政府はお金を使わず、経済対策は企業に丸投げの安倍政権

  • 2017.11.21 Tuesday
  • 01:05

JUGEMテーマ:経済全般

 

 今日は、「政府はお金を使わず、経済対策は企業に丸投げの安倍政権」と題し、2017年の補正予算案編成について意見します。

 

 下記はブルームバーグの記事です。

『ブルームバーグ 2017年11月1日 第4次安倍内閣が発足、今年度補正予算案の編成を表明−全閣僚再任

 安倍晋三首相(自民党総裁)は1日召集の特別国会で開かれた衆参両院の本会議で第98代首相に指名され、第4次内閣を発足させた。衆院選での与党大勝で政権が継続することになり、全閣僚を再任したが、デフレ脱却に向けた経済再生に加え、北朝鮮への対応、憲法改正など課題は山積している。

  首相は1日夜の記者会見で、今後の政権運営に当たって「今、求められていることは一心不乱に政策を前に進め、そして結果を出すことだ」との決意を表明。「仕事人内閣の新しいチャレンジ」への理解と支援を求めた。その上で、2017年度補正予算案を年末に向けて編成し、子育て支援策の前倒し、災害対応、農林水産業強化策などを盛り込む考えを明らかにした。

 また、「生産性を大きく押し上げることで、4年連続の賃上げの勢いをさらに力強いものとし、デフレからの脱却を目指す」と強調。20年までの3年間を生産性革命集中投資期間と位置付け、税制、予算、規制改革などの施策を総動員するとの方針を示した。その上で、「生産性革命」と「人づくり革命」に関連した政策パッケージを来月上旬に取りまとめ、可能なものから速やかに実行すると表明した。

 政府・日銀が掲げている2%物価目標については「引き続き、日銀が目標達成に向けて取り組むことを期待している」と言明。来年4月に任期満了となる日本銀行の黒田東彦総裁の手腕を信頼しており、金融政策を任せていると述べたが、後任人事については「全くの白紙」と述べるにとどめた。(後略)』

 

 

 上記記事の通り、衆議院議員選挙で掲げた目玉政策「人づくり改革」に向けて実現のため、待機児童対策の前倒しなど、少子高齢化対策に全力を尽くすとしています。補正予算の財源は、国債の利回りが想定より低いため、国債費の余った分を充てて、追加で国債発行はしない方針で調整するとも述べられています。

 

 少子高齢化対策は、今の日本でいえば待機児童問題が深刻で、保育園に子供を入れられないから子供を作らないと思われている方、それは贅沢な悩みの人です。今の日本は若者の賃金が安くなり、婚姻率が下がって少子化になっているのです。

 

 待機児童問題については、国会議員に限らず、地方議員など、いろんな政治家が意見をしますが、根本はデフレで若者の雇用が不安定になり、低賃金であるために婚姻率が下がっているという点を見逃しています。

 

 一方安倍政権は、もともとグローバリズムの発想の政権。そのため、待機児童問題をきっかけに、幼児教育をビジネスにするという魂胆が見据えます。具体的にいえば、規制緩和して新規参入を促して無償化するという流れです。

 

 少子高齢化対策以外では、中小企業の設備投資を促して、生産性を高める施策を盛り込むとしています。その他、EUとの経済連携協定に備えた農業対策、豪雨などの災害対策も柱になるとし、緊迫する北朝鮮情勢を踏まえてミサイル防衛対策の強化も急ぐとしています。

 

 確かに生産性革命という生産性向上の取り組みは必要です。経済成長そのものだからです。でもまず政府がお金を使わなければなりません。インフラの整備や技術投資をもっともっとやる必要があるのに、それをせずもしくは抑制し、企業に丸投げするというのが安倍政権の基本的なスタンスです。

 

 北朝鮮のミサイル防衛でいえば、米国の兵器を買うことになるわけですが、これも本来日本で作られれば、雇用が生まれて経済対策になります。

 

 また安倍政権は経団連に賃金3%以上のUPを促し、経済を活性化させるとしていますが、財政拡大は絶対にやらず、企業に口先だけで依頼をしています。さらに企業に「設備投資をしてください!」と依頼する。政府がお金を使わず、需要の長期的拡大が見込まれない状況で、設備投資をするわけがありません。デフレを放置しておき、賃金3%UPを依頼したり、設備投資を促すというのであれば、まず政府がお金を使うことが必要。なのにそれをやりません。

 

 国債についていえば、利回りが低くて余っているから発行できるというだけで、政府の負債残高が増えるプラス発行はしません。プライマリーバランス黒字化目標が足かせとなり、国債増刷も政府支出の拡大もできないのです。それに加えて、財務省が医療・介護報酬引き下げなど、緊縮財政をやって需要削減策をやっている状況で、どうして経営者がベースアップや積極的な設備投資ができるでしょうか?

 

 

 というわけで、今日は2017年度の補正予算についての記事を取り上げました。安倍政権の特徴といえば特徴なのですが、プライマリーバランス黒字化目標にとらわれ、積極財政は絶対にやらず、企業に賃金UPを依頼、設備投資を依頼というのが、基本スタンスです。このやり方では、日本がデフレ脱却するはずがありません。

 安倍政権はプライマリーバランス黒字化目標は延期する方針を表明していますが、延期では緊縮財政発想は継続されますので、そもそも廃棄する以外に、日本がデフレ脱却することはあり得ないのです。

 デフレ脱却を放置すれば、国内の供給力が毀損し、私たちはいろんなサービスが受けられなくなる可能性があります。これは発展途上国化です。そうならないためにも、私たちが知見を高め、政治家を動かし、国債増刷・財政支出拡大への政策転換が急がれると私は思っております。

外国人実習生の保護強化のための法律が施行

  • 2017.11.20 Monday
  • 01:17

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 今日は外国人実習生の保護強化のために11/1に制定施行された「技能実習適正実施・実習生保護法」という法律について取り上げたいと思います。

 

 下記は読売新聞の記事です。

読売新聞外国人実習生の保護強化…新制度がスタート

外国人技能実習制度の拡大と実習生の保護強化を目的とした技能実習適正実施・実習生保護法が1日施行され、新制度がスタートする。

 優良な受け入れ先は実習期間が最大3年から5年に延長され、対象職種に「介護」が加わる。一方、実習生の受け入れ側に対する規制・監視が強化され、人権侵害に対する罰則も設けられる。

 技能実習制度は、外国人が日本で働きながら技術を学び、帰国後に母国の発展に生かしてもらうことを目的に1993年に創設された。6月末時点で25万人を超える実習生が農漁業や建設、繊維・衣服、機械・金属などの実習先で働く。

 「途上国への国際貢献」を掲げながら、「労働力の確保」に利用されている実態があり、賃金不払いや違法残業なども横行している。』

 

 

 外国人実習生というのは、外国人労働者です。外国人が日本で働きながら技術・技能を学ぶという制度なのですが、外国人労働者というと反発する日本国民がいるので、技能実習生と言っているに過ぎず、欺瞞です。

 

 発展途上国援助の一環という触れ込みで、制度の紹介には綺麗ごとが書かれていますが、実際は最初から企業が安価な労働力を確保するという意図が透けて見える制度であり、搾取・強制労働などの人権侵害の温床になっているのです。

 

 デフレで賃金を上げられないため、安い外国人労働者を雇いたいという経営者の気持ちがわからないわけではありません。とはいえ、来日する外国人実習生への人権侵害が多く、米国から奴隷制度とまで言われていた状態でした。 

 

 例えば、最低賃金以下で働かせる、土曜日に働かせて給料を払わないというケースが多かったといわれています。それが、2017/11/1に施行された「技能実習適正実施・実習生保護法」によって、賃金を払わなく行けなくなりました。

 変な意味で経営者が一番おいしい部分、グレーな部分、そこが外されることになったのです。

 

 もともと、外国人実習生については、多くの不法滞在者を生むという問題もあります。法務省によれば、外国人技能実習制度で来日した外国人で、2011年〜2015年の5年間で1万人以上もの外国人が失踪しているとのこと。

 失踪する原因は、低賃金が原因。「日本人と同等以上」というルールがありますが、実際は最低賃金レベルの報酬しか払われていません。東京都を例にすれば、8時間×22日で月16万円程度で、社会保険料や寮費を差し引くと約10万円しか手元に残りません。これでは、日本国内での生活は苦しく、失踪者が出るのも否めないと考えます。また失踪者は不法滞在者となって犯罪に手を染める可能性もあり、日本国内の治安悪化につながる可能性があります。

 

 こうした背景があって、今回の法律の制定となりました。私は、そもそも外国人労働者の受入には反対の立場です。なぜならば、今回の法律が制定されたとしても、外国人労働者を高く雇おうとするわけがありません。最低賃金以下で働かせるとか、土曜日に働かせて賃金を払わないとか、最低限払わなければならないものを払うだけの話。人件費が高くつく日本人を雇うことに繋がらず、日本人の賃金引下げにつながる可能性が高いのです。

 

 法律が制定されるのは、それはそれでよしとして、日本人を高給で雇用できるような環境を政府が作るべきであり、外国人労働者の保護を強化するよりも優先すべきではないかと私は思うのです。

 

 

 というわけで、今日は「技能実習適正実施・実習生保護法」という法律について取り上げました。私は外国人労働者の受入には反対の立場です。

 なぜならば、日本人の賃金引き下げにつながるというマクロ経済の側面でマイナスであること。それに加えて、生産性向上のための設備投資が抑制される点です。手っ取り早いのが安い外国人労働者を雇用して利益を出すというわけです。

 設備投資なんて面倒なことをしなくても、人を安く雇えば利益は短期的に出るでしょう。とはいえ一人当たり生産性向上のための投資が抑制されてしまうことに繋がりやすい。こんな法律を作る以前に、デフレ脱却のための財政出動をやっていただきたい。この記事を見てそんな風に思いました。

事業仕分けや緊縮財政は愚策(産業技術総合研究所が開発したカーボンナノチューブと塗布半導体)

  • 2017.11.19 Sunday
  • 03:01

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 今日は、「民主党政権時の事業仕分け」「安倍政権の緊縮財政」に触れ、とりわけ科学技術予算の削減について批判したいと思います。表題にある産業技術総合研究所というのは独立行政法人で、正式名称は「国立研究開発法人産業技術総合研究所」で、略称「産総研」ともいいます。

 

 下記は産総研の業務内容のコンセプトで、ホームページからの抜粋です。

(出典:産総研のホームページ”「持続可能な社会の構築」への取り組み”より抜粋)

 

 

 上記コンセプトの通り、産総研は、科学や新素材、科学技術、エネルギーなど、あらゆる分野の研究開発に携わっていまして、生産性向上につながる技術の投資を支援しているのです。

 中には、すぐに成果が出ないものもあります。表題では、カーボンナノチューブ(Carbon Nano-Tube)とありますが、このカーボンナノチューブ(以下「CNT」)は産総研が研究開発した新素材です。

 

1.CNTと塗布半導体について

2.インフレでもないのに無駄削減という愚かな考え

3.人口減少を解決する切り札は生産性向上のための技術開発である!

 

 この新素材CNTが、私たちの身の回りで、特に自動レジの分野で大きな役割を果たすことを皆さんにお伝えしたく、事業仕分けや緊縮財政が、どれだけ国益を損ねて日本を世界一から引きずり下ろすことになってしまうという愚策であるか?上記の順で私見を述べたいと思います。

 

 

1.CNTと塗布半導体について

 

 産総研が長い間研究開発投資して発見した新素材のCNTを使い、東レ(証券コード:3402)が塗布半導体というものを開発いたしました。東レが2017年2月に発表したIR記事によれば、塗布半導体によって、IoT時代において必須といえる通信距離で長いICタグのRFID電子タグ等の高機能デバイスを、塗布技術によって低廉に製造できる可能性を世界で初めて示したとしています。

 

 単層CNTは、半導体として高いポテンシャルを持っているため、将来的にはディスプレイ用の薄膜トランジスタや、ICタグ、センサー等への応用を目指した開発が進んでいくことでしょう。何しろ塗布するだけでいいので、低コストでレジ自動化をはじめ、小売・流通や医療・介護などの様々な場面での使用が期待されています。

 

 コンビニでは既にこの技術は実用化されています。RFID電子タグは、現在10円〜15円とされており、ローソンがパナソニックと共同開発したレジロボと合わせ、村田製作所が作っているRFID電子タグによって、完全自動レジの店舗を実演しています。

 

 コストが10円〜15円と高い点がボトルネックなのですが、東レの塗布半導体が実用化されていけば、低コストでRFID電子タグを製造することができ、1円を切っていく可能性があります。そうなれば日本のコンビニは、すべて完全自動レジの店舗になることが可能だと思うのです。

 

 そして、重要な事実なのですが、CNTは産総研が私たち日本国民の税金を使って発見して開発した日本発の新素材技術であるということです。

 

 政府の技術投資について、無駄なお金を使ってとか思っている人がいるかもしれませんが、こうした基盤の基礎研究は政府が税金を使ってやらなければできないことです。なぜならば、成果がすぐに出るとは限らないからです。

 

 成果がすぐに出ない研究を、株式会社組織がするのは極めて難しい。ましてやROE経営だの株主還元で配当を増やすなどやっていれば、成果が出るかわからないような分野になんでお金を使うの?ということになりかねません。

 

 そうしたすぐに成果が出ない分野に、日本政府が長期間にわたって税金を使って開発し、それを民間企業が応用して製品を開発するというのは、理想の形だといえます。そういう意味で、産総研がCNTという新素材を開発し、それを応用して塗布半導体の技術を開発できたというのは、最高の形なのです。

 

 投資というのは必ずうまくいくとは限りません。CNTについては、いろんな民間企業が投資をしていましたが、上手くいくかどうかわからない状態でした。そういう不確実性の高いが成果が出れば、大きく生産性向上につながるものは、税金でやるしかないのです。 

 

 

 

2.インフレでもないのに無駄削減という愚かな考え

 

 この産業総合研究所は、民主党政権のときに事業仕分けの対象となり、交付金について見直しという評価を受けました。下記は行政刷新会議の資料の抜粋です。

(出典:資料”行政刷新会議「事業仕分け」評決結果”の抜粋)

 

 当該資料の通り、産総研の業務について、管理費を引き下げて業務効率化を図り、交付金の見直しを行うという評決になりました。

 私は事業仕分けは、「100害あって1利なし」の最悪の政策であるという立場です。マクロ経済的にデフレの日本において、無駄削減は却ってデフレを長引かせるからです。

 また、インフレであっても、防衛安全保障や災害安全保障や食料安全保障などの安全保障にかかわるものや、将来の生産性向上につながる技術開発に関連するものは、インフレだからといって支出削減するわけにはいかないものもあります。

 

 マクロ経済的にいえば、インフレならばまだ理解します。インフレとは、貨幣現象ではありません。需要の過不足の現象であり、インフレギャップが生じている状態、即ち「需要>供給」の状態をいいます。インフレギャップの反対がデフレギャップであり、「需要<供給」の状態をいいます。

 

 インフレかデフレか?という判断をするのに、最も適した指標はGDPデフレーターです。GDPデフレーターは、次の算式で算出されます。

 

 GDPデフレーター=名目GDP/実質GDP

 

 このGDPデフレーターが、前期比でプラスになっていればインフレ、マイナスならばデフレです。日本は1997年の橋本政権の緊縮財政が始まって以来、GDPデフレーターは右肩下がりになっており、まさに失われた20年という状況です。

 

(出典:内閣府のホームページ 国民経済)

 

 赤く丸をしている部分は、GDPデフレーターがプラスに転じた年で、消費増税した年です。GDPデフレーター=名目GDP÷実質GDPで算出されます。

 通常、消費増税後は、物・サービスについて、物であれば買う個数を減らし、サービスであれば受ける回数を減らします。ところが名目上増税分の物の価格、サービス価格は増税分が必ず上がります。そのため、「名目GDPの減少幅>実質GDPの減少幅」となって、GDPデフレーターはプラスになるのです。

 上記の折れ線グラフを見れば一目瞭然。だからGDPデフレーターがプラスになったとしても、消費増税した年は、デフレ脱却したということになりません。

 

 民主党政権が誕生した2009年は、表を見てもわかる通り、ドル円の為替で円高ドル安を放置していました。そのため、輸出はGDPデフレーターで大きくマイナスしています。2013年は第2次安倍政権誕生のもと、アベノミクス第一の矢金融緩和の影響で、為替が円安ドル高となったことから、輸出のGDPデフレーターが大きく伸びたということがよくわかります。

 2015年度はGDPデフレーターが2014年度比でプラスに転じているものの、2016年に再びマイナスとなっている状況です。

 

 民主党政権の事業仕分けが愚策だと思う理由は、3つあります。

●インフレでもないのに需要削減をしてしまっていること

●デフレ環境において需要削減をすることは却ってデフレをより深刻化させること

●経済環境がインフレデフレに関わらず、安全保障に関連するものや将来生産性向上に資する分野への支出を削減することは国力を弱体化させてしまうこと

 

 民主党に限らず、今の政治家は上記を理解していないと思うのです。デフレ期における事業仕分けによって、更にデフレが深刻化してしまい、将来の生産性向上という国力強化を図るために必要な支出を削減を促す結果、生産性向上にブレーキがかかって、経済成長を妨げてしまうことにつながるのです。

 

 民主党政権がなくなって、既に事業仕分けはなくなりましたが、安倍政権は2014年度以降緊縮財政を続けています。日本には財政問題は存在しないのに、財政健全化というウソデタタメによって科学技術予算も削減するという緊縮財政を続けますと、経済成長を妨げて他国に技術開発で追い抜かれ、間違いなく発展途上国化していくことになるでしょう。

 

 

 

3.人口減少を解決する切り札は生産性向上のための技術開発である!

 

 少し業種が異なりますが、製薬会社の新薬開発もまた、民間業が多額の研究開発費を投じて投資しています。そこからどれだけ成功例があるか?といえば、1000個のうち2個か3個で、1%未満です。

 

 事業仕分けで指摘された業務の効率化ってなんでしょう?技術開発を効率よくやるのは民間企業はそれでいいかもしれません。長期間にわたって成果が不透明で不確実なリスクの高い事業について、効率よくなんてのは、どうやってやるのでしょうか?

 

 以前ブログで取り上げた超電導技術でいえば、オランダ人の物理学者ヘイケ・カメルリング・オネスが1911年に超電導を発見し、1913年にノーベル物理学賞を受賞しています。日本でリニア新幹線となって技術が実用化されるのは、100年以上経っているわけです。

 

 効率よくなんていうのは、株式投資の世界でいえば、「上昇率の高いと予想される銘柄を探してその銘柄の株を買う」ということになりますが、はっきりと投資する以前にそれがわかって投資することなど、誰もできません。絶対に儲かる投資など、この世に存在しません。株式投資は間接投資の世界ですが、直接投資においても同様です。

 

 そして本当にリスクの高いものは、株式会社では困難であり、政府がやらなければできません。誰もできません。そこを日本は投資額を増やすどころか、公共事業は不要で無駄削減すべきとし、増やしていないもしくは削減しているというのが現状です。

 

 生産量を増やすためには労働者を増やす必要はありません。日本の場合、今この瞬間出生率が上昇に転じても、生産年齢人口は減少します。そもそも労働者を増やして生産量を拡大するという発想は、資本主義の発想ではないのです。

 

 どうすればよいか?それは今いる生産者の生産量を増やす生産性向上につながるよう政府は公共投資を行ってインフラを整備し、CNTのような技術開発のための投資を行って、民間の技術投資を促すべきなのです。

 

 CNTという新素材の開発によって、村田製作所のRFIDタグシールと、東レの塗布半導体が実現されれば、完全自動レジができます。そうすれば、外国人の留学生や技能実習生は不要です。その代りに日本人を高い時給で雇えばいい。今まで5人の人手がかかっていたものを一人でできるようになったとすれば、給料を3倍にして時給3000円とかに増額できる原資ができます。これが資本主義国の経済成長です。

 

 人手不足だからといって、外国人労働者を受け入れれば、必ず賃金は下がります。利益確保のために賃金を上げたくない、賃金を安く雇うという考え方、私にはその価値観は共有できません。

 

 労働生産性を上げるためには、投資が必要です。今回でいえば、技術開発投資の結果、成果が出れば労働者には高い賃金が払え、実質賃金は上昇することになるわけです。

 

 コンビニの時給が3000円になれば、ニートなど労働市場から去ってしまった日本人も再び労働市場に戻るのではないでしょうか?もし彼らが高時給、高給の仕事に就業できれば、稼いだお金で消費できますので、経済成長に貢献します。需要が生まれて、設備投資も技術投資といった投資自体も需要ですし、給料が増えればさらに消費が増えます。こうしてデフレ脱却を目指せばいいのにと私は思うのです。

 

 

 というわけで、今日は科学技術をテーマに、CNTと塗布半導体についてご紹介し、基礎研究は税金でやるべきであることを主張させていただきました。

 

〜過去の関連ブログ記事〜

オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス

デフレの正体とは?(デフレギャップとインフレギャップ)

GDPデフレータと実質GDPに騙される政治家

人手不足の解消につながるRFID電子タグ

  • 2017.11.18 Saturday
  • 15:42

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 今日は人手不足解消の方法について、意見します。

 

 皆様の中には、「人手不足を解消するには?どうしたらいいでしょうか?」という問いに対して、どのようにお考えでしょうか?外国人労働者を受け入れる、移民を受入れる、こうした意見をお持ちの方もおられるでしょう。私は、外国人労働者の受入には反対の立場でして、移民受入についても反対しています。

 

 ところが、日本では「移民」という言葉だとアレルギー反応が起きることを理由に、「外国人技能実習生」という名のもと、実質的に移民を受入れており、世界第4位の移民受入大国になっているという事実をご存知でしょうか?

 

 私は「外国人技能実習生」というのは、実質的に外国人労働者の受入となっている点で、欺瞞だと思っております。日本の生産性向上、即ち経済成長を抑制し、日本人の賃金UPを抑制し、経済を低成長にする真因であると考えているからです。

 

 下記は共同通信のニュース記事です。

『共同通信 2017/10/26 18:11 コンビニも「技能実習」対象に 外国人アルバイト、既に4万人超

 コンビニ各社が加盟する日本フランチャイズチェーン協会が「外国人技能実習制度」の対象職種にコンビニの店舗運営を加えるよう、年内にも政府に申請する方針を固めたことが18日、分かった。政府は有識者会議で審査し、協会が示した実習内容などに問題がなければ認めるとみられる。

 人手不足が慢性化しているコンビニ業界は、留学生を中心に外国人アルバイトを積極採用、大手3社で全店員の6%弱に当たる計約4万4千人に達した。技能実習の対象職種になればさらに増えるのは確実だ。

 技能実習制度は、発展途上国の経済成長を担う人材を育てるため、企業や農家などで技術習得してもらうもの。』

 

(出典:共同通信)

 

 

 外国人技能実習生制度とは、「外国人を短期間雇いましょう!」という制度ではありません。厚生労働省の言葉を借りれば、「我が国が先進国としての役割を果たしつつ、国際社会との調和ある発展を図っていくため、技能技術または知識の開発途上国への移転を図る。そのために開発途上国で経済発展を担う人づくりに協力することが目的。」としております。

 即ち、「日本で働いていただいた技能を身に着けていただいて、お帰りいただいた後、諸国の発展のために尽くしてください」という制度です。

 そのため、3年とか5年といった期限付きになっています。

 

 私個人としては、日本が先進国か?と言われると、昨今のインフラ整備(高速道路・高速鉄道など)の各国との比較や、道路陥没事故や停電事故の発生など、日本は既に先進国ではないのでは?という思いがあります。が、それはさておき、皆様にはまず、本制度が外国人労働者プログラムではないということをご理解ください。

 

 共同通信の記事にある通り、日本フランチャイズチェーン協会が、コンビニ業界が今後海外進出に拍車がかかるだろうから、外国人技能実習制度にコンビニも対象として加えるよう申請したというのが、記事の概要です。

 

 とはいえ、コンビニのレジ打ちや商品陳列といった仕事を、技能とかスキルと主張するには無理があると私は思いますがいかがでしょうか?アルバイトができる仕事を、発展途上国の人がわざわざ日本に来て学ばなければ身につけられない技術なのか?甚だ疑問に思うのです。

 

 要は「人手不足を補うためで、高い賃金を払いたくないから外国人労働者を入れたい」のが本音ではないでしょうか?表面的にはフランチャイズチェーン協会として、「人手不足をカバー解消するために外国人労働者を雇う」とは言えないからそう言っている。日本はここに「欺瞞」があると私は思うのです。

 

 東京都内のコンビニのバイトは外国人が多いですが、ほとんどが留学生です。ところが留学生だけでは足りないため、技能実習生も対象にしたいというわけです。弁護士業界では、技能実習制度について根本的な欠陥・欠点があり、技能実習制度をコンビニ業界の対象とすることには反対という声があります。とはいえ、弁護士の中には、「もし外国人労働者を入れるのならば、新たな受入制度を作るべきだ!」という人もいまして、それはそれで「違うでしょ!」と言いたい。

 

 コンビニの人手不足は現実の問題ですが、これを解消するにはどうしたらいいでしょうか?

 

 資本主義であれば、人手不足というのは、民間企業が技術投資と設備投資を行って解決すべき問題です。それが資本主義国の人手不足の解消方法であるといえます。

 端的にいえば、今現存の従業員の一人当たりの生産量を増やして、一人当たり生産性の向上によって解決すべきです。

 

 コンビニでいえば、最もロードがかかるのがレジ業務といわれています。なぜならば、レジロボの実演など、日本でも今年から始まっていますが、まだまだ人の手でレジをやっているコンビニがほとんどです。

 

 前回のブログで、パナソニックとローソンの完全自動レジの実験を取り上げました。完全自動レジのキーは、コンビニに販売している商品にRFIDタグという電子タグシールを貼り付けます。その電子タグシールが貼られた商品をかごに入れます。それをレジの前に置くと、村田製作所(証券コード:6981)の仕組みでは箱の中に入れます。箱の中に入れた瞬間に商品価格の情報を読み取り、価格が表示されます。

 

 RFIDタグシールが貼られた商品で、例えば「おにぎりを2個」「缶コーヒー1本」「雑誌1冊」をかごに入れ、かごごとレジにの前に置くと箱に入れられて、「おにぎり2個 缶コーヒー1本 雑誌1冊」で「1000円」などと表示されるのです。

 

 このRFIDが優秀なのは、電波を送ると、その電波をエネルギーにして商品情報を返してくれるという点です。つまりタグに電池は不要、即ち商品の方に電池が要らないのです。

 

 自動精算で現金もクレカ払いもでき、レジ業務で人が不要になる!まさにパナソニックとローソンのレジロボ、村田製作所のRFID電子タグの技術によって、そういう世界が日本に訪れようとしているのです。

 

 海外でも自動レジの仕組みを導入している国はありますが、例えばシンガポールでは自動レジを導入していても、見張り業務をする人が居るとのこと。日本のレジロボとRFID電子タグならば、レジで不正をしているか否か?を人が見張っている必要はありません。

 

 日本のレジボロとRFID電子タグの技術開発を元にした完全自動レジが普及すれば、コンビニやスーパーなど、あらゆる小売店でレジ業務から解放されます。そして、その浮いた時間で、他の仕事ができ、生産性向上につながります。

 

 RFID電子タグを村田製作所が作っていますが、コストの問題が制約になっているとしています。1円を切るくらいでないと、小売店にとってコストが付き、導入が難しいという声です。とはいえ、大量の需要を背景に、村田製作所が大量生産ができるようになる技術ができるよう、技術発展すれば1円以下に抑えることは十分に可能ではないでしょうか?

 

 

 というわけで、今日はRFICタグについて触れ、人手不足の解消方法について取り上げました。 

RFID電子タグとレジロボを使った「完全自動精算」のコンビニ

  • 2017.11.16 Thursday
  • 00:02

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 今日は、ローソンがパナソニックと共同して開発した電子タグを用いた「完全自動精算」のコンビニについて、紹介したいと思います。

 

 少し古い記事で恐縮ですが、朝日新聞の記事を見てみましょう。

『朝日新聞 2017年2月15日08時12分 コンビニで自動レジ、電子タグ精算 ローソンで実験

パナソニックとローソンは14日、コンビニで店員とのやりとりなしで買い物の精算ができる新システムの実験を公開した。商品に貼り付けた電子タグから価格などを自動で読みとる仕組みで、コンビニ店員の働く時間の約4分の1を占めるレジ対応の負担を減らすねらいだ。

 6日から大阪府守口市で実験を始めた。おにぎりやレトルト食品、雑誌など一部を除く店内約3500種類の商品に、電子タグを内蔵したタテ約2・5センチ、ヨコ約4・5センチのシールがついている。タグ付きの商品を専用の買い物かごに入れ、レジ機の指定の位置に置くとタグの情報を読み取って支払額が表示される。クレジットカードなどで決済すれば商品を受け取れる。

 両社は昨年12月、支払額を自動で計算し、袋詰めもしてくれる新型レジ機「レジロボ」の試験を公開したが、客自身が商品に付いたバーコードを専用の買い物かごで読み取らせる必要があった。今回の仕組みでは、バーコードの代わりに電子タグを使うことで手間を省く。2018年度中に複数の店での導入をめざしている。(伊沢友之)』

 

<ICタグが付いた商品>

<出典:パナソニックのホームページ>

 

 

 日本では、一部のコンビニやスーパーなどで、自動レジが普及しています。とはいえ、人間がバーコードを読み取るというプロセスを排除しきれていませんでした。ところが、写真の通り、ローソンがパナソニックを共同して開発したレジロボで、電子タグを用いた「完全自動精算」の店舗の実験を公開しました。

 

 この仕組みは、指定された場所に置かれた買い物籠から、自動レジが商品に張り付けられた電子タグを通じて価格を読み取り、顧客が現金やクレジットカードで精算する仕組みです。

 写真では”乾電池”の商品に電子タグが付いていますが、すべての商品に電子タグが付いているわけではありません。例えばおにぎりやレトルト食品や雑誌などが除外されているようですが、最終的には全ての商品に電子タグを内蔵したシールを貼り付け、自動精算が可能になる見込みです。

 

 電子レジが普及すれば、スーパーやコンビニはより少ない人数で同等以上の「小売サービス」を生産することが可能になります。即ち、店員一人当たりの付加価値は確実に上がるのです。生産性が向上すれば、コンビニ業界において、「レジ係は外国人依存」という状況から脱却できます。そして、より少ない日本人を、人件費を高くして雇用することが可能になります。

 

 そもそも、東京都内などのコンビニのレジ係が外国人だらけになってしまったのは、日本人が安い時給では働かないためです。時給を引き上げれば、日本人アルバイトも増えていくことでしょう。そのためには、自動レジ導入による生産性向上は必須です。

 

 完全自動レジをはじめとする生産性向上の技術導入がはかられれば、時給を2000円、3000円として日本人を雇うことが可能です。時給3000円であれば、大学生の日本人だって、喜んでコンビニでアルバイトするのではないでしょうか?

 

 日本のコンビニで働いている外国人は、外国人労働者ではありません。外国人労働者が日本のコンビニで働くことは認められていません。日本のコンビニで働く外国人は、実は「留学生」なのです。というより、厳密にいえば、留学生という名目で日本に働きに来た外国人労働者です。

 

 少子化で日本の大学が生徒不足に悩む一方で、コンビニの経営サイドとしては、安い人件費で働くバイトの不足で悩んでいる状態です。そこで留学生を日本の大学に入学させ、コンビニで安価な外国人労働者として雇用するという「欺瞞」が横行するようになったのです。

 

 コンビニ業界の人手不足が著しくなった時点で、本来ならば完全自動レジの開発や導入を目指すべきでした。ところが、留学生という「欺瞞」の抜け道ができたため、コンビニ業界は技術開発への投資をせず、短期的に利益を確保できる外国人労働者をアルバイトとして雇用したのです。

 

 人手不足こそが、生産性向上のための技術を発展させます。逆に人手不足を外国人労働者で補おうとすると、技術発展が止まり、生産性向上は起きません。そうなると経済成長が抑制されるという現実が、現在のコンビニの店員が外国人ばかりという日常風景からも見て取れます。

 

 完全自動レジが普及した場合、日本人の店員すら要らないのでは?と思われる方、自動レジ導入は人手不足の解消につながることはあっても、失業増加につながることはありません。自動レジが導入されたとしても、商品の仕入れ、陳列の仕事までもが消滅するわけではないのです。

 

 

 というわけで、今日はRFID電子タグとレジロボを使った「完全自動精算」のコンビニについて紹介させていただき、意見させていただきました。

「国の借金」と間違った教育を受けている岡山県の女子高生

  • 2017.11.15 Wednesday
  • 01:08

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 今日は毎日新聞の記事について取り上げ、「”いわゆる”国の借金」について意見します。

 

 下記は、10/22投票の衆議院議員選挙の争点で、消費増税の是非を問う形で報道された毎日新聞の地方版の記事です。

『消費増税 教育無償化は良いが、国の借金は返すべき 重要争点、論戦に注視 /岡山

(前略)

 安倍晋三首相は予定通り2019年10月に10%へと引き上げ、増収分の一部を幼児教育や高等教育の無償化に充てる方針を示す。一方、野党は教育無償化の重要性を認めつつ、消費増税の凍結や中止を訴える。無償化の恩恵を受ける高校生や若い母親らはさまざまな思いを抱え、与野党の論戦を見つめている。【高橋祐貴、益川量平】

 岡山市北区の児童養護施設「南野育成園」に入所する真備陵南高3年の篠原瑠南(るな)さん(17)は来春、奨学金を利用して「くらしき作陽大」(倉敷市)の食文化学部に進学する。給付・貸与型の奨学金を併用して、4年間で約320万円の支給を受ける予定だ。

 両親の経済的理由などから7歳で施設に入所。製菓衛生師を目指して専門学校に進学するつもりだったが、父親から「大学で栄養士の資格を取って、将来の進路の選択肢に幅を持った方がいいのでは」とアドバイスを受け、大学進学を決めた。

 学費をためるため、約2年前から飲食店で週5日、アルバイトを続ける。大学の入学金25万円は貯金で賄ったが、来年1月に入金期限が設けられている授業料74万円のうち、30万〜40万円の支払いのめどが立っていない。「心配が尽きない」と不安を漏らす。

 政府は消費増税分の一部を充て、来春から本格実施される「給付型奨学金」を拡充する方針だが、具体的な内容は明らかになっていない。篠原さんは「給付型の対象者と金額の枠を広げて、子どもたちにチャンスを与えてほしい」と訴えている。

 一方、国の借金返済に充てる分が減ることについて疑問視する高校生もいる。岡山龍谷高3年の徳永百香(ももか)さん(17)は最近、授業で国の借金を学ぶ機会があった。「ものすごい額だった。1回全部返していくことが大切では」と話す。

 幼い子を持つ母親らはどう考えているのか。岡山市北区に住むシングルマザーの女性(41)は「幼児教育無償化には賛成。もっと子どもを産みやすい環境になっていけば」と望む。長男(1)と2人暮らしで、月々の収入はパートで6万円ほど。市から支給される手当が頼り。長男が入る認可保育園の費用は無償になっているが、「経済的にギリギリ。子どもの将来の教育費を考えるとすごく不安になる」と静かに長男を見つめた。

 同区の主婦(27)は消費増税には反対の立場だ。長女(6)と次女(3)、長男(1)と3人の子を抱える。「幼児教育の無償化はうれしいが、消費税が上がると、子どもが大きくなるにつれて経済的な負担が重くなる」と顔をしかめた。

割れる街の意見「少子化止めるためなら」「年金生活者負担増困る」

 消費増税の是非について、街角でも賛否の声が上がる。

 岡山市北区の自営業、原田幸十郎さん(69)は消費増税に賛成する。「世界と比べても日本の消費税はまだ低い。将来のためにも上げなければならないだろう。少子化は経済的な背景が大きいと思う。子どもの育成に力を入れ、産みやすい環境にしなければ」と話す。

 一方、同区の無職男性(79)は「年金生活者にとって、消費税の増税は負担が大きくて困る」と悲鳴を上げる。「年金は下がっているのに、介護保険料は上がっている。国の借金はこれまでも何とかやってきた。増税するなら福祉政策に力を入れてほしい」と訴える。』

 

 

 記事の一部を”赤文字”にさせていただきましたが、なんと学校の授業で「国の借金」を学ぶ機会があったということです。記事に出ている岡山龍谷高校3年生の徳永百香さん17歳は、一回全部返すべきでは?と意見しています。

 

 学校の授業でどのような語彙が使われたか、確認する必要がありますが、1000兆円の借金について「国の借金」という言葉が使われたとすれば、明らかに間違っています。1000兆円の借金は「政府の負債」であり、英訳した場合も”Goverment Debt”以外ありません。

 

 もし、「国の借金」という言葉があるとすれば、それは政府の負債だけではなく、家計の負債、企業の負債、金融機関の負債、日銀の負債、NPO法人の負債、を合計しなければなりません。それらを合計しますと7200兆円程度です。(下表参照)

 

 

 一方で、簿記が少しわかる人なら必ず理解できると思いますが、借金があるということは反対側で必ず貸している誰かが存在します。その貸している人とは誰か?といえば、家計の金融資産であり、企業の資産(安倍政権になって内部留保が50兆円増えています。)であり、金融機関の資産であり、日銀の資産であり、NPO法人の資産の合計です。それらを合計しますと、約7576兆円となります。

 

 負債が約7200兆円 資産が約7576兆円 ということは、純資産額約376兆円となります。この純資産残高は世界一の金額であり、2位の中国にダブルスコアを付けての世界最大の金持ち国です。逆に米国は純負債額約800兆円で一番の貧乏国となります。

 

 日米に共通することは、政府部門において外貨建て債務や共通通貨建て債務、例えばドル建て債務やユーロ建て債務が存在しないということです。

 

 普通に考えていただきたいのですが、

●預金1億円あるけど、借金が1億5000万のAさん

●預金5000万あるけど、借金が4000万のBさん

この場合、AさんとBさんは、どっちがお金持ちと言えるでしょうか?

Aさんは純負債額5000万、Bさんは純資産額1000万ということなので、Bさんがお金持ちとなるわけです。

 

 いやいや政府だけを見れば、日本政府は資産が564兆円、負債が1,272兆円で、純負債ではないか?と思われる方がいるかもしれません。そうです。その通りです。国の借金ではなく、日本政府は確かに純負債であるといえます。

 

 ところが、日本政府が抱える1272兆円には、外貨建て債務はゼロです。ここがポイントでして、過去財政破綻した国家との違いで、例えばアルゼンチンはドル建て債務を政府が抱えていました。自国通貨のペソ建て債務ではなく、ドル建て債務が原因で財政破綻しました。

 日本政府の負債1272兆円のうち、5%〜10%程度、外国人が保有しています。これは主には海外の政府が外貨準備高として保有しているものであり、これらも全て円建てです。しつこいですが、日本政府に外貨建て債務は存在しません。

 

 アイスランドの場合は、金融機関が外貨建て債務を大量に抱えて経営破たんし、破綻した金融機関を政府が救済する形で、外貨建て債務、具体的にはユーロ建て債務を抱え、返済できなくなって破綻しました。政府は直近でプライマリーバランスが黒字だったのですが、破綻した金融機関を救済したことで、急激に政府の外貨建て債務が激増したのです。

 アイルランドの場合は、金融機関がユーロ建て債務を抱えて経営破たんし、破綻した金融機関を政府が救済する形で、外貨建て債務が急増して破綻しました。アイルランドはユーロ加盟国であるため、自国の通貨発行権がありません。なのでギリシャと同様にデフォルトを引き起こしました。

 

 アルゼンチンとアイスランドの場合は、共通通貨建てではないため、アルゼンチンでいえばペソ、アイスランドでいえばクローネという自国通貨発行が可能です。ところが、外貨建て債務が厄介なのは、仮に自国通貨を発行したとしても、外貨に両替して返さなければなりません。

 

 アルゼンチンでいえば、ドル建て債務をペソで返済できませんし、アイスランドでいえば、ユーロ建て債務をクローネで返済で返済することができないのです。

 

 そのため、ペソをドルに両替して返済、クローネをユーロに両替して返済、というプロセスを辿るわけですが、このときに自国通貨を売ってドルを買う、ユーロを買うという行為自体が、さらに自国通貨安を引き起こし、外貨建て債務の実質的な価値が上昇してしまうのです。結果、自国通貨をどれだけ発行したとしても、外貨に両替することで自国通貨安に拍車がかかることとなり、返済ができないとなってしまうのです。

 

 これを解消するためには経常収支を黒字にして外貨を獲得し、その外貨で返済をしなければなりませんが、経常収支を黒字にするためには、よほど国力があって貿易収支黒字、サービス収支黒字、所得収支黒字という形にしなければ、外貨を獲得することすらできません。

 

 日本は、原発を停止していることで、鉱物性資源(原油や天然ガス)を高く買わされることで、貿易収支が赤字になるときもありますが、所得収支の黒字幅が大きく、収支は黒字になるため、純資産約375兆円は毎年増加し続けています。つまり、政府の負債が増えるスピード以上に純資産が増えるという状況なのです。所得収支には外国に投資した際の受取配当金や受取利息も含まれます。金持ち大国で他国への投資を含め、圧倒的な所得収支に支えられて、日本は国家としては純資産を増やし続けており、アイルランド、アイスランドのように金融機関が外貨建て債務を抱えて破綻ということも現時点では起きようがありません。何しろ外貨でお金を借りるニーズが金融機関や企業にもないのです。

 

 こうした事実を学校では教えず、バランスシートの貸方(負債・純資産)の政府の負債1272兆円だけをクローズアップし、「1000兆円を超える借金で日本は破綻する!」と高校生に教えているというのが、日本の実態です。

 

 

 というわけで、今日は「国の借金」問題が、高校生の授業でも取り上げられ、その内容が間違って教えているという実態をお伝えしたく、意見しました。

 再三にわたって日本は外貨建て債務がないということを述べました。ですが、日本は過去に外貨建て債務を抱えたことが2回あります。

 1回目は日露戦争のときに、日英同盟でポンド建て公債を借り入れ、良質な石炭を購入して戦艦を購入して「みかさ」と名付け、日露戦争を戦いました。このとき日本政府は全額びた一文もれなく返済期日に返済しています。

 2回目は東京オリンピックの時に、世界銀行からドル建て債務を借り入れました。世界銀行から借りたお金で東海道新幹線を作り、インフラを整備したのです。このときも日本政府は全額返済期日に遅れることなく返済しています。

 ギリシャがユーロ建て債務を借りたのは、公務員の給料のためでした。戦争やインフラ整備にお金を使って生産性向上により税収を加速度的に増やした日本と比べ、公務員の給料を払うのがメインだったギリシャの場合は、ドイツとのインフラ格差が埋まらず、収支は赤字にならざるを得ません。こうしたことも、日本が財政破綻した国々と違う点であるといえるのです。

 

〜参考ブログ〜

「 「プライマリーバランスの黒字化」を破棄せよ!(アイスランドのデフォルトについて) 」

宮崎県における東九州自動車道の重要性

  • 2017.11.14 Tuesday
  • 01:03

JUGEMテーマ:経済全般

JUGEMテーマ:公共工事の経済効果

 

 今日は公共事業の中でも、宮崎県の東九州自動車道について取り上げ、インフラ系の公共工事の経済効果について意見します。

 

 日本では、「公共事業は悪」「交通インフラは不要」という考え方が社会通念化して蔓延しています。最低限必要な交通インフラでさえ、反対を押し切る政治力が不可欠であり、建設に何十年もかかってしまうというのが実情です。

 

 設備投資にしろ、公共投資にしろ、生産性向上の効果を事前に測定することは難しく、設備投資を例にすれば、企業は事前に需要を予測し、慎重に生産性向上のための投資を判断するわけですが、需要を見誤った場合、投資の償却費用(減価償却費用)が経営の重しとしてのしかかります。

 

 公共投資にしても、交通インフラを整備し、どれだけの生産性向上効果があるのか?予測を付けるのは難しいです。だからといって、交通インフラが整備されていない地域において、生産性向上が起きないのは必然です。

 

 そもそも、高速道路、新幹線、港湾などの交通インフラが整備されていない地域に、工場を建設する経営者はいません。なぜならば、工場を建てたところで、従業員の通退勤すら困難で、人口密集地に営業するにしても、市場へ出荷するにしても、困難だからです。原材料を運び込むこともできず、製品を製造しても市場に出荷することすら難しいのです。このような地域に、生産拠点を設ける経営者は、土地が安いから程度の理由のみで判断することはないと思います。もし、土地が安いからというだけの理由で判断するとすれば、経営者は首にした方がいいでしょう。投資しても儲からないからです。

 

 交通インフラの整備は、工業製品だけでなく、農業やサービス業の生産性にも決定的な影響を与えます。2016年4月24日(日)に、東九州自動車道の椎田南IC⇔豊前IC間が開通しまして、北九州市と宮崎市が結ばれることになりました。それまでは、高速道路が途切れていて、いわゆるミッシングリンクという状態だったのですが、ようやく宮崎市から北九州市へのアクセスの生産性が向上したわけです。

 

<北九州から宮崎までの高速道路の区間図>

(出典:NEXCO西日本のホームページ)

 

 北九州や福岡から熊本を経由する西回りの九州縦貫道は、1995年7月に開通しており、九州西回りと比較して、東回りは20年以上遅れたことになります。

 結果、熊本産のスイカが東京市場を席巻したのに比べ、宮崎産のスイカは「見かけることすらない」という状況だったのです。スイカで、東京卸売市場(築地、大田、北足立、葛西、豊島、淀橋、板橋、世田谷、多摩NTの全9市場)の入荷の数値を見てみますと、下記の通りです。

 

<スイカの東京市場への出荷状況>

平成28年4月〜平成29年3月(東九州自動車道全面開通2016年4月24日(日)以降)

熊本産スイカ:数量9,881,979個 金額2,637,697,273円

宮崎産スイカ:数量4,950個 金額1,527,552円

 

平成27年4月〜平成28年3月(東九州自動車道全面開通2016年4月24日(日)以前)

熊本産スイカ:数量9,664,806個 金額2,437,036,210円

宮崎産スイカ:数量 金額 データなし

 

平成26年4月〜平成27年3月

熊本産スイカ:数量9,927,089個 金額2,321,232,567円

宮崎産スイカ:数量 金額 データなし

 

 

 もともと宮崎県は年間快晴日数が全国1位〜3位と気候的に恵まれています。一方で北から延岡市、宮崎市、都城市・日向市という3大都市圏を有するものの、森林面積比が全国第9位と高く、山間部が多いという自然条件の厳しさがあります。さらにインフラが整備されていないために、人々の生活圏はより細かく分断されてしまっているのです。

 

 本来であれば、散在するそうした地域を結ぶインフラが整備されてしかるべきです。にもかかわらず、鉄道はJR九州所管の日豊本線のみで、私鉄網は存在しません。ついでにいえば、日豊本線は単線となっていまして、九州新幹線全線開通により勢いづく西側の他県と比べて、格差が格段についているのです。

 

 航空については、宮崎空港があるものの、県西部の住民は熊本空港、県南部の住民は鹿児島空港が近いという状況で、宮崎空港の利用者は限定されています。

 

 港湾については、油津港などがありますが、宮崎県としてグローバルな国際港は、存在しません。

 

 高速道路でいえば、熊本は九州縦貫自動車道が早期に開通したため、東京市場と高速道路で早くから結ばれていました。そのため、生鮮食材を東京という巨大市場のセリの時間に間に合うように届けることが可能です。

 

 一方で宮崎は信号が多い一般道を通る必要があり、東京市場に農産物を届けられず、セリの時間に間に合いません。

 

 結果、宮崎の農家一戸当たりの農産物を増やし、生産性向上により農家が豊かになるためには、交通インフラの整備が必須だったのです。ようやく東九州道路が開通して、宮崎産の農産物が東京市場に大量輸送されることになったのです。 

 

 メガ市場の東京市場に農産物を売るという意味でいえば、高速道路の開通は宮崎県の農家の生産性向上に大いに役立つに違いありません。何しろ今までどれだけ宮崎の農家が素晴らしいスイカを育てたとしても、高速道路なしでは東京に出荷することができなかったのです。

 

 

 というわけで、今日は交通インフラをテーマとして、東九州自動車道を含め、宮崎県内のインフラについて述べました。新幹線整備計画で、九州では長崎新幹線が話題になっていますが、東九州新幹線もまた、早く整備へと実行に移していただきたい。そうすれば、宮崎県内の企業の営業マンの商談時間や、九州の他県からの商談アクセスの短縮につながり、熊本県との東西格差が是正されます。これこそが、真の地方創生であり、インフラ整備を語らずして地方創生なんてあり得ないと私は思うのであります。                                                       

 

刑務所の民営化は、正しいのか?

  • 2017.11.13 Monday
  • 00:25

JUGEMテーマ:経済全般

JUGEMテーマ:郵政民営化について

 

 皆さんは、刑務所がPFI(プライベート・フィナンシャル・イニシアチブ)を活用して既に民営化されているという事実をご存知でしょうか?三井物産などの商社などが刑務所の運営権を持って運営しているという事実をご存知でしょうか?

 実は刑務所は既に民営化されています。今日は「刑務所の民営化は正しいのか?」と題し、日本国内における犯罪検挙率が低下しているという事実と合わせ、私見を述べさせていただきたいと思います。

 

 

 下記は警察庁のホームページに記載の平成28年度警察白書の統計資料のエクセルファイルを、私が編集したもので、日本国内における平成23年〜平成27年までの間の、犯罪認知件数・検挙件数・検挙率をグラフ化したものです。

 

(出典:警察庁のホームページ「平成28年警察白書」より)

 

 

 この資料を見て、皆さんいかがでしょうか?棒グラフを見れば一目瞭然ですが、日本は犯罪認知件数が毎年減少していまして、治安は改善されているのです。これは社会的にみて大変すばらしいこと。なぜならば犯罪が減少し、犯罪者も減っているということだからです。

 

 一方で言論の世界では、こうした事件がありますと、ワイドショーテレビ番組などで、「いや日本では、凶悪化が進んでいる!」「少年犯罪が増えている!」などと論じる識者と呼ばれる人々がテレビに登場します。こうした人たちは、何を根拠に主張されているのでしょうか?

 下表は、平成19年〜平成28年までの少年犯罪の検挙人員数の推移です。

(出典:警察庁ホームページ「犯罪情勢」より)

 

 この表を見れば、これまた一目瞭然で、14〜19歳にしても、20歳以上にしても、検挙人数は減少し、人口当たりの割合も減少しています。

 こうした統計数値を見る限りにおいて、日本は犯罪が減少している国といえます。ワイドショーで出てくる識者と呼ばれる人々は、データも見ないでウソ・デタラメを並べ立てる評論家です。

 

 ところで、こうした統計数値をみた読者のみなさんは、犯罪が減って、犯罪者が減るとなると、刑務所の刑務官(公務員)が暇になるということが理解できるでしょうか?なぜならば、収監者が少なくなって仕事が減るからです。公務員が暇になるとなったとき、読者のみなさんはどう思われるでしょうか?

 

 おそらく「刑務所で働く刑務官が暇になっているなんて、なんて素晴らしい国なんだ!」と思う人と、「刑務所で働く刑務官が暇になっているなんて許せない。給料泥棒だ!」と憤る人と、二つに分かれるような気がします。

 

 そして、前者は公共サービスを理解している人であり、後者は公共サービスを理解していない人です。公共サービスを理解しない人は、刑務所を「PFIにすべきだ!」「株式会社にすべきだ!」と主張されるでしょう。またその主張は「善意」に基づいて、「それこそが日本のためだ!」と思われていると考えます。

 

 この場合、刑務所を民営化することで、利益を得る誰かが必ず存在します。そして民営化をすることでビジネスとなって儲かるがゆえに、参入障壁を低くすべく規制緩和を働きかけるという動き、これをレントシーキングといいます。レントシーキングが問題なのは、安全保障上利益追求してはいけないものまでもが、利益追求することになってしまうことで、安全保障の弱体化につながるということです。

 

 例えば、刑務所を株式会社化した場合、株式会社は利益追求します。

 刑務所株式会社は、当然ですが、

●売上を拡大するために刑務所の稼働率を高めたい

●刑務所の収監者を、超低賃金で派遣労働に出したい

となります。この場合、予算の源である税金を払う国民が損をします。逆に国民が損しないようにするためには犯罪者が減ることなのですが、その場合は刑務所の稼働率が低くなって刑務所株式会社が損します。また、他の民間派遣会社と刑務所株式会社とで派遣会社の料金競争が発生し、他の派遣会社が損をします。

 

 本来、犯罪が減って刑務官が暇になるということは、社会的に素晴らしいことなのです。ところが刑務所株式会社となれば、雇用が安定した公務員ではなく、刑務所株式会社の従業員となり、賃金も公務員より減少する可能性があるわけです。もし、売上が増えて従業員の賃金が増加するということは、犯罪者が増加することとなります。

 

 もし、刑務所株式会社が儲けるために稼働率を引き上げるインセンティブ(移民が入ってきた方が犯罪者が増えて稼働率が上がるのでよいなどのインセンティブ)が働くとしたら、国家としては極めて異常と言わざるを得ません。

 

 

 というわけで、今日は規制緩和に関連して、刑務所の民営化をテーマに意見しました。既に日本では刑務所が民営化されてしまっています。刑務所の刑務官が公務員である方がいいですし、その公務員が暇なことは、大変すばらしいことだと思います。逆に刑務所組織までもが民営化して利益追求となると、変なインセンティブが働く危険性もあるわけです。例えば、移民受入して、言葉が受け入れられず、犯罪を犯して収監者が増える方が望ましいなんて考え方もあるわけです。もちろん私は賛同できませんが。

 また、警察庁の数字やデータをみますと、(自称)評論家と呼ばれる人々が言うほど、日本の治安が悪くなっているわけでなく、むしろ犯罪は減少しているという事実も理解できるかと思います。日本の警察は極めて優秀だといえるのではないでしょうか。

 そして「日本は輸出立国である!」「中国とうまくやらないと経済が立ち行かない」「韓国とは経済的につながりが深い!」といったウゾ・デタラメ論を吐く人は、数値やデータを見ていないのです。こうした論説に騙されないよう、今後も様々なテーマを取り上げ、皆さんに数値やデータをご紹介したいと思います。

香港株の江蘇省高速道路有限公司(証券コード:0177)とインフラ会社の民営化

  • 2017.11.12 Sunday
  • 00:55

JUGEMテーマ:株式投資、FX

JUGEMテーマ:資産運用

 

 

 今日は中国株についてのお話です。その中でもH株の江蘇省高速道路有限公司(証券コード:0177)を紹介しつつ、インフラ会社の民営化について、私の中国株への思いを交えまして、意見します。

 

 

1.中国株に興味を持ったきっかけ

 

 私が中国株を初めて買ったのが、この江蘇省高速道路有限公司であり、今から遡ること13年前です。13年前に中国株に興味を持った経緯・動機を整理しますと下記の通りです。

 

(1)中国を取り巻く経済環境

 

|羚颪凌邑増大でGDP成長を期待していた

2004年にF1レースの上海サーキットが完成する予定だった

2006年に香港ディズニーランドの開園が予定されていた

2008年に北京オリンピックが開催される予定だった

2010年に上海万博が開催される予定だった

 

 経済環境でいえば、◆銑イ和臺冖ノ賄なイベントに思えました。40年前の日本の状態から、10年程度で追いつこうとしている、そんな風に見えたのです。実際は「人口増大=経済成長につながる」は正しくありません。

 

 人口がどれだけ増大しても、消費購買力がなければ、GDP3面等価の原則で、GDP成長になりません。一見すると人口増大は、GDP3面等価の原則でいう、生産、消費、分配の拡大に繋がりそうに見えます。とはいえ、国力がなく、自分たちで物が作られなければ、輸入に頼らざるを得なくなり、その場合は自国で生産をしていないので、輸入分はGDP成長に貢献しません。実際にGDPをカウントする際は輸入は控除されます。

 

 消費の拡大といった場合も、物価が下落して安いものしか買われないデフレ環境の場合は、GDP成長は人口の伸び率よりも抑制されます。2003年当時は,睫ノ賄な要因の1つだったのですが、その後、マクロ経済やミクロ経済や経済理論を自学自習で学んだ私にとって,蓮特別視するほどの要因ではないと思うようになりました。

 

 

(2)為替相場と海外投資の特徴として私が思っていること

 

 日本円が固定相場で1ドル=360円だったのが、ドル円で120円と円高となったということで、発展途上国が経済発展すると自国通貨高になると思い込んでおりました。例えば、1ドル360円→1ドル120円とは、円の価値がドルに比べて3倍になったということです。

 

 米国人投資家が、1ドル360円のときに、ある企業の株を100円で買って、為替相場が1ドル120円になって、その会社の株価が6000円になりましたとすれば、株価が60倍・為替が3倍で、円ベースでみた元本は180倍になります。

 

 (1)の経済環境と(2)の今までの経験則を踏まえ、夢を買ってみようと思って、中国株に投資してみたというのが中国株を始めた経緯です。

 

 

 

2.中国の株式市場の基礎知識と江蘇省高速道路有限公司の概要

 

 ここで、中国の株式市場について触れておきたいと思います。中国株という場合、「香港株」「上海株」「深セン株」3つのカテゴリーがあります。

 

々畊然堯淵魯鵐札鷸愎構成銘柄、H株、レッドチップ、GEM)

⊂絣こ堯幣絣ぃ然堯⊂絣ぃ続堯

深セン株(深センA株、深センB株)

 

 上記の3つのカテゴリーは、端的に言えば、香港証券取引所、上海証券取引所、深セン証券取引所です。

ハンセン指数構成銘柄とは、日経平均構成銘柄に意味が近く、H株は香港株、レッドチップは優良銘柄、GEMは新興市場株となります。また、上海A株、上海B株、深センA株、深センB株とありますが、A株は人民元建て、B株は米ドル建てということになっています。

 

 また、々畊然堯畊畊岨埔譟↓⊂絣こ瑤鉢深セン株=本土市場ともいっておりまして、本土市場は規制が厳しく、外国人投資家が中国株を買おうとした場合、香港証券取引所に上場する銘柄が主な投資対象となります。

 即ち、ハンセン指数構成銘柄、H株、レッドチップ、GEMが投資対象です。

 

 江蘇省高速道路有限公司は、香港証券取引所に上場するH株となります。

 江蘇省高速道路有限公司をは、漢字名の通り、高速道路の会社でして会社の概要は下記の通りです。

 

 新興国への投資としては、インフラ投資が一番安全で着実に資産が増やせるといわれておりました。そこで、具体的には、電力株や通信株や鉄道株(地下鉄など)が候補としてあったのですが、高速道路株に興味を持ちました。

 

 日本では道路公団が高速道路を管理運営していましたが、2003年の小泉政権下で高速道路会社6社(NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本、JB本四高速、首都高速道路、阪神高速道路)となって民営化されています。非上場になっていますが、私は生産性向上につながるインフラは、上場すべきではないと思っています。

 

 なぜならば、インフラの提供は、利益追求しない国家が運営して低廉な料金で提供する方が、民間の設備投資を促すものと思っているからです。だから日本国内における高速道路会社6社は上場されるべきではないと思っております。もっといえば、日本の道路公団は民営化もする必要がなく、道路公団のままでよかったのでは?とも思っております。

 

 この考えを裏読みすれば、こうしたインフラ会社が民営化した場合、人件費を安くして料金を低廉に設定する必要もなくなるため、地域独占で絶対に儲かる会社だと思いまして、高速道路の株は、株価上昇すると思いました。もちろん中国の国益に叶うか?といわれれば、本来は国営のままの方が中国人民にとってはメリットが大きい。

 なぜならば、他の産業が投資しやすくなりますし、将来中国人民の自動車保有率が増えることを想定した場合に、低廉な料金で高速道路を利用できる点もメリットであると思うからです。

 

 民営化組織では利益追求となりますので料金規制しない限り、低廉な料金設定ができる保証はありません。

 また、利益追求する株式会社が運営する高速道路の場合、中国人民から高い料金で徴収した売上高から、公務員より安い中国人の人件費で雇って残った利益を、私を含めた外国人投資家が配当という形でチューチューと吸い上げる形となり、利益が中国国外に流出することになり、投資家にとってはメリットが大きいですが、中国人民にとってはメリットがありません。

 

 

 

3.投資成果について

 

 2004/11/30 2000株購入(日本円で93,940円支出)

 株価3.500香港ドル 香港ドル対円レート=13.42円 2,000株×3.5香港ドル×13.42円=93,940円

 

 2005/04/18 2000株購入(日本円で94,230円支出)

 株価3.375香港ドル 香港ドル対円レート=13.96円 2,000株×3.375香港ドル×13.96円=94.230円

 

 2013/01/21 2000株売却(日本円で182,880円収入)

 株価8.000香港ドル 香港ドル対円レート=11.43円 2000株×8.000香港ドル×11.43円=182,880円

 

 下記は保有株数と受取配当金(円ベース)の推移です。

 

 配当は人民元ベースでは減配したことがありませんが、上図の折れ線グラフは上下しています。

 

 事業年度は12月ですので、2005年→2006年で、配当が3,360円→7,354円と倍増したのは、保有株数が事業年度をまたいで、2000株→4000株に増えたためです。

 

 2007年、2008年と増配幅が大きく、2008年→2012年は上下していますが、特に2009年はリーマンショックで円高が影響しています。 

 

 2012年→2013年で、配当が14,032円→9,056円と減少しているのは、保有株数が4000株→2000株と減ったためです。半分以下にならないのは、増配が影響しています。

 

 2013年〜2017年で、人民元ベースで毎年配当が増額しているにもかかわらず、グラフが上下しているのは、為替相場の影響で円ベースの受取額が増減しているということです。

 

 上述の投資成果を金利等を考慮せずに簡単に整理しますと、下記の通りです。

●取得価額は188,170円(2004/11/30取得分93,940円+2005/04/18取得分94,230円)

●売却価額は182,880円(2013/01/21売却分182,880円)

●現在保有の2000株は、円ベースで時価額332,904円(2017/11/10終値)

●受取配当総額134,880円(2017/11/10時点)

 

 有価証券取得による支出:▲188,170円

 有価証券売却による収入:△182,880円

 受取配当総額     :△134,880円

 保有2000株時価額 : 332,904円

 

 つまり2013年1月の売却で、投資額をほぼ回収し、配当を134,880円得て、かつ2000株時価総額332,904円を保有しているということで、18万の投資に対して、配当金13万円をゲットし、タダ株として時価33万円相当の2000株を保有しているという状況が、投資成果です。

 

 


4.日本株と中国株に対する投資スタンスの違い
 

 私が保有株を2013年1月に減らしたのは、尖閣諸島問題などで、中国に対して嫌悪感を持ったからです。尖閣諸島事件以来、私の中国に対する嫌悪感が生まれました。

 

 日本株に対する投資姿勢は、配当性向が低く、株主還元を重視せず、従業員や取引先を大切にし、技術力のある会社を応援するというのが私のスタンスです。配当性向が高く、配当利回りが高い会社は、従業員や取引先を大切にせず、株主還元重視ということで、そういう会社は長期的に業績が悪くなるものと思っています。

 

 また、私は日本人ですし、日本の素晴らしさを理解して、後世に引き継ぎたいという思いがありますので、技術ノウハウの継承を含めて従業員を大切にする会社を応援したい。逆に購買力を逆手に資金力で安く仕入れて安売りするという会社は、デフレを促進するだけなので、できれば応援したくない。そう考えるのは、私の価値観で応援できる企業と一緒になって国力強化、日本国の発展を願うからです。

 

 中国株に対する投資スタンスは、中国が仮想敵国である以上、日本株の投資スタンスと異なります。今回取り上げた江蘇高速道路有限公司でいえば、尖閣諸島事件をきっかけに嫌悪感を持ち、応援したくないという思いで、半分の2000株を売却をしました。半分売却したのは、たまたま株価が円ベースで倍近辺までになっていたため、投資金をほぼ回収できると判断したからです。

 

 残りの2000株は紙くずになってもよく、会社が存続する限り、私は配当金という形で、中国人民から所得をチューチュー吸い上げるということになります。たとえ従業員の処遇が厳しく、安い賃金で働かせている実態があろうが、労災事故が発生しようが、私には関係ありません。

 

 極論をいえば、中国人民がどうなろうと、知ったことありません。日本の国益だけを私は考えているから。中国は仮想敵国であり、仲良くしなければならないとする考え方自体が間違っています。

 

 そう考えると2000株は引き続き継続保有し、中国の国力増強とならないように、高配当で増配し続けていただき、中国人民の所得をチューチュー吸い上げて、生産性向上の投資を妨げたいと思うわけです。わかりやすく言えば、「紙くずになってもいいし、ブラック企業化して従業員がメンタルヘルスで労災事故でやられようと、私には知ったことないので、利益の大部分を配当で還元し、配当をどんどんよこしなさい!」ということです。

 

 

 というわけで、投資家としては大変おいしい銘柄なのがインフラ運営銘柄として、江蘇省高速道路有限公司について取り上げました。逆説的にみれば、インフラ運営関連銘柄は、本当に上場させて良かったのか?と思うことがあります。もちろん上場してサービスが良くなるというメリットもあります。

 とはいえ、日本郵政は本当に上場が正しかったのか?

 中央高速道路笹子トンネルの崩落事故なんかを見れば、道路公団の民営化は正しかったのか?

 福島の原発事故で津波対策で費用を掛けられず、電源喪失するリスクを軽んじた事実を見れば、電力会社の民営化は正しかったのか?

 JR北海道で頻発する事故を見れば、東北新幹線や首都のドル箱路線を持つJR東日本や、東海道新幹線というドル箱を持つJR東海と比べてドル箱路線がないために、両者と比較して安全にコストがかけられにくなるJR北海道は国有化すべきではないか?というように私は思うのです。

 私はJR東日本の株も100株保有していますが、最近停電トラブルが多いような気がしまして、安全運行を含めた設備の更新投資を削ってまでして配当を増やす必要はないと考えます。だからJR東日本は配当を増やして欲しくない。十分に利益が出る環境なので、普通に一株当たり利益が成長できるように、乗客サービス向上のための車両更新投資や安全あんしん品質向上のための投資に、利益を使っていただきたいと思うのです。

安倍首相の経済アドバイザー 本田悦朗氏(駐スイス大使)「増税凍結が望ましい!」

  • 2017.11.10 Friday
  • 02:14

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 今日は2017/11/9のロイター通信の記事で、本田悦朗氏がロイター通信のインタビューに応じ、ポスト黒田総裁に強い意欲を示したと報じられたニュース取り上げます。

 

 記事の概要は下記の通りです。

『2017/11/09ロイター通信 日銀総裁に就任すれば、全力でデフレ脱却実現する=本田・駐スイス大使

[東京 8日 ロイター] - 安倍晋三首相の経済アドバイザーとして知られる本田悦朗・駐スイス大使は8日、ロイターとのインタビューに応じ、次期日銀総裁に指名され就任が決まれば、2%の物価目標実現によるデフレ脱却を全力で実現すると述べ、ポストに強い意欲を示した。
また、消費増税までに強じんな日本経済の実現が必要であり、拡張的な財政政策が必要であるとの見解を示した。
<目標未達の黒田総裁、続投望ましくない>
本田氏は、2014年4月の消費増税によってアベノミクスの効果が相殺されたとして、金融緩和と拡張的な財政支出を同時に展開しなければデフレになじんだ人々の物価観を転換することはできないと強調。
黒田東彦総裁の大胆な金融緩和を評価しつつも「(就任して)5年目なのに物価は(生鮮・エネルギーを除く)コアコアで0.2%しか上昇していない(9月消費者物価指数)。これをどう評価するかだ」と指摘し、デフレ脱却には「人心一新が必要」と強調した。(中略)

<理想は増税凍結望ましい>
本田氏は、税収拡大ペースと比較して歳出拡大が緩やかであるとし現状の財政運営を「緊縮的」と表現。企業部門の貯蓄超過が解消されることを目指し、必要であれば補正予算・当初予算の編成を通じ、財政を「より拡張的」にすべきと論じた。
2019年に予定されている消費税率の引き上げについては「理想的には凍結が望ましい」としつつ、自民党が衆院選で「引き上げを公約とした事実は重い」と指摘。
現実的には「増税に耐えうる強じんな日本経済を作るしかない」と述べた。消費増税分は「全額社会保障に充当して欲しい」とも付け加えた。
デフレ脱却を確実にするため「2013年に策定した政府・日銀の共同声明を書き改め、名目600兆円のGDP(国内総生産)を共通目標に掲げるのが望ましい」と指摘した。』

 

 

 本田悦朗氏の主張を整理すると以下の通りです。

●アベノミクスの効果が2014年4月の消費増税で相殺されてしまった

●金融緩和と拡張的な財政支出を同時に展開しなければデフレになじんた人々の物価観を転換することはできない

●黒田総裁の金融緩和策を評価するが、就任して5年目なのに物価は9月の消費者物価指数でコアコアCPIで0.2%しか上昇していない

●理想は増税凍結が望ましい

●とはいえ自民党が消費増税を公約とした事実は重く、現実的には増税に耐えうる日本経済を作ることに加え、全額社会保障に充当して欲しい

 

 

 第2次安倍政権はデフレ脱却を標榜して誕生しました。アベノミクス第一の矢で金融緩和を実行し、第二の矢で国土強靭化で政府支出を増加してデフレ脱却し、第三の矢の成長戦略(科学技術等への投資?)ということで、政策がスタートしました。

 第一の矢の金融緩和だけは、現在も継続しており、デフレが続く状況において政策的に正しいです。第二の矢の国土強靭化は、2013年度こそ、政府支出を増やした結果、名目GDPで1.9%の上昇を果たし、税収でも6.9%の上昇を果たしています。

 

 ところが、2014年4月に消費増税を実行し、かつ本予算+補正予算が2013年度を下回るという緊縮財政が始まりました。医療介護費の削減やら、公共事業(インフラ投資や教育や科学技術への支出など)の削減をし始めてしまったのです。

 

 同時に、第三の矢の成長戦略は、規制緩和を本丸とした政策となってしまい、デフレギャップの状態、即ち需要<供給の状態で規制緩和をすれば、デフレがさらに深刻化するというブレーキを踏んでしまったのです。規制緩和は供給サイドの強化に繋がることが多いため、需要<供給の状態で規制緩和を進めればデフレが深刻化するということは、少し知識を知っていれば、端からわかっていたことです。

 

 結局、金融緩和だけ継続し、第二の矢は緊縮財政に変わり、第三の矢はデフレをより深刻化する規制緩和を推進するということを5年間継続してきたわけです。本田悦朗氏のいう黒田日銀が就任して5年目なのに9月の消費者物価指数がコアコアCPIで0.2%しか上昇していないという指摘は、安倍政権にとって痛い指摘です。

 

 本田悦朗氏は、金融緩和だけではなく、積極的な財政出動も重要である旨の主張をされていますし、増税凍結が望ましいとも仰っています。私が主張してきた財政支出の増加、増税凍結(もしくは私は減税もありと思います。)を主張されている点で、本田悦朗氏のインタビューの答えは、「うん!まさにその通り!」と称賛したくなるコメントです。

 

 「消費増税をしたとして全額社会保障に充当して欲しい」と最後に希望を述べられていますが、本来は消費増税凍結もしくは減税と言いたいところ、仮に消費増税をするのであれば全額社会保障支出に充当するということも、真っ当な主張です。

 

 なぜならば、2014年4月の消費増税で、財務省は政府の負債の返済に充てた可能性が高いのです。例のプライマリーバランス黒字化やら、”いわゆる”国の借金1000兆円ということで、増税した一部を政府の負債の返済に充てた可能性があります。消費増税5%→8%のとき、3%分すべてが社会保障に使われたわけではありません。

 

 GDP3面等価の原則で考えれば、増税した税金を全額、医療でも介護でも科学技術でも教育でも防衛で核兵器作るでも将来の生産性向上のためのインフラ投資でも何でもいいのですが、消費税の税収以上に必要であれば、国債を増刷して政府が負債を増やしてそれを財源に、上述の支出をした場合、投資=消費=分配 でGDP成長(=経済成長)します。

 

 ところが、借金の返済は、お金と物の対価の交換ではないため、投資にも消費にもならない。端的に言えば誰の所得にもならないため、その分はGDPにカウントされず、所得税も法人税も消費税も取れないということになるわけです。

 

 そういう意味で、本田悦朗氏の主張する、仮に増税するとしても全額支出すべきというのは、社会福祉に限定しているとはいえ、方向性としては正しい主張だと私は思います。

 

 

 というわけで、今日は本田悦朗氏のロイター通信のインタービューでのコメントをご紹介しました。本田悦朗氏が日銀総裁となり、積極的な財政出動を政府に働きかけるとなれば、消費増税8%→10%が与えるダメージ以上に、経済成長するということはあり得ると思います。また、消費増税は景気を冷やすインフレ対策というお考えをお持ちですので、私としては正しい政策をやっていただける有望な人物と思うのです。

 黒田日銀総裁の後継者として、本田悦朗氏が就任されれば、日本は経済成長を取り戻すことができるのではないか?と思います。

 

 

〜関連ブログ記事〜

 

●●物価指数について●●

物価目標2%は、どの指数を使うべきか?消費者物価指数は3種類あります!

 

●●GDP3面等価の原則について●●

「国民が豊かになる=実質GDPが成長すること」です。

GDP3面等価の原則について(「スマートフォン製造」のシミュレーション)

 

韓国の日本産水産物の輸入規制問題について(放射線と放射能の区別もつかないアホ国家)

  • 2017.11.09 Thursday
  • 01:54

JUGEMテーマ:日韓問題

JUGEMテーマ:朝鮮半島 政治・軍事・経済

 

 今日は、「韓国の日本産水産物の輸入規制問題について」と題し、2017/10/17の時事通信の記事「韓国、WTO敗訴=日本産の水産物輸入禁止」について取り上げます。記事の概要は下記の通りです。

 

『 2017/10/18-12:29  韓国、WTO敗訴=日本産の水産物輸入禁止

 韓国が東京電力福島第1原発事故後に実施している日本産水産物の輸入禁止措置について、世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会は韓国敗訴の判断を示す報告書をまとめた。関係筋が18日、明らかにした。今回の判断は裁判の一審判決に相当する。

報告書は17日までに両国政府に届いたが、公表には数カ月かかる見通し。判断に不服の場合、最終審に相当する上級委員会に上訴できる。韓国側が上訴する可能性が高そうだ。日本の水産庁は今回の判断について「わが国の主張を踏まえた内容だった」(幹部)としている。
 2011年3月の原発事故後、韓国は青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の8県からの水産物の輸入を一部禁止。13年9月に8県の全ての水産物の輸入を禁止した。日本政府は「韓国の措置は過剰で、不当な差別に当たる」として、15年5月にWTOに提訴していた。』

 

 

 この問題は、韓国が日本からの水産物について輸入規制しているのは不当だとして、日本政府がWTO(世界貿易機関)に提訴している問題です。記事に記載の通り、WTOは10/17までに両国の一審判決を通知し、日本側の勝訴を通知しました。

 

 韓国側としては、ルール上では、一審で敗訴しても最終審というのがあり、上訴することは可能です。日本側からみれば、2011/03に発生した福島第一原発事故による水産物の輸入規制解除に向けて一歩前進したことになります。

 

 敗訴が濃厚となった韓国側は、韓国国民の健康のために上訴する予定と表明しています。同時に放射能に汚染された物質は絶対に通関の段階で管理し、韓国国民の食卓に上がることがないよう基準を強化すると強調しました。

 韓国のマスコミの聯合ニュースによれば、少なくても2019年までは規制が解除されないとの見通しと伝えており、先行き不透明感は、まだまだ拭えていません。

 世界的にみれば、3.11の原発事故以降、日本食品の輸入を規制している国は、韓国だけではなく少なくありません。そのため、WTOでの日韓の紛争結果は、他国にも影響すると指摘されています。

 

 私が思うところ、韓国の単なる嫌がらせです。なぜならば、韓国は群馬県や栃木県の海産物も輸入禁止としています。こうした動きに対して、2013/9/7の産経新聞では、海もないのに困惑の声と伝えています。

 群馬県と栃木県は太平洋に面していません。福島第一原発の汚染水による直接の影響といっても、そもそも海産物が存在しません。韓国というのは、コピー紛いで歴史をねつ造するのデタラメ適当な国というイメージを、私は持っていますが、こうした記事を見ていても、デタラメ国家と思うわけです。

 

 そして日本人は、韓国はデタラメな根拠を元に規制している国であることと、EUは徐々に規制を解除しているという実態を理解する必要があります。

 

 放射線は、もともと科学(サイエンス)の問題なのですが、韓国は感情的になっています。そもそも「放射能に汚染された物質」といっていますが、食品が汚染されるのは放射線であり、言い方が変なのです。なぜなら放射能は飛びません。放射能とは放射線を出す能力のことを言うのです。

 

 

 というわけで、「韓国の日本産水産物の輸入規制問題」を取り上げました。放射線と放射能の違いがよく分からないというのは、何も韓国に限りません。日本人でさえも正しく理解していない人が多くいます。

 ですが、韓国という国が如何にウソデタラメな国家であるか?そのことを理解しつつ、隣国とは揉めるものだということが理解できれば、「韓国と仲良くやらなければ!」という発想が間違っていることに気付くと、私は思うのです。

北朝鮮で暴動が起きる可能性について

  • 2017.11.08 Wednesday
  • 00:14

JUGEMテーマ:朝鮮半島 政治・軍事・経済

 

 今日は、2017/10/18に報じられた日本経済新聞の”北朝鮮亡命幹部「制裁、完全に市場閉鎖」 米で講演”という記事について触れます。記事の概要は下記の通りです。

 

『2017/10/17 15:00 北朝鮮亡命幹部「制裁、完全に市場閉鎖」 米で講演 中国との関係「過去最悪」

【ニューヨーク=高橋里奈】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の統治資金を管理する部署「39号室」の元幹部、李正浩(リ・ジョンホ)氏は16日、ニューヨーク市内で講演し、国連安全保障理事会の制裁について「中国などが貿易を続けた過去の制裁と全く次元が異なる」と指摘し、「北朝鮮が1年乗り切れるかどうかは分からない」との見方を示した。

 李氏は金正恩氏による幹部粛清を機に、2014年10月に韓国に亡命した。脱北前は39号室傘下の企業のトップなど要職を歴任。貿易業務など手がけ、北朝鮮経済に精通している。

 李氏は国連安保理が9月に採択した石油製品の供給や原油輸出に上限を設ける新制裁決議について「北朝鮮の市場を完全に封鎖した」と分析。「北朝鮮は今回の制裁を脅威に感じている」と話した。金正恩氏が就任して以降、中国との関係が悪化。中国が貿易を遮断したことで過去最悪な状況だとも指摘した。

 核・ミサイル開発などの挑発が続いている背景について「北朝鮮は米国との関係を必死に欲しながら、米国に向けてミサイルを配置するなど挑発行為をしている」と解説した。金正恩氏は長期政権を維持するためには米国との関係が不可欠だと考えているという。』

 

 

 上記の通り、北朝鮮指導者の秘密資金を管理する朝鮮労働党「39号室」の元幹部で、3年前の2014年に脱北し、米国に滞在する李正浩(リ・ジョンホ)さんが、ニューヨーク市内で講演したというニュースです。

 

 報道によれば、国連安全保障理事会で、米国による新たな制裁は、過去の制裁とレベルが全く違う指摘しています。私は国連でどれだけ貿易を規制したとしても、北朝鮮と国交のある国すべてが、制裁を忠実に守るとは考えにくく、李正浩(リ・ジョンホ)さんの指摘・分析があったとしても、経済制裁の効果は懐疑的にみています。

 

 李正浩(リ・ジョンホ)によれば、北朝鮮が1年間持ちこたえられるか?わからず、北朝鮮人民の多くの人々が死ぬだろうと述べ、国民生活に大きな影響が出るとしています。

 

 過去の独裁政権を見てみると、最後の最後まで粘るケースが多く、アフリカの独裁国の崩壊などを見てもそうでした。非常事態が起きているという認識をする必要はあると思いますが、だからといってすぐに、北朝鮮人民が暴動を起こせるか?といえば、私は懐疑的に思うのです。

 

 なぜならば、実際に暴動を起こして失敗したら、家族は皆殺しになります。それでも暴動を起こすことはできるでしょうか?拉致被害者の蓮池薫さんは、同じく拉致被害者の日本人拉致被害者の奥土祐木子さんと結婚し、二人の子供ができます。その蓮池薫さんは、2002年に日本に戻ってきました。蓮池さんは、「家族がいて、自分だけではないという恐怖感が常にあった。」と述べています。

 

 最後の最後で飢えて死ぬとなれば、暴動になるかもしれません。とはいえ、実際は国交がある国々が存在し、経済制裁実施国以外の国から、様々な供給を受けていて、飢えて死ぬとまで行かない状態だとすれば、家族など一族に危害が及ぶ危険性から、簡単に暴動を起こすということには、ならないと思うのです。

 

 

 というわけで、今日は朝鮮労働党「39号室」の元幹部の李正浩(リ・ジョンホ)さんが講演したことについて取り上げ、北朝鮮での暴動が起きるか否か?について、私見を述べさせていただきました。

10/22投開票が行われた衆議院選挙を読み解く!

  • 2017.11.07 Tuesday
  • 00:11

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 今日は「衆議院選挙を読み解く」と題し、世界の動きを見ながら、日本の政治について意見したいと思います。

 

 10/22投開票が行われた衆議院議員選挙での主な政党の獲得議席は次の通りです。

 

自民党  :284議席

公明党  : 29議席

立憲民主党: 55議席

希望の党 : 50議席

共産党  : 12議席

維新の会 : 11議席

社民党  :  2議席

無所属  : 22議席

 

 上記の通り、自民党が圧勝しました。私は日本が不幸であると思うことがあります。それは、上記の党に共産党と社民党といった左寄りの政党を除き、右寄りかつグローバリズム路線に歯止めをかける政党がないということです。

 

 日本でも少し前、「日本のこころ」や「次世代の党」という政党が、どちらかというと右寄りのグローバリズムに歯止めをかける政党の類でしたが、希望の党と一緒になってしまったり、自民党に一部入党した人が居たりということで、中途半端になってしまいました。

 

 右寄りの反グローバリズム路線がない日本と比べて、世界の動きはどうでしょうか?欧米でいえば、必ず右寄りの反グローバリスト勢力が支持を高め、与党に影響を与えるという状況になっています。

 

 例えば、ドイツのAfD(ドイツのための選択肢)という政党は、総選挙で94議席を獲得して、第3党に躍り出ました。メルケル首相は、「難民の受け入れに上限はありません!」なんて言っていましたが、難民受け入れについて制限せざるを得なくなってしまいました。

 

 東欧のオーストリアでは、自由党が多くの支持を集めたため、与党の国民党が自由党の政策に抱き着いた形になりました。自由党は反移民の政策を打ち出して選挙で勝ち、自由党と連立を組むという状況になったのです。同じ現象は、チェコスロバキアやニュージーランドでも起きています。ニュージーランドでいえば、あれだけTPPに積極参加の意向を示していましたが、ガラッと変わってしまったのです。

 こうした国々の前でいえば、英国のEU離脱、米国大統領選挙、オランダ総選挙、フランス大統領選挙も同じです。フランスは、バリバリのグローバリストのマクロンが大統領になったものの、第1回大統領選挙では、右寄り反グローバリズムを掲げるマリーヌ・ルペン氏と、左寄りの反グローバリズムを掲げるメランション氏が約40%強の票をとりました。

 

 ところが日本では、こうした右寄りの反グローバリスト的な政党が存在しないのです。即ち安全保障を重視し、国民に根差した政策をやるという政党が存在しません。民進党解体、希望の党の誕生というのがありましたが、既存の枠組みの中で組み替えただけです。

 

 日本では、右寄りの反グローバリズム政党が存在せず、なぜ他国には存在するのか?一番の理由は移民問題だと私は思います。移民問題で、国民が疲弊してしまい、反移民を掲げる政党が支持を集め、完全に勝ち切って政権交代とまでは行かないまでも、与党の政策に影響を与えるようになっているのです。

 

 一番すごいのはドイツのAfD(ドイツのための選択肢)です。何がすごいかといえば、他党からの攻撃のされ方です。ドイツ国内では、他人をナチス呼ばわりするのは絶対にタブーな国です。にもかかわらず、AfDに対して、他党は「AfDはナチスだ!」と攻撃して、議論は終わり。AfDはナチスでも何でもありません。そんな中でも94議席を獲得し、第3党に躍り出ました。

 

 残念ですが、日本にはドイツのAfDのような政党がなく、このままですと、普通にグローバリズムのセットである以下の3つ

ゞ杤椋眄

規制緩和

自由貿易

が全部進んでいくことになるのでは?と危惧しています。特に一番まずいのは、ゞ杤椋眄です。

 

 安倍総理は、2016年の財政の基本方針の中で、プライマリーバランス黒字化目標は延期するといってますが、延期とは排除したわけではないため、続けるということでもあります。さらに消費増税も決定されています。

 このままでは、日本の先行きが明るくなることはなく、中国とGDPシェアで2040年までに10倍の差が付き、軍事費で20倍の差が付き、経済小国、発展途上国となって、中国日本省となるしかないと思うのです。

 

 では、解決策としてはどうすべきでしょうか?特に財政拡大についていえば、私たち日本国民が次の2つを理解する必要があります。

 

●デフレだからこそ財政拡大しなければならない

●日本は財政破綻することは絶対にない

 

 このことを国民が理解し、世論を変えて国会議員を動かさないと解決できないと考えます。厳密にいえば、政府の子会社の日本銀行(政府は日本銀行に55%出資している)に、国債を買い取らせ、日銀当座預金の残高を増やす形で通貨発行すれば、お金を印刷する必要もありません。国債の所有シェアでみれば、既に日銀が40%強を保有しており、その分は借金返済は不要です。なぜならば、連結決算で連結貸借対照表を作成する際、親子間取引は相殺されるからです。

 

 ジョセフ・スティグリッツ教授(2001年ノーベル経済学賞受賞者)が来日したときに、長期国債や無期限国債に組み替えてしまえば、返済の必要が無くなり、借金の問題は無くなると安倍総理に提言しましたが、政府の負債なんていうのは、しょせんその程度の話です。

 

 にもかかわらず、財政が破たんするといって、財政出動せずデフレを放置して支出削減を継続し、デフレを深刻化させて、発展途上国化させているというのが日本の現状です。

 

 そういう意味で、「デフレだからこそ財政出動が必要であること」「日本が財政破綻する確率はゼロであること」を私たち国民が理解しなければ、政治家がそうした政策を打つことができず、解決は困難であると思うのです。

 

 経済の話は別にしたとして野党がしっかりしていなかったという声もありますが、野党は単純に枠組みが変わっただけです。本当の意味で真に必要な他国と同じ、例えばドイツのAfDのような右寄りかつ反グローバルの野党が存在しないと理解するのが正しいと考えます。

 

 例えば「希望の党」でいえば、一瞬ブームになったものの、公約の内容は日本維新会と同じ内容であり、結局グローバリズムを激しく推進しようとしている点で従来の枠組みと変わりません。他国と比べれば日本だけが状況が異なるのです。

 

 自民党が恐れるシナリオは、反グローバリズム的な路線を国民が支持し、自分たちが選挙で負けることだと思います。だからそういう野党が存在すれば、ドイツやオーストリアのように与党である自民党も変わらざるを得ないでしょう。

 

 次の総選挙までにそうしたドイツのAfDやオーストリアの国民党のような政党ができているか?これが今後の日本が、このまま発展途上国化するか、再び成長路線を取り戻して世界的に飛躍できるか?というカギだといえます。

 

 日本は小選挙区制で大体10万票が当選ラインなので、2万票が動けば”行って来い”で結果はひっくり返ります。1万〜2万票が”行って来い”になれば、3万〜4万票の差が出て、選挙の勝敗が変わります。だから公明党の選挙協力は自民党にとって心強いわけで、野党にもそうした勢力が必要であると思うのです。

 

 日経平均が16日営業日続伸するなど、金融経済だけをみれば、景気が良くなっているように見えますが、どれだけ株価が上昇したとしても、皆さんの所得は1円も増えません。株価が上がって消費が拡大するなど、デフレ長期化によって実体経済への波及ルートが弱っているため、資産効果も限定的です。実質賃金が下落し続けるという状況からみて、資産効果は薄いと考えられます。

 

 結局のところ、政府の持続的な財政拡大があって、需要が安定的に増えていくという確信があって、初めて企業は設備投資を行い、人件費も上げていかざるを得なくなるわけです。政府がその根本の需要拡大をやらない限り、日本は普通にデフレが継続するでしょう。

 

 

 というわけで、今日は「10/22投開票が行われた衆議院選挙を読み解く!」と題し、世界の政治の動きと合わせ、マクロ経済政策についての私見も述べさせていただきました。

教育費用の財源は、どうあるべきなのか?(IMFよ!お前が言うな!)

  • 2017.11.06 Monday
  • 00:19

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 今日は、教育財源はどうすべきか?について意見します。

 

 米国のワシントンにあるIMF国際通貨基金が公表した報告書の財政モニターで、世界各国の国内の所得格差が問題になっているとし、政府が税制や所得移転を通じた富の再分配を真剣に検討すべきとの見解を発表いたしました。

 

<米国ワシントンのIMFの写真>

(2014年12月31日に杉っ子がワシントンで撮影)

 

 私は2014年12月31日に米国のワシントンに行き、IMF、世界銀行、ホワイトハウスを視察しています。日本は外貨建て債務もありませんし、ドル建ての資金は不要ですので、IMFのお世話になる可能性が、一番低い国家といえます。そしてIMFは今まで所得格差を拡大するワシントンコンセンサスの新自由主義を各国に押し付ける張本人でした。

 それが手のひらを返したように、IMFが変わってしまいました。なぜならば、国内の格差拡大が現実となり、IMFは所得格差を問題視するようになったのです。

 

 

1.安定税収という一利があっても百害を与える消費増税

 

 自民党の安倍政権は教育にお金をつぎ込むといっていますが、その財源は消費税です。消費税の税収は何があっても横ばいで下がりもしませんが、上がりもしません。ある意味、どれだけ不景気になろうが安定した税収であるというのは間違いありません。とはいえ、不景気になれば法人税と所得税は減収し、国家全体として税収は減収するのです。

 

 日本の場合は少子高齢化によって、医療・介護費用が増大しており、この部分の消費(健康保険や介護保険の自己負担分の個人消費と保険適用の政府消費支出分の合計)によって、法人税と所得税の減収分を賄っているという状況です。

 

 2009年のリーマンショックのとき、消費税は横ばいでしたが、法人税と所得税は落ち込みました。リーマンショックのとき、赤字企業や失業者が激増しましたが、「それでも消費税は取りますよ!」という弱者には極めて厳しい逆累進課税の税金です。

 にもかかわらず、自民党は消費税で教育財源を賄うといっており、あきれるしかありません。

 

 国家は言うまでもなく、企業にとっても、教育=投資 です。今この時点で教育支出しても生産性向上効果は人材が育つ将来です。企業ならば銀行借入という資金調達手段があります。政府にとっても、教育が普通に投資と考えれば、国債で何ら問題ありません。どうしても日本政府が発行する円建国債や教育国債が嫌ならば、IMFが提唱する累進課税強化をやればいい。所得の多い人からは不満が出るかもしれませんが、国家の将来を考えれば仕方がないでしょ?という話だと私は思うのです。

 

 ついでにいえば、安倍政権は教育無償化といっていますが、教育を供給する学校側にお金を全然使っていない状況ですと、却って教育の荒廃化がすすむだけです。プライマリーバランス黒字化目標のため、政府支出削減で教育支出も削減されています。結果、学校の先生も非正規雇用が増え、大学教授でも山中教授のIPS細胞の研究する職員が非正規雇用という悲惨な状態になっています。

 

 学校の先生や大学教授のみならず、学校の施設・設備にも手厚い予算配分をしなければ、質の高い教育ができません。例えば設備を増やすとか先生・教授を増やすとか、政府支出増が求められるのですが、例によりプライマリーバランス黒字化目標が残って、家計簿発想の財政運営の政治家や官僚ばかりのこの状況では、そうした発想に至らないと思うのです。

 

 大体、山中教授のIPS細胞の研究員スタッフのほとんどが非正規雇用とか、あり得るでしょうか?(参照ブログ記事:プライマリーバランス黒字化を続けるとノーベル賞受賞者は出なくなります! )

 

 こうした現状を理解したとしても、なお国家の財政運営を家計簿と同じように捉え、借金を残すことは将来世代にツケを残すとして、プライマリーバランス黒字化が正しく、支出削減に邁進すべきとする人々は、私から言わせればアホとしか言いようがありません。

 

 

 

2.ジョセフ・スティグリッツ教授の提言

 

 政府の負債の約1000兆円のうち、円建国債の40%が既に日銀が保有しています。日銀が保有する国債について無期限無利子国債にしてしまえば、現金と同じ扱いになります。2017年3月に来日した米国コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授(2001年にノーベル経済学賞受賞)が提言しております。このジョセフ・スティグリッツ教授は、IMFの経済政策を批判し続けてきた人物であり、世界的な経済学の権威者です。

 

 そのジョセフ・スティグリッツ教授とポール・クルーグマン教授は、2017年3月に来日し、安倍首相が対談しました。その中で、両氏が消費増税に消極的な見解を示したとされています。

 

 実際に提言した内容の概要は下記の通りです。

●格差問題によって経済の潜在成長力が鈍化した

●所得格差が拡大したために構造的に消費が増えない状態になったことが長期低迷の根本原因である

●富の偏在化が行き過ぎると、所得が高い人はそれ以上の消費をせず、所得が減少した人は生活が苦しくなって、物が欲しくても消費することができない

●結果、全体として消費がますます減るという悪循環が発生している

 

 また、Airbnbなどのネットインフラについても触れ、面白い指摘もしています。

●ネットインフラを使って既存のリソースを最適にシェアした場合、ビジネスに必要となる投資総額は減少する

●何もしなければその分だけ需要が減少してGDPが減少する可能性がある

●上記可能性が本当だとすれば、余ったリソースを新しいサービスの創造に転換する仕組みが必要である

 

 こうした状態にうまく対応するためには、産業構造を時代に合わせて変化させ、財政支出を維持する必要があるというのが、ジョセフ・スティグリッツの主張です。そして、消費増税に消極的な見解を安倍首相に示した理由は、消費税は総需要を喚起するものではないからと述べたとされています。

 

 

 

3.アベノミクスの根底にある根本的な間違い

 

 アベノミクスの根底にある根本的な間違いは、需要不足ではなく供給能力の低下という見方です。十分なニーズがあっても、企業側が合致する製品やサービスを開発しきれていないという考え方です。日本の電機メーカーが弱体化したのは、価値観が多様化する消費者の動向をうまくつかめていなかったことが原因だという指摘で、工夫次第では消費は伸びるとする考え方です。

 

 この発想、政府の支出削減=需要削減であり、事実として政府が率先して需要を削減してきたために、デフレに陥ったという根本を理解していないことの証左です。政府が支出削減しても、民間に活力を与えれば、民間需要が旺盛だったら、政府支出削減して構わないということ。もちろん、インフレ状態でインフレ率が適正な水準を上回っている状況であれば、政府支出削減した方がいい場合があります。インフレ状態は、インフレギャップ状態、即ち「需要>供給」という状態ですので、供給力強化もしくは需要削減が正しい政策になります。

 

 今はデフレギャップ状態、即ち「需要<供給」で、率先して政府が需要削減している状態です。この状態で供給力を強化すれば、デフレギャップが大きくなり、さらに深刻なデフレ不況に陥るのです。

 

 そして需要とは、個人消費ではなく、政府支出や政府の投資、企業の投資も含まれます。教育=投資と考えれば、教育の需要を政府自らが率先して需要を創出する方向性は正しいと思います。そしてその財源は、円建国債で何ら問題ありません。外貨建てで借りる意味はありません。何しろマイナス金利の状態で、円建国債はめちゃくちゃ低利です。IMFのお世話になる必要もなく、日本政府が円建国債を増刷すればいいだけの話。国民一人当たりの貸付金という資産が増えるだけではなく、国債を財源に投資することでGDPが成長して経済のパイが大きくなり、税収増にも貢献するのです。

 

 国債を増刷したら、国債の格付けが下がるのでは?と思われる方、心配無用です。無視しましょう。

 そもそも世界的にみれば、、日本は先進国で国力が強い部類に入りますので、ドル建てなどの外貨の資金調達需要は不要です。民間の場合は、例えばトヨタ自動車が米国に工場を出すとすれば、外貨建ての資金調達需要が発生しますが、日本という国家としてみた場合は、マイナス金利で円の資金需要がなく、円が余って預金されている状況です。その預金で銀行が国債を買っているわけですから、外貨建ての資金は、はるかに需要が乏しい。だから米国の格付け会社のムーディーズやスタンダードプアーズらが日本の国債の格付けを引き下げたとして、「だから何?」という状況。あの格付けはドル建て資金を調達するときには、調達金利に影響する可能性がありますが、日本としてドル建て資金調達の需要に乏しいので、日本経済に全く影響しません。

 

 

 というわけで、今日は教育費用の財源について、どうあるべきか?について、IMFの提言、2001年ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ教授の提言をご紹介し、私見を述べさせていただきました。

レントシーキングについて!(格差を作る方法とは?)

  • 2017.11.05 Sunday
  • 02:14

JUGEMテーマ:経済全般

 

 皆さんは、「レントシーキング」という言葉をご存知でしょうか?今日は「レントシーキング」について触れ、格差の作り方をご説明したいと思います。

 

 私は2013年5月23日〜2013年5月27日にミャンマーのヤンゴン市に行きました。

 

<ヤンゴン市内の様子 

(写真:杉っ子が撮影)

 

<ヤンゴン市内の様子◆

(写真:杉っ子が撮影)

 

 ミャンマーといえばアウンサンスーチーさん(1991年ノーベル平和賞受賞)が有名です。そして親日国でイギリスの植民地でした。ヤンゴン市内ではアウンサンスーチーの父親のアウンサン将軍が、日本の軍服姿を着て馬に乗っている像をあちらこちらで見ることができます。

 

 ヤンゴン市内を車で移動すると、朽ち果てたマンションが密集する貧困地帯と、道路一つ挟んだところに「大豪邸」が建っているという景色を頻繁に見ることができます。日本ではあり得ない規模の大豪邸です。米国のビバリーヒルズの場合は、富豪やハイウッドスターなどの豪邸が集まっているのですが、ミャンマーのヤンゴン市内の場合は、貧困層と富裕層が隣り合わせで住んでいます。

 

 ミャンマーの極端な所得格差をもたらした原因、それは政商という存在です。米国ではロビーストといいます。日本でいえば、産業競争力会議のメンバーや規制改革推進委員らといったところでしょうか?政商とは、政治家と結びついた企業家や投資家のことをいいます。法律や認可で既得権益を新たに保有して、独占的・寡占的に巨額の所得を稼ぐ人々を意味します。

 

 ポイントは政治と結びついて既得権益を新たに保有するという部分です。例えばミャンマーでは、海外からの輸入は認可制でした。一般のミャンマー国民が勝手に海外から製品を輸入することはできず、政府(当時は軍政府)の許可が必要でした。軍政府の関係者に「賄賂」を使って取り入り、ミャンマーへ製品輸入の権利を獲得した一部の政商が、独占的に輸入業を営むことで、巨万の富を築き上げることができたのでした。何しろ、政府の認可がなければ輸入業ができないため、政商は軍政府の関係者とうまくやることで、過剰利潤を獲得し放題にできたのでした。もちろん認可を出した軍政府の関係者も大いに個人としての富を増やすことができました。

 

 例として中古車輸入ビジネスがあるのですが、私がヤンゴン市内でみたのは、多くの日本の中古車でした。ミャンマーの道路は右側通行なのですが、日本の中古バスのドアは左側です。左側のドアを壊して開けたままの状態で、中古バスがヤンゴン市内のあちこちで走っていたのを見かけました。もちろん新品の韓国の現代自動車製のバスも走っていますが、数としては圧倒的に日本の中古車の方が多かったです。

 

 日本製品は壊れにくい。現代自動車の乗用車は新車であっても雨漏れするという話があったりしますが、もともと日本製品は海外では中古でも欲しがられるほど需要があるようで、親日国のミャンマーも例外ではないと思いました。

 

 そして日本の中古車に対する需要が大きいミャンマーで、中古車輸入を独占することができれば、これはもう間違いなく巨万の富を築くことができます。

 

 例えば軍政府の関係者と結びついたミャンマーの政商が、1万円(1万JPY≒12万MMK(ミャンマーチャット))の中古車を輸入し、国内市場で3万円(36万チャット)で販売したとします。ミャンマーチャットで通貨を考えた場合、12万チャットで輸入した中古車を36万チャットで消費者に販売したとすれば、政商には24万チャットの利益が転がり込みます。ビジネスを独占して競争がなければ、輸入価格の2倍の租特を稼ぐことができるのです。

 

 ミャンマー国内に日本製の中古車の需要がある限り、ミャンマー国民は政商に暴利を献上し続けなければなりません。なぜならば、ミャンマー国民に別の販売者から日本製の中古車を購入する選択肢がないからです。

 

 この選択肢がないという状況こそ、政商側に圧倒的な利益をもたらすのです。もし、政商の過剰利益獲得を防止したい場合、政府が打つべき政策は「規制緩和」になります。

 日本製の中古車の輸入ビジネスを自由化して、市場競争を激化させることで、政商の過剰利益が減少し、国民が得することができるのです。

 

 表題のレントシーキングとは、正に上述の「企業が独占利益や超過利益を獲得するためのロビー活動」という定義になります。特に米国では公共サービスが民営化され、消費者側に選択肢がない状況でサービス価格引き上げを容易にし、一般消費者から公共サービスに投資した企業や投資家への所得移転が拡大しました。結果的に米国では所得格差が広がりました。

 

 厄介なのは、公共サービスの民営化によるレントシーキングを企てる投資家や企業家は、「市場競争」や「規制緩和」をお題目として掲げることです。「市場競争こそ重要だ!」という口車に乗って、政府が公共サービスの民営化を推進すると、一部の投資家や企業家が独占的に所得を稼ぐ「市場競争がない環境」が逆に作り上げられてしまうのです。

 

 公共サービスに対するレントシーキングは、日本でも既に推進されています。例として挙げれば、電力サービスにおける発送電分離、農協改革などです。この手の改革は、果たして誰のための改革なのか?市場競争が正しかったとしても、国家としては安全保障が崩壊して間違った政策になっているということが起こり得るのです。

 

 

 というわけで、今日はレントシーキングというものを取り上げました。発送電分離でいえば、ビジネス参入を狙っていた企業家らは得した半面、発電施設を保有する電力会社は損し、送電網などの設備にかける費用が抑制されたり、自然エネルギーを高価格で買い取る一方で安定稼働する火力発電所が低稼働になるという形で、電力供給が不安定になります。電力供給が不安定になるということは、今後、日本でも停電が頻繁に発生し得るという状況になります。エネルギー安全保障の弱体化=日本国民の損失です。

 イデオロギー的に規制緩和が悪と決めつけるつもりはありませんが、レントシーキングに対しては、デフレインフレという経済環境と、安全保障の弱体化につながらないか?をよく議論し、規制緩和を行うべきだと思うのです。国益が損なわれるとするならば、規制緩和ではなくむしろ規制を強化した方がいい場合もあるわけです。

 ところが、「自由競争が常に正しい」という考え方でいきますと、こうした発想にならず、規制緩和を進めた結果、むしろ国力は弱体化します。そこに気付いたのが、米国のトランプ大統領であり、イギリスのメイ首相であり、オーストラリアのターンブル首相であり、フランスのマリーヌルペンといった政治家です。

 日本の政治家の中で、彼らのような発想を持っている政治家の存在を私は知りません。そして、そうした政治家が不在である状況が、日本を発展途上国化させるという不幸な状況を作り上げていると、私は思うのであります。

医療サービスにおける混合治療推進論について反対します。

  • 2017.11.04 Saturday
  • 00:17

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 今日は、医療サービスにおける混合治療について意見したいと思います。

 

 2016年4月に、政府は公的保険がきく診療と保険適用外の自由診療を併用させる混合治療である「患者申出療養」という制度がスタートしました。この「患者申出療養」という制度は、第2次安倍政権誕生後、2013年1月24日に設置した規制改革会議の議論の中で生まれたものです。

 その後、2014年6月24日に閣議決定された「日本再興戦略」改訂2014の中で、困難な病気と闘う患者からの申し出を起点とした制度を創設して、患者の選択肢を拡大することを目的に、新たな健康保険適用外併用療養に仕組みの創設が書き込まれ、政府の方針として「患者申出療養」の創設が正式決定されました。

 その後、2015年5月29日、「持続可能な医療保険制度を構築するため国民健康保険法等の一部を改正する法律」が公布され、この法律が「患者申出療養」制度の根拠となっています。

 

 ここで、「先進医療」との違いについて触れておきます。保険外併用療養というのは、健康保険適用診療と、健康保険適用外診療を併用する療養のことをいいます。日本では原則として混合治療は認められていません。そのため、日本では未承認の薬剤等を使う場合、未承認の薬剤費用のみならず、全額が自己負担ということになっています。

 

 混合治療推進論とは、健康保険適用と健康保険適用外の診療を併用した場合に「保険適用部分は政府の公的医療費で支出するべきだ!」というものであり、それを推進すべきであるというのが混合診療推進派の主張です。

 それに対し、日本医師会などは「患者が受けられる医療サービスに金銭的事情から格差が生じる」として混合治療解禁自体に反対していました。

 私の立場は、混合治療を推進するよりも、単に自由診療を保険適用に組み込めばいいというのが私の意見です。例えば海外で実績がある抗がん剤であれば、すぐにでも保険適用して患者の負担を最小限にし、日本国民に幅広く最先端の医療サービスを受けられるようにすればいいわけです。

 

 テルモ社(証券コード:4543)では、ハートシートという治療が、全額自己負担でしたが、2016年1月より保険適用されています。このハートシートというのは、重度の心不全患者や、狭心症、心臓病患者の治療方法として、テルモ社が供給していました。健康保険適用する前は自己負担で、約1,000万円以上かかっていました。これが健康保険適用されることで、心臓病患者や狭心症患者らの需要増大が見込め、安心して最先端の医療サービスが受けられるようになったのです。

 いうなれば、がん治療の重粒子線治療や陽子線治療についても健康保険適用すれば、がん患者からの需要はありますので、安心して低廉な自己負担額で最先端の医療サービスが受けられるわけです。

 

 ところが、上述の私の意見に対し、「財政問題があるのだから、そんなことできるはずがない。ハートシートも結局税金で国民負担が増大している。これでは財政が持たない。公的医療費を抑制するためには、混合治療(=患者申出療養制度)の推進しかない。」という反論意見をお持ちの方、いませんでしょうか?

 

 私から言わせれば、その反論は極めて「奇妙」です。混合治療を推進したとして、別に医療費が抑制されるわけではありません。落ち着いて考えれば、誰もが理解できると思いますが、混合治療を推進すれば、むしろ公的医療支出は拡大することになります。なぜならば、混合治療はしつこいですが、健康保険適用診療(公的医療費による診療)と健康保険適用外診療(自己負担による診療)の混合です。

 混合治療解禁前は、健康保険適用診療について、公的医療支出は実施されていません。つまり混合治療をする場合、患者が全額自己負担をするか、治療を諦めざるを得なかったのです。

 

 このようなことを考えれば、混合治療を推進するよりも、自己負担分を含めて健康保険適用した方が、すべての日本国民が最先端の医療サービスを受けられることになり、高福祉低負担が実現します。高福祉低負担となれば、どこかに負担が行くのでは?と思われる方、家計簿の発想で考えている間違った財政運営です。財源は赤字国債でも医療国債でも何でも構いません。通貨発行権がある日本政府が円建ての国債を発行し、それを財源にすれば何ら問題ありません。

 

 

 というわけで、今日は混合治療について意見しました。私は混合治療の推進に反対です。もし、混合治療を全面解禁した場合、日本国内の医療格差が拡大し、しかも政府の公的医療支出は増大するからです。最終的に、米国と同じように医療費の自己負担分が一方的に膨れ上がることになります。そうなれば、国民は高騰する医療費に不安を抱き、米国のオバマ政権が導入し、トランプ政権が見直しを検討しているオバマケアのような「民間医療保険サービス」がなだれ込んでくることになります

 もちろん、最先端の自由診療を審査して、次々に保険適用していった場合、混合治療解禁以上のペースで公的医療支出は増大します。とはいえ、日本は長年にわたるデフレに苦しんでいますので、デフレが継続している以上、また財政問題も存在しない以上、普通に政府は国債を発行して通貨発行による財政出動で公的医療費の伸びを賄えばいいのです。

 やがてデフレから脱却して日本経済が健全なインフレ率の下で経済成長すれば、税収が増えます。デフレ脱却後は増収する税収で医療費の伸びをカバーすればいいだけの話なのです。

カタルーニャ独立問題と企業の流出

  • 2017.11.02 Thursday
  • 00:27

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 今日は、スペイン北東部のカタルーニャ独立問題について取り上げます。この関連では、10/18にも安全保障をテーマとして「スペインのカタルーニャの独立問題について」ということで触れています。

 

 今回は、カタルーニャ州から、700社もの企業が移転流出しているという状況について触れたいと思います。

 

 きっかけは、カタルーニャ州の独立問題を契機に、スペイン中央政府との対立で経営に悪影響が出るとみられ、カタルーニャ州外への移転を決めた企業が700社を越えたとのこと。既に691社が本社の移転登記をしたとのこと。もともとカタルーニャ州は、分厚い企業集積が強みだったのですが、独立を目指す動きが原因で、逆風が一段と強まっている状況です。

 

 地元メディアによりますと、独立を問う住民投票が実施された10/9以降でおよそ700社が州外移転を決め、逆に州内に本社を移転するという企業は39社にとどまっています。

 

 このままカタルーニャ州が独立したとしても、経済的に立ち行かなくなる可能性が出てきたのです。

 

 考えてみたら、カタルーニャ州のスペインからの独立は、安全保障上の問題抜きにしても簡単ではありません。例えばEUとの関係はどうなるでしょうか?そもそもEUに残れるのか?EU圏内に居られるのか?

 

 カタルーニャ州の独立賛成派の人たちは、経済的に強い国で自分たちだけで何でもできるものと、異常に楽観視していたのではないでしょうか?

 

 確かにスペイン国内で2番目の都市で、企業の集積もあって製造業も多く強い。とはいえ、700社弱の企業が本社を州外に移転し、しかもカタルーニャ州への投資を先送りする企業も出ている状況です。

 

 スペイン中央政府は2018年のGDP成長予測を下方修正しており、この問題がスペイン国内経済に影を落としていることは明白です。

 

 結局、企業が投資するときに、まず最低限国家が安定していることが最低条件です。例えば、今のシリアに誰が投資するでしょうか?そういう混乱を招くようなことは基本的にはよくないということなのです。

 

 だからシリアの問題でいえば、ISが壊滅状態になったとしても、シリア国内では未だにアサド派と反アサド派の内戦が続いています。内戦が行われている状況で、企業活動などできるはずがありません。

 

 

 というわけで、今日はスペインのカタルーニャ州独立問題を取り上げました。安全保障を考えれば、カタルーニャ州独立は簡単な話ではありません。とはいえ、歴史的に単一民族国家ではなく、イザベル女王とフェルナンド国王が結婚して、カスティーラ王国とアラゴン王国が併合された際に、カタルーニャが併合されたという歴史を持ちます。

 だから日本国内における日本人同士のように、同朋意識を持つという発想がない人々もいるかもしれません。また同朋意識があったとしても、自由主義で自分たちの努力で経済成長したのだから、負け組の他の州を支援したくない、こんな気持ちの人々もいるかもしれません。

 いずれにしても同朋意識でお互い助け合うというナショナリズムが確立していなければ、このような事態が起こりえ、それは企業活動にとってもマイナスとなって結果国益を損なうということが、この事件でよく理解できるものと思うのです。

日米FTA(二国間貿易協定)の交渉は、絶対に×です!

  • 2017.11.01 Wednesday
  • 00:53

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 今日は毎日新聞の記事「<日米経済対話>日本、FTAに警戒感 主張は平行線」について取り上げます。

 

記事の概要は以下の通りです。

『毎日新聞 10/17(火) 21:48配信 <日米経済対話>日本、FTAに警戒感 主張は平行線

 【ワシントン清水憲司、小川祐希】日米両政府は16日、米ワシントンで日米経済対話の第2回会合を開いた。日本政府同行筋によると、ペンス米副大統領は日米2国間の自由貿易協定(FTA)に強い意欲を表明。11月6日の日米首脳会談でトランプ大統領が正式提案に踏み込む可能性に日本政府は警戒を強めている。
 経済対話は麻生太郎副総理兼財務相が出席し、米国はペンス氏のほか、ムニューシン財務長官やロス商務長官、ライトハイザー通商代表が同席。4月の初会合でペンス氏は会議の席上、日米FTAに触れなかったが、今回は会議で強い意欲を表明しており、事実上の交渉要請と言えそうだ。これに対し、日本は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への米国復帰を期待する従来の方針を説明。両国の主張は平行線で、「FTAを巡る両国の認識は一致していない」(日本政府筋)まま会議は終わった。
 ただ、トランプ政権が2国間交渉を求めるのは「時間の問題」とみられている。米農業界がTPP離脱で失った輸出増のチャンスを取り戻そうと早期の交渉入りを求めるのに加え、議会内でもFTA締結を通じたアジア太平洋地域での影響力保持を主張する声があるからだ。
 日本が2国間交渉に応じない姿勢を示したとしても、トランプ氏は交渉入りを強く要求する可能性がある。米通商代表部(USTR)の元幹部は「首脳間の関係が良くても、それは率直な意見交換ができるということにすぎず、トランプ氏は最終的に『米国第一』の立場から判断するはず」と予想する。(後略)』

 

 上記の通り、麻生太郎財務大臣と、米国ペンス副大統領が日米経済対話を行われたというニュースです。米国側は、日米FTAに強い関心を示し、事実上の交渉入りを探った格好と報じられています。

 

 米国が狙うのは、農産物の対日輸出拡大です。米国の農畜産業界は、日本との通商協議を熱望しておりましたが、米国のTPP離脱で、関税が下がる恩恵が受けられず、日本向け輸出の旧肉価格が高止まり、オーストラリアとの競争が激化しているという状況です。

 

 このような状況で、日本は絶対に交渉入りしてはいけません。

 現時点で、日本の穀物自給率は20%で、この数値は先進国で下から2番目です。

 

<諸外国の穀物自給率の一覧 1961年と2013年>

(出典:農水省ホームページ)

 

<諸外国の穀物自給率の推移 1961年と2013年(単位:「%」)>

(出典:農水省ホームページ)

 

 日本が先進国の中で、オランダに次いで穀物自給率が低いという状況です。このランキングを見て、皆さんはどう思われるでしょうか?

 穀物は、人間の主食になるだけではなく、家畜などの資料としても利用される大切な食糧です。100%以上の数値を叩きだしている米国などの国々は、自国に必要な以上に穀物が生産できているということを意味するのです。

 

 日本は金はあるけど食べ物がない国。金があっても食糧を輸入に頼っている国なのです。穀物自給率で28%とは4人に一人程度しか足りていないという状況です。

 供給力を自国で賄えない国は、いずれ高い値段で買わされる、外交で不利益な条項を飲まされる、ということが普通にあり得る話です。

 

 米国がやりたいことは何か?現時点で日本の穀物自給率は20%台で、先進国では下から2番目です。コメこそ自給率100%ですが、小麦、トウモロコシ、大豆といった穀物は、半分以上米国からの輸入です。米国側からすれば、畜産物はまだ半分以上になっていないから、次は畜産物を50%以上にして、最後はコメまで狙っているというのが米国の農業通商政策です。

 

 今は北朝鮮の問題で、日本は米国に頼らないとどうにもなりません。何しろ核兵器を持っておりませんし、敵基地を先制攻撃できるように法整備も整っていません。こんな状態で交渉入りしたら、絶対に米国の言い分をそのまま飲まざるを得なくなるに決まっています。

 

 先日、横田めぐみさんのご両親について、米国の議会で北朝鮮拉致問題について触れました。これも取引に使われ、通商政策で関税引下げを求めるということもあり得ます。今後、例えばトランプ大統領が訪日して、日本政府と取引します。そしてふと気が付くとFTA交渉が始まっているなんてことになることを私は危惧しています。

 

 FTA交渉に絶対に入ってはいけません。TPPと同じです。TPPのとき、交渉で勝ち取るなどと勇ましく交渉しましたが、甘利さんは何を勝ち取ったのでしょうか?何も勝ち取っていません。

 

 麻生大臣がペンス副大統領から交渉入りの要請があったとして、麻生大臣は拒むことができるでしょうか?麻生大臣は、かんぽ生命ががん保険を独自に販売しようとしていたところ、アフラックからクレームが入り、かんぽ生命がアフラックの代理店になるということを認めた張本人です。

 

 かんぽ生命ががん保険を独自に販売するのと、かんぽ生命がアフラックのがん保険を販売するのと、どちらが日本経済に貢献するか?といえば、前者に決まっているわけです。にもかかわらず、簡単に米国の要求を呑んでしまう。麻生大臣といえども、その程度の政治家です。

 

 

 というわけで、今日は「日米FTA(二国間貿易協定)の交渉は、絶対に×です!」と題し、日本の穀物自給率を考えれば、国益を考えれば、FTAは絶対に交渉してはいけないと述べさせていただきました。左翼が日本を亡国に導くとすれば、新自由主義のグローバリストは売国によって日本を亡国に導く輩といえます。

 今の日本には、国益とは何か?を真剣に考えることができる政治家がほとんどいないということが不幸です。このままでは、日本は供給力の低下で発展途上国化が避けられないと私は大変に危惧しているのです。

企業の内部留保への課税は、私有財産権の侵害であり、反対します!

  • 2017.10.31 Tuesday
  • 00:49

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 今日は日本経済新聞の記事「内部留保 活用探る 金融庁、説明責任など指針策定へ」について触れます。記事の概要は以下の通りです。

『2017/10/18付 日本経済新聞 朝刊 内部留保 活用探る 金融庁、説明責任など指針策定へ

日本企業は内部留保をもっと活用すべきか否か。「ため込みすぎ」との批判がくすぶるなか、政界からは内部留保への課税論が浮上している。金融庁は投資家の立場から成長投資へ活用するための指針作りに乗り出す。ただ、400兆円に上る内部留保のすべてがすぐに使えるわけではない。様々な問題をはらんでいるだけに、冷静な議論が必要になる。(後略)』

 

 

 日本の企業が獲得した利益のうち、企業外へ分配することなく、企業内に貯め込んだお金、いわゆる内部留保についての記事です。今回の衆議院議員選挙で、希望の党の小池代表が「内部留保課税」を公約に掲げていました。

 

 皆さんは、内部留保という言葉を聞いて、どのように語れるでしょうか?内部留保=現金・預金ではありません。内部留保の一部は株式などの投資に回っており、すぐに使えないものもあります。内部留保の貯め込みという朝日新聞などの批判に対して、経団連の榊原会長が反論していましたが、まさにその通りです。

 

 むしろ、内部留保を問題とするのではなく、現金預金とりわけ預金についてクローズアップすべきです。企業の現預金は250兆円にまで膨れ上がっています。(下図のグラフを参照)

 

<非金融法人の現預金額の推移>

(出典:日銀の資金統計循環)

 

 

 要は問題は現預金なのです。上記のグラフを見れば、一目瞭然ですが、第二次安倍政権の2012年末までは200兆円前後を推移していました。それが2016年には250兆円にまで膨れ上がっているのです。これは異常な増え方といえます。

 

 では、内部留保の増え方が異常だったとして、そこに課税するというのは、どうでしょうか?これは私有財産に課税することと同じであり、私有財産権の侵害です。これがまかり通るとなれば日本は共産主義国家と同じになってしまうといえます。

 

 私有財産を認めるのであれば、税金は所得にかけるべきであり、資産(ストック)にかけてはいけません。本来は固定資産税というのもおかしいのですが、いずれにしても「内部留保に課税しろ!」と平気でいえる神経が理解できません。

 

 この問題は、結局のところ、企業側に投資先がなく、人件費をあげる自信がないということの表れです。なぜならば、需要の拡大に自信がもてないからです。

 

 本来だったら需要不足なので、政府が普通に財政拡大し、需要を増やし続ければ、勝手に内部留保や積上げられた現預金は減っていきます。なぜならば、需要が拡大してインフレギャップの状態となれば、投資した方が儲かるからです。

 

 株主に対しては、増配や自社株買いで十分に報いており、それを目的に法人税減税もやってきました。それでもなお余ってしまった現預金が企業の内部留保の一部として50兆円も増加したのです。

 

 本来、その増えた50兆円は、日本のGDPを500兆円とすれば10%に相当します。1年で全部投資に使っていれば、その1年は10%の経済成長をしていたことになるわけです。本来は人材投資や設備投資を増やしていただきたいと思いますが、政府がそうしやすい環境を作り出すのが本来の仕事なのに、それをやらずしてなんで内部留保の課税なのでしょうか?

 

 

 というわけで、今日は内部留保課税の意見への反対論を述べさせていただきました。「内部留保の活用」という言葉は私は好きではありません。企業経営でいうならまだしも、国家運営のために企業の内部留保の活用だの課税だのというのは、私有財産の侵害です。資本主義は、内部留保を現預金を貯めてはいけないとか、投資しなければならないという義務はありません。要はお金を借りてでも投資できる儲かる環境になれば、企業は投資をするのです。

 ぜひ、その方向で頭を切り替えていただき、正しい政策を立案していただきたいと思うのであります。

日産自動車の無資格従業員の新車検査問題と神戸製鋼の品質データ改ざん問題

  • 2017.10.30 Monday
  • 00:35

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 今日は日産自動車の無資格者審査問題と、神戸製鋼の品質データ改ざん問題について、取り上げます。

 

 

1.日産自動車の無資格者審査問題

 日産自動車は、無資格の従業員に新車検査をさせていたとして、9月に国が問題を指摘した後も、一部の工場で10/11まで、新車の検査に無資格者が関わっていたことが判明したと報じられました。西川(さいかわ)社長は、9/2の会見で、9/2以降は認定検査員が100%行うようになったと謝罪をしておりました。

 

 本件の発覚経緯は、もしかすると内部告発かもしれません。とはいえ、西川社長が謝罪した後も、そこからしばらく無資格者が対応していたとすれば、それはどのような理由なのか?が私には気になります。

 

 コストカットをやりすぎて、現場が人手不足となって「仕方ない!無資格者だけど○○が審査をやってくれ!」ということなのか?9/2に謝罪した後も不正をしていたというのは、徹底して解明すべきであると思います。

 

 

 

2.神戸製鋼の品質データ改ざん事件

 神戸製鋼の子会社が米国の顧客向けに販売した製品の品質データについて、米国司法省から神戸製鋼に対して、品質データが改ざんされた製品に関する書類の提出を求められました。

 

 こちらは、JR東海の新幹線など国内に留まらず、米国ではゼネラルモーターズ社や航空大手ボーイング社の製品でも、問題の製品が使われていることが明らかになっています。

 

 アルミや銅製部材では、長期に渡って偽装されていたことが常態化されていたと認識されており、米国の司法省が本格的な捜査に乗り出すか?が焦点となっています。

 

 毎日新聞の記事によりますと、神戸製鋼の不正は40年も前から行われていたとのこと。神戸製鋼はデフレとは関係なく、品質を守ろうとしていなかったといえます。

 

 神戸製鋼の製品は、自動車や飛行機や鉄道など、かなりシビアなところに使われています。日本が品質を守ていたというのは、デフレ突入する前から実は迷信だったのか?と思えるほどの事件でして、私は大変残念に思っています。

 

 

 

3.日産自動車と神戸製鋼の事件を受けて

 同じようなタイミングで両方の事件が明るみに出ましたが、日産自動車は、お金お金とやってきて内部留保で預金を増やしたり、カルロス・ゴーンへの高報酬や配当を増やしたりといったことが原因ではないかと、私は思っています。もちろん、日産自動車はリーマンショック後に、経営が苦しかった時もありました。それはデフレ放置によって、物・サービスが安く買われるという環境の中で、自動車が高く売れないという経営環境もあったと思われます。

 

 神戸製鋼の事件は、40年も前から不正だったということなので、デフレ・インフレ以前の問題かもしれません。

 

 だからもう日本はダメなんだ!ということではなく、自動車・飛行機などシビアな部分に使われている以上、品質データの確認をすべて実施すべきだと考えます。もちろん、その費用は神戸製鋼が出すとして、経営がおかしくなるようなことがあれば、救済する必要があると考えます。

 

 いずれにしても、政府支出が必要。政府支出増と国債増刷で、政府が名目需要と実質需要を創出し、具体的には政府が率先して、EV車(電気自動車)や燃料電池自動車を高い値段で購入して、ガソリン車を買い替え、さらに水素ステーションの拡充を推進するために、JXホールディングスや岩谷産業が水素ステーションの設置がしやすいように、政府が投資を支援するといった方法があります。

 

<神戸製鋼の貸借対照表(2017年3月期)>

(出典:ロイター通信)

 

<神戸製鋼の過去4か年の貸借対照表の資産の部の推移>

 

(出典:ロイター通信)

 

 

 神戸製鋼についていえば、品質データの確認作業を経済産業省などが資金支援することもありです。上記の神戸製鋼の決算資料を見ますと、現金預金で約1,557億円、売掛金手形で約2,953億円、当座有価証券で約455億円あります。

 この中から、確認作業など費用を含め、事態収拾に向けて対応すると思いますが、万一資金がショートするようなことがあれば、銀行が緊急融資するか、銀行が融資しない場合は、政府が資金支援してもよいと思います。

 政府が資金支援するのはハードルが高く、場合によっては減資して現在の株主に責任を取ってもらった後、資本注入するという方法もありです。

 同業の新日鉄やJFEホールディングスからは不満が出るかもしれません。そのために株主に責任を取らせるための減資、あるいは厳しく対応するのであれば、会社更生法や民事再生法を申請して、その後資本注入するしかないでしょう。

 もちろん、資金ショートも起きず、銀行が融資してくれるなどの救済があれば、その必要はありません。

 

 ですが品質の回復に、国家が支援してもよいと考えています。しかも、今はデフレです。こういうときこそ、政府支出増はデフレ脱却に資しますので、政府の関与も含めた解決策を検討してよいのでは?と思うわけです。

 

 

 というわけで、今日は日産自動車と神戸製鋼の事件について触れました。事件の背景で考えますと、神戸製鋼の事件の方がショックが大きい。ですが、だからといって「つぶれてしまえ!」という発想では、却ってデフレを深刻化させます。品質への信頼回復という意味で、政府がもっと支援をしてもよいと思います。

 現時点で、神戸製鋼には、貸借対照表上、剰余金が3,571.54億円あります。当面は自己資金の範囲で事態収拾に向けた対応がされるでしょう。

 何しろ神戸製鋼は規模が大きいです。神戸製鋼がこのまま破たんすれば、日本経済に悪影響を及ぼします。賛否両論あると思いますが、インフレで仕事が十分にある状況であれば、「つぶれてしまえ!」という意見があってもやむなしと思います。ところが、日本は今デフレに苦しんでいますので、破綻させるようなことは、絶対にあってはならないのです。

 東芝問題、シャープ問題、いろいろとありましたが、外国資本が注入されて技術流出される、もしくは供給力を毀損してしまう、こうしたことこそ国益を失う事態であり、回避しなければならないものと私は思っております。

発展途上国化する日本!その日本の軍事予算の20倍を使う中国共産党に対して、我が国は如何にして立ち向かえるか?

  • 2017.10.29 Sunday
  • 10:00

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 今日は、「発展途上国化する日本!その日本の軍事予算の20倍を使う中国共産党に対して、我が国は如何にして立ち向かえるか?」と題し、デフレを放置して間違った政策が継続する結果、日中のGDPの世界シェアの格差が大きくなっていることについて触れたいと思います。

 

 テレビや新聞では、日経平均株価が22,000円を超えたとか、GDPデフレーターがマイナスであるにもかかわらず実質GDPがプラスに転じた、百貨店の決算が増収増益になったとして、デフレ脱却したという論説が賑わっているように思います。

 実際は、GDPデフレーターがマイナス、実質賃金の低下の継続、消費者物価指数でコアコアCPIでも0%近辺を這っている状況、こうした指標の状況を見る限りにおいて、日本は国内需要が低迷して、デフレが継続しているといえます。

 

<日中のGDPの世界に占める割合(ドル換算)>

(出典:IMF)

 

 上記は、日本と中国のGDPが世界に占める割合をグラフにしたものです。バブル崩壊後の1995年までは、日本のGDPは全世界の17%を占めておりました。1996年から就職氷河期というのが始まり、以降GDPが占める割合は、1998年〜2000年を除き、ほぼ一貫してシェアが低下し続けています。

 

 一方で中国は、経済成長を続け、2009年にはシェアが日中で逆転し、2015年では日本の2倍以上のシェアを占めるにまで経済成長をしています。当たり前ですが、日本は1998年の橋本内閣の財政構造改革法の制定・施行以来、緊縮財政をしてきました。

 

<日本の財政構造改革法>

●2003年度までに、国と地方を合わせた財政赤字をGDP比3%(1997年は5.4%)以下に抑え、赤字国債の発行をゼロにする

●公共事業や社会保障を含む主要経費の削減目標値を定める

 

 このようなことをやっているのは、世界では日本とEUくらいしかありません。ヨーロッパ諸国がEUに加盟する際、ユーロ参加の条件として財政赤字を対GDP比で3%以内、債務残高が対GDP比で60%を超えないことがマーストリヒト条約の条文にあるのです。

 

 面白いことに、日本の財政構造改革法とEUのマーストリヒト条約、いずれも財政赤字をGDP比3%以内という定めがあります。この3%に理論的な根拠は一切ありません。(参照ブログ:「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし!

 

 怖いのは、このまま日本が、無駄削減!公務員削減しろ!借金減らせ!などといって緊縮財政を続けた場合、もう一度グラフを見ていただきたいと思いますが、日本のシェア低下トレンド、中国のシェア上昇トレンドのカーブから見て、2040年後には10倍以上の差が付くことが容易に予想できませんでしょうか?

 

 この場合、軍事費は20倍程度広がるものとみられます。いくら今この時点の軍事バランスが、日本の軍事力が圧倒的に優位だったとしても、さすがに軍事費で20倍も開きがある状態で、しかも民主主義国家ではなく、死刑囚や政治犯の臓器売買を公然と認める中国共産党国家を相手に、どうやって戦うのでしょうか?

 

 日米安全保障条約で米国に守ってもらうのでしょうか?その場合は、米国から経済分野で関税引下げなどが要求され、日本の供給力が少しずつ破壊されていくことになるでしょう。供給力が破壊する=国力が低下する です。

 

 こうして国力の低下を放置すれば、日本は発展途上国になっていくのです。既にインフラがボロボロで日本国民を生命から守れなくなっています。地震の被害や、台風の被害、火山噴火の被害が多く発生する日本。「私たちは、あのような危険な地方に住んでいなくてよかった。都会でよかった。」なんて考えている都会人がいたとすれば、首都直下型地震が起きた場合、地方の人々が首都圏の人々を救うことができなくなるでしょう。

 

 それは地方の人々が感情的に都会人を助けないというよりも、経済がボロボロで供給力がなければ、即ちトラックがない、除雪車がない、救援する人がいない、となれば物理的に助けることができなくなるのです。首都直下型地震が発生した後に、都会人がお金をどれだけたくさん積んでも、いきなり物流がスムーズに流れるわけではありません。道路の復旧工事、電気の復旧工事、いずれも供給力が毀損してしまっていては、すぐに復旧することはできないのです。

 また、デフレ放置の結果、品質が劣化し、トラックやダンプカーが故障してみたり、道路がデコボコで走りにくくなっていたり、そうした状況がすぐに復旧できないということもあります。

 

 この状況をなんというか?ご存知でしょうか?

 そうです。発展途上国です。日本はデフレを放置した結果、日産自動車や神戸製鋼やスバルの問題のように、品質が劣化が横行。インフラでいえば、橋やトンネルは通行止めになっている箇所が全国でたくさんあるのです。

 

 2016年12月31日に読売新聞で、”老朽化「通れない橋」続々、住民なんとかして”」という記事が記載されました。記事によれば、国や自治体などが2年前に始めた道路橋の一斉点検で、深刻な老朽化の実態が明らかになっているというのです。

 

 

 

 2016年3月までに点検を終えた20万4,533基のうち、早急に補修が必要と判定された橋が12%の2万4,351基とのこと。高度経済成長期に作られた多くの橋が、補修や架け替えの時期を迎えているにもかかわらず、緊縮財政のために予算が付かずに放置され、「通行止」の表示板がかけられた道路やトンネルなどが多数あるのです。

 

 東京などの都会に住んでいる人は、そうした地方が大変な状況になっていることをほとんど知らないのではないかと思います。博多では大規模な道路陥没事故も発生しましたが、東京都内も上下水道の更新が必要な状況です。

 

 実はこれらの復旧作業は、すべて需要であり、GDP3面等価の原則で、その需要は、支出=生産=所得となるわけです。ところがやらない。借金=悪という家計簿の発想、企業経営の発想で、政府支出を拡大することをやらない。むしろ、人口が減少するのだから、政府を小さくすべきなどという理解不能な論説でさえ蔓延る。

 

 このままで日本の経済成長率が中国を抜き返すとは、私には思えません。借金=悪として国債増刷をせず、緊縮財政を継続して政府支出を拒み続け、デフレを放置すれば、2040年後にGDPのシェアは、中国と10倍以上の開きが出ることになるでしょう。そのとき、軍事費は10倍〜20倍程度開きが出るでしょう。そうなったとき、日本の軍事費の20倍も予算が使える中国共産党を相手に、我が国はどうやって立ち向かうことができるのでしょうか?

 

 

 というわけで、今日は日中のGDPが10倍差が付いた場合、軍事費は10倍〜20倍差が開き、日本の10倍〜20倍も軍事費の予算が使える中国共産党に対していかに対抗できるか?という問いかけをさせていただきました。私はこのままだと普通に中国の属国になるしかないと思います。中国の属国=中華人民共和国日本省となり、日本国が中国共産党の手に落ちるということです。

 それは、日本人として生まれた私の価値観からすれば、私たち日本人の先祖に対する冒とくであり、将来世代に大きなツケを残す愚かな結果としか言えません。

 これを回避するため、言論活動を通じ、デフレ脱却を急ぐべく、国債増刷と政府支出拡大を訴え続けていきたいと私は思うのです。

物価目標2%は、どの指数を使うべきか?消費者物価指数は3種類あります!

  • 2017.10.28 Saturday
  • 16:43

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 今日は「物価目標2%は、どの指数を使うべきか?消費者物価指数は3種類あります!」と称し、日銀の物価目標2%の物価目標について意見します。

 

 私がデフレ脱却と判断できるとする場合の判断材料は何か?といえば、下記の通りです。

 

デフレ脱却の「定義」:「国内需要が拡大し、供給能力不足することで物価が上昇すること」=インフレギャップの状態

 

私は上記を定義とします。そして具体的に定量数値は下記 銑の状態になっているか?を注目します。

 

。韮庁丱妊侫譟璽拭爾プラス2%以上が継続して続いている状態であること

¬礁棕韮庁弌⊆村腺韮庁个いずれも上昇した形でGDPデフレーターがプラスになっていること

(消費税を引き上げた結果、名目GDPの減少幅<実質GDPの減少幅となって、プラスになっている状態はデフレ脱却とはいわない)

コアコアCPIで2%以上の達成が継続的にできていること

 

 

 消費者物価指数は、CPIと称されます。これは、Consumer Price Index の略称です。CPI(=消費者物価指数)には、3種類あります。

 

 CPI(総合):消費者物価指数

 コアCPI:生鮮食品を除く消費者物価指数

 コアコアCPI:除く生鮮食品・エネルギー価格の消費者物価指数

 

 CPIは総務省統計局が毎月発表していまして、日本経済新聞でもCPIについての記事が出ますが、皆さんは日銀の物価目標2%が、上記3種類のどのCPIを使っているか?ご存知でしょうか?

 

 2013年に安倍政権が誕生し、いわゆるアベノミクス第一の矢の金融緩和政策について、日銀の黒田総裁は、デフレ脱却のため、物価上昇率2%を目標として金融緩和を実施するということでしたが、このとき表明した2%の目標は、コアCPIでした。3年後の2016年1月に日銀は、物価上昇率目標について日銀版消費者物価というものを検討するとし、エネルギー価格の変動を除外する方向性の検討を行い、コアコアCPIに変えました。

 

 この変更、方向性的には正しいです。グローバルには、インフレ・デフレの最終的な判断は、「コアCPI」で測られますが、日本は鉱物性資源(原油・天然ガス)の大部分を輸入に頼っているため、海外の戦乱によって原油価格が高騰してしまった場合、エネルギー価格を含んでいる「コアCPI」が上昇してしまうのです。

 逆に原油価格が下落すれば「コアCPI」は下落します。

 

 デフレ脱却を目的として標榜するのであれば、物価上昇率目標2%は、生鮮食品の価格変動のみならず、エネルギーの価格変動を取り除いた消費者物価指数、即ち「コアコアCPI」で測られるべきです。

 

<CPI3種類の推移:1990年〜2016年>

(出典:総務省統計局)

 

 日本の場合、CPI(総合)とコアCPI(生鮮食品を除く)は、ほぼ同じ動きをします。(青と赤の折れ線グラフを参照)2008年を見ていただきたいのですが、コアコアCPIが0%近辺であるのに、CPIとコアCPIは1%となっています。グラフで見れば、2008年度にCPIとコアCPIが跳ね上がっているように見えます。理由は資源バブルの影響で、原油価格が高騰していた時期です。

 

 逆に2016年度は、コアコアCPIが、CPI,コアCPIを上回って推移するようになりました。なぜならば、資源バブルが崩壊して原油価格が下落基調となったからです。

 

 2016年度に物価上昇率目標2%について、コアCPI→コアコアCPIに変えたというのは、日銀が金融緩和政策が成功して2%達成したと見せるために、コアコアCPIに変更したのでは?との見方があります。

 

 この場合、今後エネルギー価格が上昇したら、今度はコアコアCPI→コアCPIへ変更するかもしれません。何しろ、安倍政権はGDPが成長しているかの如く、2016年12月にGDPの統計方法を変更しました。結果日本のGDPは500兆円→530兆円に増えたと主張しています。

 

 統計方法変更前と変更後で何が違うかといえば、研究開発費についてGDPに含めたという点です。GDPは物・サービスとお金が対価で交換されたときにカウントされるものなので、研究開発費をGDPに含めるという方向性は正しい。とはいえ、統計方法変更後でGDP推移を見れば、研究開発費が増えたわけではなく、統計方法を変えただけなので、30兆円GDPが増えたという表現は明らかに国民を騙しているわけです。端的に言えば、「アベノミクスの成果で30%GDPが増えた」という表現はイカサマです。

 

 同様にCPIについても、「コアCPIが2%に達しました。インフレ目標達成です。デフレ脱却したので増税です。」なんてやられたら、たまったものではありません。また、エネルギー価格が上昇したからといって再度、コアコアCPI→コアCPIへ戻し、「コアCPIが2%達成しました。インフレ目標達成です。だから金融引締めです。デフレ脱却したので増税です。」というのも間違っているわけです。

 

  またグラフを見れば一目瞭然ですが、コアコアCPIは2008年時点でさえ辛うじて横ばいであり、物価は全く上昇していなかった事実が確認できます。小泉政権のときをみても、コアコアCPIは0%を下回って0%近辺這っている状態であり、物価が上昇していませんでした。

 

 

 というわけで、今日は消費者物価指数について取り上げ、指標の見方、考え方についてご説明しました。デフレに苦しむ日本では、インフレ率目標は、コアコアCPIで設定するのが正しいです。しかも短期間ではなく、継続的にコアコアCPIが2%前後で推移するようになって、「初めてデフレ脱却した!」といえると私は考えます。

 また、将来原油価格が上昇した場合に、日銀が再度インフレ率の定義を変える可能性についても述べましたが、こうしたイカサマを防ぐためには、消費者物価指数の種類に関する知識を持ち、国民と政治家が共有する必要があるとも思っております。

インフラ整備と地方創生(インフラのミッシングリンク)

  • 2017.10.27 Friday
  • 00:46

JUGEMテーマ:公共工事の経済効果

JUGEMテーマ:山形県庄内

 

 

 今日は「インフラ整備と地方創生」と題し、全国の地方の道路鉄道などのインフラのミッシングリンクについて取り上げたいと思います。

 

 ミッシングリンクとは、高速道路などで一部未整備区間があって、途切れている状態のことをいいます。例として庄内エリアのミッシングリンクについて、下記の地図で見てみましょう。

 

<庄内エリアの地図の抜粋>

 

 

 上記図の通り、鶴岡市内の鶴岡ジャンクションを中心として、北は日本海東北道で酒田みなとIC、東は山形道で湯殿山IC、南は日本海東北道であつみ温泉IC、でそれぞれ高速道路が途切れています。本来は酒田みなとICから北へ秋田市に抜け、湯殿山ICから太平洋側に抜け、あつみ温泉ICから新潟市につながれば、高速物流網が整備されることとなり、企業誘致がしやすくなります。

 

 これは高速道路だけではありません。新幹線も同様です。日本海側に、新青森駅⇔富山間の羽越新幹線という新幹線整備計画はあるのですが、全く動いていません。

 

 インフラが整備されていないために、昭和のまま取り残された地域が日本中にたくさんあり、結果人口が流出して東京一極集中へとなるわけです。

 

 羽越新幹線にしても高速道路にしても着工はしているが予算がないという理由で工事が進んでいないのです。「コンクリートから人へ」という発想がいかにおぞましいものか?地方と都市の格差がどんどん拡大していく政策だったのです。

 

 とはいえ、民主党政権の「コンクリートから人へ」だけが原因ではありません。1997年の橋本内閣の構造改革基本法に謳われている緊縮財政やら、竹中平蔵らが持ち込んだプライマリーバランス黒字化、こうしたこともまた公共工事を停滞させた原因です。

 

 山陰地方についていえば、鳥取県と島根県も悲惨です。鳥取市は県庁所在地であり、県庁所在地の鳥取県に全国の高速道路のネットワークが繋がったのが、4年前の2013年という状況です。

 

 インフラが整備されないとどうなるか?道路はボロボロとなり、店はシャッター商店街となり、いわば発展途上国となるのです。インフラが整備されないと生産力も伸びません。何しろロジスティクスの環境が整備されていなければ、工場を作ったとして製品をどうやって運ぶのでしょうか?一般道で何時間もかけて運ぶのでしょうか?工場の誘致すらままなりません。

 

 一人当たりの生産量で、都道府県ランキングで見た場合、ワースト1は沖縄県で、次が鳥取県です。ただ、沖縄県は製造業がなかなか立ち行かない島の県です。部品の流通や出荷の問題もあります。完全な島だからやむを得ません。とはいえ、鳥取県は違います。本来、関西と九州の間をインフラを整備して直結し、工場を誘致して経済成長するというシナリオがあっても全く不思議ではありません。それがそうならないのは、インフラが整備されていないから。結果的に生産量が低く、生産性が低いということになります。

 

 皆さんは「山形県はもしくは鳥取県は生産性が低い!」と聞いてどう思うでしょうか?「あぁーなんだ生産ができないんだ!」程度に思うかもしれません。ところが、GDP3面等価の原則を理解している読者であれば、生産=支出=所得 で必ずイコールになります。つまり生産できない=所得が生まれない、ということなので、所得が小さくなりやすくなる=貧乏な人が増える可能性が増える ということになるわけです。

 

 インフラが進まない都道府県は、人口減少も激しい。総務省が都道府県別に人口の増減率を統計として公表しています。下記はその一覧表です。

 

<平成17年〜平成22年、平成22年〜平成27年における都道府県別人口増減率>

(出典:総務省)

 

 

 黒いセルで白抜きにしたのは、平成22年〜平成27年にかけて、人口増減率がマイナス2.5%以上となった都道府県です。

具体的には、下記の通り。

 

 青森県  ▲4.7%

 岩手県  ▲3.8%

 秋田県  ▲5.8%

 山形県  ▲3.9%

 福島県  ▲5.7%

 新潟県  ▲3.0%

 山梨県  ▲3.3%

 奈良県  ▲2.6%

 和歌山県 ▲3.9%

 鳥取県  ▲2.6%

 島根県  ▲3.2%

 山口県  ▲3.2%

 徳島県  ▲3.8%

 愛媛県  ▲3.2%

 高知県  ▲4.7%

 長崎県  ▲3.5%

 宮崎県  ▲2.7%

 鹿児島県 ▲3.4%

 

 この数値を見ますと、東北は東日本大震災の影響が大きいかと。復興が進まない状況では、雇用は増えず、工場誘致もままならず、人々は仙台や東京に向かおうとするでしょう。

 紀伊半島でいえば、奈良と和歌山は高速鉄道がありません。山陰の鳥取と島根も高速鉄道がありません。

 四国も香川県以外は、インフラが整っているとは言い難い都道府県です。香川県は本州との連絡である瀬戸大橋があり、鉄道も自動車もインフラがあるといえばあります。高知はインフラが一番進んでいないこともあり、四国の中では▲4.7%と圧倒して流出しています。

 九州もまた、長崎や宮崎や鹿児島など高速鉄道がない都道府県です。

 

 私は、インフラが不十分な都道府県は、明らかに国家が財政支援してインフラ整備すべきだと思っております。もちろん読者の中には、環境などの心配をされる方もいるかもしれません。とはいえ、環境を理由にインフラ整備を反対する人は、インフラが整っていない都道府県で生活する人に、ずっと貧乏を強いることと同じです。自分が生活の根拠に置き、つまりその都道府県に住んでいる人が主張するならまだしも、東京、千葉、埼玉、神奈川、京都、大阪、神戸といった都市圏に住む人が、「環境問題があるから地方のインフラは整備が不要!」というのは、私から言わせれば、「お前が言うな!」というやつです。

 

 高速鉄道をはじめ、地下鉄網が整備され、充実したインフラ環境に身を置き、十分に生産性の高い環境で働けば多くの賃金を得られる環境にある東京都民が「人口が減少する地方にインフラは不要!」とか「環境破壊になるから地方にはインフラが不要!」と主張することは、「地方の人々は、ずっと貧乏でいろ!」と言っているのと同じであり、私はその考え方価値観には共感できません。

 

 鳥取県の生産性が低いのは、鳥取県民が同じ日本国民として優れていないとか、そういうことではありません。単にインフラが整備されていないから。そして鳥取県以外の人口流出してしまう都道府県もまた、人口流出するのはインフラの整備がされていないからというのが理由です。

 

 真に地方創生を標榜するのであれば、インフラ整備は絶対必要条件。しかも日本は災害大国なので、非常時のバックアップという観点からも、将来の生産性向上等観点からも、一にも二にもインフラ整備が必要なのです。

 

 

 というわけで、今日は地方創生には、改めてインフラの整備が必要であることをお伝えいたしました。

メルケル首相の移民無制限受入宣言から方針転換へ!

  • 2017.10.26 Thursday
  • 01:12

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 今日は、「メルケル首相の移民無制限受入宣言から方針転換へ」と題し、メルケル首相が難民受入人数を20万人以下に抑制する方針を固めたことについて触れたいと思います。

 

 メルケル首相は2015年9月、大見得を切って「政治難民受入に上限はありません!」と宣言しました。このとき、多くのマスコミがメルケル首相の宣言を称賛していました。世界から多くの拍手喝さいを浴びたのです。日本国内でも、政治家や評論家などが、日本も積極的に移民・難民を受け入れるべきだとする論説をしていました。

 

 世界が拍手喝さいを浴びせて称賛したメルケル首相の移民受入無制限宣言ですが、現実的のドイツはどうなったでしょうか?

 メルケル首相の宣言後、2015年9月以降、たくさんの移民・難民が入ってきて、ドイツ人の生活を脅かしてきたという現実があります。

 

 2017年9月24日に、ドイツで総選挙が行われ、Afd(ドイツのための選択肢)という移民無制限受入に反対する政党が、総選挙で第三党に躍進し、94議席を獲得しました。その一方でドイツ与党のCSDは得票率も議席も減らしたのです。

 

 これまでドイツは2015年に90万人近くの難民が流入し、2016年でも30万人くらい流入しました。今回メルケル首相が移民無制限受入から方針を転換し、20万人以下とする数値目標を定めたのです。

 

 2015年〜2016年で、ドイツ国内で当時の世論のメディアの論調はドイツは人手不足だから、難民・移民は歓迎しますと言ってきました。

 

 2年くらい経って今年の6月、ドイツ当局が難民の75%が長期失業で生活保護になることを認めました。なぜ彼らが長期失業になってしまうのか?理由は簡単で言葉がしゃべられないからです。

 難民移民の方々には働く気があるかどうか?は不明ですが、現実問題として言葉が話せない以上働けません。コミュニケーションが取れなければ、仕事に就くことは不可能です。

 

 ドイツ連邦政府のアイナン移民難民統合長官によれば、今後5年間で移民難民の1/4か1/3程度しか労働市場には参加できないと表明しています。移民難民のほとんどは成年男子なのですが、そのうち75%前後がずっと失業で、生活保護となり、ドイツ国民の税金で養っていくということが確定しているのです。

 

 ドイツの労働連邦省の統計によれば、難民の就業率(働いている人の割合)は、17%程度とのこと。これだけ時間が経過してたったの17%です。マスコミなどメルケル首相の移民受入推進者らは、移民受入は労働力の補完につながるということではなかったでしょうか?実際は難民・移民は労働力にはなっていないのです。

 

 私は最初からこうした悪い数値になることは予想していました。なぜならばドイツをはじめとする欧州は多文化主義で言葉を強制しないから。言葉を無理に覚えないとなれば、就職活動で就職できる確率は格段に少なくなります。

 結果、難民移民は仕事に就きません。生活保護が下りれば生きていけるので、言葉を無理に覚える必要もありません。ドイツ国民だって、ドイツ国民が生活に窮して生活保護を受給するのであれば、反対する人は少ないでしょう。ところが実際は、ドイツ国内では200万人の外国人が失業保険を受給し、結局、難民移民は労働力にはならず、失業手当や生活保護をタダ乗りするいわゆるフリーライダーになってしまっているのです。

 

 当初の人手不足解消と言っていた人たちは、この状況をどう考えるのでしょう?先日のマスコミの報道の在り方と同様に、こうした事実に目を反らし、過去の発言について口を噤んだまま、過ちを認めようとさえしない人、多いと思うのです。

 

 私は移民難民の積極的な受け入れには反対の立場をずっと主張しています。特に経済移民の受け入れには反対です。安倍政権は着実に経済移民の受け入れを推進しており、その点も私が安倍政権を批判している一つです。

 

 外国人労働者について私は2つの問題があると思います。フリーライダーという問題と実質賃金を引き下げるという問題です。本来、人手不足だったら生産性向上によって生産性を高めていけば、人々は豊かになれます。GDP3面等価の原則により、生産=支出=分配であり、賃金UPとなります。そして、それこそが経済成長です。ところが、移民難民の受け入れは、その経済成長のチャンスを奪います。生産性向上のための投資をせず、目先安い人件費で雇ってしまえば、目先の利益が出るため、企業が投資を躊躇してしまうのです。

 

 当然、フリーライダーの問題もあります。同じ同胞意識を持つ日本語を話す日本人が困窮している場合、その日本人が生活保護を受給することは誰も反論しないでしょう。反論する人は安全保障が理解できないグローバリストの人くらいです。

 

 ではフリーライダーでなければいいのか?といえば、そうでもありません。彼ら彼女らが喜んで安く働くとなった場合も、日本人の給料が下がることとなり、日本人が貧困化します。トランプ大統領が支持されたのは、メキシコ人労働者の流入、メキシコ国内で作られた安い製品の米国国内での流入を食い止めるということを主張してきたから。それはいずれも米国人の給料の引き下げを食い止め、雇用も賃金もUPする政策だからです。

 

 最大の問題は先の2つの問題と別に、勤勉な労働者ばかりが日本国内に入ってきて、国民の賃金が下がらなかったとしても、犯罪暴動テロが起きる可能性は高まります。フリーライダーは犯罪を犯さなければまだましかもしれません。実際はそうした移民・難民に紛れて、犯罪暴動テロは起こる確率は高くなります。そうした悪意の移民・難民がまぎれなくても、フリーライド化した移民難民が、疎外感からテロ暴動化するというホームグランドテロ土壌の発生につながるということも、あり得ます。

 

 

 というわけで、今日はメルケル首相が移民無制限受入宣言から、方針転換せざるを得ない状況になったことをお伝えし、その上で移民・難民の受入が国益を損ねるという論説を述べさせていただきました。メルケルは9月24日の総選挙で与党議席減、移民受入反対派政党第3党躍進の結果を踏まえ、20万人以下とする数値目標を入れざるを得なくなってしまいました。人道主義とやらダイバーシティといったものが、いかに甘い考えであり、ドイツの事例は、人道主義、多文化主義、ダイバーシティーの結果、自国民が不幸になってしまったという典型例であると思います。こうした失敗事例を研究すれば、安倍政権の外国人研修生という名の移民受入が、いかに愚かな政策であるか?ということも理解できるものと思うわけです。

 

ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

  • 2017.10.25 Wednesday
  • 00:36

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 今日は、「ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件」と題し、マスコミ報道の在り方について論じたいと思います。

 

 少し古いニュースですが、BBCニュースがトランプ大統領へインタビューを行い、2017年1月16日に「メルケル独首相の移民受け入れは「破滅的過ち」=トランプ氏」という記事を掲載しています。記事の内容は以下の通りです。

 

『BBC 2017年01月16日 メルケル独首相の移民受け入れは「破滅的過ち」=トランプ氏

 ドナルド・トランプ次期米大統領は15日の英紙タイムズとドイツ紙ビルトとの共同インタビューで、ドイツのアンゲラ・メルケル首相が100万人以上の移民受け入れを推進したのは「非常に破滅的な過ち」だったと述べた。

 ニューヨーク中心部マンハッタンにある「トランプ・タワー」で行われたインタビューで、トランプ氏は主に外交政策について語り、より公正な貿易協定や国境管理の強化に優先的に取り組むと述べた。

 ロシアと何らかの合意に達する可能性について質問を受けたトランプ氏は、核兵器削減が含まれるべきだとし、対ロ経済制裁の解除には、核兵器の「大幅な削減」が必要だと述べた。

 中東地域に話が及ぶと、トランプ氏は米国の2003年イラク侵攻を強く非難し、米国史上最悪の決断だっかもしれないと指摘した。また、シリア国内に安全地帯を設定し、費用は米国と同盟を結ぶ湾岸諸国が負担すべきだったと述べた。

 トランプ氏は、英国がEUを離脱するのは「本当に頭がいいことだ」とし、「国はそれぞれアイデンティティーが欲しいわけで、英国は自分のアイデンティティーを求めていた」と述べた。「君たちはとてもうまくやっていると思うよ。とてもうまくやっている」。

 このインタビューは、ブレグジット(英国のEU離脱)推進の一人者だったマイケル・ゴーブ前法相がタイムズ紙のために行った。ゴーブ氏は後に、トランプ・タワーでトランプ氏と撮った写真がツイッターに掲載されていたのを、自らリツイートした。

トランプ氏はさらに、ほかの国もEUから離脱するとの予想を示し、「人々は自分たちのアイデンティティー(中略)を求めていると思うから、どうかと聞かれれば、もっと離脱が続くと思う」と話した。

トランプ氏は、米国への移民に対する厳しい姿勢をあらためて表明し、「外から人々がやってきて自分たちの国を破壊するのを、国民は望んでいない。この国では、私の就任初日から国境管理をとても厳しくする」と述べた。』

 

 

 トランプ大統領は、過激だとか右翼だとかいろいろレッテル貼する人多いですが、私は好感を持っています。もちろん日本の国益に反する農作物関税引き下げ要求や、郵政民営化などを強要する姿勢は、トランプ大統領に限らず、反対です。ですが、インフラ100兆円やNAFTA見直しとか、米国人が豊かになる政策をしている、そしてお金で動く業界から一切資金を得ることなく、むしろそうした富裕層が自由に規制を緩和してグローバリズムを推し進めていくことに反対の立場の政策をしている点で、好感を持っています。

 

 反対に、私はドイツのメルケル首相の評価は低い。理由はグローバリズム推進のリーダーだから。その一つの失敗事例で、しかも私も警告していた移民受入無制限問題。日本のマスコミはほとんど報じていませんが、痛ましい婦女暴行事件のケルン事件というのが発生しています。

 ドイツのメルケル首相は、2015年9月に移民無制限受入宣言を行いました。その年の大晦日、2015年12月31日〜2016年1月1日にかけ、ケルン事件という痛ましい婦女暴行事件が発生したのです。このケルン事件、日本のマスコミはほとんど取り上げていません。

 

 AFP通信の2016年1月10日の報道によれば、ドイツ・ケルンの警察と当局の話として、新年行事中に発生した暴行事件数は379件に達し、その容疑者の大半が難民申請者と不法移民だと報じています。ケルン警察当局は声明で、犯罪の捜査対象となっている容疑者の大半は北アフリカ諸国の出身で、その大半が難民申請者もしくはドイツ国内の不法滞在者だとしています。しかも379件のうち約40%が性的犯罪だとも報じられています。事件の目撃者によれば、集団で行われた痴漢や性的暴行、強盗、犯罪被害に女性が遭遇する恐ろしい場面を目撃したと語っています。

 

 特に2015年12月31日の夜におきたケルン事件は衝撃的で、ケルン中央駅の前で、酔っぱらった男たち約1000人が騒ぎを繰り広げ、一部のグループが通りがかった女性を囲み、金品やスマートフォンを強奪した上に性的暴行を加えたという事件でした。

 

 この報道が日本で報じられたのは、2016年1月4日の夜になってからとのこと。これほどの事件が、なぜ、速報されなかったのか?世界も日本もそうですが、多くのマスコミは、グローバリズムを是としています。移民受入についても賛成の方向の報道が多い。逆にいうと、ケルン事件は、マスコミのグローバリズムを是とするシナリオに合致しない大事件だったため、各紙が報道を躊躇したのでは?と指摘する人もいます。

 

 日本国内でいえば、「公共事業は土建屋を儲けさせるだけなので、少子化が進む日本ではインフラは要らない」「消費税を増税しても日本経済はすぐに景気が立ち直る」「国の借金で破たんする」といったマスコミのシナリオがあり、多くの出演者はシナリオに沿った発言をします。逆にそのシナリオにそぐわない事件、今回でいえば移民受入推進したいというシナリオに不都合な事件が、ドイツのケルン事件であり、報道が躊躇されたといえるのです。

 

 

 というわけで、今日はマスコミ報道の在り方の問題点ということで、2015年12月31日に発生したケルン事件を取り上げ、トランプ大統領がメルケル首相を批判する記事を紹介し、意見させていただきました。

 あわせて、本ブログにおいて、2017年5月8日に、ドイツのメルケル首相が移民を無制限に受け入れると表明したことについて、私は批判的な記事を書いておりますので、お時間のある方はご一読していただければ幸いです。

 

<関連記事 2017年5月8日>

男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

 

<関連記事◆2017年1月26日>

「移民・難民受入推進」は後戻りができない愚策!

 

 

 

日本の株式市場の脆弱性

  • 2017.10.24 Tuesday
  • 02:13

JUGEMテーマ:経済全般

 

 今日も日本の株式市場の株高をテーマに意見します。

 

 株価は予想通り上昇しています。ですが、私は嬉しくない株高だと思っています。仮に日本の内需即ち日本人の消費が伸びて、日本の消費を相手にしている企業の業績が伸びて株価が上がるということであれば、たいへん望ましくめでたい話です。

 

 ところが実際は、海外の外需が伸びて輸出企業が伸びて、そこを中心に株価が上昇している。しかも円安だから日本の経済が、貧乏な国だから、金持ち外国人からみれば、「日本株は安いから買っておこうか!」という話であり、うれしい話でも何でもありません。

 

 実際は消費も賃金も投資も伸び悩んでいるのが実情であり、かつ日本の国内の物価は対前年比で下落しています。不況だけど外国人に株価が割安だからという理由で買ってもらっているというだけなのです。

 

 外国人の方が買っている状況なので、外国人が売られてしまえば、それまで。例えば超円高になる場合や、北朝鮮で有事が発生すれば、たちまち外国人投資家は日本株を売ってきます。

 

 よくヤフーファイナンスの掲示板なんかを見ていますと、「外人さんに株を買ってもらえないかな!」などとそれっぽい安いっぽい意見多いです。何のために外人に株を買ってもらわなければならないのでしょうか?

 海外の企業が日本の技術を円安で安い株価でTOBして傘下に入れるということもあれば、内部留保で配当を吐き出させるために割安になった日本株を買うとか、いろいろあります。外国人投資家が多ければ多いほど、その会社が利益を出したときに配当で吐き出されてしまいます。本来、利益は人材投資(能力開発や採用育成)や設備投資に使い、さらに利益を伸ばすという使い方をした方が、中長期的に会社が成長するはずです。もちろんデフレの今は投資しても利益が出にくい環境。とはいえ、投資をしなければじり貧となり、上場廃止して自主廃業が難しければ、同業他社に売却されるしかないありません。

 

 外国人投資比率が高いというのは、決して誇れることではありません。もちろんグローバルに見て利益率が高い会社という側面で長期保有し続ける投資家もいるかもしれません。とはいえ、彼らは円高になれば売ってくる。朝鮮半島有事や金融緩和強制終了など、そうしたきっかけで日本株を売ってくる。でも彼らは日本で生活していないので売却したとしても仕方ありません。

 日本人であれば日本で生活して日本で死ぬと考えれば、株価が下落して資産毀損を恐れて売却することはあっても、株価が上昇しようが下落しようが、日本企業を応援し続けるという考えで、持ち株を保有し続けるという投資家もいるでしょう。

 

 本来日本の需要が旺盛で、その需要を相手に売上高が伸び、増収増益を果たしている状況であれば、北朝鮮有事だろうが円高で外国人投資家が株を売ってこようが、恐れる必要はありません。そういう意味で、今の株高は非常に脆弱な株高であると私は考えております。

 

 

 というわけで、今日は最近の株高が脆弱な状況であることを主張したく、私見を述べさせていただきました。

政治家が有権者と癒着するのは当たり前です!

  • 2017.10.23 Monday
  • 02:09

JUGEMテーマ:安全保障

 

 今日は、「政治家が有権者と癒着するのは当たり前です!」と称し、意見します。

 

 衆議院議員選挙は自民党の圧勝で終わることとなりました。私は支持政党というのがありません。マクロ経済を理解し、経世済民に基づく政策を打ち出している人がいれば、その方を支持したいと思うものの、残念ながらそうした政治家は日本にいないと思っているからです。

 

 マクロ経済的にいえば、日本はデフレです。GDPデフレータがマイナスになっているという事象一つとっても、日本が景気が良いとは言えないことは明々白々です。

 

 野党の政治家で多いフレーズは、「自民党は癒着政治だけど、私ならば皆さんの声を届けられます!」というフレーズを耳にします。また、都議会議員選挙や地方議会選挙では「議員削減します。議員報酬を減らします。」なんていう自虐的な政治家もいます。

 後者はマクロ経済的に間違っていまして、議員削減の必要はありません。議員報酬減らす場合は、削減した分を毎年公共事業にお金を投じなければ、経済は縮小します。

 

 前者の「癒着政治」という言葉、こういう言葉を軽々しく使っている政治家・候補者も多い。「癒着政治」の定義って何でしょうか?

 

 私は「癒着政治」という言葉の定義はわかりません。利権がとか癒着がとか、言葉の定義を知りません。ただ、一つ言えることは、政治家は有権者と癒着するのが当たり前です。もちろんお金の受け渡しがあれば違法です。そうではなく、「私たちがあなたに投票してやっているんだから、あなたは私たちのために働け!」というのは当たり前の話です。

 

 全国比例区でいえば、農協とか医師会とか、自分たちの代表を国会に送り込み、日本国全体の食料安全保障や医療安全保障を考えつつ、自分たちの業界の利益のために働く。これも当たり前です。ところが、こうした当たり前の話が、「族議員」とか「地元と癒着」とか「我田引水」とかいう批判が出る。こうした発言をする人たちは、民主主義を否定していることと同じです。

 

 借金=悪という発想は資本主義の否定ですが、政治家と有権者の癒着=悪という発想は民主主義の否定です。

 

 こうしてみると、日本は政治家にしろ、国民にしろ、資本主義を否定し、民主主義を否定している人が多いと思うのです。なぜそうなるか?資本主義の否定でいえば、借金というお金の問題について正しい知見を持っていないから。民主主義の否定でいえば、自分もしくは自分の子供が非正規従業員で、生活が苦しい、賃金が伸び悩んでいるという理由で、誰かが得するということを疎ましく思うからと考えます。(このことをルサンチマンという言い方もします。)

 

 郵政民営化にしろ、高速道路公団の民営化にしろ、国家公務員は解雇がなく安定しているということがありますが、自分もしくは自分の子供が非正規従業員で、親の財産を取り崩しているなどという場合、自分たちは生活が苦しいから「公務員という特権はけしからん。税金の無駄遣いだ!」ということで、民営化がすべきという思考プロセスになる人々が多いと思うのです。

 

 私はインフレの状況であれば、公務員の民営化はまだ検討できます。とはいえ、安全保障にかかわる分野では民営化は反対。むしろ公務員を増やすべきだと思うのです。しかも今はデフレです。政府が仕事を作る、それは金額(名目需要)も案件(実質需要)も政府自らが率先して仕事を作る必要があります。そのとき、財源は政府支出で行うで何ら問題がありません。公務員を増やすことはデフレ対策になるのです。

 

 日本は災害大国なので、安全保障の需要はたくさんあります。つい先週でいえば九州で火山が噴火しました。日本は世界的にもまれな災害大国であり、火山もあれば地震もある。しかもどこで発生するかは誰にもわかりません。

 だから、インフラは必要。食料も自給自足できる必要がありますし、高品質の医療水準によって安心して生活ができるわけです。

 

 安全保障を守る団体が代表を送り込んで、日本全国の経世済民と、団体業界の健全な発展を願うということは、そのこと自体国益に叶い、結果的に業界外の日本国民も恩恵を受けるということが、よくよく考えれば誰にでも理解できるのではないでしょうか?それを癒着と批判するのはイイですが、民主主義そのものの否定であるということに気付いていただきたい。

 

 

 というわけで、今日は有権者と政治家が癒着するのは当たり前で、政治資金規正法に抵触しない限り、何ら問題がないことを主張したく、私見を述べさせていただきました。

「株価の上昇が安倍政権の成果だ!」に対する反論

  • 2017.10.22 Sunday
  • 16:32

JUGEMテーマ:経済全般

 

 今日は株価の上昇下落が、通信簿であるとする考え方、例えば「日経平均株価の上昇が安倍政権の成果だ!」とか「経営者の成果だ!」という考え方について反論したいと思います。

 

 先週金曜日、東京証券取引所は、日経平均株価が14連騰と報じられ、21,457円64銭(9円12銭高)で取引を終えました。またTOPIXは1,730.64ポイント(0.6ポイント高)でした。

 

 私は本ブログで株式投資について記事を書くことがありまして、私自身も国内外45銘柄ほどを保有しております。ですが、率直に申し上げて、安倍政権誕生後の株価上昇は、円安による原因が大きいと考えております。金融緩和を行うことで自国通貨安に誘導して、その結果株価が上昇したと考えております。

 

 

 

1.東証1部銘柄の売買代金の69%を外国人投資家が占めているという現状

 

 もともと日本の株式市場は外国人投資家が売買の50%以上を占めています。下記は、10/2〜10/13の期間における東京証券取引所第一部銘柄での売買代金の投資主体別シェアです。

 

<東証1部銘柄における売買代金シェアの円グラフ>

(出典:日本取引所のホームページ)

 

 

<東証1部銘柄における委託売買の主体別売買シェアの一覧>

(出典:日本取引所のホームページ)

 

 

 上記は、東証1部に限定されているため、69%と高い数値になっています。東証2部とマザーズ、ジャスダックの3市場が加わっても、売買シェアは50%を越えます。

 因みに日経平均株価は東証1部の銘柄から225種の銘柄を採用して構成されたものです。そのため、東証1部の銘柄が高く買われれば、日経平均株価は上昇するのです。

 何が言いたいかといえば、外国人投資家が売買の主体の69%を占めているということから、日経平均株価は外国人投資家の売買動向に左右されるといえるのです。

 

 

 

2.海外投資家が日本株に買いを入れるタイミングはドル円相場が円安のとき!

 

 外国人投資家はどういう局面で日本株に買いを入れるでしょうか?下記は日経平均株価とドル円相場を指数化して比較したグラフです。

 

<日経平均225とドル円相場について10年前の数値を起点にして現在までの価格変動を指数化したグラフ>

青いグラフ:日経平均  赤いグラフ:ドル円相場

(出典:ヤフーファイナンス)

 

 2012年末に安倍政権が誕生して、アベノミクス第一の矢の金融緩和によって、ドル円相場が円安になりました。通貨を発行することで自国通貨が切り下がり、日本国内の輸出産業の価格競争力が強くなったことで、輸出産業を中心に収益回復してきたというのがわかると思います。

 大まかではありますが、円高では日本株は売られ、円安では日本株は買われる、これが日本の株式市場のトレンドです。

 

 つまり円安に誘導すれば日本株は買われます。とはいえ、例えばドル円相場が110円→115円になったとして、決算が上方修正されたとします。この場合、翌年度の決算もまた115円→120円という円安にならなければ、実質の輸出量が増えない限り、翌年は増収しないということになります。

 

 では、為替を円安にしさえすれば株価は上昇を続けるのか?ということになりますが、2つあります。一つ目は円安を政府が誘導したとして米国などの他国から為替介入と認定され、関税引き上げなどのペナルティを設定することがあり得ます。トランプ大統領が、メキシコで製造した製品に高関税をかけるなどと言うように、日本は為替操作国とトランプ大統領が認定することで、日本製品に高関税をかけるということがあり得ます。

 高関税を米国がかける掛けないは、米国の主権にかかわる問題。私たち日本人がとやかく言うことではありません。内政干渉です。

 

 二つ目は、仮に円安誘導したとしても、輸出の実需即ち輸出数量が増えない場合、単にドル建ての売上債権を円転した際に為替差益が発生したというだけということになります。この場合は、先述の通り、次年度も輸出に頼って増収増益決算となるためには、数量が増えない状況では、ドル円相場についてもう1年上昇しない限り、増収増益にはなりません。例えば、2018年3月期決算が、ドル円相場115円で決算を迎え、想定為替レート105円で決算予測していたので、増収したとします。この場合、2019年3月期決算は、125円程度までドル円相場が上昇せず、かつ輸出数量が増えないとなれば、増収増益しないのです。

 

 このように輸出に頼るというのは、為替相場の変動を受ける、外国の需要は自国の主権でコントロールできない、この2点で不安定といえるのです。

 

 

 

3.バフェット指数でみた日本の株価の割高感と企業経営

 

 以前、本ブログでバフェット指数を取り上げたことがあります。バフェット指数のバフェットは、米国の著名投資家のウォーレン・バフェットという人物の名前に由来します。その国のGDPと株式時価総額総和を比率でみて、今のマーケットが割高か?割安か?を判断するという使い方をします。

 

 GDP<株式時価総額  ⇒  割高

 GDP>株式時価総額  ⇒  割安

 

 

 日経平均が上昇し、TOPIXが上昇していますので、株式時価総額が増加していることは間違いありません。とはいえ、GDPは増えていません。2016年12月にGDPの測定方法が変更され、日本のGDPは500兆円→530兆円になりました。ですが、これは研究開発費について、従来算入していなかったものを、算入するようにルールを変えただけの話です。前年比で30兆円増えたわけではありません。

 それもそのはず、緊縮財政で需要を政府自らが率先して削減をしています。プライマリーバランス黒字化というものが存在する以上、日本のGDPは前年比で増加することはないのです。

 

 企業経営についても同じです。一株当たり利益が上昇して株価が上昇したとしても、一株当たり利益の増加の主因が単に海外輸出分の為替差益だったとすれば、経営者の功績でも何でもないと私は思っています。むしろ、実需で輸出数量が増えたにもかかわらず、円高となって為替差損が発生して、減収減益となることもあり得ます。実需が伸びないで為替差益で増収した会社、実需が伸びたが為替差損で減収した会社、どっちの経営者が優秀か?といわれれば、私は甲乙つけがたいと思うのです。

 

 もちろん、為替相場のリスクヘッジで、オプション取引などを使って為替相場による決算への影響を小さくするというリスク管理は取られるべきですし、その拙劣の成果が増収増益、減収減益の結果につながったと考えれば、増収増益した会社の経営者が優秀だと考える見方もあります。

 

 とはいえ、本来の企業の実力は、為替や金融でのリスク管理がメインであるはずがなく、高品質で優れた製品を製造できる会社が、その会社の実力だと考えます。それは言わば、国力と直結します。高品質で優れた製品を製造できる会社を多く抱える日本は、国力が強いといえます。

 

 

 というわけで、私は直近の株価上昇は全くうれしくありません。単に為替が円安になっているというだけで、外国人投資家が日本株に買いを入れているだけという状況。いわば地に足が付いた株価上昇だと思っていないのです。加えて、日本の国債所有シェアについて、銀行の所有シェアが減少して日銀の所有シェアが大幅に上昇し、現在もシェアUPし続けているこの現状を見れば、やがて国債が尽きて金融緩和ができなくなる日が近づきます。そのとき、国債増刷やら政府支出増がなされなければ、金融緩和強制終了→超円高→外国人投資家らによる日本株の大量売却→日経平均大暴落 というこのシナリオの発生する確率が極めて高いのです。

 最近の日産自動車や神戸製鋼の偽装事件も、大変残念な話ですが、これもデフレを放置してきた結果と考えています。デフレを放置する中で、増収増益を果たそうとすると、品質は低下せざるを得ない。絶対に品質の低下は起きないと断言できません。何しろ派遣会社などの非正規雇用者らが、会社に忠誠心を持って働くことはできるでしょうか?不満を持たないまでも、高い条件がでれば、今の会社を辞めて、いい条件の会社に転職しようとする非正規雇用者は多い。というよりそれが普通の考えです。

 そうした派遣会社社員らに、会社の技術・ノウハウを継承するとしても、「どうせ仕事が無くなったり不景気になれば解雇される」と思っていたら、満足に技術・ノウハウの継承することはできないでしょう。

 人件費を安くするために人材派遣業の業種を拡大した規制緩和は、コスト削減を推進して、一時的に株価を上昇させた功績はあるかもしれません。ですが、その代わりに失ったものが製品・サービスの品質低下であり、日産自動車や神戸製鋼の事件であると思います。

 政府には、株価上昇のための株価対策ではなく、普通に政府支出を増やし、GDPが増えて国民が豊かになり、結果企業の一株当たり利益が上昇して株価が上がっていくという、そんな地に足が付いた株価上昇となることを私はただ望むばかりです。

J・フロントリテイリングと高島屋の上期決算が減益予想から一転増益へ!

  • 2017.10.19 Thursday
  • 00:25

JUGEMテーマ:経済全般

 

 今日は2017/10/10の日本経済新聞の記事「訪日客頼み・ネット台頭 百貨店、底入れ本物か」について取り上げます。

 

 

『2017/10/10 23:00 情報元 日本経済新聞 電子版 訪日客頼み・ネット台頭 百貨店、底入れ本物か

百貨店の業績が底打ちしつつある。J・フロントリテイリングと高島屋が10日発表した2017年3〜8月期決算は期初の減益予想から一転し増益となった。訪日客向けの売上高が前年比5割伸び、株高で日本の富裕層への販売も上向いた。ただ業績は天候などに左右される面も大きく、好調が持続するかは不透明だ。ネット勢の攻勢が強まるなか、経営の切迫感はむしろ高まっている。(後略)』

 

 

 上記の通り、百貨店の業績が底入れしつつあるというニュースです。J・フロントリテイリング(証券コード:3086)、高島屋(証券コード:8233)は、双方とも2月末決算ですが、上期の2017年3月〜8月において、現役予想から一転増益となる見込みです。

 記事や日興コーディアル証券のレポートによれば、訪日客向け、いわゆるインバウンドの売上高が5割伸び、国内の富裕層への販売も上向いたとしています。

 訪日客数の増加は今後も続くと予想されますが、ショッピングは天候や為替に左右されることが多く、状況は不透明で経営の切迫感はむしろ高まっていると記事に書かれています。

 

 百貨店は元々EC(Eコマース=ネット通販)の台頭で苦戦している状況です。そういう中でインバウンドという外国観光客の消費を目当てとした売上高、営業利益の回復ということでは、経営者から見れば不透明感極まりないことに決まっています。

 

 例えば中国でいえば、いきなり突然ビザ禁止とかやります。その場合、一気に売上高は落ちます。中国がビザ禁止すること自体、中国の主権に基づくものであるため、私たち日本人が論評すること自体内政干渉になります。つまりインバウンドによる消費とは、コントロールができず、経営の核になるわけがないのです。

 インバウンドの消費を当て込んで、製品を製造し、在庫を積み上げた挙句、いきなり日本への旅行が規制されてしまうとなれば、設備は無駄になり、製品・在庫も無駄になってしまうのです。

 

 本来は、日本国内のお客さんが増えることが一番望ましい。なぜならば、日本国内は日本政府が政策コントロールすることが可能だから。例えば消費減税や介護医療費の自己負担DOWNなど、実質消費が増える(毎月の手取り収入が増える)政策をすることで、消費を増やすことが可能です。

 

 一番いいシナリオは、国内の実質賃金が堅調に上がり、若者が百貨店に行き始めるようになり、それが継続するようになったとなれば、百貨店の業績の底入れは本物であるといえるでしょう。

 

 今回のニュースは、上述とは程遠く、インバウンド消費が増えたから、百貨店の業績が底入れは本物といわれても、経営者はそうは思わないでしょう。切迫感強まるのが真実であり、底入れという論説はウソ・デタラメといえます。

 

 インバウンドが絶好調だから景気がイイですなんてことをやっていたら、中国がいきなり規制し、ほくそ笑むことになるでしょう。例えば中国共産党が日本旅行を自粛という政策を打って、VISA発給中止なんてされたら、一発で終わります。

 こうした中国の動き、実は台湾や韓国で既に行われているのです。台湾でいえば、反中の蔡英文が首相になったため、中国共産党政府は仕返しとばかりにVISA発給を中止しています。

 韓国についても、北朝鮮問題でTHAAD配備をしたため、韓国に行くなと号令がかかり、明洞は閑古鳥が鳴いて観光業界はめちゃくちゃ業績が悪くなっているといわれています。

 

 つまりインバウンドに頼るとは、こういうことなのです。自国の消費を増やすことは、主権を持った自国政府の政策でコントロールすることがいくらでも可能ですが、他国の主権は他国が持っているものであり、自国ではどうすることもできません。

 

 

 というわけで、今日は日経新聞の百貨店の上期業績が上向いたという記事について取り上げました。

スペインのカタルーニャの独立問題について

  • 2017.10.18 Wednesday
  • 00:39

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 今日はスペインのカタルーニャ州で起きた独立の是非を問う住民投票問題について取り上げ、安全保障問題について述べたいと思います。

 

<カタルーニャ自治州>

 

 カタルーニャ州といえば、かつてオリンピックが開催された都市でもあるバルセロナがあるところです。そのスペインの一部の州であるカタルーニャ州が独立の是非を問う住民投票を実施。この投票について、多くの住民が独立に賛成し、90%の賛成をしたとされています。

 ですが、投票率は40%くらいで、何回も複数回投票をした人がいるとされており、90%の賛成というのが本当に正しいのか?不明です。

 

 カタルーニャの独立は、あくまでもスペインの問題であり、私たちが論評することは内政干渉にあたります。イギリスのスコットランドの独立も同様で、イギリス国内の問題です。

 

 この問題について、賛否を意見するつもりはないのですが、一つ気になる点として、ナショナリズムに基づいた独立とは違うのではないかという点です。むしろ、スコットランドとカタルーニャは、ナショナリズムが崩壊してしまった結果、起きている事象のように見えます。

 

 カタルーニャ州は、なぜ独立派の人が多いのかといいますと、もともとカタルーニャは民族的にも特色があります。スペインができたのは、イザベル女王とフェルナンド国王が結婚して、カスティーラ王国とアラゴン王国が併合されたときにカタルーニャも併合されました。

 

<カスティーラ王国とアラゴン王国>

 

 カタルーニャ州は、スペインの中心都市であり、バルセロナがあるだけでなく、製造業も盛んです。スペインのGDPの20%をカタルーニャで生産しているのです。

 

 今回、カタルーニャの人々が独立運動を起こしたきっかけというのが、スペインの中央政府に税金を払っているが交付金が少ないという主張によるものです。結果、カタルーニャの人々は損をしているというのです。

 

 この発想をもし日本でいうとすれば、東京都民で同じような考えを持っている人がいないでしょうか?私たち東京都民はたくさんの税金を払っていて、地方交付税交付金は東京都には配分されません。地方交付税交付金は、地方に分配されます。その原資は、東京都民が納める税金です。

 

 損得だけで考えれば、東京都民は損をしているという話になりますが、「じゃぁ!東京都は独立すべきだ!」となるでしょうか?橋下徹氏の維新八策とやらも、「大阪府は財政で独立しなければならない!でないと無駄な公共事業で大阪府のお金がボッタクられる」という主張でした。

 

 落ち着いて考えていただきたいと思うのですが、ナショナリズムがなければ国家は成立しません。ナショナリズムとは、朝日新聞がいうような「軍隊の足音ガー!」という話ではなく、国民同士の助け合いです。

 

 なぜ、東京都の税金が地方交付税交付金として地方に分配されるか?といえば、非常事態が発生したときに、日本の地方の各庁がそれなりに経済力(ここでいう経済力はお金というより復興に必要な供給力)を保持していなければ、助け合うことができません。

 

 だから「これだけ払っているのに見返りが少ない」というお金の問題ではないのです。もし、価値観から安全保障を排除して、お金を至上主義として考えれば、東京都民から税金を吸い上げて地方に回すなんてけしからんという話になります。ところが、それが今のカタルーニャの人々の発想なのです。

 

 私たち日本でいえば、自然災害大国の日本において、首都直下型地震は必ず起きるでしょう。その時、助けるのは誰でしょうか?地方の同じ日本国民の皆さんに決まっています。米国人でもなければ、中国人でも韓国人でもありません。いざという時にお互いに助け合うということを考えれば、みんなが同朋意識を持ち、かつ経済力を身に着けていなければ、助け合うことはできません。

 

 いざという時に助け合うと思えば、「東京都民の税金を吸い上げることはけしからん。だから独立すべきだ!」なんて話はあり得ないのです。

 

 ですが、この考えを皆さん当たり前って思っていただけるでしょうか?最近の日本はデフレが長期間続いていることもあり、お金を至上主義に考えている人も多いと思われます。お金だけで考えれば東京都民は損をしています。とはいえ、保険料と同じで、万一の時に助けてもらえるという風に考えることができますでしょうか?

 

 首都直下型地震は、いつ起きるか誰にも予想できません。地方都市の人々に助けてもらわなければなりません。いざという時に助け合うという当たり前の感覚を取り戻す必要があるのです。

 

 カタルーニャの独立問題は、お金の問題の話です。またイギリスのスコットランドの独立もまた、北海油田の権益を持ち、北アイルランド、イングランドはお荷物だということで、お金の問題です。

 カタルーニャでいえば、独立した後、いざ戦争や大地震が発生した際に、カタルーニャの人々だけで、助かるでしょうか?グローバリズムの究極は、こうして自分たちの身は自分たちで守るとして、お金が至上主義となって安全保障が崩壊してしまうのです。

 

 

 というわけで、今日はスペインのカタルーニャ独立問題を取り上げました。首都直下型地震では、中国や韓国が助けるはずはないと述べました。3.11のとき、日本の新聞では、米国のトモダチ作戦は報道されました。一方で、米国よりも早く人を派遣し、お金もまた200億円という世界で一番多く寄付した国はどこだったか?それは台湾です。

 台湾は日本が統治して以来、インフラ整備に力を入れ、文化的にも日本の文化を取り入れた国でした。今でも台湾の年配の方々は、親日の人々が多い。そんな日本が苦しんでいるときに、人をいち早く派遣し、多額のお金を寄付した台湾というのは、例外中の例外。それは、かつての日本が同化政策で、天皇のもと台湾人も日本人と同じように扱ってきたという歴史を歩んだからだといえると思うのです。

 とはいえ、私たち日本人の安全保障は、台湾人によって成立するものではなく、あくまで私たち日本人でしか成立しようがありません。こうしたことも選挙戦を通じて議論していただきたいとものと、私は思っております。

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