設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!

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     今日は「設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!」と題して論説します。

     

     与党の税制調査会で、令和2年の税制改正で、研究開発費減税を厳格化する運営とする方向にする旨が協議されたことが報じられました。

     

     下記は産経新聞の記事です。

    『産経新聞 2019/11/26 20:39 法人税優遇の適用厳格化 政府検討 企業に投資促す

     研究開発費に応じて企業の法人税の納税額を軽くする「研究開発税制」について、政府・与党が、適用条件を厳しくすることを検討していることが26日、分かった。設備投資額を減価償却費の1割超としている基準を引き上げ、投資に消極的な企業には実質的な増税とする。令和2年度の税制改正では、企業のM&A(合併・買収)を促す減税措置が焦点となっており、「アメ」と「ムチ」を組み合わせて、企業の積極的な投資を引き出す。

     与党の税制調査会で協議し、2年度の与党税制改正大綱に反映させる方針だが、与党税調の幹部の中には、業績が悪化している企業が増えていることなどから「生産性の低下につながりかねない」との声もあり、今後、詳細を詰める。

     研究開発税制の優遇を受けるには、従業員の賃上げや国内への設備投資額で一定の条件を満たす必要がある。だが設備投資の基準は低く、大半の企業がクリアできることから、見直しの必要性を指摘する声が上がっていた。一方、多額の投資をすることで恩恵を受けている企業も多く、設備投資額の基準を大幅に引き上げた場合、経済界の反発も強まりそうだ。』

     

     上記産経新聞の記事の通り、研究開発費減税の適用を厳格化するとのこと。政府の目的は企業に投資を促すこととしています。

     

     具体的には、現行の設備投資額を減価償却費の1割超としている基準を引き上げ、投資に消極的な企業に実質的な増税をしようということなのですが・・・。

     

     はっきり言います。企業に設備投資を促すのであれば、法人税率を引き上げればいいのです。

     

     消費税が消費に対する罰則課税であり、消費すればするほど課税されるという消費を抑制することが目的であるのが消費税であり、高インフレなどでインフレ率を抑制したい場合などに有効です。

     

     それに対して法人税は、利益に対する罰則課税であり、利益を出すくらいならば、研究開発費などの投資は言うまでもなく、人件費やその他経費をたくさん使ってください!ということなので、投資と消費が増えます。

     

     企業すべてに法人税率の引き上げを行ったうえで、研究開発費減税を厳格化するならば、まだ理があります。本当に投資をしない内部留保ばかり貯め込む企業に対しては、たくさん増税をすればいいのです。

     

     儲かった利益を研究開発費に回さなかった企業は増税になるとなれば、例えば利益のうち1割でも投資すれば減税、2割投資すればさらに減税、3割投資すればさらに減税・・・となります。

     

     にもかかわらず、法人税率はそのままで、研究開発費減税を厳格化するとなれば、研究開発は進まなくなるだけではなく、投資が進まなくなるので、デフレ促進(経済成長を抑制)します。

     

     デフレ脱却を掲げている安倍政権ですが、どうもやっていることはデフレを本気で脱却させようとは思っていないのでは?と疑わざるを得ません。供給力強化、国力強化につながらず、ただカネカネカネとやって率先して政府が緊縮財政をやり、企業にも内部留保を高めて筋肉質な財務体質を・・・などというのは、資本主義の否定に他ならず、研究開発費が減少すれば、企業の競争力はむしろ低下するだけです。

     

     株式投資の自己資本比率を高めるなどという言説もまた資本主義を否定しているに他ならず、インフレになれば他人資本を入れて投資をして、成果が出ればROEが上昇するとなるわけですが、どうもこうした思考回路にならない日本人が多いと思われ、デフレ脱却を困難にしているのでしょう。

     

     

     というわけで今日は「設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!」と題して論説しました。

     表題とはテーマが異なりますが、資本金が1億超の大企業の交際費減税措置は、2019年度末に廃止にする方向であることも報じられています。これは例えば銀座の繁華街や、祇園の繁華街など、困る人がたくさんいるはずです。

     研究開発費減税の厳格化も、交際費減税措置廃止にしても、内需拡大どころか内需を縮小させるデフレ促進策ばかりであり、日本の未来は暗いものとなっていくことでしょう。

     残念ながら安倍政権が長く続けば続くほど、少しずつ日本がダメになっていく、そう思わざるを得ないのですが、だからといって、他の人が総理大臣をやっても同じことでしょう。

     多くの人々が経済についての正しい知見を持つこと、これ以外に政策転換することは難しいと私は思っています。


    日本の消費税と米国の売上税の違い

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       よく消費税の議論をするときに、海外の事例を出す人がいます。そんな中で、今日は米国の売上税というものが、日本の消費税とは全く異なるものであることをお伝えしたく、「日本の消費税と米国の売上税の違い」と題して論説します。

       

       端的にいいますと、米国には消費税はありませんが、州ごとに異なる税率で売上税というのが課税されます。

       

       日本の消費税は、欧米では付加価値税などといいまして、バリュー・チェーンのすべてのプロセスで消費税を課します。

       

       一方で、米国の売上税は、付加価値税でも消費税でもありません。消費者に販売する人が乗せて売るだけで、販売業者がそれを州政府に送金します。バリュー・チェーンのプロセスの段階では税金はかかりません。最後の消費者だけが税金を負担するという意味で、本当の意味での消費税ともいえます。

       

       日本の消費税や欧州などの付加価値税は、バリュー・チェーンのすべてのプロセスで消費税がかかるため、プロセスの過程で業者が消費税分を乗せられればいいですが、デフレ圧力や力関係で乗せられないというケースが普通にあり得ます。

       

       仮にも消費税分を乗せられなければどうなるか?その分値引きしたことと同じになります。

       

       付加価値の積み上げのイメージとして、畜産農家から消費者の手元にサーロインステーキが来るケーススタディで考えてみましょう。

       

      <付加価値の積み上げのイメージ図>

       

       上記は、畜産農家が黒毛和牛を育て、サーロインステーキとなって消費者の手元に渡るまでのバリュー・チェーンをイメージしたものです。

       畜産農家が100円で黒毛和牛を食肉加工業者に販売し、食肉加工業者は小売店に200円で販売し、消費者は小売店から300円で牛肉を買ったというシナリオです。

       

       付加価値税の付加価値は、会計上粗利益であり、GDPに相当します。そのため、以前、GDP3面等価の原則でも取り上げたことがありますが、整理すると下記の通りになります。

       

       生産面のGDP300円=畜産農家100円生産+食肉加工業者100円生産+小売業者100円生産

       支出面のGDP300円=個人消費300円

       分配面のGDP300円=畜産農家100円所得+食肉加工業者100円所得+小売業者100円所得

       

       さて、このシミュレーション図に対して、‐暖饑0%、⊂暖饑8%(景気が良くインフレのとき)、消費税8%(景気が悪くデフレで消費税が乗せられず丸々値引きしたとき)、で箴綫8%として表にしたものが下表です。

       

      <シミュレーション表>

       

       日本のようなデフレの状況で消費増税をすれば、のようにバリュー・チェーンの途中で税金を取れないケースがあります。この場合は、値引きするため、名目GDPは減少します。

       

       実質賃金も上昇して、可処分所得が増えている環境下では、△任睫簑蠅覆いもしれませんが、デフレ下では仮にとまではいかなくても、△両態で個数が減少、サービスを受ける回数が減少という形で、実質GDPが減少します。

       

       一方で、米国のような売上税の場合、STEP1〜STEP3のバリュー・チェーンでは消費税がかかりません。

       

       一般的に、法人税は赤字にすれば支払い義務は生じません。法人税は利益に対する罰則課税であるからです。そのため、利益が出ていなければ法人税は払う必要がないのです。

       

       ところが消費税は売上高にかかるため、赤字の企業でも支払い義務が生じます。さらに輸出に対しては還付金(輸出戻し税)があるのに、輸入には課税されます。

       

       そのため、米国では消費税・付加価値税よりも法人税の方が有効であるとし、消費税・付加価値税を導入していないのです。

       

       経済評論家の岩本沙弓氏によれば、1960年代の米国の財務省の報告書の中で、米国では、法人税がどれだけ高い税率であったとしても、赤字企業が法人税を支払わなくて済めば、その企業にとっても経済全体にとってもよいと考えているとのこと。たとえどんなに革新的な新規ビジネスであったとしても、収益構造が確立するまでの間、ある程度時間がかかるわけで、そういう状況下で赤字企業に対して消費税という名目で税金を課すことは有効ではないとの記述があると述べています。

       

       こうした記述をみて思うことは、米国はまさにフロンティア精神の国家であるといえるのでは?ということ。新しい挑戦の芽をつぶすことはしないという意思表示が、消費税・付加価値税導入を見送り、法人税を高くするということに現れているのでは?と思うのです。

       

       先進国でもベンチャービジネスが米国で隆盛するのは、このような税制の考え方も無視できないと思います。もし、安倍政権がベンチャー企業の育成を掲げるならば、法人税こそ引き上げて投資を促し、消費税は凍結もしくは引き下げるべきではないでしょうか?

       

       

       というわけで今日は「日本の消費税と米国の売上税の違い」と題して論説しました。


      消費増税は、リーマンショック何回分のダメージか?

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         今日は「消費増税は、リーマンショック何回分のダメージか?」と題して論説します。

         

         安倍政権は、リーマンショッククラスの事件が起きない限り、10月からの消費増税は予定通り実施するとしており、消費増税の是非は参議院選挙の争点の一つになっています。

         

         消費増税をすると、消費が鈍化するのは明白で、何しろ消費に対する罰則課税であるため、V字回復どころかL字で回復せず、物価下落を通じて、実質賃金も下落していくことになります。

         

         例えばたばこ税を引き上げた場合も、喫煙者が「これからタバコをガンガン吸うぞ!」とはなりませんし、炭素税を引き上げる場合も、企業経営者が「これから二酸化炭素をガンガン排出するぞ!」とはなりません。

         

         それと同様に消費増税した後、「消費をガンガン増やすぞ!」という人はいません。消費税が消費に対する罰則課税なので、いうまでもありません。

         

         そして経済成長というGDPでみますと、日本のGDP500兆円のうち、6割の300兆円が個人消費です。そのため、消費増税による経済成長の鈍化・抑制の影響が極めて大きいのです。

         

         特に日本の場合、バブル崩壊後に緊縮財政をやってしまったため、1997年の消費増税5%UPをやって以降、経済成長しなくなりました。下記はGDPの伸び率について世界各国と比較したグラフです。

         

        <世界主要国のGDPの伸び率>

        (出典:世界経済のネタ帳)

         

         上記の通り、日本が失われた20年といわれるのが、よく理解できるかと思います。1997年と2016年の比で、中国は13倍、韓国が2.4倍、米国2.3倍、英国1.9倍で、日本が1.0倍です。

         

         1997年の消費増税では、増税前バブル期がGDPで3%〜4%と伸びていて、バブル崩壊後でも2%以上伸びていました。2%台というのは、OECD加盟国97か国中95番目でものすごい低い数値であり、その状況で橋本政権のときに消費増税5%をやりました。その直後のGDPは0.16%にまで下がり、97か国中最下位になったのです。

         

         したがって1997年の消費増税5%をやっていなければ、バブル崩壊後も2%台で経済成長していたこととなり、もしそうだとするならばGDPの伸び率がどのくらい抑制されてしまったのか?計算することができます。

         

        <ケーススタディ>

        ●1997年のGDP500兆円

        ●1997年の消費増税5%がなかったとして消費税率3%のまま1997年〜2018年まで22年間GDPが2.0%ずつ伸びていたと想定

         

         500兆円×1.020^12(1.020の12乗)=約4,350兆円

         

         消費増税というよりも、1997年の構造改革基本法の制定がなければ、公共事業の削減もしなかったでしょうし、伸びる医療・介護費も抑制することはなかったでしょう。

         

         その結果、政府支出や個人消費が伸びたものとして2%ずつ成長していれば、実にGDPは8倍以上にもなっていたのです。逆に消費増税と公共事業削減と医療・介護費の抑制によって、約4,800兆円GDPが下がったともいえます。

         

         リーマンショックのとき、消費が落ち込みましたが、その時の被害が約90兆円で、90兆円÷1億3000万人≒692.307円で、一人当たり70万円の損失です。

         

         消費増税で約4,800兆円下がったということと、リーマンショックで約90兆円の被害があったとするならば、実にリーマンショックが50回で4,500兆円となるため、リーマンショック50回以上のダメージを受けると、今の日本経済になるということがいえます。

         

         そのため、リーマンショック級という概念自体が成立せず、経済成長率は何年も経過すると、すさまじい被害を被るということがわかります。

         

         

         

         というわけで今日は「消費増税は、リーマンショック何回分のダメージか?」と題して論説しました。

         2014年の消費増税8%から既に5年が経過しました。リーマンショック何個分か?といえば、2014年の8%増税前は、1.数%消費が伸びていましたが、それ以降は0.4%程度に落ち込みました。またバブル崩壊後2.数%経済成長していたとき、1997年の5%増税で1.数%に経済成長率が抑制されています。もし10%増税をすれば、ほとんど0.0%で全く経済成長しなくなります。

         安倍首相の判断で、既にリーマンショック級の何個分になるのか?我が国は、その被害を受けようとしているのです。

         

         

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           今日は「安倍総理の今後10年は消費税を上げないとする言説について」と題して論説します。

           

           いよいよ投開票が近くなった参議院選挙ですが、自民党は消費増を10%に引き上げるとして選挙を戦っています。その中で、安倍総理は「10月に消費税を10%に引き上げた後、10年間は消費増税の必要はない」との考えを示しました。一方で、立憲民主党の枝野氏は、消費増税10%への引上げに反対の考えを明らかにし、選挙戦を戦っています。

           

           安倍首相は、将来の社会保障費の財源として、消費増税に加えて高齢者の雇用拡大による税収増で確保できるとしています。

           

           私はかねてから消費増税に反対の立場で論説していますが、日本経済の崩壊が現実味を帯びてきたと考えます。日本の発展途上国化が現実味を帯びてきたともいえます。おそらく消費税を上げた時点で、経済はガタガタになるでしょう。

           

           今後10年間上げないからとか関係なく、デフレ下での消費増税UPで、さらにデフレが促進し、値下げ圧力で儲かりにくくなって銀行の経営はより苦しくなり、小さい個人商店の小売業は廃業が増え、大手の流通業も値下げしないと売れないということで、賃金は伸び悩みます。

           

           これが物価上昇率で5%とか6%とか7%とかなら、まだ理解しますが、そうではない以上、上述のシナリオが見えているにもかかわらず、安倍首相は3党合意で決めたことだからとして、消費税を引き上げるといっています。

           

           しかしながら3党合意の中で、民主党の流れをくむ立憲民主党の枝野代表は、3党合意について、結果的にあの判断は間違っていたといっているため、3党合意など存在していないのです。

           

           したがって、安倍首相は消費増税をする大義名分はなく、法律で決まっていたとしても、法律で消費増税を凍結したり減税したりすることもできるわけであって、それをやらず消費税を上げるというのは、もはや安倍首相自身が勝手に消費税を引き上げるという話になってしまっているのです。

           

           第2次安倍政権が誕生する前の2012年の総選挙のとき、デフレ脱却するまで消費税を引き上げないと言っていたにもかかわらず、安倍首相自身が勝手に消費税を引き上げるとなれば、そのとき主張していた「デフレ脱却するまで消費税を引き上げない」というのはウソだったということになります。

           

           今回の消費増税によって、幼児教育の無償化、高等教育の無償化に充当するといっていますが、もちろんお金に色はついていないので、確かに充当するでしょう。

           

           しかしながら増税分を充当したとして、その恩恵を受けた人らが、幼児教育費、高等教育費の無償化された分の金額を消費に使ってもらわなければ、消費に使ってもらわなかった分が経済効果がなかったということになります。デフレで先行きの見通しが悪い状況では、幼児教育費や高等教育費を無償化にしたとしても、その分月給から貯金する金額が増えるだけにならないでしょうか?

           

           ましてや老後2000万円が必要などという金融庁のレポートが出ているくらいですので、現金配布やそれに類似する無償化政策をやったとしても、毎月もらっている給料から貯金や株式投資・投資信託への投資をする金額が増えるだけです。というより金融庁の報告書は、麻生大臣が受け取らなくても、給料から消費を抑制して株式投資・投資信託への投資を増やすことを奨励しているのではなかったのでしょうか?

           

           株式や投信への投資に限らず、普通に貯金や住宅ローンの返済、自動車ローンなどの各種ローンの返済に回ることもあります。この場合、貯金も借金返済も、GDPにはカウントされません。GDP3面等価の原則でいう、誰かの生産にもなっておらず、誰かが費消したことにもなっておらず、誰かの所得も生み出しません。株式投資や投資信託への投資でいえば、投資額が丸々GDPにカウントされるわけではなく、株式売買手数料や投信販売手数料・信託報酬という投資額から微々たるものだけが証券会社や銀行などの金融機関の所得としてGDPにカウントされるだけです。

           

           また消費税で増税したお金は、一般会計に入るため、何に使っているかは不明で、その上、政府の負債を返済する原資にも充当するでしょう。

           

           デフレの状態で政府の負債を減らすとなれば、反対側で誰かの預貯金も減ります。借金だけが残ることはあり得ませんので、借金をすれば反対側で課している誰か?預金者がいるので、例外なく必ずそうなります。普通の貨幣理論でいえば、現金を償却・滅却するという話であり、デフレ圧力がますますかかることでしょう。

           

           消費増税をした後、GDPの成長率は大きく低迷し、実質賃金も落ち込むことが既に実証されていまして、下記は実質賃金指数の推移です。

           

          <2015年を100として、1990年〜2018年の期間における実質賃金指数の推移>

          (出典:厚労省のホームページの毎月勤労統計の資料の数値を引用)

           

           

           このように消費増税をすることで、景気が悪くなって給料が減り、雇用規制が緩和されているがゆえに非正規雇用が増えて結婚できない若者が増え、さらに少子化に拍車がかかることは明白です。

           そして、デフレ圧力が強まることで、虎の子の供給力が毀損され、日本が発展途上国化の道を突き進むことになると思うと、大変つらいです。

           

           

           というわけで今日は「安倍総理の今後10年は消費税を上げないとする言説について」と題して論説しました。

           

           

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          国際競争力を高めるために法人税を下げなければならないという言説の欺瞞

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             今日は、「国際競争力を高めるために法人税を下げなければならないという言説の欺瞞」と題して論説します。

             

             法人税引き下げるということは、どのような発想が背景にあるのでしょうか?

             

             例えば、法人税を引き下げれば、手元に残るお金が増えるので、「従業員への還元ができるようになって給料が増えるであろう!その結果、消費が増えるだろう!」とか、「設備投資をするだろう!」などとする言説を耳にする機会もあるでしょう。

             

             しかしながら、デフレが放置されている状態では、法人税がどれだけ下がろうとも、従業員に還元することは難しく、設備投資が増えるということもありません。たとえ、金利がどれだけ下がっても、デフレ環境では設備投資を増やせるはずがないのと同じです。

             

             なぜならば、デフレ環境では、モノ・サービスの値段を下げなければ、自社製品・サービスを買ってくれないため、値段を下げて売ることになります。値段を下げて売るということになれば、銀行から借り入れて設備投資をしていたとして、その借入金の返済がしにくくなるということは容易に想像できるでしょう。

             

             よくある言説で「日本の法人税は世界的に見ても高く、税率を引き下げなければ企業が海外に逃げていく」といった指摘がされることもありますが、この指摘は果たして真実なのでしょうか?

             

             私は全くウソ・デタラメだと思っています。だいたい日本企業すら「儲からない」という理由で投資を控える国で、法人税を引き下げたところで外国企業の投資が増えるはずがありません。

             

             米国ではトランプ政権になって経済が絶好調であるため、工場を移していた米国の企業が、工場を米国に戻そうとする動きが出てきています。その米国企業も、米国本土から逃げていったわけではなく、工場を他国に移転したというだけのものであって、米国の法人税が高いから取って、米国本土から逃げて行った企業はありません。

             

             何がいいたいかと言えば、経営者が考えることは、法人税率や金利よりも、まず第一に需要があるか否か?です。需要があって初めて儲かる環境ならば投資してみようか!ということになり、金利計算や税金の計算をして、手元残るお金を計算します。金利がどれだけ低かろうと、法人税がどれだけ下がろうとも、儲からない環境では投資しません。投資していたらその社長は、経営者失格といえるでしょう。

             

             もう一つ、儲かる儲からないという話とは別に、そもそも企業は法人税をちゃんと納めているのか?という議論があります。日本には租税特別措置法というのがあり、業界の事業に合わせて減税できるルールになっています。

             

             大企業には法務部など、法律に詳しい人がたくさんいる一方、中小企業にはそのような人材がいません。その結果、法律に詳しい人を抱える大企業は、租税特別措置法を活用して陳情し、どんどん減税しています。

             

             かつてトヨタ自動車が2008年〜2012年の5期で、5年間連続で税金を払っていないという実績がありました。また、その頃、主要大企業で法人税の実行税負担率が低い順に、上位4企業を並べると下記の通りです。

             

             みずほ銀行

             税引前利益(百万円) 469,327百万

             法人税等(百万円) 2,431百万円

             実行税負担率 0.5%

             

             三井物産

             税引前利益(百万円) 697,493百万

             法人税等(百万円) 38,735百万円

             実行税負担率 5.5%

             

             三菱商事

             税引前利益(百万円) 1,284,671百万

             法人税等(百万円) 75,460百万円

             実行税負担率 5.8%

             

             三井住友銀行

             税引前利益(百万円) 2,270,821百万

             法人税等(百万円) 171,865百万円

             実行税負担率 7.5%

             

             

             商社の実行税負担率が低い理由は、外国税額控除に加え、麻生政権の2009年度の税制改正で導入された外国子会社からの配当金の非課税制度の影響ではないかと思っています。当時、麻生政権の時、日本国内の投資を促すためという理由で、外国子会社の内部留保を取り崩させ、配当で日本へ還流させようとして、その際の配当金に課税されないようにするという税制改正が行われました。

             

             そこで低税率国に子会社を作り、負担率を下げる企業も増えました。その影響で、実効税率とは別に実質法人税負担率は、どんどん低下していき、さらに租税特別措置法といった制度を使って優遇され放題になっているというのが、現在の日本の現状です。

             

             その一方で、一般庶民からは2014年に消費増税8%とし、2019年10月からは消費増税10%になろうとしています。一人当たりの消費額300万円として、消費税額は30万円にもなりますが、大企業を中心に法人税をどんどん払わなくなっていって、逆に普通の国民から消費税で幅広く税金を徴収するというのは、本来の税金の意味である所得再分配機能というものを忘れてしまっているのではないか?と思うのです。

             

             例えば首都直下型地震のリスクを鑑みて、首都に人口が集中することを回避するため、地方で雇用を増やすために、本社を地方に移したら法人税を引き下げるというのは、安全保障の強化になるので、ありかもしれません。

             

             しかしながら他国との競争のために法人税率を引き下げ、他国の投資を促すといった言説は、まるで発展途上国の発想に等しいということに気付いていない愚者の言説です。

             

             発展途上国は自国の通貨が弱く、インフラ整備を自国でできません。そのため外貨で他国から技術を取り入れるということをしなければならず、他国のサービスや技術を買うには、決済通貨はドルで外貨となります。そのため外貨を貯め込むという行動に出るのは、わからないでもありません。

             

             日本は先進国であり、対外純資産が300兆円を超える世界一の金持ち大国であり、その日本が法人税を引き下げて外国の投資を促すという言説は、全くをもって正当性がないと私は思うのです。

             

             

             というわけで今日は「国際競争力を高めるために法人税を下げなければならないという言説の欺瞞」と題して論説しました。

             

             

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            税金の役割とは何なのか?

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               今日は、税金の役割とは何なのか?について考えてみたいと思います。

               

               税金の役割というものとして、一つには政府の支出のための財源と考えている人が多いかと思います。私たちが払った税金で、公共事業や公務員の給料に充てるという考え方です。

               

               その考え方も一理ありますが、仮に政府が国債発行と財政出動をすることによって、公共事業を無限に行うことができ、無限に公務員に給料を払い続けられるとするならば、極端な話、税金を払う必要はなくなります。

               

               しかしながら現実的な話をすれば、政府が国債発行と財政出動をすること自体、論理的には無限にできるものの、実際には制約があります。政府が国債発行と財政出動をすることが無限にできないその理由・制約とは何でしょうか?

               

               それはインフレです。インフレは物価変動現象であり、国債発行を乱発するだけではインフレになりません。ところが財政出動を伴う場合、物価上昇し始めます。

               

               例えば1000兆円国債を発行して、1000兆円の公共事業をやるとなれば、1000兆円の需要が生み出されますが、供給力が追い付かない場合、急激な物価上昇を引き起こすことになるでしょう。

               

               とはいえ、1000兆円の国債発行するだけでは、マネタリーベースが増加するだけで、マネーストックが増えるとは限らず、インフレになりようがないのです。

               

               またインフレといっても、マイルドなインフレ、例えば物価上昇率が3%〜5%程度のインフレであれば、正常なインフレであり、制約と考える必要はありません。しかしながら10%以上のインフレですと景気の過熱を抑えるべき水準かもしれません。何が言いたいかといえば、政府が負債を増やし、国債を発行して財政出動する際の真の制約はインフレ率の高さということになります。

               

               国民が不幸にならないインフレ率が何%なのか?何%のインフレだったら多くの人々が困らなくて済むのか?こうしたことが国会などで議論されるべきであると私は考えます。

               

               よくハイパーインフレという言葉も使われますが、ハイパーインフレは超過激なインフレと言えるでしょう。なぜならば、ハイパーインフレの定義は13000%の物価上昇と定義されています。13000%の物価上昇とは、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか?

               

               ぜひお手元の電卓で計算していただきたいのですが、1.5×1.5×1.5×・・・・×1.5を12回やってみてください。数式ですと1.5×12乗です。エクセルの数式では「=1.5^12」となります。

               

               そして1.5×12乗の答えは、129.746・・・・となります。これが何を意味するかといえば、毎月の物価上昇率が50%だったとして、12カ月その状態が続くとインフレ率13000%となります。これは100円の缶コーヒーが1年後13000円になるという話です。これは生活がしにくいと容易に想像できるでしょう。

               

               仮にも日銀が目標としている物価目標2%となれば、これは100円の缶コーヒーが1年後102円になっているという程度ですので、賃金の上昇率が2%を上回っていれば、国民にとって2%の物価上昇など、何ら問題ないでしょう。

               

               こうしてみますと、政府の国債発行・財政出動という組み合わせの制約は、高インフレ率が制約であるといえます。

               

               もし、政府の国債発行・財政出動をどれだけ多くやったとしても、インフレにならないという世界があったらどうでしょうか?

               

               「そんなことあるはずがない!」と思われるかもしれませんが、AIやIoTといった生産性を異常に高める技術が出てきているため、いつかはわかりませんが、将来的にはそのような時代がやってくるかもしれません。その場合は税金を払わなくても済む可能性があります。

               

               政府の国債発行・財政出動をどれだけ多くやったとしても、インフレにならないという世界をイメージしていただきたく、下記の図を作成してみました。

               

              <イメージ図>

               

               上図はインフレギャップを生産性の向上などで埋めた後、新しいインフレギャップが発生して、それもまた生産性の向上などでプロセスを示したイメージ図です。

               

               イメージ図では需要に対して、生産性向上か?外国人労働者か?とあります。生産性の向上によって供給力を強化せず、低賃金労働者など外国人労働者で供給力を強化した場合は、残念ながら日本国民一人当たりのGDPが増えることにならないため、賃金も増えません。

               

               ところがAIやIoTやパワードスーツを活用するなどして生産性向上によってインフレギャップを埋めた場合は、賃金UPの原資が生み出されます。労働分配率で100%労働者に分配するとすれば、インフレギャップ解消分丸々が労働者の賃金の上昇になるのです。

               

               現実の話に戻しますと、まずは政府が国債発行と財政出動するということは需要が生まれるので、インフレ率が防御となって国債の無限発行は不可能です。しかしながらAIやIoTやパワードスーツなどが十分に活用されて巨大な供給力が形成され、人間の欲望(=需要)をすべて満たしてしまう社会になったとしたら、即ち国家社会がインフレにならないような供給力を持った場合、税金は要らなくなります。

               

               ここで考えなければならないのが、税金の本来の2つの役割です。

               

               一つ目は景気のスタビライザー機能と呼ばれるものです。スタビライザーとは安定装置のことをいいます。

               具体的には所得税や法人税にはスタビライザー機能を有しますが、消費税はスタビライザー機能を有しません。なぜならば消費税の場合は、赤字企業からも徴収し、失業者からも徴収します。

               例えば景気がいいときは、企業の売り上げが増加して、個人の所得も増える環境にあるため、所得税・法人税で景気の過熱を抑制します。特に所得税で累進課税を強化すれば、所得の多い人から税金を多くとることで、消費・投資が抑制される機能が働くのに効果てきめんといえるでしょう。

               一方で景気が悪い時や企業が赤字に陥ったり、個人が失業してしまっても、消費税は免除されません。結果、消費税が払えず資金ショートで倒産したり、個人も自己破産したり生活保護の申請者が増えたりすることになるでしょう。もし直接税の累進課税が高くかつ法人税も高い一方、消費税のような間接税がゼロの社会だった場合、赤字企業や失業者は税金は免除され、「早くその間に黒字になってください!」「職を得て下さい!」という弱者保護の安定化装置が発動します。これこそが直接税が高い税制の利点ともいえるでしょう。

               

               二つ目は日本円という通貨を通貨たらしめるためです。税金を日本円で払わなければいけないとすることで、日本円の法定通貨としての権威が高まります。例えば税金は日本円ではなく、ビットコインやTポイントでいいですよ!となれば、日本円の法定通貨としての地位が下がり、存在が薄くなってしまうのです。

               税金の支払いを日本円以外では認めないとすることで、私たちはビットコインやTポイントではなく日本円を日常生活で使うことになります。ビットコインは価格変動があって使うには大変不便です。ビックカメラではビットコインが使えますが、利益が出ている状態でビットコイン決裁した場合は、雑所得で確定申告が必要ですし、その申告もまた買値と売値を記録するなど、大変煩雑です。Tポイントは加盟店でしか使えず、これも不便です。結果、日本円を法定通貨として日本円が流通するのが、一番便利ということになります。

               

               かつて江戸時代などではコメを年貢として納めていた時代があり、それはある意味でコメ本位制ということができます。財産もコメの石高で表されていたのですが、実際にはコメだけでは納税や商取引ができず、不便だったので小判(慶長小判・元禄小判・宝永小判)などの通貨が出てきましたが、仮にもコメだけで税金が納税できて商取引ができる状態であれば、お金は流通しなかったともいえます。現代ではさすがにコメ本位制に戻して、コメで納税することは不可能ですので、お金が必要です。その際、お金だったらなんでもよいのか?ビットコインでもいいのか?Tポイントでもいいのか?国民が一番困らないのは法定通貨として日本円とすることで納税も商取引もできるということになります。

               

               

               というわけで今日は「税金の役割とは何なのか?」と題して論説しました。

               そもそも税金の役割とは、「スタビライザー機能」と「通貨を通貨たらしめるため」の2つが目的であり、公共事業や公務員の給料を払うために行うものではありません。公共事業をやるためとか、医療費・介護費を負担するためとか、公務員の給料を払うためとか、一時的には確かにビットコインで給料を払うことはできませんので、そうした側面もあります。

               とはいえ、2つの目的を認識せず、公務員の給料を払うためと考えてしまうと、まずは税収を確保してその税収の範囲内でやりくりをしなければ・・・という国家の財政運営を家計簿発想で考えてしまうことになるでしょう。

               実際は国家の財政運営は、ミクロ経済学でいう予算制約式に当てはめる必要はなく、家計簿発想で考えることそのものが間違っているのです。

               

               

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              消費増税延期の可能性について

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                 今日は「消費増税延期の可能性について」と題して論説します。

                 

                 厚労省の毎月勤労統計の不正調査問題が出てきたにもかかわらず、安倍総理は消費増税に理解を求めるという意味不明な発言をしています。私は、どう考えても消費増税は論外中の論外であり、正気の沙汰とは思えません。

                 

                 消費増税10%に関していえば、2019年10月に予定していますが、過去2回延期しました。私は2018年度の段階では増税実施か延期が5分5分くらいに思っておりましたが、今年は不正統計の問題も明るみになったため、5分5分以上の確率で延期・凍結という可能性があると思っております。

                 

                 2018年の骨太方針でプライマリーバランス黒字化目標が削減されなかったため、消費増税延期の可能性は極めて少なかったのですが、2018年10月15日に安倍首相が増税を表明した際に、「リーマンショック級のことがない限り」というフレーズを付け加えていました。わざわざそのフレーズを加えたということは、増税を延期するロジックが正式に認められたとみることもできます。

                 

                 リーマンショック級のことが発生もしくはリーマンショック級のことが予期できれば、増税延期という道筋がつけられたといえるのです。

                 

                 正直なところ、私が思うに2019年度の経済状況は、消費増税10%を延期しても、最悪の状況になると予想しています。

                 

                 クリスマスにアップルショックがあり、アップルの業績が下方修正されたこともあり、2018年12月に株価が暴落しましたし、その前の2018年2月は仮想通貨を起点に株価が暴落、2018年10月も大きく下げた日がありました。今年に入って直近では値を戻しつつある株価も、年明けは大きく株価が下落しました。

                 

                 株価の状況が危なくなってきているといえ、安倍政権は株価下落を非常に恐れ、株式市場を非常に警戒しているでしょう。何しろアベノミクスの成果といえば、株価が民主党政権期よりも上がったなどと発言するくらいですから、株価が下がるのだけは、何とかしたいのは本音ではないかと推察できます。

                 

                 リーマンショック級のようなことが起きることは、当然あり得る話であり、今年中に発生することも十分に考えられます。そのため、そろそろ増税延期というカードがあり得るということを、公表する必要があると考えたとしても不思議ではないでしょう。

                 

                 だからこそ「リーマンショック級のことがない限り」というフレーズが付け加わったと私は思っております。

                 

                 菅官房長官は増税できるような状況にあるくらい景気がいいということも仰っておられるわけですが、不正統計によって実質賃金はマイナス、実質消費は落ち込み、GDPデフレーターはマイナス、コアコアCPIもゼロ近辺をウロウロという状況では、景気の状況判断を修正せざるを得ないのではないでしょうか?

                 

                 政府の立場としては、アベノミクスで経済が好調である、いざなぎ景気越えである、ということを一貫して発信したいため、景気はよいと発言してきたわけですが、不正統計事件も考えますと、増税延期・増税凍結どころか、消費減税5%を議論する段階であるようにも思えるのです。

                 

                 

                 というわけで今日は「消費増税延期の可能性について」と題して論説しました。

                 戦後では過去5回、大きな経済ショックがありました。そのうち2回は消費増税2回(1998年の5%増税、2014年の8%増税)と、オイルショック、リーマンショック、東日本大震災です。

                 リーマンショック級が予期されるならば増税延期というならば、消費増税そのものがリーマンショック級の被害をもたらすものであり、普通に考えて消費増税はできません。

                 よほど好景気でインフレ率が極めて高い状態、例えばコアコアCPIで10%というのが2〜3年間続いているというのであれば、消費需要を抑制するために消費増税という選択肢はあり得ます。

                 しかしながら日本は未だデフレ脱却できておらず、つい最近も単価の高いファーストフード店のサブウェイのフランチャイズ店の倒産ニュースがあったほど、消費は極めて弱い状況です。

                 どう考えても消費増税どころか、消費減税を議論し始める状況にあるというのが、私の認識です。


                成長戦略とは名ばかりのレントシーキング推進で国益を毀損する”Bye Bye アベノミクス”

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                   今日は「成長戦略とは名ばかりのレントシーキング推進で国益を毀損する”Bye Bye アベノミクス”」と題して、レントシーキングを推進するアベノミクスが、どれだけ日本の国益を毀損させるか?について論説したいと思います。

                   

                   厚労省の毎月勤労統計をめぐる不正調査問題のニュースがひっきりなしに報道されていますが、アベノミクスで経済が好調だと、マスコミがずっと報道してきました。残念ながら、アベノミクスは「リフレ派」政策であるというだけで、第二の矢の国土強靭化すら予算を増やしておらず、第三の矢の成長戦略に至ってはお金が惜しいのか?国際リニアコライダーなどの有望とされる技術投資への資金拠出を躊躇し、単なるレントシーキング推進政策で、水道自由化、電力自由化、種子法廃止などなど、次から次へと安全保障弱体化につながり、かつマクロ経済政策的にも需要削減でデフレ促進の政策を推進しています。

                   

                   アベノミクスは結局のところ、デフレ脱却のために有効な政策としてやっているのは、金融緩和のみというのが真実です。

                   

                   民主党の「コンクリートから人へ!」は悍ましいとんでもないスローガンでした。何しろ、将来の子供・孫の世代に向けたインフラ投資・科学技術投資をしないでお金を配るというのが「コンクリートから人へ!」というものです。自分たちは過去の先祖が、インフラ投資・科学技術投資をしてくださったおかげで、今の自分たちの生活があるにもかかわらず、その恩を知らずして、あたかも「将来世代に向けた公共事業(=投資)よりも、人にやさしくあるべき(=目先のお金)・・・」的なノリで作られたスローガンだと思うからです。

                   

                   そして「コンクリートから人へ!」を批判し、デフレ脱却を標榜して誕生したのが第二次安倍政権です。安倍政権は2013年度こそ「人からコンクリートへ!」で政府支出を増やし、名目GDPで△1.9%、税収は△6.9%増収させましたが、2014年以降は消費増税8%に加え、「コンクリートから人へ!」に逆戻りするかの如く緊縮財政に走り、政府支出を増やさなくなってしまいました。

                   

                   もともとアベノミクスは、第一の矢=金融緩和、第二の矢=国土強靭化、第三の矢=成長戦略で始まったのですが、2014年の8%消費増税以降、第一の矢=金融緩和以外は、ほとんど機能していないと私は思っています。

                   

                   例えば第二の矢の国土強靭化でいえば、安倍政権は建設国債の発行を抑制し、公共事業はリーマンショック以前の水準を回復していません。成長戦略は、本来であればスパコン事業やリニアコライダーなど、科学技術投資を後押しすべく科学技術予算を増やすべきですが実施されていません。

                   

                   デフレ脱却を標榜して誕生した安倍政権のアベノミクスは、結局いつの間にか「金融緩和をやればデフレ脱却できる!」となり、日本らしさや日本の良さそして日本が持つ制度・仕組みをドリルのように壊すかの如く、民泊解禁、水道法改正、電力自由化、種子法廃止など、PFI・コンセッション推進や公益事業の民営化が成長戦略とでも言わんばかりの政策を絶賛推進しています。

                   

                   ここからは、上述のうち「民泊解禁」「水道法改正」「電力自由化」が、マクロ経済的にも間違っているだけでなく、どれだけ国益を損ねるのか?をお話しします。

                   

                   

                   

                  1.民泊解禁

                   

                   民泊解禁は、宿泊施設業者(ホテル・旅館など)の設備投資を抑制する方向に働きます。価格競争でサービス価格低下(名目GDP減少)となるからです。なぜ価格競争となるか?といえば、規制や監査なしの安全面放置(警察用登録シート無、警備体制の盲点)に加え、24時間管理体制の不在、消費者保護のためホテルに貸される義務が不在だからです。

                   

                   民泊が推進しているフランスのホテル職業産業連合の試算によれば、ホテル事業者の粗利益が売上高の5%〜10%に対して、民泊は60%〜70%にもなるとのことで、これだけ粗利益率に差がありますと、ホテル・旅館業者からみれば、脅威となるに決まっています。

                   

                   もし民泊を解禁しなければ、ホテル・旅館業者らは宿泊料金を引き上げることができるようになるでしょう。何しろ「需要>供給」のインフレギャップが生じている状態となるため、宿泊料金は上昇していくのです。宿泊料金を引き上げてもなお「需要>供給」のインフレギャップが解消されなければ、ホテル・旅館業者らは増床の設備投資をする業者も出てくることになります。

                   

                   名目GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

                   ※純輸出=輸出−輸入

                   税収=名目GDP×税率×税収弾性値

                   

                   私たちは普通ならば安く宿泊できることはありがたいと思うかもしれませんが、名目GDPは金額ですので、本来宿泊に1万円かかるところ、5000円で宿泊するとなれば、名目GDPは5000円となってしまうのです。ホテル・旅館業者らは5000円損しますし、民泊に宿泊されてしまえば、1万円丸々損をします。そしてマクロ的に見れば、1万円の需要があったところ、5000円の需要となって需要削減したという話になります。

                   

                   

                   

                  2.水道法改正

                   

                   水道法改正でいえば、国や地方自治体が運営していれば、政府支出(公共事業費)で対応するわけですが、これが民営化した場合、公務員で運営する必要がなくなって、公務員よりも人件費を抑えた正社員や非正規社員らを使って民間企業は対応します。

                   

                   公務員を削減すれば、政府支出(=政府最終消費支出)の減少で、正社員や非正規社員で雇用された人らは、それまでの公務員と同様に消費活動することはしないため、個人消費の減少にもなります。

                   

                   公務員は雇用が安定しているという点で、もちろん貯金もするでしょうが個人消費も安心して増やせます。一方で正社員や非正規社員は公務員とは異なります。ましてや非正規社員で所得が少なければ、公務員と同様に消費することは絶対に不可能です。

                   

                   何が言いたいかといえば、水道法改正もまた政府支出減少で、需要削減したという話になります。また水道法改正はマクロ経済的な需要抑制に留まらず、安全保障上も民間企業で品質を維持できるのか?大災害があったときにすぐに復旧できるのか?という問題もあります。どう考えても貧すれば鈍するで、民間企業はコスト削減で利益を追求しようとしますので、品質は劣化する方向に働くことでしょう。

                   

                   

                   

                  3.電力自由化(発送電分離)

                   

                   電力自由化も同様ですが、電力の場合は発電・送電を含めた電力サービスというものを多くの国民は知らないと私は思っています。なぜならば「太陽光発電があれば、原発は不要!」という言説が今もなお多数派を占めていると思うからです。私は決して原発推進者ではありません。原発でネガティブにとらえられる放射線についていえば、放射線は何も人為的に作ったものではなく、自然界に普通に存在しますし、がんの高度先進医療では放射線を使った陽子線治療・重粒子線治療などがあるわけで、放射線と放射能の違いも含め、多くの人々がそうした真実を知らないでしょう。

                   

                   と、ここまで話すと「杉っ子さんは、原発推進論者では?」と思う方もおられるでしょうが、私は原発についていえば稼働していた方が良いという考えを持つものの、原発を推進した場合の問題点があると認識しています。

                   

                   それは原発といえども、ウラン鉱石という資源が必要です。ウラン鉱石は日本では産出されないため、輸入します。私は2017年のGWに四国の伊方原発のビジターセンターを取材したことがあるのですが、ウラン鉱石の調達先は下記の通りでした。

                   

                  1位 24% オーストラリア

                  2位 17% カザフスタン

                  3位 9% カナダ

                  4位 7% アメリカ合衆国

                   

                   原油やLNGガスは中東からの輸入に偏っていまして80%は中東諸国からの輸入に頼る一方、ウラン鉱石は中東諸国以外の国々が50%以上を占めるという安定供給される点が日本にとっては優れているといえます。

                   

                   しかしながら、原発はCO2を輩出せず、クリーンエネルギーという利点があります。使用済み核燃料についてはガラスの固化体に混ぜて地層処分する技術が発達し、安全面でも日本のみならず世界の各国がしのぎを削って投資することで、地層処分の品質向上が図られています。

                   

                  <高レベル放射性廃棄物にガラスの固化体んして地層処分する技術の説明>

                   

                   

                  (出典:東京電力の新潟県にある柏崎刈羽原子力発電所で2018/11/09に杉っ子が撮影)

                   

                   何が言いたいかといえば、原発の品質向上のためにも原発を稼働させておかなければ、技術の継承や品質向上の投資ができなくなるということです。原発を稼働させることで原発の需要が生み出されます。原発が稼働されなければ需要がないため、投資することができなくなってしまうのです。

                   

                   電力の安定供給に資するのは、原子力発電所と火力発電所しかありません。水力発電所も大雨のときは、下流が大洪水になるため稼働できませんし、太陽光などの自然エネルギーは需要の増減に柔軟な対応ができない不安定電源です。需要の増減に柔軟対応がでいないというのは、タービンを早く回す、遅く回すという需要に応じた対応ができないということ。カンカン照りのときは需要に関係なく供給されてしまい、送電網が不安定になって停電します。電力サービスとは常に需要=供給となるようHzを合わせにいくサービスであることを知る国民は少ないでしょう。

                   

                   また、発電と送電が一体化されたサービスであるからこそ、発電の品質を高め、いざという緊急事態でも電力マンがプライドをかけて停電復旧することが可能です。

                   

                   ところが2020年4月から始まる発送電分離では「適正な競争を確保するため」という実にバカげた理由で、発送電分離では発電会社と送電会社を完全に分離すべく役員兼務ですら禁止されています。

                   

                   となれば万一停電になった場合、果たして自前の発電所を持たない「電力会社」が、すぐに復旧活動に応じることは可能でしょうか?

                   

                   できるはずがありません。

                   

                   なぜならば、今日の日本で原発を稼働しないためにギリギリの対応で電力の安定供給がなされ、復旧もスピーディーにできているというのは、電力会社が発電から送電網までを統合的に管理しているからであり、「(発電会社を自前で持つ)電力会社」が社内でプライドにかけてなんとかしているのです。

                   

                   ところがこれもまた2020年4月以降は「電力会社」だけではどうにもならなくなるでしょう。

                   

                   「発電部門」を新しいビジネスチャンスとして、「電力会社」がもつ発電会社を分離させ、発電会社事業を新たな企業が参入できるようになるからです。

                   

                   このまま発送電分離が実現すれば、やがて電力の安定供給が目標となり、自然災害の際には復旧に何カ月もかかる発展途上国に落ちぶれることは確実です。

                   

                   特に北海道や北陸といった冬場に停電があって、復旧に時間がかかり、凍え死ぬ人が多数発生したら、誰が責任を取るのでしょうか?それは大雪が降る地域に住む人の自己責任ということになるのでしょうか?

                   

                   

                   

                   

                   

                   以上「民泊解禁」「水道法改正」「電力自由化(発送電分離)」についてご説明しました。

                   

                   安倍政権の成長戦略とは、公共的要素が強いサービスや規制が必要な業界について、新規参入を促すことができるように規制緩和と民営化を推し進めていくというのが特徴的ですが、これは単に競争激化を強化するだけの政策です。新たな参入を狙う業者からみれば、新しいビジネスになりますが、既存の業者からみれば単に価格競争を強いられるだけです。

                   

                   また安全保障の面からも、そもそも競争激化させて良いのか?という議論も欠如しています。

                   

                   そういう意味で、安倍政権のアベノミクスは、こうした新しいビジネスとネタにして規制緩和を推進し、国益を毀損させるレントシーキング推進政策といえるでしょう。

                   

                   日本がインフレであるならば、まだ理解しますが「需要<供給」というデフレギャップの状況で「需要<供給↑」させるわけですから、「需要<供給」のギャップは拡大するのです。

                   

                   成長戦略の「成長」の言葉の定義が、「経済成長」を意味するとするならば、こうした政策は全て「経済成長」と矛盾します。「成長」の言葉の定義が「供給力強化」だとした場合、一人当たり生産性を高める供給力強化であれば経済成長(GDP拡大)に資しますが、競争力を激化させるだけの「供給力強化」ならば経済成長どころかデフレ促進させるだけであることを認識する必要があります。

                   

                   読者の皆様の中には「供給力強化」によって、競争激化で「需要<供給↑」で価格が下がれば、消費者が恩恵を受けると思われる方が居られるかもしれません。

                   

                   仮にも、本丸の「経済成長」に関係なく競争激化させて、価格が下がって消費者が恩恵を受けるとしたとして、それは経済成長につながるでしょうか?

                   

                   そうはなりません。デフレであるがゆえに、競争激化させて価格が下落しても、物価下落でデフレが加速するだけです。価格を下落すれば必ず個数を増やすとは限りませんし、別のモノ・サービスを買うとは限りません。セイの法則が成立していないデフレ環境では、ミクロ経済の均衡分析そのものが成立しません。消費者には貯金や借金返済という誰の所得にもならない選択肢があり、貯金や借金返済はGDPにカウントされず、経済成長を抑制することになるのです。

                   

                   

                   

                   というわけで今日は「成長戦略とは名ばかりのレントシーキング推進で国益を毀損する”Bye Bye アベノミクス”」と題して論説しました。単なる競争激化で価格を下げるというのは、その瞬間は私たちは安く買えるのでありがたく思えるでしょう。ところがマクロ経済的には、その安く買われた業者らが所得が伸び悩み、今度は私たちが生産するモノ・サービスについて値下げしないと買えなくなってしまうのです。

                   上述を理解する政治家がどれだけいるのか?マスコミなどを通じてでしか、日々の発言を知ることができませんが、少数派なのでは?という疑義を持っています。そしてこのまま規制緩和や民営化を進めていきますと、日本はデフレ脱却からますます遠のくだけではなく、電力・水道といった公共サービス部門で大災害時に復旧すらおぼつかなくなり、間接被害で命を失う人が増加するような発展途上国化していくだろうと、私は憂いております。

                    本来ならば、国債を増刷して政府支出で科学技術予算をちゃんとつけて、国際リニアコライダーやスパコン事業など、建設・医療介護・防衛などあらゆる分野で活躍する可能性がある技術にしっかりと投資するのが成長戦略であり、当初のアベノミクスもそうだったと認識しています。それがいつしか、目先の金だけを考えるビジネスチャンスとして、既存業者を脅かす規制緩和と公的サービス事業者の民営化が成長戦略となってしまっているとするならば、私はアベノミクスを全く支持できないのです。

                   

                   

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                  自民党の税制調査会長の野田毅最高顧問の「消費税は20%が上限」という発言について

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                     消費増税については、既成事実化させる報道が相次いでいますが、あくまで予定であり、決定されたものではありません。そんな中、2018/11/19の産経新聞で、自民党の税制調査会長の野田毅最高顧問が「消費税は20%が上限」と日本記者クラブで講演しましたと報じられています。今日はこの記事を取り上げ、論説したいと思います。

                     

                     下記は産経新聞の記事です。

                    『産経新聞 2018/11/19 19:50 「消費税率は20%が上限」自民税調の野田最高顧問

                     自民党税制調査会の野田毅最高顧問は19日、日本記者クラブで講演し、財政健全化に向けた中長期的な消費税率の水準について「20%が上限だと思う。今のままなら3割(30%)だという話もあるが、いくら何でもどうかと思う」との考えを示した。

                     来年10月の消費税率10%引き上げに伴い、飲食料品など生活必需品の税率を8%に据え置く軽減税率の導入については、「今は法律で決まっており、あえて持論を強く主張して変えろというつもりはない」とし、予定通りの導入を求めた。』

                     

                     上述の通り、野田氏は講演の中で財政健全化に向けた中長期的な消費税率の水準について「20%が上限」と持論を語られました。2014年4月の消費増税3%引き上げでも大変だったわけですが、2%引き上げるだけでも日本経済をどれだけ破壊するか?大変な話であるにもかかわらず「上限20%」という数字を口にされました。

                     

                     消費税率が何%が適切か?ということでいえば、30%でも50%でもあり得るのかもしれません。問題は、消費増税することで日本経済が安定的に成長することが可能か否か?と問うべきです。

                     

                     欧州のEUにおけるマーストリヒト条約で定める財政赤字対GDP比率を3%にしなければならないとするルールの「3%」という数字でいえば、EUに加盟している国が不況になって苦しんでいる状況であっても「3%」が適切か否か?という話と同じです。

                     

                     だいたいマーストリヒト条約の財政規律ルールの「3%」という数値に、学術的な根拠はありません。EU諸国に所属するある国家、例えばギリシャが不況に苦しんでいる、イタリアが不況に苦しんでいる、ということになれば、財政赤字額は好況になるまで、安定した経済成長が可能になるまで、赤字額に上限を定める必要はありません。

                     

                     同様に消費税の税率についても、日本経済が安定して成長できるか否か?だけを考えれば、10%でも30%でも50%でもいいですし、5%や3%に減税したり、0%で廃止してもいいのです。

                     

                     産経新聞の記事にある野田氏の発言において、20%が大丈夫というのは何をもって大丈夫なのか?が一切語られていません。「いくら何でもどうか?」の基準は、一体何なのでしょうか?

                     

                     本来ならば、日本国民の経済がどうなるか否か?経済に対する影響、所得に対する影響、消費水準、企業のビジネスに対する影響がどうなるか?ということが基準にされて発言されるべきです。

                     

                     「20%だったらOK!」で、「30%というのはちょっとどうかな?」というのは、あまりにも日本国民を愚弄した発言です。

                     

                    <図1:各国の直間比率の比較>

                    (出典:財務省のホームページ)

                     

                     

                    <図2:各国の消費税の標準税率の比較>

                    (出典:国税庁のホームページ)

                     

                     消費税導入時、あるいは引き上げの際、直接税と間接税の比率を間接税にシフトしていくとする直間比率是正を大義名分とする言説があります。とはいえ総税収に対する消費税収の割合でいえば、<図1>の通り日本の直間比率は既に欧州諸国よりも高い水準です。<図2>では確かに日本の消費税率は8%と欧州諸国との比較では低いのですが、そもそも国際比較では税率が重要なのではなく、総税収に対する消費税収の割合こそが問題であり、日本では十分に高くなっています。

                     

                     そのため、海外の平均が20%、高福祉のスウェーデンが25%、だから日本も20%くらいが上限なのでは?する発言は、学術的な根拠がない適当な発言としか言いようがありません。

                     

                     野田氏は与党の税制の最高顧問という立場の方が、こうした適当な発言をすることについて、日本国民はもっと怒らなければならないと思います。

                     

                     

                     というわけで今日は野田氏の消費税率「20%が上限」という発言について問題ありとする旨を述べさせていただきました。

                     

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                    0

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                      JUGEMテーマ:経済全般

                       

                       今日は「内部留保に課税をかけるのは私的財産権の侵害だからダメです!」と題して論説します。

                       

                       企業の利益剰余金、即ち内部留保は第二次安倍政権が誕生して以降、企業の内部留保が着実に増加を続けている旨のニュースを紹介します。

                       

                      『朝日新聞 2018/09/04 企業の内部留保、6年連続で最大 446兆円、設備投資は低調

                       日本企業の2017年度の「内部留保」が6年連続で過去最高を更新した。世界的な景気回復で企業の利益も過去最高水準だが、設備投資や賃上げに慎重な姿勢が続いているからだ。アベノミクスがめざす経済の好循環には至っていない。

                       財務省が3日に公表した法人企業統計では、17年度の企業(金融業、保険業を除く)の利益剰余金、いわゆる「内部留保」は前年度比9・9%増の446兆4844億円。第2次安倍政権が発足する前の11年度末から約164兆円増えた。

                       背景にあるのは、利益の割に低調な設備投資と賃上げだ。企業の経常利益は前年度比11・4%増の83兆5543億円。比較可能な1960年度以降で最大となったが、国内の設備投資額は同5・8%増の45兆4475億円にとどまる。

                       設備投資は今回、リーマン・ショック直前の07年度の水準を上回ったものの、利益の伸びに比べると、力強さに欠ける。厚生労働省の調査では、17年度の実質賃金指数も前年より0・2%減少している。

                       この日、同時に発表された18年4〜6月期の国内設備投資額は、半導体関連が好調で前年同期比12・8%増の10兆6613億円と、足元では高い伸びを示している。ただ、みずほ総合研究所の大野晴香氏は「企業の手元資金に対する設備投資の水準は、過去に比べるとだいぶ低い。国内市場の成熟で、収益が増えても、企業が自信を持って投資できる案件は限られている」と指摘している。(笠井哲也)』

                       

                       上記の記事の通り、2017年度で利益剰余金が446兆4,844億円に達したとのこと。第2次安倍政権が誕生する2011年度末から約164兆円増加と報じられています。

                       

                       なぜ企業が内部留保を貯め込むのか?これは「デフレだから!」という理由に他なりません。デフレ環境では、モノ・サービスを値下げしないと売れないという環境ですので、投資しても儲かりにくい環境であるためです。いうまでもなく、内部留保を貯め込もうとする企業が、銀行借り入れまでして投資しようとも思うわけがなく、それが金利低下の主因であるともいえます。

                       

                       一方で、給料は0.6%程度の上昇。この上昇率をはるかに上回る増税で家計からの支出は増え、可処分所得は減少を続けました。労働分配率は7年ほど前は70%台だったのですが、アベノミクス後は60%台に落ち込みました。

                       

                       こうしたニュースが出ると、「内部留保に課税すればいい!」ということをいう人がいるのですが、私は内部留保への課税には大反対です。内部留保の課税は、私有財産の保有を認めないというコンセプトと同じです。これは共産主義と同じです。

                       

                       消費増税しなくても、446兆円もある内部留保に1%課税すれば4.5兆円近く税収が増えるというのは、確かに数字上ではそうなります。

                       

                       とはいえ、そもそも労働分配率が下がり、企業が稼いだ所得から人件費に回る割合が減少して、内部留保(企業の現預金)がひたすら増え続け、実質賃金はマイナスという状況が、現在の日本です。この状況は、誰が優遇されているのか?といえば、外国人を含めた株主が優遇された結果です。

                       

                      <上場企業の配当金と当期純利益の推移(1960年〜2016年)>

                      (出典:財務総合政策研究所のサイトから引用)

                       

                       1990年〜2001年頃まで5兆円前後で推移していましたが、2002年から上昇をはじめ、2006年には15兆円を超えました。その後2010年頃まで10兆円に減少しましたが、その後また上昇に転じ、2014年にはグラフでみると15兆円を超えています。

                       内部留保も増えていますが、配当金の増え方も異常な伸び率です。新聞記事では内部留保が増えていることだけを取り上げていますが、配当金の増え方の異常さも報道してもよいのでは?と思います。

                       

                       私の価値観として、賃金を抑制して配当を増やすというのは、賛同できる価値観ではありません。賃金を増やして配当金を増やすならまだ認めますが、賃金を抑制してその分を配当で還元するというのは、目先のお金だけを着目した価値観だと思うからです。

                       

                       とはいえ、安倍政権の政策は、そのベクトルで動いているといわざるを得ないでしょう。だからこそ、経団連の「外国人労働者受入」というロビー活動にも甘んじています。外国人労働者受入は、人件費を引き下げて利益を出しやすい環境になるからです。

                       

                       安倍政権の政策のベクトルが間違っているとしたとして、外国人労働者の受入はどんな理由があっても反対です。かといって内部留446兆円に対して課税することについても私は反対の立場です。内部留保に課税するというのは、一見シンプルでわかりやすいという意見もあるかと思いますが、私有財産権の侵害であり、日本は共産主義国ではないから、絶対にやってはいけないことと思うのです。

                       

                       

                       というわけで今日は「内部留保に課税をかけるのは私的財産権の侵害だからダメです!」と題して論説しました。

                       本来安倍政権がすべき政策とは何か?それは、企業が内部留保を取り崩してでも投資ができるような環境を作ることです。即ちデフレ脱却ということになります。デフレは、モノ・サービスを値下げしないと売れにくい環境ですので、内部留保を取り崩すことはおろか、銀行借入すらしようと思う企業も少なくなります。マイナス金利を導入せざるを得ないくらい長期金利がずっと右肩下がりとなっていることは、その証左です。

                       銀行借入してまでも内部留保をすべて取り崩してでも投資がガンガンできるようにしやすい環境を作ること、それには日本政府による「政府支出増」でしか成し得ません。「政府支出増」によって他の民間ビジネスの需要がキャンセルされるというマンデルフレミングモデルについても、「国債増刷」のパッケージであれば、その指摘に及ばず、デフレ脱却を果たすことができるものと私は思います。

                       

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                      輸出戻し税について

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                         今日は「輸出戻し税」というものをご紹介いたします。

                         

                         経団連の中西氏は、消費増税に前向きなコメントをしています。トヨタ自動車の豊田章男社長は、消費増税のたびに自動車市場の国内需要が減っているとして自動車税の軽減について触れました。

                         

                         豊田章男社長は、消費増税で消費が落ち込むという認識をしているわけですが、中西氏は消費が落ち込む落ち込まないに関係なく、消費増税に大歓迎というスタンスです。

                         

                        『日本経済新聞 2018/10/15 19:45 経団連会長、消費増税表明を歓迎 10%超の議論「今ではない」     

                         経団連の中西宏明会長は15日、都内で記者団の取材に応じ、安倍晋三首相が2019年10月に消費税率を予定通り8%から10%へ引き上げると表明したことを受け、「歓迎する。景気対策も同時に考えていただけるということでいい宣言だった」と述べた。

                         先進国で最悪水準の財政状況を考えると、10%超に引き上げる議論が必要ではないかとの問いに対しては、「今言うべき話ではない。まずは10%にきちっと上げることが非常に重要でステップを踏むことが大事だ」と話した。

                         日本商工会議所の三村明夫会頭は「引き上げ前後の需要変動に対する平準化対策の一環として検討するガイドラインの策定にあたっては、中小企業の円滑な価格転嫁が損なわれることがないよう十分に配慮していただきたい」と要望した。

                         経済同友会の小林喜光代表幹事は「財政健全化目標とバランスのとれた需要平準化策の具体化を進めていただきたい」とした。』

                         

                         

                         なぜ中西会長をはじめ、大企業は消費増税に賛成なのでしょうか?

                         その理由の一つとして「輸出戻し税」の税還付を指摘する人がいますが、輸出戻し税とは、いったい何なのでしょうか?

                         

                         

                        1.消費税の始まりについて

                        2.輸出戻し税の概要とその問題点

                        3.輸出戻し税で相対的に大企業が有利とされる言説について

                         

                         上記の順で「輸出戻し税」の問題点を論じます。

                         

                         

                         

                        1.消費税の始まりについて

                         

                         米国では、州税という付加価値税がある一方で、米国国家として課税する付加価値税制度が存在しません。即ち米国には国家として課税する消費税というものがないのです。

                         

                         消費税が導入されたのはフランスが世界で初めてなのですが、導入された背景としては、フランス政府が自動車メーカーのルノーを支援するためだったという説があります。ルノーといえば、日本の自動車メーカー日産自動車(証券コード:7201)の親会社です。

                         

                         フランスにおける消費税導入は、日本のように直間比率是正(直接税と間接税の歳入の比率について、法人税や所得税の比率を下げて消費税の比率を引き上げること)やら財政再建などということを目的に導入したわけではありません。

                         

                         では、フランスで導入された消費税がルノーを支援するというのは、どういうことなのでしょうか?

                         

                         GATT体制下において、輸出企業に対して政府が助成金を出すことはできません。そこで輸出を振興させたいフランス政府が付加価値税の仕組みを考え、ルノーに堂々と「事実上の補助金」を出すべく、付加価値税を国民に課税したことが現在広まった消費税の始まりだったとする言説があります。

                         

                         GATTとは「ガット」といい、General Agreement on Tariffs and Trade の略で、日本語で「関税及び貿易に関する一般協定」と訳します。ガットは国内産業育成のための保護手段として関税のみを認めてきました。ガット締結国は、関税引き下げのための二国間交渉ではなく、多数国間交渉のほうが効率的であるとし、多角的貿易交渉によって関税を引き下げてきたという経緯があります。初めての多国間貿易交渉は第一回、スイスのジュネーブで1947年に行われ、23か国45,000品目において、関税引き下げの措置が行われました。

                         

                         

                         

                        2.輸出戻し税の概要とその問題点

                         

                        日本の消費税法第7条に輸出免税に関する記載があります。

                        『(輸出免税等)

                        第7条 事業者(第9条第1項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く)が国内において行う課税資産の譲渡等のうち、次に掲げるものに該当するものについては、消費税を免除する。

                        一 本邦からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け(後略)』

                         

                         消費税は、外国の消費者に負担させてはいけないという考え方があります。これはGATTが消費地課税主義という考え方に基づいているためであり、輸出製品に対する消費税は免除されます。即ち海外に輸出したものは、消費税が免除されるのです。

                         

                         

                        (1)消費税8%で1台200万円の自動車を国内販売した場合のシミュレーション

                         

                        <図 Ь暖饑韮検鵑韮餌罍横娃伊円の自動車を国内販売した場合>

                         

                         上図,蓮⇔磴┐丱肇茱深動車や日産自動車をはじめとする自動車メーカーが自動車部品を100万円で購入し、自動車メーカーが組み立てて200万円で日本国内の消費者に販売した場合のイメージ図です。

                         

                         日本国内で販売した場合は、消費地課税主義に基づき、国内の購入者は消費税16万円を負担します。これを自動車メーカーと部品メーカーのそれぞれに分解してみましょう。

                         

                         自動車メーカー(自動車の組立製造と組立後完成車両の販売)の付加価値200万円×8%(消費税率)=16万円

                         自動車部品メーカー(自動車部品の製造と自動車メーカーへの販売)の付加価値100万円×8%(消費税率)=8万円

                         

                         お金の流れは下記の通りです。

                        ●自動車部品メーカーは自動車メーカーから消費税込み108万円受領する

                        ●自動車部品メーカーは消費税8万円を消費税として納付する

                        ●自動車メーカーは自動車部品メーカーに対して、部品代100万円と消費税8万円を合わせた108万円を支払う

                        ●自動車メーカーは国内消費者から消費税込み販売価格216万円受領する

                        ●自動車メーカーは消費税8万円を消費税として納付する

                         

                         このようにして、自動車メーカーは8万円、自動車部品メーカーは8万円の消費税をそれぞれ納付します。

                         

                         参考までに、この場合の自動車メーカーの売上総利益(粗利益≒GDP)は、売上高200万円ー売上原価100万円=100万円となります。

                         

                         

                        (2)消費税8%で1台200万円の自動車を海外へ輸出販売した場合のシミュレーション

                         

                        <図◆В餌罍横娃伊円の自動車を海外へ輸出販売した場合>

                         

                         上図△蓮⇔磴┐丱肇茱深動車や日産自動車をはじめとする自動車メーカーが自動車部品を100万円で購入し、自動車メーカーが組み立てて200万円で海外の消費者に輸出販売した場合のイメージ図です。

                         

                         海外に輸出販売した場合は、消費地課税主義に基づき、海外の購入者は消費税16万円の課税はありません。この場合、自動車メーカーと自動車部品メーカーでお金の流れを分解しますと下記の通りです。

                         

                        自動車メーカー(自動車の組立製造と組立後完成車両の販売)の付加価値200万円×0%(消費税率)=0万円

                        自動車部品メーカー(自動車部品の製造と自動車メーカーへの販売)の付加価値100万円×8%(消費税率)=8万円

                         

                        お金の流れは下記の通りです。

                        ●自動車部品メーカーは自動車メーカーから消費税込み108万円受領する

                        ●自動車部品メーカーは消費税8万円を消費税として納付する

                        ●自動車メーカーは自動車部品メーカーに対して、部品代100万円と消費税8万円を合わせた108万円を支払う

                        ●自動車メーカーは海外消費者から販売価格200万円受領する

                        ●自動車メーカーは輸出戻し税8万円の税還付を受ける

                         

                         このようにして、自動車メーカーは輸出戻し税による8万円の税還付を受ける一方、自動車部品メーカーは8万円の消費税を納付します。

                         

                         参考までにこの場合の自動車メーカーの売上総利益(粗利益≒GDP)は、図,里箸と同じで、売上高200万円ー売上原価100万円=100万円となります。

                         

                         

                         

                        3.輸出戻し税で相対的に大企業が有利とされる言説について

                         

                         輸出戻し税について、”大企業優遇策だ!”とか、”輸出戻し税で大企業が儲かる”という言説があるのですが、これは間違っていると考えておりまして、少し考察したいと思います。

                         

                         先述の図´△離院璽好好織妊でいえることは、,皚△蘯動車メーカーの粗利益は100万円で同じです。ところがデフレで値下圧力がある場合、自動車メーカーと自動車部品メーカーとの間では、自動車メーカーが強く圧力をかけることがあります。

                         

                         輸出振興するために消費税を導入したとして、果たして自動車メーカーが自動車部品メーカーから100万円定価で税込み108万円を払ってくれるか否か?

                         

                         例えば自動車メーカーが部品メーカーに対して相見積もりを取るなどして値下げ圧力をかけ、結果的に消費税分値下げをして税込み100万円で部品を調達した場合はどうなるでしょうか?具体的には自動車メーカーが「車が売れなくなって、うちも経営が苦しいから消費税8%をまけて欲しい!」などといって、消費税分8%相当を部品メーカーに負担させてしまったらどうなるでしょうか?

                         

                        自動車メーカー(自動車の組立製造と組立後完成車両の販売)の付加価値200万円×0%(消費税率)=0万円

                        自動車部品メーカー(自動車部品の製造と自動車メーカーへの販売)の付加価値92.59万円×8%(消費税率)≒7.4万円

                         

                         消費税分8%相当を部品メーカーに負担させることで、部品価格92.6万円、消費税7.4万円となります。

                         

                         このとき、自動車メーカーは輸出戻し税7.4万円を手にし、自動車メーカーは部品メーカーに支払った7.4万円を相殺できます。

                         

                         この流れを考えれば、ご理解できると思うのですが、自動車メーカーは輸出戻し税で儲かってはいません。消費税7.4万円を輸出戻し税の税還付で相殺しているだけですので、輸出戻し税で大企業が儲かるという言説は間違っているといえます。

                         

                         では消費税が輸出補助金になっているという言説はどうでしょうか?

                         

                         輸出補助というと、海外への輸出促進という側面が強く感じられるかと思います。それは輸出戻し税という税制問題で大企業が還付を受けられるからという問題よりも、消費税分下請企業に負担させて、自らは粗利益を減らさないで海外輸出しているだけであり、どの部分が輸出補助になっているのか?私には理解ができません。

                         

                         輸出補助というよりは下請の粗利益を減らすという点で、「大企業粗利益維持」と「下請企業粗利益減少」の組み合わせによって、”下請企業よ!大企業より貧乏になれ!”という政策というのが実態であると私には思えるのです。

                         

                         特に価格圧力の値下げは、まさに大企業と下請企業の間で発生するのですが、デフレ放置によって消費者からの値下げ圧力で大企業が苦しんでいることも確かです。

                         

                         経団連の中西会長は輸出戻し税があるから、消費増税に賛成しているわけではなく、別な理由なのでは?と考えます。端的にいえば、社会保障費などを、富裕層の負担を抑制し、広く貧乏人も含めて多くの人から取るべきだという考えが根底にあるのだと考えます。

                         もちろん、私はこの考えには賛同いたしませんが、だからといって消費増税反対の理由に、輸出戻し税で大企業は儲かる旨を指摘するのは無理があると思うのです。

                         

                         

                         というわけで今日は「輸出戻し税」を取り上げ、ご紹介しました。

                         私はデフレ放置の状態での消費増税は反対の立場です。とはいえ「輸出戻し税で大企業が儲かるから反対」という言説は間違っています。

                         また、直間比率是正という消費税賛成の大義名分にも反対です。間接税が異常に低く、直接税が異常に高かったりしたとしても、ビルトインライザー機能が効くというメリットがあります。

                         「法人税」「所得税の累進課税」が高いということは、決して悪いことではありません。投資抑制して景気を自動的に安定させるというスタビライザー機能を持つからです。景気が悪くなった結果、赤字企業や失業者が発生しても彼らに税負担させず、景気が良くなった場合は、逆に投資過熱を抑制するという効果があるのです。景気の過熱を防いで景気を自動的に安定させるという働きのことをスタビライザー機能といいます。

                         税制の議論をする際には、こうした正しい理解のもと、日本国家としてはどうすべきか?議論を進めていただきたいと思います。

                         

                         

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                           今日は「消費増税8%引き上げ時よりも消費増税10%引き上げの方が影響が小さいというのは本当か?」と題して論説します。

                           

                           下記は時事通信の記事を紹介します。

                          『時事通信 2018/10/14-13:07 「景気に大きな影響ない」=10%への消費税増税で−黒田日銀総裁

                           【ヌサドゥア(インドネシア)時事】黒田東彦日銀総裁は14日、安倍晋三首相が予定通り来年10月に実施する意向を固めた消費税率10%への引き上げに関し、「現時点で景気に大きなマイナスの影響があるとは考えていない」との認識を示した。訪問先のインドネシアのバリ島で開かれた討論会で発言した。

                           黒田総裁は、消費税率が一律に5%から8%へ引き上げられた前回の増税時と異なり、食料品などを8%に据え置く軽率が適用されると説明。10%への税率引き上げによる負担増は「前回引き上げ時に比べ約3分の1から4分の1」にとどまるとの試算を紹介し、「(景気への影響は)極めて小さい」と述べた。』

                           

                           上記記事の通り、日銀の黒田総裁が消費増税10%の負担増による日本経済への影響は極めて小さいと述べられました。

                           

                           この記事自体も、2019年10月の消費増税10%が、あたかも決まったかのような印象操作の疑義が濃厚な記事ですが、それに加えて、日銀の黒田総裁が日本経済への影響が小さいと述べたことについては、極めて遺憾と言わざるを得ません。

                           

                           安倍総理が「消費税を上げる」と意思を決めたということはありません。リーマンショック級の事件が発生しない限り増税するということを菅官房長官も述べられていますし、内閣の方針であるといえます。

                           

                           重要なのは、もし消費増税10%にして何の問題も発生しないのであれば、リーマンショック級の金融危機が発生しようとしなかろうと消費増税すればいいということです。

                           

                           ところが、リーマンショック級の事件の発生というのは、ものすごい幅があります。どのくらいのショックがあれば消費増税をしないことになるのでしょうか?

                           

                           増税することによって経済的破壊インパクトが大きいということであれば延期する可能性は高くなるかもしれませんが、時事通信の記事の通り、黒田総裁は4年前の2014年4月の消費増税8%引き上げ時よりも、影響は小さいと述べられています。

                           

                           この発言は、明らかに間違っていると私は考えます。その理由を3つ指摘させていただきます。

                           

                           一つ目は、デフレ状況で消費増税をすれば、経済への破壊力は極めて大きいということ。そしてそれは過去も実証されてきたことです。

                           

                           二つ目は、タイミングの問題です。2019年の秋でオリンピック需要が終わるというタイミングです。しかも米中貿易戦争や欧州の経済失速で、外需は間違いなく冷え込み、スロートレード(世界貿易の伸び率が経済成長率を下回る状態)が加速する可能性があります。その上、働き方改革で5兆円〜8兆円の所得が減るといわれています。こうした需要消失・需要削減の要因が、全部2019年度に訪れるというタイミングであるということ。

                           

                           三つ目は、内閣官房参与で京都大学の教授の藤井聡先生が指摘しているのですが、心理的なインパクトです。10%という税金は計算しやすいのです。皆さんにお考えいただきたいのですが、例えば1万円の物を買うとなれば、消費税は1000円です。1000円となればレストランに行って食事ができます。500円ランチならば2食分行けたりもします。

                           税率が8%の場合、1000円の消費税がかかるとか、1200円の消費税がかかるとか、買い物をしていても瞬時にわかりません。定価8,500円の8%といっても、すぐに税金が計算できる人は少ないと思いますが、定価8,500円の10%となれば、消費税は850円とわかりやすいのです。

                           何がいいたいかと言えば、心理的なインパクトが大きいということです。

                           

                          <藤井聡内閣官房参与が指摘する消費増税10%の心理的なインパクト>

                          (出典:藤井聡先生のフェイスブックより引用)

                           

                           2019年10月の消費増税の税率UPが2%だったとして、2014年4月の消費増税の税率UPは3%でした。

                           確かに今回の税率UP幅は前回の3分の2ですが、トータル10%増税にした場合、8%増税時よりも消費減退効果は1.4倍もの消費縮小をもたらすと、藤井聡氏は指摘しています。

                           

                           以上3つの理由を述べましたが、日本経済が破壊されることはほぼ間違いありません。未だ日本はデフレを脱却できておらず、タイミングも最悪であり、増税後の10%という数値も心理的インパクトも大きいため、日本経済への影響は極めて大きいといわざるを得ないのです。

                           

                           消費増税8%で日本人の多くが貧困化しました。経済学では実質賃金という指標で、物価の上下を加味した賃金の推移を評価することがあります。例えば購買力が500万円(年収が500万円)だったとして、物価が高くなれば500万円分のモノ・サービスを買うことはできません。

                           

                           もし消費税を2%引き上げた場合、強制的に物価が2%引き上がることとなり、実質賃金は2%下がるということになります。

                           

                           仮に500万円の賃金をもらっているとしても、消費増税2%によって実質的には10万円の所得が下がることになります。したがって給料が据え置きの場合は、着実に10万円お金を失うということになるのです。

                           

                           しかも増税することでお金を使わなくなるため、給料をもらっている会社の売上は確実に下がるため、給料の額面も下がる可能性があります。

                           

                           1998年の消費増税5%、2014年の消費増税8%、どんどん貧困化が進み、デフレスパイラルで130万もの所得を日本人は失っています。給料額面が下がり、実質的な消費も下がるということは、消費増税が日本人を効率的に貧困化させるともいえるでしょう。

                           

                           

                           

                           というわけで今日は「消費増税8%引き上げ時よりも消費増税10%引き上げの方が影響が小さいというのは本当か?」と題して論説させていただきました。

                           

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                             今日は「自分たちの業界が消費増税から助かりたいとする愚かな考え」と題して論説します。

                             

                             下記は産経新聞の記事です。

                            『2018/10/03 19:32 コンビニ業界が全食品を軽減税率対象で調整 消費増税で イートインは「休憩施設」

                             来年10月の消費税率引き上げと同時に導入される軽減税率をめぐって、コンビニエンスストア業界が、酒類を除き取り扱う飲食料品全てを、客が持ち帰り、税率が8%となる軽減税率の対象品とすることで、政府と調整に入っていることが3日、分かった。店内のイートインコーナーでの飲食を「外食」扱いとすれば税率は10%となるが、コンビニ業界は同コーナーを「休憩施設」と位置づけ、「飲食禁止」を明示することで、外食としてのサービス提供でないことを明確にする方針だ。

                             コンビニ業界は既に、財務省などに対して、この方針を伝えている。関係者によれば、財務省や国税庁からも一定の理解を得ており、調整を経て、今後、国税庁のガイドラインなどで運用ルールの具体化を進めるとしている。ただ、外食産業からは、税率差が生じるため、反発が強まりそうだ。

                             コンビニ大手は軽減税率に対応した新型レジシステムの導入を済ませている。だが、レジで客に購入する飲食料品について、「持ち帰りか、イートインで飲食するか」と、いちいち確認することは難しいとみている。コンビニは飲食料品だけでなく日用品など幅広い商品を扱い、レジでは短時間に大量の接客をこなさざるを得ないからだ。

                             外食は「テーブルやイスなどの設備がある場所で飲食サービスを提供する」と定義される。コンビニ業界は、イートインを、飲食のサービスを提供するのではなく、単に休憩施設として場所を提供するものとして位置づける。

                             購入した飲食料品がトレーに載せられて座席に運ばれたり、返却が必要な食器に盛られて提供されたりすると、外食と判断される。このため、そうしたサービスはできないようにして、全ての飲食料品を持ち帰りができる状態で販売するよう徹底する。コンビニ業界は、こうした施策で、取り扱う飲食料品は持ち帰りと定義でき、客がイートインで飲食したとしても税率は8%になるとみている。

                             しかし、持ち帰りと店内飲食ができるファストフードなどの外食産業などからは、コンビニの対応に対して批判が強まる可能性がある。あるファストフードの首脳は「同じ昼食でも、外食は10%、コンビニ弁当は8%と、税率差が生じることは不公平だ」と警戒感を示している。(後略)』

                             

                             上記の記事の通りコンビニ業界が、2019年10月の消費増税に伴って導入される軽減税率で、コンビニで取り扱う飲食料品すべてについて、税率8%の軽減税率の対象品とするよう政府と調整しているとのことです。

                             

                             コンビニ業界として、かなり細かい点を工夫しているようにみえます。大手のコンビニは、軽減税率に対応した新型レジシステムを既に導入済みのようで、レジで購入する飲食料品について、テイクアウトか?イートインか?を都度確認するのは難しいとしています。

                             

                             当然、持ち帰りと店内飲食ができるファーストフード店などの外食産業からは、コンビニ業界の対応に対する批判が強まる可能性があるでしょう。

                             

                             とはいえ、こんなことになるのであれば消費税を上げるのを止めればいいのではないでしょうか?

                             

                             私は軽減税率を導入しても、運用上きれいに線引きすることが難しいと考えます。結果、軽減税率の対象に認めるか認めないか?が財務省の権限を強めるという見方もあるでしょう。

                             

                             新聞社は軽減税率が適用されるため、新聞各社は消費増税の反対をしなくなっているのでは?という疑義・批判があります。

                             

                             つい先日は自動車業界が自動車税の軽減という話もありましたが、消費増税ありきの議論でした。今回のコンビニ業界の軽減税率導入も、消費増税ありきの議論です。

                             

                             自動車業界でいえば消費増税しても自動車税を軽減させる、コンビニ業界の場合は飲食料品を他のファーストフード店よりも消費税を軽減させるといった具合に、消費増税しても自分たちの業界だけは助かりたいとする動きが顕著です。

                             

                             そもそも軽減税率を導入するということは、消費が冷え込むのを心配しているということです。消費増税をしても消費が落ち込むのは一時的という話は間違っているのでは?と疑問を持っていることと同じです。

                             

                             だったら消費増税を上げるのを止めればいい。

                             

                             京都選出の衆議院議員の安藤裕氏が安藤提言というものを安倍政権に提言しています。

                             

                             その中で、1取引当たり100万円以下は消費減税5%にし、住宅や自動車など個人が買う場合も消費税5%にするとしています。この安藤提言であれば、多くの業界で消費税の軽減税率の対象となることでしょう。

                             

                             私は安藤提言に賛成の立場なのですが、もし普通に消費増税が敢行され、コンビニ業界だけがうまく軽減税率を導入したとしても、多くの業界で消費増税となるため、消費が落ち込んでコンビニでも売り上げが落ち込むことでしょう。

                             

                             自分たちの業界だけが助かりたいと思っても、他の業界が不景気になってしまっては、結局自分たちの物・サービスを買ってもらう購買力が増えません。

                             

                             その点、安藤提言では、1取引当たり100万以下は消費税5%に減税し、しかも個人が購入する住宅や自動車も消費税5%と、軽減税率の対象を大幅に増やす内容で、これなら逆に消費を刺激して多くの業界で売り上げが伸びることになると考えられます。

                             

                             

                             というわけで「自分たちの業界が消費増税から助かりたいとする愚かな考え」と題して論説しました。

                             新聞業界にしろ、コンビニ業界にしろ、軽減税率の導入をしたところで自分たちだけの売上が維持されると考えている時点で愚かなことです。

                             もっとシンプルに考えるべきなのですが、何しろ消費税は「欧米のように高くなければならない」とか「社会保障費を維持するためには必要」とか「財政破綻しないためにも増税は必要」といった間違った論説が多く蔓延っているため、こうした動きにつながるのだと思います。

                             沖縄県知事選挙で自民党が敗北したこともあり、消費増税やっても大丈夫なのか?といった声も出始めているともいわれています。今日は後半で安藤提言について触れましたが、消費増税をやるのであれば軽減税率を大幅に拡充し、財務省の意向を逆手に取った安藤提言をそのまま実行に移すことが、日本にとってデフレ脱却につながって税収増も期待できることにつながるでしょう。

                             首相官邸のホームページに掲載されていますので、ぜひお時間のある方は安藤提言をご参照いただければと思います。

                             

                             

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                            インフレになっていない状況で実施された消費増税の経済へのすさまじい破壊力

                            消費税率1%UPで2.5兆円増収できるというウソ

                            財務省職員の人事評価制度について(増税できた人を評価するのではなく、GDPを増やした人を評価すべき)

                            日本人にとって、国内における真の敵は財務省の職員?

                            「国の借金」と間違った教育を受けている岡山県の女子高生

                            社会保障費増加は普通に国債発行でOK!増税して借金を返済する必要もありません!

                            消費税増税した場合、個人消費は一時的に落ち込んでも、翌年以降V字回復するというのはウソです!

                            税収を増やすためには、名目GDPの成長が必要です!

                            消費税増税はインフレ対策です!

                            「法人税」と「所得税の累進課税」が高く、「消費税」と「社会保険料負担」が低い国家とは?


                            なぜ諸外国は消費税20%とか25%とかできるのか?

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                              JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                              JUGEMテーマ:年金/財政

                               

                               今日は「なぜ諸外国は消費税20%とか25%とかできるのか?」と題し、論説します。

                               

                               自民党総裁選が9/20に投票が行われ、安倍首相が再選しました。この総裁選では、消費増税が取り沙汰されました。マスコミの報道の論調として、消費増税は既定路線という論調が多く、石破前幹事長は消費税は上げるべきと語り、安倍首相もまた上げたいと述べていました。

                               

                               しかしながら、完全に決まったわけではありません。これまでも増税は2回延期されていますが、同じように延期される可能性は十分にあります。

                               

                               にもかかわらず最近のマスコミの論調をみると、既定路線という論調が強まっています。下記は日本経済新聞の記事です。

                              『日本経済新聞 2018/09/20 自工会、自動車税の大幅下げ要望へ 「軽並み」視野、消費増税を懸念  

                               自動車の保有者が毎年負担する自動車税について、自動車業界が引き下げの要望を強めている。2019年10月の消費税率引き上げが販売の逆風となるうえに、米国が表明した輸入自動車の関税引き上げ案が国内生産に与える影響を懸念しているためだ。日本自動車工業会は20日、税額の大幅な引き下げを求める。19年度の税制改正に向けた調整が本格化する。

                               自工会は20日発表する税制改正要望で、新規で取得する自動車の自動車税を大幅に下げるよう求める。引き下げの目安として示すのは軽自動車の保有者にかかる軽自動車税。経済産業省は水面下で、地方税を所管する総務省に自動車税を「軽並み」に下げるよう求めている。

                               業界が税を軽くするよう求めるのは、自動車の保有にかかる負担が重いと考えているためだ。自動車税は排気量1000cc以下の小型車でも年2万9500円かかる。軽自動車税は年1万800円。この税負担の差が、自動車の国内販売で軽に人気があつまる理由でもある。

                               仮に自動車税が「軽自動車並み」になれば、排気量1000ccの小型車なら税額は1万6400円まで下がる。新車価格が120万円なら、消費税が2%上がる分の負担増を2年で取り戻すことができる。

                               自動車業界は毎年のように減税を求めてきたが、今年は特に危機感が強い。業界団体は消費税率の引き上げで、国内の新車販売は30万台ほど縮小するとみている。さらに米トランプ政権が検討する自動車への追加関税が発動されれば輸出に響く。自工会は国内の雇用を守るためにも、自動車の国内需要を刺激する必要があるとの立場だ。

                               財源探しは難しい。自動車関連の税から見つけるなら、軽自動車税の引き上げが視野に入る。だが、軽は公共交通機関の乏しい地方では生活の足として定着し、増税は反発を招きやすい。軽自動車の販売を冷やしかねないだけに、あるメーカー幹部も「軽自動車を財源にすることはあり得ない」と語る。

                               大きな減税を穴埋めするなら、ガソリンにかかる揮発油税が候補になる。1リットルあたり1円上げれば500億円ほどの増収が見込まれるが、石油関係の業界は反発する。

                               19年10月の消費増税については、政府が6月にまとめた経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に税制面での対応が明記されている。増税後に販売が冷え込む反動減対策は、消費増税時に導入される燃費課税を初年度はゼロにする案が浮上。自工会は自動車税についても購入初年度の負担をゼロにするよう要望する見通しだ。(後略)』

                               

                               

                               上記の記事を踏まえ、下記の順に論説します。

                              1.消費増税を勝手に既定路線化するマスコミども

                              2.各国の消費税率比較と税金の使途について

                              3.なぜ諸外国では消費税が20%とか25%という国が存在するのか?

                               

                               

                               

                              1.消費増税を勝手に既定路線化するマスコミども

                               

                               上述の記事は、日本自動車工業会が、2019年10月の消費税率引き上げとトランプ大統領による輸入自動車の関税引き上げに備え、自動車業界として助かりたいために、自動車税の大幅な減税を求めているというニュースです。

                               

                               自動車税の税率が軽自動車税の税率水準になれば、ドライバーにとっては確かに嬉しい話でしょうが、裏を返せば自動車業界が消費増税による影響の心配をしているということ。むしろ消費増税による影響を懸念しているということです。

                               

                               消費増税を懸念しているのであれば、本来は増税を反対すべきです。増税に対してネガティブな意見を持っているにもかかわらず、消費増税を既定路線として消費増税の延期・凍結もしくは消費善税が叶わないと考え、自分の業界だけを税金を安くして欲しいという話は、根本の解決になりません。

                               

                               根本の解決とは名目GDPを増やすためにデフレ脱却することと、実質賃金UPとなるような経済環境を作ることです。

                               

                               マスコミは消費増税は既定路線という論調が強いですが、そのマスコミの団体協会の一つ日本新聞協会は、新聞は軽減税率の対象品目とするよう働きかけ、新聞には軽減税率が適用されています。

                               

                               彼らの働きかけの根拠としては、ニュースや知識を得るための負担を減らすためとしています。理由は何であれ、自分たちの業界は消費増税による売上減少の懸念から助かったと思っているに違いないでしょう。

                               

                               ところが消費増税をすることで、増税直後は強制的に物価が引き上げられて名目GDPが上昇するものの、実質GDPは減少して、その後で名目GDPが減少します。この名目GDPが上昇して、実質GDPが減少するという現象は、強制的に物価が引き上げられても賃金がそれ以上に伸びていないために、物・サービスを買う個数・数量が減少するということです。

                               

                               GDPデフレータという指標がありまして、「GDPデフレータ=名目GDPの増減率÷実質GDPの増減率」で、デフレ・インフレを判断する重要な指標です。端的にいえば、GDPデフレータがプラスならばインフレ、マイナスならばデフレなのですが、消費増税UPした直後は、デフレインフレに関係なく、例外的にGDPデフレータはプラスになります。

                               

                               その理由は、GDPデフレータの算出式の「GDPデフレータ=名目GDPの増減率÷実質GDPの増減率」にあります。分母の実質GDPの減少率は大きく、分子の名目GDPの減少率は消費増税で強制的に物価が引き上げられるために減少率は小さくなりがちです。結果、消費増税直後はGDPデフレータはプラスになりやすいのです。

                               

                               少し話を戻しますが、新聞業界は自分たちが助かったと思っているかもしれませんが、消費増税直後GDPデフレータがプラスになっても、すぐにその後マイナスになります。なぜならば個数が売れなくなる状況なので、値下げ圧力がかかるからです。値下げすることで名目GDPは、やがて減少に転じ、そのままデフレが深刻化していきます。これこそ、1998年の消費増税3%→5%以降、繰り返してきたことなのです。

                               

                               自分たちの業界が助かったと思いきや、名目GDPが減少してデフレが深刻化すれば、実質賃金が伸び悩み、もしくは減少し、結果的に新聞だって買われなくなるのです。

                               

                               自動車業界も同じです。消費増税をすればデフレ脱却が遠のき、その影響は、新聞業界であろうが自動車業界であろうが、どの産業も同じです。

                               

                               

                               

                              2.各国の消費税率比較と税金の使途について

                               

                               下記は、各国の消費税の標準税率の比較表です。

                               

                              <各国の消費税の標準税率の比較>

                              (出典:国税庁のホームページ)

                               

                               上記の通り、日本の8%は低い方で、この比較表をみると欧米のように消費税率を高くしてもいいというようなイメージを持つかもしれません。

                               国税庁のホームページには、豆知識として「消費税は私たちの老後と地域を支えています。」として、年金や医療などのために使われると、実に巧妙な微妙な言い回しで解説しています。

                               なぜ微妙な言い回しかといえば、こう書かれると、ほとんどの人が消費税は年金・医療のために必要なんだと思う人がほとんどだからと思うのです。別に私は消費税が年金や医療に使われることは無いということを言いたいのではありません。それは間違っています。

                               とはいえ、実際は一般財源であるため、消費税は法人税・所得税などと同様に一般財源として徴収し、支出は年金・医療以外のことにも使われます。例えば自動車重量税が一般財源化されました。2009年に道路特定財源制度が廃止されたためです。

                               

                               道路特定財源制度が存在していた時は、自動車重量税で集められた税金は、使途が道路の補修などのインフラ整備に関連する支出に決まっていました。ところが一般財源化されたため、重量税で集められた税金は、必ずしもインフラ整備にのみ使われているわけではないのです。同様に消費税も、年金・医療財源に使途が限定されているわけではないのです。

                               

                               

                               

                              3.なぜ諸外国では消費税が20%とか25%という国が存在するのか?

                               

                               諸外国には、消費税が20%とか25%という国があります。なぜ、そんなことができるのでしょうか?

                               

                               答えは簡単です。デフレでないからです。

                               

                               日本もデフレでなければ、消費税率20%とか25%とか、全然あり得る話です。税率を少しずつ引き上げ、その都度デフレでなくインフレであることを確認したら、税率を引き上げるというように、これを繰り返せば、ゆっくり徐々に上げていけば、デフレにならないということはあり得ます。

                               

                               もとよりインフレ率が極端な話2%どころか10%などと高い状態で、バブル形成を助長するという判断があるのであれば、むしろ消費増税をした方がいいときもあります。

                               

                               問題は、日本はデフレ脱却しないまま、しかも緊縮財政を継続したままの状態で消費増税をしてきたことにあります。

                               

                               もともと消費増税すべきだ!という考え方の人々の頭の中には、デフレとかインフレということに興味がありません。そういう人々はマクロ経済をロクに理解していないため、消費税率10%の次は、15%に引き上げるべきだということになるでしょう。

                               

                               事実、消費増税10%は一里塚という論調が徐々に強まってきており、自民党の総裁選でも石破前幹事長は、「消費増税は10%で十分か?」とのインタビューに対して、「足りない。15%に引き上げるべき!」と将来的には、さらなる消費増税を示唆していました。

                               

                               自然災害対策のために公共事業に支出を増やすことで財政破綻するという論文を中央公論8月号で書いた東京大学名誉教授の吉川洋氏は、2018/09/02の読売新聞の論説で消費税は15%にすべきであり、10%は一里塚であると述べています。

                               

                               デフレ状況で10%に引き上げると、さらにデフレが深刻化し、さらに税収は伸び悩むことになります。日本のGDPが500兆円で20年も横ばいを続けているのは、少子高齢化で老人が増えており、消費税で需要が削減されるところを、老人の医療・介護の需要で埋め合わせているのですが、その医療・介護の需要も、医療報酬・介護報酬引き下げやジェネリック薬品の推進で、費用が抑制されてGDPが伸び悩んでいるのです。

                               

                               何が言いたいかといえば、このままデフレ脱却を放置した状態で10%→15%→20%とやれば、消費が落ち込み、GDPが伸び悩みます。他方で諸外国は政府支出増を継続していることからGDPを伸ばしていくことになるでしょう。

                               

                               日本は貧困化し、諸外国は経済成長していく、それが現実のものになるということです。私たちの将来世代に引き渡す日本の形が、デフレで貧困化してインフラがボロボロとなり、生産性向上についても相対的に他国に劣後するという状況でいいのでしょうか?

                               

                               

                               

                               というわけで「なぜ諸外国は消費税20%とか25%とかできるのか?」と題して論説しました。

                               デフレ放置した状態での消費増税は断固として反対です。一方で、消費増税をした方がいい局面があります。それは想定以上にインフレになったときです。例えばインフレ率20%を1年間放置すると、1.20の12乗≒9となり、100円の缶コーヒーが1年後900円になります。これはこれで人々が生活しにくい可能性があるわけで、消費増税をして需要を削減し、インフレ率2%〜3%程度になるまで、消費増税をした方がいいのです。

                               消費税率というのは、「欧米諸国と同じように〇〇%でなければいけない!」とか「〇〇%まで引き上げるべき!」という話ではありません。これは法人税や所得税などのほかの税金も同様です。国民が生活しやすいように、その時々で税制制度を変えていくということ、それが政府の役目なのです。

                               

                              〜関連記事〜

                              「GDPと税収の関係」と「GDPデフレーターの特徴」について

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                              年収850万超増税について、「自分は関係ない」と思われる人々へのメッセージ

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                                JUGEMテーマ:経済成長

                                JUGEMテーマ:経済全般

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                                 今日は、「年収850万超増税について、自分は関係ないと思われる方々へのメッセージ」と題して、年収850万円超増税について反対論を述べたいと思います。

                                 

                                 昨年の12月11日に、増税「850万超」合意というニュースが出まして、所得税改革について決着したとされました。平成30年の税制改正で実施されます。それに合わせてこの増税について、日経世論調査アーカイブでアンケートの調査結果が公表されています。

                                 

                                <年収850万以上増税に対するアンケート調査結果>

                                (出典:日経世論調査アーカイブ)

                                 

                                 上記の通り、賛成が55%、反対が30%でした。今回の所得税増税の対象者は、約230万人で給与所得者の4%といわれています。ということは、増税の対象から外れた96%の給与所得者の半数以上が増税に賛成していることになります。

                                 

                                 これは、年金や介護医療費増大で将来不安があるから増税自体には賛成だけど、自分たちが増税にならなくてよかったということなのでしょうか?

                                 

                                 まず、年金や介護医療費増大で将来不安があるから増税には賛成という時点で愚民です。自分には関係ないと思っている人、超愚民です。

                                 

                                 理由は2つあります。一つ目は、年金医療介護費増大で将来不安だから賛成という発想は、マクロ経済が全く理解できていない証左です。年金支給自体は消費にならず、年金支給されたお年寄りがお金を使って初めて消費になります。医療介護費は、それ自体が需要ですので個人が自費で払おうとすれば需要は伸びませんが、自己負担率を引き下げ、その分を税金で補てんするとなれば、誰もがサービスを利用しやすくなり、需要は伸びて実際にサービスを費消するでしょう。サービスを生産=サービスを受けるための支出=サービスを生産した主体の分配、これはGDP3面等価の原則ですので、必ずそうなります。

                                 

                                 ところが個人の給与所得から増税すると、消費できる金額が間違いなく下がりますので、消費を増やそうとする人が減ります。このケースでいえば、年収850万円超の人の中に、消費を減らそう、節約しようと考える人が必ず出てくるわけです。

                                 そのとき、節約してサービスを買ってもらえなくなるのは、このブログを読んでいるあなたかもしれないのです。

                                 

                                 理由の二つ目は、国民経済が繋がっているとは知らず、自分には関係ないという発想を持つ人です。富裕層を狙い撃ちした増税で自分が助かったという発想は、新聞業界の発想と似ています。新聞業界は消費増税の対象品目から除外してもらおうと考えています。一方で、記者クラブの財務省からのウソ・デタラメの「緊縮財政をしなければ・・・・」的な記事を垂れ流し、増税はやむなしと国民に刷り込みます。

                                 

                                 消費増税でいえば、ほとんどの品目が消費税UPしたとして、新聞業界だけが消費税UPを免れれば、新聞業界は消費増税UPの影響を受けないと考えるかもしれません。ところが、国民経済は繋がっています。他の品目で消費税UPとなった場合、毎月もらえる月給が増えないもしくは少ししか増えないとなれば、必ず消費を節約します。そのとき新聞を買うのを辞めるという消費者が絶対に出ないとは言い切れないのです。

                                 

                                 そもそも日本には財政問題は存在しない。さっさとデフレを脱却しなければならず、しかも方策があるのにやらない。方策があるのにやれない理由は、世論が国の借金1000兆円が将来世代にツケを残すというウソ・デタラメ情報を刷り込まれてしまっているからです。

                                 

                                 安倍政権がマクロ経済的に正しい政策を打とうとして、財政出動しようとすると、「なんで無駄遣いするんだ!」という声を上げる国民が多いのではないでしょうか?これでは、安倍政権が正しい政策を認識していたとしても、実行しようがないのです。

                                 

                                 デフレ化では増税は不要。デフレは貨幣現象ではなく、需要の不足という経済現象です。デフレ化で増税すれば、なおのこと節約する人が増え、需要は縮小します。家計や企業経営はデフレなので借金を返済してお金を貯め込むでもいいのですが、政府までもがそれをやると、いつまで経っても需要が縮小し続けることになります。これがデフレスパイラルです。デフレ脱却が明確化し、インフレ率が2%超を継続的に推移するようになるまで、政府が支出増を継続する、これしかデフレ脱却の方法はありません。

                                 

                                 もし、上述に気付かず、「年収850万以下の自分たちは助かった。年収が高い人からもっと税金を取ればいい!」と思う人がいたとすれば、私はその人を「愚民」認定したい。国民経済は繋がっているということに気付いていないのは愚かだと思うから。

                                 もちろん貧富の差の縮小、格差縮小の取り組みも大切ですので、所得分配の機能を強化するという意味で累進課税の強化というのは、あり得ます。とはいえ、今はデフレなわけですから、個人の所得フローから税金を取ることよりも、需要を作ることを急がなければなりません。具体的に言えば、プライオリティが高いのは政府支出増です。

                                 

                                 

                                 というわけで、今日は年収850万超増税について、反対論を述べさせていただきました。そうはいうものの、このままでは増税されてしまうでしょう。その場合、いずれ近い将来850万以下の人々への増税が必ず行われるでしょう。

                                 何しろプライマリーバランス黒字化があるから。消費が縮小して税収が伸び悩むとすれば、改めて税収を増やそうと財務省は増税政策を考えて実行に移すでしょう。だから「自分は関係ない」ではなく、間違っている政策について、正当に批判し続けなければならない。国民経済は繋がっているので、デフレ環境下での増税には反対しなければなりません。

                                 財政問題が日本には存在しないことを理解し、国債増刷を多くの国民が声を上げるようになったとき、マスコミどもの報道とは関係なく、政治家が正しい政策を打てるものと私は思うのです。


                                インフレになっていない状況で実施された消費増税の経済へのすさまじい破壊力

                                0

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                                  JUGEMテーマ:経済成長

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                                   今日は、2014年4月に実施した消費増税5%→8%の結果、どうなったか?消費税の破壊力ということでご説明したいと思います。

                                   

                                   少し古い記事ですが、2016年度の国の税収が7年ぶりに前年割れしたという記事です。

                                  『日本経済新聞 2017/07/05 16:57 16年度の国の税収、7年ぶり前年度割れ 円高で法人税が減少

                                  財務省が5日発表した2016年度の一般会計決算概要によると、国の税収は前年度比1.5%減の55兆4686億円と、09年度以来7年ぶりに前年実績を下回った。円高進行による法人税収の減少が響いた。法人税は4.6%減の10兆3289億円だった。消費税は1.1%減の17兆2282億円、所得税は1.1%減の17兆6111億円と、基幹3税がそろって前年実績を下回った。(後略)』

                                   

                                   

                                   記事では、法人税、所得税、消費税の基幹3税が揃って減収と報じています。なぜこの年、すべて減収となってしまったのでしょうか?記事によれば、財務省の説明として、税収の大幅な減収が特殊要因によるものとしています。

                                   

                                   法人税が下がった理由について、2016年度前半に円高が進んだ影響で企業業績が落ちたとしています。英国のブレグジットなどの影響で円高となり、企業の輸出が減ったというのです。

                                   

                                   とはいえ、日本のGDP500兆円のうち、純輸出(輸出−輸入)が占める割合は、多くて15%程度。ほとんどは個人消費が占め、その割合は約60%(実額で300兆円)です。

                                   

                                   つい最近も消費支出が2014年以降3年連続で減少していることを、ブログで取り上げました。

                                   

                                  <消費支出の推移(単位:万円)>

                                  (出典:総務省の統計資料の消費支出データを加工)

                                   

                                   本来は、GDPの60%を占める消費の落ち込みが激しいというのが真実です。消費が大きく落ち込んでデフレから脱却できず、むしろデフレに逆戻りしてしまったのです。

                                   

                                   もともと、財務省は何が何でも増税。国民生活が破壊されようとも、とにかく政府のお金が重要という集団です。供給力が毀損しようが関係ありません。プライマリーバランス黒字化が絶対的に正しいと思い込んでいる連中です。まさに家計簿の発想、企業経営の発想を、国家の財政運営に持ち込んでいるのです。

                                   

                                   そのため、消費増税を何が何でもやりたいとすれば、2014年4月に5%→8%へ増税した結果、消費が大きく落ち込んだという事実は、国民に知らされたくない事実だといえます。

                                   

                                   そんな財務省の思惑とは別に、2017年6月の閣議決定で、「財政の骨太方針」から、「消費税」の文言が消えました。

                                   内閣府のホームページに、「経済財政運営と改革の基本方針2017」に添付ファイルが3通掲載されています。

                                   

                                   峽从兀眄運営と改革の基本方針2017〜」

                                  ◆岾詰廖

                                  「主なポイント」

                                   

                                   上記が添付ファイルなのですが、ぜひ「消費税」でキーワード検索してください。消費税のキーワードがあるのは、 峽从兀眄運営と改革の基本方針2017」のファイルに1か所だけです。その部分の抜粋は以下の通りです。

                                   

                                  『(3)少子化対策、子ども・子育て支援
                                  社会保障における世代間公平の確保を目指し、全世代型社会保障の実現に取り組む。
                                  そのため、待機児童解消や子供の貧困対策を含め、少子化対策・子育て支援を拡充する。
                                  引き続き企業主導型保育事業の活用等も図りつつ、多様な保育の受け皿を拡充し、待
                                  機児童の解消を目指すとともに、各自治体における状況等も踏まえて子育て安心プラン
                                  に基づき、安定的な財源を確保しつつ、取組を推進する。
                                  保育人材を確保するため、保育士21の処遇改善に加え、多様な人材の確保と人材育成、
                                  生産性向上を通じた労働負担の軽減、さらには安心・快適に働ける環境の整備を推進す
                                  るなど総合的に取り組む。また、子ども・子育て支援の更なる「質の向上」を図るため、
                                  消費税分以外も含め、適切に財源を確保していく。』

                                   

                                   上記の通り、消費税について触れているのはこの箇所だけです。因みに2016年骨太方針では3か所ありまして、消費増税の延期について触れています。

                                   

                                  <2016年骨太方針の抜粋>

                                  (出典:内閣府のホームページに記載の2016年骨太方針の資料からの抜粋)

                                   

                                   

                                   2016年に消費増税10%引上げの延期について触れていますが、2017年の骨太方針では消費税の文言が消えました。さらに言えば、藤井聡内閣官房参与らの働きかけにより、財政健全化とは政府の負債を削減することではなく、政府の負債対GDP比率の引き下げという世界基準と同じ基準であることを明言しました。

                                   これにより、1000兆円の借金が問題なのではなく、GDPを増やせば、政府の負債対GDP比率の引き下げとなるという羅針盤に変えることができたのです。

                                   ところが、プライマリーバランス黒字化目標が残ってしまった。だから、支出を増やすならば「増税する」か「他の支出を削減する」というのが、財務省職員が考えていることなのです。

                                   

                                   そう考える財務省職員にとって、消費増税が経済を破壊しているという事実は、なんとしても目を背けなければならず、国民に知らされては不都合なのです。

                                   経済担当の新聞記者も、財務省の公式発表を否定しません。財務省の機嫌を損ねてしまえば、記者クラブから落とされ、情報がもらえなくなって出世できなくなるからです。

                                   また10%に上がった場合に、軽減税率の対象から新聞が外されては困ると考えてもいます。

                                   

                                   新聞記者はアホです。軽減税率の対象から新聞が外されれば、消費増税が実施されても、消費増税による新聞販売の売れ行きDOWNとならず影響がなく、新聞業界は安泰だと考えているのでしょう。マクロ経済を理解していない証左です。巡り巡って自分たちの物・サービスである新聞を、買いたくても買えない人が出て、新聞を取るのを辞める人が出ます。

                                   実質賃金がUPしない状況で、消費増税をすれば支出を削減しようとする人は増えます。そのとき、新聞の購読を辞めるという消費者が、軽減税率の対象になれば絶対にいないとは言い切れません。

                                   

                                   消費増税による経済の破壊力を知らない無知なマスコミらが、間違った経済情報を垂れ流し、多くの国民がそれを信じる。そして、自分たちが賃金が上がりにくいからといって、既得権を持つ人を攻め、その既得権に切り込んだ政治家を、改革功労者として拍手喝采する。既得権を持つ人は、自分たちのサービスやモノを買っていただいているお客様かもしれないのに。そうとは想像できず、既得権を壊していくことこそが改革につながるとして拍手喝采する。結果、消費が落ち込み、それだけならまだしも、将来的に供給力が毀損してサービスが受けられなくなってしまうということすら想像できない。

                                   

                                   私は、この言葉をあえて使いたくありませんが、日本国内に「真実を知らない間違ったことしか知らない愚民」が増えていくということ。日本は韓国と同じようになってしまうと思うのです。歴史の史実を変えて教育を受け、反日をやっている韓国民。中国も同様です。

                                   同じように日本も事実・真実を知らされず、気付いたら取り返しのつかない状態を将来世代に引き継ぐことこそ、大きなツケを残すものとしてなんとしても回避したい。そんなことを思い続けています。

                                   

                                   

                                   というわけで、今日は消費税の経済への破壊力ということで論説しました。インフレのときであれば、消費増税UPは有効な政策ですが、デフレ環境下での消費増税は、すさまじい破壊力。V字回復するどころか、回復しないL字低迷ということも、日本のGDPが500兆円から伸び悩む状況から伺えます。100歩譲って消費増税したとして、全額を費消する、さらに財政支出増も併せて行う。要は、家計簿の発想から脱却しない限り、プライマリーバランス黒字化が正しいと思い続け、間違った政策が打たれ続けるのです。

                                   まず、私たち一般国民が、国家財政が家計簿や企業経営と違うということの理解を深め、プライマリーバランス黒字化破棄するということをメッセージとして発信していかなければならないと思うのです。


                                  消費税率1%UPで2.5兆円増収できるというウソ

                                  0

                                    JUGEMテーマ:年金/財政

                                    JUGEMテーマ:経済成長

                                    JUGEMテーマ:経済全般

                                     

                                     今日は消費税をテーマとして「消費税率1%UPで2.5兆円増収できるというウソ」ということで論説します。小題目は下記の通りです。

                                     

                                    1.所得税増税や消費増税よりも政府支出増で需要を作ることが先である!

                                    2.消費増税1%UPで2.5兆円増収という大ウソ

                                    3.諸悪の根源は財務省職員であり、財務省の「財政研究会」か?

                                     

                                     

                                     

                                     まず、東洋経済オンラインに掲載された記事を紹介します。

                                    『2017年11月30日 野村 明弘 : 東洋経済 記者 所得税の累進課税強化では財源確保できない

                                    税収を検証してみると、消費税代替には不足

                                    消費増税ではなく、所得税の累進課税強化によって財源を確保しようという声が野党の間で根強い。立憲民主党や共産党などは消費増税の凍結・中止を主張し、「法人税の増税と所得税の累進課税強化を先にやらないといけない」(立憲民主党の枝野幸男代表=週刊東洋経済2017年11月11日号インタビュー)と訴える。

                                    所得税の累進強化は、格差是正を図る所得再分配機能を高めるために重要だ。また、それが消費増税の代替財源となるなら、財政再建にも有効となる。ここでは、2016年度予算の所得税関連データを活用し、所得税の累進強化によってどれだけの財源を得られるかをシミュレーションしてみよう。

                                    所得税は、課税所得(年収から各種所得控除を差し引いた後の個人所得)が上がるほど税率が段階的に上がり、現在、最低税率は5%、最高税率は45%の7段階の構造となっている。間違いやすいのは、最高税率の対象となる高所得者も、すべての課税所得に45%の税率が課せられるわけではないことだ。各税率区分に該当する課税所得の部分にだけ、その税率が適用される。たとえば、課税所得4000万円以上の税率は45%だが、4000万円未満の課税所得部分については、45%より下の税率がそれぞれ適用される。

                                    1800万円以上全額没収でも2.5兆円だけ

                                    では、ここで2016年度所得税関連データを見てみよう。

                                    所得税の累進課税を強化する際には、まずは最高税率部分へ注目が集まる。データを見ると、最高税率45%に該当する納税者は約7万人、総課税所得は約2.0兆円となっている。すでに税率45%が適用されているため、約2.0兆円×45%=約9000億円が税収となっているわけだ。

                                    仮に、この最高税率を45%から55%に引き上げると、税収は約2000億円増える計算だ。現在、課税所得には一律10%の住民税が課されているため、最高税率の引き上げは90%までが限界。仮に最高税率を90%にすると、増収額は約9000億円となる。

                                    消費税は1%の税率引き上げでざっと約2.5兆円の増収となるため、所得税の最高税率を引き上げるだけでは、残念ながら代替財源としてはまったくの力不足だ。では、2番目に高い税率区分40%の部分を50%にしたらどうなるだろうか。(後略)』

                                     

                                     

                                     珍しく東洋経済オンラインから引用いたしました。東洋経済といえば、四季報を4半期ごとに出している経済に強いイメージの出版社で、この記事は、所得税の累進課税強化と消費税引上げとでは、税の増収効果が前者の方が劣るとする論説です。

                                     

                                     この主張に対して、問題点を2つ指摘しておきます。

                                     

                                     

                                    1.所得税増税や消費増税よりも政府支出増で需要を作ることが先である!

                                     

                                     まず一つ目、所得税を大幅に増税しても社会保障費を賄えないという写真の下にあるフレーズ。

                                     まさに増える社会保障費を増税して賄おうとする発想。これがもとになって、消費増税か?所得税累進課税強化か?という議論になっています。そもそもそこが間違え。デフレであれば、まずやるべきことは財政出動。これによってGDPが拡大し、名目GDPの上昇によって税収が増収します。日本の企業は、ほとんどが赤字で、法人税を納めていません。大企業でさえ、連結決算・連結納税で、実効税率は40%弱を納めている企業はほとんどありません。

                                     即ち、税収弾性値は1よりはるかに大きい。2013年度の安倍政権は財政出動をしたことで、名目GDP1.9%の上昇で、税収は6.9%増えました。2013年度の税収弾性値は3.63です。この時の税収弾性値は、6.9%÷1.9%=3.63 で算出されます。

                                     要は赤字企業が多いので、政府支出増の効果が税収増に大きいことについて触れられていません。デフレであるがゆえに、儲かりにくい環境であるがゆえに、赤字企業が多く、黒字の企業であっても赤字の子会社を買って本体の黒字を相殺させたり、持ち分法適用会社の赤字企業の出資比率を引き上げて、関連会社・子会社にして本体の黒字を減らすなどとする動きをしているのです。

                                     

                                     もし、政府支出増となり、名目GDPが増えていけば、赤字企業が減少し、結果的に上述の節税対策もできなくなります。バブル期のように、大企業も中小企業も儲かりまくって、ほとんどの企業が黒字という状態になって初めて、税収弾性値は1.0に近づきます。

                                     

                                     税収弾性値が1.0に近くなった状況は、ほとんどの企業が黒字という景気がいい状況なので、政府支出増をしたとしても、デフレのときよりは税収増の効果は下がります。何しろ、税収=名目GDP×税率×税収弾性値 だから税収弾性値1.0ですと、名目GDPの伸び率分しか税収が増えないのです。

                                     

                                     所得税累進課税強化は、格差縮小・所得再分配機能といった観点から必要だと思いますが、今やるべきプライオリティが高いのは、政府支出増によって政府が仕事を作ること、需要を作ることです。景気が良くなる過程で、投資が過熱化しないようにするために、所得税累進課税強化をすればよい。物価上昇率5%以上とかなれば、消費増税もありです。今はデフレなので、消費減税や政府支出増で、需要を作ることが先です。

                                     

                                     

                                     

                                    2.消費増税1%UPで2.5兆円増収という大ウソ

                                     

                                     二つ目は「消費税率1%UPで2.5兆円の増収」というフレーズ。

                                     これは、まやかしです。1989年に導入された消費税は、1兆円増税すると2.5兆円税収増になるとされています。もし3%増ならば、7.5兆円増収するはずということです。

                                     

                                     実際はどうだったか?過去は以下の通り。

                                     

                                     1989年 0%→3% 54.9兆円→60.1兆円 △5.2兆円

                                     1997年 3%→5% 53.9兆円→49.4兆円 ▲4.5兆円

                                     2014年 5%→8% 54.0兆円→56.3兆円 △2.3兆円

                                     

                                    <税収の推移 1987年〜2017年>

                                    (出典:財務省のホームページ)

                                     

                                     消費増税1%増税すると、2.5兆円税収が増え、その増収分を社会保障費へと、よく言われていましたが、実際はうまく増収できませんでした。

                                     

                                     1989年のバブル絶頂期でさえ、3%増税でしたが、5.2兆円の増収にとどまりました。1997年の増税に至っては、バブル崩壊後だったことや金融不安などもあって、2%増税だったにもかかわらず、翌年の税収は49.4兆円と、4.5兆円も減収になりました。2014年の増税では3%増税でしたが、2.3兆円の増収にとどまりました。

                                     

                                     1997年は緊縮財政が始まった年、橋本内閣の構造改革基本法が制定され、この年からGDPが500兆円で止まり、失われた20年が始まったのです。

                                     

                                     民主党政権下でさらに経済は冷え込み、2011年3月には東日本大震災に見舞われました。2012年に「デフレ脱却」を旗印に、第二次安倍政権が誕生し、アベノミクスをスタートさせ、日銀の金融緩和と財政拡大により、2013年には6.9%(43.9兆円→47.0兆円)の税収増をもたらし、2013年の補正予算が10兆円増と大きかったことなどもあって、2014年も14.9%(47.0兆円→54.0兆円)まで増収できました。

                                     

                                     ところが、愚かなことに「税と社会保障の一体改革」として、財務省に言われて安倍政権は8%の消費増税を敢行してしまい、結果個人消費が冷え込んで再びデフレに戻ってしまったのです。

                                     

                                     そもそも2014年4月の増税は、「すべて社会保障のため」というお題目でしたが、実際は大うそで、子育て・介護・医療・年金などに使われたのは、1割程度に過ぎません。それどころか医療・介護費の削減をしているのです。

                                     

                                     

                                     

                                    3.諸悪の根源は財務省職員であり、財務省の「財政研究会」か?

                                     

                                     財務省には、「財政研究会」という記者クラブがあります。多くの官公庁には記者クラブがあり、会員は官公庁から独占的な情報提供を受けています。排他的かつ閉鎖的な組織で、フリーのジャーナリストや週刊誌や海外メディアは取材させてもらえません。そのため、メディアは官公庁の情報を垂れ流すだけの広報機関にならざるを得ないのです。

                                     

                                     新聞記者やテレビマンにとって最も恐れるのは、記者クラブから落ちてしまうことです。他社がすべて報じている内容を、自社が報じられないとなれば、その記者は間違いなく「無能」とみなされるでしょう。私は大学生の頃、アルバイトで新聞社で働いていたことがありました。産経新聞の経済部、日本経済新聞の政治部でアルバイトとして、デスクの補助という仕事をやっていたことがありました。よく記者クラブへの車を手配するなど、やっていました。

                                     

                                     各記者は、財務官僚にとって不都合なことは絶対に書けません。なぜならば、記者クラブから落ちてしまえば、財務省から情報がもらえなくなるからです。

                                     

                                     さらに財務省が発表する白書などは膨大なページ数であり、とてもではありませんが記者一人が読み込める分量ではありません。また解析する知識もありません。ご丁寧なことに、財務官僚は要点をまとめたペーパー(財務省にとって不都合なデータは記載されていない)を配布します。それをサラッと読めば新聞記事ができあがるのです。

                                     

                                     どの新聞の経済欄を見ても、財務省発信の要点をまとめたペーパーがもとになり、どの新聞も似たような記事になるのは当たり前なのです。テレビ局も同様です。「日本の財政はギリシャより悪い」と何度も何度も同じことを繰り返させています。ギリシャの負債は共通通貨のユーロ建てであり、日本は自国通貨建てなので、そもそも比較する意味がありません。自国通貨建ての日本が財政破綻する確率はゼロです。

                                     ギリシャのGDPは東京都のGDPよりも小さいですし、そんな国家と日本を比較することでさえ不毛です。こうした事実をいっさい説明せず、「財政破たんを回避させるために消費税増税も緊縮財政も仕方がない!」という間違った情報を繰り返して、日本国民の頭に刷り込んでいくのです。

                                     

                                     

                                     というわけで、今日は消費税について、1%増税すると2.5兆円増収するという東洋経済新聞の記者の指摘について反論しました。また記者クラブというマスコミの組織、財務省の「財政研究会」といった組織が、諸悪の根源であることも述べました。テレビや新聞を見ていると、間違った情報が刷り込まれます。

                                     朝日新聞・毎日新聞の我が国を貶める報道については言うまでもありません。憲法21条によって言論の自由が保障されているとはいえ、我が国を貶めるウソの記事の記載は、国力毀損そのものであり、言論の自由を制限すべきであると思うわけです。

                                     その一方で、サラリーマンが必読とされる日本経済新聞でさえも、経済政策に関する記事は、必ずしも正しいことが書かれていないということです。日本経済新聞でさえも読めば読むほどバカになると、私は思うのです。


                                    財務省職員の人事評価制度について(増税できた人を評価するのではなく、GDPを増やした人を評価すべき)

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                                       2019年10月に、8%→10%への消費増税が予定されています。このままですと予定通り増税となるでしょう。もちろん増税反対の声が出始めていますが、今のところ予定通り増税です。

                                       

                                       私はデフレ脱却できていない状況での消費増税は反対の立場です。本来であれば延期どころか凍結し、むしろ消費減税をしてもイイとも思います。消費増税はインフレ対策であって、社会保障の財源確保のためというのは、プライマリーバランス黒字化だったり、存在しない財政健全化というバカバカしい目標のための口実です。

                                       

                                       これを食い止めるためには、私が常に主張しているプライマリーバランス黒字化破棄に加え、財務省の人事評価制度についても変えるべきだと思っておりまして、後者について論じたいと思います。

                                       

                                       冒頭で消費増税に反対の立場と申し上げましたが、例えば実質賃金のUP率が10%と高い状態で、物価上昇率もコアコアCPIでプラス10%で、GDPデフレーターもプラス10%です、なんて状況の場合は、消費増税するのは、インフレ対策の一つであり、検討してもよいと思います。今は日本がデフレ、少なくてもデフレ脱却を標榜して誕生した安倍政権ですが、5年経過しても、コアコアCPIはプラスマイナスゼロ近辺、GDPデフレーターもプラスマイナスゼロ近辺ということで、日銀の物価上昇目標2%ですら達成できておりません。

                                       消費増税5%→8%とか、補正予算を毎年減らすといった緊縮財政をやっている以上、デフレ脱却するはずがないのです。

                                       

                                       しかも2017年は10/22の衆議院議員選挙で自民党が勝ってから、財務省はなりふり構わず増税メニューを繰り出しています。所得税改革、たばこ税、出国税といった具合です。選挙が終わり、自民党の支持率や安倍政権の支持率なんて関係ないとして、やりたい放題やっているのです。もちろん、選挙前に公約で、所得税改革などの増税が謳われていたら、選挙で自民党が勝つかどうかわからなかったことでしょう。とはいえ、自民党以外の政党も、民進党も立憲民主党も野党は消費増税賛成の立場です。希望の党は消費増税反対の立場でしたが、バリバリのグローバリズムで、規制緩和を推進するというこれまたデフレ化では間違った政策を訴えていました。

                                       

                                       内閣官房参与の藤井聡氏が、京都大学の行動心理学の学生に、消費増税の税率を変えて対象者に、物・サービスを買う買わないの心理への影響の調査を依頼していました。結果、消費税10%になったとき、心理負担が一番大きいとのことです。理由は計算しやすいからです。8%だと計算が暗算でしにくいですが、10%だと計算しやすいため、心理負担が大きいという結果が出たそうです。

                                       そして、その効果はといいますと、8%UP時よりも、1.5倍の消費縮小効果をもたらす可能性があるとのことでした。

                                       

                                       消費税率8%UPのとき、日本の消費、特に民間最終消費支出は8兆円減少しました。500兆円がGDPと考えれば1.6%、2016年12月の算出方法改定後の530兆円で考えても、1.5%の減少です。

                                       その1.5倍となると、実に12兆円で2%以上に達します。算出方法改定後530兆円でみた場合、2.3%の縮小となり、日本人の年収が2.3%減少するということになります。GDPは何しろ、GDP3面等価の原則により消費=生産=所得です。消費が減少すれば、所得が減るのです。

                                       

                                       残業問題についても触れておきます。電通の労災事故で残業規制が導入されます。働き方改革とか、どこでも聞きますが、残業規制すれば給料が減ります。大和総研によれば、2019年に残業規制導入で、8兆5000億円減少するとの試算が出ています。

                                       

                                       2019年は、まさに苦難の年になるでしょう。需要減少要因を整理しました。

                                      ●消費増税で12兆円の需要減少

                                      ●残業規制で8兆5000億円の需要減少

                                      ●東京オリンピックのインフラ整備の終了による需要縮小

                                      ●各種増税(社会保険料引上げ・所得税改革と称する年収850万円以上の所得乗除縮小)

                                       

                                       日本のGDPは530兆円で、税収は直近で60兆円弱程度です。需要不足は20兆円以上ありますので、建設国債や赤字国債を発行して政府支出するか、補正予算で直近税収の50%に相当する30兆円程度の補正が組まれないと、2019年から悲惨なデフレに突っ込むことは確実といえます。

                                       

                                       消費増税は最低延期し、消費が減少することがわかっているわけですから、消費増税凍結としてもいいはずです。また残業規制についても見直すべきではないでしょうか。確かに、残業で悲惨な過労死でお亡くなりになった電通の女性はかわいそうだと思います。だからといって、その事象を捉えて全部を規制する結果、8兆5000億円の需要縮小という政策は本当に正しいのでしょうか?残業規制については、見直すべきではないかと私は思います。

                                       

                                       残業規制見直しも、消費増税見直しも、プライマリーバランス黒字化目標がある限り、財務省的には、支出削減は正当化されるでしょう。だからこそ、プライマリーバランス黒字化目標の破棄は重要で、これをやらないと何も始まらないのです。

                                       

                                       具体的には、2018年6月の財政の骨太方針で、閣議決定で破棄するか、こっそり入れなかったり、骨抜きにする。もし、今年の6月の骨太方針で、プライマリーバランス黒字化目標が残ってしまった場合、2019年度の予算も縛られてしまい、消費増税の延期はできなくなります。残業規制もやらざるを得なくなるでしょう。

                                       

                                       そうすると悲しいですが20兆円の需要縮小効果をもたらす政策がそのまま実行され、日本のGDPで4%くらいのダメージとなります。皆さんの年収が4%減ると思っていただくで構いません。何しろ繰り返しますが、GDP3面等価の原則で消費=生産=所得です。GDPで4%マイナスということは、そういうことです。

                                       

                                       財務省職員は、上記を理解していません。財務省職員にとっては出世できるか否か?が重要であって、上記考察は関係ないのです。消費増税に成功すると出世し、事務次官になれます。そういう人が部下で、財政拡大を主張する人を引き上げるか?というと、そんなことはあり得ず、左遷させられるでしょう。

                                       だから財務省職員は出世するために次々に緊縮財政路線の政策を打ち出してくるのです。

                                       

                                       この構造を変える、即ち財務省の出世ルールを変えることは、プライマリーバランス黒字化目標を破棄することと合わせて重要なのです。

                                       

                                       通常、日本国憲法を変えるとなれば、国民投票が必要であり、敷居が高く、ハードルが高いです。ところが、

                                      ●財務省の出世ルールを変える

                                      ●プライマリーバランス黒字化目標を破棄する

                                      上記の2つは、どちらも閣議決定でできる話です。

                                       

                                       財務省の人事権は内閣官房が持っています。そのため、具体的には閣議決定で、財務省の出世ルールは「GDPを増やした人が出世する」と変更し、閣議決定後、法律を制定すべきだと考えます。

                                       法律制定する理由は、財務省職員が「安倍政権は、GDPを増やす人を出世させるなんていっているけど、次の政権になったら元に戻せばいい!」みたいな職員が多いと思われるためです。

                                       

                                       まさに日本国民の真の敵は財務省職員と言えるかもしれません。そのくらい本来頭脳明晰な財務省職員の連中とは、経世済民やら国民経済を理解していない人々の集団です。また、そうでない財政拡大すべきだなんて考えを持つ人は左遷されて既に財務省を去っているかもしれません。

                                       

                                       

                                       というわけで、今日は財務省の人事評価制度について触れ、解決策を述べさせていただきました。まずは今年2018年6月の財政の骨太方針に、プライマリーバランス黒字化目標が残るか?私は大変注目しています。このプライマリーバランス黒字化目標が残ってしまった場合、悲惨な貧困を伴うデフレに我が国は突っ込むことになるでしょう。

                                       そうならないためにも、2018年6月の財政の骨太方針で、プライマリーバランス黒字化目標が破棄されることを願っています。


                                      単に取るだけの増税目的の高額所得者の年金控除縮小には反対!

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                                        JUGEMテーマ:年金/財政

                                        JUGEMテーマ:経済全般

                                         

                                         今日は所得税改革のうち、年金以外の所得が1000万円を超える年金受給者への増税について反対の意見を述べたいと思います。

                                         

                                         会社員は年収850万円以上は増税するとの報道がありましたが、財務省の増税路線はそれだけにはとどまらず、年金以外の所得が1000万超の年金受給者を対象に増税すると報道されました。

                                         

                                         年金受給者のうち、年金収入以外で1000万円超の所得がある人は、年金控除を縮小するということなのですが、控除縮小=増税 ですので、普通に増税政策です。

                                         

                                         高額所得者に増税する場合、例えば累進課税を強化するなど、やること自体は有なのですが、その分を低所得者層に配分するという発想がありません。

                                         

                                         国民のルサンチマンを活用して、ひたすら取れるところから取り、本件は高額所得の年金受給者を対象にしていますが、必ずその後、低所得者層からも取ろうとするでしょう。

                                         

                                         税金には、公的サービスの支出によるすべての国民が便益を受けるというメリットに加え、所得再分配機能もあるわけなのですが、財務省や政府の税制調査会には、そういう発想はありません。政府の負債の返済をやっているのです。

                                         

                                         当然、増税となる高齢者から反発を招く恐れもありますが、一番怖いのは、消費を抑えてしまうことです。増税で使えるお金が減れば、消費を抑えるでしょう。増税で使えるお金が減っている状況で、お金を使いまくる人なんて、普通はあり得ません。

                                         

                                         よく、累進課税強化の場合、「たくさん所得を稼いでも税金を引かれるのであれば働くことを辞めてしまうのでは?」という意見があるかもしれませんが、そうした人は少ないでしょう。実際は、もっと稼ごうなる人の方が多い。とはいえ、デフレの環境でなんで増税するの?という感じです。しかも取れるところから取るだけ取って、政府の負債の返済をする。結局、財務省はお金しか頭にないのでしょうか?

                                         

                                         国内の供給力を保持する、危機が発生しても供給力が機能させる、そういう発想がないのです。ただプライマリーバランス黒字化目標のため、増税する。財務省の人事評価も、増税で来た人が昇進する。これでは財務省という象徴が何のために存在しているのか?経世済民ではなく、お金のために存在しているということ。はっきり言って、日本の発展途上国化を推進する組織だと断言できます。

                                         

                                         

                                         というわけで、今日は増税目的で単に取るだけの高額所得年金受給者への年金所得控除縮小の動きについて、反対の意見を述べさせていただきました。


                                        いわゆる国の借金の返済のために、ただ取るだけ!財務省の緊縮財政の発想が日本を亡ぼす!

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                                          JUGEMテーマ:経済全般

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                                           今日は、「いわゆる国の借金の返済のために、ただ取るだけ!財務省の緊縮財政の発想が日本を亡ぼす!」と称し、所得税改革について取り上げます。

                                           

                                           下記は毎日新聞の記事です。

                                          『毎日新聞 2017/12/12 所得税改革 増税対象230万人

                                          自民、公明両党の税制調査会は11日、それぞれ非公式幹部会合を開き、2018年度税制改正で焦点となっている所得税改革について、増税となる年収水準を年収850万円超とすることを了承した。増税対象者は約230万人となる見込み。14日にまとめる与党税制改正大綱に盛り込み、20年1月から実施する。

                                           政府・与党の試算では、増税額は年収900万円で年1・5万円、年収950万円で年3万円、年収1000万円で年4・5万円となる。(後略)』

                                           

                                           所得税改革について、上述の通り、自民公明両党の税制調査会が税制改正で焦点となっている所属税改革についてということで、年収水準850万円超を対象者とする方向で了承したというニュースです。

                                           

                                           そもそも10/22投票の選挙において、消費増税は自民党の公約に掲げられていましたが、所得税見直しやら所得税改革やら、選挙戦や選挙前に話題になっていたでしょうか?少なくても私は一度も聞いた覚えがありません。

                                           

                                           おそらく推測ですが、財務省職員は、選挙戦前から準備し、自民党が勝つことを想定して、総選挙後に税制調査会に資料を送って、「所得税改革待ったなし」の空気を作ったと思われます。理由は、財務省職員は、財政支出は絶対に嫌で、プライマリーバランス黒字化のために、増税はポジティブ、減税や政府支出増はネガティブだからです。消費増税は賛成ですが、それだけではプライマリーバランス黒字化が達成できない、もしくは黒字化達成の時期を早められないと考え、選挙後のタイミングで所得税改革を持ち込んだと考えられるのです。

                                           

                                           これは、とんでもない話です。会社員は、スーツやワイシャツなど、仕事で使います。それは領収証で申請するのではなく、所得控除という形で経費として認めます。年収にもよりますが、最低は65万円、最高は220万円です。年収1000万以上の人は、最大220万円となります。

                                           

                                           この220万円を経費と認めて所得控除しているわけですが、財務省はサラリーマンは、そんなに経費が掛からないと考え、その所得控除額を下げようとしているのです。

                                           

                                           所得控除額が下がるということは、その分課税所得が増え、税金を多く払わなければならなくなりますので、要は増税となります。逆に増税だけだと国民から批判されるため、所得税を払っている人全員が払っている基礎控除を10万円引き上げます。「増税だけではなく基礎控除10万円引上げだから減税分もあるからいいでしょ?」ということなのでしょうが、例えば基礎控除38万→48万として、低賃金の人は、基礎控除10万円UPのみで減税、もしくは基礎控除10万円UPで相殺できるという意味で、ダメージはないもしくは少ないです。

                                           とはいえ、サラリーマンで中堅以上は、基礎控除の上昇分10万円を、所得控除額の減少の方が大きくなるため、これは普通に増税です。

                                           

                                           いまの日本にとって、高額所得者に増税して、低所得者に分配する所得再分配政策は、適切な政策と言えるかもしれません。とはいえ、財務省の発想は再分配政策はなく、ただ取るだけです。なぜならば、いわゆる国の借金の返済をしようとしているからです。

                                           

                                           「低所得者層の人はダメージが少ないが、金持ちの高額所得者のサラリーマンだけがダメージを受けるだけだからいいでしょ?」という発想。国民は長引くデフレでルサンチマン(妬み)が溜まっており、財務省は国民のルサンチマンを活用しようとしているように見えます。この場合、低所得者の人々にしてみれば、「もっと高額所得者から税金を取ればいい!」ということになりませんでしょうか?

                                           そういう感じで、日本国民同士でいがみ合わせてナショナリズム(国民意識)を壊し、財務省はそれを利用して増税しようとしているのです

                                           

                                           低所得者の人々にとっては、高額所得の人から取るから自分には関係がないと思う人がいるかもしれません。しかしながら再分配政策がなく、高額所得者を増税したら、単にその分の消費を減らすだけです。GDP3面等価の原則で、消費=生産=分配となり、低所得者の人々は、さらに所得が減って貧困化します。これがマクロ経済です。

                                           

                                           増税すれば、増税された人々は必ず消費を減らす。たばこ税の増税にしても、税金の増収を企んでやるわけですが、増税後に毎月の給料が増えない状況において、たばこを数量多く高い値段で買える人は、わずかしかいないのです。消費増税にしても同じです。増税というのは、デフレ促進策です。インフレのときならば、景気の過熱を抑えるという意味で、増税した方がいい場面もあります。日本は20年間もデフレに悩まされているわけであり、今回の所得税改革は普通にデフレを促進するだけでしょう。

                                           

                                           高所得の年金受給者に対する増税も計画され、控除額を減らすという動きもあります。具体的には年金以外の所得が1000万円を超える高齢者に対し、控除額に上限を設けるという動きです。これも同じで、「所得が多い人を狙い撃ちしているのだから、大多数の国民は反対しないよね?」というように、国民のルサンチマンを利用するのが見え見えです。

                                           

                                           これも普通にデフレ促進します。すると高所得年金受給者以外の大多数の国民も所得を減らすこととなり、ルサンチマンが溜まって、財務省がそれを活用してまた増税、するとまたまた大多数の国民が所得を減らすこととなり、またまたルサンチマンが溜まって、財務省がそれを・・・・・・という無限ループ。

                                           

                                           きりがありません。日本はこんな感じになっています。例えば高所得の年金受給者といえば、アパート経営をして資産から収益を得ています。タダの年金暮らしの人からすれば「あの人たちお金をたくさんもらっているからもっと増税すればイイじゃん!」と思うかもしれません。とはいえ、増税したら消費が減り、皆さんにもダメージがあるということを認識していただきたいと思うのです。

                                           

                                           

                                           というわけで、今日は所得税改革について取り上げました。私はデフレの日本において、所属税改革は全く不要。インフレになればやってもいいけどという立場です。このままではデフレ促進となるでしょう。

                                           デフレは貧困化や発展途上国化、国力弱体化というダメージがありますが、最終的には国民を分断化する可能性があります。貧困化に苦しむルサンチマンを貯めた人は、高額所得者をターゲットにした政治に対して喝采する。高額所得者への増税を「いいぞ!もっとやれ!」となって、ナショナリズムが崩壊するのです。

                                           公務員に対する批判や、既得権に対する批判も同様。私たち国民は、公務員をお客様として物・サービスを買っていただいている、既得権を持った人々がお客様として物・サービスを買っていただいている、そう思った時に、公務員批判や既得権批判を含めて、高額所得者への増税という今回の所得税改革についても、とんでもない政策であるということが理解できるのではないでしょうか。


                                          自民党の公約にはない増税のラッシュ

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                                            JUGEMテーマ:年金/財政

                                            JUGEMテーマ:経済全般

                                             

                                             今日は、財務省が増税ラッシュを企んでいることについて意見します。

                                             

                                             10/22投開票の衆議院議員選挙後、突如として所得税増税の話が出てきました。なんで選挙前にいわないのでしょうか?選挙で増税をいえば、票が取れないからに決まっています。

                                             自民党が勝って安倍政権が継続し、しばらく選挙はありません。だから今のうちに所得税増税とは言わんばかりに、「たばこ税」「出国税(1000円/1人)」「教育支出費用の負担を企業の社会保険給付で求める」など、増税ラッシュのメニューが目白押しになっています。

                                             

                                             こんなのは自民党の公約にはなく、あったのは消費増税だけです。ところが財務省職員は、こういうことを平気でやってきます。その背景は「国の借金ガー」「少しでも早く返さなけれバー」という財政問題に対する間違った認識を持っていることが原因です。

                                             

                                             発想として、日本国民は政府が増税をして、社会保障費に使ったり、教育費に使ったりして、その結果増税という発想があります。消費税増税は、その発想の典型例です。そして私たち日本国民は、「増税するのは私たちも分配を受けるから仕方がないね!」という発想になっています。

                                             

                                             こうした発想は、全く間違っているのですが、総選挙後の財務省の増税ラッシュをみますと、その発想を通り越して、増税して政府の負債を返済するだけになっている感があります。政府の負債の返済は、誰の消費にもならないため、GDP3面等価の原則でいえば、政府の負債返済分はフローとして所得を生みませんし、ストックとしては国民の資産を減らします。

                                             

                                             ところが20年間デフレが続き、給料が増えにくいもしくは給料が減ったという状況で、ルサンチマンが溜まっている人々は、増税に賛成しませんでしょうか?

                                             あるいは、財政問題は横に置き、政府が教育、医療・介護、インフラ整備に大々的に支出します!となった場合、これらは全てデフレ対策なのですが、多くの国民は「政府は無駄遣いするな!」「公務員減らせ!」とならないでしょうか?

                                             

                                             こうした声が多い状況では政府は正しい政策はできないでしょう。逆にデフレを放置すれば税収が減収して財政悪化するため、それを理由に増税します!という財務省の方針に対して、デフレに苦しむ国民が我慢するという、するとまたまた税収が減収して財政悪化して・・・・・という無限ループにハマります。

                                             

                                             財務省は、ルサンチマンを利用して、日本国民のナショナリズムを壊しています。本来災害大国の日本は、困ったときはお互い様で助け合いの精神で、歴史を積み重ねてきました。日本という当たり前に育った環境が変わっていく、そんな気がします。

                                             例えば災害が発生したときに、高所得者のところへ低所得者の人が略奪するとか、最悪そのような日本になってしまわないか?懸念するのです。

                                             

                                             

                                             ということで、今日は自民党が選挙戦で公約になかった増税メニューが次から次へと出てきたことについて、背後には財務省が画策していることをお伝えしました。このままプライマリーバランス黒字化を破棄せず堅持して、増税ラッシュをおしすすめ、しかも支出削減と続けるとなれば、日本は発展途上国へまっしぐらに向かうことになるでしょう。その結果、私たちの将来世代に過酷なツケを残すことになるでしょう。そうならないためにも、多くの日本人が知見を深め、正しい政策が打たれる日が早く来る日を望んでおります。


                                            2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について

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                                              JUGEMテーマ:経済全般

                                              JUGEMテーマ:年金/財政

                                               

                                               今日は「2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について」と称して、現在議論が行われている所得税改革について、取り上げます。

                                               

                                               自民党の税制調査会において、所得税の改革がテーマとして取り上げられています。下記は時事通信のニュース記事です。

                                              『時事通信12/1(金) 11:36配信 高所得会社員らの増税で一致=14日に大綱策定へ―自公税調

                                               自民、公明両党の税制調査会は1日、2018年度税制改正に向けた初の合同会議を開き、焦点となっている所得税改革などについて協議した。
                                               高所得の会社員らの所得税や、たばこ税の増税が必要との認識で一致した。週明け以降に各党で意見調整を進め、14日の与党税制改正大綱の策定に向けた作業を加速化させる。
                                               所得税改革では、働き方の多様化や格差是正を目的に年収800万円超の会社員らの「給与所得控除」を縮小する案を軸に検討している。会合では公明党が子育て世帯に加え、介護を必要とする家族を抱える世帯も増税の対象から外すように主張した。』

                                               

                                               税制改正の論点の一つに、突然所得税の改革というのが出て参りました。この背景、そもそも10/22投票の衆議院議員選挙において、公約に掲げられていたでしょうか?仮に政府与党自民党が、所得税改革なんてのを公約に入れていたら、選挙で負けていた可能性すらあります。

                                               選挙後に、いきなり所得税改革というのを出してくること自体、違和感があります。

                                               

                                               今回の所得税の改革のコンセプトは、高額所得を得ながら年金を受給する高齢者の税の控除の見直しや、「働き方改革」などで働き方の多様化に則した税制の在り方を議論し、富裕層への増税を強化することが目的に見えます。

                                               

                                               そもそも税金には、いろんな役割があります。公共サービスの財源だけではなく、所得再分配という機能があります。また、景気の変動を抑制するビルトインスタビライザー機能装置(安定化装置)という機能もあります。

                                               

                                               ビルトインスタビライザー装置というのは、景気がいいときに投資を抑制し、景気の過熱を抑えるというもの。所得税の累進課税強化や法人税増税をすると、景気の過熱を抑えることができます。

                                               また、景気が悪いときは、弱者に対して優しい税制となります。例えば直接税が高く、間接税が低いという税環境の社会では、「赤字企業は黒字になるまで頑張ってください!」「失業者は就業するまで頑張ってください!」という税制になるからです。

                                               

                                               いろんな意見があるとは思いますが、いま日本に必要だとすれば、所得再分配機能は必要と考えます。ところが、今の財務省のスタンスは、富裕層から税金をたくさん取るだけというスタンスです。

                                               同時に消費税を失くすとか、低所得者層に減税するとか、所得再分配の考え方がなく、単に取るだけです。

                                               

                                               また、賃上げを実施した企業への法人税減税も検討課題としています。安倍政権が10月末の経済財政諮問会議で、3%の賃上げが実現することを期待し、賃上げ率が高い企業への税の優遇を検討しています。

                                               仮に法人税を無条件で減税するくらいならば、賃上げを実施した企業への法人税減税の方がまだましです。

                                               

                                               とはいえ、賃上げを求めるのであれば、むしろ法人税増税をするべきです。なぜならば、企業は税金を払うくらいなら使ってしまえということで、支出を増やします。決算期末に車両を新車に入れ替えるなどの投資や、交際費が増えるだけでなく、賃金UPにも行き、景気が一気によくなります。

                                               

                                               このとき、株主から政府に文句がでるかもしれませんが、小島よしお風にいえば「そんなの関係ねー!」ってとこでしょうか?株主の声なんて無視で構わないと考えます。税引き後当期未処理分利益が、法人税増税で下がれば、一株当たり利益の減少要因になります。

                                               

                                               ですが、景気が良くなれば、自社の税コスト増と、売上増のタイミングは、企業や業種ごとで前後することはあっても、中長期的にみれば、景気がよくなることで、売上増の効果が大きくなっていくはずです。

                                               

                                               短期的な目線でしか見られない株主の意見なんて、「そんなの関係ねー!」で無視でよいかと。株式市場の売買主体の60%が外国人投資家ですし、外国人投資家が安く叩き売ってくれたところを、日本の国内勢が買えばいいだけの話。割安になれば買うニーズも出てきます。無理に日銀などの公的資金で買い支える必要もありません。債務超過にさえならなければ、一生下がり続けて株価がゼロになることはあり得えないからです。最も割安な状態で株価を買うことができれば、公的資金であっても利益が出しやすくなり、結果的に日本国民は恩恵を受けるでしょう。

                                               

                                               にもかかわらず、外国人投資家、あるいは日本人も含めたグローバル投資家が怒りだすから法人税減税し、賃金UPしたら法人税減税するという、財務省職員が考える緊縮財政路線と、グローバリズム路線の組み合わせで、どちらもダメダメな発想です。

                                               

                                               賃金を普通に上げれば、企業の純利益が下がり、株価が下がります。それが怖いので、こうした考えになるのでしょう。

                                               

                                               

                                               というわけで、所得税の改革について取り上げました。相変わらず国家の中枢にいる人々は頭が悪い。普通に政府が需要を作り、かつ長期プロジェクトものを政府が率先垂範して需要を作り出せば、企業は内部留保を控えるだけでなく、内部留保を取り崩して投資するでしょう。投資すれば儲かるというインフレギャップの環境(需要>供給)であれば、投資した方が儲かるからです。

                                               こんな簡単なことが理解できないのは、プライマリーバランス黒字化目標という家計簿発想の感覚が抜け切れていないことの証左です。国会議員だけでなく、財政諮問会議や、識者と呼ばれる人々、多くの人々が国家の運営を、企業経営や家計簿発想のように考え、緊縮思考を正しいものと思い込んでいる限り、デフレ脱却は困難でしょう。

                                               これを解決するためには、私たち一般人が経済についての知見を高め、彼らの主張を咎められるようになる必要があると思うのであります。


                                              地方消費税配分方法是正で都市部は税金が減収する?

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                                                JUGEMテーマ:消費税

                                                 

                                                 今日は10/30に東京新聞で掲載された「”老齢・年少”比で地方消費税配分 財務省案 都市部の反発必至」という記事について取り上げます。

                                                 

                                                 記事の概要は以下の通りです。

                                                『東京新聞 2017年10月30日 朝刊 「老齢・年少」比で地方消費税配分 財務省案 都市部の反発必至

                                                 消費税のうち各都道府県の取り分となる地方消費税の配分方法を巡り、財務省がまとめた改革案が二十九日判明した。税収の大半を消費額に基づいて割り振る現行基準を全面的に見直し、十五歳未満と六十五歳以上の「老齢・年少人口」の比率に応じて全て配分する。高齢化に配慮しつつ、都市部に偏りがちな税収を地方に手厚くし、人口一人当たりの地方消費税収が最大の東京と最小の沖縄で一・六倍ある格差を是正する。

                                                 三十一日の財政制度等審議会で提案する。政府、与党が年末に議論する二〇一八年度税制改正のたたき台となるが、減収となる東京など都市部の自治体の反発は必至で、激しい攻防が予想される。(後略)』

                                                 

                                                 

                                                 この記事は、各都道府県ごとの消費額を主な基準とする現行方式を改めて、人口を重視する新たな方式の導入を検討するという記事です。下記は地方消費税収の配分基準の見直し前と後のイメージです。

                                                 

                                                (出典:東京新聞Web)

                                                 

                                                 

                                                 上図の通り、現行基準の配分は、都道府県ごとの消費額(使った額)に応じて税収の75%を配分し、人口に応じて17.5%を配分するという仕組みです。

                                                 

                                                 消費額の配分基準は、実際に住んでいるところではない場所で買い物をした消費額も含めるため、都市部と地方で税収格差が発生していました。理由は地方に住む人が大都市で買い物をする人が多く、人口一人当たりの地方消費税収について、最多の東京都と、最小の沖縄県とで、1.6倍もの格差が生じていました。

                                                 

                                                 この地方消費税の配分見直しについて、東京が圧倒的に有利なのは、インフラ整備が進んでいるからに他なりません。みんな東京で買い物をしようとします。東京だけでなく、名古屋や大阪もそうです。インフラが整っている都市部に買い物客が集中するのは当たり前です。

                                                 

                                                 インフラ整備が遅れている地方へ再分配するという考え方は、方向性としては正しいと私は思います。一方で、東京新聞の記事にある通り、東京都民の中には、損をするということで反対が起きる可能性があります。

                                                 

                                                 東京都民で反対をする人は、自分たちが地方に比べてインフラが充実しているという便利さに加え、「負け組の他県のことなど知るか!」という発想の考えと思われます。

                                                 

                                                 インフラ整備は国家が推進するものですし、インフラ整備が整っていないのは自己責任というのも変な話です。スペインのカタルーニャ州独立問題もそうですが、国家とはそういうものではなく、いざという時に助け合うということだと私は思うのです。

                                                 首都直下型地震の発生や、北朝鮮のミサイルが東京に打ち込まれるとか、そういうときに、東京都民だけで誰の助けも借りず復興するというのは、できないと思うからです。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで、今日は地方消費税の格差是正について報じた東京新聞の記事を紹介させていただきました。この内容、都民で反対する人が必須と報じられていますが、私は方向性としては正しいものと思っております。


                                                教育費用の財源は、どうあるべきなのか?(IMFよ!お前が言うな!)

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                                                  JUGEMテーマ:年金/財政

                                                  JUGEMテーマ:教育

                                                  JUGEMテーマ:国債

                                                   

                                                   今日は、教育財源はどうすべきか?について意見します。

                                                   

                                                   米国のワシントンにあるIMF国際通貨基金が公表した報告書の財政モニターで、世界各国の国内の所得格差が問題になっているとし、政府が税制や所得移転を通じた富の再分配を真剣に検討すべきとの見解を発表いたしました。

                                                   

                                                  <米国ワシントンのIMFの写真>

                                                  (2014年12月31日に杉っ子がワシントンで撮影)

                                                   

                                                   私は2014年12月31日に米国のワシントンに行き、IMF、世界銀行、ホワイトハウスを視察しています。日本は外貨建て債務もありませんし、ドル建ての資金は不要ですので、IMFのお世話になる可能性が、一番低い国家といえます。そしてIMFは今まで所得格差を拡大するワシントンコンセンサスの新自由主義を各国に押し付ける張本人でした。

                                                   それが手のひらを返したように、IMFが変わってしまいました。なぜならば、国内の格差拡大が現実となり、IMFは所得格差を問題視するようになったのです。

                                                   

                                                   

                                                  1.安定税収という一利があっても百害を与える消費増税

                                                   

                                                   自民党の安倍政権は教育にお金をつぎ込むといっていますが、その財源は消費税です。消費税の税収は何があっても横ばいで下がりもしませんが、上がりもしません。ある意味、どれだけ不景気になろうが安定した税収であるというのは間違いありません。とはいえ、不景気になれば法人税と所得税は減収し、国家全体として税収は減収するのです。

                                                   

                                                   日本の場合は少子高齢化によって、医療・介護費用が増大しており、この部分の消費(健康保険や介護保険の自己負担分の個人消費と保険適用の政府消費支出分の合計)によって、法人税と所得税の減収分を賄っているという状況です。

                                                   

                                                   2009年のリーマンショックのとき、消費税は横ばいでしたが、法人税と所得税は落ち込みました。リーマンショックのとき、赤字企業や失業者が激増しましたが、「それでも消費税は取りますよ!」という弱者には極めて厳しい逆累進課税の税金です。

                                                   にもかかわらず、自民党は消費税で教育財源を賄うといっており、あきれるしかありません。

                                                   

                                                   国家は言うまでもなく、企業にとっても、教育=投資 です。今この時点で教育支出しても生産性向上効果は人材が育つ将来です。企業ならば銀行借入という資金調達手段があります。政府にとっても、教育が普通に投資と考えれば、国債で何ら問題ありません。どうしても日本政府が発行する円建国債や教育国債が嫌ならば、IMFが提唱する累進課税強化をやればいい。所得の多い人からは不満が出るかもしれませんが、国家の将来を考えれば仕方がないでしょ?という話だと私は思うのです。

                                                   

                                                   ついでにいえば、安倍政権は教育無償化といっていますが、教育を供給する学校側にお金を全然使っていない状況ですと、却って教育の荒廃化がすすむだけです。プライマリーバランス黒字化目標のため、政府支出削減で教育支出も削減されています。結果、学校の先生も非正規雇用が増え、大学教授でも山中教授のIPS細胞の研究する職員が非正規雇用という悲惨な状態になっています。

                                                   

                                                   学校の先生や大学教授のみならず、学校の施設・設備にも手厚い予算配分をしなければ、質の高い教育ができません。例えば設備を増やすとか先生・教授を増やすとか、政府支出増が求められるのですが、例によりプライマリーバランス黒字化目標が残って、家計簿発想の財政運営の政治家や官僚ばかりのこの状況では、そうした発想に至らないと思うのです。

                                                   

                                                   大体、山中教授のIPS細胞の研究員スタッフのほとんどが非正規雇用とか、あり得るでしょうか?(参照ブログ記事:プライマリーバランス黒字化を続けるとノーベル賞受賞者は出なくなります! )

                                                   

                                                   こうした現状を理解したとしても、なお国家の財政運営を家計簿と同じように捉え、借金を残すことは将来世代にツケを残すとして、プライマリーバランス黒字化が正しく、支出削減に邁進すべきとする人々は、私から言わせればアホとしか言いようがありません。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  2.ジョセフ・スティグリッツ教授の提言

                                                   

                                                   政府の負債の約1000兆円のうち、円建国債の40%が既に日銀が保有しています。日銀が保有する国債について無期限無利子国債にしてしまえば、現金と同じ扱いになります。2017年3月に来日した米国コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授(2001年にノーベル経済学賞受賞)が提言しております。このジョセフ・スティグリッツ教授は、IMFの経済政策を批判し続けてきた人物であり、世界的な経済学の権威者です。

                                                   

                                                   そのジョセフ・スティグリッツ教授とポール・クルーグマン教授は、2017年3月に来日し、安倍首相が対談しました。その中で、両氏が消費増税に消極的な見解を示したとされています。

                                                   

                                                   実際に提言した内容の概要は下記の通りです。

                                                  ●格差問題によって経済の潜在成長力が鈍化した

                                                  ●所得格差が拡大したために構造的に消費が増えない状態になったことが長期低迷の根本原因である

                                                  ●富の偏在化が行き過ぎると、所得が高い人はそれ以上の消費をせず、所得が減少した人は生活が苦しくなって、物が欲しくても消費することができない

                                                  ●結果、全体として消費がますます減るという悪循環が発生している

                                                   

                                                   また、Airbnbなどのネットインフラについても触れ、面白い指摘もしています。

                                                  ●ネットインフラを使って既存のリソースを最適にシェアした場合、ビジネスに必要となる投資総額は減少する

                                                  ●何もしなければその分だけ需要が減少してGDPが減少する可能性がある

                                                  ●上記可能性が本当だとすれば、余ったリソースを新しいサービスの創造に転換する仕組みが必要である

                                                   

                                                   こうした状態にうまく対応するためには、産業構造を時代に合わせて変化させ、財政支出を維持する必要があるというのが、ジョセフ・スティグリッツの主張です。そして、消費増税に消極的な見解を安倍首相に示した理由は、消費税は総需要を喚起するものではないからと述べたとされています。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  3.アベノミクスの根底にある根本的な間違い

                                                   

                                                   アベノミクスの根底にある根本的な間違いは、需要不足ではなく供給能力の低下という見方です。十分なニーズがあっても、企業側が合致する製品やサービスを開発しきれていないという考え方です。日本の電機メーカーが弱体化したのは、価値観が多様化する消費者の動向をうまくつかめていなかったことが原因だという指摘で、工夫次第では消費は伸びるとする考え方です。

                                                   

                                                   この発想、政府の支出削減=需要削減であり、事実として政府が率先して需要を削減してきたために、デフレに陥ったという根本を理解していないことの証左です。政府が支出削減しても、民間に活力を与えれば、民間需要が旺盛だったら、政府支出削減して構わないということ。もちろん、インフレ状態でインフレ率が適正な水準を上回っている状況であれば、政府支出削減した方がいい場合があります。インフレ状態は、インフレギャップ状態、即ち「需要>供給」という状態ですので、供給力強化もしくは需要削減が正しい政策になります。

                                                   

                                                   今はデフレギャップ状態、即ち「需要<供給」で、率先して政府が需要削減している状態です。この状態で供給力を強化すれば、デフレギャップが大きくなり、さらに深刻なデフレ不況に陥るのです。

                                                   

                                                   そして需要とは、個人消費ではなく、政府支出や政府の投資、企業の投資も含まれます。教育=投資と考えれば、教育の需要を政府自らが率先して需要を創出する方向性は正しいと思います。そしてその財源は、円建国債で何ら問題ありません。外貨建てで借りる意味はありません。何しろマイナス金利の状態で、円建国債はめちゃくちゃ低利です。IMFのお世話になる必要もなく、日本政府が円建国債を増刷すればいいだけの話。国民一人当たりの貸付金という資産が増えるだけではなく、国債を財源に投資することでGDPが成長して経済のパイが大きくなり、税収増にも貢献するのです。

                                                   

                                                   国債を増刷したら、国債の格付けが下がるのでは?と思われる方、心配無用です。無視しましょう。

                                                   そもそも世界的にみれば、、日本は先進国で国力が強い部類に入りますので、ドル建てなどの外貨の資金調達需要は不要です。民間の場合は、例えばトヨタ自動車が米国に工場を出すとすれば、外貨建ての資金調達需要が発生しますが、日本という国家としてみた場合は、マイナス金利で円の資金需要がなく、円が余って預金されている状況です。その預金で銀行が国債を買っているわけですから、外貨建ての資金は、はるかに需要が乏しい。だから米国の格付け会社のムーディーズやスタンダードプアーズらが日本の国債の格付けを引き下げたとして、「だから何?」という状況。あの格付けはドル建て資金を調達するときには、調達金利に影響する可能性がありますが、日本としてドル建て資金調達の需要に乏しいので、日本経済に全く影響しません。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで、今日は教育費用の財源について、どうあるべきか?について、IMFの提言、2001年ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ教授の提言をご紹介し、私見を述べさせていただきました。


                                                  「法人税が高いと企業が海外に流出してしまう!」というウソ

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                                                     今日は、「法人税が高いと企業が海外に流出してしまう!」という論説について述べたいと思います。

                                                     

                                                     かつて景気を良くしたいのなら、富裕層の所得税を減税すべきという「トリクルダウン」理論というのがありました。また、今でも蔓延っていますが、金融緩和で雇用情勢が回復したという意見もあります。有効求人倍率の上昇と失業率の低下について、金融緩和の影響が全くないと言うつもりはありませんが、金融緩和だけやっていればインフレになると主張される人も含め、雇用情勢の回復、インフレになる波及過程を説明している人は少ないです。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    1.所得税の累進課税緩和は不要、金融緩和のみでは需要増につながらず

                                                     

                                                     私が初めてブログで書いた記事の題名は、”「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?”ということで、所得税減税の必要性がないことを書いたのが初めての記事です。その後、銀行のビジネスモデルを焦点に当て、”金利が下がれば設備投資が増えるは本当か?(魚の仲買人さんのビジネスモデル)”という記事も書きました。

                                                     

                                                     どちらの記事も、よく巷で言われることがある「所得税を減税すべき!」「金利を下げれば設備投資が増える!」について否定しています。

                                                     

                                                     改めて、次の俗説2つについて反論させていただきます。

                                                     

                                                     

                                                    【俗説 Ы蠧誓任慮裟任垢譴弌特に累進課税の緩和をすることで富裕層がお金を使って景気が良くなる】

                                                    反論

                                                    所得税を減税しても富裕層が必ずお金を使うとは限りません。所得税が増税されたとしても、需要(※)が多ければ景気はよくなります。所得税減税分について、まったく経済効果がないとはいえないものの、政府支出と決定的に異なるのは、いつ?という時間軸、いくら?という金額、いずれもコントロールできません。政府支出は、いつ?という時間軸が予算化された時点で1年以内に消化され、金額も予算が付けば必ず執行されます。一方で減税の恩恵を受けた富裕層の消費を政府がコントロールすることは不可能です。わかりやすくいえば、富裕層がお金を使うのは、いつでもいいわけです。だから、例えば所得税減税後、5年経過したら豪邸を作るという富裕層がいるとすれば、4年間は経済効果が出ません。その間に普通に一般人も生活しているわけで、仮に4年間、所得を得られず、生きていくことができない人々が出てきます。また、政府支出増をした場合、GDPが増えます。GDP増加となれば、「支出増(=政府支出増)」=「生産増」=「分配増」のいわゆるGDP3面等価の原則により、必ず分配が増加します。このとき、法人税と所得税の税収(労働分配率によって法人税と所得税の割合が変わる)も必ず増えることになります。

                                                     

                                                     

                                                    【俗説◆Ф睛がさがれば経営者は設備投資を増やす(金融緩和をやれば設備投資が増える)】

                                                    反論

                                                    金利が下がったとしても設備投資が増えるとは限らず、需要が不足していれば、企業は設備投資を控え、内部留保を増やします。高金利だったとしても、需要(※)が多ければ、企業は設備投資をすることはあり得ます。逆に需要がなければ、金利がどれだけ下がったとしても、設備投資をする企業経営者はいません。金利が安いからという理由だけで、需要がないのに設備投資をしたら、経営者失格です。2013年に安倍政権が誕生し、アベノミクス第一の矢で、黒田日銀総裁が金融緩和政策を実施、現在も継続しています。具体的には市中の国債(メガバンク、地銀、信金信組が保有する国債)を買い取り、日銀当座預金という勘定科目を増やす形で通貨発行しています。ところが、物価目標2%どころか、インフレにすらなっておりません。設備投資が増えるどころか、内部留保が増えている有様です。(下方の<非金融法人の現預金額の推移>を参照)2014年頃まで、内部留保額は170兆〜200兆円を推移していましたが、2014年頃から200兆円を超え始め、2016年に入ってからは250兆円を突破しています。金融緩和のみでは設備投資を増やすことはできません。企業が設備投資をするためには、需要>供給のインフレギャップ状態のときです。今は需要が不足しているデフレ状態ですので、どれだけ金融緩和をしたとしても、経営者は設備投資をしようとは思わないのです。

                                                     

                                                    ※需要:ここでいう需要とは、個人消費以外にも政府支出、企業設備投資、純輸出(輸出−輸入)ですが、貿易は自国の主権だけで需要の増減をコントロールできないため、政府支出と企業設備投資を指すと理解していただいても構いません。

                                                     

                                                    <非金融法人の現預金額の推移>

                                                    (出典:日銀の資金統計循環)

                                                     

                                                     

                                                     先述の”金利が下がれば設備投資が増えるは本当か?(魚の仲買人さんのビジネスモデル)”の記事は、運転資金という短期借入資金について書いたものでした。

                                                     仮に超長期プロジェクトを政府が実施するとして、期間が長く需要が十分にあって、値段を下げなくても物・サービスが売れる状態で、むしろ物・サービスの値段が値上げしても売れる状態だとすれば、固定金利7%とかで長期借入金で設備投資をしたとしても、十分にペイできます。

                                                     

                                                    ●政府が実施する=期間が長く続く=需要が長期に渡って継続する

                                                    ●値段を下げなくても売れる≒値上げをしても売れる=名目需要が十分にある

                                                     この2つの状態は、物・サービスが売れるインフレ状態です。時間軸も先行きに見通しが長く続くと思えば、経営者は投資がしやすくなります。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    2.法人税が高いと企業が海外に流出してしまうというのは、本当か?

                                                     

                                                     慶應義塾大学の土井丈朗氏が、成長戦略の一環として、法人実効税率の引き下げを主張していました。この土居丈朗氏は、財政破綻論者の一人でして、グローバリズム支持者の一人でもあり、私が主張する意見とは逆の立場の識者です。

                                                     安倍政権もまた、経済成長に欠かせないのは「民間の活力」であるとし、企業に元気を与える政策として企業減税を実施しています。

                                                     企業減税にもいくつか種類がありますが、「設備投資減税」と「法人税減税」で比較した場合、前者の方が経済効果が大きく、後者はデフレ環境下にある日本においては効果がほとんどありません。

                                                     

                                                     前者の「設備投資減税」とは、国内に工場や設備を作った場合、その費用の一部を課税対象から除外するというもの。国内で投資した場合のみ減税しますので、企業の投資意欲を高める効果が期待できます。半面、設備投資を行うのは主に製造業なので恩恵を受ける企業は全体の約25%程度に過ぎないという意見があります。日本のGDPの大部分を支えるのが小売業やサービス業であり、そういった企業にも減税の恩恵が行き渡らないと、成長戦略としての効果は見込めないというのです。

                                                     

                                                    <法人実効税率の国際比較>

                                                     

                                                    (出典:財務省のホームページ)

                                                     

                                                     上図を見てもわかるように、日本の法人実行税率(法人税と地方税の合計税率)は、米国に次いで2番目に高くなっています。このままだと、企業が税金の安い海外に逃げ出してしまうのではないか?あるいは海外企業の日本への直接投資が減ってしまうのではないか?という声があり、法人税減税はぜひとも必要だというのです。

                                                     

                                                     私は断言しますが、法人税減税は意味がないということです。法人税とは正確には「法人所得税」であり、黒字決算の企業だけに課税されます。現在、国内企業の70%は赤字であるため、もともと法人税は支払っていません。法人税減税で恩恵を受けるのは儲かっている企業だけなのです。

                                                     

                                                     しかも企業は現在250兆円以上の現金を内部留保して貯め込んでおります。投資や雇用を増やそうを思えば、お金は十分にある状態です。にもかかわらず、国内で投資を行ってもデフレ環境下では、物・サービスの値段を下げないと売れない、個数・回数を少なく買われるという儲かりにくい環境であると判断しているのです。そうした企業に法人税減税したとしても、減税分が内部留保か海外投資に回ってしまうことになるでしょう。

                                                     

                                                     では、土井丈朗教授が危惧するような、税金が高いと本当に企業の海外流出は増えるのでしょうか?実はこれもあり得ません。日本の内需を支える小売業やサービス業は、分厚い中間層の国民が多い日本を経営基盤として活躍の場にしています。製造業のように工場だけを海外に出すことは、そもそもできません。そのため製造業に国内投資を促すという点に目的を絞るのであれば、「設備投資減税」で十分といえるのです。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    3.米国のトランプ政権の法人税減税は、日本と異なるのか?

                                                     

                                                     トランプ大統領は、税制改革案で、法人税20%に下げる意向を示しました。

                                                     下記はロイター通信の記事です。

                                                    『ロイター通信 2017年9月28日 / 07:01 トランプ税制改革案、法人税20%に下げ 「歴史的な減税」強調

                                                    [ワシントン 27日 ロイター] - トランプ米大統領は27日、レーガン政権下の1986年以来、約30年ぶりとなる抜本的な税制改革案を発表した。焦点となる連邦法人税率は現行の35%から20%に引き下げる。

                                                    個人所得税は現在7段階に分かれている税率を12、25、35%の3段階に簡素化するほか、最高税率を39.6%から35%に引き下げる。

                                                    また、個人事業主やパートナーシップなど、いわゆるパススルー企業に課す税率を25%に設定する。

                                                    インディアナ州で演説したトランプ大統領は、税制改革案は米国史上で最大の減税であり、「米国民にとって歴史的な減税となる」と強調。税制改革を通じ、「成長促進、雇用創出、労働者と家族の支援を目指す」と述べた。

                                                    大統領は記者団に対し、改革案を実現しても富裕層への恩恵はほとんどないと語った。また法人税率の20%への引き下げについては、当初15%への引き下げを要求しており、20%の水準について交渉するつもりはないと述べ、これ以上譲歩しない考えを示した。(後略)』

                                                     

                                                     

                                                     グローバリズムが蔓延した社会では、法人税は減税されます。一つ目は「法人税率が高いままだと企業が外国に資本を移しちゃいますよ!」というレトリックが通用しやすくなります。実際は、法人税率ごときで外国に資本を移すことはありません。

                                                     

                                                     もともとトランプ大統領は労働者階級から支持を受け、米国国民の所得を増やすというスローガンで勝ち上がってきた大統領というイメージがあると思いますが、米国の法人税減税は、どう理解すべきなのか?

                                                     

                                                     米国の場合は必ずしも間違っているとは言い難いのです。なぜならば、法人税減税をすることで設備投資を増やす可能性はあります。なぜならば、1兆ドルのインフラ投資をやるという宣言をしています。これは政府が需要を1兆ドル(≒110兆円)創出することを宣言したことになります。

                                                     1兆ドル規模の政府支出増という需要が見込めるのであれば、企業が設備投資をする動機は十分にあり、法人税減税はむしろ設備投資の後押しにつながる可能性があるのです。

                                                     

                                                     日本の場合は、米国とは真逆で、政府が緊縮財政をやっています。しかもデフレを長期間放置してきて、物・サービスが値下げをしないと売れないという儲かりにくい環境ですので、法人税をゼロにしたとしても、需要がなければ投資に前向きになろうとする経営者はいないでしょう。

                                                     

                                                     

                                                     というわけで、今日は「法人税が高いと企業が海外に流出してしまう!」というフレーズに対して反論させていただきました。よく巷で言われる「法人税を引き下げないと企業が海外に流出する」なんてのは、一部の製造業だけです。サービス業ではあり得ません。先の「所得税の累進課税を緩和しなければ富裕層が流出する」とか、「金利を下げれば企業の設備投資が増える」とか、「法人税を引き下げれば企業の設備投資が増える」とか、こうしたフレーズは、そもそも需要の有無を全く考慮していない、会社経営をやったことがない人の発想です。

                                                     こうしたレトリックに騙されないようにするためには、私たちが「銀行のビジネスモデル」や「デフレインフレは需要の過不足説であること」など、経済や経営に関する知見を高めていくしかないのです。


                                                    社会保障費増加は普通に国債発行でOK!増税して借金を返済する必要もありません!

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                                                      JUGEMテーマ:経済全般

                                                      JUGEMテーマ:消費税増税

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                                                       安倍政権は公約で消費増税を行い、幼児無償化などの財源とするといっております。消費税の話題となると、よくあるのが社会保障の安定化というキーワードです。今日はこのことについて触れ、消費増税が今は不要である旨を意見します。

                                                       

                                                       みなさんは、5%→8%の消費増税が、社会保障安定化のために使われておらず、政府の負債の返済に使われたという事実を知っているでしょうか?

                                                       野田総理大臣と谷垣自民党総裁と公明党の山口代表ら、3党合意の時点で借金返済に使うということが決まっていました。このこと、マスコミは報道していません。

                                                       だから、ほとんどの人々は、消費増税して社会保障に使っていると思っているはずです。もちろん社会保障に全く回さないということではないため、全くのウソではありませんが、3党合意では、消費増税のほとんどを借金返済に使うということが決まっていたのです。

                                                       

                                                       落ち着いて考えていただきたいのですが、政府がお金を使えば、必ず誰かの所得になります。皆さんがお金を使った場合も所得になりますが、政府がお金を使った場合も所得になるのです。一方で誰の所得にもならないのが借金返済です。

                                                       

                                                       消費増税により、消費が減少し、実質で2014年度で実額8兆円程度減少しました。政府が8兆円支出を増やせば、経済への悪影響はなかったかもしれませんが、実際は政府支出は増やしておらず、むしろ緊縮財政をしています。政府支出は医療・介護費は増加しているものの、増加幅を抑制し、公的固定資本形成を減らしています。結果、インフラはボロボロ、橋が架けられず通行止めとなっている地方の道路や、トンネル修繕したくても予算が付かないために放置されて通行止めになっている道路が、多数増えている状況です。(参照ブログ「生産年齢人口減少のスピードが早い我が国こそ、インフラ投資が必要である!」)

                                                       

                                                       消費増税して需要を削減して、しかも政府支出を増やしていないのですから、GDPは増えることはありません。500兆円から530兆円になったのは、研究開発費をカウントしていなかったものを、カウントするようになったという統計方法が変わっただけの話。実質的には経済成長していません。

                                                       

                                                       インフレになっていない状況での消費税増税は間違っています。とはいえ、もし消費増税をやるのであれば、個人消費の減少を十分にカバーして減少幅を遥かに凌ぐほどの政府支出増をやる必要があります。そうすれば、経済成長できます。

                                                       例えば、消費増税で5兆円増収見込みとするならば、政府支出増10兆円ずつ増やすことを毎年続けるのならば、経済成長できるでしょう。

                                                       

                                                       読者の皆様の中には、国の財政状況を考えると「国の借金を返済した方がいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。

                                                      「国の借金」という言葉は存在しませんし、勘定科目ですら存在しません。

                                                       仮に存在するとすれば、それは家計分野、企業、金融機関、政府部門のすべての資産と負債を合算したもので見る必要があり、その場合は日本は320兆円強純資産という世界一の純資産大国の金持ち大国です。

                                                       しかも政府部門の負債の1000兆円は、100%円建てで、日銀が買い取ることが可能です。既に安倍政権が誕生してアベノミクス第一の矢の金融緩和政策で、日銀が国債を買いまくり、実質的に200兆円近くの借金が返済されています。

                                                       

                                                       私は安倍政権を全く評価していません。ですが、あえて一つだけ功績があるとすれば、日銀に国債を買い取らせて政府の実質的な借金が減っているということを見せたことは功績です。

                                                       なぜならば、日銀に国債を買い取らせて日銀当座預金という勘定科目を増やす形で通貨発行をしています。もし、通貨発行するなどといえば、以前ならばハイパーインフレ(13000%)になるという人が大勢いました。

                                                       

                                                       

                                                       上記は、2017年3月末での国債の所有シェアですが、グラフの青い部分で日銀のシェアは40%で、金額では短期証券41兆円、国債・財投債は387兆円にも上ります。

                                                       このように、既に300兆円以上の国債を日銀が買い取っているにもかかわらず、残念なことにハイパーインフレどころか、GDPデフレータはマイナスとなっており、ハイパーインフレになると主張していた経済学者さんやアナリスト、エコノミストは口を噤んでいるわけです。

                                                       極論を言って政府の負債が消えていることを認めず、消費増税が必要だ!借金を返済しなければ将来世代にツケを残す!という人々が多数派だったわけです。

                                                       このような状況下では、正しい政策が打たれるわけがなく、私たち国民が正しく理解しなければならない限り、デフレ脱却はできないと私は思います。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで、今日は消費増税が不要であることを改めてお伝えしました。100%円建ての負債で、日銀が国債を買い取って通貨発行しており、猛烈な勢いでシェア40%を日銀が国債を保有している状況です。どうやって財政破綻するのでしょうか?国際的信用やら、国債の信認やら、抽象的な言葉でしか語れない人たちは、偉そうなそれっぽいことを言わないでいただきたい。というよりウソ・デタラメを言わないでいただきたい。日本が財政破綻することはありません。「可能性が限りなく低い」ではなく「0(ゼロ)」なのです。

                                                       「借金返済のために消費増税すべき!」とか、「社会保障安定化のために消費増税すべき!」といった論説は、すべてデタラメ・ウソで、経済のこと何一つわかっていない「”知ったか”さん」であるといえるでしょう。

                                                       こうした人たちに私たちが騙されないように、日本国民の多くが知見を高めていくしかないと私は思うのであります。


                                                      消費税増税した場合、個人消費は一時的に落ち込んでも、翌年以降V字回復するというのはウソです!

                                                      0

                                                        JUGEMテーマ:消費税

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                                                         安倍政権は消費増税10%に意欲を示し、財源の使途について国民に信を問いたいとして、衆議院議員の解散に踏み切りました。今日はこの問題について触れたく、GDPデフレータについて考えます。

                                                         

                                                         消費増税5%→8%実施後、実質GDPで民間最終消費支出は激減しました。

                                                         

                                                        2014年第1Q( 1月〜 3月):前期比△2.5%(★)

                                                        2014年第2Q( 4月〜 6月):前期比▲5.0%(★)

                                                        2014年第3Q( 7月〜 9月):前期比△0.3%

                                                        2014年第4Q(10月〜12月):前期比△0.6%

                                                        2015年第1Q( 1月〜 3月):前期比△0.5%

                                                        2015年第2Q( 4月〜 6月):前期比▲0.4%

                                                        2015年第3Q( 7月〜 9月):前期比△0.6%

                                                        2015年第4Q(10月〜12月):前期比▲0.6%

                                                         

                                                        下記は、実質GDPの推移について、2013年第4Qを100とした場合、前期比を指数化したグラフです。

                                                         

                                                         2014年第1Qは、駆け込み需要で前期比を大きく上回って△2.5%となったわけですが、第2Qは▲5.0%と大幅減です。

                                                        実質GDPの前期比の推移ですので、2013年12月に1000個パンを買っていたが、消費税増税直後とその後のパンを買った個数は次の通りになったといえます。

                                                         

                                                        ●2014年1月〜3月は1025個

                                                        ●2014年4月〜6月は974個

                                                        ●2014年7月〜9月は978個

                                                        ●2014年10月〜12月は984個

                                                        ●2015年1月〜3月は988個

                                                        ●2015年4月〜6月は984個

                                                        ●2015年7月〜9月は988個

                                                        ●2015年10月〜12月は981個

                                                        (以下同様)

                                                        ●2017年1月〜3月は993個

                                                         

                                                         つまりV字回復はできていないのです。実質GDPは前年同期比でなく、前期比でみれば明らかにV字回復できておらず、L字に近い推移です。

                                                         このように、消費増税をしたとしても、消費の落ち込みは一時的でV字回復するなどと言っていた学者たちは、安倍政権を騙したともいえます。

                                                         

                                                         私は何が何でも消費増税が反対であるとは言いません。物価上昇率が、GDPデフレータベースで2%超を安定的に推移している状況であれば問題ないのですが、GDPデフレータベースで4%〜5%とでもなれば、「需要>供給」のインフレギャップが大きく健全でないと考え、需要を削減するために消費増税や無駄削減することは正しいと思っています。

                                                         

                                                         とはいえ、実際のGDPデフレータの推移は下記の通り、プラスになったのは、リーマンショックと消費増税5%→8%実施したときだけです。

                                                         

                                                         リーマンショックのときにプラスになる理由は、世界的に不景気になって物を買わなくなるため、輸入が激減することでGDPデフレータはプラスになります。何しろ、GDPデフレータ=名目GDP÷実質GDPであり、輸入はGDPの控除項目です。世界的に不景気となれば、誰も物を買わない即ち輸入金額(名目GDP)ではなく輸入数量(実質GDP)の減少が顕著となることから、実質GDPの減少幅>名目GDPの減少幅となることで、GDPデフレータはプラスになってしまうのです。

                                                         

                                                         消費増税のときにプラスになる理由は、名目GDPを強制的に引き上がることで物価が上昇する一方で、物の購入数量、サービスを受ける稼働回数を減らすという実質GDPの減少によって、GDPデフレータがプラスになります。

                                                         

                                                         GDPデフレータがプラスになったからといって、景気回復したとならないのは、GDPデフレータの算出の仕組みが、GDPデフレータ=名目GDP÷実質GDPだからです。

                                                         

                                                         

                                                         というわけで、消費増税しても消費が落ち込むのは一時的であるという主張に反対したく、GDPデフレータを中心に説明しました。安倍政権は現在の状況は、デフレから脱却できたと思っているのでしょうか?そもそもインフレ、デフレについて正しい認識を持っていなければ、正しく判断することはできません。またGDPデフレータという指標のクセを知らないと、これまた正しい判断ができなくなってしまうわけです。

                                                         私は消費増税が常に反対であるとは思いません。健全なインフレ率を超える経済状況であれば、例えばインフレ率が4%とか5%とかという状況であれば、消費増税してもいいと思いますし、無駄削減で政府支出減をすることも有効な経済政策になるからです。

                                                         とはいえ、まだ物価上昇率2%に程遠く、GDPデフレータがプラスマイナス0をへばり付いている以上、消費増税は実質消費を減少させてデフレ脱却から遠のくことにつながるため、反対しています。

                                                         皆さんも、こうした経済指標について読みこなせるようにしていただき、誰が正しいことを言っているのか?見極められるようになるべきです。

                                                         残念ながら、現時点で正しい分析ができている政治家は、ほとんどいないと思います。ですが、論戦で正しいことを言い始める政治家が現れるかもしれません。そのときは、その候補者を応援したいと私は思います。


                                                        税収を増やすためには、名目GDPの成長が必要です!

                                                        0

                                                          JUGEMテーマ:年金/財政

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                                                           今日は「税収を増やすためには、名目GDPの成長が必要である」と題して意見します。

                                                           

                                                           財務省や政治家や経済評論家らの論説に、将来の不安を解消するために、社会保険制度を安定させるために、税収確保のために消費税増税は避けられないという論説があります。

                                                           1997年の橋本内閣で施行された財政構造改革法により、将来伸び続けようとする社会保険を抑制して、消費税を中心とした間接税で伸び続ける社会保険制度を支えるという考え方が、踏襲されてきました。

                                                           この安定財源の消費税を増税すれば、社会保険制度の財源となって社会保険制度が安定するというのは、本当でしょうか?

                                                           

                                                           下記は、日本がインフレかデフレか?を判断できるGDPデフレータの推移です。

                                                          (出典:内閣府のホームページ)

                                                           

                                                           

                                                           GDPデフレータが、対前年同期比で2008年1Q以降、プラスに浮上しているのは、下記の期間です。

                                                          ●リーマンショックで輸入が激減したとき(2008年4Q〜2009年1Q)

                                                          ●安倍政権誕生で国土強靭化計画により政府支出増に転じた2013年4Qから消費増税(5%→8%)を挟んで2016年2Qまで

                                                           

                                                           またグラフの掲載をしていませんが、GDPデフレータが対前期比で2008年1Q(1月〜3月)以降、プラスになったのは、2回です。

                                                          ●リーマンショックで輸入が激減した2008年4Q(10月〜12月)のプラス1.2

                                                          ●消費増税(5%→8%)以降の2014年2Q(4月〜6月)のプラス2.0

                                                           

                                                           

                                                           GDPデフレータ=名目GDP÷実質GDP で算出されますので、消費増税後、対前期比でGDPデフレータがプラスになるのは、当たり前です。なぜならば、名目GDPを強制的に引き上げるからです。実質GDPの伸びが名目GDPの伸びよりも小さいのは、消費増税をした後に消費を手控えるからです。

                                                           

                                                           つまり日本はデフレが継続しているのです。名目GDPとは、国民の所得の「金額」です。実質GDPがどれだけ上昇しても、GDPデフレータがマイナスを維持し、名目GDPが拡大しなければ、私たちは「所得の拡大」を目で見て確認することはできません。

                                                           

                                                           さらに重要なのは、政府の税収は、名目GDPから徴収されるという点です。

                                                           

                                                           税収=名目GDP×税率×税収弾性値

                                                           GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出

                                                           ※純輸出=輸出−輸入

                                                           

                                                            上記式を見れば、一目で理解できると思いますが、税収は粗利益、税引き前利益、給与所得などの「金額」的な所得が伸びなければ、即ち名目GDPが伸びなければ、税収は増えません。

                                                           

                                                           生産量(=実質GDP)が増えても、金額的な所得(=名目GDP)が伸びなければ税収は増えません。「生産量が増えても、政府の税収が伸びない もしくは 税収が減る」という不思議な現象が発生するのは、デフレだからです。

                                                           

                                                           税収を増やして、財政を健全化させたいならば、名目GDPが堅調に成長していく環境を作らなければならないのです。

                                                           そのためには、どにかくデフレ脱却する。具体的にはGDPデフレータを安定的にプラス2%程度にさせる必要があります。

                                                           

                                                           もちろん、消費税増税により強制的に名目GDPを引き上げて一時的にGDPデフレータをプラス化するのでは、まったく意味がありません。デフレ下の増税で経済がデフレに舞い戻れば、すぐにGDPデフレータのマイナスに突っ込んでしまいます。

                                                           

                                                           

                                                           というわけで、今日は改めて税収を増やすためには、名目GDPを継続的に増やせる環境が必要であることを述べました。

                                                           識者と呼ばれる人々が間違った情報発信をしていることに、私たち国民が気付くためには、GDPデフレータや、実質GDP、名目GDPといった経済指標に対する知見を高める必要があります。

                                                           さもなければ、正しい政策が打たれず、他国と相対的に国力が弱体化するだけでなく、デフレ継続によって供給力が削がれて絶対的にも国力は弱体化します。

                                                           災害大国の日本にとって、供給力低下は、大規模災害時には国民の生命が危険に晒されます。既に安全保障問題でいえば、北朝鮮のミサイル問題だけでなく、韓国の竹島占有、中国の尖閣諸島問題、ロシアの北方領土問題と、国益を失い続けているのです。

                                                           さっさとデフレを脱却すれば、税収増となって軍事費に使えるお金も増やせます。というより、軍事費にお金を使うということ自体、政府支出増ですので、これまたデフレ脱却に資するのです。

                                                           こうした考え方を国家中枢の人たちが持っておらず、理解していないと、日本は小国化、発展途上国化、中国の属国となってしまうでしょう。

                                                           それこそ、将来世代にツケを残すことになるものと、私は思うのであります。


                                                          消費税増税はインフレ対策です!

                                                          0

                                                            JUGEMテーマ:年金/財政

                                                            JUGEMテーマ:経済全般

                                                             

                                                             昨日まで、中国の武漢を往訪し、武漢から特急で4時間弱乗車して、そこから乗用車とバスに乗り継ぎまして、武当山という山に登っておりました。なので、久しぶりに記事を書きます。

                                                             

                                                             安倍政権は、2019年10月の消費増税を行い、増税分を福祉や教育に充当するとして、衆議院を解散するというニュースがありました。

                                                             

                                                             私は、本ブログで消費増税をやる必要はないと主張を繰り返し続けています。理由は日本が長期にわたり、世界でも稀な20年も経済成長できておらず、デフレが継続しているからです。

                                                             

                                                             とはいえ、何が何でも消費増税に反対ということではありません。高インフレになった場合は、消費増税や無駄削減は有効です。そもそも、財源確保のために消費増税とはいいますが、税収全体では増収しません。理由は直接税の法人税と所得税が落ち込むからです。

                                                             

                                                             家計簿の発想で、安定税収(いわば歩合給ではなく固定給)があれば、社会保障サービスが安定するというのは全くのウソ・デタラメ。GDPデフレーターがマイナスを継続している以上、日本はデフレなのです。デフレが続けば経済成長せず、税収も増えません。

                                                             

                                                             他の政党でいえば、大阪維新の会の松井大阪府知事は、消費増税凍結を主張していますが、徹底的な身を切る改革といっています。これもまた需要削減でデフレを促進させます。デフレは貨幣現象ではなく、需要不足である以上、政府が無駄というくらい仕事を作り、物・サービスを買う必要があります。そうすれば、デフレ脱却して税収も増えるのです。

                                                             

                                                             民進党も論外。なぜならば、前原代表は消費増税は必要との立場で、家計簿発想をお持ちの方です。しかも前原氏は、アベノミクスの金融緩和政策について、財政法第5条に抵触し、財政ファイナンスであると批判しています。これは、まったくの的外れな批判です。安倍政権の金融緩和政策は、財政法第5条とは全く関係ありません。

                                                             

                                                             北朝鮮問題でいえば、安倍政権はニュースで、「万全を期す!」を繰り返し宣言します。とはいえ、真に「万全を期す!」のであれば、憲法9条を改正しなくても、敵基地先制攻撃能力保持が、憲法9条の交戦権に該当しないと閣議決定して、政府が法律を作ればいいだけの話。憲法の成り立ちや歴史を日本国民が知らず、国益とは何か?について、日本国民が理解しないまま憲法改正の議論をしたとしても、イギリスのBrexitのように、国民が真っ二つに割れ、建設的な意見交換や議論にならないと予想します。

                                                             

                                                             加計問題や森友問題を批判する野党の批判も的外れです。加計問題でいえば、法律違反しておらず、安倍政権に落ち度はありません。落ち度がなくても、米国のロビーストと同じように、仲良くなれば自分たちのビジネスになる法案改正をして規制緩和をするということ自体が、価値観としてどうなのか?という問題です。国家戦略特区とは、もともと憲法や法律を無視できる制度。グローバリズムの発想でいえば、自由が正しく規制緩和は正しい。ビジネスで利益が出るのであれば、国益に関係なく規制緩和するというものです。ところが、そうした問題点を指摘するわけでもなく、チープな批判ばかりであります。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで、4日間空けてしまいましたが、久しぶりに記事を書きました。表題の他に、北朝鮮問題、国家戦略特区の問題についても触れました。相変わらず、経済について無知な人が多いため、正しい政策が打たれない。それどころか家計簿の発想が抜けきれない人々が多い。このままでは、日本はエンゲル係数が上昇し、文化を維持するための消費が削減され、衰退していくことになるでしょう。そうなってしまうことこそが、将来世代へのツケを残すということを知っていただきたく、この言論活動を続けていきたいと改めて思った次第です。


                                                            交際費減税を2年間延長へ!

                                                            0

                                                              JUGEMテーマ:経済全般

                                                               

                                                               今日は、2017/8/23の産経新聞の記事「政府、交際費課税の特例措置2年延長へ 経済活性化のための消費拡大を狙う」と2017/8/22の日本経済新聞の記事「社員教育拡充で法人税減税 経産・財務省が調整」をご紹介します。

                                                               

                                                               記事の概要は以下の通りです。

                                                              『産経新聞 2017.8.23 07:03 政府、交際費課税の特例措置2年延長へ 経済活性化のための消費拡大を狙う

                                                              政府は22日、取引先との接待や懇談などで使う交際費の一部を経費(損金)として認めて税負担を減らす特例措置について、平成29年度末までだった適用期限を、31年度末まで2年間延長する方向で検討に入った。引き続き企業に飲食店などでの接待を促し、消費の拡大を通じて経済活性化を図る方針だ。厚生労働省の30年度税制改正要望に盛り込む。(中略)

                                                              損金は法人税を計算する際に収益からコストとして差し引けるため、損金に算入できる範囲が広がると課税対象となる所得が減り、税負担が軽くなる。交際費に関する企業の税負担を減らすことで、飲食店での接待需要を促すことを狙っている。(後略)』

                                                               

                                                              『日本経済新聞 2017/8/22 18:56 社員教育拡充で法人税減税 経産・財務省が調整

                                                              経済産業省と財務省は2018年度税制改正で、社員教育を拡充した企業の法人税を減税する仕組みを設ける調整に入る。社員の留学や資格取得にかかった費用の一部を、法人税額から控除できるようにする。政府は生産性の向上に向け、人材育成が必要と考えており、税制面で後押しする。

                                                               経産省は17年度で期限が切れる所得拡大促進税制を延長したうえで、社員教育の費用を税額控除の対象に加えることを、税制改正で要望する。(後略)』

                                                               

                                                               

                                                               産経新聞の記事は、取引先との接待における交際費についての税負担を減らすというものです。また日本経済新聞の記事は、社員教育を拡充して能力開発費などについての税負担を減らすというもの。

                                                               

                                                               どちらも、方向性としては景気刺激策になりますので正しいです。とはいえ、交際費でいえばコンプライアンスを盾に接待を減らす傾向にある大企業もあるでしょう。公官庁の役職員と接待をすれば、確かに問題かもしれませんが、民間対民間でやる分には問題ありません。だから、無制限でもいいのでは?と思うくらいです。

                                                               

                                                               もし、飲食店が潤えば、GDP拡大に寄与し、経済成長します。同様に、社員の留学や資格取得にかかった費用についても減税するとなれば、企業は積極的に社員の能力開発にお金をかけることでしょう。

                                                               

                                                               少なくても、無条件の法人税減税に比べれば、方向性は正しいです。なぜならば、無条件の法人税減税では、内部留保しかしません。

                                                               

                                                               ですが、景気浮揚させるのに一番効果がある政策、デフレ脱却するために一番いい政策は、消費税減税です。なぜならば個人消費という需要が増えるから。消費税減税で強制的に物価を下げれば、生産者は価格を下げることなく、消費者は物を買う数量、サービスを受ける回数が多く消費できます。生産者が価格を下げず、消費者が買ってくれれば、生産者が消費者に回ったときに、同じように物を買う数量、サービスを受ける回数を多くできます。

                                                               

                                                               ついでに、政府が財政出動をして、長期プロジェクト(新幹線整備やリニア新幹線の早期開通や港湾整備などの仕事)をやることを発表すれば、企業は長期投資がしやすくなります。

                                                               生産年齢人口減少という環境があっても、投資しやすい環境となれば、サイバーダインなどの企業も最新の技術開発がやりやすくなり、ボトルネックを解消していくことになりましょう。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで、2つの記事を取り上げ、方向性は正しい旨を述べましたが、はっきりと効果があるのは、消費税減税です。何しろ、需要が増えていけば、赤字企業は黒字にならざるを得なくなり、法人税を納め始めます。今、失業している人々も、就業しやすくなって、所得税を納め始めます。

                                                               そうした赤字企業が黒字になる、失業者が所得税を納め始める、という現象は、GDPの伸び率以上に税収増に貢献します。このことを税収弾性値といいますが、日本の税収弾性値は最低でも3程度はあるといわれています。

                                                               実際、2013年安倍政権が誕生して、国土強靭化で政府支出増を実施したことで、名目GDPは1.9%上昇し、税収は6.9%上昇しました。2013年度の税収弾性値は、3.63です。

                                                               2014年4月に消費増税をせず、政府支出増を継続していれば、普通にデフレ脱却して名目GDPの伸び以上に税収が増え、社会保障の増加分を払ってもなお、おつりがくるくらいの状態になっていたことでしょう。

                                                               政府の中枢におられる方は、早くこのことに気付いていただきたいと思うのであります。

                                                               


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