえ、トランプ大統領は明らかにシロであることを証明した公聴会でした。

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”」と題して論説しました。

                                   何かと新しい新事実などという言葉を使って、トランプ大統領を貶める報道がなされることに辟易とします。現実は、民主党のジョー・バイデン元副大統領の疑惑の方が重要です。

                                   私はもともと反グローバルの立場なので、トランプ大統領には好意的に思える部分が多いのですが、逆に米国の民主党に対しては、日本の野党と同じで、相手の首取りのための政治をやっているようで、怒りを覚えます。

                                   ぜひ2020年の米国の大統領選挙では、トランプ大統領に再選していただき、反グローバリズムを決定的なものとして、積極財政や安全保障強化が日本でも政策転換の契機になって欲しいものと私は思います。

                                   

                                   

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                                     11/04(月)は祝日で日本の株式市場はお休みでしたが、米国市場は始まっており、ダウ平均、ナスダック、S&P50の指標がいずれも過去最高値更新ということで、米国株は依然絶好調のようです。

                                     そこで今日は「米国株と日本株が堅調な理由について」と題し、株式市場について論説します。

                                     

                                     私は今年、いろんな理由を考え、為替相場は円高となり、米国株と英国株は高くなり、日本株は株安になる予想をしていました。

                                     

                                     金融緩和ができなくなることや、世界中がスロートレードで円が買われやすくなる環境であること、香港デモなどを中心にキャピタルフライトの発生や、米国の経済が好調であることなどがその理由です。

                                     

                                     しかしながら、私の予想は見事に外れました。

                                     

                                     思ったほど円高にならず、英国株はブレグジットの延期でそれほど高くならず、日本株は下がるどころか年初来高値をうかがう動きとなっていて、米国の株高だけが当たって、それ以外は外れました。

                                     

                                     

                                    <ニューヨークダウのチャート>

                                    (出典:ヤフーファイナンス)

                                     

                                     上記のチャートの通り、ニューヨークダウは、トランプ大統領就任以降、上昇を続けました。日経平均も上昇を続けていますが、米国株は、GDP成長を伴い、実質賃金も上昇していて足腰が強く上昇しているといえます。

                                     

                                     今後、一つの見方として、ウクライナ疑惑が今、”マスごみ”によって大きなニュースとして取り上げられています。米国の市場関係者は、米国のトランプ大統領の弾劾については、ワシントンの民主党と反マスコミのフェイクニュースであると思っているかもしれません。

                                     

                                     しかしながら株価が上昇を続けている状況であるため、トランプ弾劾のニュースが、株価の調整に使われる可能性はあります。

                                     

                                     なぜ米国株も日本株も上昇しているのでしょうか?

                                     

                                     今年前半を振り返りますと、米中貿易戦争の影響で、株価は全世界的に下落傾向でしたが、10月に入ってから米国株も日本株も上昇しています。

                                     

                                     特に米国では6月に入ってから、FRBは3回利下げをしており、3カ月間で0.75%の政策金利を引き下げています。

                                     

                                     その結果、日米の金利差は1%近くも縮まりました。普通は金利差が縮小すると、円高ドル安になります。ところがそれでもドルや下がりませんでした。

                                     

                                     日米の金利差が縮小すれば円高になるという従来の発想が、今のマーケットでは通用しなくなっています。考えられることは、日本の債券がマイナス金利で、日本の債券を買おうにも、買える債券がないということ。

                                     

                                     スイスやドイツもマイナス金利になっており、世界中で債券市場が機能していないということで、株式を買うしかないのでは?というのが私の見立てです。

                                     

                                     仮に株式を買おうとするならば、経済が絶好調な米国株にお金が流れるというシナリオは普通にあり得るでしょう。

                                     

                                     一方で為替は大きな円高にならず、ドル円相場でいえば104円以下になりませんでした。

                                     

                                     これも超低金利が原因なのかもしれません。何しろ買う債券がないので、ドルで保有するとすれば、米国株にお金が行くことは当然考えられます。

                                     

                                     その結果、ドルが買われているということで、円高になりそうでならないのは、世界的な超低金利、とりわけ日本のマイナス金利が理由なのかもしれないと私は思っています。

                                     

                                     もし、米国株が下がらず、上昇を続けるならば、トランプ大統領の再選に有利な展開といえるでしょう。

                                     

                                     米中貿易戦争も、第一段階として部分合意に至ろうとしており、この材料もまたトランプ大統領の再選に有利といえるでしょう。

                                     

                                     では、なぜ日経平均までもが上昇するのでしょうか?

                                     

                                     10/1から消費増税10%というネガティブな状況にありながら、株価が上昇する理由は何なのでしょうか?

                                     

                                     現在、3月期決算企業の中間決算の発表が相次いでますが、業績はマチマチです。東京エレクトロンなどが上方修正する一方、ファナックや小松製作所などが下方修正しています。

                                     

                                     特にファナックは、製造するNC装置が工作機械の頭脳部分に該当し、世界中の向上で使われ、グローバル企業の優等生とされてきました。

                                     

                                     そのファナックの第2四半期(7月〜9月)の受注は、NC装置などのファクトリーオートメーション部門は前年同期比35%減少、工作機械のロボマシン部門は30%減少で、営業利益は6割も減少するとの決算発表をしています。

                                     

                                     いずれも米中貿易摩擦が響き、スロートレードなどから輸出関連企業の中でも海外売上高比率の高い企業は苦戦しています。

                                     

                                     フォークリフトで有名な小松製作所も通期業績見通しを下方修正し、営業利益予想は3,370億円→2,790億円で前年比29.9%減と、3割近く減少する見込みです。

                                     

                                     いずれも決算は悪いにもかかわらず、少し下がっただけでした。

                                     

                                     米中貿易戦争の影響を長らく指摘され、株は売られ続けていた感があります。

                                     

                                     そこに米中貿易戦争の一部合意というポジティブな要因が出てきたため、決算が多少悪くても株価が下げすぎていたということで、それほど下がらないのかもしれません。

                                     

                                     そういう意味では米国株の上昇と、日本株の上昇は、若干意味が違うと思われ、特に米国株は経済が絶好調で株価が高いという意味で、望ましい状況といえます。

                                     

                                     しかしその一方で、気になることがあるとすれば、金価格の相場です。

                                     

                                    <金地金のチャート>

                                    (出典:楽天証券)

                                     

                                     1グラム5300円という水準は、かなり高い水準といえます。通常株価が高い場合、金は売られるのですが、むしろ金は買われています。

                                     

                                     そういう意味では投資家は慎重であり、米国株も買い、日本株も買うが、金地金も買っておこうということで、慎重な姿勢であるともいえるのです。

                                     

                                     つい先日、10/30から2日間、金融政策決定会合が開かれましたが、金融政策については現状維持でした。10/01消費増税という状況にありながらも金融政策は現状維持ということは、日銀は消費増税の悪影響が出ていないと判断しているのかもしれません。

                                     

                                     とはいえマイナス金利に突入してかつ日銀の金融緩和をやろうにも買える国債が品薄の状況では、打つべき手は限られていると思われます。「国債増刷」を日本政府が決断してくれれば、状況は変わってくると思いますが、現時点では、追加利下げやマイナス金利の更なる引き下げしかない状況で、そうしたカードを温存したのかもしれません。

                                     

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「米国株と日本株が堅調な理由について」と題して論説しました。

                                     消費増税の影響による景気後退は、これから起こり得ることです。

                                     上昇を続ける日本株は、米国株と異なり、足腰が弱いと私は思っています。日本株を保有される投資家の皆さんのおかれましては、国内外のニュースに注視していただきたいと思います。

                                     

                                     

                                     

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                                    根拠がないウクライナ疑惑でトランプ大統領弾劾ありきの報道をする”マスごみ”

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                                       今日は「根拠がないウクライナ疑惑でトランプ大統領弾劾ありきの報道をする”マスごみ”」と題して論説します。なぜ”マスごみ”とマスコミを揶揄するかといえば、ウクライナ疑惑について、”大山鳴動して鼠一匹”ならぬ”鼠ゼロ匹”だったロシア疑惑に懲りず、またまた真実と異なることを報道して騒ぎ立てているからです。

                                       

                                       これでは米国のマスコミをトランプ大統領がフェイクニュースを垂れ流しているのと同じ、日本のマスコミも「トランプ大統領はおかしなヤツ」というレッテル貼りの印象操作報道で同じことをやっていると思うからです。

                                       

                                       まずは毎日新聞の記事をご紹介します。

                                      『毎日新聞 2019/11/01 11:05 米下院、弾劾審査開始を正式に決議 トランプ大統領のウクライナ疑惑

                                       米下院は10月31日、ウクライナ疑惑を巡ってトランプ大統領を弾劾訴追するか審査するための決議を賛成多数で採択した。事実上、審査は始まっているが、ペロシ下院議長(民主党)が記者会見で審査開始を宣言したことがホワイトハウスや共和党の批判の的となっていることから、過去の弾劾訴追の手続きを踏まえ、正式に決議を採択した。
                                       決議は公聴会の開催や書面証言の公表など手続きの概要を定めたもの。賛成232、反対196で、ほぼ党派に沿った結果だった。共和党は全員が反対し、民主党は2議員が反対票を投じた。この2議員の選挙区ではトランプ氏が前回大統領選で勝利している。
                                       ペロシ氏は当初、選挙区に共和党支持者を多く抱える民主党議員が弾劾訴追に前向きな姿勢を示せば再選が危うくなると考え、賛否が明確になる決議採決に消極的だった。だが、共和党が手続きの不備を批判したことに加え、非公開の公聴会で、トランプ氏がウクライナに政敵のバイデン前副大統領の捜査を要求した疑惑に関する証言が得られたことから、方針を転換したものとみられる。
                                       ペロシ氏は採決前に議場で「これは真実に関する投票だ。米国の民主主義が危うくなっている」と訴えた。これに対し、トランプ氏はツイッターで「米国史上、最大の魔女狩りだ!」と弾劾訴追の動きを批判。「インチキ弾劾訴追は株式市場に悪影響を与えている」とも指摘した。
                                       一方、下院委員会の31日の非公開公聴会に、国家安全保障会議(NSC)でウクライナを担当するモリソン上級部長が出席。米紙ニューヨーク・タイムズによると、モリソン氏は、「バイデン氏への捜査がウクライナへの軍事支援再開の条件となっていた」とのテイラー駐ウクライナ臨時大使の証言に同意したという。【ワシントン古本陽荘】』

                                       

                                       上記は毎日新聞の記事ですが、毎日新聞に限らず新聞社各紙、テレビのマスメディアは、米国の下院議会が2019/10/31(木)に本会議で、トランプ大統領のウクライナ疑惑の弾劾調査の開始が決定されたと報じました。

                                       

                                       このニュースは米国のみならず日本を含め、世界中で大ニュースになっています。

                                       

                                       ウクライナ疑惑というのは、そもそもどのような疑惑なのでしょうか?

                                       

                                       ウクライナ疑惑とは何か?といえば、トランプ大統領がゼレンスキー大統領を脅して、民主党の大統領候補のバイデン氏の調査を無理強いしたということで、その行為がトランプ大統領の弾劾の理由になっています。

                                       

                                       それは米国のトランプ大統領と、ウクライナのゼレンスキー大統領の電話会談がきっかけです。しかしながら、その電話会談については、記録があり、ワシントンのホワイトハウスで公表されていまして、CNNが内容を紹介しています。

                                       

                                      <ワシントンのホワイトハウス>

                                      (出典:杉っ子が2014年12月31日に撮影したもの)

                                       

                                       その内容について、長文で恐れ入りますが、全文をご紹介させていただきます。注釈でクリーム色になっている部分にご注目ください。

                                       

                                      『CNN 2019/09/26 21:23 トランプ氏とウクライナ大統領の電話会談の全内容、注釈付き

                                      (CNN) トランプ米大統領はウクライナ大統領に対し、米国の政治的ライバルを捜査するように圧力をかけた。以下、ホワイトハウスが公表した電話会談の内容を注釈付きで記す。

                                      ◆電話会談の覚書◆

                                      主題:ゼレンスキー・ウクライナ大統領との電話会談

                                      参加者:ゼレンスキー・ウクライナ大統領

                                      筆記者:ホワイトハウス・シチュエーションルーム

                                      日時:2019年7月25日午前9時3分〜9時33分(東部標準時)

                                      場所:レジデンス

                                       

                                      注意:この電話会談の覚書は会話の逐語の書き起こしではない。この文書の文章は会話の発生時に会話の聴取と書面への記録を担当したシチュエーションルームの当直将校と国家安全保障会議の政策スタッフのメモと記憶を記録したものである。電話回線の不調やアクセント及び/または解釈の差を含む多くの要因が、記録の正確性に影響を与える。「聴取不能」の用語は、記録者が聞き取れなかった会話の部分を示すために使われる。

                                      (注)シチュエーションルームの記録係からの注意がある。ここで目にするものは詳細なメモであり、厳密に言えば逐語の書き起こしではない。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      偉大な勝利をおめでとう。我々はみな米国から見ていた。素晴らしい仕事だった。多くのチャンスを与えられていたわけではないが、劣勢をはねのけたやり方、あなた方はたやすく勝利をつかんだ。すばらしい成功だ。おめでとう。

                                      (注)ゼレンスキー大統領は4月に大統領に就任しているが、この電話はゼレンスキー氏の政党が議会選挙で大勝したときのものだ。

                                      なお、ゼレンスキー氏は元コメディアンで、ウクライナの大統領になる前、テレビドラマで同職を演じたことがある。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      完全にその通りだ、大統領閣下。我々は大きく勝利し、このために懸命に働いた。多くの働きをしたが、我々はあなたに、あなたから学ぶ機会があったことを伝えたい。あなたの手腕や知見を多く利用し、我々の選挙に取り入れ、そう、これらはユニークな選挙戦だった。あなたが最初に私に祝福の電話をかけてくれたのは私が大統領選に勝ったときだった。そして次にあなたが今、私に電話をかけてくれているのは私の政党が議会選で勝ったときだ。もっと出馬して、もっとあなたが私に電話をかけ、もっと我々が電話で会話できるようにしたいと思っている。

                                      (注)他国の首脳に見られるのと同じパターンで、ウクライナの大統領もトランプ氏への返礼にお世辞を言う。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      それはとてもいい考えだ。あなたの国はそれをとても喜ぶと思う。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      はい、実のところ、我々が懸命に働こうとしたのは、我が国の沼地を干上がらせたいからなのです。我々は多くの人々を引き連れてきました。古い政治家ではなく、典型的な政治家でもない。なぜなら我々は新しい形式、新しいタイプの政府を作りたかったからです。あなたはその点で我々の偉大な先生です。

                                      (注)ゼレンスキー氏はトランプ大統領が選挙戦で使った、米国の沼地を干上がらせるという言葉に同調した。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      我々がウクライナのために多くのことをしてきたと言ってくれて本当にありがとう。我々は多くの努力と時間を費やしてきた。欧州の国々がやっているよりはるかに多い。彼らは今よりもっとあなた方を助けるべきだ。ドイツはあなた方のためにほとんど何もやっていない。

                                      (注)米国議会は実際、この年だけでウクライナ向けの多額の支援を4億ドル近く認めていたが、トランプ大統領はこの電話会談の直前に、9月で終了する本会計年度での支援を停止させていた。もしゼレンスキー大統領がこの電話の時にその事実を知らなかったとしても、まもなく知ることになっただろう。

                                      トランプ氏は資金援助を停止した理由について、ドイツなどの欧州諸国にウクライナに対するより多くの資金援助を促すためだったと説明した。

                                       

                                      トランプ大統領(続)
                                      彼らは口先だけで、あなたは本当にもっと彼らに聞いてもいいと思う。私がアンゲラ・メルケル(独首相)と話したとき、彼女はウクライナについて話したが、何もしていない。多くの欧州の国々もそうで、あなたが注目したいところだと思う。だが、米国はウクライナにとても、とてもよくしてきた。私は必ずお返しがあるものだと言うつもりはない。悪いことが起きているのだから。だが、米国はとても、とてもウクライナによくしてきた。

                                      (注)「私は必ずお返しがあるものだと言うつもりはない」。 ここにある全ての言葉は重要な意味を持ち、精査される。この文は間違いなく他と比べて主要な意味を持つ。トランプ氏はここで何を言おうとしていたのか。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      ええ、あなたは完全に正しい。100%ではなく、本当に1000%だ。あなたに次のことが言える。アンゲラ・メルケルと会話をし、会いもした。マクロン(仏大統領)とも会い、話をした。私は彼らに制裁に関する問題で彼らがすべきことをしていないと伝えた。彼らは制裁を履行していない。彼らはウクライナのためにすべき程度に働いてはいない。論理的には欧州連合(EU)が我々の最大のパートナーとなるべきだが、厳密に言えば米国の方がEUよりはるかに大きなパートナーで、それについて私はあなた方に深く感謝している。米国はウクライナのためにかなり多くのことをしてくれている。特にロシア連邦に対する制裁の件ではEUよりはるかに多くのことを。

                                      (注)米国もEUもロシアのクリミア半島併合に対し同国への制裁を科している。ゼレンスキー氏は欧米からの支援やEUへの加入を求めていて、西側寄りの人物と見られている。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領(続)
                                      私は防衛分野でのあなた方の大きな支援に感謝している。我々は次のステップに向けて協力を続ける準備ができている。特に米国からは防衛目的で(対戦車ミサイルの)ジャベリンをもっと購入する用意もある。

                                      (注)米国からの4億ドル近い支援には、軍事支援2億5000万ドルが含まれている。トランプ氏はそれを停止したが、最終的には議会からの非難を浴びて実行した。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      我々の願いを聞いて欲しいのだが。我が国は多くを経験し、ウクライナもそれについて多くを知っている。ウクライナとの全体的な状況で何が起きているのかを把握してほしい。彼らはクラウドストライクと言っている・・・あなたの国には裕福な人物がいると思う。サーバーだ、彼らはウクライナにあると言っている。多くのことが続いた、全体的な状況だ。同じような人々が何人かあなたの周りにいると思う。

                                      (注)「我々の願いを聞いて欲しい」に不明確な部分はない。

                                      これはトランプ氏による米国政治に関する初めての言及だ。クラウドストライクは2016年の大統領選挙で米民主党全国委員会のデータ漏えいを調査した会社だ。また、トランプ氏の顧問弁護士、ルディ・ジュリアーニ氏は、脱税で有罪判決を受けた元トランプ陣営選対本部長のポール・マナフォート氏がウクライナでした仕事にどのように関わっていたのかの調査にも尽力している。

                                       

                                      トランプ大統領(続)
                                      司法長官にあなたかあなたの側近に電話させようと思う。その真相を解明してほしい。あなたが昨日見たように、あのまったく無意味なことがロバート・マラーという名前の男のとても貧弱な仕事ぶりとともに終わった。無能な仕事ぶりだ。だが、彼らは多くのことがウクライナとともに始まったと言う。できることがあればどんなことであれ、それが可能であるならば、あなたがやってくれることがとても重要だ。

                                      (注)ゼレンスキー氏がミサイルを頼んだわずかな言葉の後に、トランプ氏はマナフォート氏の支援に関連する事項で米国司法長官と協力するように要請している。だが、マナフォート氏を訴追したのは司法省であり、その省を率いているのがバー司法長官だ。

                                      この電話会談は、ロバート・マラー元特別検察官がトランプ陣営とロシア人のやり取りやトランプ氏の捜査妨害に関する報告書について議会証言した翌日に行われた。ロシアによる選挙介入に関するロシア側との共謀で訴追された者はいないが、マナフォート氏は脱税で有罪判決を受けた。同氏はウクライナで稼いだ数百万ドルを所得として申告していなかった。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      ええ、それは私にとって、またあなたがつい先ほど述べた全てのことにとって非常に重要です。大統領の私にとって、それは非常に重要であり、今後どのような協力も受け入れます。我々は米国とウクライナの関係の新たなページを開く準備ができています。そのために、私は米国から大使を召還し、非常に有能で非常に経験のある大使と交代させます。彼は我々双方がより緊密になるために懸命に働くでしょう。私は彼があなたの信頼と信任を得て、あなたとの個人的関係を築き、我々がさらに協調できるようになることを期待します。個人的にお話ししますが、私の補佐の一人がジュリアーニ氏とつい最近話をしました。ジュリアーニ氏がウクライナを訪れ、訪問時には我々と会うことを願っています。我々の周りにはあなたの友人しかいないことを約束したい。私には最良の、最も経験豊富な人々がついていることを保証します。私はまた、我々は友人だということをあなたに伝えたい。我々は素晴らしい友人であり、あなた、大統領閣下は我が国に友人がいて、我々は戦略的協力関係を継続できる。私は自分の周囲に素晴らしい人物をそろえ、その捜査のほかにも、ウクライナの大統領として全ての捜査が公明正大に行われることを保証する。これは私があなたに保証できることだ。

                                      (注)ゼレンスキー氏はここでトランプ氏にノーとは正確には言っていない。

                                      これはゼレンスキー氏が既にジュリアーニ氏の動きに気づいている証拠だ。これはマナフォート氏の件とバイデン氏一族への調査の圧力の両方を含む。ジュリアーニ氏は結局、この電話会談の後まもなく、マドリードでゼレンスキー氏の腹心に会った。

                                      トランプ氏は願いを聞いてほしいと言った。ゼレンスキー氏は、本質的に、了解したと答えている。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      いいことだ。なぜなら、あなた方にはとても優秀な検察官がいたが、解任され、それは実に不公平なことだったと聞いているからだ。多くの人がそれについて話をしている。彼らがあなた方の優秀な検察官をやめさせた方法や、それに関与したとても悪い奴らがいることを。ジュリアーニ氏は非常に尊敬されている人物だ。彼は元ニューヨーク市長、偉大な市長で、あなたに電話させようと思う。彼に司法長官とともにあなたに電話するように頼んでおこう。ルディは何が起きているか非常によく知っていて、とても有能な男だ。もしあなたが彼と話すことができれば、素晴らしい機会になるだろう。

                                      (注)バイデン氏や多くのウクライナ人、西欧の当局者はウクライナ検察のトップ、ショキン氏の解任を願っていた。なぜなら汚職を訴追しないからだ。トランプ氏の言い分では、ショキン氏は「解任され、実に不公平だ」ということになる。

                                      トランプ氏はゼレンスキー氏に、特にジュリアーニ氏の話を聞いてほしいと頼んでいる。ジュリアーニ氏はトランプ氏の個人弁護士でバイデン氏の捜査をしたがっている。米国の検察トップのバー司法長官をそこに加えたことは、これまで見てきたのとはまた別の新たな司法省の政治問題化の話になるだろう。

                                      ジュリアーニ氏はヒラリー・クリントン氏に対する追及が彼をウクライナへと導いたと主張する。ヒラリー氏や民主党員がマナフォート氏の信用をおとしめた張本人だと語る。ジュリアーニ氏は先週、CNNで「これを調べる中で、私はジョー・バイデンに関する信じられない話を見つけた。彼がウクライナ大統領に賄賂を渡し、息子の捜査をしようとする検察官を解任しようとしたとの内容だ」と語り、メディアが隠ぺいしようとしているとも述べた。

                                       

                                      トランプ大統領(続)
                                      前米国大使の女性は非常に悪いニュースであり、彼女がウクライナで取り引きしてきた人々も悪いニュースで、あなたにはそれを知らせておこう。その他に、バイデンの息子の話もたくさんある。バイデンが訴追をやめさせたという話で、多くの人がそれについて知りたがっている。だから司法長官とともにあなたにできることがあれば何でもすばらしい。バイデンは訴追を止めたと自慢して言いふらしていた。だからもしそれを調べられれば・・・私にとって恐ろしい話だ。

                                      (注)米国の駐ウクライナ大使はキャリア外交官のマリー・ヤヌコビッチ氏で、ウクライナのユリー・ルツェンコ検事総長(当時)と保守系メディアからの主張や批判を浴びたあと5月に召還された。いずれにせよ、これにより当時民主党員が主張していた通り、彼女の異動は政治的動機に基づくものだということがほとんど証明された。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      その検察官についてあなたに話をしたい。まず最初に、私は状況を理解し知っている。我々が議会で絶対的な多数を勝ち取ったので、次の検事総長は100%の私の人、私の候補者になり、議会で承認され、9月に新しい検察官としてスタートする。この人物はその状況、特にあなたがこの問題で言及した会社について捜査する。その件の捜査の課題は、まさに公正を回復することを保証する問題であり、我々はそれに注意を向け、その件の捜査に乗り出す。それに加えて、あなたが我々に提供できる追加の情報がないかを尋ねたい。ウクライナの駐米大使に関して我が国で正義を執行するのを確実にするための捜査に非常に役に立つだろう。記憶の限りではイバノビッチという名前だ。彼女が悪い大使であることを最初に伝えてくれた人物があなたでよかった。私も100%そう思うからだ。彼女の私に対する態度は、彼女があこがれる前大統領に向けた最良のものとはかけ離れていて、彼女は彼の側の人間だ。彼女は私を新大統領として十分に受け入れていない。

                                      (注)ゼレンスキー氏はハンター・バイデン氏が以前携わった事業の権益を調査する新たな検察官の指名を約束し、それが公正におこなわれることを保証している。

                                      トランプ氏は大使に対して文句を言う言動を繰り返してきた。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      ええ、彼女は何かを経験するだろう。私はジュリアーニ氏にあなたに電話させ、バー司法長官にも電話させ、その真相を解明する。あなたがそれを解明すると思う。私はその検察官が非常にひどい待遇を受けたこと、彼が非常に公正な検察官だったことを聞いているので、全てうまくいくように祈る。そちらの経済は私が予言したとおりどんどん良くなっている。あなた方には多くの資産がある。偉大な国だ。私には多くのウクライナの友人がいて、みな信じられないほどすばらしい人々だ。

                                      (注)もしあなたが数えているなら、これはトランプ氏がジュリアーニ氏に触れた4回目の発言だ。

                                      トランプ氏はビクトル・ショキン検察官に言及しているようだ。多くのウクライナ人や西欧の当局者は、彼が腐敗を根絶しようとしていたとは考えていない。バイデン氏は2018年に、ショキン氏の追放に圧力をかけ成功したことを成果として発言していた。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      私もあなたに米国に多くのウクライナ人の友人がいることを伝えたい。実際、前回米国を訪れた際、私はニューヨークのセントラルパーク付近に滞在し、トランプタワーに滞在した。彼らと将来また話し、会いたい。また、訪米、特にワシントンへの招待についてあなたに感謝したい。他方、この件については我々は真剣で、捜査を行うことをあなたに保証したい。経済については、両国とも大きな潜在力があり、ウクライナにとって非常に重要な課題の一つがエネルギーの独立性だ。我々はエネルギーの独立性に関してとても成功し、米国と協力できていると考えている。我々は米国産の石油を購入しているが、今後の会合をとても期待している。こうした機会について議論し、お互いによく知る機会をもっと増やしていこう。あなた方の支援に大変感謝している。

                                      (注)これは、諸外国の当局者がトランプ氏の不動産をひいきにすることがポイントを稼ぐことになると期待していることを示している。

                                      米国産の石油や天然ガスの輸出はトランプ氏にとって重要な課題だ。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      いい話だ。そう、本当にありがとう、私も感謝している。ルディとバー司法長官に電話するように言っておく。ありがとう。ホワイトハウスに来たいときは、いつでも電話をしてほしい。日程を教えてくれれば調整しよう。あなたに会うことを楽しみにしている。

                                      (注)ゼレンスキー氏がジュリアーニ氏と話をするべきだとのメッセージをまだ受け取っていないなら、たぶん今彼はそれを受け取っただろう。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      本当にありがとう。訪問し、あなたと個人的に面会し、お互いをよりよく知れたらうれしい。会談を楽しみにしているし、ウクライナを訪れ、美しい街キエフに来られるようにあなたを招待したい。我々の国は美しく、あなたを歓迎する。他方で、9月1日に我々はポーランドにいて、できればポーランドでお会いできればと思う。その後、あなたがウクライナに来るのはいい考えかもしれない。私の飛行機でウクライナに来てもいいし、あなたの飛行機に乗ってもいい。その方が我々の機体よりずっとよさそうだ。

                                      (注)トランプ氏はハリケーン「ドリアン」の進展を監視するために、この外遊をキャンセルしなければならなかった。彼は少しゴルフもしていたが。

                                      マイク・ペンス副大統領がポーランドに行き、ゼレンスキー氏と会談した。ペンス氏はバイデン氏の問題を取り上げたことを否定したが、ウクライナへの米国の支援と腐敗の問題を多く議論した。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      わかった、調整してみよう。ワシントンか、もしかしたらポーランドで会えることを楽しみにしている。2人ともそのときそこにいるだろうから。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      非常に感謝している、大統領閣下。

                                       

                                      トランプ大統領
                                      あなたが成し遂げたすばらしい仕事におめでとうと言いたい。全世界が見ている。それほどの番狂わせだったかはわからないが、とにかくおめでとう。

                                       

                                      ゼレンスキー大統領
                                      ありがとう、大統領閣下。さようなら。

                                       

                                      ◆会談終了◆』

                                       

                                       

                                       

                                       この電話会談が行われたのは、2019/07/25なのですが、民主党の主張は、トランプ大統領がゼレンスキー大統領に対して、民主党のバイデン前副大統領と、その息子に対する調査を要求し、その見返りとして米国の軍事支援を使ったのでは?との疑義を主張しています。

                                       

                                       確かにバイデン氏は、来年の米国大統領選挙で民主党の有力な候補になっています。このバイデン氏のウクライナ疑惑を調査して欲しいということを、トランプ大統領がゼレンスキー大統領に圧力をかけて要求を飲ませ、その見返りにウクライナへ軍事支援をしたとなれば、トランプ大統領は自らの大統領選挙再選のために、米国の安全保障政策を利用したとんでもない罪であるというのが、民主党の主張で、これをもってトランプ大統領は弾劾されるべきであるとしています。

                                       

                                       しかしながら、CNNが紹介しているホワイトハウスで公表された電話会談の中身を見る限り、民主党の主張とは程遠い印象を受けますが、皆さんはどう思われるでしょうか?

                                       

                                       電話会談の内容からもわかるのは、トランプ大統領とゼレンスキー大統領は非常に仲がいいということ。そして、誰がどう読んでもゼレンスキー大統領はトランプ大統領のファンであると言っても過言ではないのではないでしょうか?

                                       

                                       まず初めに、トランプ大統領は、「偉大な勝利をおめでとう。」とゼレンスキーの大統領選挙の大勝利を祝福しています。

                                       

                                       ウクライナでは今年の春、大統領選挙があり、2019/03/31に第1回投票、2019/04/21に決選投票が行われ、ゼレンスキー大統領がポロシェンコを破って当選し、2019/05/20に大統領に就任しました。その後、電話会談の直前の7/22にウクライナ議会選があり、ゼレンスキー大統領が率いる「国民の奉仕者」が、史上最高となる得票率の絶対多数を獲得しました。

                                       

                                       ゼレンスキー大統領は、トランプ大統領に対して「我々はあなたに、あなたから学ぶ機会があったことを伝えたい。あなたの手腕や知見を多く利用し、」と答えています。

                                       

                                       また「我が国の沼地を干上がらせたい」という表現を使って、古い政治家・典型的な政治家ではなく、政府や議会を新しく刷新したいと述べています。

                                       

                                       その後、トランプ大統領が、ロシアへの制裁について触れ、欧州が何もしていないことを批判しています。中でもドイツのメルケル首相が何もしていないことを批判し、「我々がウクライナのために多くのことをしてきた」「彼らは今よりもっとあなた方を助けるべきだ」と米国はウクライナについて支援してきたことを述べています。

                                       

                                       さらにはトランプ大統領は「私は必ずお返しがあるものだと言うつもりはない」と述べ、トランプ大統領のウクライナへの支援は、EUが何もしないことが原因としながらも、米国として見返りを求めるものでもないことも触れられています。

                                       

                                       次にようやく問題のバイデン氏の調査の依頼のシーンとなります。「我々の願いを聞いて欲しいのだが。」と切り出し、バイデン氏、バイデン氏の息子のことについて触れています。

                                       

                                       しかしながら、その切り出し方は、マスコミが今報じているような、軍事支援をチラつかせて、トランプ大統領がゼレンスキー大統領に圧力をかけたわけではなく、「願いを聞いて欲しい」として、上からというよりも下からお願いという感じで、圧力をかけているとは到底思えません。

                                       

                                       ゼレンスキー大統領の回答をみても、トランプ大統領の調査依頼に対して、ウクライナにとって重要なことであり、既にバイデン候補の調査をすることになっているものの、前政権が放置してきた汚職疑惑であるとし、「ウクライナの大統領として全ての捜査が公明正大に行われることを保証する。」として自分が大統領として責任をもってオープンに調査することを約束しています。

                                       

                                       そして、その調査する検察官はバイデン氏に近い候補であったため、調査をちゃんとやらなかったので検察官も入れ替えるとしています。

                                       

                                       最後に両大統領の相互訪問を約束して、友好的に電話会談は終わっています。

                                       

                                       

                                       この内容を見る限り、米国のウクライナへの軍事支援について、トランプ大統領が軍事支援のカードをチラつかせて、ゼレンスキー大統領を脅したとか圧力をかけたとか、とてもそのような雰囲気であったとは思えません。

                                       

                                       反トランプのマスコミが主張しているのは、「トランプ大統領は、実際にウクライナの軍事支援を一時止めた!」ということで、それは確かに事実です。

                                       

                                       米国議会が既に決めていたウクライナへの3億9000万ドルの支援を一時停止するよう指示を出していて、それは事実です。

                                       

                                       ただ、その指示を出したのは2019/07/25の電話会談の数日前であり、この電話会談では支援停止について全く触れられていません。

                                       

                                       しかもゼレンスキー大統領は、トランプ大統領がウクライナの支援を一時停止する指示を出した事実を知りません。それどころか、ゼレンスキー大統領は会話の中で、毎年支援してもらっていることに触れ、その前の年までの支援について、感謝を述べています。

                                       

                                       ゼレンスキー大統領がその感謝をした後に、トランプ大統領が「我々の願いを聞いて欲しいのだが。」と切り出しています。

                                       

                                       つまりトランプ大統領は、バイデン氏の調査をやらせたいがために、軍事支援を使ってゼレンスキー大統領を脅したわけでもなく、ゼレンスキー大統領が米国のこれまでの軍事支援に感謝し、その後にトランプ大統領がバイデン氏の調査を依頼しています。

                                       

                                       まるで順番が逆になっていて、それでトランプ大統領によるプレッシャーとか脅しとか主張されるのは、単にトランプ大統領を貶めたいだけの報道なのでは?と言わざるを得ません。

                                       

                                       米国のマスコミ、日本のマスコミも、とにかくトランプ大統領の弾劾ありきの報道で、こうした根拠がない事実を捻じ曲げる報道は、たとえ報道の自由、言論の自由、表現の自由があったとしても、許してはいけないのではないでしょうか?

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「根拠がないウクライナ疑惑でトランプ大統領弾劾ありきの報道をする”マスごみ”」と題して論説しました。

                                       私は反グローバリズムの立場で、論説することが多いわけですが、マスコミによる印象操作、事実を捻じ曲げて貶める報道に、ほとほと嫌気が指します。何しろマスコミもグローバル企業からの広告料を受け取っているグローバリズムの陣営に属するからこうなるのでしょう。

                                       しかし、それは人類にとっていいことは何一つないと思っておりまして、トランプ大統領には、こうしたフェイクニュースを垂れ流す”マスごみ”に負けないで頑張っていただきたいものと、私は思うのです。

                                       

                                       

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                                         今日は「動画アプリ”TikTok”は中国共産党政府の不都合な事実(香港デモや天安門事件)を閲覧制限か?」と題して論説します。

                                         

                                         皆さんは、動画アプリの”TikTok”というアプリをご存知でしょうか?

                                         日本ではスタートアップ企業ということで、ByteDance株式会社(本社所在地は東京都渋谷区)という会社が運営しています。この会社の資本構成に関する情報が正確に把握できていないのですが、親会社は中国北京のようです。

                                         

                                         

                                        <TikTokのホームページ>

                                         

                                         TikTokは、日本だけでなく世界中で大人気のアプリなのですが、このTikTokが香港のデモの情報を削除しているという話があります。

                                         

                                         TikTokは、2017年に中国の動画アプリの会社を買収しました。その会社はTikTokと同様に米国に進出していましたが、この買収によって、米国のフォロワーを大幅に拡大しました。

                                         

                                         米国上院議員のマルコ・ルビオ氏は、このTikTokの買収が、米国国内におけるインターネットの閲覧制限を目的に買収したものと主張しています。

                                         

                                         下記は朝日新聞の記事です。

                                        『朝日新聞 2019/10/10 11:38 ルビオ米議員、中国TikTok親会社による買収巡り調査を要請

                                        [ワシントン 9日 ロイター] - マルコ・ルビオ米上院議員(共和党)は9日、中国の北京字節跳動科技(バイトダンス・テクノロジー)による動画アプリ「Musical.ly(ミュージカリー)」買収について、国家安全保障上の懸念があるとして、対米外国投資委員会(CFIUS)に調査を求めた。

                                         バイトダンスは2017年12月に約10億ドルで、ミュージカリーを買収。その後、欧米で人気だった同アプリを閉鎖し、自社が運営する海外向けショート動画アプリ「TikTok(ティックトック)」の改良版に統合した。

                                         ルビオ議員は、ティックトックが、政治的にデリケートなコンテンツを検閲する目的で中国政府に利用されていると指摘。ムニューシン財務長官に宛てた書簡で、こうした中国のアプリは「コンテンツを検閲して、中国政府・共産党にとってデリケートなトピックに関する開かれた議論を抑え込むために利用されることが多くなっている」と訴えた。

                                         ムニューシン長官はCFIUSを統括している。

                                         財務省は特定のケースについてコメントしないとしている。

                                         米国のティックトックの広報担当者は、米ユーザーのデータはすべて米国内に保管していると説明。「中国政府はティックトックにコンテンツの検閲を要請していない」と述べ、ティックトックは中国市場で事業を行っておらず、中国政府にそのような権限はないと指摘した。』

                                         

                                         マルコ・ルビオ氏といえば、共和党の上院議員で対中国強硬派の一人です。上記朝日新聞の記事によれば、TikTokは、2017年12月にミュージカリーという動画アプリの会社を買収。ミュージカリーは本社は上海です。

                                         

                                         この会社は音楽に合わせて動画を自撮りして投稿するという一人でミュージカルのようなものが作れるアプリを作っている会社です。

                                         

                                         TikTokに似ていて、既に米国に進出し、6000万人のユーザーがいます。

                                         

                                         そのため、TikTokはミュージカリーを買収したバイトダンスを買収することで、6000万人のユーザーを抱えるミュージカリーを吸収したことにもなったのです。

                                         

                                         朝日新聞の記事で、マルコ・ルビオ氏は、TikTokが政治的にデリケートなコンテンツの閲覧に制限をかけようとしていると主張しています。特に香港デモや30年前の天安門事件に関するコンテンツをネット上に出さないようにしているようです。

                                         

                                         というより、そのためにこのバイトダンスを買収したのでは?という嫌疑をかけています。仮にもその嫌疑が事実だとすれば、米国としては国家安全保障上の問題となるため、米国政府に調査して欲しいとマルコ・ルビオ氏は主張しています。

                                         

                                         さらにマルコ・ルビオ氏は、中国共産党政府がネット上で香港デモやウイグル人の強制収容という人権問題について、中国共産党政府を批判するようなコンテンツが、TikTok上に出ないように閲覧制限している証拠が十二分にあると主張。

                                         

                                         中国共産党政府は言論の自由を制限することで、30年前の天安門事件は、存在しなかったことになっています。若い中国人のほとんどは、天安門事件を知らないことになっており、米国国内においても、TikTokのようなソーシャルメディアを利用することによって、同じ言論弾圧をやろうとしているのです。

                                         

                                         だからこれは米国にとっては国家安全保障上の問題であるとマルコ・ルビオ氏は主張しています。

                                         

                                         それを裏付ける事実として、”EPOCH TIMES"の記事をご紹介します。

                                        『EPOCH TIMES 2019/09/27 12:01 TikTokの検閲ガイドライン漏えい 安倍首相やトランプ大統領が禁止対象=報道

                                         北京拠点のIT開発企業・字節跳動(バイトダンス)が作成した短編動画アプリ「TikTok(ティックトック)」は、中国共産党政権の検閲を導入している。TikTokの動画管理者は、中国当局が「社会の不安定をもたらす」事件や世界の政治リーダーについての動画を検閲し、意図的に表示回数を抑制したり、表示を禁止したりしている。英紙ガーディアンが9月24日、独自入手した同社の内部資料を報じた

                                         TikTokのモデレーション(投稿検閲機能)ガイドを詳述した同内部資料によると、検閲方法は2つに分類される。1つは「違反」とみなし、サイトから完全に削除する。2つ目は「多少容認できる」として、削除しないが、TikTok独自のアルゴリズムを使い、表示回数を制限する。

                                         1998年5月に発生したジャカルタ暴動、ポル・ポト政権によるカンボジア虐殺、六四天安門事件などに関して「歴史の歪曲」を対象に禁止している。チベット独立運動、中国で弾圧を受けている気功団体・法輪功に言及する動画を検閲するようモデレーターに指示している。

                                         より一般的なルールには「分離主義、宗教対立、民族集団間の対立、たとえばイスラム教宗派対立の誇張、北アイルランド、チェチェン共和国、チベット、台湾の独立運動を扇動し、民族を誇張する内容」も検閲対象となる。これらの情報を含む動画は、投稿してもユーザーの目につきにくくなる。

                                         ガイドラインによると、世界で影響力のある指導者20人も禁止にしている。その20人は日本の安倍晋三首相、米国のドナルド・トランプ大統領、バラク・オバマ前大統領、インドの精神指導者マハトマ・ガンジー氏、ナレンドラ・モディ首相、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、北朝鮮の金日成氏、金正日氏、金正恩氏など。習近平国家主席は含まれていない。

                                         バイトダンスは、このガーディアン紙が報じたガイドラインについて、すでに廃止されていると説明する。同社は、プラットフォーム上の争いを最小限にするために対策を取っているという。

                                         2016年9月に発表されたTikTokは、世界で最もダウンロードされているアプリのひとつ。10代後半からミレニアル世代を中心に人気を集め、iOSとAndroidでの累計ダウンロード数は約10億回以上だ。

                                         中国サイバーセキュリティ法では、中国の民間企業は当局に情報提供を協力することが義務付けられていることから、情報安全保障のリスクがあると指摘している。米ワシントンDCに拠点を置くピーターソン国際経済研究所は2019年1月、「TikTokは中国当局に個人情報や位置情報のほか、各国の軍事施設などの機密情報を提供している可能性が高い」と分析している。

                                        (翻訳編集・佐渡道世)』

                                         

                                         上記記事の通り、英国の新聞「ザ・ガーディアン」がTikTokの閲覧制限について、リーク情報による報道をしています。TikTokのようなソーシャルメディアには必ずモデレーションというのがあり、不適切な投稿や書込みを編集したり削除したりします。TikTokのモデレーションでは、天安門事件やチベット独立、法輪功などに関する動画がアップされた場合、閲覧制限をかけてアップできないようにするというガイドラインがあって、それが英国紙「ザ・ガーディアン」にリークされました。

                                         

                                         実際に米国ワシントンポストの報道によれば、TikTokに出ているたくさんの動画の中で、香港デモに関する動画は全く見つからず、これはおかしいのでは?と主張しています。

                                         

                                         TikTokの影響力は、音楽に合わせて15秒程度の短い動画をシェアするのですが、世界150か国で利用され、75の言語に対応しています。以前は10代のティーンネイジャー向けだったようなのですが、最近では10代のみならず、いろんな世代が使っていて、社会現象を起こすアプリになっています。

                                         

                                         例えば米国では全く無名のラッパー「Lil Nas X(リル・ナズ・X)」の楽曲「Old Town Road」という曲が、今年米国最大のヒット曲になったりもしています。

                                         

                                         さて、マルコ・ルビオ氏は、TikTokが自社に都合の悪い動画を自社のモデレーションで削除すること自体、どのような法律上の問題があると主張しているのか?大変興味を持ちます。

                                         

                                         というのもTikTokは民間企業であり、自由に閲覧制限をかけること自体、何ら不法行為にはならないのでは?とも考えられると思うからです。

                                         

                                         しかしながらマルコ・ルビオ氏は、反ボイコット法(Anti-boycott Act)という法律を持ち出しています。

                                         

                                         反ボイコット法とは、海外のどこかの国が拒否したり、ボイコットしたりする方針・政策について、米国国内で、米国人や米国企業に強制してはいけないという法律で、それがたとえ中国企業の米国子会社だったとしても、米国の会社なので、反ボイコット法の適用を受けます。

                                         

                                         今回のケースでいえば、中国共産党政府の見解では「天安門事件というものはなかったのだ!」とし、単なる市民の暴動であって、それを中国の人民解放軍が見事に抑えたということになっています。

                                         

                                         その中国共産党政府の見解に従って、米国国内でも天安門事件を批判するような発言があったら、それを拒否してネット上に出さないようにするという行為、その行為そのものを禁止するというのが反ボイコット法です。

                                         

                                         マルコ・ルビオ氏は、トランプ政権に対して、反ボイコット法をフル活用して、TikTokを取り締まって欲しいという要請を出しています。

                                         

                                         マルコ・ルビオ氏は、中国の人権弾圧に対して、世界でもっとも戦っている政治家であると思うのは私だけでしょうか?というよりもこれこそが国会議員の仕事ではないでしょうか?

                                         

                                         中国共産党政府は人権弾圧問題を隠蔽し、公然と政治犯などと無実の人を捕らえて臓器売買のドナーにしていますが、こうした問題に対して、トランプ大統領を中心とするトランプ政権は貿易交渉で戦い、米国議会はマルコ・ルビオ氏を中心とした超党派の上位員議員・下院議員のグループが法律を作って戦っていますが、これが本来の政治家の仕事であるように私は思います。

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「動画アプリ”TikTok”は中国共産党政府の不都合な事実(香港デモや天安門事件)を閲覧制限か?」と題して論説しました。

                                         私はブログで反中国の記事を書いているため、曲がりなりにもTikTokをダウンロードして、香港についての動画がないか?試すことができません。IPアドレスなどから、私の居場所が突き止められる可能性があり、中国に入国した場合に、中国共産党政府に身柄を拘束される可能性があると思うからです。

                                         皆様におかれましては、TikTokアプリをダウンロードしていただき、香港デモや天安門事件が閲覧しにくくなっていることの確認ができたようであれば、ご一報いただければ幸いです。

                                         と同時に、日本の国会議員も、中国の人権弾圧、香港、チベット、ウイグルの問題に対して、法律を作って戦って欲しいものと私は思うのです。

                                         

                                         

                                        〜関連記事(米国の対中政策)〜

                                        米国務省による台湾への大量の武器売却について

                                        トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!

                                        台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                                        台湾を国家承認する運動が起きているドイツを、日本も学ぶべきでは?

                                        米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

                                        中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領

                                        農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

                                        なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

                                        トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

                                        日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

                                        トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

                                        米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                                        米中貿易戦争で中国は勝てません!

                                        中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

                                        米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

                                        覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

                                        米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

                                        米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                                         

                                        〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                                        ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                                        国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                                        香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                                        中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                                        中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                                        ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                                        トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                                        「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                                         

                                        〜関連記事(日本の対中政策)〜

                                        日中通貨スワップは誰のため?

                                        中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                                        中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                                        中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                                        血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                                         

                                        〜関連記事(シーレーン)〜

                                        有志連合によるシーレーンの防衛について

                                        安倍外交で”日米同盟が盤石”という評価について

                                        日本として対応が難しいイラン沖の民間船舶の護衛について

                                        参議院選挙の争点に”改憲議論を進めることの是非”

                                        安倍首相のイラン訪問の成果について 

                                         

                                        〜関連記事(戦闘機のスペック関連)〜

                                        F35戦闘機よりもF22戦闘機の性能は優れているのか?

                                        ”真珠湾攻撃で活躍したゼロ戦1万機”と”マレー沖海戦で活躍した隼5千機”を製造した日本の航空技術力

                                        敵味方識別装置と韓国軍の戦闘機

                                        軍事研究と民生技術


                                        好調だった米国経済も景気後退に突入か?

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                                           今日は、米国の経済指標の一つ、ISMという指数で相当悪い数値が出たことを取り上げ、「好調だった米国経済も景気後退に突入か?」と題し、下記の順で論説します。

                                           

                                          1.米製造業景況感指数が2カ月連続で50割れ

                                          2.かつてソ連の冷戦と米国経済の現況

                                          3.中国を潰すまで続ける米中貿易戦争

                                           

                                           

                                           まずは日本経済新聞の記事です。

                                          『日本経済新聞 2019/10/02 米製造業、2カ月連続「不況」 9月景況感

                                          【ワシントン=河浪武史、ニューヨーク=中山修志】米製造業の景況感が一段と後退している。9月の景況感指数は10年ぶりの低水準に悪化し、2カ月連続で好不況の境目となる「50」を下回った。中国との貿易戦争で輸出向けの受注が下振れし、生産活動に陰りが出ている。製造業の雇用の拡大ペースも鈍ってきた。世界で「一人勝ち」だった米経済。この先は個人消費の耐久力が1つの焦点となる。

                                           米サプライマネジメント協会(ISM)が1日発表した9月の米製造業景況感指数は47.8となり、金融危機の直後だった2009年6月以来、10年3カ月ぶりの低い水準に落ち込んだ。市場予測は50.1だったが、前月から1.3ポイント下落した。好不況の境目である50を2カ月連続で下回り、製造業の景況感に限っていえば「不況」を示唆する水準が続いた。

                                           ISM製造業指数は米景気の先行指標として知られ、米連邦準備理事会(FRB)も政策判断で重視する。項目別で落ち込みが目立つのは、外需の先行きを占う「新規輸出受注」だ。指数は前月より2.3ポイント低下して41.0となった。6月時点では50.5と「好況」の水準をギリギリで保っていたが、3カ月で10ポイント近く下落した。

                                           輸出の低迷は貿易戦争の影響が大きい。関税合戦が中国や欧州の景気減速を引き起こし、米国の輸出は4月以降、4カ月連続で前年実績を割り込んでいる。建機大手キャタピラーは4〜6月期にアジア市場での建機の売上高が前年同期から2割減少した。中国メーカーとの低価格競争にも見舞われ、6四半期ぶりの最終減益となった。

                                           米中両国は10月10日に2カ月半ぶりに閣僚級協議を開き、貿易戦争の打開策を探る。現時点でトランプ米政権は15日に2500億ドル(約27兆円)分の中国製品への追加関税をさらに5%上乗せして30%に引き上げる予定だ。貿易戦争が終結するメドは立っていない。

                                           ルイジアナ州の鉄鋼メーカー、バイユースチールは9月末に連邦破産法11条の適用を申請した。製鉄所を閉鎖して400人を解雇する。地元紙によると、鉄鋼需要の冷え込みに加え、トランプ政権の鉄鋼関税で鉄スクラップの輸入相場が上昇し、採算が悪化していた。

                                           化学大手のケマーズは中国の報復関税の影響で化学原料の輸出が減少している。9月にウェストバージニア州の工場で25%に当たる60人を一時解雇した。

                                           米製造業は国内総生産(GDP)全体の1割を占めるにすぎず、非製造業は底堅さを保つ。失業率は3.7%と半世紀ぶりの低い水準で、8月の小売売上高は前年同月比4%増えるなど、個人消費も全体でみれば底堅く推移している。

                                           その頼みの内需にも陰りがみえる。17年末に成立したトランプ政権の大型減税は効果が早くも一巡しつつあり、米新車販売は前年割れが避けられない見通しだ。(後略)』

                                           

                                           

                                           

                                          1.米製造業景況感指数が2カ月連続で50割れ

                                           

                                           米国経済がついに景気後退に突入するのでは?というニュースです。

                                           

                                           絶好調と思われていた米国経済で、ひどい数字が出てきました。日本経済新聞の記事に出ている米製造業景況感指数と呼ばれている通称ISMという指数です。

                                           

                                           このISMの数値は、50超であれば景気拡大とされ、50を切ると景気縮小とされています。

                                           

                                          <2018年7月〜2019年9月におけるISMの推移>

                                          (出典:米国サプライマネジメント協会)

                                           

                                           上記グラフの通り、2019年7月まで、ISMは50超で推移していたのですが、2019年8月が49.1、2019年9月が47.8と2カ月連続で50を下回りました。

                                           

                                           2019年8月に49.1という数値が出たとき、8月は一時的なもので、9月には反動でプラスになるだろうというのが事前予測だったのですが、2019年9月は、2019年8月の49.1をさらに割り込み、47.8と悪化していることから、これは大変なことになっているのでは?私は思いました。

                                           

                                           この9月の数字の47.8という数値は、10年前のリーマンショックで景気が後退したときの水準とほぼ同じ水準であり、そんなに低い数字が出るとは予想外だったこともあって、米国の株式市場は大幅に下落し、日本株も連れ安になりました。

                                           

                                           このISMという指数は、製造業の実態を表している数字です。米国では製造業は米国経済全体では比率が低いです。例えば雇用者数でいえば、サービス業が圧倒的に多く、製造業は8.5%程度です。GDPに占める業種割合でみても、製造業の比率は11%程度とこちらもそれほどではありません。

                                           

                                           しかしながら米国のマスメディア、ウォールストリートジャーナルが、今回の結果について、見かけ以上に深刻なのでは?と報じていました。

                                           

                                           どういうことかといいますと、今の米国の製造業は、例えば工場で製品を生産して、その製品がトラックや鉄道や船で倉庫に運ばれて、倉庫で管理され、その後小売市場に出荷されます。この一連のプロセスは長く、プロセス全体で一つのビジネスと考えた場合、米国のGDPに占める比率は3割もあるというのです。

                                           

                                           となれば、たとえ製造業が単体で不況になったとしても、米国全体のGDPで3割の影響が出てくるともいえるのです。3割も影響が出るならば、米国経済はリセッション(景気後退)目前にまでいってしまうのでは?というのがウォールストリートジャーナルの見立てです。

                                           

                                           

                                           

                                          2.かつてソ連の冷戦と米国経済の現況

                                           

                                           米国の経済は、実際のところ、国内需要は悪くなく、今でもよいです。トランプ大統領が圧力をかけてFRBが利下げをしたため、米国経済の金利は低くなっています。そのおかげで住宅ローンやモーゲージローンの金利が低く、住宅投資は好調です。

                                           

                                           とはいえ、8月に悪かった製造業が9月には持ち越すのでは?という予想が多かったことから、8月よりもさらに落ち込んだISMの9月の数字の47.8という数値が何を意味するのか?非常に不気味であると思います。

                                           

                                           製造業に悪影響が出ている理由は、わかりきったことですが、米中貿易戦争が要因です。

                                           

                                           米中貿易戦争は米国経済のみならず、欧州や日本にも影響を与え、欧州も日本も製造業不況に陥っています。この米中貿易戦争は、いつまで続くのか?といえば、中国を潰すまで続くだろうと私は思っています。

                                           

                                           10/10(木)には、米中の閣僚級会議が行われ、中国は米国から農産物を大量に買うと約束したものの、中国は約束を普通に破る国であるため、どこまで本当に農産物を買うのか?不透明です。一応、15%の関税が30%になることは回避されましたが、中国の出方によっては、中国が農産物を買うという約束を履行しなければ、直ちにトランプ政権は容赦なく30%に引き上げるでしょう。

                                           

                                           さらにAPECが11月に行われます。このAPECではトランプ大統領も習近平国家主席も参加します。ここで米中の貿易交渉の進展がない場合、12/15には第4弾の関税が発動される可能性が十分にあります。

                                           

                                           第4弾の関税引き上げの対象は、スマートフォン、パソコン、おもちゃなどで、米国の製造業が中国で製造しているものが対象です。

                                           

                                           この第4弾の関税引き上げがあるために、ISMが50を割り込んでいるのかもしれません。

                                           

                                           ここまでくると、中国に進出している米国企業は、サプライチェーンを変更せざるを得ず、景気悪化は必然で、トランプ大統領自身もここまでやるのは本意ではないかもしれません。しかしながら経済レベルで見た場合は間違った政策かもしれませんが、安全保障上の問題で関税引き上げをやっているとするならば、中国の覇権主義を抑制することが目的であれば、むしろ経済レベルで間違っていたとしても、トランプ大統領は対中国に対して強硬政策で突き進むかもしれません。

                                           

                                           かつて米国は、米ソ間で冷戦を争いました。そのときはソ連の覇権主義を阻止すべく、レーガン大統領は軍拡競争を続けました。軍拡競争によって米国経済に悪影響をもたらした部分があったかもしれませんが、それでもソ連の覇権主義を阻止するため、手を止めませんでした。その結果、米国はソ連との冷戦に勝つことができました。

                                           

                                           今回の米中では、軍拡競争をしているわけではなく、関税によって中国の覇権主義を阻止しようとしています。

                                           

                                           その観点でみれば、仮に米国経済がどれだけ悪影響があろうとも、手を止めるべきではない、妥協するべきではないとする考え方もあります。

                                           

                                           例えばトランプ政権を支える一人、大統領補佐官のピーター・ナヴァロ氏は、絶対に妥協してはいけないという姿勢であり、中国の息の根を止めるまで続けるべきであると考えています。

                                           

                                           

                                           

                                          3.中国を潰すまで続ける米中貿易戦争

                                           

                                           特に今、香港市民の戦いが続いています。香港市民の戦いは、逃亡犯防止条例改正という一条令改正の問題にとどまらず、今や中国共産党政府との戦いになっています。強大な中国共産党政府と丸腰の香港市民が戦っているのです。

                                           

                                           香港問題について米国議会は今、香港人権・民主主義法という法律を通そうとしており、その法案が通れば側面支援としての効果があることは確かであると思われますが、丸腰の香港市民を国際社会が助けるとする一番効果的なのは、トランプ大統領の対中国制裁関税こそが香港市民を助ける一番いい方法なのかもしれません。

                                           

                                           仮にそれが原因で米国の製造業が不況に入ったとしても、対中国に対して手を緩めるべきではないという考え方も十分にあり得ます。

                                           

                                           米国経済全体が景気後退に目前までいく、もしくは景気後退に突入する、それでも内需拡大で財政出動して米国経済のダメージを少なくしたうえで、中国がつぶれるまで手を緩めずに続けていく可能性は十分に考えられるのではないでしょうか?

                                           

                                           何しろかつてソ連との冷戦では、ソ連に勝つまで軍拡競争を続けてきたのですから、中国を潰すまで米中貿易戦争を続けるということは普通に考えられることであると私は思っています。

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「好調だった米国経済も景気後退に突入か?」と題して論説しました。

                                           日本経済は、借金問題があるからといって「国債増刷」と「財政出動」をやらず、輸出を伸ばそうとすればするほど、世界経済の影響を受けやすくなります。内需拡大をメインの経済政策にするならば、貿易量が減るスロートレードの影響を受けずとも、景気悪化を防ぎ、経済成長に転ずることも、そしてそれを維持することが可能です。

                                           ところが安倍政権は緊縮財政を続けて国民を貧困化させ、インフラはボロボロになって日本を発展途上国化させて、しかも外需依存度を高めて世界経済の影響を受けやすくするという愚策をやっています。

                                           いつか日本企業の業績悪化が鮮明となれば、株価も下落する可能性が十二分にあるわけで、一刻も早く内需拡大の政策に転換していただきたいものと私は思うのです。

                                           

                                           

                                          〜関連記事(米国の対中政策)〜

                                          米国務省による台湾への大量の武器売却について

                                          トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!

                                          台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                                          米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

                                          中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領

                                          農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

                                          なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

                                          トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

                                          日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

                                          トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

                                          米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                                          米中貿易戦争で中国は勝てません!

                                          中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

                                          米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

                                          覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

                                          米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

                                          米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                                           

                                          〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                                          ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                                          国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                                          香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                                          中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                                          中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                                          ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                                          トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                                          「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                                           

                                          〜関連記事(日本の対中政策)〜

                                          日中通貨スワップは誰のため?

                                          中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                                          中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                                          中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                                          血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド


                                          ウクライナ疑惑の報道について

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                                            JUGEMテーマ:アメリカ

                                            JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                                             

                                             台風が日本列島を直撃しています。皆様方に置かれましては、どうか身の危険を守る行動をお願いしたいと思います。

                                             

                                             今日は、トランプ大統領のウクライナ疑惑について取り上げたく「ウクライナ疑惑の報道について」と題して論説します。

                                             

                                             

                                             下記は日本経済新聞の記事です。

                                            『日本経済新聞 2019/09/25 11:40 トランプ氏弾劾調査 ウクライナ疑惑3つのポイント

                                             米野党・民主党のペロシ下院議長は24日、トランプ大統領の弾劾調査に着手すると表明しました。ペロシ氏は国民の分断を招くとして、弾劾手続きの開始にこれまで慎重でした。ペロシ氏を心変わりさせた「ウクライナ疑惑」について整理します。

                                            (1)大統領罷免のハードル高く

                                             弾劾とは大統領を罷免するために必要な手続きです。合衆国憲法で大統領は「反逆罪、収賄罪その他の重大な罪または軽罪」で弾劾訴追され、有罪になれば罷免されると規定しています。下院が過半数の賛成で訴追し、上院の3分の2が同意すれば有罪になります。ただ上院の過半数を与党・共和党が握るため、仮に下院で訴追しても罷免は失敗するのが現時点のメーンシナリオです。

                                            (2)バイデン氏が標的か 疑惑急浮上

                                             トランプ氏がウクライナ大統領との電話で、米国の軍事支援の見返りに、2020年の大統領選の有力候補であるバイデン前副大統領の息子の調査を依頼したと報じられました。バイデン氏の息子はウクライナのガス会社幹部を務めたことがあります。トランプ氏はウクライナからバイデン氏に不利な情報を出させて大統領再選を狙ったとの批判を受けています。一方のバイデン氏は「権力の乱用だ」として調査の必要性を主張しています。

                                            (3)ペロシ下院議長、法律違反と指摘

                                             ウクライナ疑惑を内部告発したのは、トランプ氏とウクライナ大統領の会話内容が安全保障に悪影響をもたらすと考えた情報当局者です。米連邦法では告発内容が緊急の場合、議会に報告する義務があると定めていますが、国家情報長官代行は議会報告を拒否しました。ペロシ氏が報告拒否は「法律違反だ」と問題視しています。』

                                             

                                             トランプ大統領の疑惑といえば、ロシアゲートというのがありました。そのロシアゲートでは、トランプ大統領は完全なシロであり、あれだけマスコミが騒ぎ立て、米国のみならず日本のマスコミですら、トランプ大統領を批判していました。

                                             

                                             ところが結果は完全なシロ。まさに「大山鳴動して鼠一匹」ならぬ「ネズミ一匹すら出なかった」という完全シロでした。

                                             

                                             そして最近急浮上しているのが、このウクライナ疑惑です。

                                             

                                             このウクライナ疑惑が浮上して、一時米国の株式市場でマイナスの影響が出て、株価が大きく値下がりしたものの、そのあとすぐに株価は持ち直しました。マーケットはウクライナ疑惑に反応していないといえるでしょう。なぜならば、このウクライナ疑惑でトランプ大統領が弾劾される可能性はほとんどあり得ないと思っているからに他なりません。

                                             

                                             ただトランプ大統領の弾劾騒ぎで、今までになかったことが一つ起きています。

                                             

                                             それは記事にも記載されていますが、野党のナンシー・ペロシ下院議長が、トランプ大統領の弾劾を進めることを明言しているということです。

                                             

                                             ナンシー・ペロシは下院トップでトランプ大統領とは常に対立。ただし対中国政策ではトランプ大統領を支持していました。それだけでなく、ロシア疑惑の時、マスコミや所属する民主党からトランプ大統領を弾劾すべきという声があったにもかかわらず、ナンシー・ペロシは大統領の弾劾は重いので、議会を分断することにつながるので好ましくないという意見を述べていました。そういう意味では、ナンシー・ペロシは慎重なところがあります。

                                             

                                             その慎重なナンシー・ペロシが、今回はトランプ大統領の弾劾を進めるといっています。ここが今までと違うところです。

                                             

                                             ロシア疑惑の方がスケールが大きく、ウクライナ疑惑は一時的なものと誰もが思っているのに、なぜナンシー・ペロシはトランプ大統領の弾劾を進めるといっているのでしょうか?

                                             

                                             私見ですが、日本経済審部の記事で整理された(2)のバイデン候補を引きずりおろすことが目的なのでは?と私は思っています。

                                             

                                             理由は、ナンシー・ペロシがエリザベス・ウォーレンを民主党幹部にしたいため、バイデンが副大統領時代にウクライナに肩入れをして息子を通しての疑惑が絶対にあるので、これを表面化してバイデンを大統領選挙の予備選候補者から引きずり下ろすことが目的なのでは?という見方があるからです。

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「ウクライナ疑惑の報道について」と題して論説しました。

                                             

                                            〜関連記事〜

                                            ネズミ一匹すら出なかったトランプ大統領のロシア疑惑


                                            米国企業が株主第一主義を見直し

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                                               今日は「米国企業が株主第一主義を見直し」と題して論説します。

                                               

                                               ロイター通信の記事をご紹介します。

                                              『ロイター通信 2019/08/20 企業は社会的責任重視を、米経済界トップが声明

                                              [ニューヨーク 19日 ロイター] - 米経済団体ビジネス・ラウンドテーブルは19日、米経済界は株主だけでなく従業員や地域社会などすべての利害関係者に経済的利益をもたらす責任があるとする声明を発表した。

                                               「企業の目的」を表明したこの声明にはアマゾン・ドット・コム(AMZN.O)やアメリカン航空(AAL.O)、JPモルガン・チェース(JPM.N)の最高経営責任者(CEO)など180を超える米企業のトップが署名した。

                                               象徴的な意味合いが強いものの、約30年にわたって企業は株主の利益のために存在するとしてきた視点から大きな転換となる。

                                              背景には、米民主党の大統領選候補者などから企業の責任拡大を求める声が強まっている状況がある。

                                               ビジネス・ラウンドテーブルの会長を務めるJPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは、米国では貧富の差が拡大しており、すべての利害関係者を重視することがより健全な経済につながるとの見方を示した。

                                               同氏は声明で「アメリカン・ドリームは生きているが、揺らぎつつある」とし、「大手の雇用主は従業員や地域社会に投資している。長期的な成功にはそれが唯一の方法だと知っているからだ」と指摘した。

                                               声明では、公正な賃金や「重要な手当て」の提供を通じた従業員への投資、地域社会への支援と「環境保護」など5つのコミットメントを挙げた。

                                               MITスローン・スクール・オブ・マネジメントのバーバラ・ダイアー教授はビジネス・ラウンドテーブルの声明について、上場企業で現在当たり前になっているさまざまな決定のベースに株主第一主義があったことを踏まえれば、非常に大きな意味を持つ可能性があると指摘した。ただ、実際に転換点となるかは不透明で、例えば幹部報酬などの大幅な見直しが行われるかどうかは疑問だとの見方を示した。』

                                               

                                               米国では、主要企業の経営者団体のビジネス・ラウンドテーブルというのがあるのですが、上記ロイター通信の記事の通り、株主第一主義を見直し、従業員や地域社会の利益を尊重した事業経営に取り組むことを宣言したということで、非常に画期的なニュースです。

                                               

                                               なぜならば、これまで米国は、株価上昇、配当増加など、投資家の利益を優先してきたからです。

                                               

                                               投資家の利益を優先すべきという考えは、1976年にノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマンの影響でした。何しろミルトン・フリードマンは、株主だけがリスク負担者であるとして、会社を「株主の道具」と捉え、私有財産である会社が社会的責任に従事する必要はないと考えていて、ミルトン・フリードマンからすれば「より大きな善」の名の下で実践されるCSR活動は窃盗に他ならないのです。

                                               

                                               仮にも、供給する製品・サービスが、無人工場で総務も人事も営業所も一切人が介在しないとするならば、ミルトン・フリードマンの考えも当たっているかもしれません。

                                               

                                               現実的に多くの企業では、供給する製品・サービスを、人間が介在してチームとなって供給します。そのため、従業員から見た場合、自分の努力だけでなく、自分以外のメンバーの努力によってチーム全体の利得の結果が変わるため、自分の努力が報われる保証はありません。誰かが手を抜けば、他のメンバーにしわ寄せがくるというのは、よくある話です。

                                               

                                               したがって株式会社という組織は、株主だけがリスク負担者というミルトン・フリードマンの考えとは異なり、従業員や業務のすり合わせ(配慮)を要求される取引先もリスクを負担しているといえます。

                                               

                                              <コーポレートガバナンス・コード(2018年6月版)の抜粋>

                                              (出典:(株)東京証券取引所のコーポレートガバナンス・コードから引用)

                                               

                                                上記は、東京証券取引所の「コーポレートガバナンス・コード」の基本原則2を抜粋したものです。

                                               

                                               日本では、上場会社は株主だけがリスク負担するという考えではなく、従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会など、すべてのステークホルダーと適切な協働に努めるべきであるとし、会社とは、いろんな人々が介在して成り立つものであるという考え方に立っています。

                                               

                                               一方米国では、株主を優遇するという株主第一主義が毎年強化されてきました。普通の経営で考えれば、売上高から従業員の給料に回したり、将来の成長に向けて設備投資したりして、必要経費を除いたら利益が少し出ます。その利益から株主配当を回します。

                                               

                                               ところが株主配当をたくさん出さないと株主が株を買ってくれないため、株を少しでも買っても売らうために株主に媚びる傾向が強くなっていったのです。

                                               

                                               そうして株主に媚びる傾向が強くなった結果、株主への配当を増やすために、より多くの利益を出そうとして、従業員への給料を引き下げ、将来への設備投資を減らし、利益で自社株買いをするなど、株主に媚びを売るためにそうした動きが加速され、それが長期的な経済停滞をもたらすのみならず、資本で食べる人と、労働で食べる人との間に格差が生まれ、その格差が拡大していくことにつながっていったのです。

                                               

                                               株式会社組織はあくまでもプライベートであるため、株主第一主義という考え方は、価値観の問題と整理されてしまうかもしれません。

                                               

                                               とはいえ、米国の今回の株主第一主義を転換するということは、そろそろその考え方がしんどくなってきたということではないでしょうか?

                                               

                                               何しろ、将来的な展望を描くとするならば、自社株買いよりも、社員のモチベーションを上げるために給料を上げるとか、将来のための設備投資をしたいという声があるのも事実であり、社内のリソースの配分をそうしたところへ配分したくても、株主第一主義だとそれが実現できないという矛盾に気付いたとも考えられるのです。

                                               

                                               昔の言葉で「近江商人の三方よし」というのがあります。

                                               

                                               「買い手よし」「売り手よし」「世間よし」という精神で江戸時代から明治時代にかけて日本各地で近江商人が活躍しましたが、近江商人は自らの利益のみを求めることなく、多くの人に喜ばれる商品を提供し続け、信用を獲得していきました。近江商人は利益が貯まると無償で橋や学校を建てて世間のためにも大いに貢献したといわれています。

                                               

                                               内閣府参与の原丈二氏という方がおられますが、原丈二氏は、これからの資本主義は近江商人のような売り手だけでなく買い手もよくなって世間もよくなって未来も明るくなるような公益を大切にする資本主義にするべきだ!とした言論活動を推進しています。

                                               

                                               また私自身面識がある経済産業省の中野剛志氏も同様の言論活動をしています。

                                               

                                               ミルトン・フリードマン的あるいは竹中平蔵的な資本主義ではなく、公益資本主義でやっていくべきだ!という主張には、それなりの説得力があると私は思っています。

                                               

                                               特に原丈二氏は米国でそうした言論活動をやっておられたようで、米国企業の「株主第一主義の見直し」は、原丈二氏らの活動によって、ようやく米国にも公益資本主義という思想が広まっていった結果ともいうことができると私は思います。

                                               

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「米国企業が株主第一主義を見直し」と題して論説しました。

                                               株式投資をされている方であればご存知と思いますが、日本の株式市場でも自社株買いをすると株価が上昇するといわれています。理論的には自社株買いをして償却すれば一株当たり利益が上昇するため、株価は上昇します。特に経営者がストックオプションを付与されているなどした場合、株価を上昇させたいと思って自社株買いと償却を組み合わせることは多いです。

                                               とはいえ、その分将来の投資をしていなかったり、従業員への配分が細らせて自社株買いをしているならば、それは将来に大きな禍根を残す可能性がありますし、仮にも同業者がみんな同じことをやっていた場合、国家全体の供給力が弱体化するということにもなります。

                                               私は、自社株買いなどしなくても株価が自然と堅調に右肩上がりになるためには、普通にデフレを脱却させればいいと思っています。ぜひとも米国の株主第一主義は見直されるべきですし、日本も竹中平蔵的な資本主義とは決別していただきたいものと思います。


                                              トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!

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                                                JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                                                JUGEMテーマ:安全保障

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                                                 今日は、米中貿易戦争が通商分野のみならず、証券取引市場にまで及ぶ可能性があることをお伝えしたく、「トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!」と題して論説します。

                                                 

                                                 ブルームバーグの記事をご紹介します。

                                                『ブルームバーグ 2019/09/28 02:55 トランプ政権、米上場の中国株廃止を検討か 対中投資を制限

                                                [ワシントン 27日 ロイター] - トランプ米政権が米証券取引所に上場する中国株の廃止を検討していることが、複数の関係者の話で分かった。米国から中国企業への投資を制限するための方策の一環という。ある関係筋は、中国の活動を巡ってトランプ政権が安全保障上の懸念を強めている証拠だと指摘した。

                                                 ただ、具体的にどのように中国株を上場廃止にするのかは不明。

                                                報道を受け、ダウ平均株価.DJIなど米主要株価指数が軒並み下落。中国株では電子商取引大手のアリババ・グループ・ホールディング(BABA.N)や京東商城(JDドットコム)(JD.O)、検索サイトの百度(バイドゥ)(BIDU.O)などの銘柄が4―7%値下がりした。

                                                 米議会は今年6月、米国に上場する中国企業に対し、米当局による監督受け入れを義務付ける法案を提出した。現状では中国の法律で監査資料の開示などが制限されているが、同法案が成立すれば、財務情報の開示が必要となり、要件を満たさない企業は上場廃止処分となる。』

                                                 

                                                 ブルームバーグの記事の通り、米中貿易戦争の報道が続く中、ついに金融取引について、具体的には証券市場にまで飛び火することとなり、米国政府は、トランプ政権が米国市場で株式を公開する中国企業の上場廃止を検討していると報じています。

                                                 

                                                 中国企業の上場廃止だけでなく、MSCI社が算出するMSCI指数(モルガンスタンレーキャピタルインターナショナル指数)などに中国株が組み込まれ、巨額の資金が中国企業に流入しているのですが、米国政府は、株式指数への参入制限も視野に入れているようです。

                                                 

                                                 株式指数という言葉は、株式投資をやっておられる方はご存知と思いますが、日本の株式指数でいえば、日経平均225やTOPIXといったものがあります。日経平均225やTOPIXは日本の株式銘柄で構成される株式指数で、米国ではダウ平均やNASDAQなどがあります。

                                                 

                                                 MSCI指数といえば、MSCI指数をベンチマークとしたインデックス運用するETFや投資信託も多数あり、日本でも買うことができますし、401kやIDECOなどでもインデックス運用の投資信託の商品ラインナップに並べられています。

                                                 

                                                 今回のトランプ政権の中国株の上場廃止が実現した場合、こうした指数に関連する投資商品の価格がどうなるのか?気になるところです。

                                                 

                                                 その他、米国メディアによれば、米国連邦職員向けの年金基金による中国への証券投資の制限も含まれるとのこと。

                                                 

                                                 上場廃止するための投資制限策については、法的根拠などのハードルがあるようですが、米国議会では中国政府による投資規制など市場の閉鎖性を問題視する超党派のグループがあり、対中強硬派の共和党のマルコ・ルビオ上院議員は、資本市場での中国排除を政府に働きかけているようです。

                                                 

                                                 ブルームバーグの記事では、この報道を受け、アリババ・グループやバイドゥなどの銘柄が大幅に値下がりしたと報じています。

                                                 

                                                 ついに資本取引についてまで中国を締め上げようというのが、米国政府が今回検討している政策といえます。

                                                 

                                                 そもそも米中貿易戦争という言葉は、私は間違っていると思っていまして、経済評論家の三橋貴明氏らは、米中覇権戦争という言い方をしています。米中貿易戦争といういい方は、通商政策にしか焦点を当てていないミスリードであると私は思います。

                                                 

                                                 2018年春からの米国による中国企業のファーウェイ排除、ZTE排除というニュースが大きく取り上げられ、その後は関税引き上げということで、やたらと通商政策をフォーカスして報じているマスコミがあまりにも多すぎると思っていました。

                                                 

                                                 米中覇権戦争という点で今回の記事を考えますと、普通にあり得る政策であると考えられます。

                                                 

                                                 覇権国としての米国を揺るがす覇権挑戦国に対して、別の覇権挑戦国をぶつけることをやってきたのが米国です。したがってGDPで世界二位となり、覇権挑戦国にのし上がってきた中国がつぶれるまで、米国は手を抜くことなく徹底的に中国を潰しにかかることでしょう。

                                                 

                                                 そう考えれば、今回の米国証券取引所における中国企業の上場廃止というニュースも何ら不思議ではないと思います。

                                                 

                                                 とはいえ国力増強で中国製造2025を打ち出し、理解しているか不明のMMTを実施。何しろ中国では銀行から偽札が出てくると言われているくらい、お金などどうでもよく、重要なのは供給力を言わんばかりに、自前で半導体などの最先端の技術を賄おうとしています。そのため、もともと米国が関税を引き上げたとしても、米国の思惑通り、中国がつぶれるか?すでに手遅れになっているという指摘もあるくらいです。

                                                 

                                                 何が手遅れ?かといえば、中国と取引をする国がたくさんあり、理由は中国が、発展途上国を中心に、資金援助をしたり、インフラ整備の後押しをしています。中国政府あるいは中国企業に頼らないと、どうにもならない国家が中国政府の支援を受け入れているという現状があります。

                                                 

                                                 本来ならば日本は、西側諸国の一員であり、日本こそ発展途上国に対して、日本政府が財政出動して、日本国へのインフラ整備はもちろん、発展途上国の貧困撲滅のために資金援助やインフラ整備を率先垂範して行うべきです。

                                                 

                                                 ところが日本政府、経団連企業は、中国政府や中国企業に資することしかやっていません。カネカネカネでお金儲けができるならば、中国とも仲良くやろうという思想であり、何とも情けないと思うのは私だけでしょうか?

                                                 

                                                 中国共産党政府はウイグル人、チベット人に対して、公然と人権弾圧をやっています。

                                                 

                                                 具体的には、政治犯として捕まえたウイグル人、チベット人を、生きたまま臓器売買のドナーにし、臓器移植でお金を儲けるということをやっています。カネカネカネの中国共産党らしく、反政府分子の臓器は、臓器移植にしてお金にしてやろう!という残虐極まりない発想ですが、お金が大事という考え方であれば、それは彼らの価値観なのかもしれません。

                                                 

                                                 いずれにしても中国共産党政府のこうした手口を、我が国も民主主義国家の一員として見過ごしてはいけないですし、許してはいけないと私は思います。

                                                 

                                                 米国では、共和党のマルコ・ルビオ氏のみならず、野党民主党でトランプ政権の天敵とも呼べるニューヨーク選出のチャック・シューマー氏ですら、こうした中国に対して強硬に手を打つべきとしています。

                                                 

                                                 むしろ、トランプ・大統領のやり方では手ぬるいという指摘をしているほどで、挙党一致で対中国に対して決して人権弾圧を許さないと強硬に対処しようとしているのが米国の対応方法の特徴でもあります。

                                                 

                                                 日本のマスメディアでは、今日記事をご紹介した産経新聞を除き、「トランプ政権が中国株を上場廃止」などという海外マスメディアの報道に対して、「またトランプ大統領がわけのわからないことを言っている」というスタンスで受け止めているでしょう。

                                                 

                                                 それは米中覇権戦争というマクロの視点がないから、米中貿易戦争というお金儲けの部分しか見えていないからに他ならないと私は思うのです。

                                                 

                                                 生きた人間をそのまま臓器摘出して臓器移植することを平然とやっている中国共産党政府の人権弾圧は、断じて許すべきではありませんし、仮にも中国は日本にとって仮想敵国でもあるわけで、米国政府よりも過激な米国議会が挙党一致で中国に対して強硬策を講じていることについて、日本も追随するべきではないかとも思います。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!」と題して論説しました。

                                                 今回の米国政府の対応について、日本国内ではWTO違反という指摘があるかもしれません。何しろ、中国企業が日本の土地を買うことについて法規制しない現状を、過去日本では、民主党政権時に、民主党議員が国会で内国待遇義務を持ち出し、日本と他国とで対応を差別することができないため、土地を買うことについて規制ができないとの回答を国会で答弁しています。

                                                 その発想で考えると、日本の国会は、米国の対応は異常と映るかもしれません。しかしながら安全保障が理由であれば、問題なしと私は思いますし、事実米国は安全保障上の対策の一環としてやっていることでしょう。

                                                 日本もカネカネカネよりも安全保障を重視して、米国に追随して欲しいものと私は思います。

                                                 

                                                 

                                                〜関連記事(米中覇権戦争)〜

                                                米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

                                                中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領

                                                農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

                                                なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

                                                トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

                                                日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

                                                トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

                                                米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                                                米中貿易戦争で中国は勝てません!

                                                中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

                                                米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

                                                覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

                                                米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

                                                米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                                                 

                                                〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                                                ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                                                国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                                                香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                                                中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                                                中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                                                ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                                                トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                                                「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                                                 

                                                〜関連記事(日本の対中政策)〜

                                                日中通貨スワップは誰のため?

                                                米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                                                中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                                                中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                                                中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                                                血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド


                                                米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

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                                                  JUGEMテーマ:安全保障

                                                  JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                                                  JUGEMテーマ:外国為替

                                                  JUGEMテーマ:為替市場動向

                                                   

                                                   今日は「米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定」と題して論説します。

                                                   

                                                   下記はブルームバーグの記事です。

                                                  『ブルームバーグ 2019/08/05 22:57 米財務省、中国を為替操作国に認定−「通貨戦争」突入との見方も

                                                   米財務省は5日、中国を為替操作国に認定したと発表、米中貿易戦争を一段と激化させた同省が外国を為替操作国に認定するのは1990年代以来で、その際も中国が認定の対象だった。中国人民銀行(中央銀行)は米国の新たな対中追加関税への対応として、2008年以来となる1ドル=7元台の人民元安を容認していた。

                                                   中国人民銀は6日の声明で、最近の人民元安は市場によって決まっており、中国の操作によるものではないと主張した。

                                                   為替操作国認定は、それによって制裁が行われた場合でもトランプ大統領が発動済みの措置ほど強力でなく、象徴的な意味合いが強いが、米中関係の急速な悪化が浮き彫りになった。これを受け市場には動揺が広がり、S&P500種株価指数先物はいったん2%近く下げた。ただ人民銀が6日、人民元の中心レートを予想よりも高めの水準に設定したことで、混乱は和らいだ。

                                                   人民銀の易綱総裁は5日、中国は貿易問題に対処する手段として為替相場を利用することはないと表明した。易総裁は声明で、「人民元は外部の不確実性の下での最近の変動にもかかわらず強い通貨であり続けると私は確信している」と述べた。

                                                   財務省は5日の声明で、ムニューシン財務長官は「中国の直近の措置が作り出した不公正な競争上の優位を是正するため国際通貨基金(IMF)と協力する」とした。

                                                   トランプ大統領は同日これに先立ち、ツイッター投稿で、1ドル=7元という目安を超えた元急落を「為替操作」だと指摘。米金融当局が対抗することを望むと示唆していた。

                                                   ムニューシン長官とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が先週、上海での貿易協議で成果を得られず帰国した後、米中貿易戦争はエスカレート。トランプ大統領は新たに中国からの輸入品約3000億ドル(約31兆7000億円)相当に9月1日から10%の関税を賦課すると表明した。

                                                   

                                                  「無益な」エスカレート

                                                   

                                                   中国は5日早くに反撃し、人民元の下落を容認するとともに、米国からの農産物輸入を停止すると発表した。

                                                  (出典:みずほ証券のレポート)
                                                   上記ブルームバーグの記事の通り、米国トランプ政権が中国に対して25年ぶりに為替操作国に認定しました。貿易、ハイテクと続き、米中の歯止めなき応酬がついに為替問題にまで発展した形です。
                                                   米中の直近の出来事を時系列にすると、
                                                  ●2019年7月末 米中の閣僚級の協議が不調に終わる
                                                  ●2019年8月1日 トランプ政権が対中国関税の第4弾発動を表明
                                                  ●2019年8月5日 人民元相場で7元台に下落 中国当局が人民元安を容認するとの見方が広がる
                                                  ●2019年8月5日 中国が米国からの農産物輸入の停止を発表
                                                  ●2019年8月6日 トランプ政権が中国に対して為替操作国認定
                                                  となります。
                                                   米中貿易戦争は、いつから起きたか?ご存知でしょうか?
                                                   2018年の初頭に、ピーターナヴァロ氏が対中国に対して強硬な姿勢を打ち出したことがきっかけで、2018年4月頃から、日本のマスコミでも取り上げられました。トランプ大統領は、ホワイトハウス国家通商会議のトップにピーター・ナヴァロ氏を起用しました。

                                                   

                                                   ピーター・ナヴァロ氏は、米中が比較優位に基づいて自由に取引すれば、米中両国の生活が向上するはずなのですが、下記 銑┐砲茲辰董∨念彖蠎蟾颪砲魯哀蹇璽丱螢坤爐鰺弋瓩掘⊆国は非グローバリズム的な手法を推進してきたと述べています。

                                                   

                                                  |療財産権の侵害
                                                  国内市場へのアクセスを交換条件とした外国企業に対する技術移転強要
                                                  9發ご慇脳稱鼻蔽羚颪亮動車関税はアメリカの十倍)
                                                  こ姐餞覿箸北餡陲併業免許要件や出資比率規制を課す
                                                  ス駘企業や中国政府が資金支援する企業に土地や資本を助成
                                                  国内企業に対する無数の輸出補助金や寛大な税制優遇措置
                                                  О拌慍霪による人民元の為替レート調整
                                                  ╂府系ファンドの活用

                                                   

                                                   中国は、上記 銑┐魍萢僂掘軍事先端につながる技術を盗み続けて、経済成長だけでなく軍事力が強化され、国際秩序を脅やかしかねない存在になっているとピーター・ナヴァロ氏は指摘しました。

                                                   

                                                   こうして始まった米中対立ですが、米国はGDPで世界第一位、中国は世界第二位。したがってこれを抑えようとすれば地球連邦軍しかないといえます。実際に国連では抑えきれません。

                                                   

                                                   例えば日韓の問題というのは、少なくても今まで収まっていたのは、米国大統領やホワイトハウスが抑えてきたため、ケンカは起きなかったのです。

                                                   

                                                   ところがトランプ大統領は「日本も韓国も勝手にやれば!俺は知らない!」という態度であるため、日韓問題が起きているという側面があります。

                                                   

                                                   米中は、そうした抑える国家がありません。そのため、最初から米中貿易戦争は終わらない話で、案の定継続しています。

                                                   

                                                   為替操作国認定は、トランプ政権が温存してきた強力の交渉カードの一つと考えられていたと思いますが、突如、為替操作国認定に踏み切ったのは、中国との貿易交渉が暗礁に乗り上げたことが背景にあるといえるでしょう。

                                                   

                                                   安全保障から貿易、ハイテクへと広がってきた米中対立が通貨分野にも本格的に波及し、もはや長期化は避けられそうにありません。

                                                   

                                                   となれば、GDP世界第一位の米国、世界第二位の中国という巨大経済大国が経済戦争をしているということなので、世界経済が冷え込んでいく圧力がかかるのは当然の帰結といえるでしょう。

                                                   

                                                   日本の経済にはどのような影響が出るでしょうか?

                                                   

                                                   当然、日本からの輸出は減少します。英国のブレグジットを待たずとも円高の圧力がかかり、円高となるとあらゆる国に対する輸出が減少するということで日本は損をします。米中貿易戦争が長引けば長引くほど日本は損をします。

                                                   

                                                   25年前、米国が為替操作国に認定したのが中国でした。

                                                   

                                                   当時は世界経済に与える影響は限られていて、今とは状況が異なります。世界第一位、世界第二位の経済大国が通貨安競争に対立を深めると、当然日本円は、他国通貨高になります。その結果、日本の景気は腰折れする可能性が大きいでしょう。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで今日は「米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定」と題して論説しました。

                                                   

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                                                  トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

                                                  日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

                                                  トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

                                                  米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                                                  米中貿易戦争で中国は勝てません!

                                                  中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

                                                  米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

                                                  覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国


                                                  トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

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                                                     今日は「トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制」と題して、国防政策とリンクさせた財政出動をやろうとしているトランプ大統領について論説します。

                                                     

                                                     ロイター通信の記事をご紹介します。

                                                    『ロイター通信 2019/07/13 06:30 米国防総省、国内レアアース生産能力を調査 安定供給に向け

                                                    [12日 ロイター] - 米国防総省がレアアース(希土類)の安定供給確保に向け、国内のレアアース生産能力を調査している。ロイターが政府文書を入手した。

                                                     レアアースを巡っては、貿易問題で米国と対立する中国が交渉カードに使うのではないかとの思惑が広がっている。

                                                     6月27日付けの文書によると、国防総省は鉱山業者に対し、レアアース鉱山や処理施設の開発計画について説明するよう要請。製造業者に対してはレアアース需要を問い合わせている。回答期限は7月31日。』

                                                     

                                                     

                                                     米中貿易戦争で、世界的にスロートレード(貿易量の減少)が問題になっており、外需に頼る輸出国にとっては厳しい経済状況が続くことになるでしょう。

                                                     

                                                     そうした中、トランプ政権は、国防関連に関わる法律に基づき、レアアースの国内での生産体制を作るよう指示を出しています。

                                                     

                                                     上記記事は、それを裏付けるべく、鉱山業者に対してレアアース鉱山や処理施設の開発計画について説明するよう要請したというニュースです。

                                                     

                                                     米国は、レアアースを国防のために必須の戦略素材と位置づけ、輸入に頼るのではなく、自国で生産できる体制を作ろうとしています。

                                                     

                                                     レアアースは、名前が”レア”とついているだけあって、希少価値があるといわれていますが、実際には多く存在します。ところが採掘するのに多大な投資が必要となるため、採掘できたレアアースは確かに”レア”です。

                                                     

                                                     レアアースが何に使われているか?主な用途は下記のとおりです。

                                                     

                                                     ●軽希土●

                                                     ランタン(La):光学レンズ、セラミックコンデンサー

                                                     セリウム(Ce):ガラス研磨剤、自動車用助触媒、UVカットガラス、ガラス消色剤

                                                     ネオジム(Nd):Nd磁石(焼結・ボンド)、セラミックコンデンサー

                                                     

                                                     ●重希土●

                                                     ガドリニウム(Gd):光学ガラス、原子炉の中性子遮断材

                                                     ジスプロジウム(Dy):Nd焼結磁石、超磁歪材

                                                     ホルミウム(Ho):レーザー関係、磁性超伝導体

                                                     エルビウム(Er):クリスタルガラス着色剤

                                                     

                                                     上記素材はPCのハードウェアから、軍隊の戦闘機のエンジンに至るまで、実に広範囲で使われています。

                                                     

                                                     実際に使われる要は少ないものの、最重要部分に使われるため、最重要部分の最も戦略的な素材としてレアアースは使われます。

                                                     

                                                     その非常に重要な品目であるレアアースは、過去数十年間、中国のほぼ独占市場になっており、世界の供給の8割が中国です。

                                                     

                                                     米国のある軍事産業では、中国からの輸入に完全に依存しており、米国の兵器の重要部分に使われるレアアースを、敵国からの輸入に頼っているのが現状です。

                                                     

                                                     中国の習近平政権は、レアアースの米国への輸出を削減し、米国に圧力をかけようとしてます。

                                                     

                                                     そこでトランプ大統領は、こうした習近平政権の動きに対抗しようとして、レアアースの米国国内での生産体制を作り、米国の国防総省が軍備のためにレアアースを必要としているのを、中国からの輸入ではなく、米国国内産業からレアアースを買うという形を作ろうとしているのです。

                                                     

                                                     米国では4月〜6月のGDPが2.1%増でしたが、個人消費こそ4.3%増と伸びているものの、輸出と設備投資が減少となりました。そのような状況で、2019/07/13に国内レアアースの生産体制の強化を打ち出すとなれば、鉱工業などの企業の設備投資を促すきっかけになります。

                                                     

                                                     個人消費が良くて、国内の設備投資がずっと悪いという状況であるため、低迷している企業への設備投資を刺激しようとしており、国防政策と経済政策の両方を備えた財政政策で素晴らしいといえます。米国は放っておけばだんだん不況に入っていく。トランプ大統領は、それを「黙って見てはいないぞ!」という姿勢を示しているのでしょう。

                                                     

                                                     それに比べて日本はどうか?輸入が大幅減少でGDPがプラスになったことを喜んでいる。まさに頭の中お花畑としかいいようがありません。

                                                     

                                                     日本の政治家に対して、少しはトランプ大統領の爪の垢でも煎じて飲んでいただきたいと思うのは私だけでしょうか?

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日は「トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制」と題して論説しました。

                                                     

                                                     

                                                    〜関連記事〜

                                                    レアアース危機とは何だったのか?(反日中国に対する日本産業界による強烈なブーメランの炸裂)

                                                    米国の実質GDP速報値、4月〜6月の2.1%増をどう考えるか?


                                                    パウエル議長のFRB利下げの失敗

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                                                      JUGEMテーマ:国際金融情勢

                                                       

                                                       昨日に引き続き、米国経済について取り上げ、今日は「パウエル議長のFRB利下げの失敗」と題して論説します。

                                                       

                                                       米国のFRBは、7/30と7/31の2日間にわたり、FOMCを開き、金融政策について話し合い、10年ぶりの利下げを決定しました。その利下げ幅は、0.25%か0.50%か?という議論があったのですが、事前の予想通り0.25%となりました。

                                                       

                                                       ところが0.25%の利下げのニュースの後、ニューヨーク市場は株価が下落しました。下記は共同通信の記事です。

                                                      『共同通信 2019/08/01 07:15 トランプ大統領、追加利下げ要求 FRB議長に「がっかり」

                                                      【ワシントン共同】トランプ米大統領は7月31日、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が追加利下げに慎重な姿勢を示したのに対し、「パウエル氏はいつものようにわれわれをがっかりさせた」とツイッターで批判し、さらに利下げを要求した。
                                                       FRBは同日、10年7カ月ぶりの利下げを決めたが、パウエル氏は記者会見で「長く続く利下げの始まりではない」と述べた。これを受けて市場の追加利下げ期待が後退し、米株価が急落した。
                                                       これに対し、トランプ氏は「市場が聞きたかったのは、中国や欧州連合(EU)のような長くて攻撃的な利下げサイクルの始まりという言葉だ」と指摘した。

                                                       

                                                       

                                                       6月の終わりころから、FRBが7月末のFOMCで利下げをするだろうという話がずっと続いていました。世界経済が不安定になる中、利下げをすることは確実で、0.25%か0.50%かどちらか?という議論があり、この中で利下げの材料が株式市場に織り込まれていったものと思われます。

                                                       

                                                       普通ながら利下げを好感して株価は上昇するのですが、0.25%は既に材料として読み込まれていて、むしろ材料出尽くしということで株価は下落しました。

                                                       

                                                       日経平均の方は、ニューヨークの株式市場の下落を受けて連れ安となりましたが、為替が円安に振れていたので、日本の株式市場の株価下落幅は、幾分縮まりました。

                                                       

                                                       もし、0.50%であればサプライズで株価は上昇していた可能性があります。

                                                       

                                                       事前の期待感で人々は株を買うのですが、これを材料を織り込むというもの。それで出てきた結果が期待通りだった場合、既にその材料は買われていて売られることが多く、出てきた結果が期待以上ならば株価は上昇します。

                                                       

                                                       パウエル議長は、0.25%の利下げの後、記者会見をしているのですが、ここでパウエル議長は失敗しました。その失敗とは記者会見で「断続的な利下げをするのではない。今回1回限りの利下げだ。」と発言したことです。

                                                       

                                                       利下げとは、金融緩和策の一つであり、長期的な取り組みであって短期的な取り組みではありません。

                                                       

                                                       にもかかわらず、パウエル議長は今回0.25%の利下げをするが、今後も禁輸緩和を続けて利下げをするか?金融引き締めするか?わからないと回答しました。

                                                       

                                                       トランプ大統領もいっていますが、マーケットが聞きたかったのは、FRBの次の一手を聞きたかったのであって、その次の一手がなかったということです。

                                                       

                                                       その証拠にパウエルの会見でニューヨークが下落し、それを見たトランプ大統領がツイートしました。

                                                       

                                                      『マーケットがパウエルから聞きたかったのは、長期的な利下げの始まりに過ぎないということ。さもないと中国、EUの金融緩和についていけない。相変わらずパウエルは私たちを失望させてくれる。ただ少なくても彼は量的金融緩和の引締めだけは辞めようとしている』

                                                       

                                                       FRBはジャネット・イエレンが議長だったとき、利上げをして量的金融引締めをやっていました。しかしながらインフレになっているわけではないため、このトランプ大統領の発言は正しいです。

                                                       

                                                       インフレになっていないにもかかわらず、量的引き締めと利上げをやってきたのがイエレン前議長。理由は株価が上昇して、賃金が上昇しているからというもの。しかしながらインフレになっていないにもかかわらず、インフレになるかもしれないという理由でインフレ懸念ということで4回も利上げをしたのですが、これは間違っていたといえます。

                                                       

                                                       さらにトランプ大統領は、「セントルイス連銀のブラード総裁は、2018年12月の利上げは間違いで、その訂正が遅すぎたと言っているではないか?」とツイートしています。

                                                       

                                                       トランプ大統領が求めているのは、0.25%の利下げではなく、0.50%の利下げ。もしくは0.25%の利下げだったとしても、その後、続けて利下げを続けるという方針をパウエル議長に語って欲しかったと思われますが、パウエル議長は、どちらもやりませんでした。

                                                       

                                                       

                                                      <米国の政策金利の推移>

                                                      (出典:外為ドットコム)

                                                       

                                                       

                                                       

                                                       本当に求めていた利下げ幅は、上記チャートの右下の通り、2018年に相次いで利上げをしたトータル1%分を、今年利下げして欲しいというのがトランプ大統領の要求です。

                                                       

                                                       トランプ大統領によれば、2018年の利上げがなければ、今頃、米国のGDPは4.5%上昇し、株価は5,000ドルほど高い水準であると語っています。株価はともかく、利上げがなければGDPが4%台になっていた可能性は高いです。

                                                       

                                                       トランプ大統領のツイッターなどの発言に対しては、いろんな見方があります。例えば、来年の自分の大統領選挙の再選のために株価をバブルにしておきたいという見立て。もしかしたら、それは当たっているかもしれません。

                                                       

                                                       しかしFRBのやり方に文句を言い続けているのは、あくまでも単に株価を上げたいというのではなく、中国、EU、日本との貿易赤字の削減が目的であり、そのためにもドル高を止めたいというだけのこと。

                                                       

                                                       これがトランプ大統領の本当の目的であって、大統領選挙のときから主張してきた公約でもあります。だからFRBのやり方に文句をいって利下げを促しているのは、その公約を実行しているにすぎないのです。

                                                       

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「パウエル議長のFRB利下げの失敗」と題して論説しました。 

                                                      パウエル議長は、トランプ大統領の真意を理解せず、ただインフレを恐れるがあまり、市場へのメッセージの発し方を誤りました。今後のFRBの金融政策が転換され、引き続き断続的に利下げを実施するのか?注視したいと思います。

                                                       

                                                       

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                                                      米国の実質GDP速報値、4月〜6月の2.1%増をどう考えるか?

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                                                         今日は「米国の実質GDP速報値、4月〜6月の2.1%増をどう考えるか?」と題して論説します。

                                                         

                                                         ロイター通信の記事をご紹介します。

                                                        『ロイター通信 2019/07/26 23:54 米GDP速報値、4─6月期は2.1%増 設備投資が懸念材料

                                                        [ワシントン 26日 ロイター] - 米商務省が26日発表した第2・四半期の実質国内総生産(GDP)の速報値(季節調整済み)は年率換算で前期比2.1%増と、予想ほど減速しなかった。

                                                         市場予想が1.8%増、第1・四半期は3.1%増だった。個人消費が急増し、輸出減少や在庫投資の減速による影響を和らげた。

                                                         比較的良い内容だったが、懸念材料もみられた。設備投資が2016年第1・四半期以来初めてマイナスに転じたほか、住宅建設投資は6四半期連続で落ち込んだ。

                                                         米中貿易摩擦を中心に経済見通しのリスクが高まっていることを踏まえると、米連邦準備理事会(FRB)が31日に10年ぶりとなる利下げに踏み切ることには変わりないとみられる。

                                                         ロヨラメリーマウント大学のSung Won Sohn教授(経済学)は「将来の経済成長の鍵を握るのが企業支出だ。企業が消費者の熱狂を分かち合うところまで明らかに進んでいない」と指摘。雇用が減るため景気には良い兆候と言えないとし、来週の利下げを予想した。

                                                         トランプ大統領は、成長減速を重要視せず、勢いがなくなった責任をFRBに求めた。

                                                         ツイッターに「FRBという非常に大きな重しの制約を受けている状況を考慮すれば、それほ悪くはない。インフレはほとんどみられない。米国は『急成長』する見通しだ」と投稿した。

                                                         第2・四半期GDPの内訳は、米経済の3分の2以上を占める個人消費が4.3%増と、2017年第4・四半期以来の大幅な伸びだった。前期は1.1%増だった。年初めは35日間続いた政府機関の一部閉鎖が個人消費減速の一因だった。現在、失業率は約50年ぶりの低水準にあり、個人消費を下支えしている。

                                                         輸出は5.2%減と、前期の大幅な伸びから反転した。貿易赤字が拡大し、貿易はGDPを0.65%ポイント押し下げる方向に働いた。前期は0.73%ポイント押し上げていた。

                                                         個人消費の加速に伴い、過剰在庫が解消された。在庫投資は717億ドル増と、前期の1160億ドル増から減速した。在庫はGDPを0.86%ポイント押し下げる方向に働いた。在庫の第1・四半期GDPの寄与度はプラス0.53%ポイントだった。

                                                        設備投資は0.6%減った。ガスや石油の立坑・油井を含む住宅以外のインフラ投資が10.6%減少し、全体を押し下げた。知的財産は増加。機器への投資は0.7%増と、前期の落ち込みから持ち直したが、米航空機大手ボーイング(BA.N)が737MAX型機の問題で生産を減らしていることが依然として抑制要因だ。』

                                                         

                                                         

                                                         2019/07/26、米国の商務省が発表した4月〜6月の実質GDP速報について、事前の予想では1.8%成長という予想だったのですが、それよりも上に出まして、年率で前期比2.1%増となりました。記事でも指摘されていますが、1月〜3月が3.1%増だったので、それよりは減速したことになります。

                                                         

                                                         とはいえ、4月〜6月期の事前予想値1.8%よりも0.3%も上回っているので、米国経済は依然好調といえるでしょう。

                                                         

                                                         中身をみてみますと、良い点と悪い点が混在しているようにもみえます。

                                                         

                                                         例えば貿易でいえば、貿易摩擦による世界経済全体の低迷が米国経済にも影響していて、米国企業の設備投資が減少して、輸出も減少しています。

                                                         

                                                         よかったのは個人消費で、米国経済の2/3以上を占める個人消費が4.3%増と、2017年第4四半期以来の大幅な伸びであると報じられています。

                                                         

                                                         7/31にFRBが政策金利を0.25%引き下げましたが、景気全体がいいということであれば、FRBは利下げをする理由がありません。

                                                         

                                                         しかしながらFRBが0.25%引き下げたのは、現在の景気に対して対策をしたわけではなく、将来の景気に対して、景気後退とならないよう予防的に利下げをしたのがFRBの狙いです。

                                                         

                                                         今、米国の経済が好調だったとしても、世界経済がどこも悪いので、米国も悪くなるだろうという前提で予防的に利下げをしたのです。

                                                         

                                                         米国経済の最大の部分は2/3以上を占める個人消費であることを述べましたが、米国経済は何といっても個人消費で成り立っており、内需国です。

                                                         

                                                         内需国は外需国と異なり、他国の輸出で儲けるというのではなく、国内需要で儲けるということであって、その国内需要の相当部分を占めるのが個人消費です。

                                                         

                                                         その個人消費が4.3%増で、2017年第4四半期以来の大幅な伸び率であることから、米国経済は引き続き好調であるといえるでしょう。

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は「米国の実質GDP速報値、4月〜6月の2.1%増をどう考えるか?」と題して論説しました。

                                                         米国と同様に日本もまたGDP500兆円のうち6割程度を個人消費が占めている内需国です。その国内需要を冷やす消費増税が10月に控えており、日本経済は成長する兆しが見えません。

                                                         消費増税で内需が冷え込むなら、努力して海外に打って出ると外需に頼ると、他国との通商協議で不利になることもあります。外需はその国の都合で突然需要を失うということがあり得るため、不安定なのです。

                                                         米国は1兆ドルのインフラ投資で財政出動を行い、メキシコの壁を作って移民の受け入れを拒否しようとして、結果的に米国国外に工場を出していた米国企業が、米国国内に戻ってきていることに加え、失業率は3.8%と過去50年間で最低と、景気が絶好調です。

                                                         日本のように景気が悪いにもかかわらず、「景気はいざなぎ越え」と報じているマスコミどもがバカバカしく思えます。トランプ政権の政策をマネをするだけで、デフレ脱却と対中国強硬策で、日本は再び発展の道を歩むことができるようになるのではないか?と私は思うのです。

                                                         

                                                         

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                                                           今日は「なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?」と題して論説します。

                                                           

                                                           このところ、日経平均のみならず、海外の株式が下落となり、私のポートフォリオも傷が付きまくっています。私は、ヤフーファイナンスの掲示板をみることがあるのですが、よく「トランプ大統領が余計なことをするから株価が下がる!」とか「トランプのせいで・・・」といった言説を数多く拝見します。またマスコミの論調も、トランプ大統領に対して、関税引き上げは古い!などと大変ネガティブに報じます。

                                                           

                                                           しかしながらトランプ大統領は、ただ一点国益に叶うか叶わないか?ビジネスだけを見るのではなく、安全保障を重視するという点が好感をもてますし、むしろ日本の政治から、特にグローバリストらは学ぶべきことが多いはずです。

                                                           

                                                           現実は認知的不協和で、トランプの政策はどこかが間違っているはず・・・と、その正当性を認めることができないグローバリズムエリートたち。まったく哀れなことと私は思います。

                                                           

                                                           そもそも米国は内需国であり、国内需要即ち、国内設備投資と個人消費がGDPの大半を占める先進国です。そのため、本来ならば米中貿易戦争で関税をお互いに掛け合えば、個人消費がダメージを受けて経済成長に影響が出る可能性は否定できません。

                                                           

                                                           それでも強気に出るのはなぜでしょうか?

                                                           

                                                           一つの理由として、米国国内では中国に対して強い態度で挑むべきとする意見が、保守派、リベラル派の双方で強いということです。

                                                           

                                                           例えば米国の民主党はリベラル派なのですが、民主党の上院議員のトップ、チャック・シューマー氏は、ニューヨーク選出でトランプ大統領と同じ、ニューヨーク出身です。

                                                           

                                                           トランプ大統領のあらゆる政策に対して反対していて、いわばトランプ大統領の天敵のような人物ですなのですが、中国に対する政策だけは賛成しています。

                                                           

                                                           今年のGWの後半の5/5に、トランプ大統領が突然中国に対して関税25%に引き上げることを発表した際、チャック・シューマー氏は、「トランプ大統領よ!対中国強硬姿勢を貫け!一歩も引いてはならない!」とツイートしています。

                                                           

                                                           チャック・シューマー氏は、中国のことを”略奪者”と呼んだり、”不公正な競争相手”と強烈な批判をしていて、これだけを聞いていると民主党上院のトップが、トランプ大統領の熱烈な支持者にみえるくらいです。そのくらい米国の政界は対中国に対しては超党派で強硬に出ようと一致しています。

                                                           

                                                           そう考えれば、米中貿易戦争で一番ダメージが大きいのは日本かもしれません。

                                                           

                                                           なぜならば日本にとって米国と中国は貿易相手の1位と2位の国であり、その2か国が関税報復合戦をしているとなれば、影響をもろに受けてしまうのは明らかです。

                                                           

                                                           中国の景気が良ければ工場が増えて工場の設備投資が増え、工場の設備投資の注文が来るのは日本の製造業だったのですが、デフレを放置したことで、売上高のポートフォリオが内需依存から外需依存となり、企業の競争力が弱体化するのと同時に国力も弱体化しました。

                                                           

                                                           結果、外需が伸び悩むと日本企業の業績減速につながるという構図が鮮明になってしまっています。

                                                           

                                                           米国ではFRBが0.25%の利下げをしたため、円高になりやすい状況がある中で、今回の追加関税第4弾は、日本経済にダブルで悪影響をもたらすことになるでしょう。

                                                           

                                                           

                                                           というわけで今日は「なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?」と題して論説しました。

                                                          世界経済が不透明感を増す中、消費増税10%と、オリンピック特需の足なし、残業規制と、景気が良くなる要素が全くなく、悪くなる要素だけがオンパレードで並んでいる状態です。

                                                           少なくても消費増税はするべきではないですし、補正予算を10兆円クラスを10年間続けるくらいのメッセージが政府から出されなければ、この国は普通に発展途上国化し、安全保障も弱体化して中国に責められて蹂躙される未来が近づくことになります。

                                                           それを回避するためにも、米国の通商戦略、安全保障政策について学び、日本でも取り入れることを真剣に考える必要があるものと私は思います。


                                                          農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

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                                                            JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

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                                                             今日は「農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る」と題して論説します。

                                                             

                                                             ブルームバーグの記事をご紹介します。

                                                            『ブルームバーグ 2019/08/02 02:52 トランプ大統領、中国製品3000億ドル相当に関税へ−9月1日から

                                                             トランプ米大統領は1日、現時点で制裁関税の対象となっていない中国からの輸入品3000億ドル(約32兆2300億円)相当に10%の追加関税を課すと発表し、中国との貿易戦争をいきなりエスカレートさせた。この関税が発動されれば、米消費者はこれまでより直接的な影響を被る見込み。

                                                             トランプ大統領はツイッターで、この新たな関税は9月1日から賦課されると説明した。また大統領はその後、スマートフォンやノート型パソコン、子供服などを対象とする追加関税について、税率は25%を「はるかに上回る」可能性があると述べた。2500億ドル程度の中国産品を対象とする25%の追加関税は継続することから、中国からの輸入のほぼ全てが制裁関税の対象となる見通し。

                                                             今回の発表は対中通商関係を巡ってトランプ政権による最も強い緊張激化の動きとなる。そして米中首脳が6月の大阪での20カ国・地域(G20)首脳会議の際の会談で合意した「休戦」はあっけない幕切れとなった。

                                                             中国の王毅外相は2日、米政権の関税方針に関する中国側の初めての正式な反応となるコメントを発表。同相は「新たな関税を賦課することは、貿易摩擦への正しい解決策では決してない」と、タイ・バンコクでの東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)に合わせて現地の中国テレビ局に語った。

                                                             中国外務省の華春瑩報道官は2日の定例会見で、「米国が追加関税を実施するのであれば、中国として必要な対抗措置を講じなければならないだろう」と言明。どのような措置となるかは詳述しなかった。

                                                             米株式市場は関税発表を受け反落、S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均、ナスダック総合指数はいずれも下げて終わった。米国債相場が大幅に値上がりした一方、ニューヨーク原油先物相場は8%近く下落し、この4年余りで最大の下げとなった。

                                                             トランプ大統領はオハイオ州シンシナティでの1日夜の政治集会でも中国に言及した。「彼らはわれわれとの取引を取りまとめたい考えだと思うが、はっきり分からない」と言明。「合意が成立する時まで、われわれは中国に徹底的に関税を課すことになるだろう」と述べた。

                                                             上海での協議に詳しい関係者6人の話では、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官に対し、中国からの新たな提案は一切なかったという。

                                                             トランプ大統領は新たな関税を巡る一連のツイートで、さらなる協議の扉は開いたままとする姿勢を示した。「包括的な通商合意に関して中国との前向きな対話を継続することをわれわれは期待する。両国の未来は非常に明るいと感じている!」と述べた。その後、オハイオ州の集会出席のためホワイトハウスを離れる際に記者団に、習近平国家主席の貿易戦争解決に向けた動きは「十分に迅速ではない」と語った。

                                                             上海で今週行われた協議の後、米中は両国の交渉担当者が9月初めにワシントンで再び協議に臨む予定だとしている。トランプ政権に近い複数の関係者は、引き続き予定通り協議を行う方針だと話した。

                                                             ただ関係者によると、2020年米大統領選後の政権交代の可能性を見越して、中国が協議を来年まで引き延ばそうとしているように見られるとして、トランプ大統領と側近らは懸念を強めているという。(後略)』

                                                             

                                                             

                                                             ブルームバーグの記事の通り、トランプ大統領は突如、対中国の関税第4弾を発表しました。

                                                             

                                                             対中国の貿易交渉がついに決裂し、第4弾の関税措置として、3,000憶ドル相当(日本円で32兆円相当)に対して、10%の関税をかけることになりました。

                                                             

                                                             これにより、中国から米国へ輸出する品目ほとんどすべてに関税がかかることになります。具体的には、ノート型PC、タブレット型PC、衣料品、おもちゃなど、消費財が多く対象となっています。

                                                             

                                                             これを受けて米国の株式市場は大きく下落しましたが、株だけでなく10年物の債券が1.9%を割り込む水準で金利が推移しています。下記は米国国債10年物のチャートです。

                                                             

                                                            <米国国債10年物>

                                                            (出典:ヤフーファイナンス)

                                                             

                                                             これはマーケット関係者の間で、中国経済がさらに悪化するだろうということを見越していると思われます。

                                                             

                                                             なぜトランプ大統領は第4弾の関税をかけてきたのか?ウォールストリート・ジャーナルの社説で、為替相場についての指摘がありました。

                                                             

                                                             どのような指摘か?といえば、トランプ大統領の目的は、人民元を急落させることが目的ではないか?ということです。人民元の対ドル相場は急落しています。いわゆる資本逃避(=キャピタルフライト)が発生していると思われます。

                                                             

                                                             中国国内にある資本が人民元から米ドルや日本円に逃げていくとなれば、中国共産党政府は人民元を買い支えなければなりません。

                                                             

                                                             トランプ大統領は、これが狙いではないか?と思われます。

                                                             

                                                             中国のお金というのは、人民元という通貨自体が中国人にも信用されていません。だからこそ中国人はビットコインなどの仮想通貨に換え、その仮想通貨を米ドルや日本円に交換したりするのです。

                                                             

                                                             平常時ではそうした動きはそれほど顕著とはならないものの、有事になれば日本円や米ドルに逃げていくいわゆるキャピタルフライトが発生します。これこそが中国共産党政府の最大の弱点です。

                                                             

                                                             まさにトランプ大統領は、その弱点を突き、中国に対して貿易交渉で譲歩を要求する戦略ではないか?というのがウォールストリート・ジャーナルの見立てです。

                                                             

                                                             ではなぜ、このタイミングでトランプ大統領が関税第4弾を放ったか?

                                                             

                                                             7/12に各紙が報じていますが、7/11トランプ氏はツイッターで「中国に失望した。米農産物を買うと言っておきながら買ってない。」と述べ、6月の米中首脳会談後の中国の対応を批判しました。

                                                             

                                                             もともと日本の大阪で開催されたG20で、米中首脳会談が行われ、中国が農産物の大量購入を約束したため、それをもってトランプ大統領は関税をかけることを留保し、交渉を継続することとなりました。

                                                             

                                                             2019/05/01レコードチャイナによれば、中国は米国からの大豆の輸入を大幅に減らし、ロシアやブラジルなどからの購入を増やしました。もちろん米中貿易戦争中なので、中国は中国なりにリスクヘッジしたということです。

                                                             

                                                             中国にとって大豆は直接食べる豆類加工品の原料になるだけではなく、家畜の飼料になるため、極めて重要な農産物です。

                                                             

                                                             中国国内の供給の増産に力を入れ始めているものの、国内だけでは十分な生産量が確保できず、国外に調達先を探さなければならない状況で、米中貿易戦争となったことで大豆の調達先を米国からロシア・ブラジルに変えました。

                                                             

                                                             その後、G20の米中首脳会談で米国の農産物を大量に買うと約束しておきながら、普通に反故にしたとすれば、トランプ大統領が怒る気持ちは十分に理解できます。そこで2019/07/31にムニューシン財務長官、ライト・ハザーUSTR代表が上海を往訪し、交渉を再開したもののわずか5時間で決裂。その後、トランプ大統領が「中国は農産物の大量購入の約束を全然守ってない」とツイートし、不満感・不信感がピークに達して、第4弾の関税発動に踏み切りました。

                                                             

                                                             最初は10%となっていますが、中国の態度によっては、おそらく25%に引き上げるでしょう。

                                                             

                                                             関税引き上げは、米中双方に痛みがあります。しかしながら米国は内需国、中国は外需で稼ぐ国ということで、米中間の貿易の輸出額を相対で見れば、2017年の数値で、輸出金額にして中国→米国の輸出額5,056憶米ドル、米国→中国の輸出額1,304億米ドルと、3倍以上も違います。

                                                             

                                                            <米中間における貿易構造(2017年)>

                                                            (出典:三井住友銀行のアナリストレポートの中国国家統計局から作成した資料を引用) 

                                                             

                                                             

                                                             

                                                             外需に頼る国は、外交で弱いということを露呈していますが、まさに米中貿易戦争で中国に勝ち目がないと言われているのは、そいういうことです。

                                                             

                                                             事実、既に中国は米国から輸入するものに対して、すべて関税をかけてしまっているため、中国側には打つ手がありません。

                                                             

                                                             一方のトランプ大統領は中国の反応によっては、10%→25%に引き上げるというカードを残しています。

                                                             

                                                             それに対して中国は対抗しようにも何もできず、そこに人民元の急落となれば、さすがの中国も厳しいのでは?と考えます。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで今日は「農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る」と題して論説しました。

                                                             

                                                             

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                                                               今日はフェイスブックが企画している仮想通貨のリブラを取り上げ、「トランプ大統領の仮想通貨批判」と題して論説します。

                                                               

                                                               まずはブルームバーグの記事をご紹介します。

                                                              『ブルームバーグ 2019/07/12 11:41 トランプ大統領、フェイスブックの仮想通貨「信頼性得られない」

                                                               トランプ米大統領は11日夜、フェイスブックの仮想通貨「リブラ」計画に警告を発した。

                                                               トランプ大統領は一連のツイッター投稿で、「フェイスブックの『仮想通貨』は高い評価も信頼性もほとんど得られないだろう。フェイスブックや他の企業が銀行になりたいなら、新たに銀行設立許可を求める必要があり、他の銀行と同じように全ての銀行規制に従わなければならない」と指摘した。
                                                               同社は仮想通貨市場への参入計画を発表して以来、規制当局者や民主、共和両党議員から疑念を投げ掛けられてきた。

                                                               

                                                               上記記事の通り、トランプ大統領は先月7/11に、仮想通貨ビットコインやフェイスブックが導入を計画しているリブラなどの仮想通貨を批判する言説をツイートしました。トランプ大統領は、フェイスブックのような企業が仮想通貨を立ち上げたいというならば、そもそも銀行規制に従う必要があると主張しています。

                                                               

                                                               トランプ大統領のツイッターでは、「I am not fan of Bitcoin and other Cryptocurrencies」と述べ、私はビットコインや他のクリプトカレンシー(暗号通貨)は好きではないと述べ、4つの理由を挙げています。

                                                               

                                                              _樵枋眠澆歪眠澆任呂覆

                                                              価格変動が激しすぎる

                                                              実体のないものに基づいている(based on thin air)

                                                              ど塰,兵莪にいくらでも利用できる(麻薬取引やマネーロンダリングが簡単にできる)

                                                               

                                                               ,砲弔い討蓮仮想通貨は「通貨」ではないということでまさにその通り。あらゆる国家は、仮想通貨による納税を認めませんし、通貨発行権を持つ自国の通貨を管理通貨制度の下で管理しますが、仮想通貨にはそれがありません。

                                                               

                                                               △硫然癖册阿激しすぎるというのその通り。下記がビットコインのチャートです。

                                                               

                                                              <ビットコインのチャート>

                                                               

                                                               

                                                               上記チャートの通り、ビットコインは2017年の年末の11月〜12月にかけて上昇しましたが、2017年12月の1ヶ月だけをみても、2017/12/08に1BTC=2,378,320円の最高値を付けたあと、その翌日2017/12/09に1BTC=1,465,000円の安値を付け、再び上昇に転じて2018/12/17に1BTC=2,278,190円まで上昇した後に、2019/01/01には、370,600円の安値を付けました。

                                                               直近では150万円ほどまで値を戻して、現在は110万円台の水準を維持しています。

                                                               

                                                               これだけ値動きが激しい相場ですと、値幅取りの短期取引で投機のお金が増えます。投機のお金が流入することでさらに値動きが激しくなります。

                                                               

                                                               は実体のないものに基づいているというのは、現在は管理通貨制度で中央銀行が金融政策を実施して通貨の安定の確保に努めるわけですが、ビットコインは管理通貨制度とは全く無縁で、むしろ国家が通貨の関与をしない自由な取引であるため、国力とは無関係という意味で実体がありません。現在の管理通貨制度では不換紙幣が流通しますが、兌換紙幣の場合は金本位制であれば金が裏付けとなり、銀本位制であれば銀が裏付けになります。仮想通貨にはそうした裏付けがないという意味で、実体がないものに基づいているといえるでしょう。

                                                               

                                                               い眩瓦トランプ大統領の主張は正しく、麻薬取引などの犯罪取引が普通にできてしまいます。世界の貧困層は銀行口座を持っておらず、そうした人らが麻薬取引などの犯罪に手を染めるのは普通にあり得るのですが、そうした人らも携帯電話さえ持っていて、インターネットの環境があれば、麻薬を売ってビットコインを手に入れるということが可能になります。

                                                               

                                                               上述のようにフェイスブックのリブラでさえも例外ではありません。そのためトランプ大統領は、フェイスブックのような企業が銀行をやりたいと思うのならば、「銀行法を守れ!」と主張しているのでしょう。

                                                               

                                                               米国にはリアルな通貨として、かつてないほど安心で信用できる通貨USAドルがあります。

                                                               

                                                               仮想通貨は不法取引に使われやすく、世界中がマネーロンダリングに対して血眼になっている中、新たな巨大なマネーロンダリングシステムがリブラという仮想通貨によってできあがるとなれば、これを見過すわけにはいかないでしょう。

                                                               

                                                               米国のFRB理事のパウエル議長も批判し、特にマネーロンダリングに対して懸念を示しています。

                                                               

                                                               仮想通貨業界では、2018年1月にコインチェック社で仮想通貨NEMが事件当時の終値で480億円相当、2018年9月にテックビューロ社(=ザイフ)で4種の仮想通貨が事件当時の終値で67億円相当が流出し、それぞれ仮想通貨不正流出事件として大きなニュースとなりました。

                                                               

                                                               この事件以来、金融庁が規制の強化に努めました。具体的には仮想通貨の交換業者に立ち入り調査を行い、業務改善命令や業務停止命令を相次いで出すなど、取引の安全性の強化の指導をしてきました。

                                                               

                                                               そんな中、先月7/11にビットポイントという交換所でハッキングによって35億円の仮想通貨が流出するという事件が発生しています。

                                                               

                                                               このビットポイントという交換所は、金融庁が業務改善命令が出ていた交換所だったのですが、2019年6月末に業務が改善されたとして改善命令を解除したばかりだったにもかかわらず、ハッキングで35億円流出とは、一体金融庁は何やっているのか?という話で、全く納得できません。

                                                               

                                                               トランプ大統領の7/11のツイッターの直後に、ビットポイントでの35億円流出事件の発生とは、偶然の出来事と思うものの、日本の仮想通貨市場はセキュリティが弱く狙われやすいということを証明してしまっているともいえます。

                                                               

                                                               このように仮想通貨はリスクが高いため、仮想通貨を投資対象としておられる方は、トランプ大統領を敵に回していることを意識し、仮想通貨の保有に注意した方がいいと私は考えます。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで今日は「トランプ大統領の仮想通貨批判」と題して論説しました。

                                                               

                                                               

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