政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

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     2018年度は西日本豪雨や台風や地震で大災害のオンパレードでしたが、2019年度も台風15号、台風19号と大きな台風が日本列島に傷跡を残しました。

     これだけ大災害で、手入れをしていなかったインフラが被害を受けているにもかかわらず、積極財政の機運が高まりません。私は常日頃「国債増刷」と「政府支出増」の組み合わせが、今の日本に必要であると説いていますが、日本のマスメディアは逆に「インフラ頼みは限界!」などとするバカげた論調があまりにも多い。それらの言説は、結局のところ、財政に制約があるという誤認・誤解が元になっているものと思われます。

     ついこの前は、国民一人当たり2000万円老後に必要とする金融庁のレポートが問題になりましたが、このレポートについても読むに値しません。

     そもそも国民の預金が増えるためには、政府が負債を増やせば済む話なのですが、そのことに何も触れていないからです。

     

     そこで、今日は「政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!」と題して論説します。

     

     

     

     そもそも銀行預金がどのように生まれるのか?ご存知でしょうか?銀行の預金は、政府が負債を増やして公共事業で使った時に増えます。

     

     一連のプロセスは、下記 銑イ猟未蠅任后

    ‘本政府が1兆円の国債を発行して市中銀行に担保として差し入れ、日銀当座預金を借り入れる

    日本政府が公共事業を発注して、受注した企業に1兆円代金を政府小切手で支払う

    (公共事業を受注した企業は1兆円のモノ・サービスを政府に供給する)

    4覿箸論府小切手1兆円を市中銀行に持ち込み、1兆円の銀行預金に振り替える

    (企業の預金が1兆円増加する)

    ご覿箸錬叡円を従業員に支払う

    (従業員の預金が1兆円増加する)

    セ埣羔箙圓論府小切手1兆円を日本銀行に持ち込み、1兆円の日銀当座預金に振り替える

    (日銀当座預金が1兆円増加する)

     

     上記プロセスの中で、「日銀当座預金」という言葉が出てきます。日銀当座預金は、政府と銀行しか持つことができません。私たち一般人は日銀当座預金を持つことはできません。また日銀当座預金は利息が付きません。

     

     日銀当座預金は何のためにあるのか?といえば、銀行間での資金決済という機能のほかに、法定準備預金ということで銀行の貸出しを規制する機能を有します。

     

     かつて私のブログの記事で、銀行はゼロからお金を生み出すことができるという記事を何度か書いています。それはそれで事実なのですが、銀行がゼロからお金を生み出すとなると、銀行は無限にお金を増やすことができます。この言説も理論的には正しいですが、最終的には供給力の制限でインフレになるまでという制約は存在します。

     

     この銀行がお金を生み出すというのは、銀行が貸付金を増やしたときにお金が生み出されることを意味します。したがって無限にお金を生み出すということは、無限に貸付金を増やすことができるということにもなります。

     

     現実は、インフレ・デフレを調整する必要があるため、法定準備預金である日銀当座預金の預け入れによって、貸出を規制しています。具体的には法定準備預金の利率を1%とした場合、3000万円の住宅ローンを貸し出すとなれば、銀行は日銀当座預金に30万円を負債勘定にある普通預金から振り替えなければなりません。

     

     この利率は日本銀行が操作できます。例えば1%→1.5%とすれば、日銀当座預金への預け入れが増えます。日銀当座預金は利息が付かないため、銀行は利率で定められた分しか預け入れしません。そのため1%→1.5%と引き上げられると、銀行は貸付がしにくくなりますので、法定準備預金の利率を引き上げることは、金融引締策となります。

     

     逆に例えば1%→0.5%となれば、銀行は貸付がしやすくなりますので、法定準備預金の利率を引き下げることは金融緩和策となります。

     

     日銀当座預金の説明はここまでとさせていただき、上述の 銑イ離廛蹈札垢鮨涓鬚靴討澆泙靴拭

     

    <政府が国債を発行すると銀行預金が生み出される一連のプロセスの図解>

     

     上図の 銑イ魏めて並べますと下記の通りです。

     

    ‘本政府が1兆円の国債を発行して市中銀行に担保として差し入れ、日銀当座預金を借り入れる

    日本政府が公共事業を発注して、受注した企業に1兆円代金を政府小切手で支払う

    4覿箸論府小切手1兆円を市中銀行に持ち込み、1兆円の銀行預金に振り替える

    ご覿箸錬叡円を従業員に支払う

    セ埣羔箙圓論府小切手1兆円を日本銀行に持ち込み、1兆円の日銀当座預金に振り替える

     

     上述で注目して欲しいのは、で銀行預金が生み出され、い乃詢舛覆匹量礁椶能抄醗の預金が増えるということです。

     

     さらには,濃埣羔箙圓政府に貸し付けた日銀当座預金が。イ覇銀当座預金が市中銀行に戻ってくる点も面白い点です。なぜならば、戻ってきた日銀当座預金は、また政府に貸し付けることができるからです。戻ってきた日銀当座預金をまた政府に貸し付け、政府が公共事業を発注しますと、公共事業を受注した企業の預金がまた増えることになり、従業員の預金も増えます。

     

     そしてまた日銀当座預金は、再び市中銀行に戻ってきます。

     

     上述をバランスシートで整理しますと下記の通りです。(※B/Sはバランスシートの略で、貸借対照表です。)

     

     

    ‘本政府が1兆円の国債を発行して市中銀行に担保として差し入れ、日銀当座預金を借り入れる

     

    日本政府が公共事業を発注して、受注した企業に1兆円代金を政府小切手で支払う

     

    4覿箸論府小切手1兆円を市中銀行に持ち込み、1兆円の銀行預金に振り替える

    (企業の預金が1兆円増加する)

     

    ご覿箸錬叡円を従業員に支払う

    (従業員の預金が1兆円増加する)

     

    セ埣羔箙圓論府小切手1兆円を日本銀行に持ち込み、1兆円の日銀当座預金に振り替える

    (日銀当座預金が1兆円増加する)

     

     いかがでしょうか? 銑イ離廛蹈札垢任い┐襪海箸蓮∪府が負債を増やすと国民の預金が増えるという事実です。

     

     資本主義は負債を増やすことで経済成長します。負債を増やすのは、企業でも家計でもよいのですが、デフレの場合は企業と家計は、負債を増やすことはできません。なぜならばデフレはモノ・サービスの値段を下げなければ売れないという環境であるため、借り入れを増やしても返済に窮してしまう可能性が大きい、即ち儲からないからです。家計の場合も、企業の売り上げが減少することで賃金が伸び悩み、もしくは減少します。一方で住宅ローンなどの借入金の残高が減るわけではないため、デフレ環境下では、家計も負債を増やすことは難しくなります。

     

     一方、政府はデフレであろうがインフレであろうが負債を増やすことは可能です。ただ、政府はお金を貯め込むことが目的の組織ではありませんし、利益を追求することが目的の組織でもありません。国民を豊かにすることが目的ですので、そのためにデフレの場合は国債発行して政府支出を拡大すればよく、インフレになったら無駄削減をすればよいだけの話。デフレは生活しにくいですし、インフレもマイルドなインフレならば何ら問題がありませんが、インフレ率が月50%が12カ月連続で続くとなりますと、1.5の12乗で13000%、即ち、100円の缶コーヒーが1年後13000円になるということで、これは生活がしにくい。だから無駄削減した方がよいという話にもなりますし、場合によっては消費増税も選択肢の一つとしてあり得ます。ただ、税金の目的は所得分配機能も有しますので、たくさん所得を得ている人から税を徴収すればよく、所得税の累進課税強化の方が、格差縮小で分厚い中間所得層を増やすことができる点では、消費増税よりも所得税の累進課税強化の方が優れていると私は思います。

     

     いずれにしても、国債を増やすことで預金が生み出されるというこの事実について、知らない人がほとんどであると思います。少なくても、この事実さえ知れば、「”借金=悪”で公共事業にお金を使うのは無駄!」という発想は間違っていると気付くのではないでしょうか?と私は思います。

     

     

     ということで今日は「政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!」と題して論説しました。

     

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       しばしの間、記事がアップできず、ご心配おかけしました。今日は久しぶりに記事を書きます。今日のテーマは、「3種類の負債」と題して論説します。

       

       日本経済新聞の記事をご紹介します。

      『2019/09/11(水) 日銀、「異次元」の国債購入終了 黒田緩和前の水準に

       日銀の長期国債の年間購入額が、2013年4月に異次元金融緩和を始める前の水準にほぼ戻ってきた。19年8月末の長期国債保有額は1年前と比べて約24兆円の拡大にとどまり、13年4月末時点の年間増加額(約25兆円)を下回った。ピーク時の3割程度への縮小だ。中央銀行の歴史に残るとの見方もあった「異次元」の巨額国債買い入れは、いったん終わった。

       日銀は黒田東彦総裁の下で異次元緩和を始めたとき、年約50兆円ペースに向けた長期国債の購入増額に着手した。14年の追加緩和で約80兆円とした。白川方明前総裁時代の13年1〜2月期には年23兆円程度のペースだったので、文字通り異次元だった。だが次第に政策の持続性に疑問が指摘されるようになった。 

       そこで16年9月に決めたのが緩和策の軸足を「資金供給」から「長短金利操作」に移す措置だ。長期国債は長期金利(10年物国債利回り)を「ゼロ%程度」に誘導するのに必要な額だけ買えばよくなり、減額への道が開かれた。「ステルス(隠密な)緩和縮小」と呼ばれたこの路線を3年続け、ついに異次元緩和前の購入額にほぼ戻った。

       それでも長期金利が跳ね上がらないのは、ストック面では日銀の存在感が大きくなっているためだ。国債発行残高に占める日銀保有シェア(8月末)は5割に近くなっている(QUICK調べ)。

       長期国債の購入額について、日銀は今でも「年間約80兆円のめど」を掲げている。その形骸化が進むが、政策の持続性が上がり物価に上昇圧力を加え続ける「粘り強い緩和」ができるようになったと日銀は受け止める。

       国債買い入れ縮小は、追加的な政策対応の余地を広げる効果も持つと日銀はみる。将来購入を再び増やす追加緩和を演出しやすくなるからだ。実際追加対応の選択肢として日銀は長短金利の引き下げや資産買い入れの拡大と並んでマネタリーベース(資金供給量)の拡大ペース加速も挙げる。

       もっとも、当面焦点が当たりそうな手段は金利の引き下げだ。欧米中央銀行の利下げ観測が強まる中で、現時点で為替市場などでの関心が「金利」に集まっているからだ。

       ただ仮に欧州中央銀行(ECB)が量的緩和再開を決めるなどして市場の関心が「資金量」に戻ってきたら、日銀も国債買い入れ拡大を前面に出す可能性は残る。

      「現時点で実現可能性は低いが、国債購入増額は大規模な財政出動との連携で実施すれば、株高・円安効果を持つ可能性がある」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作氏)。ステルス緩和縮小を進めておけば、将来の量的緩和の余地が広がるわけだ。

       長期国債の買い入れ規模だけをみれば、大胆さが薄れた印象もある日銀の緩和策。ただ国債市場での日銀の存在感は拡大し、原則年間約6兆円ペースの上場投資信託(ETF)の購入も続く。今後短期政策金利のマイナス幅を広げる可能性もある。「異次元」の要素は消えず、副作用への配慮は引き続き必要だ。』

       

       

       上記日経新聞の記事の通り、異次元の国債購入が終了したというニュースです。アベノミクス第二の矢は、異次元の金融緩和ということで、毎年80兆円の国債を日銀が市中から買い取るということでした。

       

       ”市中から買い取る”というのは、メガバンクや地銀などが保有する国債を買い取るという意味です。一方で国債の増刷をしないため、国債が品薄の状態となっており、今も国債の品薄状態は続いています。記事の後半で三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野氏が指摘する通り、大規模な財政出動との連携で、国債買入増額を実施すれば、株高・円安効果を持つ可能性があるという指摘は、全くその通りです。

       

       にもかかわらず、相変わらず「借金=悪」という誤解のため、財政出動をしません。財政出動といった場合、多くの国民は、「公共事業は無駄」「借金=悪だからこれ以上借金は増やしてはいけない」という言説を信じていることでしょう。

       

       これではいつまで経っても、デフレ脱却できず、世界の先進国の中で日本の負け状態が、間違いなく続くことになります。先進国では激しく緊縮財政をやっているドイツも同様です。日本はGDPが伸びず、ドイツもGDPは過去20年間で1.4倍しか増えていません。日本とドイツに共通するのは、負債を増やさずに緊縮財政をしているという点です。

       

       そもそも負債には、3つのカテゴリーがあります。

       

       _鳩廚良藝

       企業の負債

       政府の負債

       

       _鳩廚良藝弔蓮⊇斬陬蹇璽鵑篌動車ローンなどがあります。これらのローンは、生涯稼ぐ所得以上に増やすことはできません。また相続放棄や相続の限定承認する以外は、負債は相続されます。

       

       企業の負債は、デフレ期においては負債は少ない方がいいのですが、インフレ期には、むしろ負債が多い方が、ROE(自己資本利益率)が向上します。財務レバレッジという言葉をご存知であれば、お分かりいただける通り、自己資金で投資するよりも、他人からお金を借りて投資した方が、その投資が成功した場合に、ROEの数字は跳ね上がります。何しろROE=当期利益/自己資本なので、分母の自己資本が増えずに当期利益を増やすことになるからです。何が言いたいか?といえば、インフレの時は、自己資本ではなく他人資本で投資をした方がよいということです。

       

       政府の負債は、昨今MMT理論(現代貨幣理論)で説明されている通り、イコール国民の資産です。政府が負債を増やせば増やすほど、国民の資産が増えます。年金2000万円問題についても、1億3000万人の人口で2000万円が必要ということは、2000万円×1億3000万人=2600兆円、政府が負債を増やす必要があります。

       

       例えば、今後50年間、毎年公共事業を52兆円させ、その財源として建設国債・科学技術国債・教育国債など、名前は何でもいいのですが、とにかく全額国債発行で賄うことができれば、50年後には一人当たり2000万円の金融資産が民間側に形成されます。

       

       上述の通り、負債といっても、家計の負債と企業の負債と政府の負債では全く意味が違うのです。

       

       さらにいえば、政府の負債は、日銀が買い取ることで実質的に返済してしまうことも可能です。どういうことか?といえば、日銀はJASDAQに上場している株式会社組織でありますが、55%の株式を日本政府が保有しています。

       

       そのため、50.1%以上取得ということで、日本政府と日銀は親子関係にあります。親会社の日本政府の負債を子会社が買い取ったとなれば、日銀が日本政府にお金を貸しているということになるわけですが、日本政府と日銀で連結決算をするため、連結貸借対照表作成時に、その負債は相殺されてしまうのです。

       

       これは何も日本政府と日銀という特別な関係がそうさせているわけではありません。例えば支店を有する企業が、本店と支店間で金銭が移動する取引をした場合、本支店間取引は相殺されます。同じように親会社と子会社とでお金の貸し借りをした場合、負債は相殺するのです。

       

       親会社と子会社でのお金の貸し借り?というのは、普通の人はピンと来ないかもしれませんが、CMS(キャッシュ・マネージメント・システム)というシステムを、メガバンクが営業をかけていて、大企業はCMSを導入しています。CMSを導入すれば、子会社が銀行で借りる際に、親会社の財務諸表を元に安い金利で資金調達が親会社から借りれますが、導入していない場合は子会社の財務諸表を元に資金調達します。NTTドコモとNTTというような関係では、NTTドコモが単独で資金調達した方が低金利でお金を借りられる可能性がありますが、通常の企業では子会社が単独で資金調達すると金利は高くなることが多いです。

       

       少しだけ話を戻しまして、結論から申し上げますと、日本政府と親子関係にある日銀が保有する国債は、日本政府にとっては実質的に返済をする必要がないということになります。

       

      <国債の所有シェア(2019年6月末速報)>

      (出典:日銀のホームページの資金循環統計から数値を引用)

       

       上記のグラフは、2019年6月末時点における日本の国債の所有シェアです。

       

       短期証券と合わせ、1,157兆円が国債発行残高となっています。そのため、日銀が所有する国債シェアは、1,157兆円×46.5%≒511兆円です。

       

       アベノミクス第二の矢の金融緩和政策によって、実に46.5%もの国債を日銀が保有しているというのが真実です。そして日銀が保有する511兆円は、実質的に返済する必要はありません。

       

       実質的な返済が不要だとしても、借金という名称がイヤだ!というのであれば、無期限国債など名前を変えてしまえば言いだけの話であり、政府の負債とは所詮その程度のものであって、家計の負債や企業の負債とは全く意味が違うのです。

       

       そのため、”1000兆円の借金で国民一人当たり800万円の借金”というのは、「3種類の負債」を混同させて、日本国民に緊縮財政を正しいと誤認させる完全なミスリードといえるでしょう。

       

       

       というわけで今日は「3種類の負債」と題して論説しました。

       財政に関しては、憲法83条の財政民主主義に始まり、財政法第4条で公共事業には国債発行が認められ、財政法第7条において予算を執行するために国庫短期証券を発行することが認められています。

       このことは「政府は徴税して予算を支出している」のではなく、予算執行が行われた年度の終わりに確定申告し、支払う税額を確定することを意味しており、「支出が先で徴税は後」ということが真実です。これこそが「スペンディング・ファースト」であり、「政府支出のために税収が必要」ということが間違っているということに他なりません。

       今必要なのは「政府支出」と「国債増刷」であることを改めてお伝えしたいと同時に、社会保障費支出のために消費増税ということも間違っていて、消費増税そのものがデフレ化では全く必要がないことも申し添えておきたいと私は思います。 

       

       

       

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         参議院選挙は、明日がいよいよ投票日ですが、消費増税をわざと争点にしようとしないよう不作為を装った作為的なバイアスを感じている今日この頃です。そんな中、今週の火曜日2019/07/20にニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授が来日し、MMT(Modern Monetary Theory)理論について、東京都内の衆議院議員会館にて講演が行われました。

         

         そこで今日は「財政赤字は悪ではなく、国の借金は5000兆円でも問題ありません!」と題して下記の論説します。

         

        1.ケルトン教授が、消費増税が不要と主張していることを、ちゃんと報道している産経新聞と朝日新聞

        2.MMT理論批判論者の池田信夫氏の言説

        3.真の制約はお金ではなくモノ・サービスを供給する力

         

         

         

         

        1.ケルトン教授が、消費増税が不要と主張していることを、ちゃんと報道している産経新聞と朝日新聞

         

         新聞記事を2つ紹介します。まずは産経新聞です。

        『産経新聞 2019/07/16 19:26 「財政赤字は悪でない」MMT国際シンポ開催 S・ケルトン教授講演  

         現代貨幣理論(MMT=モダン・マネタリー・セオリー)の意義について議論する「MMT国際シンポジウム」(主催・京都大学レジリエンス実践ユニット)が16日、米ニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授らを招き、国会内で開かれた。

         MMTは、自前の通貨を持つ国がいくら自国通貨建てで国債を発行しても債務不履行(デフォルト)には陥らないとする理論で米国で注目されている。

         MMTの主唱者の一人であるケルトン教授は講演で「政府の赤字は、非政府部門の黒字であり、財政赤字は悪ではなく、所得や雇用を上昇させるための政策手段だ」などとMMTの意義を強調した。

         この日は、前内閣官房参与の藤井聡・京大大学院教授らも講演。藤井教授は「政府に対する最後の貸し手である日銀が存在する以上、政府のデフォルトはありえない」と語った。

         

         

         次に朝日新聞です。

        『朝日新聞 2109/07/16 23:05 「財政赤字は悪でも脅威でもない」MMT提唱の米教授

         財政赤字の拡大を容認する「異端」の理論として議論を呼んでいる「MMT」(Modern Monetary Theory=現代金融理論、現代貨幣理論)の提唱者の一人、ニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授が来日し、16日東京都内で講演した。自国通貨を発行している日本や米国は、税収による財政的な制約を課されることはないと主張。「財政赤字は悪でも脅威でもない」「債務の大きさにまどわされてはいけない」と訴えた。

         ケルトン氏は、税収が財政の制約ではなく、インフレ率が制約になるべきだと主張。たとえば日本は2%のインフレ目標に達していないので、さらなる財政支出の余地があるとし、「もっと積極的に財政政策を活用して、減税で成長を下支えした方がいい」と述べた。財政赤字に対する見方を変えることの重要性も強調。「政府の赤字は、非政府部門にお金が注入されることであり、所得や雇用を増やす」とも語った。

         MMTは、税は税収を得るために課されているのではなく、「所得を誰かから奪うもの。支払い能力を減らすために課す」との考え方をとるという。そのため、消費税については「消費増税の目的は消費支出を減らすことで、インフレを冷やすなら理にかなっている。だが、インフレ問題を抱えていない国にとっては意味がない」とし、政府が10月に予定する10%への消費増税に否定的な考えを示した。

         ケルトン氏を招いたのは、安倍政権で参与を務めた藤井聡・京大大学院教授(公共政策)ら。左派系で参院選では野党候補らを支援する松尾匡・立命館大教授(理論経済学)も加わり、「反緊縮」の学者が立場を超えてMMTの理論家を招く異例の形となった。』

         

         

         2つの記事を紹介しましたが、私こと、杉っ子もこのMMTシンポジウムの招聘プロジェクトに1万円を寄付した一人です。7/16(火)に私も出席する予定だったのですが、急遽、会社で決算分析の業務の対応をすることとなってしまい、出席できなかったのです。

         

         話を戻しますが、新聞記事でもご紹介の通り、MMT理論の提唱者のステファニー・ケルトン教授が、議員会館で行われました。そのMMT理論について、産経新聞、朝日新聞、いずれも今まで私が主張してきたことに近い論説です。

         

         一方で日本経済新聞は、事実としてステファニー・ケルトン教授の講演を報道しつつ、MMT理論批判記事を紹介し、「ステファニー・ケルトン教授の講演は大勢人が集まって注目されたが、現実は間違っていますよ!」と言わんばかりに、過去に報道したMMT理論批判のコメントを紹介しています。

         

         

         

        2.MMT理論批判論者の池田信夫氏の言説

         

         その中でも、MMT理論について、FTPL(物価水準の財政理論)を引き合いに出して「MMT理論は夢物語」という論説に対して反論いたします。FTPLとは、「Fiscal Theory of the Price Level」の略語で、「物価水準の財政理論」と訳されています。そしてこの理論は、クリストファー・シムズという2011年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者が提唱した理論です。

         

         MMT理論の批判者、池田信夫氏はMMT理論を夢物語と批判している一人です。特にクリストファー・シムズのFTPLを引き合いに出すのが特徴です。

         

         その批判論説について直近の主な言説を見てみましょう。

        ●政府の債務が5000兆円になっても、高インフレは起きないのか?

        ●物価水準についての超長期の理論としてFTPLがあり、「物価水準=名目政府債務/財政黒字の現在価値(PV)」というのがある

        ●名目政府債務が5000兆円になっても物価が今と変わらないもしくはマイルドなインフレで収まるのは、財政黒字の現在価値が5000兆円となっているときであって、それ以外は高インフレになる

        ●政府の計画通り2025年にプライマリーバランスが黒字化するとして、その後もゼロ金利が永遠に続くと仮定したとしても、毎年50兆円の黒字を100年間出し続けなければならず、これは不可能である

        ●日本で低インフレが続いているのは、国民が政府を過剰に信頼しているからで、政府債務が5000兆円になっても国民が政府を信頼していれば何も起こらないが、信頼を失うとハイパーインフレになる

        ●ハイパーインフレを日銀のインフレ目標で止めることはできない

        ●財政支出をコントロールするのは中央銀行(=日銀)ではなく、政府の仕事である

        ●MMT理論推進者の中には、政府はどうやって財政支出をコントロールし、財政赤字を止められるか?という問いに対して、「憲法83条に定める財政民主主義で国会が決める」と逃げる

        ●政治家が財政支出を決めたら選挙のたびに財政出動が行われ、社会保障支出は際限なく膨張する

        ●国債が暴落してインフレになったとき、国会で法改正を審議できるのか?

         

         

         めちゃくちゃ突っ込みどころが多く、反論になっていない批判言説であると思いますが、上述の批判言説の中で、「現在価値」という言葉が使われておりまして、少しだけ解説します。

         

         現在価値とは、いま目の前にある100万円と、10年後の100万円では価値が違うということを、数式で計算するもので、「Present Value:略称PV」と英訳されます。

         

         もし物価上昇率が10年間2%だったとした場合、

        割引率=(1+0.02)^10  ※^10=10乗

        10年先の100万円=100万円÷(1.02)^10

        となって、約82万円が10年後の100万円の現在価値となります。

         

         池田信夫氏によれば、財政出動すれば必ずインフレになるということで、インフレになってもゼロ金利が続くとすれば、50兆円の黒字を100年間出さなければならず、これは不可能であるとしています。とはいえ、この前提条件がおかしいです。

         

         金融政策で、高インフレになった場合、金融政策でインフレ率を抑制することは普通に可能な話です。マイナス金利を辞め、ゼロ金利を解除し、普通に利上げしたり、日銀当座預金の法定準備利率を引き上げて融資を抑制したり、マネーストックを減らすための国債の売りオペレーションを実施(市中に出回っている現金を回収することを目的に国債を供給する)したりするなど、日本は主権で金融政策を実施することができます。ギリシャやドイツなどは金融政策を独自に行えません。ユーロに参加しているため、主権にもとづいて金融政策を実施することができませんが、日本は主権にもとづいて金融政策を行うことが可能です。

         

         以下、インラインで反論させていただきます。

        ●政府の債務が5000兆円になっても、高インフレは起きないのか?

        →負債を増やすことは技術的に可能で、負債を増やしただけではインフレになりようがありません。

        →インフレは物価の上昇・下落という物価変動現象であって、貨幣量でインフレ・デフレになるという貨幣数量説は間違っています。

         

        ●物価水準についての超長期の理論としてFTPLがあり、「物価水準=名目政府債務/財政黒字の現在価値(PV)」というのがある

        →クリストファー・シムズのFTPLは知っているが、だから何でしょうか?FTPLが優れているのは、中央銀行と政府は一体としてみるべきという点は優れており、中央銀行と政府が独立すべきという考えは間違っていて、杉っ子は日銀法改正を主張したい立場です。

         

        ●名目政府債務が5000兆円になっても物価が今と変わらないもしくはマイルドなインフレで収まるのは、財政黒字の現在価値が5000兆円となっているときであって、それ以外は高インフレになる

        →現在価値が5000兆円というのは、割引率0%の場合、名目政府債務5000兆円/(財政黒字50兆円×100年)=物価水準1ですが、物価が上昇して国民生活に支障が出るようであれば、金融政策で金融引き締め策をやればいいだけのことです。

         

        ●政府の計画通り2025年にプライマリーバランスが黒字化するとして、その後もゼロ金利が永遠に続くと仮定したとしても、毎年50兆円の黒字を100年間出し続けなければならず、これは不可能である

        →プライマリーバランス黒字にしなければならないという考えが間違っています。政府の黒字は民間の赤字であり、政府の赤字は民間の黒字です。国民生活が暮らしやすくするためにプライマリーバランスという道具を使って黒字化するか?赤字化するか?が議論されるべきで、デフレでプライマリーバランス黒字化しても民間が赤字を続けることになるため、国民生活は苦しくなるだけです。

         

        ●日本で低インフレが続いているのは、国民が政府を過剰に信頼しているからで、政府債務が5000兆円になっても国民が政府を信頼していれば何も起こらないが、信頼を失うとハイパーインフレになる

        →”国民が政府を過剰に信用している”から低インフレ・・・????です。インフレ・デフレは物価の変動現象であって、国民が政府を過剰に信頼していなくても、モノ・サービスを値下げしなければ売れない状況であれば物価は下落し、値上げしても売れる状況であれば物価は上昇します。国民が政府を信頼するとかしないとか、意味不明です。ついでにいうと「信頼を失うとハイパーインフレ」は、プロセスが全く不明です。

         

        ●ハイパーインフレを日銀のインフレ目標で止めることはできない

        →日銀のインフレ目標で止めなくても、金融政策で止めることは可能です。ついでに言えば、財政支出についても、無駄削減をするとか、支出のペースをコントロールしてペースを遅くするなど、現実的に可能な方法はいくらでもあります。なぜならば、財政支出は、憲法83条に定める財政民主主義で、日本国は主権でいくらでもコントロールすることが可能だからです。

         

        ●財政支出をコントロールするのは中央銀行(=日銀)ではなく、政府の仕事である

        →これは、仰る通り。異論はありません。中央銀行はマネタリーベースを操作することは可能ですが、マネーストックを操作することはできません。

         

        ●MMT理論推進者の中には、政府はどうやって財政支出をコントロールし、財政赤字を止められるか?という問いに対して、「憲法83条に定める財政民主主義で国会が決める」と逃げる

        →先に回答した通りです。逃げてもいません。

         

        ●政治家が財政支出を決めたら選挙のたびに財政出動が行われ、社会保障支出は際限なく膨張する

        →社会保障支出が際限なく膨張すれば、支出増=生産増=所得増となって、国民の所得が増えて、しかも最先端の治療を受けることが金銭的にも供給的にも可能となって、日本国民の多くが豊かになれるでしょう。

         

        ●国債が暴落してインフレになったとき、国会で法改正を審議できるのか?

        →そもそも国債が暴落する、金利が上昇するというのは、デフレ脱却したときです。国債が暴落したとしても、中央銀行の日銀が買い取れば、暴落を防ぐこともできますし、安倍政権下で、実際に日銀が国債を買い取っています。国会でどのような法改正を審議するのでしょうか?意味不明です。

         

         言葉尻だけを取ったように受け止められるかもしれませんが、それは本意ではありません。しかしながら、池田信夫氏の主張について、FTPLを持ち出して現在価値だとかいっても、政府の負債を5000兆円にすることに対して財政的な制約はないことだけは、改めて主張しておきたいと思いました。

         

         

         

        3.真の制約はお金ではなくモノ・サービスを供給する力

         

         国家が存続するのに、真の制約とは何なのでしょうか?家計や企業と同じようにお金が制約になるのでしょうか?

         

         仮に1000兆円が今年4000兆円の公共事業をやるために、政府債務を5000兆円にすることは可能です。問題は、この場合の公共事業は何年がかりでやるのか?ということ。

         

         200年で4000兆円の公共事業をやると計画し、毎年均等に予算を執行するとなれば、毎年政府の負債は20兆円ずつ増えて公共事業も少しずつやることになりますが、1年間で4000兆円もの公共事業をやるとなった場合、財政的は可能であることは言うまでもありませんが、供給能力で制約が出てくる可能性があります。

         

         私はインフラ整備を推進する論説も数多く記事に書いていますが、インフラ整備をしたくても供給面で制約があるという意味で、財政出動したくてもできないということが出てくるのです。

         

         例えば1年間でリニア中央新幹線を完成させて関空までの延伸も1年間で完成させ、新幹線整備網にある整備新幹線を全て実用化させて1年間で完成させ、2万TEUのタンカーを直接着岸できるようにするために港湾の整備を1年間で完了させ、防衛のためにイージス艦を1000隻建造完成させ、10式戦車を10000台1年間で製造配備させ、防波堤防潮堤を1年間で全国で張り巡らせ、全国すべての公立小中高校や病院に酷暑対策でエアコンを1年間で設置完了させ、日本海側の高速道路を1年間で全線片側2車線の4車線化を完了させ、生産性向上のための科学技術投資で新素材を1年間で発見し、全国で通行不能となっている橋とトンネルの補強工事を1年間で全て補修完了させ、・・・・・・・・・

         

         これ、1年間で完成させるというのは、無理だと思いませんでしょうか?

         

         デフレでそもそも企業が倒産したり廃業したりしていて、地方のゼネコン業者は減少し、技術・ノウハウを持った人材が不足している今の日本は、20年前と比べて供給力が弱っています。その供給力が弱っている状況で、果たして上述のようなことが1年間でできるでしょうか?

         

         これが制約であり、ボトルネックです。

         

         お金など、いくらでも発行できます。その気になれば4000兆円の負債を増やすことなど、デジタルで、「4」を1回と「0」を15回押して、Enterボタンをポチっと押すだけで、1分もかからず増やすことはできます。

         

         問題は、お金の問題ではなく供給力であるということがご理解いただけるでしょうか?

         

         

         というわけで今日は「財政赤字は悪ではなく、国の借金は5000兆円でも問題ありません!」と題して論説しました。

         政府の負債が1000兆円から増えたとしても、何ら問題はありません。むしろデフレを放置することで、虎の子の供給力が毀損してしまうことこそ、危惧されることです。一度失った供給力は、簡単には復活できないからです。

         政府がカネカネカネとやって、政府の負債を返済して支出を抑制する緊縮財政を継続し、負債を増やさなければ経済成長できないことを知らず、デフレ化の環境で国民から消費増税を行うことが、いかに愚かか?改めてご理解いただければ幸いです。

         

         

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        消費増税最大26%まで引き上げを!と財政破綻を煽る外国機関(OECD・IMF)の正体

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           今日は「消費増税最大26%まで引き上げを!と財政破綻を煽る外国機関(OECD・IMF)の正体」と題して、日本の財政破綻を煽る海外機関の正体について論じます。

           

           下記はロイター通信の記事です。

          『ロイター通信 2019/04/15 消費税最大26%まで引き上げを=OECD対日報告

          [東京 15日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)が15日公表した対日経済審査報告書は、日本経済の人口減少に対して警鐘を鳴らし、プライマリーバランス(財政の基礎的収支)を黒字化するためには消費税率を最大26%まで引き上げる必要があると指摘した。

           日銀の金融緩和の継続やジェネリック(後発)医薬品の普及による医療費削減、外国人労働者の拡充なども提唱している。

          同日都内の日本記者クラブで会見したグリア事務総長は「消費税率の10%への引き上げは不可欠」と指摘し、その後も「徐々に税率を引き上げることが財政改善につながる」と強調した。

           報告書は日本経済について、2050年までに人口が1億人程度まで減少することに伴う高齢化と債務拡大という長期の課題に直面しているとし、財政持続性を担保する具体的な計画を示すべきと指摘。税収拡大の手段として主に消費税が望ましいとしている。

           消費税のみにより十分な水準の基礎的財政黒字を確保するためには、税率を20━26%まで引き上げる必要があるとしている。今年10月に予定されている10%への引き上げの影響は、各種対策の効果によって2014年の増税より大きくないとしている。

           財政の持続性確保の手段として、社会保険料の改革の必要性を強調。在宅医療の拡充やジェネリック医薬品の利用拡大、環境関連税制の引き上げなどを挙げている。

           日銀の金融政策については、費用とリスクを緊密に監視しながら、物価上昇率が持続的に2%の目標を上回るまでの間、金融緩和を持続すべきとしている。日銀の国債保有額が国内総生産(GDP)の85%と、他国と比較して高い水準にある点も指摘している。

           また日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れは、銘柄によって株価の過大評価につながるかもしれず、市場の規律を損ないつつあるとして懸念事項に挙げている。

           金融監督当局について、金融機関に対し、リスク負担が増大している分野におけるリスク管理の改善を促すべきとしている。

          日本経済の先行きに関しては、貿易摩擦が企業の先行きを不透明にしており、投資にも影響している点を懸念。日本企業は中国の内需鈍化に対して脆弱、と指摘している。日本経済の民間消費を下支えするためには、基本給上昇率の引き上げが重要と強調している。』

           

           

           上記ロイター通信の記事の通り、2019/04/15、OECDが日本の財政健全化のためには、消費税を20%〜26%にまで引き上げる必要があると試算したという報告書を公表しました。

           

           この報告書を書いた人は、誰でしょうか?

           

           記事には「クリア事務総長が・・・」としてあたかも権威のある人が、日本の財政が異常であるようなことを指摘しているという風に書いてありますが、実はOECDの報告書を書いたのは、日本の財務官僚です。

           

           OECDは確かに権威ある国際機関ではありますが、OECDには事務次官として元財務官が出向し、財務省の意向に沿った発言をさせているのです。

           

           こうした構図は、IMF(国際通貨基金)でも同様です。IMFは日本に対して消費税を上げるよう勧告をしてきたことがたびたびありました。理由は、財務省がIMFに副専務理事というポストを持っており、そこには歴代の財務官OBが就任しているからです。

           

           IMFでいえば、日本は投票権で2位となっていますが、直近では経済成長が著しい中国が、増資で2位の日本を抜くことが確実となったため、米国のムニューシン長官は2019/04/11、IMFが増資をすることで中国の影響力が増大することを懸念し、増資そのものに反対しています。

           

           そのような状況ではあるものの2位という地位は世界的にも影響力は大きく、文書を財務省に都合がいいように書かせ、自分たちがやりたい政策(消費増税を始めとする緊縮財政)をバックアップさせているのです。

           

           即ち「増税しなければ日本の財政が破綻する」ということを権威ある外国機関に言わせ、「財政再建が必要だ!」というイメージを作っているのです。

           

           実際は、日本はデフレから脱却できておらず、1997年の消費増税3%→5%以降、GDPは20年間以上も伸び悩み、中国にすらGDPで抜かれてさらに差をつけられようとしています。

           

           消費税は消費に対する罰則課税であり、増税すればするほど、消費を減らす方向になることは確実です。たばこ税を増税すればたばこの販売が減少し、炭素課税を課せば、二酸化炭素を出さないように炭素を削減するようになるのと、何ら変わりありません。

           

           そして消費税そのものが消費に対する罰則というのは、マクロ経済でいうGDP3面等価の原則でいえば、消費減少=生産減少=所得減少 となって国民が貧困化するという話です。結果税収も伸び悩みます。税金とは私たちの所得から徴収するため、消費減少=生産減少=所得減少となれば、法人税や所得税が落ち込んで税収も下がるのです。

           

           にもかかわらず、財務官僚は外国機関を使って平気で国民が貧困化する政策を口にします。

           

          『朝日新聞 2019/04/29 23:04 増税再延期なら「日本の信用失う」 IMF副専務理事

           国際通貨基金(IMF)の古沢満宏・副専務理事が25日、朝日新聞のインタビューに応じ、今年10月に予定されている消費税の引き上げが再び延期されれば、「日本の政策決定についての信用が失われるリスクがある」と述べた。国際的にも約束している財政の健全化に、政府が着実に取り組むことを求めた。
          IMFはこれまでも、日本は将来的には消費税率を少なくとも15%まで段階的に引き上げるべきだと提案している。古沢氏は「(増税を前提にした)予算も組んでおり、(延期すれば)教育や社会保障などで資金の手当てに支障が出る恐れがある」との懸念も示した。(後略)』

           

           上記の朝日新聞の記事も、先ほどのロイター通信の記事と同じで、権威あるIMFに出向している財務官僚の古川氏は、政府に財政の健全化に取り組むよう、インタービューで回答しています。この回答は財務官僚が直接回答していますが、IMFの提言として文書を出す際も、財務省が原稿を書いて言わせているのです。

           

           

           というわけで今日は「消費増税最大26%まで引き上げを!と財政破綻を煽る外国機関(OECD・IMF)の正体」と題し、その正体は財務官僚であることをお伝えしました。

           OECDの消費税率26%とか、そもそも試算に根拠があるのか?といえば、根拠は全くありません。2019年10月に消費増税10%になったらなったで、今度は「15%にすべき!」とか「20%にすべき!」となるだけです。

           財務省が直接言うだけでなく、権威ある外国機関を使って多めの数字を言わせ、消費増税を着実に実行させていこうとするのが財務省の戦略です。

           とはいえ本ブログの読者の方であれば多くの方がご理解されていると思いますが、消費増税そのものがリーマンショック発生となる可能性が高く、デフレ脱却をさらに遠のかせます。これを隣の中国がほくそ笑み、日本の技術や国土を安く買っていくのです。

           こうしたことからもデフレ脱却は必須であり、消費増税10%をやれば着実に中国の属国になる日が近づいてしまうことになるでしょう。

           そのためにも財政破綻を煽る人々らの間違いを指摘し、消費増税が不要でむしろ消費減税が必要であることを改めて主張したいと私は思います。

           

           

           


          ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

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             今日は「”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について」と題して論説します。

             

             下記は時事通信の記事です。

            『時事通信 2019/4/07 07:06 政府は借金し放題? =「日本が見本」、米で論争

            【ワシントン時事】政府はいくらでも借金を増やせる−。
             米国で経済学の常識を覆す「現代金融理論」(MMT)をめぐる論争が注目を集めている。擁護派は、巨額の財政赤字を抱えながらも低金利が続く「日本が見本」と主張。これに対し、財政赤字が膨らめば金利上昇・景気悪化を招くとの定説を支持する主流派学者は「魔法」とこき下ろしている。
             MMTは、自国の通貨を持つ国はいくらでも通貨発行ができると説く。政府が国債の返済意思がある限り、債務が増えてもデフォルト(債務不履行)は起こらないという。
             大規模な財政支出を伴う環境政策「グリーン・ニューディール」を提唱する野党民主党の新星アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員がMMTを支持。大統領選が来年に迫る中、社会保障拡充案を裏付ける財政論として関心を集める。
             MMTを唱える、ニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授は、無秩序な拡張財政で需要が膨れ、インフレが加速する事態を避けられれば財政は破綻しないと強調。「国内総生産(GDP)の240%の債務を抱える日本の事例が重要な見本」と、理論に自信を示している。
             これに対し、ノーベル経済学賞受賞のポール・クルーグマン米プリンストン大名誉教授は「理解不能」と批判。ローレンス・サマーズ元財務長官(ハーバード大教授)も「非主流派学者」による「魔法」と切り捨てる。日銀の黒田東彦総裁は「極端な主張」と距離を置いている。
             米国の政府債務は大型減税後1年足らずで1兆ドル(約112兆円)増え、累計では22兆ドルを突破した。今後も拡大が見込まれる情勢下、「MMTは財政論ではなく政治理念だ」(連邦準備制度理事会=FRB=高官)と、冷めた見方もある。』

             

             

             上記は時事通信の記事なのですが、”現代金融理論(以下「MMT」)”という理論についての論争が記事として取り上げられました。記事では、財政赤字を続けながらも低金利が続く我が国を見本として擁護するグループと、ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン、ローレンス・サマーズ元財務長官(ハーバード大学教授)らが、「理解不能」とか「魔法」などとして切り捨てるグループがあります。

             

             ポール・クルーグマンは、2008年にノーベル経済学賞を受賞した方であり、日本の2014年4月の8%消費増税に反対し、いま日本で議論されている2019年10月に予定されている10%消費増税にも反対されている方なのですが、MMTについては賛同いただけないようです。

             

             とはいえ、私はポール・クルーグマンという経済学者は、好きか嫌いか?でいえば好きな方の学者です。今年2月発刊の月刊誌『Voice』の中で、賛同できると思える言説を主張されていました。具体的には2014年4月の消費増税が誤りであり、理由は「pedal to the medal(思い切りアクセルを踏んで速度を上げ、全力で進むこと)」の政策以外選択肢はなく、緊縮財政を積極的に行ってはいけないとし、消費増税に批判的な論説を展開されておられました。

             しかも、2019年10月の消費増税についても大反対で、インフレ率が2%に達するまで、好景気になるまで待つべきと仰っておられます。

             

             しかしながら、日本の財政に関しては正しい認識を持たれているか?少し疑問を持ちました。日本における政府の負債は、100%円建ての国債であり、自国通貨建ての債務で日本が財政破綻することはないというのが事実です。

             

             財政問題を議論するときに、押さえておくべき要点は下記3点です。

            ー国通貨建ての債務について、ミクロ経済学でいう予算制約は受けない

            ∩瓦討旅餡箸蓮∪源困伴要について実物的な限界という制約を受けることはあり得る

            政府の赤字は民間の黒字である

             

             ,麓国通貨建ての国債しか発行していない日本政府が財政破綻することは、限りなく確率的に低いではなく、物理的・理論的にゼロであるということです。

             

             △歪眠瀏行は物理的に無限に発行できたとしても、供給能力不足により制約を受けることはあり得るということです。具体的には、デフレ脱却のために、「2020年度は1年間で100兆円の公共事業をやります!」という財政出動を想定してみてください。

             ただでさえデフレで供給力が痛んでいるのが現在の日本です。リストラで工場を閉鎖して人員を削減し、非正規雇用ばかりが増えて技術が継承されているか?という疑義すらある状況で、100兆円の公共事業をやるといっても、供給力が追い付かないということがあり得るのでは?ということが容易に想像できます。

             供給力不足だからといって、工場を建造し始めたとしても稼働するまでにどのくらいの時間がかかるか?これもまた鉱工業の生産からロジスティクス(道路や運搬用具となる貨物車両など)やら、国内需要を軽視し、輸出で稼ぐとやってきた日本企業の経営シフトを、国内需要に切り替えるのは、1ヶ月や2カ月ではできない業種も多くあります。

             「2020年度に1年間で100兆円の公共事業をやります!」の場合の問題点とは、100兆円のお金の有無、通貨発行できるかできないか?というミクロ経済学でいう予算制約が問題なのではなく、供給力の問題だということを、私たちは知っておかなければなりません。

             

             最後のは、過去にもブログで取り上げましたが、政府が赤字を増やせば民間は黒字となる一方、プライマリーバランス黒字化で政府が黒字を増やせば民間は赤字となって倒産する企業が増えるという話です。

             

             こう考えますと、「1年間で100兆円の公共事業をやります!」よりも「10年間で100兆円の公共事業、即ち1年間毎年10兆円ずつ公共事業を増やします!」の方が、供給力が追い付き、そのための投資が増えるという点で、有効な財政政策といえます。

             

             財源はどうするの?といえば、いうまでもなくマイナス金利でタダ同然で借りられる円建て国債を発行すればいいだけの話であり、全く制約を受けることはありません。

             

             冒頭に紹介した時事通信の記事では、財政赤字が膨らめば、金利が上昇して景気が悪化するなどという言説の記載がありますが、全くのデタラメです。政府の財政赤字=民間の黒字ですし、金利が上昇しようにも、国債を発行しただけではマネタリーベースが増えても、マネーストックが増えるわけではないため、資金需要が発生しないので金利は低下し続けるというのが、正しい理論です。

             

             MMT理論が世の中、世界中で正しい論説であることが広まれば、各国が内需拡大に向けて財政出動するため、貿易摩擦問題も減少し、戦争ですらなくなる可能性もあるのです。

             

             

             というわけで「”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について」と題して論説しました。

             

            〜関連記事〜

            ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)

            親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

            ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

            グローバル輸出で稼ぐというのは、自国の繁栄を他国の犠牲の上に作るエゴむき出し政策です!


            ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

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              JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

              JUGEMテーマ:年金/財政

              JUGEMテーマ:経済成長

               

               今日は「”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?」と題して論説します。

               

               私は日本がデフレであるといっていますが、それは実質GDPのプラスが継続していたとしても、GDPデフレーターがプラスマイナスゼロをウロウロし、コアコアCPIもプラス2%から程遠く、マイナスに落ち込むこともあるという状況があり、加えて実質賃金や実質消費が減っているということから、デフレと認識しています。

               

               その解決策としては、「国債増刷」と「財政出動」の組み合わせが必要と申し上げているわけですが、読者の皆様の中には、「経済成長させて税金を増やす」って本当にできることなのか?とか、これから人口が減少するから税金が増えるなんてないのでは?と思われている方が居られるかもしれません。

               

               税収は下記の式で算出されます。

               

               税収=名目GDP×税率×税収弾性値

               名目GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

               ※純輸出=輸出−輸入

               

               税収弾性値については、「医療・介護サービスの報酬削減は経済成長を抑制する!(税収弾性値について)」をご参照ください。

               

               上記式からいえることは、人口減少は関係がありません。個人消費といえども、人口が増えたとして雇用の質が悪くてアルバイトのような働き方をさせられて非正規雇用中心であった場合は、一人当たりの購買力が低いがために消費を増やすことができません。

               

               逆に一人当たりの購買力が高ければ、たとえ人口が減少したとしても個人消費を増やすことは可能です。

               

               では一人当たり購買力を高めるというのはどうすればいいのでしょうか?

               

               これは一人当たりGDPを増やすこととほぼ同じであり、一人当たりの生産性を高めればいいということになります。

               

               一人当たりの生産性を高めるためにはどうすればいいのか?といえば、企業の設備投資や能力開発投資ということになります。

               

               何が言いたいかといえば、人口の増減と経済成長は相関関係がないということです。その証拠に下記2つのグラフを紹介します。

               下記2つのグラフは、2000年〜2015年の主要国のうち人口減少国の人口減少率と平均経済成長率のグラフと、先進国も含めた1996年比のGDPの伸び率を示したものです。

               

              <人口減少国の人口減少率と経済成長率>

              (出典:IMF)

               

               

              <主要国のGDP伸び率>

              (出典:世界経済のネタ帳から引用)

               

               2015年時点の2000年比の人口減少率と平均経済成長率をみますと、16年間でジョージアが最も人口が減少しており、16.6%も人口が減少していますが、16年間の経済成長率は5.7%です。

               

               ラトビア、リトアニア、ウクライナ、ブルガリア、ルーマニアと、15年間で人口が10%以上減っている国が続きますが、こうした国も16年間の平均経済成長率は4.3%、4.3%、2.2%、3.6%、3.7%という数値です。

               

               それと比較して日本は16年間の人口減少率は0.1%で、経済成長率は0.8%となっています。日本は医薬治療の技術が優れていて平均寿命が長く、人口が減少したといっても、総人口でみれば人口減少率は誤差の範囲といえます。

               

               2016年のGDP対1996年のGDP伸び率をみていただきますと、20年間で日本のGDPの伸び率は1倍と伸びていません。失われた20年というより、20年以上もGDPが伸びていないということがわかります。

               

               一方で中国は13倍、韓国は2.4倍、米国は2.3倍と、韓国ですら2.4倍、先進国の米国は2.3倍もGDPが伸びています。

               

               このように日本だけが経済成長できていないという事実がよく理解できるかと思います。世界では人口が減少していても普通に経済成長している国があります。先進国ですら米国でも1996年比で2.3倍の経済成長をしていますし、ケチケチのドイツですら1.4倍です。あえていえば、1996年比で英国の1.9倍を筆頭に、1.4倍のイタリア、ドイツをはじめとした欧州国もまたEUのマーストリヒト条約によって財政出動をしていないから、1倍〜2倍に甘んじているともいえますが、それでも1.4倍以上を確保しているのです。

               

               日本だけが経済成長できず停滞に苦しんでいるということが良く理解できると思うのですが、その理由は「人口が減っているから」とか「先進国だから」とかいうのは、全く関係がありません。

               

               なぜ日本だけが経済成長できない異常状態なのか?といえばデフレという病気に罹患しているからです。無責任なのは、このようなマイナス成長を放置し、経済指標の見方を勉強せず、経済理論を知らない政治家こそ無責任と言えるのではないでしょうか?

               

               デフレという病気は日本だけですが、処方箋は日本の場合はたくさんあります。マイナス金利であるがゆえにタダ同然で政府は国債を増刷できます。そのお金でインフラ整備をすれば、それ自体が経済成長に資するだけではなく、民間投資を誘発して資金需要が発生します。これで国債不足も解消し、銀行も手数料稼ぎではなく、本業の融資の利ザヤ稼ぎもできるようになって、やっとマイナス金利から脱することもできます。

               

               日本の場合、1000兆円の借金は外貨建て債務ではないため、全く足枷にならず、むしろマイナス金利であるがゆえに、デフレであるがゆえに、政府がもっと負債を膨らませることができるという点で、他国と比べて処方箋がいくらでもあるのです。

               

               そもそも金融緩和だけではデフレ脱却はできません。日銀当座預金を増やしたところで、マネタリーベースを増やしたところで、マネーストックを増やすことはできません。

               

               お金を借りたいという資金需要がない限り、日銀当座預金をどれだけ増やしたとしても、マイナス金利の脱却ですら叶わないでしょう。

               

               お金を借りたいという資金需要が発生するまで、政府がお金を借りて公共事業を増やす。ジョン・メイナード・ケインズのケインズ経済学の理論でいえば、お金を埋めるために穴を掘り、また別の穴を掘ってお金を埋め直す・・・これを繰り返す。すごい無駄と思うかもしれませんが、公共事業に使われる税金は賃金として家計に戻ってくるため、GDPを押し上げます。税金も増やすことができます。

               

               税収は下記の式で算出します。

               

               税収=名目GDP×税率×税収弾性値

               名目GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

               ※純輸出=輸出−輸入

               

               これまでの説明と、上記の数式を考えますと、ものすごい極端な話ですが、子ども手当や定額給付金という形でお金をばら撒くよりも、お金を埋めて穴を掘って別な穴を掘ってお金を埋め直すを繰り返す方が、GDPを押し上げるといえます。

               

               なぜならば、現金をばら撒いても国民は貯蓄やローン返済というGDPを押し上げないことに使う個人消費以外の選択肢があるのですが、お金を埋めて穴を掘って別な穴を掘ってお金を埋め直すを繰り返す場合は、その事業にかかった費用は、政府支出としてGDP3面等価の原則により、費用=生産=所得で、着実に全額所得となり、税収増に寄与することができるのです。

               

               

               というわけで今日は「”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?」と題して論説しました。

               無責任なのは、真実を知らずして適当なことを言っている人たちです。一般人ならまだやむを得ないかもしれませんが、国会議員らがこうした真実を知らないで政治をやっている、経済政策をやっているとしたら、犯罪に近いとも思いますし、そうした人たちこそが無責任であると言えるのではないでしょうか?

               そしてそれは政治家に限らず、財務省の役職員やそれに乗っかるマスコミ、経済学者、エコノミスト、アナリストらも同罪です。こうしたウソの言説に惑わされないようにするためには、私たち多くの一般人が経済指標の見方や経済についての知見を持つ以外に方法がないものと私は思うのです。

               

               

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                 今日は「日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!」と題して論説します。

                 

                 日本では、残念なことに多くの人々が、「財政問題で日本は破綻するぅー!消費増税しなければ社会保障が維持できないぃー!」とする言説が多く蔓延っています。実際は、政府が抱えている負債は、100%円建ての国債であるため、いざ国債が暴落するとなれば日銀が買い取ればいいだけの話です。

                 

                 はたまた株式投資のご経験がある人であれば、株式の信用取引と同様に、外国人投資家やヘッジファンドが日本国債の格付けが低いことを理由に、空売りを仕掛けてくるなどという人もいます。

                 

                 日本には本当に財政問題が存在するのでしょうか?改めて今日はこの問題について意見します。

                 

                 下記は2018年9月末時点と2017年9月末時点における国債の所有者別シェアの速報ベースの数値比較です。

                 

                <国債の所有者別シェア(2018年9月末速報)>

                 

                 

                <国債の所有者別シェア(2017年9月末速報)>

                (出典:日本銀行のホームページの資金統計循環のデータから作成)

                 

                 

                 2018年9月末速報と2017年9月末速報との比較で、注目すべき数値は下記の通りです。

                 

                ●中央銀行(=日本銀行)

                40.9%(2017年9月末速報)⇒43.0%(2018年9月末速報)

                ●預金取扱期間(=商業銀行)

                16.8%(2017年9月末速報)⇒15.2%(2018年9月末速報)

                ●保険・年金基金

                21.6%(2017年9月末速報)⇒21.5%(2018年9月末速報)

                ●海外

                11.0%(2017年9月末速報)⇒11.6%(2018年9月末速報)

                 

                 上記数値を踏まえ、下記1〜6の順に論説します。

                1.矛盾をはらむ物価目標2%は、コアコアCPIでの2%目標に変更すべき!

                2.金融緩和だけでインフレになるわけがない

                3.日本のGDPが500兆円を20年間横ばい推移している理由

                4.日本の財政が信用失墜すれば外国人投資家が国債売却して国債が暴落するのウソ

                5.迫りくる金融緩和強制終了シナリオを回避するには「国債増刷」と「政府支出増」のミックス政策しかない

                6.「国債増刷」と「政府支出増」のミックス政策が金融緩和強制終了を回避する唯一の方法

                 

                 

                 

                1.矛盾をはらむ物価目標2%は、コアコアCPIでの2%目標に変更すべき!

                 

                 この数値比較でいえることは、アベノミクス第一の矢である金融緩和政策を継続していることで、銀行が保有する国債が日本銀行に買われ続けているということが明確にわかります。アベノミクス第一の矢の金融緩和は、コアCPIでの物価目標2%を達成するまで、金融緩和を継続するというものです。

                 

                 残念ながらコアCPIでの物価目標2%達成には、程遠い状況です。

                 

                <消費者物価指数の状況>

                (出典:総務省統計局のホームページから引用)

                 

                 2015年から2017年では、2016年にマイナスに落ち込んでいます。エネルギー価格の下落という要因がありますが、エネルギー価格の下落は、日本経済にとってはむしろプラスに働きます。なぜならば日本には資源がないからです。

                 

                 石油やLNGガスを輸入に頼る日本にとって、物価目標2%の数値は、本来であればコアコアCPI(生鮮食品及びエネルギーを除く総合)で定めるべきです。もし、ホルムズ海峡で機雷が撒かれて海上封鎖になったり、中東で戦争が勃発すれば、原油価格上昇となります。原油価格が上昇すれば、コアCPI(生鮮食品を除く総合)も上昇します。

                 

                 コアCPIがそうしたシナリオで上昇したとしても、日本のGDP増加とならず、カタールなどの原油産油国のお小遣いが増えるだけであり、コアCPIで物価目標2%達成ということ自体、そうした矛盾をはらんでいるのです。

                 

                 上表の通り、コアコアCPIは、2015年に1.4%まで上昇したものの、2016年0.6%、2017年0.1%と低迷し、2018年度も11月末時点で0.3%と、2%達成にはほど遠い状況ですが、中東戦争勃発で日銀の物価目標達成というおかしな話にならないようにするため、物価目標2%は速やかにコアコアCPIの2%に変更すべきであることを主張します。

                 

                 

                 

                2.金融緩和だけでインフレになるわけがない

                 

                 当たり前ですが、金融緩和するだけでは、インフレになるわけがありません。金融緩和によるマネタリーベース増だけでは、物価は変動しようがないのです。物・サービスとお金の対価がない限り、日本銀行がどれだけ現金を増やそう(=マネタリーベースの増加させよう)が、物価変動しません。

                 

                 よくある論説に、マネタリーベースを増やせば、マネーストックも増加するという論説があります。これは1976年にノーベル賞を受賞したミルトン・フリードマンらが提唱する論説です。

                 

                 私はこの論説にも反対の立場です。マネタリーベース増加とは、具体的には、銀行の日銀当座預金を増やすということなのですが、日銀当座預金をどれだけ増やしたとしても、物・サービスを値下げしないと売れないデフレの環境下では、儲かりにくい環境ということで企業はお金を借りようとせず、マネーストックの増加につながりません。

                 

                 本来であれば「政府支出増」によって、内需拡大をすればいいのですが、2014年以降の安倍政権は逆のアクセルを踏んでいます。具体的には2014年の消費増税、本予算+補正予算ベースでの緊縮財政、種子法廃止や水道法改正による国家インフラの民営化によって、政府支出を削減しようとしています。

                 

                 GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出

                 ※純輸出=輸出−輸入

                 税収=名目GDP×税率×税収弾性値

                 

                 GDPの計算が上記式で算出されるため、政府支出削減はGDP減少で、経済成長どころか経済低迷・縮小となります。

                 

                 何が言いたいかといえば、金融緩和でマネタリーベースを増やす反対側で、政府支出削減や個人消費削減につながる消費増税をすれば、設備投資が冷え込んでGDPは増えないということになるため、インフレにならずコアコアCPIでのインフレ率2%達成から程遠くなることになるでしょう。

                 

                 

                 

                3.日本のGDPが500兆円を20年間横ばい推移している理由

                 

                 ではなぜ安倍政権が緊縮財政を推進しているにもかかわらず、GDPが500兆円を維持できているのでしょうか?

                 

                 理由は高齢化によって医療費・介護費が増加しているからです。自己負担30%が個人消費増、健保負担70%は政府支出増ですので、GDP成長(=経済成長)につながります。ところが、財務省は高齢化という経済成長の種を、医療報酬・介護報酬の引き下げやジェネリック推進や自己負担引上げなどで潰そうとしています。

                 

                 本来、医療介護費の増加を放置しておけば、その分経済成長できたことになるのですが、増加する医療費・介護費を抑制する緊縮財政をやっているため、その分が経済成長が削がれてしまってしまい、結果的に経済成長できず20年間500兆円を横ばい推移するにとどまっているのです。

                 

                 

                 

                4.日本の財政が信用失墜すれば外国人投資家が国債売却して国債が暴落するのウソ

                 

                 日銀の資金循環統計のグラフの通り、外国人投資家も2018年9月末速報時点で11.6%のシェアがあります。金額にして120兆円程度といったところでしょう。

                 

                 外国人投資家が日本政府の円建て国債を買う理由は、機関投資家からみた安全金融資産という見方もありますが、外貨準備高として国債を保有しているものもあります。他国政府が外貨準備高として円建て資産を保有する場合、銀行預金を選択することはあり得ません。銀行の円建て預金はペイオフ制度で1000万円しか保証されないからです。

                 

                 ところが日本国債であれば1000万円という上限はありません。日本で安全な金融資産といえば日本国債が一番安全なのです。

                 

                 仮に外国人投資家が財政の信任とやら、抽象的な理由で国債を大量売却したとして、大量の日本円を手に入れます。日本円は日本国内でしか使えないため、外国人投資家は銀行で円売りドル買いをします。円を手に入れた銀行は、設備投資借り入れや、住宅ローンなどの資金借入需要がなければ、結局日本政府の円建て国債を買う羽目になります。

                 

                 銀行にとって円建て預金は負債勘定であるためです。銀行といえば聞こえがいいですが、預金には利息を付けなければならないため、誰かに貸し出ししなければなりません。信用創造機能という預金がなくてもお金を貸し出すことができるという機能を持ったとしても、借りてくれる人がいなければ信用創造も関係ありません。

                 

                 ある意味でノンバンクの消費者金融や商工ローンと同じで、借りてくれる人がいなければ銀行は破綻します。

                 

                 デフレで儲かりにくければ、企業はお金を借りませんし、非正規雇用増加で住宅ローンも自動車ローンも伸び悩むとなれば、国債を買うしかないのです。

                 

                 

                 

                5.迫りくる金融緩和強制終了シナリオ

                 

                 銀行は国債を買うしかないと申し上げましたが、確かに銀行は円建て国債を買っています。それは預金が負債勘定であるため、貸出資産を増やさなければならないからです。

                 

                 日本の円建て国債は収入が安定した貸出資産であり、バーゼル条約でも自国通貨建て国債は、BIS規制の計算上もリスクウェイト0%としています。だから購入しやすく銀行経営を安定化させます。

                 

                 ところがアベノミクスの金融緩和は、銀行が保有している国債を、日銀が買い取っているのです。

                 

                 アベノミクスの金融緩和は、具体的には日銀に銀行が保有する国債を買い取らせ、銀行に日銀当座預金という資産に振り替えさせます。日銀当座預金は基本的には利息が付与されません。銀行としては貸し出しをしなければいけないというプレッシャーになるのですが、デフレ環境で物・サービスの値段を下げなければ消費者が買ってくれないという状況では、企業が儲かりにくいということで資金を借りてまでビジネスをしようとはならないのです。

                 

                 どれだけ金利が下がろうと、法人税を引き下げようと、デフレ環境下では資金需要はありません。

                 

                 先述のグラフでは、預金取扱機関の所有シェアは、16.8%(2017年9月末速報)⇒15.2%(2018年9月末速報)となっていました。銀行の資産運用として、リスクウェイトゼロの国債をポートフォリオから外し、企業の融資や外債や株式投資だけで運用するということはあり得ません。そもそも銀行のビジネスモデルが崩壊している状況であることを私たちは改めて認識する必要があります。

                 

                 このデフレを放置したまま金融緩和を継続した場合、やがて預金取扱機関が保有する国債が尽きてしまうことになります。そうなれば、金融緩和強制終了となり、2015年1月15日に発生したスイスフランショック事件と同じ事件が起きます。

                 

                 急激な円高→日本株大暴落となって、日本経済は混迷を極めるどころか大打撃を受けることになるでしょう。

                 

                 

                 

                6.「国債増刷」と「政府支出増」のミックス政策が金融緩和強制終了を回避する唯一の方法

                 

                 このシナリオを回避するには、国債増刷しかありません。借金を誰かが増やさない限り経済成長ができないという資本主義の理論を、私たち日本人は十分に理解する必要があります。

                 

                 そうすれば個人や家計はデフレであるがゆえに借金しにくいけれども、「政府はもっと借金してお金を使え!」という話になるのです。

                 

                 幸いにも日本は総人口が減少に転じたとしても、自然災害大国であるがゆえに防災減災の投資需要があります。また高齢化によって医療・介護費も増えるため、国費で賄う割合を増やすべく、自己負担額引き下げという方法もあります。少子高齢化で一人当たりの生産性向上のためのインフラ投資として高速鉄道、高速道路、港湾整備の需要もあります。

                 

                 仮想敵国中国や朝鮮半島情勢で防衛の需要も多い。米国のロッキード社から戦闘機を買うだけではGDP成長できませんが、イージス艦を日本で建造するなどすれば、政府支出増に該当してGDP成長します。

                 

                 科学技術立国の再復活のため、科学技術予算を増加させる需要もあるでしょう。応用技術が多岐にわたるとされる国際リニアコライダー事業は、日本の科学技術振興復活として普通にお金を出すべきでしょう。

                 

                 といってもリニアコライダーは国際事業であるため、金額はたったの4000億円です。この4000億円ですら、日本学術会議が資金が無駄になるおそれがあるとして反対しています。

                 

                 逆に中国はSPPC(スーパー・プロトン・プロトン・コライダー)ということで、東京の23区全域の面積に相当する土地に、加速器を建造する計画を打ち出し、日本がリニアコライダーを招致しなければ、中国が招致に名乗り出る可能性が極めて高い状況です。

                 

                 日本は資源がないという欠点を持つ国家であるため、こうした科学技術がなければ、どれだけお金を貯めたとしてもダメな国になってしまうでしょう。

                 

                 がん治療でPD1を発見した本庶佑さんらが、科学技術予算削減でノーベル賞受賞者が出なくなると危惧されていますが、私も同様の危惧をしています。

                 

                 人口の増減は経済成長と相関関係が高くなく、人口の増減に関係なく日本には需要が多い。そのため、普通に建設国債や教育国債や科学技術国債などの国債を増刷して政府支出増をすれば、金融緩和強制終了シナリオを普通に回避できます。

                 

                 

                 

                 というわけで今日は「日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!」と題して論説しました。

                 2019年度は最大のイベントである消費増税が控えています。この消費増税10%がこのまま実行される場合、リーマンショックの倍以上の経済ダメージを受け、中国の属国となる日が近づいていくことでしょう。

                 消費増税をしなくても「国債増刷」と「政府支出増」の組み合わせを継続的にやれば、日本の総人口がどれだけ減少しようとも、普通にGDPが成長(=経済成長)し、税収弾性値によって名目GDPの成長以上に税収が増えるため、社会保障を維持するどころか十分におつりがきます。

                 水道法改正の民営化や種子法廃止といった緊縮財政を直ちにやめ、外国人労働者受入もやめたうえで、政府支出増で高速鉄道高速道路港湾等インフラ整備、科学技術振興、イージス艦建造、医療費介護費拡大などすれば、設備投資が増え、デフレ脱却できます。

                 かつてジョン・メイナード・ケインズが、内需拡大の重要性を訴えたケインズ理論というものを提唱しました。ケインズ経済学を知ることで、「輸出への傾斜は国力弱体化につながる」「構造改革が日本をダメにしてきた」という事実を知ることができ、「国債増刷」「政府支出増」が正しいと理解できるものと改めて私は思うのです。

                 

                 

                〜関連記事〜

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                デフレ脱却のためには財政赤字の拡大が必要です!

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                  JUGEMテーマ:プライマリーバランス

                   

                   今日は「デフレ脱却のためには財政赤字の拡大が必要です!」と題し、今年6月の2018年財政骨太方針において、プライマリーバランス黒字化目標が残ってしまったことに関連して、財政再建派の国会議員らが主張したりEU加盟で義務付けられているマーストリヒト条約にある財政赤字のGDP3%以内について論説したく、財政赤字とプライマリーバランスの違いについても述べたいと思います。

                   

                   そもそも財政赤字とプライマリーバランスは、何が違うのでしょうか?

                   

                   プライマリーバランスというのは、政府の活動のための支出と、税収との差額です。

                   

                   財政収支というのは、政府活動の支出に加え、国債の償還費・利払い費を政府が払っているのですが、それらの費用を含めたものです。

                   上述の償還費とは、例えば政府は1000兆円お金を借りていて、借りているということは金利を払っているわけですが、借りているのを満期が来て返済するのが償還費です。その償還費と利払い費が合わせて20兆円程度あります。

                   

                   財政赤字額の4%が償還費・利払い費と言われていますので、500兆円の4%で、20兆円〜30兆円の財政赤字が存在することになります。政府活動費+利払い費=財政収支です。

                   

                   プライマリーバランス規律では、政府活動のみキャップ(=支出に上限)をつけるわけですが、財政赤字のGDP3%以内というのは、それに加えて利払い費を含めたものにもキャップ(=支出に上限)をつけるという話です。

                   

                   デフレ脱却のためには財政支出増が必要で、財政黒字化でなく、財政支出増によって財政赤字を拡大させることこそ、デフレ脱却になります。プライマリーバランス規律であろうと財政赤字対GDP比率であろうと、キャップをつけてしまうことで、デフレ脱却に必要な財政支出ができないということになり、デフレ脱却から遠のきます。

                   

                   2025年まで先延ばしにするという声もありますが、これも私は賛同できません。なぜならば、先に延びて対GDPで財政赤字が3%だったらいいのかなと思う人もいるかもしれませんが、キャップをつける=支出に上限を設定するということで、デフレ脱却に必要な政府支出にブレーキがかかることに変わりないからです。

                   

                   世界的には、国家財政について”ある尺度”が使われます。例えばEUは加盟国に対して、財政赤字対GDP比率3%という基準をマーストリヒト条約で定めています。世界的には、わかりやすい尺度かもしれませんが、デフレ下の環境にある日本には全くを持って不要な尺度です。

                   

                   さらに知らされていないこととして、世界的な財政収支の定義が、日本の財政収支の定義と異なります。端的にいえば、国債償還費は財政収支の赤字を算出する際に除かれます。ところが日本は償還費を入れています。そのため、日本の定義のほうが財政赤字が拡大しているようにみえるのです。

                   

                   なぜ、日本は償還費を入れるのかといえば、60年償還ルールという細かい規定があるためで、海外ではそのようなルールはありません。

                   

                   米国や欧州では、お金を借りて30年で返さなければならないというとき、政府が財政赤字だったら、例えば30億円を政府が借りていたら、1回返してから借り直すのではなく、借り換えて将来に償還日を引き延ばしにします。政府が財政赤字だったらずっと借りている期限を先延ばしにしていくのです。即ち、”もう30年間貸して欲しい”となって、それが普通に認められています。

                   

                   政府が財政赤字だったら、即ち不景気だったらずっと借りている期限を先延ばしにしている。この先延ばしにしているときは、財政赤字は拡大しません。

                   

                   ところが日本は満期が来たら、不景気だろうが何だろうが、いったんお金を返さなければならず、一般会計からいつもお金を返済しています。このようなオペレーションをやっているのは、世界中で日本だけです。

                   

                   財務省がホームページで公開している貸借対照表があり、日本の財政が異常だと言っているわけですが、そもそも財政赤字3%以内について、世界基準に変えたうえで目標にするというのならば、まだ理解します。

                   

                   とはいえ、金利が高騰する局面になると財政赤字が拡大し、金利が高騰して利払い費が増えた場合、社会保障や防衛・軍事費を全部削減して利払い費に充当する必要が出てくるようになるわけで、財政赤字3%以内というキャップをつけることは、将来的に大変恐ろしいことになるのです。

                   

                   これは日本の安全保障にも影響します。プライマリーバランス黒字問題、財政赤字3%問題は、全部安全保障問題と直結します。財政規律は安全保障問題そのものといえるのです。

                   

                   例えば日本の防衛費が増えないのは、こうした財政規律があるためといっても過言ではなく、防災対策にも影響が出ます。日本の国土が脆弱で、対策を放置したり着手ができていない状態なのもこうした財政規律が原因です。自然災害が多い日本において、財政規律を守るために、災害対策で砂防ダムや水道管耐震化補強や防波堤・防潮堤建設をやらないということは、国家的自殺といえます。

                   

                   ついでにいえば、財政の規律を守って安全保障の規律を破る、無駄削減と支出を削って景気が悪くなって税収が減る、これが現在の日本の真の姿です。

                   

                   私は財務省職員や財政再建派国会議員・財政諮問会議メンバーの有識者と呼ばれる方々に、”財政規律”と”日本国民の命” どちらが大切でしょうか?と問いたいです。

                   

                   

                    というわけで、今日は「デフレ脱却のためには財政赤字の拡大が必要です!」と題し、論説しました。


                  日銀総裁に再任した黒田氏は、財務官僚の発想なのか?不明!

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                     今日は2018/04/20に報じたロイター通信の「保護主義、世界経済に大きなマイナスになり得る=黒田日銀総裁」という記事を取り上げ、黒田日銀総裁が財政問題について、どう考えているのか?考察したいと思います。

                     

                     

                     下記はロイター通信の記事です。

                    『ロイター通信 2018/04/20 07:36 保護主義、世界経済に大きなマイナスになり得る=黒田日銀総裁

                    [ワシントン/東京 19/20日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は19日午後(日本時間20日午前)20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に記者団に対し、保護主義の動きが「日本経済に大きな影響を与えているとは思わない」と語った。同時に「保護主義に走ることは世界貿易・経済にとって大きなマイナスになり得る」とし、「そこは十分注意していかなければならない」と強調。会議で議論するリスクの1つになるとの認識を示した。
                    また国際通貨基金(IMF)の指摘するリスクとして、1)保護主義、2)地政学的リスク━━に加えて「金融が予想以上に急速に引き締まるリスクが指摘されている」と述べた。』

                     

                     

                     米国のトランプ大統領がきっかけとする保護貿易について、黒田日銀総裁の認識が報じられたニュースです。

                     

                     「日本経済に大きな影響を与えるとは思わない」というのは、いかなる理由か?私は日本が財政出動すれば、外需に振り回される必要がなくなるため、鉄鋼やアルミニウムなどに高関税がかけられても、国内で十分な名目需要、実質需要を創出すれば、日本経済に影響がないと考えます。そういう意味では、黒田日銀総裁と同じ意見です。

                     

                     IMFが指摘するリスクで、「保護主義」「地政学リスク」「各国の金融引締めリスク」があげられておりますが、「保護主義」「金融引締めリスク」は、いずれも自国の主権を持つ国であれば、普通に「保護主義」と「財政出動」と行い、他国の金融引締めリスクについては、自国がインフレで適切な物価上昇が継続するまで金融緩和を継続すればいいだけのことです。

                     「地政学リスク」は防衛問題と絡むため、防衛サービスの供給力を強化するということなのですが、これは一朝一夕には強化できるものではありません。継続的に財政出動によって防衛費を増額することで、供給力を強化していく必要があります。

                     

                     さて、黒田日銀総裁の発言とは裏腹に、経済評論家の三橋貴明氏が、安倍総理と内閣官房参与藤井聡氏、京都選出参議院議員の西田昌司氏らと4人で会談したときに、安倍総理が言っていたことがあります。

                     

                     それは、黒田日銀総裁が「ここからはオフレコでお願いしたい」といった発言の内容で、欧米の金融機関が、日本の国債購入を控えることを検討したいとするものでした。

                     

                     日本の財政悪化がマーケットに織り込まれるということで、今後欧米が国債を売却する、もしくは借り換えに応じてくれない可能性があるということを示唆したのです。

                     

                     安倍総理は、このコメントに反論したとのこと。日本の国債は100%円建てであり、財政破綻はあり得ず、黒田氏自身がIMFや格付け会社に対して、日本国債の格下げについて反論してきたではないか!というものです。

                     

                     安倍総理は、プライマリーバランス黒字化目標を破棄したがっており、緊縮財政は自分の総理の代で辞めたいと発言されているそうです。その一方で、石破、岸田、小泉といった総裁候補者は、みんな財務省職員によって洗脳されていて、消費増税8%→10%は避けらない、このままだと財政破綻するという考えを持っているとのこと。緊縮財政を辞めたがってプライマリーバランス黒字化目標を破棄したがっている安倍総理からみれば、こうした候補者が総理になることは、決して望んでいないと考えられます。

                     

                     とはいえ、多くの国民が消費増税をはじめとする緊縮財政に賛成しているとすれば、独裁政権ではないため、安倍総理もどうすることもできないというわけです。

                     

                     日銀の黒田総裁は財政問題をどう考えているのか?私は個人的に聞いてみたい。財政破綻すると考えている時点で、「この人、やっぱり財務官僚だ!終わりだ!」ということになります。

                     

                     もし、黒田総裁が「金融緩和だけではデフレ脱却は困難で、政府に財政出動もぜひお願いしたい!日銀の金融緩和は継続するが、国債も尽きようとしているので、早く政府には財政出動の決断をしていただきたい!」と考えているのであれば、黒田氏が日銀総裁に再任したことは、日本にとって大変イイことであると思います。

                     

                     もっといえば、国債の増刷が必要です。ついに日銀の保有シェアが40%超となりました。

                     

                    <2017年12月末 日本国債の所有者シェア>

                     

                    <2016年12月末 日本国債の所有者シェア>

                    (出典:日銀ホームページの資金統計循環から)

                     

                     

                     上記はお馴染みの「”いわゆる”国の借金問題」というやつをウソ・デタラメであることを説明するときに使う資料です。2017年12月末速報をグラフ化し、2016年12月末と並べてみました。

                     

                     指摘したい点は3点あります。

                    ‘銀の所有シェア 39.1%→41.1%へ

                    ⇒其蘯莪卦ヾ悄淵瓮バンク・地銀・信金信組など)の所有シェア 19.4%→16,8%

                    3こ阿僚衢シェア 10.5%→11.2%

                     

                     3点のうち´△2点は、まさに金融緩和を継続していることの証左です。日銀が市中の金融機関(三菱UFJ、みずほ、三井住友などのメガバンクなど)から国債を買い上げ、結果、日銀の保有シェアが上昇していることの証左です。

                     

                     日銀が市中から国債を買うことを”禁じ手”という人がいます。財政法第5条において、確かに日銀が国債を直接引き受けすることは禁じられていますが、それとて国会の決議を経た場合はこの限りではないとしています。というより、そもそも日銀が国債を直接引き受けしているわけでも何でもなく、日銀がやっているのは、市中から国債を買っているので、財政法第5条とは関係がありません。

                     

                     ついでにいえば、日銀が所有する国債が増えているということが意味することとして、実質的に返済する借金が減少しているということです。

                     

                     なぜならば、日銀と政府は資本関係があります。日銀はJASDAQに上場している株式会社組織であり、55%を日本政府が株式を保有しているのです。そのため、連結決算で連結貸借対照表、連結損益計算書、すべて親子間取引は相殺されます。

                     

                     アベノミクスの金融緩和のおかげで、実質的に返済すべき借金が減っているという事実を、マスコミは報じませんし、増税したがっている財務省にとっても不都合な真実です。

                     

                     については海外が保有しているといっても、これも100%円建てですので、何ら心配不要です。彼らがすべて売却してきたところで、そのお金を円で持ったままだとすれば銀行預金に預けます。銀行預金に預けても、デフレでお金を借りてくれる人がいなければ、結局銀行は円建国債を買わざるを得ません。

                     

                     実際は海外の金融機関や政府系ファンドらは、日本の銀行が法律でペイオフで1000万円までしか保証しないため、米ドルなどに換金するでしょう。この米ドルに換金する場合も、円取扱の日本の銀行で交換します。交換に応じた銀行は、デフレでお金を借りてくれる人がいなければ、やはり円建国債を買うしかありません。

                     

                     「市場の信認」だの「ヘッジファンドがカラ売りを浴びせる」などの論説は、全てウソ・デタラメです。安倍総理は、このことを理解していると思われる節があるのですが、石破、岸田、小泉といった総裁候補者らは、理解していない可能性があり、大変危険です。

                     

                     なぜならば、デフレなのに間違った政策である増税や無駄削減や国力を低下してデフレを継続させる貿易自由化などを推し進める可能性があるからです。

                     

                     

                     というわけで、黒田総裁のオフレコ発言の真意は不明ですが、日本の財政が破綻することは100%あり得ませんので、黒田総裁には自信をもって金融緩和を継続していただくと同時に、政府への財政出動の要請を強く望みます。

                     

                    〜関連記事〜

                    「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論


                    財務省が公表した主要国別の2016年12月末時点の純資産ランキング

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                      JUGEMテーマ:年金/財政

                       

                       森友学園問題で、偽装公文書作成罪、偽装公文書等遺棄罪など、財務省が公表するデータは、改ざんされている可能性を疑わないといけないという大変面倒な話なのですが、日銀の資金統計循環から読み解くに、日銀までがデータ改ざんをしていない限り、「これは、正しいデータと思っていい!」という資料があります。今日は、その資料をご紹介し、日本は世界一の純資産大国であるという事実をお伝えしたいと思います。

                       

                       下記は財務省のホームページに掲載の「2016年末現在本邦対外資産負債残高の概要」というページに掲載されているPDFファイルを引用したものです。

                      (出典:財務省のホームページの「参考3,4 主要国の対外純資産、為替相場の推移」から引用)

                       

                       

                       上記の通り、日本は2016年12月末時点で、純資産残高349兆円で、二位ドイツ、中国に130兆以上の差をつけ、ダントツのトップです。一方で米国は▲947兆円で純負債国ということになります。

                       

                       この数値は、日銀の資金統計循環において、日本の純資産残高を私たちも確認することが可能です。349兆円の資産超過という事象は、財務省の買い残の余地がなく、正しいといえるでしょう。

                       

                       対外純資産とは何か?についてご説明したいと思います。

                       

                       硬貨は例外ですが、現金紙幣・銀行預金は、私たち個人が保有することができる金融資産です。金融資産ということは、反対側で必ず誰かの負債になっています。

                       

                       例えば、銀行預金は、銀行の負債です。銀行から見た場合、私たちが預ける預金は負債勘定です。そのため、銀行預金残高が1万円あったとして、銀行の窓口に行って「1万円引き出したい!」と申し出れば、すぐに1万円を手にすることができます。また現金紙幣、例えばタンス預金や、今読者の皆さんのお財布に入っている1万円札は、日本銀行の負債です。

                       

                       何がいいたいかと申しますと、お金=「誰かの資産」かつ「誰かの負債」です。これを日本国内の中で資産と負債を合算するとゼロになります。簿記を考えていただければわかるのですが、誰かが100万円借りていたとして、貸付金が必ず100万円あるということは、絶対に例外のない事実だからです。この世に借金だけが残って、資産が増えないということは、物理的にあり得ません。借方=貸方となるため、必ず△資産=▲負債となります。そのため、日本国内で△資産と▲負債を合算すれば必ずゼロになるのです。

                       

                       ただし、海外とのやり取りにおいてはゼロにならないことがあります。例えば日本人が海外に資産を持つことがあります。私でいえば、ベトナムのホーチミン市にベトナム投資開発銀行に預金が41,149,853VND(≒188,919JPY)、カンボジアのプノンペンコマーシャル銀行に預金が1000USD(≒104,000JPY)あります。

                       このように日本人が海外に資産を持つ場合、すべて対外資産ということでプラスします。一方で外国人が日本に資産を持つ場合は対外負債ということでマイナスになります。

                       

                       例えば、Aさん、Bさんがそれぞれ1億円持っていたとします。Aさんは借金を1億円抱えており、Bさんは借金を抱えていないという場合、Aさんは純資産額0円、Bさんは純資産額1億円となります。同じ1億円を持っていても、負債を差し引いた純資産額をもって、お金持ちかそうでないかをみる、これは読者の皆さん普通にやっていることです。

                       

                       こうして資産超過の場合は対外純資産国、負債が多い場合は対外純負債国となるわけです。そうなった場合、上記グラフで見ますと、米国が▲947兆円で主要国の中で最も負債が多いということです。

                       

                       日本では多くの人々が財政破綻すると思っています。またトランプ大統領が1兆ドルのインフラ投資をやるという場合も、財源問題があるかの如くの報道がされ、その報道を見た日本人もまた無駄なインフラと思っている人が多い。米国は確かに純負債国ですが、基軸通貨ドルを受け取らない国はありません。たとえば米国がサウジアラビアから石油を買うとして、その場合にサウジアラビアは国家として、「米国は純負債国で▲947兆円もある最貧国レベルで負債残高があるからそんな国家の通貨である米ドルを受け取るなんてできない」なんてことはあり得ないのです。

                       

                       

                       というわけで、今日は日本は純資産大国であるということをお伝えすべく、皆様に財務省が発表したデータをご紹介しました。日本は世界一の金持ち大国であって、財政問題は存在しません。このことを改めて多くの日本人にご理解いただきたいと思うのであります。


                      財務省に電話して「”財政破綻の定義”って何ですか?」と聞いてみましょう!(財務省職員は絶対に財政破綻の定義について答えられません!)

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                        JUGEMテーマ:経済全般

                         

                         今日は「言葉を定義」することの重要性をお伝えしたく、政府の負債についてお話ししたいと思います。

                         

                         突然ですが、次の5つの文章をご覧ください。

                         

                        ^緡堵颪料大によって、国の財政が破綻する

                        国が無駄を削れば、政府の借金を返せる

                        少子高齢化が原因で日本の経済成長が止まった

                        ぞ暖饑任蝋駝荏完が負担するものなので、増税するならまず消費税だ

                        ッ名な経済学者のアドバイスに従っていれば大丈夫だ

                         

                         読者の皆さんにお聞きします。この 銑イ涼罎農気靴は誓發呂いつあるでしょうか?本ブログの読者の皆さんは、おそらくゼロであると答えていただけるでしょう。ご推察の通り、正解はゼロです。

                         

                         日本人は「言葉を定義」することに慣れていません。一方で定義を明確にすることは、問題解決するために大変重要なことです。もし日常的な会話で、定義!定義!定義!とやりますと、おそらく嫌われるでしょう。例えば日常会話で「あなたがいう○○って定義すると何なの?」と聞いた場合、聞かれた方は「え?なんでそんなこと聞くの?」という反応をされるのが一般的なパターンです。

                         

                         ところが困ったことに、例えばいろんな人が公共工事について「バラマキ」「バラマキ」とやると、公共事業はバラマキだという空気が醸成されます。空気が醸成された後にしゃべる人は、その空気に影響されてバラマキという言葉を使います。そうやって空気を基盤とした言葉が伝播してしまうのです。

                         

                         日本語には「言霊(ことだま)」という言葉があります。発した言葉には魂が宿っているということなのですが、この言葉は昔からあったとされています。よく考えれば、歴史的に日本人は外敵に責められていないという点で、今も昔も雰囲気や空気で醸成されるという悩みを抱えていたのでは?ともいえます。

                         

                         発した言葉には魂が宿っているんだよ!というくらい、空気に流されてしゃべっている人が多かったのでは?とも考えられます。言葉には影響力があります。

                         

                         日常生活で「定義!定義!」「言霊!言霊!」「空気に流されないように!」とやる必要はありませんが、せめて政治家の人は言霊を意識して、空気に自分が流されていないか?というのを十分に注意する必要があるのではないかと思うのです。

                         

                         なぜならば、言霊を無下にして空気に流されている限り、絶対に問題は解決しないからです。何しろ問題についてどういう問題であるか?という認識する人が、勝手に解釈してしまうからです。

                         

                         財務省は日本語の弱点、例えば日本人が空気に流されやすい・作られやすいということを熟知しています。未だに政府の負債のことを「国の借金」といっています。

                         

                         因みに「国の借金」に対応する英語とか世界のグローバルな言葉はありません。「政府の負債」に対応するものならば「Government Debt」です。財務省が「国の借金」呼ぶものは、「Government Debt」のことなのですが、なんで和訳の「政府の負債」という言葉を使わないのでしょうか?

                         

                         理由は簡単で「国の借金」という言葉を使うことによって、「政府の負債」=「国民の借金」と思わせる空気を作ろうという意図があるのです。政府の負債というのは、国の借金であり、つまり日本国民の借金なんですよ!とインプットさせ、「政府の負債は皆さん日本国民の借金なんですよ!」という空気を作ろうとしていたわけです。

                         

                         国の借金はまだマシで、20年前は政府の負債のことを財政赤字とか日本の赤字とかいっていました。この赤字という言葉は借金と並んでイメージが良くないと思います。

                         

                         とはいえ、赤字という言葉は、企業でいえば売上から費用を引いたらマイナスになってしまった、即ち費用が多かったというお金のフローの話です。国の借金も政府の負債も資産負債の話であって、企業でいえば、損益計算書上(P/L)にあるのが赤字で、貸借対照表上(B/S)にあるのが資産負債の話です。

                         

                         赤字と負債をごちゃまぜにして、響きの悪い赤字が1000兆円ですよ!とか評論家に言わせて、国民を煽っていたのです。例えば、政府の赤字が1000兆円だったとしたら、日本の税収はいくらか?あるいは支出はいくらか?税収が200兆円で支出が1200兆円だとすれば、赤字は1000兆円になります。1000兆円も日本はお金使っていません。実際は100兆円も満たないです。

                         

                         一般の人は普通はそんなに深く考えません。国の借金というのは政府の負債で資産負債の話で、赤字は損益計算書の話であるということを考えている人はいないでしょう。よくよく考えれば、フローの話とストックの話で、1000兆円の負債はストックの話であり、財政赤字という言葉は間違っているのです。

                         

                         「言葉を定義する」というのは、問題がなければ必要がありません。人間関係がギスギスしますので必要ありませんが、問題がある場合は、ビジネス上でも、皆さんの個人の問題を解決する場合でも有効です。

                         

                         では財務省がいう「財政破綻」というのは、どう定義するのでしょうか?

                         「財政破綻」は「財政が破たんすること」ではありません。これは言葉を定義したことになっておらず、単なる言葉の言いかえです。「財政破綻」が何なのか?真剣に考えた時に、初めて定義を考えることになります。

                         

                         実は、財政問題を管轄する財務省ですら「明確な定義」を定めていません。一般的には、政府の債務不履行(デフォルト)を意味します。即ち、政府の負債について返済、利払いが不可能になることです。

                         

                         もし、あなたが財務省に電話をして「すみません。財政破綻が心配で心配でたまりません。ところで財政破綻って何でしょうか?」と質問してみてください。財務省は、財政破綻の定義を説明するのではなく「私たちは財政破綻すると国民生活が非常に問題があるので、そうならないようにするのが仕事です。」と彼らは答えます。

                         

                        質問者「いやいや、そういうことではなく財政破綻の定義を教えてください!」

                        財務省「ですから財政が破綻するとギリシャのように年金が被害を受けたり、社会保障が維持できなくなるので、そうならないようにするのが私たちの仕事です。」

                        質問者「いやいや財政破綻の定義じゃないでしょ!財政破綻の定義を教えて欲しいと言っているのに・・・・」

                        となって、財務省職員は財政破綻の定義について絶対に答えません。

                         

                         なぜならば、財務省が財政破綻の定義を回答してしまうと非常に彼らにとって不都合なことがあるのです。

                         

                         財政破綻の定義は、政府の債務不履行をいいます。英語ではデフォルトです。政府の負債について、返済や利払いが不可能になること、あるいは滞ることです。

                         

                         2012年にギリシャ政府が財政破綻しました。あまり日本では新聞で話題になりませんでした。あのときギリシャ政府は、EU圏の銀行、例えばドイツやフランスの銀行から借りていたお金について、元本カットしました。元本カットとは明らかにデフォルトなのですが、ギリシャがデフォルトしたと認めると大変なことになるため、ギリシャ政府に融資してた銀行が自主的に元本カットしてくれたのだから、財政破綻ではないと強弁しました。これは誰が考えてもデフォルトです。定義を明確化すれば、ギリシャ政府に融資していた銀行が元本カットしたことはデフォルト、即ち財政破綻に該当します。

                         

                         日本はギリシャと異なります。ギリシャはユーロに参加しており、ギリシャ政府がユーロ建ての国債を買いとることはできませんが、日本の場合は政府の負債が100%円建てなので、日銀が買い取ることで実質上の借金を減らすことができます。実際に返済して名目上も借金を減らすことも可能です。とはいえ、日銀はJASDAQに上場する株式会社組織で、55%を日本政府が株式を保有しており、日銀と政府は親子関係にあることから、親子関係の借金は元本を返済してもしなくてもOKで、返済しなくてもデフォルトになりません。元本だけでなく利払いについても同じです。連結貸借対照表作成時に、親子間取引は相殺されてしまうからです。

                         

                         

                         というわけで、言葉を定義すれば、財政破綻が何なのか?明確になります。財務省が財政破綻の定義について答えることができないのは、政府の負債が100%円建なので、財政破綻しようがないために答えることができないともいえます。もしくは空気で赤字と負債をごちゃ混ぜにして、財政破綻の定義を考えたこともないため、答えることができないともいえます。前者は「悪意(知っている)」、後者は「善意(知らない)」ということになると思いますが、財務省職員が善意であれ悪意であれ、間違ったことを日本人に煽っていることは、非常に罪深い、万死に値すると思うのは私だけでしょうか?

                         これを改善するためには、財務官僚が出世する「緊縮財政」を成し遂げたことであるとする人事評価制度を改めることです。さもないと、このようなバカバカしい空気で国民が騙され、いつまでも緊縮財政が続いて、日本は発展途上国化して滅びるか中国の属国化することになっていくでしょう。

                         その改善策は政治家の人にやってもらうとして、ぜひ皆さんの中で、お時間のある人は、財務省に電話をしていただき、「財政破綻の定義って何ですか?」と聞いてみてください。もし、財務省職員が答えられなければ、皆さんが教えて差し上げましょう。


                        日本は世界一の純資産大国です!

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                          JUGEMテーマ:経済全般

                           

                           今日は、「日本は世界一の純資産大国です!」と称し、日本には財政問題が存在しないということを改めて取りあげます。

                           

                           日本は、経常収支黒字国といわれています。これはどういうことなのか?日本が海外の国々と、物・サービスとお金のやり取りをした結果の合計がどうなったか?金額的に支出より収入が上回っていれば黒字ということになります。

                           

                           経常収支は下記式で算出されます。

                           

                           経常収支=貿易収支+サービス収支+第一次所得収支+第二次所得収支(経常移転収支)

                           

                          <貿易収支の例>

                          ・日本が中東諸国から原油やLNGガスを買う 中東諸国の所得=日本の支出

                          ・日本が米国に自動車を輸出する 日本の所得=米国の支出

                           

                          <サービス収支の例>

                          ・日本人が外国に観光に行って物・サービスを購入する 外国の所得=日本の支出

                          ・英国人が来日して浅草で土産を買い、レストランで食べる 日本の所得=英国の支出

                           

                          <第一次所得収支の例>

                          ・日本の企業が外国に直接投資、間接投資して配当や利息を得る 日本の所得=外国の支出

                          ・日本国籍を持ったスポーツ選手が外国のチームに所属して所得を得る 日本の所得=外国の支出

                          ・米国人の野球選手を日本の野球チームに入れ、年俸を払う 米国の所得=日本の支出

                           

                          <第二次所得収支(=経常移転収支)の例>

                          ・日本がミャンマーに対して無償資金援助を行う 日本の支出=ミャンマーの所得

                          ・日本が国連分担金を払う 日本の支出=米国の所得

                           

                           例を挙げますと、上記の通りです。

                           

                           貿易収支については、原発を停止している影響で、原油やLNGガスを大量購入しており、赤字になったことがあります。サービス収支は、インバウンドの増加といっても、まだまだ日本人が海外に行く人の方が多く、常に赤字です。第一次所得収支は、大幅な黒字を継続しています。

                           日本は技術力があるため、海外に直接投資も間接投資もします。直接投資の例でいえば、海洋掘削技術のないインドネシアに、日本企業が投資し、そこから得られる収益の一部をその企業の利益になっています。株式の投資や社債や米ドル債などの国債も保有し、そこから得られる配当や利息も多額です。

                           第二次所得収支は、常に赤字です。日本は海外から資金援助を受けることは、ほとんどないでしょう。逆に国連分担金は米国に次いで二位の他、東南アジア諸国などに無償で資金援助したり、有償で貸し付けた後債務免除するなど、常に赤字です。

                           

                           そして、日本の経常収支は、第一次所得収支が圧倒的な額であるため、黒字を続けているのです。その結果が純資産の積上額となります。その純資産額は、いくらまで積み上がっているのか?日本国家のバランスシートでみますと、下記の表のオレンジ色の部分376兆円が資産超過額です。

                           

                          (出典:日銀のホームページ「資金統計循環」より数値を加工)

                           

                           日本は経常収支黒字国で貯蓄過剰なわけですが、日本国内で十分な投資が行われていないと、経常収支が黒字になります。この経常収支の黒字を、日本はずっと継続してきました。だからこそ世界一の純資産大国になったのです。貯蓄過剰であるがゆえに、国債を円建てで発行することが可能なのです。

                           

                           一方で米国は超特殊です。なぜならば、日本が370兆円規模の純資産大国であるのに対し、米国は約800兆円の純負債国。超赤字国ですが、米ドルは基軸通貨であって、米国の場合は普通にサウジアラビアから石油を米ドルで買うことが可能です。ギリシャは経常収支赤字国で貯蓄不足でした。だからフランスやドイツの銀行からお金を借りざるを得ませんでした。

                           

                           モンゴルなどの新興国もまた貯蓄不足であるため、米ドル建てで借り入れることになります。ロシアやアルゼンチンも経常収支が赤字であるため、ドル建ての借金が増えていきます。

                           

                           こうした国々がお金を借りるとき、自国通貨で借りられることは、ほとんどないのです。例えばロシアがお金を借りようとした場合、ルーブル建てで借りることはありません。ドルで借りることになります。日本はドル建ての資金なんて全く不要です。国内の円がタダも同然の金利で借りられるにもかかわらず、緊縮財政でデフレを継続しているため、資金需要がない状況。ドル建てどころか円建てで借りることさえしていません。むしろ、政府は円建国債を名目で返済したり、子会社の日銀に買い取らせて実質的に返済したりしています。

                           

                           もともと日本の国債は100%円建ですので、日銀にいくらでも買い取らせることが可能。そのため、日本の国債がデフォルトする確率はゼロです。

                           

                           

                           というわけで、今日は日本が純資産大国であるということをお伝えし、日本の国債がデフォルトする確率がゼロであることをお伝えしました。

                           政府の負債が少しずつ増え、家計の資産を超過するとか、滑稽な論説をする国会議員もいますが、そもそも政府の負債が増えれば、反対側で資産が増えます。簿記が少しわかる人なら理解できるはずです。負債だけが増えるということは物理的にありえません。負債が増加すれば、反対側で資産が増える。その資産は、家計かもしれいないし、企業かもしれないし、金融機関かもしれません。所得税減税であれば家計の資産が増えるでしょう。法人税減税であれば企業の資産が増えるでしょう。政府支出として使えば、政府支出増によって恩恵を受ける企業の資産が増えるでしょう。

                           いずれにしても、政府の負債と同額の資産が日本国内で増えます。そのスピードは常に同じです。なぜならば借方=貸方で必ずバランスするから。むしろ経常収支黒字を続けているため、純資産が増加し続けているというのが日本の真の姿なのです。今日の記事で日本が世界一の純資産大国であることの理解が深まれば幸いです。


                          ムーディーズなどの格付け会社の格付けは全く信用できません!

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                             皆さんは、格付け会社という会社をご存知でしょうか?金融機関に勤める人であれば、必ず聞くであろう格付け会社。ムーディーズ、スタンダードプアーズ、フィッチレーティングといった会社が該当します。この格付けという制度、絶対的と思うかもしれませんが、とんでもない間違いをしているということをお伝えしたいと思います。

                             

                             日本経済新聞とブルームバーグの記事をそれぞれ紹介します。

                            『2017/09/27 日本経済新聞 国債格付け当面変わらず 財政黒字化目標先送りでも

                            安倍晋三首相が衆院解散を表明し、財政健全化目標を先送りする姿勢を示したが、海外の主要格付け会社は日本国債の格付けを当面は変更しない見通しだ。2019年10月に予定している10%への消費税増税の使い道が変更されても「人づくり革命」の財源が確保されることを好感しているようだ。(後略)』

                             

                            『2017/12/08 ブルームバーグ 日本国債の格下げ懸念沈静、CDS4カ月ぶり水準に縮小−税収増期待

                            財政悪化懸念で一時は格下げ観測も浮上していた日本国債。その信用指標は国債発行減や税収増の見通しなどを受けて、4カ月ぶりの水準まで改善している。

                             CMAによると、国債保証コストであるクレジットデフォルトスワップ(CDS)5年物は衆院解散直前の9月26日、1年3カ月ぶりの高水準である41ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)まで拡大。10月以降は低下基調を辿り、今月5日には8月以来最低の27bpまで縮小した。

                            CDSが9月に上昇していたのは、安倍晋三政権が選挙公約として、赤字補てんに充てるはずだった消費増税分の一部使途変更を打ち出し、基礎的財政収支(PB)黒字化の後退から一部に国債格下げ懸念が浮上したためだ。しかし、格付投資情報センターは11月9日、「日本の信用力を支える要因に大きな変調はみられない」として、現在「AA+」の格付けと方向性「ネガティブ」の見通し維持を発表した。(後略)』

                             

                             

                             現在、格付け各社の日本国債への格付けは以下の通りです。

                             

                            【1】ムーディーズ

                            日本国債の格付け「A1」:今後の見通し=安定的 中級の上位で、信用リスクが低いと判断される債務に対する格付。

                            最上級格付け「Aaa」:信用力が最も高く、信用リスクが最小限であると判断される債務に対する格付。

                             

                            【2】スタンダードプアーズ

                            日本国債の格付け「A+」:今後の見通し=安定的 債務を履行する能力は高いが、上位2つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化からやや影響を受けやすい。

                            最上級「AAA」:債務を履行する能力は極めて高い。

                             

                            【3】フィッチレーティングス

                            日本国債「A」:デフォルトリスクが低い。金銭債務の履行能力は概ね十分にあると考えられるが、経営又は財務の柔軟性は認められる。

                            最上級「AAA」:デフォルトリスクが最も低い。金銭債務の履行能力が極めて高い。予見し得る自由がこの能力に悪影響を与える可能性は、非常に低い。

                             

                             上記の通り、日本の国債について、各社最上級の格付けを付与していません。それどころか、日本の国債を格下げした来たという経緯があるのです。なぜならば、政府の負債対GDP比率が200%と高いということが理由の一つです。GDPが500兆円で、その2倍の1000兆円も政府の負債があるのだから、格下げするという具合です。

                             

                             格付け会社は、政府の負債について通貨を意識していません。単にGDPと通貨を意識しない負債額の比率で判断しているのです。格付け会社の役職員の頭の中では通貨が一定なのです。だからギリシャのユーロ建て債務、日本の円建て債務、この二つは全く違う話なのに、同じ扱いをして金額だけでみて格付けしているのです。

                             

                             ギリシャは共通通貨建て債務であり、ギリシャ政府は独自の金融政策ができません。通貨発行権もECB(欧州中央銀行)が持ちます。日本の国債は内国建て債務であり、通貨発行権は日本政府・日銀が持ちますし、市中に出回ってメガバンクや地銀などが保有している国債を日銀が買い取ってしまえば、実質的に債務を消すことが可能です。

                             内国建て債務、共通通貨建て債務という言葉のほか、外貨建て債務というのもあります。アルゼンチンやアイスランドは外貨建て債務で財政破綻しています。逆に内国建て債務で破綻することはあり得ません。通貨発行権を持ち、かつ実質的に債務を帳消しにできるからです。

                             

                             もし、日本の1000兆円の債務が外貨建て債務、例えば米ドル建て、ユーロ建て、スイスフラン建てなどであれば、気にしなければならない問題といえます。なぜならば、米ドルやユーロやスイスフランは、政府日銀が通貨発行権を持たないから。仮に米ドルでお金を借りているとすれば、米ドルで返済しなければなりません。

                             

                             このとき、政府日銀が通貨発行して円を発行し、米ドルを買って返済しようとしますと、発行した円の売却と米ドルを買うという行為自体が、円売りドル買いとなって円安ドル高になります。ドル高になりますと、ドル建て債務が実質的に負担が増えてしまうのです。

                             

                             アルゼンチンの財政破綻は、まさに政府がドル建て債務を借りていたからです。アルゼンチンペソを通貨発行し、発行したペソで米ドルを買おうとすると、ペソ安ドル高となって、ドル建て債務が実質的に増えます。すると、さらにペソを通貨発行してドルを買って返済します。するとそれがまたペソ安ドル高になってドル建て債務が実質的に増えます。すると、さらにペソを通貨発行してドルを買って返済・・・・というわけで、通貨発行しても、どれだけ通貨発行しても膨れ上がる外貨建て債務を返できず、デフォルトという状況に陥るのです。

                             

                             アイスランドの財政破綻は、政府には外貨建て債務がありませんでしたが、アイスランドの金融機関が外貨建て債務を抱えていました。アイスランドクローネではなく、ユーロで借りた金融機関が、その資金を証券化商品に投資し、サブプライムローンショックのときに、証券化商品が紙くずとなって、外貨建て債務が残ってしまいました。そして外貨建て債務で債務超過になった金融機関を、アイスランド政府が救済し、アイスランド政府がユーロ建て債務、即ち外貨建て債務を急激に持つことになりました。

                             このとき、アイスランドはクローネを発行することができますが、ユーロ建て債務はユーロで返済する必要があります。そのため、クローネを通貨発行して、発行したクローネでユーロを買おうとすると、クローネ安ユーロ高となって、ユーロ建て債務の実質的な負担が大きくなってしまうのです。アイスランドもアルゼンチンと同様、外貨建て債務でデフォルトしました。

                             

                             アルゼンチンもアイスランドも外貨建て債務で破綻していますが、プロセスは異なります。アルゼンチンは政府が直接外貨建て債務を抱えていました。アイスランドは金融機関が外貨建て債務を抱えて経営破たんし、その金融機関を救済することによって外貨建て債務を抱えることになったのです。

                             

                             この二つの事例を見ますと、政府の負債が巨額であろうとなかろうと関係がないということがご理解できませんでしょうか?要は外貨建て債務を抱えているか否か?です。実際の日本は「1000兆円の借金ガー!」と政府の負債がGDPの2倍で巨額であることが問題であるとする論説が多い。

                             とはいえ、政府が外貨建て債務を抱えていなくても、金融機関や国内の企業や家計が外貨建て債務を抱えている場合は、アイスランドのデフォルトシナリオになる可能性もあります。

                             アイスランド政府は財政破綻する前までは、2007年時点で、プライマリーバランスは黒字。しかも政府の負債対GDP比率は29.1%です。(日本は現在200%です。)

                             

                             家計が外貨建て債務を抱えることは、ほとんどないでしょうが、企業や金融機関が外貨建て債務を抱える可能性はゼロではありません。

                             具体的には、例えばトヨタ自動車が米国に工場を新設するため、ドルでお金を借りるという選択肢がないわけではありません。ただ円の金利がめちゃくちゃ安いので、円でお金を借りて、ドル転して投資するというのが一般的です。

                             とはいえ、円の金利が安いということは円で低利の資金を調達できますし、借りたいという資金ニーズが少ないために低金利が続いているわけでもあります。何がいいたいかといえば、日本にはドル建ての資金のニーズがほとんどないということです。

                             

                             政府の立場からすれば、物価2%目標で、お金を使って欲しいのに余っていて、日銀当座預金の残高が減らない状態、マネタリーベースは増やしても、マネーストックは伸び悩む、まさにデフレであるがゆえに、物・サービスの値段を値下げしないと売れない環境では、銀行からお金を借りる経営者は少ない。ましてやドル建ての資金が必要だとしても、円で低利で借りられるので、普通に円でお金を借りれば済むこと。わざわざドルで借りなくてもいいわけです。

                             

                             この格付け会社の格付けとは、ドル建て資金を借りる場合には、ある程度の影響を考える必要があるかもしれません。ですが、日本円で資金を借りる場合は、円建て債務で財政破綻はあり得ないため、はっきりいって無視していいのです。なぜならば、格付け会社の格付けについて、債務の残高とGDPの比率をみていたとしても、肝心な通貨の違いを見ていないからです。

                             

                             格付け会社の格付け方法が間違っていると同時に、それがまかり通っているということも問題。というより格付け会社の情報に振り回されないよう日本人が知見を持つ必要があるわけです。日本は財政破綻する確率がゼロであるという真実を知れば、格付け会社の格付けに怯える必要はありません。

                             

                             事実、国債の格付けが下がって困ったことってあるでしょうか?ソブリンシーリングといって社債を発行する際、その国家の国債以上の格付けが付与されることはないという問題があり、結果的に社債発行コストが増えるというデメリットはあるかもしれません。そうはいっても、資金調達手段は社債でなければならないということではありません。今はデフレで銀行がお金を貸したがっているわけですから、資金調達ニーズがあり、エクイティファイナンスではなくデットファイナンスでの資金調達を検討するのであれば、普通に銀行借入をすればいい。社債か借入いずれを選択するか?は、コストを見て安い方を借りればいいわけです。

                             

                             

                             というわけで、今日は格付け会社の格付けに問題があるということをお伝えしました。国債の格付けの際、政府の負債が、内国建てか?外貨建てか?共通通貨建てか?ということを一切考慮しない格付けに、何の意味があるのか?といいたくなります。また発展途上国は外貨を調達するニーズがあります。自国で供給できないものを買う際に、経済力の弱い自国通貨ではなく、先進国とりわけハードカレンシー通貨での決済を求められることから、ドルや円やユーロといった外貨でお金を調達するニーズはあります。

                             日本は先進国ですし、低金利ですので、特に外貨でお金を借りなければならないという局面がないと考えます。しかもデフレで金を借りたがらないから低金利になっているわけです。

                             こうして政府の負債について知見を高めていくと、格付け会社って何のための存在だろう?ということになります。ドル資金が不要の日本にとっては、少なくても格付け会社の格付けに振り回される必要はないといえるのです。


                            親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

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                               私は、このところ報道される財務省の増税ラッシュに対して、大変な怒りを覚えます。このブログの読者の皆様であれば、多くの方が日本は財政破綻しないということを理解していただいていると思いますが、一般な国民は日本の財政破綻すると思い、日本の財政問題は深刻であると思っている人が多数なのでは?とも思っておりまして、そうした人たちに誤解を解かなければと思う毎日です。そんな中、今日は親日家の投資家でジム・ロジャーズ氏が、日本の財政破綻を危惧しているという記事を見つけました。この記事について取り上げたいと思います。

                               

                              『2017/12/20(水) 9:00配信 yahooニュース ThePage 日本は財政深刻で大惨事、ジム・ロジャーズ氏「私なら武装するか国を去る」

                               「もし私が10歳の日本人ならカラシニコフ銃で武装する」。著名投資家のジム・ロジャーズ氏による過激な発言が話題となっています。同氏は投資家ですが、メディアで人気の著名人でもあり、彼の発言はかなり誇張されたものが多いという特徴があります。しかし、財政破綻によって深刻な事態になるというロジャーズ氏の指摘については、多少、気にかけておく必要がありそうです。

                               ロジャーズ氏は米国のラジオ番組で、「もし私が10歳の日本人ならAK-47を購入するか、この国を去ることを選ぶだろう」と発言しました。
                               AK-47というのは、一般にはカラシニコフ銃と呼ばれる旧ソ連製の自動小銃です。ロジャーズ氏はこの発言後に受けた週刊現代のインタビューにおいて、日本で騒乱が発生するというよりも、日本の財政が危機的な状況となっており、財政破綻によって大惨事が発生すると予想しています。また今の50代は逃げ切れる可能性が高いものの、若年層にとっては危機的な状況であるとも主張しています。

                               同氏はかつてジョージ・ソロス氏と共にヘッジファンドを立ち上げた経験があり、著名投資家として知られています。2002年にシンガポールに家族とともに移住してからは、投資家というよりも投資に関するコメンテーターとしてメディアに出るケースが増えてきましたから、同氏の発言は話半分程度に聞いておくのが賢明といえるでしょう。
                               しかしながら、日本が極めて深刻な財政問題を抱えているのは紛れもない事実です。世の中では日本の財政が破綻する・しないといった極端な議論が行われていますが、金融関係者の中で本当に日本の財政が破綻すると考えている人はほとんどいません。しかし、近い将来、日本の金利が一定レベルまで上昇すると考えている人はかなりの割合に達するはずです。
                               現在、日本政府は約1000兆円の借り入れがありますが、もし金利が5%に上昇してしまうと、政府の利払い費は理論上、50兆円にもなります(国債の償還期限が異なるので、すべての金利が5%になるまでには数年の時間的猶予がある)。現時点における日本の税収は57兆円しかありませんから、税収のほとんどが利払いに消えてしまう計算となり、日本政府は事実上、予算を組めなくなってしまいます。現実には金利上昇が始まった段階で、徐々に緊縮予算を余儀なくされる結果となるでしょう。
                               政府の予算が削られてしまうと、医療費の自己負担が急増したり、年金が減額されるなど、社会的混乱が予想されます。また公共事業や助成金も大幅に削減されてしまう可能性が高く、政府の支援に頼っている企業の多くは業績が悪化すると考えられます。
                               ロジャーズ氏の指摘にはかなりの誇張があるにしても、財政問題を軽視することは決してよい結果をもたらしません。こうした極端な指摘にもあえて耳を傾ける姿勢も重要です。

                               

                               

                               上記の通り、ジム・ロジャーズ氏は親日家ですが、財政破綻を危惧しているというニュース記事です。日本には財政問題がないのですが、あたかも存在するかの如く、財政危機を煽った内容になっています。突っ込みどころが多すぎる記事ですが、赤字と青字で色を付けた6つのフレーズについて、一つずつ指摘していきたいと思います。

                               

                               一つ目、週刊現代のインタビューで「財政破綻によって大参事が発生する」としています。

                               ところが、1000兆円の債務は100%円建てであり、日本政府が財政破綻することは、「限りなく低い」とか「極めて低い」ではなく、財政破綻する確率はゼロです。また「大惨事が発生」とありますが、大惨事とは具体的にどのような大惨事なのでしょうか?大地震でも起きるのでしょうか?戦争でも起きるのでしょうか?暴動でも起きるのでしょうか?富士山の噴火でも起きるのでしょうか?

                               大地震も戦争も暴動も富士山の噴火も、日本の財政状況や起こりえない財政破綻とは全く関係なく発生し得ます。大惨事の具体的な説明をしていただきたいです。大体この手の論説は、抽象的なことしか言いません。

                               

                               二つ目、「50代は逃げ切れる可能性が高いが、若年層にとっては危機的な状況です。」としています。

                               これは消費増税を大幅UPさせる必要があって(私は不必要という立場です)、その頃、高齢者は亡くなって生きていないが、若い人は生きているから大変な状況を生き抜かなければならない!みたいな論調でしょうか?そもそも、消費増税なんてしなくても、税収は名目GDPと連動します。需要削減につながる消費増税をする方が税収は減収します。名目GDPを増やせば税収は増え、税収弾性値によって名目GDPの伸び率以上に税収は増収します。逆に消費増税などの緊縮政策によって名目GDPが減少すれば、税収弾性値は逆効果で名目GDPの減少率以上に税収は減収します。

                               

                               三つ目、「日本が極めて深刻な財政問題を抱えているのは紛れもない事実です。(中略)しかし、近い将来、日本の金利が一定レベルまで上昇すると考えている人はかなりの割合に達するはずです。」としています。

                               この記者は、紛れもない事実として「日本が極めて深刻な財政問題を抱えている」と言っていますが、何もわかっていない記者です。日本には財政問題が存在しないということが真実です。嘘つきのデタラメですね。

                               また「近い将来、日本の金利が一定レベルまで上昇すると考えている人は相当いるはず!」と言っていますが、確かに日本の金利上昇を予測している人はいるでしょう。とはいえ、金利が上昇するということはどういうことか?資金需要があるときです。それは投資しても儲かると判断される環境の場合、企業は預金したり利益繰延で生命保険やオペレーティングリースなどの金融商品で内部留保するのではなく、普通に投資します。その投資したいという経営者が増え、投資額が多くなった場合、金額的にも大きな規模の投資が多数増えた場合、名目的にも実質的にも資金需要が増えた場合に初めて金利は上昇します。

                               おそらくこの記者は、財政の信認云々とか言う論説を信じ込んでいるのでしょう。なぜ日本の長期金利が右肩下がりなのか?について、プロセスを理解していないのでしょう。そして銀行のビジネスモデルを理解していないのでしょう。

                               

                               四つ目、「現在、日本政府は約1000兆円の借り入れがありますが、もし金利が5%に上昇してしまうと、政府の利払い費は理論上、50兆円にもなります(国債の償還期限が異なるので、すべての金利が5%になるまでには数年の時間的猶予がある)。現時点における日本の税収は57兆円しかありませんから、税収のほとんどが利払いに消えてしまう計算となり、日本政府は事実上、予算を組めなくなってしまいます。(後略)」としています。

                               財政破綻論者がよくいう話です。日本政府の負債1000兆円は円建。円の通貨発行権を持つ日本銀行は、日本政府の子会社です。日本銀行はJASDAQに店頭公開されている株式会社組織であり、その55%を日本政府が株式を保有しています。即ち、日銀と日本政府は親子関係にあるため、連結決算で親子間の借入は相殺されます。だから1000兆円の借金は返済不要です。返済する必要がないので、そのまま放置して問題ありません。

                               また、返済しなくても日銀が国債を買い取るということも可能です。これは、日銀がいつでもできます。で、実際にアベノミクス第一の矢の金融緩和政策は、日銀が市中(MUFG、SMBC、みずほ、地銀、信金信組など)から国債を買い取り、一方で日銀当座預金を増やすという方法で通貨発行をしています。

                               既に日銀の買い取り額は400兆円に達しており、実質的には借金は600兆円程度に減っています。もちろん、この600兆円は返済してもいいですし、親子間取引なので返済しなくてもOKです。

                               また国債のほとんどが固定金利であることから、一応、借り換えのリファイナンスまでに時間がかかるので、「国債の償還期限が異なるので、すべての金利が5%になるまでには数年の時間的猶予がある」としていますが、100歩譲っていきなり5%の金利費用が増えたとして、そもそもこの5%とやらの金利費用は、日本政府が子会社の日銀に払っているもの。しかも、日銀は決算のときに、国庫支出金として日本政府に戻しています。つまり、日本政府と日本銀行の中で利息を払って戻しているというオペレーションをしているのです。財源が赤字国債だろうが建設国債だろうが税金がもとになっていようが、日本政府が日銀に払った金利を、日銀が国庫支出金として日本政府に戻しているのです。

                               「57兆円の税収のほとんどが利払いで消える」という論説は、ミクロ経済学の「予算制約式」の考え方がもとになっていますが、そもそも日本政府は通貨発行権を持つため、家計や企業経営と異なるのでミクロ経済学の「予算制約式」を当てはめる必要がありません。

                               

                               五つ目、「政府の予算が削られてしまうと、医療費の自己負担が急増したり、年金が減額されるなど、社会的混乱が予想されます。」としています。

                               なんで政府の予算を削減しなければならないのでしょうか?政府は利益追求を目的とした組織でなく、経世済民のためならば何をやっても許されます。普通に赤字国債を発行して医療費の自己負担が増えないようにすればいいですし、年金が減額されないように赤字国債を発行すればよいわけです。

                               政府の支援に頼っている企業とは、公共事業費の恩恵を受ける企業を意味するものと思われますが、公共事業は利益追求の企業だけではリスクが高すぎるものの、国家の安全保障や国力強化のための生産性向上のために必要な投資事業であるため、そもそも政府が公共事業を削減する必要がありません。日本は世界的にも災害オンパレード国家のため、災害安全保障や防衛安全保障や食料安全保障など、需要は無限にあります。とはいえ、安全保障は利益追求の企業では投資資金のねん出は困難なので、政府が公共事業として支出を継続するのです。

                               結局、プライマリーバランス黒字化を是とする考え方がもとになっているため、支出を削減しなければならないと思うから、そうした支出に頼った企業の業績は悪化する!との主張です。しかしながら、プライマリーバランス黒字化なんてそもそも不要。むしろプライマリーバランスが黒字になった方が国力は弱体化し、最終的にはアイルランドやアイスランドのように財政破綻することもあります。

                               

                               六つ目、「ロジャーズ氏の指摘にはかなりの誇張があるにしても、財政問題を軽視することは決してよい結果をもたらしません。こうした極端な指摘にもあえて耳を傾ける姿勢も重要です。」と締めくくっています。

                               財政破綻を煽っているわけですが、日本は財政破綻する確率はゼロですので、軽視も重視もありません。ロジャーズ氏の指摘にはかなり誇張があるというより、100%円建国債で、300兆円を超える純資産を持つ世界一金持ち国家であるという事実を知らないのでしょう。もしくはプライマリーバランス黒字化を是とするような、家計簿の発想・企業経営の発想で国家財政を考えるという間違った愚かな考え方があるからこそ、ジム・ロジャーズ氏は誇張して指摘するのでしょう。全くの誤解であって、耳を傾けて聞くことが重要なのではなく、ロジャーズ氏に間違っていると指摘することが大切です。

                               

                               

                               というわけで、今日は親日家で投資家のジム・ロジャーズ氏が、「日本は財政破綻で国家が大惨事となって、それに備えるためにカラシニコフ銃を装備する」という意見に反論させていただきました。カラシニコフ銃という殺傷力のある銃を装備する意味があるのか?財政破綻論者の意見は、たいへん滑稽です。

                               ジム・ロジャーズ氏は、「私なら日本を去る」と言っていますが、こうした意見に賛同される富裕層の日本人の方、グローバリズムを是とする日本人の方、もし居られましたら、「どうぞどうぞ日本を去ってください!」と言いたいです。

                               日本には財政問題が存在しないということを理解したとき、ジム・ロジャーズ氏、そしてこの記事を取り上げた記者の意見が、いかに滑稽でバカ・アホ・ウソツキなのか?が理解できるでしょう。あまりにもアホらしくて嘲笑したくなる記事だったため、突っ込んでみました。

                               

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                                 今日は毎日新聞の記事について取り上げ、「”いわゆる”国の借金」について意見します。

                                 

                                 下記は、10/22投票の衆議院議員選挙の争点で、消費増税の是非を問う形で報道された毎日新聞の地方版の記事です。

                                『消費増税 教育無償化は良いが、国の借金は返すべき 重要争点、論戦に注視 /岡山

                                (前略)

                                 安倍晋三首相は予定通り2019年10月に10%へと引き上げ、増収分の一部を幼児教育や高等教育の無償化に充てる方針を示す。一方、野党は教育無償化の重要性を認めつつ、消費増税の凍結や中止を訴える。無償化の恩恵を受ける高校生や若い母親らはさまざまな思いを抱え、与野党の論戦を見つめている。【高橋祐貴、益川量平】

                                 岡山市北区の児童養護施設「南野育成園」に入所する真備陵南高3年の篠原瑠南(るな)さん(17)は来春、奨学金を利用して「くらしき作陽大」(倉敷市)の食文化学部に進学する。給付・貸与型の奨学金を併用して、4年間で約320万円の支給を受ける予定だ。

                                 両親の経済的理由などから7歳で施設に入所。製菓衛生師を目指して専門学校に進学するつもりだったが、父親から「大学で栄養士の資格を取って、将来の進路の選択肢に幅を持った方がいいのでは」とアドバイスを受け、大学進学を決めた。

                                 学費をためるため、約2年前から飲食店で週5日、アルバイトを続ける。大学の入学金25万円は貯金で賄ったが、来年1月に入金期限が設けられている授業料74万円のうち、30万〜40万円の支払いのめどが立っていない。「心配が尽きない」と不安を漏らす。

                                 政府は消費増税分の一部を充て、来春から本格実施される「給付型奨学金」を拡充する方針だが、具体的な内容は明らかになっていない。篠原さんは「給付型の対象者と金額の枠を広げて、子どもたちにチャンスを与えてほしい」と訴えている。

                                 一方、国の借金返済に充てる分が減ることについて疑問視する高校生もいる。岡山龍谷高3年の徳永百香(ももか)さん(17)は最近、授業で国の借金を学ぶ機会があった。「ものすごい額だった。1回全部返していくことが大切では」と話す。

                                 幼い子を持つ母親らはどう考えているのか。岡山市北区に住むシングルマザーの女性(41)は「幼児教育無償化には賛成。もっと子どもを産みやすい環境になっていけば」と望む。長男(1)と2人暮らしで、月々の収入はパートで6万円ほど。市から支給される手当が頼り。長男が入る認可保育園の費用は無償になっているが、「経済的にギリギリ。子どもの将来の教育費を考えるとすごく不安になる」と静かに長男を見つめた。

                                 同区の主婦(27)は消費増税には反対の立場だ。長女(6)と次女(3)、長男(1)と3人の子を抱える。「幼児教育の無償化はうれしいが、消費税が上がると、子どもが大きくなるにつれて経済的な負担が重くなる」と顔をしかめた。

                                割れる街の意見「少子化止めるためなら」「年金生活者負担増困る」

                                 消費増税の是非について、街角でも賛否の声が上がる。

                                 岡山市北区の自営業、原田幸十郎さん(69)は消費増税に賛成する。「世界と比べても日本の消費税はまだ低い。将来のためにも上げなければならないだろう。少子化は経済的な背景が大きいと思う。子どもの育成に力を入れ、産みやすい環境にしなければ」と話す。

                                 一方、同区の無職男性(79)は「年金生活者にとって、消費税の増税は負担が大きくて困る」と悲鳴を上げる。「年金は下がっているのに、介護保険料は上がっている。国の借金はこれまでも何とかやってきた。増税するなら福祉政策に力を入れてほしい」と訴える。』

                                 

                                 

                                 記事の一部を”赤文字”にさせていただきましたが、なんと学校の授業で「国の借金」を学ぶ機会があったということです。記事に出ている岡山龍谷高校3年生の徳永百香さん17歳は、一回全部返すべきでは?と意見しています。

                                 

                                 学校の授業でどのような語彙が使われたか、確認する必要がありますが、1000兆円の借金について「国の借金」という言葉が使われたとすれば、明らかに間違っています。1000兆円の借金は「政府の負債」であり、英訳した場合も”Goverment Debt”以外ありません。

                                 

                                 もし、「国の借金」という言葉があるとすれば、それは政府の負債だけではなく、家計の負債、企業の負債、金融機関の負債、日銀の負債、NPO法人の負債、を合計しなければなりません。それらを合計しますと7200兆円程度です。(下表参照)

                                 

                                 

                                 一方で、簿記が少しわかる人なら必ず理解できると思いますが、借金があるということは反対側で必ず貸している誰かが存在します。その貸している人とは誰か?といえば、家計の金融資産であり、企業の資産(安倍政権になって内部留保が50兆円増えています。)であり、金融機関の資産であり、日銀の資産であり、NPO法人の資産の合計です。それらを合計しますと、約7576兆円となります。

                                 

                                 負債が約7200兆円 資産が約7576兆円 ということは、純資産額約376兆円となります。この純資産残高は世界一の金額であり、2位の中国にダブルスコアを付けての世界最大の金持ち国です。逆に米国は純負債額約800兆円で一番の貧乏国となります。

                                 

                                 日米に共通することは、政府部門において外貨建て債務や共通通貨建て債務、例えばドル建て債務やユーロ建て債務が存在しないということです。

                                 

                                 普通に考えていただきたいのですが、

                                ●預金1億円あるけど、借金が1億5000万のAさん

                                ●預金5000万あるけど、借金が4000万のBさん

                                この場合、AさんとBさんは、どっちがお金持ちと言えるでしょうか?

                                Aさんは純負債額5000万、Bさんは純資産額1000万ということなので、Bさんがお金持ちとなるわけです。

                                 

                                 いやいや政府だけを見れば、日本政府は資産が564兆円、負債が1,272兆円で、純負債ではないか?と思われる方がいるかもしれません。そうです。その通りです。国の借金ではなく、日本政府は確かに純負債であるといえます。

                                 

                                 ところが、日本政府が抱える1272兆円には、外貨建て債務はゼロです。ここがポイントでして、過去財政破綻した国家との違いで、例えばアルゼンチンはドル建て債務を政府が抱えていました。自国通貨のペソ建て債務ではなく、ドル建て債務が原因で財政破綻しました。

                                 日本政府の負債1272兆円のうち、5%〜10%程度、外国人が保有しています。これは主には海外の政府が外貨準備高として保有しているものであり、これらも全て円建てです。しつこいですが、日本政府に外貨建て債務は存在しません。

                                 

                                 アイスランドの場合は、金融機関が外貨建て債務を大量に抱えて経営破たんし、破綻した金融機関を政府が救済する形で、外貨建て債務、具体的にはユーロ建て債務を抱え、返済できなくなって破綻しました。政府は直近でプライマリーバランスが黒字だったのですが、破綻した金融機関を救済したことで、急激に政府の外貨建て債務が激増したのです。

                                 アイルランドの場合は、金融機関がユーロ建て債務を抱えて経営破たんし、破綻した金融機関を政府が救済する形で、外貨建て債務が急増して破綻しました。アイルランドはユーロ加盟国であるため、自国の通貨発行権がありません。なのでギリシャと同様にデフォルトを引き起こしました。

                                 

                                 アルゼンチンとアイスランドの場合は、共通通貨建てではないため、アルゼンチンでいえばペソ、アイスランドでいえばクローネという自国通貨発行が可能です。ところが、外貨建て債務が厄介なのは、仮に自国通貨を発行したとしても、外貨に両替して返さなければなりません。

                                 

                                 アルゼンチンでいえば、ドル建て債務をペソで返済できませんし、アイスランドでいえば、ユーロ建て債務をクローネで返済で返済することができないのです。

                                 

                                 そのため、ペソをドルに両替して返済、クローネをユーロに両替して返済、というプロセスを辿るわけですが、このときに自国通貨を売ってドルを買う、ユーロを買うという行為自体が、さらに自国通貨安を引き起こし、外貨建て債務の実質的な価値が上昇してしまうのです。結果、自国通貨をどれだけ発行したとしても、外貨に両替することで自国通貨安に拍車がかかることとなり、返済ができないとなってしまうのです。

                                 

                                 これを解消するためには経常収支を黒字にして外貨を獲得し、その外貨で返済をしなければなりませんが、経常収支を黒字にするためには、よほど国力があって貿易収支黒字、サービス収支黒字、所得収支黒字という形にしなければ、外貨を獲得することすらできません。

                                 

                                 日本は、原発を停止していることで、鉱物性資源(原油や天然ガス)を高く買わされることで、貿易収支が赤字になるときもありますが、所得収支の黒字幅が大きく、収支は黒字になるため、純資産約375兆円は毎年増加し続けています。つまり、政府の負債が増えるスピード以上に純資産が増えるという状況なのです。所得収支には外国に投資した際の受取配当金や受取利息も含まれます。金持ち大国で他国への投資を含め、圧倒的な所得収支に支えられて、日本は国家としては純資産を増やし続けており、アイルランド、アイスランドのように金融機関が外貨建て債務を抱えて破綻ということも現時点では起きようがありません。何しろ外貨でお金を借りるニーズが金融機関や企業にもないのです。

                                 

                                 こうした事実を学校では教えず、バランスシートの貸方(負債・純資産)の政府の負債1272兆円だけをクローズアップし、「1000兆円を超える借金で日本は破綻する!」と高校生に教えているというのが、日本の実態です。

                                 

                                 

                                 というわけで、今日は「国の借金」問題が、高校生の授業でも取り上げられ、その内容が間違って教えているという実態をお伝えしたく、意見しました。

                                 再三にわたって日本は外貨建て債務がないということを述べました。ですが、日本は過去に外貨建て債務を抱えたことが2回あります。

                                 1回目は日露戦争のときに、日英同盟でポンド建て公債を借り入れ、良質な石炭を購入して戦艦を購入して「みかさ」と名付け、日露戦争を戦いました。このとき日本政府は全額びた一文もれなく返済期日に返済しています。

                                 2回目は東京オリンピックの時に、世界銀行からドル建て債務を借り入れました。世界銀行から借りたお金で東海道新幹線を作り、インフラを整備したのです。このときも日本政府は全額返済期日に遅れることなく返済しています。

                                 ギリシャがユーロ建て債務を借りたのは、公務員の給料のためでした。戦争やインフラ整備にお金を使って生産性向上により税収を加速度的に増やした日本と比べ、公務員の給料を払うのがメインだったギリシャの場合は、ドイツとのインフラ格差が埋まらず、収支は赤字にならざるを得ません。こうしたことも、日本が財政破綻した国々と違う点であるといえるのです。

                                 

                                〜参考ブログ〜

                                「 「プライマリーバランスの黒字化」を破棄せよ!(アイスランドのデフォルトについて) 」


                                国家運営と企業経営は異なります!(プライマリーバランス黒字化は、今すぐに撤廃せよ!)

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                                  JUGEMテーマ:公共工事の経済効果

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                                   今回の総選挙の争点の一つに、消費増税についての是非が争点に挙げられています。結局プライマリーバランス黒字化に縛られて、政府の負債(国の借金は間違い)を税金で返済しなければならないとする家計簿の発想、企業経営の発想に縛られているから、消費増税という争点が出てくるのでしょう。本来であればデフレなので消費減税が必要なのですが、そうした主張をする政治家は皆無ですね。

                                   それはさておき、今日はプライマリーバランス黒字化について、日本経済新聞社が行った日本の主要企業の経営者100人へのアンケートについて、意見します。下記は、2017年9月27日の記事です。

                                  『2017/9/26 22:44 日本経済新聞 電子版 財政黒字化先送り 反対6割 社長100人アンケート 消費税使途変更 賛成4割

                                  日本の主要企業が消費増税による税収増の使途変更に伴う財政健全化先送りに懸念を抱いている。日本経済新聞社が26日まとめた「社長100人緊急アンケート」で、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)黒字化目標の達成先送りに6割強の経営者が反対と答えた。使い道を教育無償化などに広げる方針については4割強が賛成とした。(後略)』

                                   

                                   

                                   プライマリーバランス黒字化の先送りに賛成する人の主な理由は、以下の通りです。

                                  ・経済成長を加速する

                                  ・消費の刺激につながる

                                  ・積極的な財政出動につながる

                                   

                                   逆にプライマリーバランス黒字化の先送りに反対する人の主な理由は、以下の通りです。

                                  ・財政規律が緩む

                                  ・将来世代の負担が重くなる

                                  ・日本の国債信用力が無くなる

                                   

                                   私はプライマリーバランス黒字化の先送りについてどう思うか?と聞かれれば、賛成でも反対でもありません。プライマリーバランス黒字化自体を破棄すべきであると考えているからです。理由は、先送りに賛成しているの理由とほぼ同じで、経済成長を加速し、消費を刺激し、政府支出増が柔軟にできるようになるからです。

                                   先送りのままでは、緊縮財政は変わらず、公共工事を増やせば教育や科学技術への支出を減らす、医療介護への費用を増やせば公共工事を減らす、といった考え方が変わることはありません。そもそもプライマリーバランスを黒字にする意味がないのです。

                                   

                                   反対論にあるような、財政規律が緩むとか、将来世代の負担が重くなるとか、国際信用力がなくなるとかいう意見は、全部抽象論です。

                                   

                                   「財政規律って何でしょう?言葉を定義してみてください!」といわれたときに、どんな回答が出てくるでしょうか?100%円建ての政府の負債で、日銀が買い取ることができるため、破綻する確率は「限りなく低い」ではなく「0(ゼロ)」なのですが、財政規律っていったい何なんでしょう?

                                   

                                   また、国際信用力というのも抽象論です。何しろ、円は日本国内でしか使えません。100%円建て国債のうち、5%〜10%程度は、外国人投資家が外貨準備高として円建て国債を保有しています。日本の財政が信用できないとしたとして、彼らが国債を売却したとして、国債を買った買い手は売却代金を日本円で支払います。外国人投資家は手にした売却代金の日本円を米国や欧州で使うことはできません。ドル転など外貨と交換しない限り、円建て国債を売却したとしても円を保有することになります。

                                   円で保有するとすれば、銀行預金になりますが、この場合ペイオフ制度で1000万しか保証がないため、政府のお金を銀行預金するなんて考えはありません。保有するという考え方があったとしても、銀行が破綻するリスクを抱えます。仮に全額ドル転や外貨と交換する場合は、銀行を通じて円が全額銀行に戻ります。このとき、日本はデフレでお金を借りてくれる人が少ない状況ですから、結局借りてくれる人が居なければ、銀行は円建て国債を買わざるを得ないのです。

                                   

                                   将来世代の負担が重くなるというのも抽象的。むしろプライマリーバランス黒字化に固執し、需要縮小政策を続けることで、虎の子の供給力を毀損してしまい、災害が起きても地震対策や津波対策のためのお金が使われないことで直接災害で命を失うだけではなく、復旧がままならないという間接被害により命を失う人も出てくるでしょう。例えば道路がすぐに復旧しない、橋が崩落したが復旧する業者がデフレで倒産して存在しない、運送業者に体力がないもしくは倒産して十分な物資を届けられない、大雪で除雪車が必要なのに維持費削減で除雪車の数が少ないため救援できない、などなど。

                                   さらにいえば、将来の生産性向上のための投資を政府が怠ったために民間の投資がしにくくなり、一人当たり生産性向上が果たせず、一人当たりの賃金が伸び悩む結果、貧乏になっていくということもあります。

                                   

                                   大災害でいえば、南海トラフ地震(東海地震、東南海地震、南海地震で今後30年間で70%の確率で発生すると予想されています。)では、津波対策が必要といわれています。東日本大震災では2万人が津波で命を落としたとされておりますが、南海トラフは16倍の32万人の死者が出るといわれているのです。津波対策は急がなければなりません。ところが何か対策やっているか?といわれれば、何もやっていません。理由はプライマリーバランス黒字化目標があるからです。津波対策やりたいんだったら、代わりに防衛費か科学技術費を削ってください!という話になってしまい、津波対策ができないのです。

                                   

                                   上述のように、プライマリーバランス黒字化こそ、将来世代への負担が重くなる(=ツケを残す)重大な誤りであると言えます。

                                   

                                   そもそも、日本政府の負債は、明治時代の負債と比べて、3740万倍(インフレの影響覗いても500倍以上)なのですが、私たちの負担って重くなっているのでしょうか?なっていませんね。

                                   

                                   本当の意味での将来世代への負担とは、このままプライマリーバランス黒字化を続けた結果、

                                  ・インフラはボロボロで生産力もない

                                  ・経済力もない

                                  ・科学技術力もない

                                  ・防衛力もない

                                  という日本を将来世代に引き継ぐことこそ、将来世代への負担が重くなるというではないでしょうか?

                                   

                                   これこそ国難なわけですが、このままだと日本はそうなっていくでしょうし、現在進行形でそうなっています。使うべきところにお金を使わない結果、

                                  ・大学がボロボロ

                                  ・科学技術もボロボロ

                                  ・防衛力もボロボロ

                                  これらすべて財政均衡論、プライマリーバランス黒字化論に則った結果です。短期的に利益が出ないもの、あるいは無駄かもしれないと思えるが安全保障上重要なもの、こうしたことに政府がお金を使わなかったら強化されるはずがありません。

                                   

                                   大学にもお金がなく多忙で、このままだと30年後に日本からノーベル賞受賞者は出なくなるでしょう。今、ノーベル賞を受賞しているのは、30年前の研究努力が実っているのです。科学技術で成果をすぐに出すなんてことが困難であることくらい、普通の人なら理解できずはずです。ところがそういうことにお金を使わず、短期の成果を求めている、それが今の大学の現状です。

                                   

                                   高速道路などのインフラがボロボロになり、橋も直せなくなり、トンネルの補修もままならず、全国で橋やトンネルが通行止めになっているところが多数あります。要はありもしない存在すらしえない「国の借金」問題やら、プライマリーバランス黒字化のために、日本が発展途上国化していっているのです。

                                   

                                   

                                   というわけで、今日はプライマリーバランス黒字化がもたらす日本の惨状と行く末について述べました。企業経営と国家の財政運営は全く違います。家計簿の発想と企業経営は、やや似ています。とはいえ、国家の財政運営は黒字化することでもなければ、政府部門がお金をたくさん貯めることは全く意味がなく、家計房の発想や企業経営とは全く異なるのです。改めてプライマリーバランス黒字化が日本を痛めつけているということを皆さんに知っていただきたいと思うのであります。

                                   

                                  〜関連記事〜

                                  「プライマリーバランスの黒字化」を破棄せよ!(アイスランドのデフォルトについて)

                                  藤井聡内閣官房参与の提言「PB目標取り下げ」について

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                                    JUGEMテーマ:民進党

                                    JUGEMテーマ:民主党

                                     

                                     今日は、民進党の9/1実施の党首選挙について触れます。 前原氏と枝野氏が立候補しましたが、お二人の主張を取り上げさせていただき、お二人どちらが党首になっても日本が良くならないということを私見として述べさせていただきます。

                                     

                                     私には支持政党というのがありません。このブログでも、著名人を批判しますが、人格否定をしているわけではありません。物事を理解しているしていないというのは、学歴や職歴や資格の有無では、わからないということを、経験しているからです。普通に具体的にロジカルに正しい情報を発信していれば、私は普通に称賛します。

                                     ですが、それっぽいこと、間違っていること、しかもそれが国益を損ねることであれば、発信者が著名人であればあるほど、悪影響が大きいと思うため、厳しく批判せざるを得ないのです。

                                     

                                     私が思うこととして、民主党・民進党という政党についていえば、「コンクリートから人へ」という悍ましい発想で、国民を災害安全保障から危険に晒し、将来の生産性向上のためのインフラ整備を無駄と主張している点で、日本国民のための政党ではないと思うわけです。それを撤回し、今までの主張が間違っていたと発信しない限り、信用に値しない政党であると考えます。

                                     

                                     以下は、THE-PAGEというサイトからの引用で、前原氏と枝野氏の政策を取り上げています。

                                    民進党の前原誠司元外相は7日、9月1日に行われる民進党代表選に立候補することを正式に表明した。「自公に変わる受け皿をつくらないといけない」と述べ、そのための政策として、「失敗したアベノミクスではなく、新たな国民の不安を取り除く政策」を打ち出すとして、教育の実質無償化を中核とする再分配政策を充実させ、「中福祉中負担」の社会を実現したいと語った。(中略)

                                    具体的な政策としては、みんながみんなを支え合う「オールフォ―オール」社会の実現を訴えた。アベノミクスは「国民の生活の基礎をなす実質賃金・実質可処分所得を下げることをやってきた」と批判する一方、「『オールフォーオール』は社会政策であると同時に経済の政策の中核をなすもの。再分配政策を充実させ、国民の不安を取り除く」と述べた。例えば若い世代が結婚したくてもできない、理想の子ども数が持てないという現状を踏まえ、その支援策として、就学前教育保育、高等教育での「実質的な教育無償化」を行うとした。

                                    そして、「遠くない衆院選のマニフェストに、(アベノミクスの)自己責任型社会を選ぶのか、あるいは『中福祉中負担』、安心を得られる社会を選ぶのかをしっかり示したい」と語った。

                                    中福祉中負担の国民負担のイメージについては、財務省から提示された数字として、日本や欧州諸国の国民負担率を紹介。日本の国民負担率は42.5%で、約1000兆円の国の借金を踏まえた潜在負担入れると49%くらいになるという。フランスは68%(潜在負担込みで70%超)で「これは高福祉高負担。中福祉中負担という以上、そんなに高くするつもりはない」と述べ、「ドイツ(52.5%)とイギリス(47.5%)の間くらい」と説明した。

                                    財源については「徹底した行政のムダをなくしていく」が、それだけでは実現できないとして、「あらゆる税のベストミックスを考えていく中で、中福祉中負担を党の総意の中で決め、オールフォーオールが実現できる新たな社会像を示す」と意欲を語った。』

                                     

                                    民進党の枝野幸男元官房長官は8日、9月1日に行われる代表選への立候補を正式に表明した。「自民党に変わりうる政権の担い手たるのは、民進党以外にあり得ない」と述べた上で、民進党は自民党と目指すべき社会像が違うことを明確に示すとした。「多様性を認め合い、お互い様に支え合う」社会の構築や、原発ゼロ政策の前倒しなどを訴えた。(中略)

                                    枝野氏は「自民党に変わりうる政権の担い手たるのは、民進党以外にあり得ないと確信している」と述べる一方で、「“第二自民党”では本物の自民党に勝てるはずはない。自民党との違いを示してあるべき社会の姿を明確にする」と自民党との違いを強調した。

                                    枝野氏が目指す社会像としては、「多様性を認め合い、お互い様に支え合う。そんな日本を目指す。この旗を明確に高く掲げて政権を目指す」とした。

                                    現在の安倍政権が進める経済政策は「自己責任を強調して自由競争をを過度に煽る政治で社会の格差が広がり、社会全体がささくれ立ってきている」と述べ、「自己責任は政治の責任放棄。消費したくてもできない人を増やして景気が良くなるはずがない」と批判した。

                                    アベノミクスに対する具体的な政策としては、「低賃金であるために人手不足が常態化している介護職員、保育士、看護師などの賃金を底上げして可処分所得を増やす」ことを提案。介護などの分野は政治が影響を与えられる分野だとした。』

                                     

                                     

                                     この演説内容について、要点を整理しました。

                                     

                                    <前原氏>

                                    ●中福祉・中負担の国家像を目指す

                                    ●低所得者層への再分配を分厚くする一方で、国民に負担増を求める

                                    ●就学前教育・高等教育の無償化を行う

                                    ●財源は増税で対応する

                                     

                                    <枝野氏>

                                    ●自民党が自由競争を煽る経済政策をやった結果、格差が拡大して消費が停滞した

                                    ●経済を断ち直させるため支えあいの仕組みを構築する

                                    ●保育士、看護師、介護職員を中心に賃金引き上げをして可処分所得を増やす

                                    ●当面増税はせず、公共事業削減で財源を生み出す

                                     

                                     

                                     前原氏も枝野氏も、消費増税10%引上げの対応については、態度を明確にしませんでした。ですが、お二人の財源に対する考え方から見れば、まさに家計簿の発想です。

                                     おそらく本音では、二人とも「消費増税したい!」と考えていると思われます。

                                     

                                     端的に整理すれば、二人の財源の考え方は、下記の通りです。

                                     

                                    前原氏:国民サービスを拡大するから増税します

                                    枝野氏:公共事業を削って、その分の予算を保育士、看護師、介護職員を中心とした賃金引き上げに使う

                                     

                                     上記の発想、二人ともまさにプライマリーバランス黒字化に縛られた発想です。 なぜ、二人とも普通に国債を発行して、政府支出すると言わないのでしょうか?

                                     日本は政府が通貨発行できるから財政破綻しないこととか、日銀(政府が55%出資)が国債を買って実質的に返済すべき借金がどんどん減っているという現実を知らないのでしょうか?

                                     

                                     上記の通り、日本の円建国債(政府の負債)の所有シェアは、40%が日銀です。即ち、1000兆円のうち400兆円近くは、日銀が保有しています。しかも、上記円グラフの青い部分は、物価上昇2%が達成されるまで日銀が国債買取を続けると宣言していますので、今もなお、銀行(預金取扱機関19.6%)の保有分が減少し、日銀(中央銀行40.0%)の保有分がどんどん拡大しているのです。

                                     

                                     株式投資されている方、ご存知でしょうか?日銀は、政府が55%出資している株式会社で、証券コード8301で、JASDAQに上場しています。

                                     会計上は、55%の政府からの出資を受ける日銀は、政府の連結子会社となります。そのため、親子間の借金については返済してもしなくてもよい。利息にしても返済してもしなくてもよい。なぜならば連結財務諸表作成時に相殺されてしまうからです。

                                     企業経営でいえば、本社と支店間の取引は、会計上相殺されます。連結決算を行う企業集団で見る場合も同様に、親会社と子会社間の取引は、連結貸借対照表作成時に相殺されるのです。

                                     

                                     このような統計的・会計的な事実をお二人は、知っているのでしょうか?それとも知らないのでしょうか?

                                     

                                     私が思うに、お二人には、3パターンの心理が想定されます。

                                     

                                    <1つ目のパターン>

                                     1つ目は、財政破綻しないことを知らず、財政問題が存在しないことを知らず、「消費増税は避けられない!」と考えている場合です。

                                     事実・真実や簿記会計統計のルールを知らないで、プライマリーバランス黒字化に縛られ、「消費増税10%引上げをすべき!」と考えられてしまうのは大変厄介な話です。なぜならば正しいと思い込んでいるから。間違っていることに気付かず、日本国民のためになると思い込んでいるのですから、話になりません。

                                     

                                    <2つ目のパターン>

                                     2つ目は、財政破綻しないこと、財政問題が存在しないことを後で知ったが、今さら自分のやってきたことを否定するので方針転換できず、「消費増税は避けられない!」と考えている場合です。

                                     この場合、「自分は今まで間違っていた!”コンクリートから人へ”は間違っていた。でもこれまで、公共事業は削減すべき!無駄は削減すべきで”事業仕分け”も正しいと思って活動してきた。今までが間違っていたとすれば、自分のこれまでのアイデンティティ(=存在価値)が無くなってしまう。それはできない。」ということで、言わば真実や自分が間違っていることを気付いて、悪意で「消費増税10%引き上げをすべき!」と言っているとすれば、この人は国民のために政治をやっているのではなく、「あなたは、何のために政治をやっているの?」って感じです。

                                     

                                    <3つ目のパターン>

                                     3つ目は、2つ目のパターンに延長して、 財政破綻しないこと、財政問題が存在しないことを後で知ったが、過去の活動の間違いを認めることができず、「消費増税10%引き上げ!」は正しいと思い込んで、そうした論説を探して「消費増税10%引上げ」を正しいと思い込もうとするケースです。

                                     これは、いわゆる認知的不協和というやつです。自分の間違いが認められず、「消費増税10%引上げ」が正しいと思い込み、財政破綻するはずだという反論を一生懸命考えます。アホですね。無駄な時間です。日本は財政破綻しません。消費増税する必要もないわけです。

                                     

                                     上記パターンを端的にまとめますと以下の通り。

                                     

                                    パターン1:善意(間違っていたことを知らない)で「消費増税が正しい!」という思考回路を持っている

                                    パターン2:悪意(間違っていたことを知っている)で「消費増税が正しい!」と言わざるを得なくなってしまっている

                                    パターン3:財政問題は存在するはずだと認知的不協和に陥って「消費増税が正しい!」と主張を続けている

                                     

                                     みなさんは、どう思われるでしょうか?

                                     プライマリーバランス黒字化に縛られて、「日本は財政破綻する!」「プライマリーバランスは黒字にしなければならない!」「消費増税をしなければ国家が破綻する!」などと発言・言論をしてウソ・デタラメをまき散らしてきたツケは大きい。自分の存在価値でさえ無くなってしまうのです。

                                     

                                     もちろん彼らが、普通に「俺は今まで何を発言してきたんだ!なんて間違ったことをやってきたんだ!今までずっと間違っていた!」ことを認め、「プライマリーバランスを赤字にしなければならない!国債を発行して積極財政のため、財政出動を推進する!」と発言されれば、私は普通に称賛します。人格否定しているわけではありませんので。

                                     国の中枢にいる内閣府の連中なども、正しく理解していない以上、二人が今までずっと間違っていたことを認め、方針転換してもらえれば、私は称賛するのです。

                                     でも、お二人のプライマリーバランス黒字化に縛られた発想から出た演説内容としか思えず、少し古いですがドリフの”いかりや長介”風に「あちゃー!ダメだ、こりゃー!」と思わざるを得ないのです。

                                     

                                     

                                     というわけで、今日は民進党の党首選挙について触れました。前原氏も枝野氏も、根底には「プライマリーバランス黒字化すべき!」という家計簿的な発想で、国家運営を考えている以上、民進党に期待するだけ無駄です。絶対によくなりません。もっと悪くなるでしょう。

                                     とはいえ、自民党の中枢にいる人間も、他の野党も、国家運営を家計簿的な発想で考える「プライマリーバランス黒字化」の呪縛から逃れられないのです。

                                     一つずつ説明していけば、理解できるかもしれませんが、”少し経済をかじった人”や”知ったかさん”などは、自分の今までの考え方が否定されることを嫌って理解しようとせず、認知的不協和に陥るという人もいます。

                                     そういう人々が多いと、いつまで経っても正しい政策が実行されず、デフレから脱却できないという状況が続くわけです。

                                     皆さんもこうした政治家に限らず、国家運営を家計簿的な発想で考えている人が周りで居られましたら、ぜひ間違っていることを教えてあげましょう。政治家はある意味、国民の鏡でもあります。私たち一般人が知見を高めていかない限り、このまま日本が発展途上国化していくことは避けられないと思うのであります。


                                    2020年度プライマリーバランス赤字は8.2兆円!

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                                       今日もプライマリーバランス黒字化問題について取り上げます。

                                       

                                       読売新聞の記事で、内閣府は7/18、経済財政諮問会議で、2020年度の国と地方を合わせた基礎的財政収支が8.2兆円の赤字にあるとの試算を示しました。今年1月時点の試算と比べて、赤字額の縮小0.1兆円(8.3兆円→8.2兆円)に留まっているとのこと。政府が財政再建目標として掲げている2020年度の基礎的財政収支の黒字化が難しくなっていると報道されました。

                                       

                                       このプライマリーバランス黒字化問題、相変わらずマスコミ(今回で言えば読売新聞)は正しい情報を伝えません。だいたい基礎的財政収支の黒字化とは、本来の財政健全化と全然関係ありません。

                                       内閣官房参与の藤井聡氏の働きかけにより、財政健全化というのは、今回の骨太の方針の中で、「政府の債務対GDP比率の引き下げ」と定義されました。

                                       つまり、そもそも基礎的財政収支の黒字化という目標を掲げている時点で間違っています。これが黒字になろうが赤字になろうが、関係ありません。あくまでも「政府の負債対GDP比率の引き下げ」です。

                                       たとえ基礎的財政収支の黒字化が達成されたとしても、「政府の負債対GDP比率」が上昇してしまったら、財政悪化したことになるのです。

                                       

                                       以前「デフレの時はプライマリーバランス赤字化が正しい!」で触れましたが、デフレであろうとなかろうと、基礎的財政収支は基本的に赤字です。

                                       

                                       バブル崩壊後で、最大40兆円程度の赤字になったときがありました。その年、何か大きな問題が発生したでしょうか?

                                      特に何の問題も生じていません。過去、推移を見ても基本は赤字です。黒字になったのは、本当に一時期だけで、記録で確認できる限りでは、バブル期のみ。(下記グラフ参照)そもそもバブル期は景気対策をやる必要がありません。

                                       税収が法人税や所得税を中心にたくさん入ってくるわけですから、基礎的財政収支は黒字になります。

                                       

                                      <日本の基礎的財政収支の推移 1980年〜2016年>

                                      (出典:IMF)

                                       

                                       

                                       よく財政問題で不安な声を取り上げます。

                                       

                                      Q1.2020年度の基礎的財政収支の黒字化を政府が打ち出しましたが、これは国際公約で守れないと日本国債を保有する外国勢が売ってこないでしょうか?

                                      A1.財政運営は主権に係わること。国際公約とか関係ないです。海外の他国が日本の政策に口出しするのは、主権侵害です。そもそも日本の国債は100%円建て内国通貨建債です。外国人投資家が円建ての日本国債を売るのであれば、日本銀行が買えば解決します。

                                       

                                      Q2.経済で見た場合、株価に影響があるのではないでしょうか?(株価が下がったりしないでしょうか?)

                                      A2.日本の株式市場は、売買主体の60%を外国人投資家が占めるため、為替相場で円高になれば売られるし、円安になれば買われるます。株式市場における株価の動きは基礎的財政収支とは全く関係ありません。

                                       

                                       というわけで不安はありません。

                                       

                                      それでも、「国際公約を守らないと市場の信認が・・・」という方も居られるかもしれません。

                                       そういう不安に思われる方に聞きたいのですが、例えば安倍政権になって2回消費増税延期をしました。あの時、消費税増税を延期すると、「国債が暴落する!」「株価が暴落する!」と言ってた人、沢山いました。大和証券のチーフアナリストの熊谷高丸やら、元東京大学教授で現学習院大学教授の伊藤元重氏らです。

                                       実際はどうだったでしょう?彼らの主張通りになったでしょうか?国債は暴落するどころか、マイナス金利に突入するほど、金利は右肩下がりです。そういうウソをついたことの責任を取らず、適当なことを言っている識者(アナリスト・エコノミスト・経済学者・政治家)らがたくさんいるのです。

                                       

                                       安倍政権は消費税を延期しましたが、本来、消費税増税はデフレ脱却するまで、凍結もしくは減税するべきです。凍結や減税までは至らなかったものの、延期されましたが、そのとき外国人投資家って動きあったでしょうか?

                                       

                                       格付け会社による国債の格付けもそうです。民主党の菅直人政権の時、日本の国債の格付けが下がりました。だけど何も起きていません。当たり前です。100%円建てなので、暴落しようにも日銀という存在もありますし、日銀が買わなくとも、低金利に苦しんで運用難で困っている金融機関からすれば、こうした金融機関がすかさず国債に買いを入れることになるでしょう。

                                       

                                       ムーディーズやらスタンダードプアーズやら、米国の格付け会社の格付けにビクビクする必要なんてありません。ドル資金を必要とする発展途上国ならまだしも、円が余ってドル資金が不要な日本において、格付けがどれだけ下がろうと、まったく影響はありません。

                                       

                                       大体格付け機関の格付けほどいい加減なものはありません。彼らは高格付けしたものが、債務不履行などで破綻しても、言論の自由で逃げます。そうした世界の番犬のごとく振る舞うアメリカに対して、公然と立ち向かったのがロシアのプーチン大統領です。

                                       ムーディーズやスタンダードプアーズは、絶対的な存在ではないのです。

                                       

                                       

                                       というわけで、今日はプライマリーバランス目標について、改めて赤字で全く問題がないということを述べさせていただきました。

                                       


                                      「日銀が国債を買い取るとハイパーインフレになる!」のウソ

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                                        JUGEMテーマ:年金/財政

                                         

                                         今日は「日銀が国債を買い取るとハイパーインフレになる!」というフレーズについて意見します。

                                         

                                         読者の皆さんの中に、ハイパーインフレという言葉を聞いたことがある人、居られるかと思います。ハイパーインフレとは何でしょうか?

                                         

                                         Wikipediaによれば、次の定義とされています。

                                        『最低でも国際会計基準の定める3年間で累積100%(年率約26%)の物価上昇、フィリップ・ケーガン(英語版)による定義では月率50%(年率13,000%)を超える物価上昇を『ハイパーインフレーション』と呼んでいる。但し具体的なインフレーション率の値によるのではなく、単に「猛烈な勢いで進行するインフレーション」のイメージを強調する際に用いるマスメディアも多い。(後略)』

                                         

                                         日本政府の負債は100%日本円建てです。

                                         また、日本銀行は日本政府の子会社です。ご存知の方も居られると思いますが、日本銀行は証券コード8301で上場しています。そして日本政府は、日本銀行の株式の55%を保有しています。即ち日本銀行は日本政府の連結子会社なのです。

                                         

                                         

                                         上記は、日本銀行のヤフーファイナンスのチャートです。東京証券取引所で売買されています。

                                         

                                         このことが意味することは何か?安倍政権・黒田日銀総裁が、2013年に安倍政権が誕生してアベノミクスで金融緩和をやっています。この金融緩和は、日本政府が連結子会社である日本銀行に日本円を発行させて国債を買い取らせています。

                                         

                                         日銀が買い取った国債はどうなるか?

                                         親会社の借用証書を子会社が買い取ったことになり、買い取った国債について、親会社と子会社の間では、連結決算上では相殺されます。つまり国債の元金について、親会社の政府が子会社の日銀に返済してもしなくてもいいのです。また、利払いについても、政府が日銀に払ってもいいし払わなくてもいい。実際は、政府が日銀に利息を支払い、日銀が決算を迎えると、国庫支出金として日本政府に戻しているというオペレーションをしています。

                                         

                                         というわけで、金融緩和で日銀が国債を買取するということは、実質的に返済しなければならない借金(政府の負債)が減っていることを意味するのです。

                                         「消費増税をしなければマーケットから信認を失って国債が暴落する!」という言われ方もされます。マーケットの信認という言葉が何を意味するのか?定義不明ですが、信認を失おうがどうしようが、国債が暴落したら、日銀が国債を買い取ればいいだけの話。「はい!終了!」ってわけです。

                                         だから、円建て国債について、日本政府が返済ができなくなる・利払いができなくなるという可能性は、”限りなく低い”ではなく”可能性ゼロ”なのです。

                                         

                                         ところが、こんな話をすると、「もし、そんなことをすればハイパーインフレーションになる!」という反論する人もいるでしょう。現実の日本において、2013年3月以降、300兆円超の日本円(主に日銀当座預金)を発行し、国債を買い取り続けています。ところが、2016年のインフレ率は▲0.2%です。ハイパーどころか、インフレにならないで困っているのです。

                                         

                                         日本のインフレ率が上昇しない理由は何でしょうか?

                                         物価とは、私たちが働き、生産した「モノやサービス」という付加価値が購入されることで初めて上昇します。日本銀行がどれだけ莫大な国債を買い取ったところで、反対側で政府の緊縮財政という「モノやサービス」を買わない、民間に購入させない政策を推進している以上、インフレ率が上がるはずがないのです。

                                         

                                         「モノやサービス」を買わない → 政府が支出を減らして値段を安く買う・個数を少なく買う を意味します。公共工事を削減するというのも該当します。

                                         

                                         「モノやサービス」を民間に購入させない → 例えば 医療・介護報酬引き下げにより、日本国民の自己負担額が増えることで医療サービスを使う回数を減らす というイメージです。少々風邪をひいても病院に行くのを我慢するとか、医療報酬引き下げや健康保険の自己負担増によって、医療サービスを受ける回数が減る そんなイメージです。

                                         

                                         米国では骨折しても病院に行かない人がいると言います。国民皆保険が存在しないから、治療費が高くて払えないから。だから、オバマは日本の国民皆保険を見習い、医療保険を導入しようとしたのですが、制度上の欠陥が多く失敗してしまいました。(オバマケアの失敗と日本が誇れる国民皆保険

                                         

                                         政府がこのように緊縮財政を推進している以上、何兆円もの日銀当座預金を増やし、国債買取を続けたとして、インフレになりようがなく、インフレ率は上昇しません。国債は「モノやサービス」ではないからです。

                                         

                                         「モノやサービス」でない国債をどれだけたくさん買ったとして、日銀当座預金を増やす形で通貨発行をしたとしても、ハイパーインフレになることはないということがご理解いただけるのではないでしょうか?

                                         

                                         しつこく繰り返しますが、100%日本円の円建て国債が、デフォルト(財政破綻)する可能性は”ゼロ”です。それにも関わらず、日本では多くの識者と称する連中が、「国債暴落」「財政破綻」といったデタラメ・ウソの破綻論をまき散らし、デフレ脱却のための財政出動が妨害されてきました。

                                         

                                         本ブログの読者の方でさえ、私の解説を受けたとしても、「いや!それでも日本政府が財政破綻する可能性は”ゼロ”ではないのでは?」と懸命に財政破綻のロジックを考えようとする認知的不協和に陥る人も居られるでしょう。

                                         

                                         認知的不協和とは、認識が間違っているという「真実」を突きつけられた際に、懸命に「いや、自分は間違っていないはずだ!」と自分を正当化させる理屈を探し求める心理的行動のことを言います。人間は、誰しも自分が間違っていたということを簡単に認めることができないのです。

                                         

                                         いわゆる「国の借金」の問題で言えば、日本が財政破綻することはないという事実を教えられても、簡単に認めることができない人は多い。何しろ過去何十年と「日本は国の借金で破たんする」と信じ込んでいたわけです。いろんなデータや論理によって日本の財政破綻を否定された際に、多くの財政破綻論信仰者たちは、必死に知恵を絞り、「いや、自分は間違っていない。日本が財政破綻するロジックはあるはずだ!」と不毛な思考を始めるのです。

                                         

                                         大変残念な話ですが、日本政府が財政破綻する可能性は”ゼロ”です。そして国債買取を続けてもハイパーインフレになりようがないのです。理由は、しつこいですが、日本政府の子会社の日本銀行が、日本国債を「日本円を発行して」買い取ることが可能であるためです。日銀が国債を買い取ると、政府の負債の債権者が、市中銀行(三菱東京UFJ、SMBC、みずほなど)から、日本銀行に移ります。日銀が保有する国債については、日本政府は返済も利払いも必要ないのです。(もちろん返済しても利払いしても構いません。)何しろ、親会社子会社の関係である以上、連結決算で相殺されるからです。

                                         

                                         

                                         というわけで、今日は「ハイパーインフレ」をメインにご説明し、物価上昇についてご説明しました。と同時に、日本銀行が上場していることをご説明し、55%を日本政府が株式を保有していることも説明しました。こうした事実がわかりますと、「財政破綻する!」「家庭の借金●●●万円!」「消費増税を延期するとハイパーインフレになる!」といったフレーズが、ウソ・デタラメであるか?ご理解いただけるのでは?と思います。

                                         これは精神論でもなく、価値観の問題でもありません。統計上・法律上・企業会計上そうなるのです。皆さんの周りで、もし「日本は借金で破たんする!」と心配している人いたら、ぜひそうした人にこの事実を教えてあげてください。

                                         

                                         


                                        「日本の借金時計」という悪質な嘘レトリック

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                                          JUGEMテーマ:年金/財政

                                           

                                           今日は、『「日本の借金時計」という悪質な嘘レトリック』と題し、お馴染みの「”いわゆる”国の借金」について述べます。

                                           

                                           私たち、日本国民は改めて理解すべきは、人口増減と経済成長には相関関係がないことであり、国民が成長の意思を持って、投資(ここで言う投資にはGDPにカウントされない株式投資、不動産投資は含みません。)を拡大し続ける限り、経済成長は永遠に続くということです。

                                           

                                           前回、経済成長否定論者として、朝日新聞の原真人記者、東京大学の上野千鶴子名誉教授らを、私は徹底的に批判しました。特に原真人氏のように、「日本は国の借金で破たんする」というデタラメ・ウソの破綻論が、日本国内を蔓延していて、その罪深さは計り知れないと思うのです。
                                           そもそも「国の借金」は間違いで、「政府の負債(Government Debt)」が正しい。日本国民は政府の負債の債権者であって、債務者ではありません。

                                           TVニュースや新聞などマスコミの報道で見られる「国民一人当たりの借金」という表現は、債務者と債権者の関係を逆にした嘘のレトリックです。

                                           

                                           下記は経済ジャーナリストの財部誠一氏のホームページの抜粋で、私が表現の誤りを注釈したものです。

                                          (出典:HARVEYROAD JAPAN オフィシャルサイト|財部誠一 URL「http://www.takarabe-j.co.jp/clockabout.html#clockabout」の「日本の借金時計」を抜粋)

                                           

                                           上記のURLをご覧いただきますと、財部誠一氏も影響力のある言論人でご存知の読者も居られるでしょう。

                                          一方で、財部氏もまた日本の借金時計というものをホームページに掲載し、一人当たりの借金ならぬ、家庭の負債額(赤ちゃんや老人といった納税者でない人を除いた納税世帯者一人あたりの借金)という表現を使って、日本の財政危機を煽った内容になっています。

                                           

                                           このジャーナリストもまた、朝日新聞の原真人、東京大学の上野千津子らと同様に、憲法21条で定める表現の自由を制限してもよいのでは?と思えるジャーナリストです。

                                           

                                           政府の負債について、知識・見聞を持たない一般人がこのホームページを見れば、「日本の借金が増えている!もっと無駄を削減しなければ!消費増税は避けられない!」と思う人がほとんどだと思うのです。

                                           

                                           日本の借金ってなんでしょうか?日本の借金というのであれば、政府の負債+家計の負債+企業の負債+金融機関の負債です。一方で、簿記が分かれば、反対側に資産があることも理解できるでしょう。日本の資産と言えば、政府の資産+家計の資産+企業の資産+金融機関の資産です。借金があるということは、反対側で必ずお金を貸している人がいるのです。

                                           

                                           

                                           上図は経済評論家の三橋貴明氏がよく使う日本国家のバランスシートというグラフを、私が改めて作成してみたものです。

                                           確かに、政府の負債は1266兆円ある一方で、538兆円の政府の資産があります。また、家計は1752兆円の資産がありますが、385兆円の負債もあるわけです。企業も負債が1557兆円ありますが、資産が1067兆円あります。内部留保が増えておりまして、どちらかと言えば、企業は負債が減少して資産が増える傾向にあります。

                                           このように、日本国家として負債の合計したものが、日本国の借金です。とはいえ、借金だけ注目するのは間違い。資産を足し合わせますと、326兆円の純資産超過となり、この金額は世界一の金持ち国になります。因みに世界で一番お金がないのは、米国で800兆円の債務超過国です。

                                           

                                           このように「国の借金」というのが間違っていて、1000兆円の借金云々は「政府の負債」を指します。「政府の負債」の反対側で資産を誰が持つか?1000兆円の資産を持つのは、預金を原資にする銀行、保険料を原資にする生命保険会社・損害保険会社、厚生年金・国民年金といった社会保険など、結局のところそれらの出し手である私たち日本国民です。

                                           即ち、日本国民は政府の負債の債権者なのです。マスコミが報じる「国の借金1000兆円!国民一人当たりXXX万円!」も財部誠一のホームページで取り上げている「家庭の負債額XXX万円」とやらも、全部ウソ・デタラメなのです。

                                           

                                           日本政府の負債は100%日本円建てです。日本政府は子会社である日本銀行に日本円を発行させ、国債を買い取らせることで(いわゆる「量的緩和」がこれに該当します)、負債の返済負担を実質的に消すこともできます。このことを財政ファイナンスと称し、財政法第5条に違反するという政治家がいましたが、残念。安倍政権の量的金融緩和は財政法第5条と関係ありません。

                                          ( 「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論 )

                                           

                                           

                                           というわけで、今日は日本国家のバランスシートを記載し、「日本の借金時計」に対して反論させていただきました。

                                           日本政府が自国通貨建ての国債の返済や利払いができず「財政破綻」する可能性は、”限りなく低い”ではなく、”ゼロ”であることを、皆様にご理解を深めていただきたく思います。

                                           

                                           

                                           

                                           


                                          低金利の今、大々的にインフラ整備できる千載一遇のチャンス!

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                                            JUGEMテーマ:経済全般

                                             

                                             よく、日本では「無駄な公共事業は削減すべき!」「借金1000兆円もあるのだから公共事業は減らすべき!」という論説があります。今日は、この論説について反論したく、「低金利の今、大々的にインフラ整備できる千載一遇のチャンス!」と題し、意見します。

                                             

                                             

                                             改めて考えれば不思議でも何でもないこと、それは財政の信認だか何だか具体的なシナリオを語れる人いないと思いますが、「いずれ金利は上昇する!」と思っている人、多いかと思います。で、日銀の金融緩和においては、1000兆円のうち銀行保有分の国債について、日銀が買い取っているわけです。

                                             この事実だけを知れば、金利の上昇は日銀が国債を買い取れば抑制できます。ところが、財政破綻論者や財務省は、なぜか?理由分かりませんが、日銀の存在を無視します。

                                             もし、日銀が国債を買って、市中の国債を減らせば、国債の需要に対して供給が減ることとなり、金利が下がって国債価格は上昇します。

                                             この程度の事実すら、財政破綻論者や財務省関係者は、認めようとしません。「財政破綻する!」という神話が覆されたくない以上、認めようとはしないでしょう。

                                             

                                             今後、日本経済がデフレを脱却し、健全なインフレ率を取り戻し、需要拡大期に入れば、国債を市中から買い取って日銀当座預金を増やすという動きに歯止めがかかります。なぜならば企業が銀行にお金を借りようとするからです。いわばインフレ率上昇が国債買取→日銀当座預金増加の歯止めとなるのです。

                                             

                                             仮に需要拡大期となって健全なインフレ率を取り戻したら、名目GDPが堅調に成長し、税収が増えます。

                                             

                                             税収=名目GDP×税率×税収弾性値

                                             GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出

                                             ※純輸出=輸出−輸入

                                             

                                             上記式の通り、名目GDPが増えれば、税収が増え、国債を発行する必要が減るのです。

                                             

                                             そもそも日本の国債発行残高って増えています。理由は高齢者増加による医療費増加です。税収増で負担できればいいわけですが、法人税・所得税といった直接税が減って税収全体が増えず、医療費増加を賄えないため、赤字国債発行で「税収の不足」を補っているのです。

                                             

                                             もちろん日本がデフレから脱却し、勢いよく経済成長し始めると、国債金利は上昇します。40年債の金利が0.5%とかいった異常な状態は解消されることになります。

                                             

                                             だからこそ、いま長期債を発行してインフラ整備を推進するべきです。現在の低金利の日本は言わば、最も安い資金コストでインフラを大々的に整備できる千載一遇のチャンスです。

                                             

                                             財政破綻論者や財務省から見れば、国民を豊かにするためのインフラ整備など、バラマキにすぎないかもしれません。

                                             

                                             財務省は、補正予算による公共事業の積み増しを問題視しています。2016年10月に財政制度等審議会終了後、記者会見した吉川洋氏が「安易な補正は問題という認識が圧倒的に優勢だ」と発言し、補正予算が緊縮財政の「抜け道」となっている現状にクギを指しました。まさにプライマリーバランス黒字化に固執した財政至上主義です。

                                             

                                             第2次、第3次安倍政権で補正予算による公共事業や需要創出をしていなかった場合、日本のデフレはより深刻になっていたでしょう。とはいえ、安倍政権の補正予算を含めた公共事業は、ピーク時の1998年14.9兆円(補正予算は5兆9000億円)であるのに対し、2014年は6.4兆円(補正予算は4000億円)、2015年は9.3兆円(補正予算は3兆3000億円)で、本予算は抑制トレンドとなっています。

                                             補正予算を含めたバラマキこそが、需要増で経済のパイを大きくし、需要不足を支えたのです。それでも物価目標2%に届かず、GDPは2014年、2015年とマイナス成長、2016年もプラスマイナストントンの成長という状況です。

                                             これは補正予算が意味をなさなかったのではなく、需要がもっと不足していた、即ち本予算も補正予算も合計額が需要不足を満たすことができず、GDP成長(経済成長)しなかったということです。

                                             

                                             

                                             というわけで、緊縮財政主義に陥る考え方でいけば、本予算も補正予算も抑制がちになります。デフレ脱却のためには予算増で、政府支出を拡大するべきなのですが、緊縮財政主義に染まった人は、それが理解ません。プライマリーバランス黒字化目標を廃棄しなければ、いつまで経ってもデフレが脱却できないということになり、軍事費にお金使いたくても使えず、日本は中国の属国となってしまうでしょう。そうしたことこそ、将来世代にツケを残すものと思います。

                                             低金利の今、国債を発行して大々的にインフラ整備をすれば、将来世代の方々も安心してインフラを利用し、高い生産性を維持することができます。ドイツは緊縮財政主義に染まり、インフラ整備を怠った結果、アウトバーンで100キロ以上出せなくなった道路が増えているという現状もあります。

                                             緊縮財政主義はインフレの時であれば理解できます。とはいえ、今はデフレですので一刻も早くプライマリーバランス黒字化目標を廃棄して積極的に財政出動することが唯一の解決策なのです。


                                            レベルが低すぎる自民党の「反アベノミクス」勉強会

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                                              JUGEMテーマ:年金/財政

                                               

                                               今日は、お馴染みの”国の借金”問題で、「財政破綻」をテーマにした”ダメなやつ”と”もっとダメなやつ”の議論ということで、自民党の「反アベノミクス」勉強会について取り上げます。

                                               

                                               下記は、5月17日付産経新聞のニュースです。

                                              『産経新聞 2017/05/17 08:04 自民“反アベノミクス”勉強会 初会合に衆参国会議員約20人が出席

                                              自民党の「財政・金融・社会保障制度に関する勉強会」(代表発起人・野田毅前党税制調査会長)が16日、国会内で初会合を開いた。今後、アベノミクスの三本の矢である財政、金融、成長戦略の課題について有識者を交えて定期的に議論する。

                                              同会には呼びかけ人として中谷元・前防衛相や野田聖子元総務会長も参加している。会合には党所属の衆参国会議員約20人が出席した。野田毅氏は会合の冒頭、「少子高齢化が加速する中、財源の裏付けがないまま惰性に流されればあまりにも無責任だ」と述べた。』

                                               

                                               

                                               野田毅衆議院議員は、上記会合において、「財政破綻の足音が聞こえてきており、このまま放置するわけにはいかない。」と語っています。

                                              野田毅氏は、日本は財政破綻すると思っているのでしょうか?また、なぜ日本がデフレから脱出できないのか、デフレが需要不足が原因であることを理解していないのではないでしょうか?

                                               

                                               アベノミクスが批判されるべきなのは、緊縮財政をやっている点です。もともと2013年安倍政権発足時は、国土強靭化と称して財政出動と、金融政策のパッケージで、デフレ脱却を目指すとして、実際に財政出動してきました。結果、2013年は名目GDPで1.9%の成長し、税収も6.9%増えました。

                                               そのまま財政出動を拡大し続ければ、日本はデフレ脱却を果たし、名目GDPの成長に伴って税収が増え、社会保障費も十分すぎるほどおつりが出るくらいになっていたことでしょう。

                                               

                                               ところが、2014年4月の消費増税に始まり、医療・介護費削減だけでなく、公共工事でさえ削減し始め、民主党政権時よりも緊縮財政を進めてしまいました。2013年の積極的な財政出動から、緊縮財政へと舵を切り、さらに緊縮を進めてしまっているのです。

                                               これはプライマリーバランス目標に固執し、財政出動をしようとも、プライマリーバランスを黒字化するために、財政出動を控える、国債増刷を控える、という発想になってしまったことによるものでしょう。

                                               

                                               デフレという「需要の不足」から脱却するためには、政府が財政出動を拡大するしかありません。なぜ、「需要の不足」が起きているか?といえば、

                                              ●バブル崩壊後に、国民が借金返済と銀行預金を増やし、所得から消費や投資に回されるお金が減る

                                              ●政府が増税や政府支出削減という緊縮財政をとり、消費や投資の減少に拍車をかける

                                              から、「需要の不足」が起きているのです。

                                               

                                               日本バブル崩壊は1992年頃ですが、それ以降も1998年まで、GDPは上昇を続けていました。ところが1998年に、橋本龍太郎政権が、消費増税(3%→5%)をはじめとする緊縮財政を強行し、需要が一気に減るデフレーションに陥ったのです。

                                               デフレ期に民間が消費や投資を率先して増やすことはありません。なぜならば、デフレ期は貯蓄(借金返済や銀行預金)が合理的だからです。

                                               私たちはお金を使わないことが合理的だからこそ、お金を使わず、その結果デフレが継続していきます。

                                               この状況を打破できる存在は、非合理的にお金を使うことができる政府しかありません。ここで言う「非合理的」とは、「短期的な利益にならなくても、将来のためにお金を使える」という意味です。

                                               

                                               100年に一度しか起きないかもしれない大洪水に備えたスーパー堤防、あるいは防波堤・防潮堤・砂防ダムなど、自然災害のオンパレードの日本にとって、こうした大災害に対する備えは、国家の災害安全保障という観点で必要な需要です。

                                               100年に一度起きるか起きないか?わからない大津波に備えるなんて、株式会社の民間企業では、普通はできないでしょう。こうした民間企業が普通はできないことを、普通にできるのが政府という存在なのです。

                                               

                                               にもかかわらず、私たち日本人は、ゼネコンやマリコンを談合という印象操作で貶め、さらに人口問題に対する正しい問題認識を持たないことで、「公共工事は無駄!インフラ整備は無駄!」として需要を削っていったのです。

                                               

                                               安倍政権発足後、4年が経ちますが、2013年度こそ政府支出を増やしましたが、2014年以降今もなお、猛烈な緊縮財政を継続しています。結果、史上最悪の「緊縮財政政権」として、日本のデフレ脱却を妨げてきました。だからこそ、安倍政権は批判されるべきなのです。

                                               

                                               ところが現実はどうでしょうか?

                                               野田毅氏は会見の冒頭で「少子高齢化が加速する中、財源の裏付けがないまま惰性に流れればあまりにも無責任だ!」と述べ、「財政破綻の足音が聞こえており、このまま放置するわけにはいかない。」と語っています。

                                               

                                              「反アベノミクス」勉強会に出席した中谷元前防衛省、野田聖子元総務会長らをはじめとする自民党の国会議員らも、日本は財政破綻すると思っているのでしょうか?

                                               

                                               政府の負債が100%日本円建てで、国債金利が0.04%台の国で、「財政破綻の足音が聞こえる」などと言う発言は、頭が相当に悪いのか?幻聴が聞こえるほど耳がおかしいか?ウソつきなのか?こうした政治家は、日本国のために引退して欲しいと思うのです。

                                               

                                               なぜならば日本国民が迷惑するからです。反・アベノミクスの連中、しかも国会議員が、この程度のレベルです。日本において言えば、「財政破綻の足音なんて聞こえようがない!」のです。

                                               もはや、”わかっていないヤツ”と”もっとわかっていないヤツ”の議論、言い換えれば”ダメなやつ”と”もっとダメなやつ”の議論と言ってよいでしょう。

                                               こうした政治家は日本国のために引退していただきたいと強く思うのです。

                                               

                                               

                                               というわけで、今日は自民党の野田毅を発起人とする「財政・金融・社会保障制度に関する勉強会」で、「反アベノミクス」勉強会の初会合が行われたというニュースを取り上げさせていただき、余りにもレベルが低すぎることを指摘させていただきました。

                                               

                                               

                                               

                                               


                                              しつこい財政破綻論を叩く!

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                                                JUGEMテーマ:借金問題

                                                 

                                                読者の皆さまは、ゴールデンウィークをどのように過ごされましたでしょうか?

                                                 

                                                今日はテーマと関係ありませんが、まず初めに私がこのブログを始めたきっかけをお話しいたします。

                                                 

                                                私がブログを通じた言論活動を始めたきっかけは、ヤフーの投稿サイトで「国の借金 一人当り800万円」がウソ・デタラメである旨の小論文を掲載し、コメントが半端なく反響があったことがきっかけです。

                                                 

                                                ヤフー投稿サイトでは、賛否に関係なくコメントを付けることができますが、フェイスブックの「いいね」的なコメントが多く、反論コメントに対して、こちらも再反論コメントを付けますと、またまた「いいね」的なコメント、私を応援するコメントが相次ぐという事態になったのです。

                                                 

                                                「いいね」コメントは、「知らなかった!」「真実がわかった!」「マスコミに騙されていた!」「説明が分かりやすい!ありがとう」といったコメントが多かったので、引き続きいろんなテーマに投稿していました。

                                                 

                                                とりわけ、財政破綻のテーマについては、マスコミ報道・政治家・証券アナリスト(大和総研アナリスト 熊谷高丸氏)・エコノミスト・ジャーナリスト(財部誠一氏など)・大学教授(学習院大教授 伊藤元重氏など)らの論説を信じ込んでいた人にとっては、私の投稿内容が面白く興味を引く内容だったと思います。

                                                 

                                                今回はゴールデンウィーク終盤であるため、本ブログ読者の皆さま方にお馴染みの「"いわゆる"国の借金」問題を取り上げ、しつこい「財政破綻論」をご紹介しつつ、その内容に対して反論させていただきます。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                さて、第二次安部政権誕生後、アベノミクス第一の矢で大規模金融緩和を実施し、今もなお継続中であることは、ご承知の通り。

                                                 

                                                結果、

                                                「日本政府の負債が100%日本円建て」

                                                「日銀が日本円を発行して、国債を買い取ると政府の負債が実質的に消滅する」

                                                「日銀が300兆円近く、日銀当座預金を増やす形で国債を買い取ったにもかかわらず、インフレ率は、ハイパーインフレーションになるどころか、インフレ目標2%にすら達成できず、マイナス0.5%に低迷している」

                                                という実例を、安部政権と日銀が示してくれたわけです。

                                                 

                                                にもかかわらず、財政破綻論者は結論を変えません。

                                                「日銀が国債を保有すれば、たしかに政府は一時的に借金の返済負担から解放されるが、日銀が国債を叩き売れば、国債価格が暴落して、国債金利が急騰して破綻する!」

                                                「このまま金融緩和をしても、今後景気が回復しなかった場合、日本国債の世界からの信用が低下し、国債が叩き売られるといった事態もないとは言えず、この場合は当然金利は急騰する!」

                                                 

                                                この手の論説は、銀行のビジネスモデルを理解していません。物・サービスが値下げしないと売れない、数量を少なく買われる、デフレ状況では、投資しても損する可能性が高いので、お金を借りようとしません。一方で預金は銀行のバランスシート上では負債勘定です。

                                                 

                                                銀行と言えば聞こえがいいかもしれませんが、ビジネスモデル的には、バンクとノンバンクの違いで、貸出の記帳の記録をするだけでお金が貸せる銀行(バンク)と、調達した資金の範囲内でお金を貸し付ける銀行以外の金融機関(消費者金融、商工ローンなどノンバンク)は、お金を借りてくれる人がいなければ経営破綻する点でビジネスモデル的には共通しています。

                                                要は銀行は、お金を借りてくれる人がいなければ国債を買うしかないのです。

                                                 

                                                また日銀による叩き売りという指摘は、意味不明です。何が悲しくて、どんな目的で、日銀がわざわざ国債価格の暴落、国債金利の急騰を招く国債の叩き売りに、しかも55%の株主の親会社(日本政府)の意向に背いてまで乗り出さなければならないのでしょうか?全く意味不明としか言いようがありません。

                                                 

                                                現実問題として、日銀がわざわざ日本経済にダメージをもたらす形で国債の「叩き売り」とやらに乗り出すことはあり得ません。万が一、乗り出そうとした場合は、親会社の日本政府が止めればいいだけの話。

                                                 

                                                「1997年の日銀法の改正で、日銀の独立性が高まった。日銀の国債叩き売りはあり得ない話ではない」という反論もあるかもしれません。そこまで気になるのであれば・・・ということで、経済学者の青木泰樹教授(京都大学レジニエンス実践ユニット特任教授)や英国の長期金融サービス機構のアデア・ターナー長官らが、「長期ゼロクーポン債」や「無利子の永久国債」との交換を提言しています。

                                                利息をゼロにして期間を無期限とした場合、この「無利子無期限国債」は「貨幣」「現金紙幣」とイコールという話になり、政府の負債は実質的どころか、名目的にも消滅することになります。

                                                 

                                                名目的に借金を消滅させるのであれば、上述の「無利子無期限国債」の発行でなくても、日銀が保有する日本国債の一部、例えば100兆円分について、「日本滅亡もしくは地球滅亡の日まで売却しない」と「買い切り宣言」をした場合でも、政府の負債100兆円は消えます。

                                                 

                                                じゃぁ、その買い切り宣言をした国債はどうしたらよいか?それこそ「地球滅亡の日」まで日銀のバランスシートに計上しておけばいいというだけの話です。

                                                 

                                                というわけで、今日はGW終盤だったため、私がこのブログを始めたきっかけのテーマである「国の借金」について、取り上げました。TVや新聞や経済雑誌など「日本は財政破綻する!」と言っている人は間違いなく、バカ・アホ・ウソツキのデタラメ論説者です。日本には財政問題が存在しないということを、ぜひ周りの人にも教えてあげてください。


                                                国債発行残高減少?国債が尽きるXデーが早まる!

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                                                  JUGEMテーマ:借金問題

                                                   

                                                   今日は、お馴染みのいわゆる「国の借金問題」を取り上げます。敢えて”いわゆる”を付けるのは、このブログ読者のほとんどの皆さんは、日本において「国の借金問題」が存在しないことをご理解いただいていると思いますが、存在しえないので「いわゆる」を付けさせていただいております。

                                                   

                                                   お題の国債の発行残高減少についてですが、日銀ホームページの資金統計循環からCSVファイルを取り出し、表にしてグラフを作成しました。

                                                   

                                                  <2016年12月末速報>

                                                   

                                                   

                                                  <2016年9月末速報>

                                                   

                                                   

                                                  注目していただきたいのは下記の3点です。

                                                   

                                                  【注目 2016年12月末の中央銀行が39.1%にまで達している

                                                  【注目◆2016年12月末の発行残高が、971兆円→958兆円と13兆円発行残高が減少している

                                                  【注目】2016年12月末の預金取扱機関の保有残高が20.0%を割り込んだ

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  1.日銀の国債保有残高が39.1%に!

                                                   

                                                   日銀の国債保有残高は、2016年9月末37.9%→2016年12月末39.1%にまで上昇しました。おそらくこのブログを作成している4月では40%を超えていると思います。おそらく約400兆円程度になっていることでしょう。

                                                   

                                                   日本銀行が保有する国債残高約400兆円前後については返済が不要です。よく日銀が国債を買い取ることについて「財政ファイナンスに該当する!」などとして財政法第5条を持ち出して反論する人がいます。ブログで取り上げたことがありますが、以前民主党の前原氏が、安倍政権の金融緩和が財政ファイナンスに該当すると指摘していました。(「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論)政治家のみならずアナリスト・エコノミストでさえも同様の指摘をする人がいます。

                                                   

                                                   そもそもこの財政ファイナンスという用語、私見ですがネガティブな意味で使われることが多い気がします。財政ファイナンスの定義について抽象的な説明をしている人が多く、私は今一つ理解できません。おそらく定義は不明確で、政府の負債が増えることをネガティブに印象操作するための造語であると私は思っています。

                                                   

                                                   とはいえ、国債を増刷すること自体に何か問題があるわけではありません。この「財政ファイナンス」という語彙が、財政ファイナンス=借金で国家財政をやり取りする=悪、という思考プロセスに誘導される危険性があると思っていまして、そもそも借金が増えること自体=悪という発想は、信用創造の否定=資本主義の否定です。

                                                   

                                                   また、この話題で財政法第5条を持ち出す人がいると話しましたが、財政法第5条の条文は以下の通りです。

                                                   

                                                  <財政法第5条抜粋>

                                                  すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。」

                                                   

                                                   この法律は、国債を直接日銀に引き受けさせることを禁ずるという法律で、国会の承認を得れば直接引き受けすることも可能というものです。ですが、上述のグラフで中央銀行の所有シェアが拡大しているのは、政府が国債を発行して日銀に引き受けさせているのではなく、預金取扱機関(銀行・信金・信組)が保有している国債を買い上げているにすぎません。財政法第5条と全く関係がないのです。

                                                   

                                                   デフレ放置は日本の国力を削ぎ取り、国益を損ねます。安全保障が成り立たなくなり、国家として存続できず、中国の属国になることにつながることさえあり得ます。もし、財政ファイナンスの定義が、「国債を増刷して中央銀行の所有シェアが増えること」を意味するならば、デフレ脱却のために逆にどんどん財政ファイナンスを推進するべきだと思うのであります。もちろん金融政策だけでデフレ脱却することは困難ですので、積極的な財政出動とパッケージで、公共投資増などの政府支出増もどんどんやるべきです。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  2.市中の国債が尽きるXデーが早まる!

                                                   

                                                   国債発行残高が971兆円→958兆円と、四半期で発行残高が13兆円と減っています。もしや政府の負債を返済したのでは?と思うのですが、日本政府が「借金返済」をやった可能性は高いです。これは、借金=悪という企業経営・家計と同じ感覚で、考えているから。円建ての内国通貨建ての国債残高が増加することは何ら問題がないという事実を、政府・日銀関係者は知らないのではないでしょうか?

                                                   

                                                   まず、財務省の連中は上述の事実を全く知らない無知な連中であることは事実です。内国通貨建ての国債で国家が破綻することは、”限りなく確率が低い”ではなく”破綻したくでも破綻できない!破綻する確率ゼロ”が正しいです。ギリシャのようになることはないのです。(日本をギリシャ化して財政破綻させる方法とは?

                                                   

                                                   国債の発行残高を減少すると何が起きるか?そもそも国債の需給関係を言えば、市中の国債が少なくなってきていて、国債の価格は中長期的に過去20年続いてきた通り、上昇トレンドのままです。ただでさえ国債が増刷されるべきなのに、返済してしまえば、市中の国債が減ることとなり、日本の預金取扱機関(銀行・信金・信組)の保有国債残高は、150兆円前後にまで縮小します。

                                                   

                                                   このままですと以前から私が指摘している強制的な量的緩和の終了、即ち日本発金融危機Xデーが早まることになるのです。ただでさえ、預金取扱機関(銀行・信金・信組)の所有シェアは、20.0%→19.4%へと低下し、金額にして残高200兆を下回っているでしょう。

                                                   黒田日銀総裁のコミットメントの通り、毎年80兆円の金融緩和を継続しても、物価上昇2%が達成されなければ、金融緩和の継続即ち国債を毎年80兆円買い続けることになるわけですが、既に預金取扱機関の残高は200兆円ですので、2年ちょっとで金融緩和自体ができなくなってしまいます。

                                                   もちろん、政府が国債を金融市場に供給すべく、建設国債なり赤字国債なりを増刷すれば済む話ですが、今のところ、こうした報道は出ていません。

                                                   

                                                   理由は簡単で多くの国民が家計・企業経営と同じく政府の負債を悪と考えているために、政治家・官僚も同様の思考を持っており、国債増刷しようとならないのです。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  3.日銀が保有する国債は返済不要です!

                                                   

                                                   そもそも、日銀が保有する国債は返済が不要です。これはわたくし”杉っ子”の意見でも自論でも何でもなく、統計上・法律上・企業会計原則上がそうなので、価値観の相違とかとは全く異なる話です。

                                                   なぜ日銀が保有する国債は返済が不要なのか?それは、日本銀行は株式会社組織で東京証券取引所のJASDAQに上場しています(証券コード:8301)。

                                                   

                                                   日銀は通貨発行権(円を刷る権利)があります。通貨発行権は大切な国民主権の一つであることから、利益追求は不要であり、上場させる必要もなければ、株式会社組織にする必要もないです。一応上場していて、日本政府が55%の株式を保有していますので、外資が買収するという恐れはないですが、政府組織の存在が利益追求する必要がないNPO法人であるので、本来は日銀が株式会社である必要はありません。

                                                   

                                                   そして55%の株式を日本政府が保有しているということであれば、日本政府が親会社で、日銀が子会社という関係、即ち連結親子会社の関係になります。この場合、国債の発行元の政府が、国債を保有する日銀に対して、国債の金利の支払いをしてもしなくてもよくなります。元本の返済ですらしてもしなくてもよくなります。なぜならば連結貸借対照表作成時、親子会社間の取引は相殺されるからです。

                                                   

                                                   一応、律儀に政府は日銀に利息を払っておりまして、日銀が決算をする際に、国庫支出金として利息を政府に戻しています。だったら、最初から利息払わなければ、その分の送金手数料とかもったいないと思うわけですが、政府の負債とやら国債とやらは所詮その程度のものなのです。

                                                   

                                                   

                                                   今日は国債の発行残高が減少していることをお伝えするとともにお馴染みの”いわゆる”国の借金とやらを取り上げました。「日本銀行は日本政府の子会社なので、日銀が国債の40%を保有する以上、日本政府に財政問題は存在しないですよ!」と言われても、戸惑う国民が圧倒的多数であると思われます。国の借金が増えるから減らすべき!と思われている方、間違いなくマスコミ(TV新聞)が報道するウソデマを信じておられます。そうした人々に、ぜひ正しい知識・見分を教えてあげてください。


                                                  「国民の金融資産を政府の負債が超えると破綻する!」は本当か?

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                                                    JUGEMテーマ:経済全般

                                                     

                                                    今日は、お馴染みの「国の借金」について述べます。

                                                     

                                                     毎度ですが、「国の借金」という言葉は間違っています。政府の負債=Govenment Debt と訳すのが正しい。あくまでも政府が借りているものであって、我々国民が借りているわけではないことは、本ブログの読者のみなさんのほとんどがご理解いただけているものと思っております。

                                                     

                                                     よくある財政破綻論を話す人の中で、国民の金融資産1500兆円を政府の負債が超えると破綻するという論説があります。

                                                     これは本当でしょうか?この論説は政府が銀行預金を借りていると思っているからこのような論説が出るのでしょう。実際は政府は銀行預金を借りているわけではありません。

                                                     

                                                    1.日銀当座預金と準備預金制度

                                                     

                                                     日銀当座預金の主な役割は下記の3つです。

                                                    (1)金融機関が他の金融機関や日本銀行、あるいは国と取引を行う場合の決済手段

                                                    (2)金融機関が個人や企業に支払う預金通貨の支払い準備

                                                    (3)準備預金制度の対象となっている金融機関の準備預金

                                                     

                                                     日銀当座預金の役割は上記の通りですが、(3)準備預金制度の、そもそも何のためにあるものなのか?これを正しく知っている人は、おそらく銀行員でも正しく説明できる人いないかもしれません。

                                                     準備預金制度は、マクロ経済政策において、経済政策の一つとして準備預金率操作というのがあります。準備預金制度は、銀行が貸付金のうち、定められた割合額を日銀当座預金に預け入れを義務付ける割合があり、これを準備預金率といいます。準備預金率を引き上げますと、市中から現金を吸い上げ、日銀当座預金の残高が増えます。逆に準備預金率を引き下げますと、市中の現金が増え、日銀当座預金の残高が減少します。前者は金融引締め政策、後者は金融緩和政策に該当します。

                                                     また、マネタリーベースは日銀当座預金を含めたお金の総合計ですが、マネーストックは日銀当座預金は含まれません。マネーストックが日本国全体のお金の量を指すのに対し、マネーストックは実際に貸し出されていたり銀行預金されている所謂市中に出回っているお金の総合計に該当します。

                                                     よくいうデフレ・インフレの誤解に、マネタリーベースを増やす(日銀当座預金を増やす)ことで、マネーストックが増えると主張する人がいますが、マネタリーベースを増やしても、貸出が実際に行われるかは、物・サービスが高く買われる環境にあるインフレ環境の場合に、貸出需要が旺盛になります。物・サービスが安く買われるデフレ環境では儲かりにくいため、マネタリーベースをどれだけ増やしても貸し出しが増えず、マネーストックは増加しないのです。この点も、日銀の黒田総裁や岩田副総裁、経済通と言われる政治家やアナリストエコノミストの多くが誤解しています。

                                                     マネーストックは、政府の国債発行&政府支出で拡大します。とはいえ、銀行と民間のお金の貸し借りでも預金を創出できます。銀行と政府(政府支出)、銀行と企業(設備投資資金)、銀行と家計(住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなど)いずれも、「信用創造」であってマネーストックを拡大させます。

                                                     この信用創造のプロセスを完全放置すると、銀行預金が論理的には無限に拡大し、供給力が不足してインフレ率が過度に上がっていくことになります。こうしたことを抑制する意味も、預金準備制度にはあるのです。

                                                     

                                                     ところで日銀当座預金は、どんな金融機関が持つのでしょうか?日銀当座預金を持っているのは銀行以外に証券会社が数社含まれています。日銀当座預金を持つ金融機関は2017年3月1日時点で533社あり、下記の通りです。

                                                     

                                                    銀行(★):126行

                                                    信託銀行(★):15行

                                                    外国銀行(★):50行

                                                    信用金庫(★):255社

                                                    協同組織金融機関の中央機関(★):4社

                                                    証券会社:32社

                                                    証券会社(外国法人):3社

                                                    証券金融会社:2社

                                                    短資会社:3社

                                                    資金清算機関:1社

                                                    金融取引所:3社

                                                    銀行協会:53協会

                                                    政府系金融機関(★):6社

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    2.準備預金制度の意味とバンク・ノンバンクの違い

                                                     

                                                     多くの人は「お金=物」と考えているから信じないかもしれませんが、「お金=債権債務の記録」であって、銀行は預貯金通帳に「貸付金100万」と書くだけで貸し出すことができます。物理的には無限に貸し出せてしまうため、準備預金制度で一定程度日銀当座預金の残高積立を義務付け、貸し出しを規制しています。

                                                     日銀当座預金を持つ金融機関のうち、預金準備金制度の適用を受けるのは、★マークがある金融機関です。いわゆる銀行、信託銀行、信用金庫といった金融機関です。これらの金融機関は通帳に書くだけでお金を貸し出すことができます。そのため物理的には無限にお金を貸し出すことができます。そこで、準備預金制度というのがあり、貸し出しに制限を設けています。

                                                     

                                                     この時、借りた人は、「借入金=100万」と「預金=100万」が発生します。銀行は100万を、他から調達して借りなくても貸すことができますが、ノンバンクは違います。消費者金融や商工ローンやリース会社や保険会社は、準備預金制度適用の日銀当座預金を持っていません。結果、社債や借り入れや保険料などで調達した資金を貸し出しするのです。これがバンクとノンバンクの違いなのです。

                                                     ノンバンクは、貸し出すためのお金を別途調達して貸し出ししますが、準備預金制度適用の日銀当座預金を持つバンクは、通帳に書くだけで貸せると言いましたが、この結果、国全体でお金が増えます。マネーストックが増えます。これが信用創造というやつです。

                                                     経済のパイが拡大するためには、信用創造即ちお金の貸し借りが発生しなければ拡大しません。借金自体を悪であるとすることは、資本主義の否定そのものになるのです。

                                                     

                                                     2016年9月時点で、日銀当座預金は300兆円あります。

                                                     本来、準備預金制度で最も高い準備率である2兆5000億円超のその他預金1.3%で計算した場合、理論的には2.4京円の貸出をしてよいという話になります。ところが実際のマネーストックは950兆円程度。マイナス金利を導入しても、貸し出しが増えていないのです。

                                                     よく考えれば当たり前。金利を導入したとしても、デフレ環境ではお金を借りたいという需要は少ないでしょう。というわけで、需要増が必要なのですが、政府は積極的に需要を減少させる緊縮財政をやっています。公共工事削減、一般競争入札、公務員削減、国会議員定数削減、医療介護費用削減、こうしたことは全部緊縮財政なのです。

                                                     民間の金回りが悪い以上、政府が需要増をすべきなのに、借金=悪と考えることは信用創造否定であることに気付かない政治家は、滑稽を通り越して頭が悪すぎとしか言えません。

                                                     

                                                     

                                                    3.「政府の負債1000兆円が増加して国民の金融資産1500兆円?を超えたら破たんする」は本当か?

                                                     

                                                     日銀当座預金や準備預金制度を理解しますと、お題について出鱈目であることが理解できると思います。政府は銀行預金を借りているわけではありません。日本国債の原資には、確かに預金が含まれます。その預金は国民の金融資産だけでなく、企業の当座預金・普通預金も含まれます。上場企業で言えば、自社株買いやら自己資本比率UPなどの取り組みで内部留保を増やしているわけで、そうした企業の当座預金・普通預金もまた日本国債を買う原資になっているのです。

                                                     結局、国民の金融資産1500兆円を超えたら破たんするという論説はウソデタラメなのです。断言しますが、この手の「国家のお金の発行と国債発行の仕組み」について理解していない人が学歴や職歴に関係なくほとんどだと思います。

                                                     正しい政策が打たれるようになるためにも、「国家」「国債」「お金」「預金」「デフレインフレ」について正しい知識を持つ必要があるものと思います。私は、このブログによる言論活動を通じて、「国の借金」というのが如何にウソつき、デタラメか?を情宣していき、日本を真に繁栄させる政策が打たれる時代が早く訪れることを望んでおります。

                                                     

                                                     そんなわけで、今日は「国民の金融資産を政府の負債が超えると破綻する!」はウソつき論説であることを改めて申し上げました。


                                                    「政府の借金返済は、国民を貧乏にする!」という真実

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                                                      JUGEMテーマ:経済全般

                                                       

                                                       

                                                       今日は表題にもある通り、政府の借金返済は国民を貧乏にする事実についてお伝えします。

                                                       

                                                       バブル崩壊を経験し、デフレ脱却が進まない我が国の国民の多くが、「政府の節約や借金返済は善である!」とお考えではないでしょうか?

                                                       

                                                       政府が借金返済(国債償還)を優先し、支出削減をすると、必ず「誰か別の国民」の所得が減ります。端的に言えば、誰かが貧乏になります。ところが、多くの国民は政府の支出削減(緊縮財政)で「誰か別の国民の所得が減る」ことを、直接の経験として実感することができません。

                                                       それどころか、「政府に節約させたのに、なぜ自分たちが貧乏になるのか?政府はもっと節約するべきだ!」といった意味不明な方向に突っ走ることになります。理由は「誰かが支出を削減すると、誰かの所得が減る」という所得創出プロセスについて、個人として経験することが不可能だからです。

                                                       人は、「支出を削る」と「所得が減る」と同時に兼ねることができないのです。

                                                       

                                                       所得がどうやって創出されるか?「GDP3面等価の原則」をご理解いただいている本ブログの読者の皆さんであれば、政府支出削減が所得創出の逆効果であることはご理解のことと思います。とはいえ、多くの国民が所得創出のプロセスやデフレインフレという物価現象の正体について理解していません。結果、国民を貧困化させる緊縮財政が正しいという間違った論説を信じ込んでしまうのです。

                                                       

                                                       私が、このブログを始めた理由は、人は「理を尽くした説明」「理に適った説明」を聞けば、未経験のプロセスや仕組みや概念・法則を理解できると思い、言論活動をすることで多くの国民に真実を知ってもらおうと思ったからです。

                                                       

                                                       今後も私が書き続ける本ブログをご参照いただき、マスコミ(TV新聞)の報道内容を皆さんご自身が「この人の言っていることは正しそう!」「この人の言っていることは違うんじゃない?」という判断ができるようになれば幸いです。

                                                       

                                                       


                                                      社会通念化している財政破綻論

                                                      0

                                                        JUGEMテーマ:年金/財政

                                                         

                                                         

                                                        安倍政権の内閣官房参与の浜田宏一エール大学教授が中日新聞のインタービューに答えました。

                                                         

                                                        浜田宏一教授「金融緩和が徐々に効かなくなってきた。財政支出の助けが必要です。」

                                                         

                                                         浜田宏一教授は、クリストファーシムズ理論を最近になって読み、考えが以前と変わったとされる人物です。今まで浜田教授は、金融緩和をやればデフレ脱却は可能であると思っていたわけですが、シムズ論文を読み、4年前思っていたことは誤りであり、財政出動が必要である!と考えを翻したのです。私は言論人に対して厳しい批判をすることはありますが、人格否定はしません。今まで間違っていても正しく翻っていただけるのであれば、普通に称賛いたします。

                                                         

                                                         クリストファーシムズは、2011年のノーベル経済学賞受賞者で、財政拡大をコミットメントすれば将来インフレになると期待して、インフレになるという理論です。

                                                         

                                                         日本国民の場合、日銀も認めていますが、将来こうなるからこうしようという合理的な判断をすることはありません。我々は「過去〇〇だったから、将来も〇〇になる。今デフレだから将来もデフレになる。」そう思っていないでしょうか?浜田教授はいわゆるリフレ派でして、岩田規久男日銀副総裁と同様に、人は「将来〇〇になるだろうから、今〇〇する!」というフォワードルッキングな予想形成(合理的期待形成)をするというお考えをお持ちでした。その証拠に、2013年に安倍政権が誕生して、物価目標2%を公約に金融緩和、即ちアベノミクス第一の矢を放ちました。

                                                         

                                                         金融緩和政策自体、デフレ脱却のために必要であり、私は否定しませんが、フォワードルッキングな予想形成で人が動くというのは否定します。

                                                         例えば「国債発行で財政出動しても、将来増税をして回収されることはなくなる。だからお金を使う。」などと経済合理的に考え方をする人は、ほとんどいないと思われます。個人がお金を使い始めるとすれば、「国債増刷」「財政出動」の結果、仕事が増え、値下げしなくても値上げして物・サービスが売れ、毎月もらえる所得が実質値で増え続けたとき(物価上昇以上に所得が増え続けたとき)です。「これまで実質賃金が安定的に上がってきた。ならばこれからも上がるだろうからお金を使おう!」と考える国民が間違いなく大多数ではないでしょうか?

                                                         

                                                         しかしながら、日銀の岩田副総裁は、フィッシャー方程式を持ち出し、次のように語っています。

                                                         

                                                        フィッシャー方程式:実質金利=名目金利−期待インフレ率

                                                         

                                                        上記の式の通り、期待インフレ率を高めれば、名目金利を操作しなくても実質金利は低下し、消費や投資を促すだろう!と。

                                                         

                                                        「期待インフレ率を高める→日銀が2%目標を達成するとコミットメントする→実質金利低下で消費設備投資増」

                                                         

                                                         そうすれば、名目金利−2%=実質金利となって、実質金利が低くなるから、家を買う人も増え、設備投資をする企業も増えるというのが岩田副総裁や浜田教授の論説でした。ところが、デフレで物・サービスを安くしないと儲かりにくい環境では、どれだけ金利が安かろうと設備投資をする企業が増えることはありません。つまり「将来〇〇だから、今〇〇する!」という判断はせず、過去〇〇だから将来も〇〇になる」という人が多いと思うのです。フォワードルッキングな予想形成で合理的な判断をするから金融政策をやればデフレ脱却するというのは、明らかに誤りであり、財政出動も同時に実施して実質賃金を増えるようになるまで、金融緩和と財政出動をパッケージにして継続すると主張するべきだったのです。

                                                         

                                                         浜田教授が、未だフォワードルッキングな予想形成を元に、財政出動すべきとする論説に、若干違和感がありますが、現在の日本にとっては至極全うなことをおっしゃっています。

                                                         

                                                        中日新聞のインタビュアー:「日本の財政は世界一の赤字を抱えています。」

                                                        例の通り、間違った財政問題の指摘に対し、

                                                        浜田教授:「財政を均衡させる考えにとらわれ過ぎだ!政府が潤っても国民が貧しいなら、どうしようもない。」

                                                         

                                                        私は浜田教授の回答に対し、まさに「その通り!よく言った!」と思うのです。

                                                         

                                                        中日新聞のインタビュアー:「政府が当面借金を返す気がないと、国民に思わせても本当に良いのですか?」

                                                        中日新聞のインタビュアー:「歯止めのないインフレになってしまうのでは?」

                                                        を財政破綻論者の究極の奥義「はいぱーいんふれーしょん」的な質問に対し、

                                                        浜田教授:「長年デフレが続いている。そのような心配をする必要はない。」

                                                         

                                                        これまた「その通り!」と拍手喝采したい気持ちになる回答をされているのです。

                                                         

                                                        「財政を均衡させる考えにとらわれすぎだ!政府が潤っても国民が貧しいならどうしようもない。」

                                                        「経済が成長していれば財政赤字が増えることは問題ではない」

                                                        「長年デフレが続いている。歯止めのないインフレの心配をする必要がない」

                                                        こうした浜田教授の論説は、一般の日本国民にとっては、「何言っているの?」的な人が多いのではないでしょうか?このことが日本のデフレ脱却を困難にしてしまっている原因であり、その原因を作っているのは真実を報道しないマスコミにあると私は思うのであります。

                                                         

                                                         蔓延している財政破綻論のウソ・デタラメをつぶす。目的は国益のためです。このブログを通じて言論活動を行い、少しでも真実を皆さんに知ってもらうべく、この活動を続けます。と同時に、内閣官房参与の浜田宏一エール大学教授が、従来の発言を誤りだったと素直に認め、考えを翻られて、正しい論説を中日新聞のインタビューアーにぶつけたことを称賛したいと思います。

                                                         

                                                         


                                                        憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                                        0

                                                          JUGEMテーマ:経済全般

                                                           

                                                           私は、憲法9条の改正は賛成します。ペルシャ湾に機雷をまかれる、南シナ海で有事が勃発してシーレーンが封鎖されるなどした場合、我が国のエネルギー安全保障に危機が生ずるからです。とはいえ、自民党が検討しているドサクサ紛れに財政規律条項を入れる動きには、断固として反対します。

                                                           

                                                           


                                                          1.財政規律条項の背景と反対理由


                                                           「財政規律条項」を入れようとしている背景は、次世代に借金を残さないようにするという方針があります。そこで、ドイツに見習い、憲法改正の機運の高まりに乗じて、自民党の船田元(ふなだはじめ)衆議院議員(栃木県選出)が中心となって財政規律条項を入れようとしています。
                                                           財政規律条項を入れるとなれば、デフレに苦しむ我が国において、プライマリーバランス目標堅持で財政均衡主義に陥り、将来、デフレ脱却のために財政出動をしたくても、財政規律条項があるから財政出動できないとなって十分な政府支出増加ができず、GDP減少・税収減少となってデフレ脱却ができなくなってしまいます。
                                                           結果、我々の子供や子孫が実質賃金減少、一人当たりGDP伸び悩みもしくは減少となって、貧困化、発展途上国化につながります。
                                                           景気浮揚策よりも財政均衡が優先され、「国債(建設国債・赤字国債)増刷」「政府支出増」ができなくなる環境を作ってしまうことになる財政規律条項は、間違いなく我々の子供や孫にツケを残します。
                                                           

                                                           

                                                          2.財政規律条項に苦しむ南欧諸国とアイルランド・アイスランド
                                                           

                                                           ユーロ参加の条件には、財政赤字は原則としてGDP比3% 政府債務残高GDP比60%を超えないという基準があります。
                                                           そのため、ユーロ加盟国において、ギリシャ、スペイン、イタリアなどは、需要不足(「需要<供給の状態」=デフレ)に陥っているにもかかわらず、財政出動ができず景気浮揚策を実施できなくなっているのです。
                                                           プライマリーバランスもまったく意味なし。アイルランド(ユーロ加盟国)、アイスランド(非ユーロ加盟国)は、プライマリーバランス黒字化であるにもかかわらず、2008年に財政破綻しました。両国とも過去5年プライマリーバランスは黒字であることは言うまでもなく、政府債務残高GDP比は100%以下でした。(2007年時点で、アイルランドが約25%で、アイスランドは29.1%、日本は200%前後)
                                                           このように、政府の負債の絶対額だけを見ても、国が破たんするか否か?は関係ないのです。


                                                           アイルランド、アイスランドのデフォルトのシナリオは、以下の 銑い僚腓任后
                                                           

                                                          〃糞い良いのに、ドイツの景気が悪いという理由でヨーロッパ中央銀行が金利を引き下げた結果、金融機関が低利でユーロを調達しまくった。(アイスランドはユーロに加盟していませんが、ユーロペッグ(※)の政策をとっていたため、外貨ユーロを低金利で調達していました。)
                                                           

                                                          金融機関が低金利のユーロ(外貨建て債務)を調達して、モーゲージローンなどの金融商品に投資した。(アイルランドはユーロを発行できず、ユーロ建て債務は外貨建て債務。アイスランドはクローネが自国通貨なので、ユーロ建て債務は同じく外貨建て債務)
                                                           

                                                          サブプライムローン問題がきっかけで、金融機関の資産が紙くず化して、外貨建て債務が残った。
                                                           

                                                          だ府が金融機関を救済して多額の外貨建て債務を抱えた

                                                           

                                                           上記シナリオの通り、政府のプライマリーバランス目標が意味がなく、金融機関や企業や家計の債務を合わせた国家のバランスシートで債務を見ていかなければ全く意味がないという事実について、政治家アナリストエコノミスト経済学者らは認識があるのでしょうか?ないのでしょうか?
                                                           

                                                           

                                                          ※注意:ペッグとは、固定相場制の一つで、ユーロやドルなどの特定通過と自国通貨の為替レートを一定に保つ制度をいいます。ペッグ(Peg)の語源は、「釘止めして安定させる」という意味で、固定相場制とは為替相場の変動を固定もしくは変動幅を極小にする制度を言います。現在ペッグ制は、貿易規模が小さく輸出競争力のある産業が少ない国が主に採用しています。これらの国は貿易を円滑に行うなどの理由から自国通貨を貿易において結びつきの強い国の通貨と連動させています。

                                                           

                                                           


                                                          3.政府負債の絶対額だけを見て論ずることの愚かさと我が国の真実
                                                           

                                                           下記は日銀のホームページ「http://www.boj.or.jp/statistics/sj/index.htm/」資金統計循環に掲載されているデータをもとに、国債の所有シェアを円グラフにした資料です。2016年9月末速報値です。既に国債の所有シェアにおいて、36.7%の日銀(中央銀行)と、22.1%の銀行(預金取扱機関)とで、シェアが逆転しています。

                                                           

                                                           

                                                           このまま金融緩和を続け、国債買取を継続しますと2年ちょっとで銀行から国債が無くなってしまうという事態が発生いたします。一刻も早く国債の増刷をしていただきたい。

                                                           建設国債を発行して、「橋脚などのインフラ整備に充てる」「北陸新幹線の大阪・関空伸長」「リニア中央新幹線を東京オリンピックまでに完成を急ぐ」「北海道新幹線の札幌伸長」「その他新幹線整備計画について、秋田山形新幹線のようなミニ新幹線でなくフル規格で整備を進めていく」などが求められています。これらは、すべて需要となり、デフレ脱却につながります。

                                                           もし国債の増刷をしない場合、2年後以降、金融緩和ができなくなる→金融緩和後退→大幅な円高→日本株大暴落となり、下手すれば日本発の金融危機が発生することがあります。日本株に投資をしておられる皆様、本当に要注意ですよ!

                                                           

                                                           

                                                           

                                                           

                                                           さて、本題の憲法改正の財政規律条項を入れる動きについて読者の皆様は、どう思われるでしょうか?

                                                           

                                                           そもそも100%円建の政府の負債である日本政府が破たんする確率はゼロです。上記棒グラフの日本国家のバランスシートを見てください。政府以外に企業・家計・金融機関のすべての主体を合算した国家としてみても、純資産326兆円(20169月末時点速報値)であり、世界一の金持ち大国です。(世界で最もお金がない貧乏国は米国で純負債約800兆円)

                                                           

                                                           日本の国家のバランスシート上の一部である政府の借金(Government Debt)だけを見て、「1000兆円の借金!国民一人当たり800万!」と騒いでいる人々が、いかに頭が悪いかウソつきか?お分かりいただけるのではないでしょうか?

                                                           

                                                          100%円建て政府債務で円を通貨発行できる我が国が破たんする

                                                          ●将来世代の子孫に借金のツケを残さないようする

                                                           我が国にとって存在しえない財政問題を振りかざし、こうしたウソ出鱈目に基づいた財政規律条項の導入には、将来世代に間違いなくツケを残すため、断固として反対いたします。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                           


                                                          財政諮問委員会メンバーから御用学者を外すべき!

                                                          0

                                                             

                                                             安倍政権は、消費税増税の影響は一時的などとほざいていた御用学者どもを財政諮問委員会のメンバーから外す必要があります。
                                                             

                                                             具体的には、伊藤元重東大教授、伊藤敏隆東大教授、土居丈郎慶大教授、高橋進日本総合研究所理事長、大和総研チーフエコノミスト熊谷亮丸ら御用学者らに、責任を取らせる必要があります。彼ら御用学者は、テレビ東京ワールドビジネスサテライト、フジテレビ報道2001等、TV新聞雑誌で、
                                                            消費増税は国際公約である
                                                            消費税増税しなければ財政の信認を得られなくなる
                                                            今は金利が低くても、いつか国債が暴落して金利が大幅に上昇する
                                                            社会保障費が増大する今日、消費増税延期では将来世代にツケを残す
                                                            消費増税の影響は一時的で、翌年V字回復する 
                                                            などとほざいていた連中です。

                                                             上記のフレーズ、すべてウソ。こうしたことをTVマスコミが御用学者を使って報道し続ける限り、日本に未来はありません。

                                                             税金問題は、その国家の主権にかかわること。国際公約なんかくそくらえです。あくまでも我が国の問題で、内政干渉する方がおかしいです。
                                                             

                                                             例えば銀行が国債を買うのは、市場の信認で国債を買っているわけでなく、デフレで価格を下げないと物・サービスが売れない(=投資しても儲かりにくい)から資金需要がなく、負債勘定である現金を持っているだけでは経営破たんするために買っている。そして銀行が買う資金は、その預金であり、日本国民の預金です。
                                                             

                                                             仮に日本国債を売却して、米国債を買ったとしても、米国債は円で買うことができず、円ドルへドル転した際に、円は銀行に戻され、資金需要がない邦銀は国債を買わざるを得ず、金利が大幅に上昇して債券価格が下落しよう思うのであれば、日本国債を安く買える絶好チャンスになるだけの話。さらに言えば日銀が買い取って終了という方法もあります。
                                                             

                                                             日本政府は対外債務がなく、1000兆円は100%通貨発行できる円建てであり、わが国には財政問題は存在せず。むしろ不必要に財政問題を煽ることで、デフレ脱却に必要な財政支出ができず、虎の子の供給力が毀損されていくことこそが将来世代へのツケを残すことが問題。
                                                             

                                                             消費増税の影響は一時的ではなくL字です。4半期GDPの推移、個人消費の推移、GDPデフレーター等の指標が物語っています。橋下政権の消費増税3%5%になってから失われた20年というのがL字であることを物語っています。

                                                             最後に、お金は無くなりません。
                                                             多くの国民は、減価償却などの知識と混乱し、借金だけが増えてお金が無くなっていくという誤解もあるかと。
                                                             市場の信認だか何だかワケわかりませんが、日本国債が売られて海外に投資された場合も、円というお金は無くなりません。なぜならば、円は日本国内でしか使えないから、必ず円外貨へ円をドル転します。ドル転した結果、銀行に円が戻り、資金需要がなければ、また国債が買われます。銀行のビジネスモデルを理解しないとこうした誤解も多くなるのではと考えます。


                                                            「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

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                                                               アベノミクス第一の矢である日銀による国債買取について意見いたします。

                                                               

                                                               【1】財政法第5条に抵触するとの指摘に対する反論

                                                               日銀が買うことに問題があるでしょうか?もし、海外勢が保有している円建て国債を大量に売ってきたら、どうなるのでしょうか?

                                                               

                                                               中央銀行の役割は、金融調整であるため、100兆円の国債を売ってきたら100兆円買えばいい、ただそれだけです。すでに黒田バズーカで、2013年12月時点との比較で、200兆円程度、日銀は市中から国債を買い、買い取った金融機関に対しては日銀当座預金という勘定科目を増やすことで資金供給しています。

                                                               

                                                               アベノミクス第一の矢である日銀による国債買取について、財政法第5条を根拠に財政ファイナンスに該当するとの反論があります。かつて民主党(現民進党)の前原氏が、安倍首相に対してアベノミクス第一の矢が財政ファイナンスになる旨の批判をしていました。

                                                               

                                                               財政法第5条は以下の通り。

                                                              「すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。」

                                                               

                                                               この法律は国債を直接日銀に引き受けさせることを禁じるというもので、国会の承認を得れば直接引き受けも可能というものです。

                                                               しかしながら、黒田バズーカでやっている国債買取は、政府から直接引き受けているわけでなく、市中(MUFJ、SMBC、みずほメガバンク、地銀、信金信組)から買い取っており、財政法第5条と全く関係がありません。

                                                               

                                                               

                                                              【2】「国債所有シェア」と「日銀が国債を所有すること」の意味

                                                               海外所有シェアについて、2016年3月16日の日経新聞で10%超になった旨のニュースがありました。

                                                               データは少し古いですが、2015年12月のデータでみると、48.9兆円で5%です。

                                                               1000兆円の借金の正体は、日本銀行のホームページで、資金統計循環という統計資料に記載がされています。(CSVファイルが掲載されていまして、自分で誰でもグラフなどに加工することができます。)

                                                               

                                                              概略ですが2015年12月時点で下記のシェアです。

                                                              日銀=32%=288.3兆円

                                                              (2013年12月時点と比べて200兆円増えています。理由はもちろん黒田バズーカによる国債の買い取りが原因です。)

                                                              銀行=25% 社会保険=25% 一般政府=6% その他金融=3% 家計=2% NPO法人=1% 海外=5%

                                                               

                                                              5%シェアの海外含めて、すべて上記は円建てです。日銀保有分32%は、元金返済不要で利払いも不要です。理由は日銀は上場していて(証券コード:8301)、55%を日本政府が所有しているため、連結決算で親子会社の関係にあります。連結決算の上で、借金の元金は親子間相殺されるため、実質返済不要となります。

                                                              消費税増税を是とするマスコミは絶対報道しませんが、実は真に返済が必要な借金は、日銀シェア分の288兆円を差し引けば約700兆円程度になっているため、一人当たり貸付金は560万円程度になるのです。

                                                               

                                                              「アベノミクスで実施されている金融緩和が財政法第5条に抵触する」との指摘は、”知ったかさん”による悪質なデマなのです。


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